長 嶋   茂 議員 質 問
〇議長  次に、9番長嶋茂議員の一般質問に入ります。
  9番長嶋茂議員。
  [9番 長嶋 茂議員 登壇]
〇長嶋 茂議員  9番長嶋茂です。
  最初に、荒井市長の2期目の市長就任おめでとうございます。お体に十分御留意をなされ、市の発展に寄与されることを御期待申し上げます。
  さて、既に通告しております2点について質問させていただきます。1点目の県南自然公園、白竜湖の環境保全についてですが、昨年の9月、私の質問に市長より説明があったように、平成14年度中に平成15年度の重要事業として白竜湖問題を要望するとの約束でしたので、再度質問させていただきます。白竜湖の由来と湖水の重要性等は、皆さんもよく御存知ですので、省略させていただきます。
  1番目ですが、昨年南陽市地区長会が市民の方に白竜湖環境保全署名運動をして、県と市に去る10月に要望書を提出と聞いています。県に提出の署名人数は2万350人、市に提出人数が1万7,393人が同意を得まして要請をしたので、その後県当局の対応はいかがなものでしたか、また市当局の考えをお聞かせください。
  2番目ですが、湖水一面に近く繁茂している水草菱を4分の1程度を来年度取り除くとの話し合いがなされたことは、市長の力量と市民の熱意によるものと思い、敬意を表します。ただし、8月は実がなりつつあり、この時期に除草作業すると種が沈んで繁茂するだろうと心配されているようですが、それでは適期はいつなのか、計画予定はいつころですかをお伺いいたします。
  3番目に、水草菱の根底まで浚渫はできないと伺っていますが、残りの雑草を毎年継続し、完全に取り除くことを約束はできないでしょうか。水中の仕事と思いますが、除草の方法についてをどうお考えですかをお聞かせ願います。
  4番目ですが、白竜湖施設の傷みによって危険を認めているボート小屋、桟橋を年次的に取りかえ作業を実現するよう努力いたし、来年当初の対応として取り組むとのこと、市長自信のほどをお聞かせください。
  次の2点目ですが、無登録農薬使用問題についてをお伺いいたします。先ほど岩井議員の質問と重複していることも大分あると思いますが、その点御容赦を願います。発がん性が指摘される無登録農薬、ダイホルタンとプリクトランの大量販売事件は既に新聞等で報道のとおり、去る7月30日に県内の無登録農薬販売業者が逮捕、さらにその元請負業者が逮捕されて以来、全国的な様相を呈している県内外の違法販売業者の検挙に伴い、その流通経路から使用農家が特定され、県外では和ナシ等の出荷停止、回収、廃棄処分等が報道されています。残念ながら県内では、去る8月22日、置賜のラフランス栽培農家が出荷停止の行政指導を受けていることは皆さんも御承知のとおりと思います。
  それで、市当局にお尋ねいたします。一つには、県内の使用農家も相次いで判明し、農業県山形の信頼は地に落ちつつあると言われている。行政の対応のずさんさが被害拡大につながったと指摘されている今日、市当局も頻繁に検討会議を開いていると思いますが、今までの経過と今後の対応についてどうなっていますかをお聞かせ願います。
  二つ目は、果樹生産農家に大きな痛手を負ったことで、南陽市農業委員会も県に対し、果樹生産対象農家の損失を補うことなどを求める要請書を提出したようですが、市行政とJA山形おきたま農協と連携をとりながら、被害農家に支援策を考えていただきたいと思いますが、いかがなものでしょうか等をお聞かせください。
  三つ目は、無登録農薬の使用を確認された農家が置賜で4戸あり、そのうち南陽市に1軒出たことは非常に残念です。南陽市リンゴ、ラフランス共選組合の合同会議で今後の対策を検討したそうですが、ブドウも風評被害を受けて、市場価格が安値となったのです。行政として、今後の対策、検討はどのような話し合いがなされていますかなどをお尋ねいたします。
  以上、2点について明確な回答を御期待申し上げ、質問といたします。
〇議長  ただいまの9番長嶋茂議員の一般質問に対しまして答弁を求めます。
  市長。
  [荒井幸昭市長 登壇]
〇市長  最初に、長嶋議員から2期目の当選のお祝いと激励をいただきまして、感謝しております。情熱、気力、体力を失うことなく、額に汗して市民の先頭に立ちながら第4次総合計画を粛々と進めてまいりたいと思いますので、これからも御理解と御支援、御指導のほどお願いしたいと思います。
