漆 山 鏗 一 議員 質 問
○議長  最初に、5番漆山鏗一議員。
 〔5番 漆山鏗一議員 登壇〕
○漆山鏗一議員  おはようございます。
 5番漆山鏗一であります。
 安全で安心な潤いのある南陽市づくりに日夜取り組んでおられる荒井市長並びに市当局の方々に敬意を表しながら、通告してあります質問をさせていただきます。
 平成10年7月30日、荒井新市長が誕生いたしました。光陰矢のごとし、あれから早4年11カ月、5年を経過しようとしております。経営者感覚を持ち合わせた新市長として、多くの市民の方々が大きな期待を寄せたものであります。
 以来、厳しい状況の中で、市民の負託にこたえるべく御努力されてこられたわけでありますが、市長御自身、どのような5年間であったのか。そして、どのように総括、つまり取りまとめ、まとめをされておられるのか、お聞きをするものであります。
 また、将来に向けて、今後の力点を特にどこに置かれるのか、お聞きしたいと思います。
 次に、南陽市独自の施策として市民の方々から大変好評でありました住宅資金融資あっせん及び利子補給制度についての考えをお尋ねいたします。
 本制度は、3月議会の中で、平成14年度で一応終了ということでありました。
 しかしながら、昨今の経済状況や景気の動向、先行きの見えない不況の中で、市内の商工業者も悲鳴を上げている現状であります。そのような中で、南陽市のこの制度は、市内の業者の方々の景気浮揚策として大変喜ばれた制度でありました。
 他町村からも好評を得た施策でもありました。先行き不透明、そして出口の見えない不況にあえぐ市内商工業対策のためにも、南陽市住宅建設資金融資斡旋及び利子補給制度の復活をぜひともお願いしたいのでありますが、市としての今後の考えをお尋ねしたいと思います。
 以上、2点の御質問を申し上げますが、昨今の閉塞感のぬぐい切れない市内の商工業の実態をかんがみていただき、温情あふれる御答弁を御期待申し上げ、私の質問といたします。
○議長  ただいまの5番漆山鏗一議員の一般質問に対して答弁を求めます。
 市長。
 〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長  おはようございます。御苦労さまでございます。
 5番漆山議員の御質問にお答え申し上げます。
 初めに、5年間の総括についての御質問ですが、本来、総括というのは、本人がやるものでなく、ほかの人が市長の5年間の評価なり総括をしていただくのが普通のあり方だろうと、こう思いますが、一般質問の御質問でありますから、私なりに答弁をさせていただきたいと思います。
 議員から、今、御指摘ありましたとおり、議員も私も、平成10年の7月30日に私は市長として就任し、議員は議員として就任をなさいました。
 おかげさまで昨年7月には無投票で2期目を迎えることができ、4年10カ月を経過いたしたところでございます。
 2期目に入りまして、市民の皆さん、そして議員各位の御指導、御支援をいただきながら、新たな決意と情熱を持って、「市民本位の明るく心豊かで開かれた市政」の運営に努めているところであります。
 5年間を振り返ると、「安全で安心な潤いのあるまち・南陽」の実現を政治課題として、職員の英知を結集し、常に果敢に決断し、議会の御理解と御支援を賜りながら、着実に施策を推進してきたところでございます。
 特に今、政府初め公共団体等はすべて「安全で安心な」という言葉を使っておりますが、我が南陽市は私の5年前の選挙の公約のときから、この「安全で安心な」という言葉を使っておりますから、まねをしたのでなく、全国的に発信したものと自信を持っておるところでございます。
 特に、市民本位の明るく心豊かで開かれた市政の実現を、市民の目線で実践することを基本といたしまして、議会と連携し、信頼関係を深め、市政座談会や市長とふれあいの日などを通じて、市民の方々と意見交換や交流を図りながら、さまざまなまちづくりの事業を実施してまいりました。
