五十嵐 諒 議員 質 問
○議長  次に、20番五十嵐 諒議員。
〔20番 五十嵐 諒議員 登壇〕
○五十嵐 諒議員 20番五十嵐 諒でございます。既に通告しています3点について質問をいたします。
初めに、21世紀の初頭の年から起きた自爆のテロ、報復戦争、最悪の不況、倒産と失業、暗いニュースだけが続いていますが、ここ南陽市にはアルカディア映画制作の決定と、雅子様に女子の誕生など明るい話題が入ってきていることは大変に心強いものがあることを申し上げながら本題に入ります。
第1点に、第4次南陽市総合計画の具現化に関してであります。
4次計画では、2010年度までのまちづくりの理念を南陽市民憲章に定め、10年後の人口も、定住人口は3万 6,000人、非定住を含めた都市人口は3万 9,000人との目標を掲げております。少子高齢化の社会の中で極めて現実的な方針とは思いますが、この目標を少しでも上回る努力こそが大切なのではないかと考えます。まちづくりは努力とともにチャンスをいかに生かしていくのかという発想の豊かさが求められる時代であると思います。まさに経済成長ゼロ%の時代、むだな投資は絶対に慎まなければなりません。21世紀の行政の課題はソフト事業にいかに力を入れるかにかかっております。一人の知恵に頼るのではなく、組織的な集団の知恵、プロジェクトによって土台のしっかりしたまちづくりをしていくべきであると考えます。
そこで一つに、このたび南陽市としては初めてのこと、斎藤耕一監督による映画「アルカディア」を南陽市をロケ地にして制作をすることに決まったわけでありますが、これはすばらしいことであり、またとない大きなチャンスではないかと思います。11月30日には市長を会長に選び映画制作協力委員会がつくられたようで、大変結構なことであります。内容も、「米と生命の尊さ」、人間が生きていく上で欠かせない「安全で安心な食料」、「安全で安心なまち・南陽」の目標にもぴったりでもあります。世相は狂牛病で食の安全が大きな問題になっております。こうしたことを勘案し、このたびの制作を南陽市のまちづくりにどう位置づけていくのか、そして、市民の中に、県外に、世界に何を発信していくのか、極めて重要なことだと考えますが、いかにお考えでありましょうか。
 また、完成は来年9月予定のようですが、市民が、まちの文化や食、環境を通じた南陽市のまちを積極的に発信していける経済活動と結びつけていくことを目標とし、上映を大成功させるために、勉強もでき、楽しい市民ぐるみの大イベントを企画されんことを提案いたすものであります。
 二つに、まちづくりはこだわりが非常に大切であると思います。南陽の菊祭り、89回が終了いたしました。最近、宮内地区では数地区の商店街を中心に「丸菊」を飾るところがふえてまいりました。この影響は、市の商店街活性化支援事業補助金、限度額30万円を活用していることが非常に大きいものと思います。南陽の菊祭りといえども、発祥の地・宮内地区が菊にこだわり、まちの中が菊の花でいっぱいになる、そうした施策と啓蒙が必要と思いますが、検討いただきたいと考えますがいかがでありましょうか。
 三つに、JA宮内農協の米倉庫活用についてであります。
 昨年、宮内地区双松まちづくり推進協議会よりまとめられた要望書が市長に出されているわけです。このたび、機会もよく、県の助成を受けて、11月18日、初めて米倉庫の中でさとう宗幸と松倉とし子のコンサートが行われました。実質1カ月の短期間でしたが、協議会委員50名の意気込みは大変なもので、当日は並べたいす 500個がほぼ満席になるという大反響でありました。我々宮内地区の議員各位もみんなで協力し、成功に向けて取り組んだわけです。参加者からの反響も大変好評で、歌い手の歌手の方からも音響と環境について絶賛されました。また、反省会の席では、山形大学教育学部教授で赤湯出身の高橋幹彦先生も、「音響はすばらしく、こんなによい建物があったとは驚いた」と語られました。
米倉の整備について、宮内地区だけでなく市民の方々からの大きな期待が高まっております。この貴重な財産をどう生かし保存していくのか、取得計画を初め整備への年次的施策についてお尋ねをいたします。
以上については市長より御答弁をお願いいたします。
 第2点に、豪雨災害への対応とその対策についてであります。
ここ山形県は、国内においては一番災害の少ない安全な地域であることは統計上からも明らかであります。中でも、毎年災害の大小にかかわらず起きているのが火災と豪雨による災害ではなかろうかと思います。この二つは、事前の対策をしっかりやっていれば最小限に被害を食いとめることができる課題であろうと思います。
