小 野 健一郎 議員 質 問
〇議長  次に、11番小野健一郎議員。
  [11番 小野健一郎議員 登壇]
〇小野健一郎議員  11番小野健一郎であります。
  荒井市長は、1月19日入院され、虚血性心疾患の手術を受け、順調に回復され、昨日退院、本日元気に公務につかれ、こうして質問し、答弁をいただきますこと、まことに御同慶の至りと思っております。以前よりもスリムになり、行政のスリム化を目指すには最良の体型であろうと思いますし、快気にて情熱、気力、体力、ますます充実とお見受けいたしております。入院中の荒井市長を心配する多くの市民の皆様にも、ますます充実の情熱、気力、体力を見せていただき、安心していただきますようお願い申し上げます。
  私は、既に通告しております平成15年度の施政方針並びに荒井市長の政治姿勢について、所信と決意のほどをお尋ねします。
  荒井市長は、就任以来常に市民と目線を合わせて、安全で安心なうるおいのあるまちづくりに精力的に取り組まれておりますことは、まことに御同慶の至りであります。また、荒井市長常々御自慢の職員の皆様方におかれましても、主体的に職務に専念されておりますことに敬意と感謝を申し上げます。
  初めに、厳しい経済情勢の中での予算編成の基本理念と今後の財政見通しについてお尋ねいたします。平成15年度の予算総額は257億9,915万円で、前年当初対比1.7%減となっております。また、一般会計予算額は139億3,500万円で、10.9%減となっており、前年度当初予算を下回ったのは平成9年度以来6年ぶりのことですから、見た目では積極型とは見えないものの、その内容は投資的経費が完了した赤湯小学校改築整備事業を除けば、逆に前年対比4億円増と、まことに御苦労された新年度予算編成と思います。
  市内の景気浮揚を考え、活性化の予算と思います。歳入では、税収の落ち込み、地方交付税の落ち込み、不足する歳入のカバーのための財政調整基金の取り崩しなど、御苦労の数々が見える予算編成でありますが、予算編成の基本理念と今後の財政の見通しについてお伺いいたします。
  次に、平成14年度から第3次行政改革大綱に基づいて行財政改革を進めている本市ですが、常々市長はできる限り民間委託の推進、その結果によっての職員数は抑制する、さらに遊休財産の処分の三つを基本にして、効果的で効率的な行財政運営に努めると言っておられますが、第3次行政改革大綱の今日までの成果と、これからの見通しについてお伺いいたします。
  次に、連日のように新聞紙上に出ております合併論議についてでありますが、昨年10月の市民2,000名を対象とした市町村合併に関する市民意識調査では、市町村合併の必要性について、必要、どちらかというと必要、両者で43%、不必要、どちらかというと不必要、両者で43%、全くの同率でありました。施政方針の中でも、結果を見る限りにおきまして、現在のところ合併の機運はないものと感じられますが、今後さらに市民や議員の皆様の声に耳を傾け、市政運営の責任者として誤りのない判断をしてまいりたいと述べられております。
  合併は、本来財政面だけが強調されますが、地方分権が合併の目的であり、さらに住民ニーズが達成できる足腰の強い地方自治体になることであると言われております。広域行政、合併に関する調査研究報告書でも、終わりにとして合併は一つの自治体ではなし得ない究極の行政改革を可能にするもので、その効果はすぐに目に見えてあらわれてくるものではなく、国、県などの各種支援も合併による一時的な障害を緩和するためのものであり、合併によって将来のすべてが保障されるものではなく、確固たる財源が確保されるものでもなく、逆に合併後の負担増が重なり、国、県の補助金、交付税などの支援期間が終わると、財政運営が途端に厳しくなることも予想されます。合併特例債の安易な活用も、自己財源と公債費の増嵩をもたらす恐れのあることから、慎重に考慮する必要がありますとあります。
  また、合併は合併そのものが目的でなく、地方分権という時代の潮流の中で論議することで市民の行政への参加と協働を促し、市民がみずからの地域づくりに主体的にかかわっていくための絶好の機会で、本当に大切なことは将来の南陽市はどうあるべきか、どのようなまちづくりをしたいのかをみんなで論議を深めていくことですとあります。
  合併は、厳しい時代に行政が対応し続けるための手段として認識し、引き続き検討を進めてまいりますと示しておりますが、議会としても合併に関する調査検討委員会を立ち上げておりますので、市長の合併に関する基本的な考え方と、今後の対応についてお尋ねいたします。
  次に、施政方針の「はじめに」と「結び」に出てまいります市民協働のまちづくりについてお尋ねいたします。地方分権時代のまちづくりは、市民と行政が信頼で結ばれ、市民の主体的なかかわりと協働作業が必要で、人、もの、お金、情報といった有限な行政資源を最大限に活用することはもちろん、市民と行政がまちづくりの展望を共有化すること、それが協働のまちづくりと示しておられますが、これまでの成果と、これからは何をどのように協働していこうと考えておられるのかお尋ねいたします。
  情熱、気力、体力、ますます充実の荒井市長には、お体御自愛、「安全で安心なうるおいのあるまち・南陽」構築のため、一層の御努力と御尽力を賜りますようお願い申し上げ、私の質問といたします。
