漆 山 鏗 一 議員 質 問
○議長  最初に、5番漆山鏗一議員。
〔5番 漆山鏗一議員 登壇〕
○漆山鏗一議員  おはようございます。5番漆山鏗一であります。
 7月末に市内全戸の市民の皆様に配布されました「ネクスト・ナンヨーシティ21」、つまり第4次南陽市総合計画の中にあります「安全で安心なうるおいのあるまち・南陽」づくりに向け、日夜努力しておられる荒井南陽市長並びに当局の方々に敬意を表しながら、通告してあります3点の質問をさせていただきます。
 初めは、市町村合併についてであります。
 昨年11月に山形県市町村合併推進要綱が県の企画調整部地方課から示され、その中に「個性豊かな地域社会の創造が図られるよう、合併について活発な議論を期待し、県としても合併が推進されるよう施策を講じていく」とあり、我が南陽市は、合併パターン①-5、パターン②-9、パターン②´-4と三つのパターンで既にシミュレーションされており、さらに8月26日の山形新聞においては、政府の市町村合併支援プランの全容が明らかにされ、各分野にわたる支援策が示されております。
また、8月28日には広域合併アドバイザー会議から合併シミュレーションが報告され、翌29日は置賜行政懇談会が当南陽市で開催され、その中でも議論され、9月1日の「県民のあゆみ」の中にも県庁内に合併支援本部が昨年設置されたと報じられており、さらに9月1日の山新には西置賜広域合併素案を長井の目黒市長が発表したり、9日の山新にも広域合併が大きく取り扱われ、ここに来て、にわかに合併の話が高まってまいったわけでありますが、我が南陽市として市町村合併にどのような見解を持ち、どのように取り組まれるのかお尋ねしたいと思います。
2点目は、県道 246、赤湯宮内線にかかる吉野橋についてであります。
御承知のように、狭隘の上に道路から橋に入る角度が非常に強く、雨の日や雪の日には対向車や自分の車のスリップにはらはらしながら通行しなければならないという状況であります。とりわけ女性ドライバーにはすこぶる評判の悪い橋でもあります。
私は、赤湯地区の方々が南陽病院、また宮内地区の方々がえくぼプラザや図書館に、また市民会館に出かけるときに、少しでも早く、そして安心して通行できる道路でなければならないと思います。市内の道路はかなり整備されてきているのですが、その中に取り残されたように、昭和33年の10月、何と44年前につくられた古い危険な吉野橋は、「安全で安心なまちづくり」のブレーキになるような気がしてならないのであります。一日も早く幅の広いどなたにでも安心して渡れる吉野橋に改修していただきたいと思いますので、市当局のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
3点目は、国際友好交流の推進としてのフランス・ナンシー市との姉妹都市締結を進めていただきたいのでありますが、その点、市の考えをお聞かせいただきたいと思います。
本年2月に、平成8年と10年の当選議員、発展会5名の議員で、世界の保養地と言われ、ハイジアパークのモデルにもなったドイツのバーデンバーデンとフランスのナンシー市に自費で行政視察に行ってまいりました。2月の冬の訪問にもかかわらず、ヨーロッパの歴史の重みと異文化を肌で感じ、緑や花の美しい季節にはさぞかしすばらしい光景だろうと感激してまいりました。
バーデンバーデンではカラカラ浴場、フレードリッヒ浴場等の温泉があり、12種類の温泉に実際に入ってクア温泉のあり方を模索し、またフランスの東部ロレーヌ地方の人口10万人の小都市ナンシー市を訪ね、市庁舎を訪問し、姉妹都市としての交流をナンシー市の外国担当の方と話をしてまいりました。
南陽市とナンシー市、名称も大変似ておりますし、ロレーヌ地方のパリとストラスブルグの中間にあるユニセフの世界遺産に指定されているスタニスラス広場を有する大変きれいな都市で、南陽と同じくワインの産地でもあるナンシー市との姉妹都市交流の模索をぜひお願いしたいのであります。
現在、中国の南陽市と昭和63年10月から交流があるわけでありますが、中国南陽市は人口が 1,020万人とも聞いておりますし、当南陽市にとって相手がスケールが大き過ぎて、お互いにメリットが余りないという話をよく耳にします。これからの我が南陽市の青少年に国際感覚を身につけていただくためにも、フランス・ナンシー市との国際姉妹都市締結をぜひ御検討いただきたく思いますので、市としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