実は、11月1日でしたが、地区長の方から御連絡をいただきまして、せっかくことし側溝整備をしていただいたが、8月に2回床下まで水が上がったので何とかしてほしいとの要望が出ているとお話がありました。都市整備の係長からも来ていただき、被害者の声をお聞きし現場を見たわけですが、深くて大きい側溝が入っているにもかかわらずなぜ水が上がるのが不思議に思い、最初の水門口はどこなのかと20分ほど側溝に沿って歩いていったところが、宮内の住宅地を通って流れてくる飯詰堰の入水門でありました。そこで、係長と話し合ったのですが、入水口までの側溝は完全に整備されておりまして、以前よりも豪雨が来れば数倍の速さで下流まで水が来てしまう、したがって、これまで以上に豪雨の対応を早くすることが必要であるというのが共通した意見でありました。
よってお聞きしたいのは、一つに、過去3年間における豪雨災害による床下浸水の状況はどうだったのか、また、住宅地に入ってくる10カ所の大きな水門に対する大雨洪水警報時における緊急連絡体制に問題点はないのか。二つに、下流の側溝整備の状況と整備計画の見通しはどうなされているのかについて、関係部長よりの御答弁をお願いいたします。
3点目に、サテライト南陽病院の充実策についてであります。
置賜公立南陽病院として新たに開設以来1年を過ぎました。このままの状況では病院の存続が危うくなるのではと私は心配されます。病院経営の概況を見ますと、平成12年度の5カ月の実績はほぼ外来も入院も計画どおりできましたが、平成13年度に入り眼科の診療が週1回されるようになり、外来は1日 230人ほどで計画にほぼ近い患者数になっていますが、入院と人工透析患者が落ち込み、今年度は2億円以上の赤字を見込まなければならない状況にあります。
この原因は既に明確になっております。内科の常勤医師が決定的に不足しているためにあります。人工透析もパートの日がわり医師だけでは、患者さんの信頼が得られないのが大きな要因になっております。内科1名、外科2名の現在の常勤医師体制では当初の入院患者1日45人を診るのは到底無理で、赤字になるのは当然のことだったのではと思います。
当初の基本計画では、常勤医師6名、内科3名、外科1名、整形1名、小児科1名でありました。この約束を全く無視して、サテライト病院などどうでもよいというのが変更した計画だったわけであります。市長初め議会も力を合わせて行動する中で、非常勤医師の補充があり、何とか病院の診療体制、入院体制がとれ、出発できたということだったわけであります。
 昨年の10月10日、議会では「当初計画どおりの医療機能充実と医師確保を早急に求める決議」も決定しております。みずからにすべての責任があると言っている坪井医療監も、医師確保に努力すると約束しているわけでありますから、14年度の南陽サテライト病院にとって人工透析も診られる内科常勤医師1名の確保は最大の命題と考えます。診療科と常勤医師確保への改善策をどう考えているのかについて、お尋ねをいたします。
二つに、市長は、このような南陽病院の経営状況が続くならば病院の新たな検討の判断を述べておられます。その内容は、充実に向けてなのか、縮小に向けてなのか、どの時期に判断をするのか、その考え方についてお尋ねをいたします。
以上について市長より御答弁をお願いし、私の質問といたします。
○議長  ただいまの五十嵐 諒議員の一般質問に対して答弁を求めます。
 市長。
〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長  20番五十嵐議員の御質問にお答え申し上げます。
初めに、映画「アルカディア」と南陽市のまちづくりにつきましては、来年、平成14年は南陽市市制施行35周年となりますが、いまだ全国的に南陽市は余り知名度がないという状態であるため、知名度アップが観光面含めた課題となっているところでございます。こうしたことから、この映画制作を通しまして、全国に南陽市という市の名前を初め各種情報を発信する絶好の機会ととらえているところでございます。
 去る11月30日には、議員御指摘のとおり市内関係機関、団体の代表者などで構成する「ARCADIA映画制作協力委員会」が組織されまして、映画制作活動に地域を挙げて支援をしていきたいと決議をいたしたところでございます。既に映画制作が企画されたことしの夏ごろから監督やシナリオ作家などの関係者が南陽市を訪れておりますが、本格的に映画制作が始まれば多くの映画関係者が本市を訪れることになりまして、観光を初め地域産業の活性化にも大きく貢献をいただくものと考えております。
 また、「米」がテーマということもありまして、近年の日本人の米離れが進む中、米どころ山形県の本市といたしましても、安全な米の生産と消費拡大をどう図っていくかが課題ともなっており、改めまして日本人の主食である米や土の大切さを再認識してもらう絶好の機会にもつながると思います。
 さらに、映画制作スタッフや俳優の皆さんと市民の交流機会も数多く出てくるために、これら一流の文化人との交流を通し、本市の文化レベルの向上にも大いに貢献をいただけるものと考えております。
