高 田 豊 議員 質 問
○議長 最初に、8番高田 豊議員。
〔8番 高田 豊議員 登壇〕
○高田 豊議員 おはようございます。
8番高田であります。
私から、既に通告のとおり、本市における危機管理について御質問をいたします。
今回の水の事故で市民に不安を与えたことが今後の南陽市にとって教訓となるよう、そして荒井市長の掲げる「安全で安心な南陽市」となるよう御期待を申し上げ、質問に入ります。
去る6月5日、市民から水道水の異臭がするとの通報があり、水質検査の結果、基準値を超えるトルエンが検出されました。
当初、市民は混乱し、スーパーやコンビニの水がすべて売り切れとなり、給水車には長蛇の列ができました。
しかし、市民からはトルエン混入による健康被害等の報告もなく、大事には至らなかったものの、本市の危機管理体制に大きな課題を残す結果となりました。
「地区長からの連絡がなかった」、また「遅かった」という声や、「広報車が出たようだが何を言っているのかさっぱりわからなかった」など、市民からの苦情や問い合わせ等が殺到したと聞いております。
そこで、今回の水道水汚染事故で市内全戸の給水停止のときに当市として十分な対応ができたのか、まず1点御質問するものであります。
また、6月5日当日、市内数カ所で小学校の運動会が開催されており、グラウンドには大勢の子供と家族がにぎわっておりました。そのときに検査結果は出なかったとしても、学校に対しての連絡は徹底していたのか、2点目の質問といたします。
また、今後の対応として、市民への正確な情報提供の徹底をどう考えていらっしゃるか、3点目の質問といたします。
今回の事故と対応を踏まえ、市民の安全が確立できるよう明確なる御答弁を御期待申し上げ、私の登壇しての質問を終わります。
○議長 ただいまの高田 豊議員の一般質問に対して答弁を求めます。
市長。
〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長 おはようございます。御苦労さまでございます。
8番高田 豊議員の御質問にお答え申し上げます。
きのうの本会議初日の冒頭でもおわび申し上げ、不備な点を補足させていただきました。
また、臨時全員協議会でも詳しく状況等を述べてございますので、一部新聞等にもきょう、その成果を書いていただいたようでございますが、御質問でありますから、重複する点もあるかと思いますが、簡単に答弁を申し上げたいと存じます。
まず、本市の危機管理についての1点目、水道水汚染事故の給水停止時の対応についてでございますが、経過から言えば、今月の5日の9時40分ごろ市民の方より水道水の異臭の通報が入りました。その後、同様の問い合わせが全部で15件ほどありましたので、すぐに調査を行わせたところであります。その結果、浄水場取水口に油のようなものがあることを確認いたしました。
その後、水質検査のための採取を行い、5検体につきまして水質分析の依頼をいたしました。残念なことに、その結果、1検体につきまして基準値の 0.2を超える0.28のトルエンが検出されたため、午後8時30分に水道水の使用禁止を広報し、午後10時30分に給水停止を行ったところでございます。
給水停止による市民に対する周知につきましては、いろいろな方法が今になればあったかなというふうに思いますが、まずは広報車なり、あるいは地区長さん、あるいは隣組の組長さんに、大変な御苦労をいただきましたが、地区長さん、組長さん通じて市民の皆さんに連絡をさせていただいたところでございます。
広報車は何を言っているかわからないという御指摘、あるいは組長さんからは夜だから暗いところもあるし、あしたでいいだろうという対応も一部あったようにお聞きをしております。しかしながら、事が事だけに、もう少し広報管理というものは徹底していかなければならないだろうと、こう思っています。
一番は、やはり広報をいち早く正しく伝えておけば、このような混乱は起きなかったろうと思います。じゃあ、どのような広報の方法があるかといろいろ総括してみますと、広報車はもちろんそうでありますが、区長さん、あるいは隣組さんももちろんお願いしなければならない。そのほか、災害ととらえれば、消防団に出動要請をし、消防車を使った各地区のきめ細かい広報も可能だったのかなと、こんな反省をいたしております。
また、今回は割かし天気もよかったので通報なんかもある程度きめ細かにやれば通じたかもわかりませんが、いざ地震等により道路の切断、断水、情報網の混乱ということになれば、どんな方法をもって市民に周知徹底をするか、大きな課題が残りました。
昨日、県の水道課、各自治体の水道課が集められまして、今回の教訓をもとにいろいろな対策を講じるような指導があったと存じますが、私なりに思いますと、NHK初め民放各社に緊急の場合にはテロップを流していただけないかというようなことも市長会で提案をすべきだなと、こんなふうに考えておりまして、大変市民の皆さんには御不安やら御心配をおかけしましたことを改めましておわびを申し上げたいなと、こう思います。
ただ、給水に関しましては、5日の土曜日については米沢市、高畠町からの御協力によりまして4台の給水車体制で対応をいたしたところでありますが、6日につきましては、村山地区、天童、寒河江、山形、上山、あるいは中山町の広域水道からも応援をいただきまして、給水車15台で対応させていただきました。
しかしながら、市民の皆さんの不安はやっぱり水という一番大事なところでありますから、長蛇の列ができて大変な迷惑をおかけしたなと、この点についても深く反省しながら、今後の対応を練っていかなければならないなと、こう思っております。
市といたしましては、あのときの現状では精いっぱいの対応をしたというふうに存じておりますが、結果を謙虚に検証し、今申し上げたようなことを踏まえて、今後の管理体制の確立に努めていかなければならないだろうと思います。
水道水に限らず、いろいろな災害対応のマニュアルをその都度、その都度、どのような形で構築していくか、早目に各部署がおのおのの危機管理のマニュアルを作成するように指示をいたしたところでございますので、御理解をいただきたいと存じます。