誠意ある前向きな御答弁を御期待申し上げ、私の質問とさせていただきます。
○議長  ただいまの漆山鏗一議員の一般質問に対して答弁を求めます。
 市長。
〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長  5番漆山議員の御質問にお答え申し上げます。
初めに、市町村合併について南陽市としての取り組みですが、国においては、地方分権ということで積極的に推進をされております。また、県においても、御指摘のように、「山形県市町村合併推進要綱」を定め、市町村合併シミュレーション試案を示されておりますし、その案を議会の方にも御提示申し上げた経緯がございます。最近では、西置賜合併構想などというものを長井市長の私案として新聞報道されていることも承知をいたしております。
合併については、私も重要な課題と認識はいたしておりますが、市民皆さんの関心という点においては、その段階にまだ至っておらず、行政主導の対応については、相手方もあることから、積極的にすべきではないと考えておりますが、いずれにいたしましても、市町村の合併は住民の意思が基本であり、住民の合併に対する賛否の意見も尊重された上で、議会でも十分な議論がなされ、その結果を踏まえて主体的に決定していくことが基本的な考え方でありますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、吉野橋の改修についての件でございますが、議員御指摘のように吉野橋は大分老朽化そして狭隘でありますが、御承知のとおり県の管理する橋梁でありまして、県に問い合わせをいたしたところ、現在のところ改修に関する具体的な計画はないというふうに答えが返ってきておりますが、改修については今後要望をしていくことも必要だろうと、かように考えておるところでございます。
次に、姉妹都市提携についてお答えいたします。
第4次総合計画において、中国南陽市との交流とともに、ほかの国や地域との交流についても検討をしたいと、このようにのせてございます。3月定例議会では、須藤議員から市民の国際交流ということで御提案をいただきました。
フランス東部ロレーヌ地方の中心都市でありますナンシー市についても、大変興味深くお聞きしたところでありますが、私も何せまだ一度も訪問したことがないところでございますので詳しくはわかりませんが、ナンシー市は日本においては昭和48年に金沢市と姉妹都市の締結をなされているようでございます。
姉妹都市の締結は交流の結果でありまして、交流は市民の熱意と熟度が必要で、行政間、地域間、そして市民間それぞれのレベルでの交流を積み上げることが肝要だろうと考えております。その結果によっては、今後の課題と受けとめさせていただきますので、御理解をいただきたいと思います。以上でございます。
○議長  それでは、再質問に入ります。
漆山鏗一議員。
○漆山鏗一議員  再質問に入ります。
合併の件でありますけれども、南陽市を含めまして各地方自治体も将来は一時期ほど経済成長が望めませんので、財源的にも大変厳しくなることが予想されるわけであります。私は常々小さい自治体ほど「小さく効率のよい市役所」にすべきと考えております。南陽市はどこと合併するかは別といたしましても、将来に向け、広域合併の時期が来るんだということを明確にしながら、現在は県主導のトップダウンの構想でありますけれども、市民アンケートなどを実施していただきまして南陽市民の合併に関する本音を聞く必要があると思います。その点お考えをお聞かせいただきたいと思います。
それから、2点目の吉野橋でありますけれども、橋の幅員、これは恐らく担当部長さん御存じだと思うんだけれども、幅幾らあるか御存じでしょうか。
それから、姉妹都市締結に関しまして、第4次南陽市総合計画の中の、市長おっしゃるように、 127ページに「国際友好姉妹都市締結の検討」とありますので、ぜひ前向きに実現可能な方法をひとつ庁内でチームを組んでいただいて御検討くださるようお願い申し上げ、再質問を終わります。