 第2点目の上映を成功させるイベントの企画の検討ですが、映画が制作された後は、いかに全国各地の多くの人々に鑑賞していただくかが課題になろうかと思います。このため、南陽市から発信し、山形県内、東北、そして全国展開を図る必要があり、まず本市での上映会を成功させることが大事だろうと、このように考えております。
 具体的なイベントについてはまだ検討はされておりませんが、多くの市民の方々に関心を持ってもらい鑑賞していただくことが必要であるため、映画制作スタッフや出演者と市民との交流会や、映画タイトルを統一ラベルにした地元ワインの販売や試飲会の開催なども視野に入れながら、いろいろなアイデアも考えられると思っております。先ほど冒頭、議員からは、発想の豊かさこそがこれからは大事であるという御指導をいただきました。私も同感に存じているところでございます。
 次のステップとして、JAなど組織を通して展開を図っていくことになると思われますが、今後、各方面とも十二分に相談、協議をいたしながら検討してまいりたいと考えておりますので、議会の皆さん方にもいろんな面で御指導、御協力をお願い申し上げたいと存じます。
 3点目の菊に関する施策についてですが、ことしで89回を迎えた全国一のわざと歴史と伝統を誇る南陽の菊祭りは、10月10月から11月11日までの33日間の日程で開催をいたしました。残念ながら、概算報告によりますと昨年度よりも二千数百名入場者が少なかったということであります。
ことしは、宮内地区長会で育てていただいた 500鉢の菊と、菊のまちづくり推進協議会PR菊 100鉢を宮内駅前や宮町熊野門前通りの沿線に飾りをいただき、また、菊花展示場を宮内東町地区に新設し、地区内での菊づくりの発表の場として大変好評、喜ばれるなど、菊祭りのPRと誘客の推進を図ってまいりました。
特に、今年度より3カ年計画で南陽菊花会の御協力をいただき初心者を対象に菊づくり講習会を開催いたしましたが、市内外より23名の申し込みと菊花展への42鉢の出品や、南陽菊花会の講習生の加入希望もあるなど、大きな成果を得たところでございまして、後継者育成にも力強いものがあると感じているところでございます。
今後につきましても、市の花「菊」の歴史と伝統を継承することを基本に、市内の菊づくり愛好会「南陽菊花会」の育成と、宮内地区はもとより、小学校・中学校含め市内全域による菊づくりを支援しながら、菊祭り期間中、菊で飾るまちづくりを目指していきたいものだなと、かように思っております。
 第4点目の旧宮内農協倉庫群の保存活用につきましては、第4次南陽市総合計画及び中心街地域活性化基本計画において具体的事業の一つとして掲げております。せんだっての全協でも申し上げたとおり、今の地総債で何とか枠組みができないかどうか県にも強く要請をいたしているところでございますので、その枠組みがしっかりすれば、早い時期に買収をし、3カ年くらいで倉庫群の保存等については完了したいものだなと、かように考えているところでございます。
中心市街地、とりわけ商店街の活性化には、市民の方はもとより、市内外からおいでになる観光客の皆様にまちを歩いていただくことが重要な課題でありますが、それにはほかにない独自の町並みづくりも必要かと考えております。幸い宮内地区には、御指摘のように旧宮内農協倉庫群など繭や米を貯蔵した市の歴史を語る貴重な建物が数多く残されているため、門前町景観の一環として整備し、かつ後世に伝えることは我々の責務だろうと、かように認識をいたしております。
このようなことから、旧宮内農協跡地を市民多目的広場として整備するため、土蔵づくりの倉庫群の保存活用について、JA山形おきたま、双松まちづくり推進協議会など、市民の皆様と協議、検討を重ねてまいったところですが、先ほど申し上げたとおり地域総合整備事業債により3カ年くらいで整備を完了したいと、このように考えております。
 ただ、本年度限りで地総債の内容変更がありますので、これが本年度に申請、受理、認可されないと非常に大きな負担が伴いますので、果たして3カ年でできるかどうか、この辺が一つの財政的にはポイントだろうと、かように考えているところでございます。順調に地総債が現況のままで認められれば、初年度は用地を取得しまして、次年度に市として駐車場や多目的広場の用地の整備、倉庫群の建物調査、そして最終年度に倉庫群の改修を行う予定でおりますので、御理解と御協力をいただきますようよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから次に、豪雨災害の対応と対策、関係部長、建設部長とのことですが、せっかく原稿をいただいておりますので私の方から言わせていただきまして、足りない分は再質問で建設部長の方に質問いただき、答弁をいたしたいと思います。
 第1点目に、過去3年間の豪雨災害による床下浸水等の発生状況でありますが、平成10年及び12年は床上浸水がそれぞれ9棟、6棟、床下浸水がそれぞれ63棟、33棟ですが、平成11年は発生してございません。