  さて、質問にお答えを申し上げます。白竜湖保全にかかわる市の考え方でありますが、長嶋議員、これで3回目の白竜湖に対する質問、私も熱意を持って現在まで対応をさせていただいております。おかげさまで、置賜総合支庁でも議員の熱意、市民の皆さんの熱意が十二分に組み込んでいただきまして、総合支庁内にプロジェクト検討会議が設置されまして、水環境や浚渫の効果、あるいは指定文化財等の法的な縛りと現状認識から今後どのような方法で進めていくべきかを話し合っているところであります。正式の土俵に乗りましたんで、今後は一歩一歩でありますが、確実に白竜湖整備、盛観は進展するものと思います。ぜひこれからも、行政だけじゃなく、市民活動を主体としながら、白竜湖の整備に全力を尽くしていきたいと思います。
  第2、第3点目の菱や葦の除去の範囲や時期についてですが、議員も御指摘のとおり、我々も本来は9月の補正で人件費等を組みながら菱の除去をやりたいという考えでいましたが、専門家のお話ですと、やっぱり今の時期やれば種子が湖水になって、さらに繁殖するということで、今菱を除去する時期ではないという御指導をいただきましたので、来年の早い時期に予算を計上しながらやらせていただきたいなと、こんなふうに考えておるところでございます。
  それから、第4点目の桟橋やボート小屋の除去等につきましては、まずボート小屋の所有者が加藤さんでありますから、加藤さんとの合意形成に努めながら、15年度の事業でこのボート小屋、それから危険な桟橋を取り壊していきたいなと、こう思います。そして、先ほど申し上げたとおり、間もなく予定している市民ワーキングの議論の推移を見ながら、内部の体制を整え、総合支庁とも連携をさらに深めながらこの事業の推進に当たっていきたいと、かように考えておるところでございます。
  次に、無登録農薬問題等については、第1点目は、先ほど岩井議員にお答えしたとおりでありますので、割愛をさせていただきます。
  第2点目の被害農家に対する支援についてですが、このたびの問題は単に南陽市、あるいは置賜地域だけに限定された問題じゃなく、全国規模で問題となっておりまして、今後の被害の影響の範囲や被害相当額がどの程度になるかなと、全く予想できない状況下にありますので、ただ現実的には非常に出荷する果物の値段が下がったり、ブドウの値段が下がったり、農家は風評被害でかなりの痛みを感じていることも承知してございますから、動向を見きわめながら今後対応していきたいなと、こんなふうに考えておりますので、御理解をいただければと思います。
  それから、第3点目の風評被害、今申し上げたとおりでございますが、農業経営が著しく困窮する場合には、関係機関と連携をしながら、災害時における融資制度と照らした対応策も視野に入れながら検討していく必要があろうかなと、こんなふうに考えておりますので、御理解をいただきながら、もうしばらく関係機関との連携の中で正式に打ち出したいなと、こう思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
  以上です。
〇議長  それでは、再質問に入ります。
  9番長嶋茂議員。
〇長嶋 茂議員  ありがとうございました。若干再質問させていただきます。
  白竜湖の問題ですが、湖水の草取り作業に雇用緊急制度を利用しながら対応していくというような市長のお言葉を承ったような感じをいたしておるわけですが、私も不勉強ですので、どういう人材の方なのか。それから、南陽市の方々はみんな白竜湖に関心を持っておられるわけでございます。その雇用についても、やはりお願いすれば喜んで協力をしていただけるものと私は信じておる一人です。そのような中で、ひとつそういう方々を雇用していただければ大変ありがたいなというように感じておるところです。