〇議長  ただいまの11番小野健一郎議員の一般質問に対しまして、答弁を求めます。
  市長。
  [荒井幸昭市長 登壇]
〇市長  11番小野議員の御質問にお答えいたします。
  その前段で、私の体調を非常に心配いただきました。これからは不摂生を控えながら、情熱、気力、体力をさらに磨いて、市民の負託にこたえていきたいと、かように存じておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
  では、質問にお答え申し上げます。初めに、予算編成の基本理念と今後の財政見通しについてですが、現下の経済状況や地価下落などの影響などによりまして、平成15年度の税収の落ち込みは非常に厳しく、加えて地方交付税の大幅な減額ほか譲与税、交付金なども軒並み減額となる見込みであります。かってない厳しい状況の中での編成となりました新年度予算につきましては、継続事業を確実に推進していくことを中心に、市内景気に最大限配慮いたしながら、第4次総合計画に位置づけられた課題解決に重点を置いた編成を行っております。
  御心配の今後の財政見通しについてでありますが、市税、交付税などの歳入が右肩下がりになってきている状況は、今後も続いていくものと認識をいたしております。各種財政指標の分母になっております一般財源が減少に向かいますと指標が悪化するため、生き残りをかけ、行政大綱と財政対策要綱を両輪にした行政運営を行うことで、行政サービスの維持、向上を図っていく必要があると考えておるところでございます。
  次に、第3次行政改革大綱の今日までの効果とこれからの見通しについてのお尋ねですが、民間委託の推進、その結果による職員数の抑制、さらには不要不急財産の処分を方針とする大綱を策定し、平成14年度を初年度とする5カ年の行政改革に着手し、成果を挙げているものと判断をいたしております。大綱の60項目のうち、20項目については計画どおり進んでおり、その概要については1月の市報でお知らせしたとおりでありますが、今後とも実施可能なものから積極的かつ効果的に推進してまいりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
  次に、市町村合併に対する基本的な考え方と今後の対応についてですが、市町村合併は住民の意思が最重要であり、相手方もあることを踏まえ、十分な論議がなされた上で、市町村が主体的に決定していくことが肝要だろうと、かように思います。合併特例法の期限もあり、マスコミ等で報道されているように、置賜管内でもさまざまな動きがありますが、市町村合併は市民の行政参加と協働を促し、みずからの地域づくりに主体的にかかわる絶好の機会でありますので、今後とも広範な議論が展開されることを期待し、引き続き情報の提供を行ってまいりたいと考えております。
  議会におかれましても、合併に関する調査検討委員会が設置されましたので、議会の皆様と意見交換をしながら対応してまいりますので、御理解と御指導を賜りたいと存じます。
  次に、市民協働のまちづくりのこれまでの成果と今後の取り組みについてですが、私は協働のまちづくりとは、共通の目的である人材育成や市民福祉の増進、あるいは地域づくり等に向けて市民と行政がともに額に汗を流すことであると考えております。これまでの成果といたしましては、赤湯温泉通り景観形成事業、宮内倉庫群の活用事業、金山花いっぱい運動、まつりよしのの地域おこしなどが主に挙げられますが、住民参加のまちづくり総務大臣全国表彰に輝きました民話夕鶴の活動もございました。
  今後の取り組みにつきましては、これらの市民活動をさらに活発にしていきたいと考えておりますので、法人格取得の支援やボランティアにかかわる情報提供の充実及び市民参加の機会拡充等を通じて、市民協働の強化を図りたいと考えておりますので、御理解と御指導、御支援を賜りたいと存じます。
  以上です。
〇議長  それでは、再質問に入ります。
  11番小野健一郎議員。
〇小野健一郎議員  御答弁ありがとうございました。
  合併についてでございますが、昨年の10月の南陽市の市民のアンケート調査では、合併の組み合わせについては東置賜一円、これは何を指しているかといいますと、南陽、高畠、川西の合併というふうなものが30%、東南置賜一円2市2町で23%、南陽、高畠で21%、南陽、川西で3%というふうなパーセントが出ておるわけでありますが、これ合わせますと77%というふうな数字で、いずれも高畠との組み合わせが東置賜一円、東南置賜一円、南陽、高畠というふうな組み合わせでも出てくるというふうなことになるわけでありますけれども、片や2月の高畠町のこの町民意識調査の結果では、これは山形新聞の報道でありますが、合併の必要性について、不必要が28%、どちらかというと不必要が23%、合わせて51%、合併の必要が18%、どちらかというと必要が17%、これが合わせて35%、南陽市の場合はこの合併の必要性、不必要、これは同率であったわけでございますが、高畠の場合は否定が51%、過半数を超えるというふうなことになるわけであります。また、組み合わせにつきましても、東南置賜一円、これは2市2町でございますが24%、東置賜一円、南陽、高畠、川西でありますが24%、高畠、南陽、これは17%、これで見ますと、高畠の場合は否定的な数が多いというふうなことになるわけであります。