これら集中豪雨によります過去の災害を教訓に、緊急時における連絡体制を再確認し、通常の水門管理者への連絡は担当各課が、また夜間・休日は消防署から水門閉鎖の要請を行うことといたしております。さらに、台風など大雨警報発令が予想される場合は、防災連絡調整会議による情報収集を実施いたすところでございます。本年度、台風11号、15号に備えまして2日前からこの調整会議を開きながら、水門あるいは恒常的に冠水する道路の把握等を含めて、消防本署では土のう 700個をつくりながら対応をさせていただきました。そのせいか、幸い台風11号、15号は南陽市を避けて通っていただきました。大変ありがたいことだなと、今でもこう思います。
さらに、今申し上げたほかに、水門の閉鎖あるいは水路の浸入状況を、担当部署においてそういう時期には随時パトロールなどして警戒に努めるよう指導をいたしているところでございます。
第2点目の側溝整備に関しましては、素掘りの悪臭を放つ水路や恒常的な溢水箇所につきましては、地区民からの水路改修要望に基づき、それぞれの所管課におきまして、緊急性、改修費用等を勘案しながら順次計画的に整備を実施いたしているところでございます。
 耕地の宅地化による保水力や地下浸透力の低下によって、突発的な溢水被害が市街地において発生するケースも多々出ておりまして、引き続き効果的な年次的な整備計画によりまして水害防止に努めていく必要があろう、このように思っているところでございます。
最後に、公立置賜南陽病院についてでありますが、公立病院は事務組合の運営であり私からお答えすべき立場にないわけでありますが、構成団体の一員として運営費の負担を行う立場から、市長として意見を申し述べさせていただきます。
 私は、市政を担って現況の中で一番頭の痛い課題は、常々議会あるいは全協でも申し上げるとおり公立置賜南陽病院の課題であることは御理解をいただいているものと思います。
第1点目の現状と実態、診療科、常勤医師についてでございますが、平成12年11月から平成13年10月までの1日の外来患者数は、議員がお調べのとおり 223.3人、入院患者数は30.9人、病床利用率は73.8%と報告をいただいております。診療科につきましては、当初の予定よりもぐっと少なくなりまして、内科、外科、整形外科、耳鼻咽喉科、今、眼科の5科目で、常勤医師3名のほか公立置賜総合病院と山形大学医学部から医師の派遣をいただいているところでございます。
また、高齢者の利用が多い眼科につきましては、来年1月より診療日を週1回から週2回に改善を図るという報告もいただいておりますが、これは病院議会の議員の皆さんの医療課に対する要請、あるいは議会のいろんな御指摘、私も先頭に立ってこういう要請をしてきた成果だろうと思いまして、皆さん方には感謝を申し上げながら、これからも公立置賜南陽病院につきましては一体となってひとつ御協力いただけるようこの場からお願いを申し上げる次第でございます。
 サテライト病院として計画しておりました診療科目の中で、まだ現在休診中の科につきましては、今申し上げたとおり皆さんと一体となって頑張っていく所存でございますので、御理解と惜しまぬ御協力をお願いしたいものだと思います。
 第2点目の新たな検討の判断時期についてですが、公立置賜南陽病院として開院してから1年ちょっとが過ぎましたが、外来については微増、入院についてはやや減少している状況であり、今後、一、二年あるいは二、三年の推移を見ながらどういう形になるのか、充実なのか廃止なのかという議員の御指摘でありますが、まだ推移を見る期間が短うございますから、議会とも、そして市民の皆さんの声もある程度大事にしながら、判断の時期はその時期にしたいなと、かように考えているところでございますので御理解をいただきたいと思います。
以上です。
○議長  ただいま五十嵐 諒議員の一般質問中でありますが、暫時休憩をいたします。再開を午後1時といたします。
午前11時55分 休 憩
──────────────────
   午後 1時00分 再 開
○議長  再開いたします。
再質問に入ります。
五十嵐 諒議員。
○五十嵐 諒議員  御答弁ありがとうございました。
 それで幾つか再質問いたしますけれども、一つは映画「アルカディア」の関係の問題で、大変一つの南陽市のイメージを上げていくために、また、南陽市の非常に景観、環境、そういう自然景観のすばらしいこのまちを県外、世界に発信をしていくという産業の非常に大きなものになるんじゃないかと私は期待しているわけですけれども、それをどう生かしていくのかということで、私は一つは、さまざまなことが考えられると思いますが、映画の上映をまず成功させると今市長がおっしゃったように、まずそれが一番大事な点だと思います。そのために市民の間に啓蒙しなければならないんじゃないかと、こういうすばらしい物語をやっていることを。まだまだやはりごくわずかの方しか知っておられませんね、そういった意味では。これは、南陽市報も使いながら、インターネットを使いながらもさまざまできると思いますけれども、そういった企画をしなければならない。また将来的には、例えば映画記念館ということなども考えられるわけですね。成功した後にそういったことも。