  それから、水草菱ですが、4分の1を来年度中に何とか努力して取りたいというようなお話もございましたんですが、何か自然保護審議会条例も何といっても人がつくるものでございます。そのようなことで、やはり市長がその水草菱を若干なりでも、幾らでも取り除くということは条例なり定款なり破ったというか、一歩前進したなというように私も市長を褒め称えたいわけでございます。そのような中で、8月はどうも種がこぼれるんでうまくないというようなお話でございましたが、じゃ7月、6月はどうでしょうかと。梅雨時で雨がしょっちゅう降る中で作業をするということは非常に困難と私は思っておる次第です。そのようなことで、ベルトコンベヤーを使うか、またヘリコプターでさくってそっちに捨てるか、それは浚渫はできないとしても、草を追い払うというような方法があるわけでございます。そういうようなことで、方法を調べて、どのようにすれば一番いいのか、そのくらいまで市長は考えていらっしゃると思いますので、その辺をお聞かせを願いたいと思います。
  そのほかに、最近、これは私が通告しておらないことでございますが、白竜湖問題を出すと言ったら、ちょっといま一つ聞いてくれというようなことで、サギの、野鳥の群れが、サギといってもいろんなものがあるから、野鳥がたくさん白竜湖に今飛んできております。しかしながら、白竜湖にばかりおればいいんですが、農作物にも影響が出ると。カモと同じで米をすすったり、モミをすすったりしているというようなことで、農作物にも影響を与えているというようなことで、その対応策について市長はどういうお考えかお尋ねしたいと思います。
  それから、2点目の無登録農薬汚染事件は、1991年、ダイホルタンの販売のうわさがあるとの情報を見て、2001年まで7回立ち入りを、検査で確認はできなかった、既に岩井議員がおっしゃるとおりでございます。農薬取締法のもと県の指導不足が問われている今日で、私たちも農薬を使っております。しかしながら、無登録農薬は使っては悪いということはだれしもがわかっておるわけです。残留物、毒物ということで規制されておるわけですが、発がん性という言葉は一切使われてはございません。そういうようなこともございまして、使って悪いものを使うというのはこれは一番いかんことだし、それは皆さんにもおわびをしなくちゃならないはずでございます。しかしながら、やはり発がん性があるとなると、だれしもが恐らく使わないのではないかなと私なりに考えております。なぜどういうふうにして残留性毒物なのか、そういうところは行政等でチラシ等で、これはこういう問題があるから使えないよときちっと打ち出すべきではないのかなと私は思っておるのでございます。そのような今後とも指導面で大いに考えていただきたいものだなというふうにお願いをする次第でございます。
  それから、災い転じて福となすとその親方連中が何か言っているそうだが、我々はそんな生ぬるいことはできないわけで死活問題でございます。この前、1週間前にある南陽市の市場にお邪魔したときに、西洋ナシのパートレットが山に積まれておったと。それで、これどうなっているんだと市場の方に聞いたら、いや、小売業者が売れなくて困ったのよと。じゃ、どうするのよと言ったら、いや、生産者と話し合いして今廃棄するかうちに持っていくか、そこは相談の上、決めなくちゃならないなというようなことをおっしゃっておったわけです。それから、ブドウもそのとおりでございます。私もブドウの出荷者として。新聞の26日以降、27日になったらぴたっとキロ当たり50円、4キロで200円の差が安値になったわけです。南陽市には、現在だってまだ冷蔵庫等に15万キロくらいあるわけです。本来ならば9月の初めというとぐんと値段が高騰するわけでございますが、全然高騰しない、横ばいどころか、むしろ下がっているというようなことでございます。相場といえば相場で、これはやむを得ないんですが、何といったって風評被害があることは間違いはございません。そういうようなことで、農家一人一人が自覚を持ち、基本に立ち返らなければフルーツ王国山形の復権はないというようなことも言われておるわけで、確かにそのとおりではございますが、しかしながら無登録農薬使用者0.3%くらいの人のために果樹生産者全員が莫大な被害を背負うことになっていますので、その点をお酌み取りをいただきまして、先ほど援助の問題も出ましたが、どうかその点を市当局として考えていただけないものかなというふうに思っておるわけです。農業委員会もその点について真剣に取り組んでいらっしゃるので、その点をお含みいただきたいというふうなことで、再度お願いをする次第でございます。そのようなことで回答をお願いします。