  この合併というものは、例えが例えでございますが、結婚に例えますと任意協議会はお見合いみたいなもので、法定協議会は結納だというふうな言い方をすることもあるわけでございますが、なかなか難しいものだなというふうに思うわけであります。
  また、この山形新聞のこの日の報道には、米沢市の橋市長は、5日、市議会の代表質問に答え、隣接自治体の意識、機運が高まってきたことから、これまでの受け身の対応を改めるとして、リーダーシップを発揮する考え方を示唆したと、こんなふうに出ております。また、あわせてでございますが、合併の組み合わせについては、理想を置賜3市5町とした上で、東南置賜2市2町という枠組みなど、置賜首長会などで公的、私的に議論をたびたび行っていると説明と、こういうふうに報道があるわけでございますが、各首長の合併が必要との認識、意識は共通だが、感情や歴史的背景などが絡まれ、どこも踏み込めないでいるようだというふうなことが報道では出ております。
  そこでお尋ねしますが、置賜首長会などで公的、私的に議論をたびたび行っているというふうな報道でございますけれども、実際にどうだったのでしょうか、市長にお尋ねをします。
  後の質問につきましては、一般質問の質問表を見ますと重複するところが多くありますので、後の一般質問の答弁をお聞きすることにして、これのみ質問をさせていただきます。
  再質問を終わります。
〇議長  市長。
〇市長  合併に関する課題、今県内でも方々で、庄内すべて、最上、置賜とやっておるのが現況のようでございます。議員御指摘の米沢市長が何回となくそういう話をやって、前に向けてというふうな発言をなされていることを、私も承知してございます。何回ぐらいやったかということでございますが、県議団を含めて2回でございます。1回は高畠、あるいは2回目が12月1日だったでしょうか、川西ということでありました。それから、もう一回は置広の理事会の後に、千代田クリーンセンターの会場で1回やりました。合わせて3回でございます。
  そのときのいろんな話ございまして、合併の必要性は、法定期限の2005年は抜きにしても、これからの少子高齢化社会を考えれば、ある程度合併の必要性はお互いの自治体の首長も認識をいたしておるようでありました。ただ、組み合わせとか期限的にはなかなか歯車がかみ合わない状況下であったということでございます。
  そして、新聞報道でも御案内のとおりでありますが、12月の川西での会議では、さらに話し合おうというやさき、次の日でしたでしょうか、白鷹はもう合併しないで進むんだというようなことが新聞発表になりまして、大分県議団始め、我々も、何だ、きのうまでの話と全然違うんじゃないかというふうな評価もいたしたところでございます。
  それからもう一つ、今まで議会で申し上げてきたことは、どこにも声をかけたことがない、どこからも南陽合併しようというふうに言われたこともなかったわけなんですが、長井市長が再選されまして、あいさつに市長室に見えられたときに、このような話もしていきました。今我々機運が出ておるが、病院組合構成団体でしょうか、長井、飯豊、川西、ここで議会も含めて合併の話をしていると、南陽が入るか入んないは、これは別問題として、一応そういう話があるということは承知おき願いたいというふうな話はされていきました。
  しかしながら、私は十二分に市民の皆さんのコンセンサスも必要であるし、市報を通じながらかなり詳しく合併のアンケートを含めたものも、新年になってから出させていただきました。また、議会にも正直言って検討委員会ないのが南陽だけだという御指摘をいただいた経緯ございまして、議会の方にも何らかの合併に関する調査検討委員会をつくってほしいという要請もさせていただきました。その結果、合併に関する調査検討委員会をおつくりいただいたわけでありますから、今後はやはり今ここで正直言って私の考えが強くこっちの方向ですよということも持ってございませんし、また議会で調査検討委員会をしながら、調査するという段階に、そのような結論を、結論めいたものも持っていないことも事実ですが、申し上げる立場でもないだろうと、このように思いますので、これからの対議会の調査検討委員会の推移、市民の皆さんの意見等も踏まえながら、ただ認識的には時限立法の2005年までは、少なくとも南陽、高畠は間に合わないんじゃないのかなと、こんな思いでいるところでございます。
  高畠町長とも私的にいろいろ話しますと、最終的にはやっぱり合併必要だろうと、そのときはやっぱり南陽としろというのが町民の多くの声ですよというふうな程度でありまして、2005年まで果たしてどのくらいの合併になるか、ただ病院組合の構成員で南陽、長井、川西、飯豊、これで一つの市を構成しようということは、果たしてどうなのかなというふうな考えを持っていますことを申し上げて、答弁とさせていただきたいと思います。
  以上です。
〇小野健一郎議員  ありがとうございました。
  終わります。
〇議長  11番小野健一郎議員の一般質問を終わります。御苦労さまでした。