 さまざまなことがあると思いますが、私はそういったことを考えるにまず一つは、そういう大イベントのことも私今提案しましたけれども、ソフト事業のプロジェクトですね。この映画と南陽市のまちを発信させるためのプロジェクト、こういうものを検討する必要があるんじゃないかなと思うんです。これまでのプロジェクトの中で建物のプロジェクトがあったんですが、こういったもののプロジェクトはなかなかつくってこられなかったと思います。ですから、こういうソフト的なもののプロジェクトを検討する、考えると。やはり私は、経済部長のところを中心にして考えなければならない問題ではないかなというふうに思いますけれども、JAももちろん含めてあるだろうし、また、さまざまな市民の方々の力を得ながら検討していかなければならない課題ではないかと思いますので、まずこの件、映画の大成功と南陽市のまちを発信させていく、そういうものの大きな視点に立ちながらのプロジェクトを検討していく必要があるんじゃないかということについてお考え方を。これはやはりむしろ部長の方がいいのじゃないかなと思いますので、経済部長の考え方はいかがでございますか。
 あともう一つは、宮内地区の菊の花の問題でありますけれども、私、やはり発祥の地が宮内でありますから、まず宮内地区をいっぱいにしながら、今度は南陽市の中に広げていくという課題になっていった方がいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、素人もできる丸菊、これが菊づくりのためには割合と簡単にできると。例えば畑を利用して、また空き地のところを利用しながらつくることができるわけですけれども、そういった意味で、この菊の花いっぱいの支援助成制度というものを新しく創設できないだろうかなと。お金は恐らく本当に、いつ町内でも団体でもできるようにしながら、5万円以内で十分できるんじゃないかと思います。鉢代とか、あとは菊を植えるについては技術的な指導さえいただければ、花は肥料さえ与えればひとりで咲くわけでありますから。
 そういったことで、まず年間当たり、一概に全部30何カ所できませんから、10カ所ぐらいの町内でもいいですから、そういった形で始めてみる必要があるんじゃないかと思いますけれども、そういう点での制度の創設についていかがなものかということです。
 宮内農協の米倉庫の活用については、今市長の方から3カ年の計画で整備を考えるようにしていきたい、地総債が適用受けるかどうかというのが一番大きな問題だというふうに思いますけれども、もし地総債の適用が受けられないという課題になったときにどういう手法でなさるのか。この辺についてもう1点お聞かせをいただきたいと。
 あと、豪雨災害の問題についてありますけれども、今は消防署が中心になって、例えば大雨洪水警報が出たら担当の水門口を閉める方に連絡をしてやる体制になっているんじゃないかなと思いますけれども、この役割も消防署から発信してやるということになるんですか、連絡が。その辺もう少し詳しくお聞かせいただきたいと思います。
 もう一つは、例えば、私も堰を見てきたんですが、飯詰堰を見てきたときに、入水口の関係でいえば今は水利組合でこれが担当なされているということで、担当から聞けば市の直接の責任はないということでした。ただ、入水口のふたをハンドルを回して閉めるわけですが、それが完全に閉まらない状況になっているのじゃないかと。不備になっていて、さびついてしまったりしてですね。それで、今の水利組合の状況の中でそういう整備というのが果たしてできる状況になっているんだろうかなとちょっと心配されますので、例えば、すべての堰がそういう状況になっているということじゃありませんので、そういう不備のある堰について市の方の責任をもって整備できないだろうかなということが一つあります。
 大雨の場合について、やはり入水口を早目にとめて、そして過去に、まだもう1カ所吉野川にすとんとおろしてやる水口があるんですけれども、そういう整備をやはりすることにおいて床下浸水なり水の災害というのを相当防げることになるのじゃないかなと思いますので、この問題についてどういうふうに考えられるのかお尋ねしておきたいと思います。
 あともう1点の病院の問題、市長も頭を悩ませながらの、そして病院組合の議会議員の方々もそれぞれ努力をなされて交渉していただいているわけでありますけれども、そういう中で少しずつ外来関係の眼科の医師の配置などもなされてきて、次回からはというか、何月からかわかりませんけれども、眼科の週2回体制までできるような見通しが出てきたと。
 こういう状況にあるわけですが、一番問題なところはやはり今の内科の常勤医師の体制、もう1名をぜひともやはり、是が非でも増員をさせていかなければ、もう必要悪の赤字が出てきている状況になっているのではないかと、こういうふうに思うわけでありまして、これをどうやってもう1名の常勤医師を確保できる形をとれるのかということが出てくると思います。