〇議長  答弁を求めます。
  市長。
〇市長  最初に、菱の問題でありますが、これを法的に4分の1しか取っていかんということではありません。私がその県の条例なり文化保護の条例を破ってやるのが進歩したと言われておりますが、そういう法的な根拠はありませんから、ただ指導の中で4分の1程度ずつ取った方がよろしいだろうという指導を受けておりますので、その辺間違いないように、南陽市長が法に違反してやったんだというふうなことでは困りますから、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
  いつごろかということですが、先ほど申し上げたとおり、15年度の早い時期にやりたい。しかも、緊急雇用制度を使いながら、市内の方々でヘリコプターとか何か大げさじゃなく、やっぱりボートを浮かべながら手作業で丁寧に除去していこうと、こんな考え方でいることも申し上げておきたいなと、こう思います。
  それから、質問になかった野鳥、サギ、野鳥の会では自然が豊かになったから帰ってきたと大変喜んでおるようですが、一方では議員御指摘のとおり被害が広がっていると。どんな対応するということでありますが、どうしたら議員、いいんでしょうね。ひとついい知恵があれば、我々の方にお教えいただきながら、野鳥の会とも連携をとりながらしていかなければならない課題だなと、こんなふうに思いますので、御指導方よろしくお願いしたいなと、こう思います。
  それから、農薬の件で、確かに先ほど申し上げたとおり、私もブドウの産地の真ん中に住んでおりますから、いろんな話を賜っております。価格的に大分暴落をして苦労しているようですが、その価格保証ということにつきましては非常に行政として難しい課題だろうなと、こう思います。先ほど申し上げたとおり、経営的に価格下落した分、かわりをしなきゃならない、そのときの利子補給なり何かで支援をしてほしいということでしたら、我々が今真剣に3市5町、JA山形おきたまを中心にいろんな被害状況を見きわめておる状況でありますから、そういうときには早急にしなきゃならないときには臨時議会もお願いしながら、きちっとした対応は南陽市としてとらさせていただきますので、いろんな面でひとつこれからもよろしくお願いしたいなと、こう申し上げて答弁といたします。
〇議長  再々質問に入ります。
  9番長嶋茂議員。
〇長嶋 茂議員  いろいろ市長さんに丁寧に御回答をいただきまして、ありがとうございます。ただ、私先ほど雇用緊急制度というようなことでお尋ねしたのに、その答えがなかったようでございます。そのようなことで、3点目のお尋ねですが、ひとつ白竜湖の完全な菱除去作業は何年をめどにやるのか。そして、きれいな白竜湖、水の鏡、パラソールさして、アベックさんがボートを浮かべている光景などを再度見させていただくようお願いをする次第でございます。
  そのようなことで、その無登録農薬関係も、融資というのはお金がいただけないで、借りたものを払わくちゃならないというようなこともございまして、やはり利子補給なり、そういうことで生産者を何とか救っていただきたいというようなことを申し上げて、私の質問を終わります。
〇議長  答弁よろしいですか。
〇長嶋 茂議員  緊急雇用制度について。
〇議長  市長。
〇市長  先ほど申し上げました緊急雇用制度、これは国の制度でありまして、3カ年、来年度まで適用になります。これは、市の財源持ち出しございませんから、そういう制度も利用できないかどうかということで検討をいたしておるところでございます。
  また、白竜湖の整備計画等につきましては、総合支庁でプロジェクトチームを立ち上げていただきましたから、何年度までどうというよりも、まず環境整備、特に一番は水環境の整備をしないといかんということを言っております。それには、下水道をきちっと利用していただくとか、あるいは区域外であれば合併処理浄化槽を利用していただくとか、あるいは吉野川の改修に伴った水の流れをもっとどうするか、まず水の問題を十二分にクリアしながら、文化財的なものは学者先生方等の御指導をいただきながら進めていきたいなと、こんなふうに思っておるところでございます。
  以上です。
〇議長  これで、9番長嶋茂議員の一般質問は終わりました。御苦労さまでした。