 具体的な事業といたしましては、既に議員御案内のとおりでございますが、「すくすくサポート」事業、あるいは宮内、赤湯地区への乳幼児保育センターの設置、あるいは県内でも珍しいと言われる就学前児童のすべての医療費無料化、学童保育の充実などの少子化対策事業、さらには一大事業であります赤湯小学校改築も本年4月に開校し、順調に進んでおるところでございます。
 また、中心商店街の活性化事業といたしましては、えくぼプラザや熊野門前町の景観整備、旧宮内農協倉庫群や赤湯駅前交流広場の整備、そして県道赤湯停車場線や、新町の山形南陽線の整備、それらに合わせてソフト事業の展開も順調に進展しているところであります。
 1期目の総括でも申し上げておりましたが、厳しい政治・経済・社会環境に直面している中で、議員各位、市民の皆様並びに職員との強固な信頼関係をもとに、 120%の仕事ができたものと自負をいたしておるところでございます。
 2点目の今後の力点についてでございますが、私の2期目につきましては、第4次総合計画と期間を同一にしておりますから、「安全で安心な潤いのあるまち・南陽」の実現に尽きるわけでありますが、まずは平成15年度は継続事業を優先して、着実に実施をしてまいります。
 赤湯小学校改築整備事業、JR赤湯駅前交流広場、そして旧宮内農協倉庫群保存活用事業、国道13号中川バイパス及び国道 113号赤湯バイパスの事業促進、市道蒲生田本線、旭町高梨線の道路改良、上野中央線新生橋の歩道整備、向山運動公園野球場スタンドの整備や赤湯停車場線街路事業等の社会資本の整備事業であります。
 これらは、おかげさまで、旧地総債の補助を受けながら事業が進めることができております。大変ありがたいことであり、心強く思っておるところでございます。
 また、福祉エリアの整備として、身体障害者養護施設の整備、平成16年度の重要要望事業としてせんだっても総合支庁の方に要望に参りました。難しい課題でありますが、何とかクリアをしていかなければならない課題だともまた認識を強くしているところでございます。
 そして、2期目の一番の公約であります斎場の整備、これにも力を入れて取り組んでまいりたいと考えております。
 地方自治体を取り巻く環境は極めて厳しいものでございます。私の市政運営も間もなく6年目を迎えるわけでありますが、以前にも増して、
情熱、気力、体力の充実を図りながら、厳しい中にあっても、市民皆さんの先頭に立ち、額に汗して、「安全で安心な潤いのあるまち・南陽」
の実現に向けて、元気なまちづくりを強力に推進してまいりたいと思いますので、今後とも一層の御理解と御協力をいただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 次に、住宅工事資金無利子制度の関係についてお答え申し上げます。
 南陽市住宅建設資金融資斡旋及び利子補給制度は、本市の緊急経済対策実施計画に基づき、平成10年9月から平成15年3月まで実施してきた制度でございます。
 3月議会で、伊藤俊美議員の御質問にもお答えしたとおりでありますが、この間、融資実行件数で 539件、融資実行額が約11億 8,000万円、それに伴う市からの利子補給額は約 9,500万円余となってございます。
市内外の経済状況は、いまだに厳しい現状であることは、十分認識をいたしておりますが、本事業をこれまで5年間実施したことにより、一定の効果が得られ、所期の目的は達成したものと確信をいたしております。
したがいまして、本事業の復活は今のところ考えてございませんが、いずれ財政が落ちつき、市民の皆さんのいろんな要望がある場合には、再度御相談しながら検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。以上でございます。
○議長  それでは、再質問に入ります。
 5番漆山鏗一議員。
○漆山鏗一議員  いろいろ御答弁に感謝申し上げます。
 住宅建設資金融資斡旋及び利子補給制度でございますけれども、いただいた資料によりますと、今、市長おっしゃいましたけれども、ちょっと私なりに分析させていただきました。