 長井の病院も聞いてみますと、長井の病院は何か院長さんともう一人の医師がやめるとかと、これまた大変な状況になっているようでありますね。こういう状況になってくると、恐らくサテライトの病院というのはどうなっていくんだろうなというふうにも感じるわけでありますけれども、何とかその辺のところを、褒め殺しもしながらでもいいですから、常勤医師を確保するような形で、相談体制とかなんとか、そういう議会の方と置病の議員と厚生常任委員会の関係と市長の行政側との何らかの相談体制をとりながら全体で頑張ってみる必要があるんじゃないかなと感じるわけでありますので、それについての市長からのお考え方をもう一度お聞かせをいただきたいものだと。
 あと、私は最後の、今後の病院の問題について市長の答弁の中では、今後一、二年または二、三年の推移を見て充実させるのか縮小させるのか考えていきたい、こういう答弁なわけでありますけれども、私もやはりそのように思うわけです。
 医師の体制というものが充足できるということになれば、これはもう1年経過の中で例えば病院の経営の関係も、また患者の大勢も大体明らかになってくるものじゃないかなというふうに思いますけれども、これがもし医師の充足がならないという状況になってくると、これはもう、何といいますかね、我々の責任の問題といいますか、本当に。私は置賜公立病院の今の責任問題までとっていかなければ改善できないんじゃないかなというふうに思いますけれども、もし判断をするにしても、そういうお互いに痛みを分け合って判断する以外にないんじゃないかなというぐらいに私は思うわけですけれども、やはりこの問題については一定の時期にきちんとしなければならないと、南陽市全体の財政状況に大きく影響してしまうというふうになるだろうと思いますので、これをやはり慎重に、慎重にもどういうふうにこの体制をつくっていくのかということも含めながら、もう一度市長のお考えを聞かせていただいておきたいと、こういうふうに思います。以上です。
○議長  市長。
○市長  何点か質問をいただきました。
 最初の映画制作所のプロジェクト、これは経済部長を指名でありますから経済部長の方に答弁をいたさせます。
 それから、花いっぱい、菊いっぱいの助成制度をつくれないかと。5万円くらい1単位にということでありますが、今回、本年、東町ですか、高橋二郎さんが区長をしているのはどこでしたっけ、東町ですね。あそこからも要請がありまたが、まずみずからやれることはみずからやってほしいということをお話し申し上げ、あのようにきちっと区で対応をいただきました。大変ありがたかったなと、こう思っております。
 ただ、すべての区がそういうふうにいくかどうかは別でありますから、特に今のところ正直申し上げまして来年の予算ですね。まだ非常に厳しいだろうと。税収も先ほど申し上げたとおり当初より割るだろうし、あるいは国の交付税も、いろんなマスコミ等の報道を見ますと全国で1兆円減額するんだと。それと、我々今まで南陽市立病院の交付税1億 7,000万円程度入っていたのが来年度から来なくなると、それの逆の負担が病院に伴うというようなことで、今、財政的にどうなるのかなという心配をしながら予算編成に向けております。
 できることなら、私もそういう議員御指摘のとおり30万円ぐらい、まず5万円ずつ、5万円の根拠は正直言ってよくわかりませんが、6カ所ぐらいしてみたらどうだろうということでありますが、そういう制度というよりも、そういう要望のあるような、ぜひやってみたいから5万円程度の助成をいただきたいというような地域があれば、宮内地域に限らず、今は南陽の菊としてこれは売り出しているわけですから、そういうものは人通りの多い、人目につく、そういう場所にやることも必要だろうと、こう思います。
特に来年は第90回、一つの節目でありますから、 100回目を目指して一歩一歩やはり菊で活性化を図るための構築づくりはいいことだなと、こんなふうに考えておりまして、制度そのものということは今初めてお聞きしたもので検討してございませんが、補助制度はできない課題でないだろうなと、かように考えているところでございます。
 それから堰の問題は、これは総務部長の方から答弁をいたさせたいと思います。
それから、病院、議員にも共感いただきました。非常に苦しい立場でいるわけでありますが、何とか常勤医師の確保、これは必要な課題であると、常々医療監とも会うたびにその話をしております。せっかく透析も20台そろいましたが、内科の専門医がいないためになかなかそれがうまく回転していない。10台フルに動かせば年間約 6,000万円ぐらいの収入があるような話も承っておりますので、何とかその辺の課題に向けて、私も頑張りますし、病院議会の議員の皆さん、そして議会の皆さんにも協力をいただきながらやっていかなければならないだろうなと、かように思っております。