○議長  市長。
○市長  3点ほど再質問いただきましたが、2点目の吉野橋については担当の方から答弁をいたさせたいと思います。
最初に、合併のアンケートの件でございます。
私は合併をするに、先ほど申し上げたとおり、まず手順を間違えば、相手方もあることなので、非常に迷惑するだろうと。長井市長私案ではほかの合併をされる自治体、議会そのものも非常に困惑を隠せないような状況でありますから、手順をしっかりと踏みながら、まず南陽市が、県から示されました三つの試案の中で、まず合併をするのかしないのか、それが大前提だろうと思います。もし合併をすると、した方がいいということになれば、今度はその三つの中でどこと合併をしたらいいのか、この選択も必要だろうと思います。そして、どこどこということが出れば、そこから対相手の自治体と話し合いを原点からやはりしないとよろしくないんじゃないかなと、こう思っております。
アンケートの件につきましては、まず職員に、あるいは議会に、住民に出す前に内々的に職員はどう考えているのか、あるいは議会の議員の皆さんがどのように合併について考えておるのかアンケートをとったらいいのじゃないのかなという指示をいたしまして、今そのアンケートの文案等も検討させているところでございますので、議員の皆さんにもぜひ御協力を賜りたいものだと、かように思っておるところでございます。しかも、この広域合併は時限立法で、2005年までにしなければいろんな特典がいただけないということもありますから、のんびりと構えているような課題でないことも十二分に承知をいたしておるところでございます。
 3番目の姉妹都市、議員御指摘のように、やはり中国南陽市だけでなく、ほかの、議員の通告にありましたようにナンシーと南陽と非常に地名的にも似通っているんじゃないかということもあるようですし、ワインの里でもあるというふうにお聞きいたしておりますから、まず市民のレベルの中で、あるいは市内の商工業者含めて、どういう市民レベルでの交流ができるかによって市も支援をしながら、何回かそういう交流の中で時期を見て、私も出かけていってナンシー市の市長ともお会いしながら話を煮詰めるのが筋論なのかなと、かように考えておりますので、御理解と御支援を賜りたいと思います。以上です。
○議長  佐藤建設部長。
○建設部長 お答えいたします。
吉野橋につきましては、幅員が6メートルだと思いますが、何しろ県管理でございますが、欄干もございまして内々でございますと5.85メートルしかございません。以上でございます。
○議長  再々質問ありますか。
漆山鏗一議員。
○漆山鏗一議員  吉野橋でございますけれども、部長おっしゃるように、私もはかってみましたら5メートル85センチしかないんですね。自動車の幅が2メートルといたしまして、欄干から50センチ離れて通行した場合、対向車と50センチの間隔ですれ違うとすると残り85センチしかないんですね。歩行者は車に巻き込まれることが十分考えられるというか、危険きわまりないと思います。
まして、冬期間は橋の両端にさらに雪が残っているわけでありますから、事故が発生しないのが不思議と言わざるを得ませんというのが私の見解でございますので、ひとつよろしく県の方にも強く働きかけをお願いしたいと思います。
それから、中国南陽市との姉妹都市の件でありますが、過去何回か研修生を当南陽市は受け入れたわけであります。しかしながら、南陽市から中国の南陽市に研修生を派遣したというお話はまだ聞いたことはございません。やはりお互いが実のある交流が望ましいわけで、ギブ・アンド・ギブだけではやっぱりだめだと思うんですね。
小泉総理の「米百俵」をまねるわけではありませんけれども、南陽市の次代を担う青少年の教育のためにも、国際人として通用できるように、フランスのナンシー市との姉妹都市締結をぜひ前向きに御検討いただきたいと思います。
市長同士が握手をすれば可能と聞いております。南陽市の未来ある青少年にぜひヨーロッパの「フランスに行ける夢」をお与えいただきたいと思いますので、ひとつよろしく御検討くださるようお願い申し上げまして、私の再々質問を終わります。
○議長  以上で5番漆山鏗一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでございました。