桑 原   仁 議員 質問
○議長  次に、7番桑原 仁議員。
 〔7番 桑原 仁議員 登壇〕
○桑原 仁議員  7番桑原 仁であります。
 ことしは南陽市政35周年の年でありますし、さらに先ほどは塩田議員の一般質問に答え、市長より2期目の出馬にかける力強い決意がありました。多くの課題に取り組み市政運営に当たる市長初め市職員に、まずもって敬意を表したいと思います。
では、さきに通告しております3点について質問をいたします。
初めに、コンパクト交流都市プランについてであります。この事業は、都市づくりにかかわる施策を総合的に推進することを目的に、市町村が主体となり住民との連携による地域づくりに対し県が支援するプロジェクトとして、2000年10月に位置づけられたものであります。2001年には山形県内で山形市、新庄市、酒田市、河北町、そして当南陽市の5自治体が策定自治体に指定され、進められてきているところであります。
そこで、先ほど県のコンパクト交流都市構想指定事業に基づく南陽市のアクションプラン原案が発表されました。今現在大変な不況下にあります。平成14年度の国家予算が衆議院を通過し、現在参議院で審議されていますが、経済の立て直しや雇用の問題といった国民が一番望んでいることを最優先的に取り組まなければならないこのときに、きょうも国会では鈴木宗男議員の証人喚問が午前中に行われ、外務省のみならず多くの官庁との癒着が次々に明らかになり
ました。これは大変悲しい事件であります。今、長期化する景気低迷で企業のリストラが一段と加速し、IT不況やアメリカ中枢同時テロ、B
SEなど内外の要因が重なり、製造業から金融、サービス業に至るあらゆる業種にリストラが拡大しているこの危機的な時期、総務省が先月発表した失業率も相変わらず高い状態にあり、いつ景気が回復するか検討がつかない状況であります。
 このような中にあって多くの自治体が減額予算のときに、南陽市では平成14年度の予算編成において一般会計の規模で 156億 4,100万円と、前年度比 4.2%、6億 2,600万円増という予算としたことが、景気の上昇に拍車をかけてくれればと期待をするものであります。
さらに、コンパクト交流都市プランの40項目にも及ぶ事業がこの南陽市で展開されるということは大変喜ばしいことでありますが、わかっているだけでも事業費が 104億 9,700万円であります。この中には赤湯小学校や乳幼児保育センター、旧宮内農協倉庫群保存活用事業など現在進行中のものも多く含まれているわけでありますが、大変な事業には変わりはないと思います。このような多くの事業をおおむね5年で実
現するとありますが、可能かどうか伺います。
次に、フラワー長井線について伺います。フラワー長井線は昭和63年10月、旧国鉄から第三セクターとして開業して以来、通学や地域住民の足として期待をされてきました。利用者は平成2年度の 144万人を最高に、平成9年度からは減少が続き、ついに平成12年度には 100万人を割る状態になりました。3月5日にはあやめ
公園駅 仮称でありますが、の設置が認可されたとの報道がありました。6月初旬にオープンの予定だそうですが、どの程度の誘客効果が期待されるでしょうか。例えば、宮内から山形や米沢に通学している子供たちを見てみても、赤湯駅まで親に車で送迎されているというのが多い現状であります。長井までも送っていくという話もよく耳にします。料金の高いことが理由になっているようであります。利用者が減少すれば、今後ますます料金の値上げとともに客離れが多くなり、市の財政支援も増大するものと思われます。6億円あった山形鉄道運営助成基金も、ふえ続ける赤字のため切り崩している状況にあると言われています。このような状況の中で、フラワー長井線の南陽市における経済効果をどのように考えているか。また、今後の展望と対策について伺います。
最後に、ケーブルテレビのエリア拡大について伺います。前の12月定例会では、NCVは今後地域拡大はしないということで、予定されていた事業が中止となった経過がありました。今後は市の単独事業となればエリア拡大は難しいと私も思っておりました。しかし、ことし2月に出されました第4次南陽市総合計画の14年度から16年度にかけての3カ年実施計画の中ではエリア拡大の促進を掲げていますが、来年度の予算の中にも含まれておりませんし、今後どのような形でエリア拡大の促進を進めていくか伺います。
以上、当局の誠意ある答弁をお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○議長  ただいまの桑原 仁議員の一般質問に対して答弁を求めます。
市長。
 〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長  7番桑原議員の御質問にお答え申し上げます。
 初めに、コンパクト交流文化都市構想のアクションプランについてですが、5カ年事業を基本に計画を組み立てておりますので、事業の着手を含め、実施可能と考えております。
 なお、市民や地域によるソフト事業は、県総合交付金を予定してございます。