 期間5年間、実行件数 510件、 539件だそうでございまして、融資実行額が10億 6,700万円となっておりまして、5年間の期間でその金額を割りますと、単純計算でありますけれども、単年度2億円の事業というようなことになりまして、2億円と申しますと、 2,000万円の住宅に換算しますと、10件分に相当するわけであります。つまり、年間 2,000万円のうちが10件分の仕事を市内の業者さんに緊急経済対策としてお示ししたわけでありまして、地元業者への波及効果は大変大きかったというふうに受けとめております。
また、利用者の方がリフォーム、台所とか下水道をジョイントする場合のきっかけにもなったわけでございまして、業者の方々がそういった仕事をして利益を上げていただいて、また税金として市の方に還元していただくということもあるわけでございますので、ぜひとも再検討をお願いしたいと思うのであります。
 それから、南陽市には数多くの財産がございます。文化的な史跡、それから歴史的に価値のあるもの、そのほかに施設としましてはハイジアパーク、えくぼプラザ、中央花公園など、他に誇れる施設が数多くありますが、もう一つ大きな財産として、有能な市の職員がございます。
 地方自治体の運営に意欲を燃やして、行政職を目指した新進気鋭の有能な職員の意欲、そして持てる才能を萎縮することなく十二分に引き出して伸ばしていただきますよう、この際、お願いをいたします。
 その点、どうお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
○議長  それでは、再質問に対して答弁を求めます。
 市長。
○市長  まず、住宅関係でありますが、3月議会、今、答弁したとおりでありまして、 2,000万円、市から持ち出しをしていますから、それなりの経済的な波及効果があってしかるべきだろうと、こう思います。
 ただ、このように財政的に非常にきつくなってまいりますと、特定の方よりも、市民皆さんが「安全で安心な生活が享受できるようなところに投資も必要だろうと。特に扶助費の増嵩というのが、物すごいパーセンテージで約9%、 8.8ほど伸びておりまして、3月の補正でもあのような億単位で出さなければならないということもありますから、今、財政的に、後ほど議員の質問にもお答えしますが、平成11年度から15年度、15年度の国からの交付税比較しますと、
12億円ぐらい減額になっておりますから、それに税収も減でありますから、非常に財政運営が厳しさを増しておりますから、取捨選択しながら、安全な南陽市をつくっていくという観点から、今回はその住宅無利子制度を見送りました。
ただ、いろんな、昨日も条例の改正でお願いしました高齢者のあれとか、あるいは下水道のつなぐ資金とか、そういうものはまだ生き残っておりますので、その方の御活用もまた検討いただければなと、こう思います。
 それから、通告外の質問でありますが、職員の能力をもっと高めるように頑張れということであります。
 通告外でありますが、漆山議員でありますから、お答えをさせていただきますならば、私は常々、南陽市の職員はすべて優秀だと、どこに行っても公言してはばかりません。そういう意味で、職員の能力を目いっぱい引き出せるような、そして適正配置ができるような考え方でいます。特に、職員の皆さんから人事異動の時期につきまして、身上報告書を全員から出していただいて、すべて目を通させていただいております。そういう意味で 100%、 430人もいる職員でありますから、すべての方が満足いくような人事配置できませんが、できるだけ職員の期待にこたえながら、我々と一体となったやっぱりまちづくりの先頭に立つのも職員でなかろうかと思っておりますので、御理解と御指導を賜ればと思います。以上です。
○議長  それでは、再々質問に入ります。
 5番漆山鏗一議員。
○漆山鏗一議員  今、るる御説明いただきましたので大体承知しておりますが、住宅建設資金融資斡旋及び利子補給制度、この制度を本当に、市民の方々の切なる期待、それから生活者の視点から、そして市内の業者の現状打破のためにも、制度の復活を強く御要望申し上げ、私の質問を終わります。
○議長  以上で、5番漆山鏗一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。