 それから最後に、農協倉庫群、地総債なかったらどうするんだということでございますが、先ほども答弁申し上げたとおり、現状の中での地総債が認められなくなれば、大体今地総債で5割還元になるのが、新たな制度ですと70:30ですから2割程度しか還元なりませんから、期間は3年といかなくなり、5年くらい、五、六年かかるだろうとは思いますが、あそこの課題は、いろんな利活用の面で宮内町の活性化にとっても必要な場所だというふうに私自身思っておりますので、その辺で何とかクリアしたい。
ただ、本年度の最後の地総債獲得に向けて、今、担当課初め、私を含め、県と鋭意折衝しているところでありますことも御理解をいただきたいなと。余り仮定の話には答弁したくないんですが、もしそうなれば五、六年は必要とするのかなと、こんなふうに思っているところでございます。以上です。
○議長  次に、大場総務部長。
○総務部長  豪雨災害時の水門の管理のあり方でございますけれども、先ほど市長からもお答えしてございますが、台風などあらかじめ予想される場合には連絡調整会議の中でそれぞれ調整しているという状況がございます。今年度、台風の際も私も都市整備課と一緒に各水門の状況、開閉の状況を視察させていただきました。
 なお、水門については農林課所管あるいは都市整備課所管ということで、個々に対応はできております。それらの情報の一元化という部分では、防災という観点から総務課で一元化していると。
 なお、総務の方の防災の体制としては、警報が出された場合、大雨のみならずその他の警報が出された場合には、原則、総務課の職員の庶務係は待機いたします。それで連絡網をきちっと立ち上げるというふうなことになってございます。なお、その後の雨量等の見きわめがついた時点では、消防本部、24時間体制ですから、そちらにお願いする場合もあるということでございます。
 なお、具体的に飯詰堰のあり方と、修復等も含めてということがございますけれども、私の所管ではございませんけれども、農林課には単独の事業費、市単の土地改良事業補助制度がございます。それから、これ私担当していたころは県単の補助制度、それも金額によって市の単独事業は県単にのれないものを市単独で助成するというふうなことで、大分整備した経過がございますけれども、その辺は担当部長の方から具体的にお答えさせていただきたいと思います。以上です。
○議長  次に、島津経済部長。
○経済部長  映画のイベントのプロジェクト設置ということでございますけれども、私たちもこの話が出て、早速、映画制作協力委員会を設置して、市長が会長ということになっておりますし、文化的な分野も非常に多いわけですので、観光・経済面だけでなく、いろいろな分野の方のお話を聞きながらこのプロジェクト設置については検討させていただきたいと思っておりますし、また、民間の力をなるだけおかりして、民間で設立していただければなおいいなというふうに考えているところでございます。
 飯詰堰の修理の件ですけれども、今大場部長が言ったとおりでございまして、土地改良事業補助事業が市単でございますし、また、県の補助もメニューもあるとお聞きしておりますので、そのような補助事業を利活用いただきまして組合において修繕していただければと思っているところでございます。以上です。
○議長  再々質問ありますか。
 五十嵐議員。
○五十嵐 諒議員  今の一つは映画を通じたプロジェクトの問題でありますけれども、今島津経済部長の方からお話があった件で、私はプロジェクトをつくる検討するに当たってやはり行政も入らなければいけないと思うんです。民間主導という考え方を今出されましたけれども。確かに民間の方々、JA含めて当然入ってきての相談になると思いますが、やはり問題は私は、行政の職員の人たちがそういう、何ていうんですかね、言ってみれば豊かな発想をどういうふうに行政の職員も持つのかという、勉強してもらうかという、こういう課題もなければ、一体になってつくっていかなければこれは成功できないわけですよね。民間任せとなってしまうともう行政は余り責任関係ないんだというふうになってしまうんじゃないかというふうに私は思いますので、やはりそうじゃなく、我々も真剣にそういうものに取り組みながら、民間の力と市民の力を合わせながらつくり上げていくという、そういうプロジェクトの姿をつくっていくことが必要だろうと私は思うんです。
 やはりしっかりそういう問題点を、そういう立場を踏まえながらこのプロジェクトを成功させていかなくてはならないと思いますので、もう一度その辺の御答弁あってもいいのじゃないかなと思いますが、いかがでございますか、そこをもう一度。