 実施計画の目標年次は平成17年度でありますが、コンパクトな都市づくりはそれ以降も継続していくべき課題としてとらえておりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
次に、フラワー長井線についてお答え申し上げます。
初めに、経済効果についてでありますが、南陽市が始発駅でありますが、経済的効果というのはほとんどないだろうと、こう見ておるところでございます。まずは、議員御指摘の中にもありましたが、高校生の通学、あるいはごく一部生活路線としての交通手段としての位置づけだろうと、こう思います。利用客、本当に年々落ち込んでいる状況でありますから、高校通学の足の確保という効果の面でとらえていくべきだろうと、このように思っております。
今後の展望と対策ですが、利用客数の減による営業収入の減少や施設の老朽化による補修費用の負担増から収支は赤字で、御指摘のように基金を取り崩さないと経営できない状況に追い込まれております。現状の収支状況では毎年約1億円余の赤字になると予想されまして、この試算でいけば、平成16年度には基金もなくなるものと心配をいたしておるところでございます。鉄道近代化施設整備等の補助など、関係市町で支援を行っておりますが、収入の増加が運行継続に必要不可欠であろうと思います。利用拡大イベントなども実施はしておりますが、有効な利用拡大策があるのかなど、市民の皆様にも真剣な論議をいただく時期にさしかかっているのかなと、かように思っております。市でも市報などを通じて情報を提供してまいりますので、御理解と御協力を特にお願い申し上げたいと思います。
次に、ケーブルテレビのエリア拡大についてですが、平成7年4月の放送開始後に2市2町が一緒になり、国の補助事業の採択をいただきながら、エリア拡大に努めてまいりましたが、現在は全国的にケーブルテレビの普及で新規外採択が難しい状況となっておりますし、NCVの会社でも新規拡大はしない方針という話をお聞きしております。平成13年度は事業不採択という結果に至っており、本市としては、今後は他の助成制度の導入や現施設を活用した技術活用など、実現可能な手法、と申しますのは、我が市では自前の光ケーブルファイバーを持っておりますから、それを何とか、技術的にNCVと相談しながら、その回線を使ってケーブルテレビの拡大ができないかどうか、今るるお話を申し上げようという段階になっております。したがいまして、14年度の予算にエリア拡大の予算等は組み込んでいないことも御理解いただきながら、何とか未設置地区へ光ファイバーを利用したエリア拡大に向けて研究、検討をしていきたいなと、かように思っておるところでございます。以上でございます。
○議長  それでは、再質問に入ります。
桑原 仁議員。
○桑原 仁議員 答弁いただきまして、ありがとうございました。
 何点か再質問をさせていただきたいと思います。
 最初のコンパクト交流都市のアクションプランなんですが、実は今40項目という大分多岐にわたっているわけでありますけれども、実際今進んでいる部分もあって、ただ単独事業で、今市長が言いました、実は県や国からの補助事業というものも多々あるわけでありますけれども、この中には市営住宅の整備等含めながら、市の単独事業も大分入っているわけですけれども、今現在、5年でということで、おおむねできます、いずれ今後についても継続をしていくという市長の話でありましたが、先ほども塩田議員に答弁した部分にもありますけれども、病院関係等も大分、14年度については4億 6,000万円も負担金がかかるというようなことで、市の財政については今後大変危ぶまれるというような市長の話であったわけですが、これについても確かに 100億円ほどの今事業あるわけですけれども、実際この事業をやるとすれば、本当に南陽市の単独事業も含めながら本当にできるのかなと私心配しているわけです。その辺も含めて、もう一回、今簡単に「達成可能」なんて話出ていましたが、なんかその辺もう少し詳しくお伝えをいただきたいと思っております。
フラワー長井線なんですが、実は全然効果のほどはないと。要するに通学、通勤、その人のために残しているんだというような話があったわけですけれども、実際、南陽市、ことしで35年になるわけですが、本来、市庁舎が建てば、建ったところは大体発展するというようなのが普通の都市なんですよね。ところが、南陽市の場合は35年もたっていながら、この南陽市役所の周り、ここがちょっと何もふえてきていないというのが現状のように見えるわけです。実は国道と鉄道に挟まれているというような三角の土地なのかなと私思っているわけですが。選択肢の中に要するにフラワー長井線を廃止するとかそういうふうな部分があるのかどうか。
実はまた市民の意識調査もしたいというような市長の話もあったわけですが、実は鉄道が通っている場所についても、赤湯、宮内、漆山、梨郷等を通っている部分と、まず全然通っていない部分というところで、意識も全然違うのではないかなと私思うわけですけれども、この辺、私の住んでいる宮内にすれば、ちょうど今はフラワー長井線で町が二分されているというふうな状況にも見えるわけです。選択肢の中に廃止というようなことがあるのかどうか、まずお伺いをしたいと思います。