次に、当日、数カ所の小学校で運動会が開催されていましたが、その連絡は徹底していたかということでございますが、5日に市内四つの小学校で運動会が開催されておりますことは、教育委員会としても把握をしております。
しかし、今回の事故が発生する以前のことでしたので、学校の方には連絡はしていなかったという報告をいただいております。
なお、6日日曜日の朝に学校教育課から各学校長に対しまして自宅待機を要請するなど、随時対応をいたしてきたところでございます。
それから、2点目の今後の対応で、市民への正確な情報提供ということでありますが、先ほど申し上げたとおりでございまして、一刻も早く正しい情報をいかに伝えるかということが混乱を防ぐ一番大きなかなめだろうと思いますので、今後とも議員各位にも協力、指導をいただきながら、マニュアルをいち早く作成するようにしたいなと、このように思います。
今回の教訓を生かして、不測の事故に際しては適切に対応すべく検討を加えてまいりますので、よろしくお願いを申し上げまして答弁といたします。
○議長 それでは、再質問に入ります。
8番高田議員。
○高田 豊議員 御答弁ありがとうございます。 きのうの全協からいろいろな御説明を受けまして、余り聞くことがないわけですが、市長の答弁の中で、あのときには精いっぱいの努力をしたんだという答弁でありました。そしてまた、混乱が起きたときの避けるための手法としてテレビのテロップという答弁もございました。
私から一つ提言でありますが、消防署の方で、火災などが起きたときのテレホンサービス、今どこで火事が起こっている、鎮火した、そういうふうなことが総務課内あたりに一つあれば、今の現状、どういうことになっているのかということが市民に的確に伝わるのではないかというふうに思われるわけでありますが、そちらの方の導入を考えていただけないかどうか、まず1点と、あと消防長に、どのぐらいの経費がかかっているのか、まず1点御質問をさせていただきます。
また、やっぱり、市民からの通報があって、その結果が出るまで、きのうの全協の中で市長もおっしゃっておりましたが、時間がかかるということを市長がおっしゃっておりましたので、それを速くするための何か手法があるのかどうか。3点お聞かせを願いたいと思います。
○議長 市長。
○市長 まず、電話ですね、火災のときに2119を回すと、今どこどこの火災だという案内があります。災害時にやっぱりそういうことが必要なのかなという感じでお聞きしておりました。
ただ、電話が通じなかったということで大変な皆さんから御指摘をいただいておりますが、パニック状況でしたね。6日には交換手も出勤させて、6日の6時から待機をして対応し切れなかったというのが事実でございますし、水道課も大混乱しておりました。そういう意味で、連絡体制もしっかりする必要があるなと。
ただ、その前にやっぱり、先ほど来申し上げているとおり、正しい情報を市民の皆さんに周知徹底することが一番大事な要件でなかろうかなと、こんなふうに思いました。
2番目の経費等については把握してございませんので、消防長の方にいたさせます。
それから、3点目、消防のような、総務課内にできないかということですが、総務の方では、そういう準備をしておるということでありますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長 消防長。
○消防長 ただいまの御質問にお答え申し上げます。
サービスホンの価格は幾らかという内容でございますが、本体機器としては約20万円ぐらい、19万 5,000円ということでございますけれども、現在5回線使ってございます。しかし、その1回線が幾らかということにつきましては、ちょっと価格の面で把握してございませんので、機器の価格の方では19万 5,000円、あと回線を入れますと大体四、五十万円ぐらいでないかなという感じがいたします。はっきりした価格については回線の方がわかりませんので、後ほどお答えしたいと思います。以上です。
○議長 島津水道部長。3点目、水質検査、速くできないかと聞かれたこと。
○水道部長 水質検査の件ですけれども、これも作業のおくれの一因となったと思っていますけれども、置賜地区には検査する箇所がございません。委託している山形市の山形県理化学分析センター1件でございます。そのほかに山形市でも独自で持っているということでございます。最初、理化学センターと私たち年間契約しておりますのでそこに依頼したわけですけれども、土曜日ということで職員も出勤していないということでありましたので、担当者を探すのにも時間がかかりましたし、1件検査するのにも50分程度かかると。そして、その機械を洗浄してまた次の検体をするのに、洗浄するのがまた検査以上に1時間ぐらいかかるというような状態をお聞きしておりまして、非常に検査体制に対して私たちも不安を感じたわけですけれども、結局は最後の検体は山形市に依頼して検査をしたという事実でありますので、今後置賜地区にも1カ所検査できる施設が設置されればなと思って、今後関係機関で検討していかなければならない課題だと思っているところでございます。
○議長 それでは、再々質問に入ります。
8番高田議員。
○高田 豊議員 今の総務部長からの答弁で、電話の方の装備はしているということがございましたが、当日、その電話は機能していたのか、まずお聞かせを願いたいと思います。
そして、市役所に電話してもだれも出ない、そういうことが市民の不安になっていく、このように思っておりますので、一刻も早く市民に的確な情報をお伝え願えるように御要望申し上げる次第でございます。
また、こういう事件が起きてからの後始末だと思うんですね、水道部長。そういうところをやっぱりしっかりと市民に伝える必要があるのではないかと思います。
また、今水道部長の答弁にありましたように、置賜地区にもやっぱり1カ所そういう施設を建てていただけるように今後も要望していただけるように御期待を申し上げます。以上であります。
○議長 答弁を求めます。総務部長。
○総務部長 テレホンサービスについてですけれども、今後検討していくことになっておりますので、よろしくお願いします。以上でございます。
○議長 結構ですか。
以上で高田議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。