 あと、今の堰の整備の問題なんですが、非常に補助金の関係が出ているのが低いんですよね。たしか30%ぐらいだと思います、私の調べた結果あるのは。その整備をするに当たって、いろんな国、県なりの補助金はあると思いますが、それにやはり市の方も少し負担をしながら水利組合の負担を少し少なくしてやって整備を図る場所もあるのではないかなと、場所によっては、というふうに思うんですね。すべての堰がそういう条件、皆壊れているわけじゃないわけですから。やはりそういう形で防災の体制をつくるという意味で考えなければならない問題だと思いますので、その辺に関してもう一度お考え方、御検討いただけないだろうかと思います。
 あと先ほどの最後の病院の問題については、非常に難しくて重い、我々の力でできない範囲の問題が医師の問題というのはあると思いますが、とにかくこれは大きな課題だと思いますので、行政と議会とあわせながら相談をしっかりしながらやっていくようにしていく必要があるんじゃないかなと思いますし、また、我々もそういう立場で市長と力を合わせながら頑張っていきたいということを申し上げておきたいと思います。御答弁お願いします。
○議長  市長。
○市長  先ほど申し上げた「ARCADIA映画制作協力委員会」、11月30日に立ち上げまして私が会長という立場を仰せつかっております。これをまだ1回の会合しかしてございませんので、今後、この協力委員会を中心に議員の言われるようなプロジェクトを進める必要があるのだろうと。このほかにまた別な組織、別な組織と乱雑的に組織をつくっても、横の機能がきちっとしないとなかなか組織というものは動きませんので、この協力委員会の中で、ではどういうプロジェクトを置くか、だれを責任者にするのか、そういう形の中で進めた方がより効果的だろうと。また、エキストラも映画出演をお願いしなければならない市民も出てくるはずでありますから、そういうものをすべて包含しながらきちっと協力すべきものは協力を申し上げていかなければならないだろうと、こう思います。
 ただ、市の職員が入っていないんじゃないかと、市の職員がもう少しやるべきだろうという御意見でありますが、事務局の中には市の職員も、あるいは委員の中には部長なども入っておりますし、市としては、議員言われるとおりやはりせっかくのいい機会でありますから、この映画制作を通して南陽市の知名度アップを全国的にやる絶好の機会だろうととらえておりますから、いろんな面を含めて支援は当然していく必要があるんだろうなと、こう思います。
 それから、もう1点の堰については私からでなく担当の部長に答弁いたさせます。
 なお、病院の問題、議員にも大変御心配いただいておりますし、私も非常に心配をしている課題であります。公立置賜総合病院、外来が多いときだともう 1,200人も来ると。さばき切れない。これは当然だろうと思います。当初 900名くらいの予定しかしていないところに 250名も 300名も多くの外来が行けば、さばけない。じゃあその結果は何だというと、やはり1次、1次半の医療に合う南陽病院なりあるいは長井病院に医師をきちっと確保しないから、全部基幹病院の方に流れるんじゃないでしょうかと。私はせんだっての正副管理者会議の中でも強く意見を申し上げました。
 また、もう一つの課題としては、南陽東置賜の休日診療していただく医師会館がありますが、みんな救急で行くとすぐに診てもらえるということが先走って、もう土日というと救急救命センターが物すごく混雑しているんです。そしてお聞きしますと、南陽東置賜の休日診療は1人ぐらいしか来なくて先生も非常に暇をもてあますような状況でありますから、その辺も何とか解決できないものかどうか。医師会の先生方といずれ近いうちに会う機会がありますから、その辺を含めてやらないと、救急救命センターに行っても何時間も待たされる。非常に重度の人と風邪引いたからちょっと熱あるからという患者さんでも違うわけでありますから、その辺も含めて、南陽サテライトの病院、医師を張りつけていただければ、向こうはもう少し外来も行かなくなるんじゃないでしょうかというふうなことを強く申し上げておりますので、ぜひ議会の皆さんにも協力いただきながら、まず一歩一歩進める必要があるんじゃないかなと思います。
 眼科は来年の1月からということで、いつの時期かわからないんじゃなく、来年の1月から週2日になりますよという報告をいただいておりますから、ほかの診療科についてもさらなる努力はさせていただきたいと思います。私の答弁は以上です。
○議長  島津経済部長。
○経済部長  飯詰堰の修理の件でございますけれども、補助事業を単独で上積みしてということはなかなか難しいと思いますので、県の補助メニュー等も研究したり、今回飯詰堰の頭首工の整備をやるわけですけれども、それも災害というふうなことにしてなるべく市の負担を少なくというふうな方法でやっておりますので、この補助事業等も災害等も含めて検討して、なるべく組合員の負担が少なく済むような方法を勉強させていただきたいと思いますので、御理解賜りたいと思います。
○議長  以上で20番五十嵐 諒議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。