あと、ケーブルテレビのエリア拡大なんですが、実現可能な限りということで、当初12月の市長答弁の際には「単独でも」と、「単独になるかな」というようなことの話もあったわけですけれども、単独ではできるのかどうか、その辺についてもう一回お願いしたい。
○議長  市長。
○市長  まず、コンパクト、5年計画で簡単に実現可能ということで心配をいただいておりますが、そこに網羅なっている事業は着手したものを含めて3カ年計画に大筋乗ってございますから、全力を挙げて実現できるということで可能ということで答弁をさせていただきました。何とかやらなければならない課題だろうと、こう思っております。
それから、病院の件も含めまして、長井線、大変御心配いただいておりますが、もうほとんどが、95から97%が通学生だけですね。通勤の方いませんし、本当に、しかも少子化で、例えば南陽高校も去年から1クラス減っている、あるいは長井の方も減るというようなことで、利用者がふえる可能性というものはほとんどないだろうと。県の支援もいただけなくなりましたから、2市2町で先ほど答弁申し上げたとおり基金を食っている状況でありますから、平成16年度では基金が今の収支見通しからいけばなくなってしまうと。じゃ、その後、2市2町でどのくらいの負担ができるかという問題にもなっ
てきます。基金を積んだ、あるいは固定資産税、南陽を通っている部分の、これは二、三年前から、一たんいただいて、そっくり補助として 
700数十万円上げておりますが、非常に厳しい状況であることは承知をいたしております。
ただ、廃止についてどうだということでありますが、今の取締役の会の中では廃止に関してははっきりした意見が出ておりませんが、将来的には、桑原議員がおっしゃるような廃止を含めた検討も取締役会の中では出つつあるのかなと、こう思っております。
ただ、問題は、長井に通学している生徒、自家用車で送っていく方もいますが、もうバスもございませんから、そういう生徒の方々をどうしようか、どうするんだろうという心配と不安を持っておるところでございます。
それから、ケーブルテレビのエリア、市独自でということは明言していないと思いますが、先ほど申し上げたとおり光ファイバーを利用すれば引っ張る必要ございませんから、非常に今NCVさんで考えているよりも安く工事ができるだろうと。ただ、そのNCVさんと、あるいはいろいろな技術を結集して光ファイバーを通して事業ができるかどうかが一番のエリア拡大のポイントだろうと、このように思っておるところでございます。ぜひ、技術的に今進歩している時代でありますから、そうできるような形で我々も積極的に光ファイバー利用いただきたいというふうに申し上げているところでございます。以上です。
○議長  再々質問に入ります。
 桑原議員。
○桑原 仁議員  ありがとうございました。
 コンパクト交流都市構想については、市長が言ったように、いろいろな形で今進んでいる部分もあるしということで理解はするわけでありますけれども、市の単独事業、その部分については、やっぱり今病院の方も含めながら、その自治体で負担金を出していくという部分がかなり多くなっているわけでありますので、その辺を考慮しながら、5年ではないと、これからも継続してやっていくんだというような市長の話でありますので、その辺を確認をとらせていただきました。
 次に、フラワー長井線についてでありますが、各地域によっては温度差があるだろうと私は思っておりますし、住んでいる宮内の私とすれば、どうもその辺がネックになっているというような部分が町の発展についてはあるように見えるんです。先ほども言ったように、南陽市役所の周りの開発についても、どうも東側から来る道路については、やっぱり鉄道があるために、南陽市役所に来る部分でぐるんと回ってこなくてならないというような部分もあって、市役所の鉄道の東側が全然発展していないというような部分が見えるわけなんですけれども、これも鉄道が、本来、大きな駅であれば西駅、東駅というようなことで結びながら発展する部分も見えるわけですが、当フラワー長井線については今言ったような形で利用者も通勤通学の人しかいないというような現状であって、これからも市長が言うように利用者もふえないだろうというような話がありまして、いずれ廃止という部分については経営者の段階で今後出てくるかもしれないというような話があるわけですけれども、やっぱり町の経済効果、発展という部分については、やっぱり鉄道、何とか利用する部分と、鉄道がなくなって、それで発展する部分というような形が私は見えるわけですけれども、その辺を今後とも経営委員会の方に反映させていただければなということで思っておりまして、いずれ要望にかえたいと思います。
 ケーブルテレビのエリア拡大については、市長が言いました光ファイバーというようなことでの研究をさせていただきたいというようなことで確認させていただきまして、私の再質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長  以上で7番桑原 仁議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。