殿 岡 和 郎 議員 質 問
○議長  最初に、15番殿岡和郎議員。
 〔15番 殿岡和郎議員 登壇〕
○殿岡和郎議員  おはようございます。
 15番殿岡和郎であります。
 私は、12月定例議会一般質問に当たり、既に通告してありますように、元気な南陽市を続けるための市政運営について、市長並びに教育長にその決意のほどをお聞きするものであります。
まず初めに、行財政改革と財政運営についてであります。
南陽市は、これまで行財政改革大綱に基づくさまざまな改革に取り組んでまいりました。しかし一方では、今後とも深刻な財源不足が見込まれ、徹底した財政の健全化を進めなければ、平成18年度以降、市民の福祉向上そして市民からのさまざまな負託にこたえられなくなるのではないかと危惧するものであります。こんなときこそ、行政だけが何かをするのではなく、市民と行政が協働でまちづくりを行う必要があると思うものであります。厳しいときこそ発想の転換を図り、創意工夫し、英知を結集して、この難局を乗り越えなければならないと思う1人であります。民間委託の推進、職員数の抑制、さらに不要不急財産の処分の三つを基本に、効率的で効果的な行財政運営に努めていただきたいものであります。
 市長は、平成18年度に向けた市政の方針について、どこに重点を置き、どのような決意で事に当たり、行財政改革と財政運営をどのような英断と実行を考えているのか、まずお聞きするものであります。
次は、指定管理者制度への対応についてであります。
国の三位一体改革による国庫補助負担金の廃止や縮減、地方交付税の見直しなど財政悪化から脱却を図るため、また多様化する住民ニーズに効果的、効率的に対応するために、民間事業者が持つノウハウを積極的に活用することが有効だと思います。公的主体以外の民間主体のサービス提供能力の向上を促すという背景のもと、平成15年9月2日、指定管理者制度が施行されたものであります。
今、全国各地で、その趣旨に沿った事業に取り組んでいるようであります。民間の持っているノウハウを生かして、赤字経営や休館している公共施設が見事復活し黒字経営に転じたという事例がたくさん出始めているようでございます。それに携わった方々の意見を聞きますと、民間だからこそのコスト削減と申しております。新庄市では、児童センターと児童館の2カ所を民間委託化導入の計画で約 1,400万円削減されるとのことであります。
我が南陽市でも、12月定例議会に指定管理者に関する議案が3件出されております。その内容は、手始めとはいえ余りにも消極的な対応ではありませんか。児童館、学童保育施設、市体育館、市立図書館、中央公民館、結城豊太郎記念館等々、考えなければならない施設がたくさんあるように思います。これらは、市の職員が必ず対応しなければならないものばかりなのでありましょうか。市長が日ごろ申しております、民間委託の推進、職員数の抑制、すなわち効率的で効果的な行財政改革の一環として、前向きに取り組んではどうですか。市長にお聞きいたします。
次に、生活環境の整備という位置づけから、市内循環バスの導入について申し上げます。
山形交通の赤湯小滝間のバスが廃止され、その足の確保のため、全住民が毎年お金を出し合い、南陽市北部地区交通対策協議会を設立いたしました。市の助成をいただきながらバス運行を始めて10年たちました。交通手段を持たないお年寄りや子供たちにとって重要な足として利用され、住民から喜ばれ、予想を上回る利用者で、市民バスは地域にしっかりと定着しており、欠かすことのできない大切な事業であります。
他方、今市内を循環するバスが欲しいとの願いが市民の声として各地から聞こえてまいります。病院間の循環バスとはいえ、なぜ途中で利用させてもらえないのか。病院への患者は、置賜公立病院だけではありません。南陽病院には診療科もふえ、すばらしい先生方がそろっております。梨郷地区から、あるいは漆山地区から、南陽病院に行きたくとも、お年寄りにはその足がありません。バスはとまってはくれないのであります。「せめて一、二カ所停車してくれれば宮内に行けるのに」と訴えている人たちがたくさんいらっしゃいます。
人は必ず年をとります。体が自由でなくなります。車を運転したくとも、できなくなるのです。そうしたときに手助けをすることは、人間の「送りめぐり」なのであります。
日本一安全で安心される、思いやりのある南陽を表現するためにも、市内を循環するバスの運行のため、いろいろな角度からよい知恵を出し合わなければと思うものであります。市長の思い切りのある、やさしいお考えをお聞きするものであります。
次は、税の収納率向上対策であります。
元気の出るまちづくりを推進するため、職員の創意工夫のもと、市税及び税外収入の確保と未収入の解消、現行体制の見直しによる経費節減や統廃合による行政の効率化が一層求められているところであります。
我が南陽市では、年々増加しております収入未収金対策について、市監査委員会からの指摘もあり、平成15年度に「市税等収納対策本部」が設置されました。しかし、16年度末現在の市税等の収入未済額は、何と4億 2,343万円、税外収入の収入未済額は 1,714万円、特別会計の収入未済額 4,966万円ともなっております。
また、水道事業については、給水収益の未収金は前年度に比べ11.6%も増加し、不納欠損処分額は前年度比 174.3%と大きく増加しております。徹底した使用者管理対策、督促、徴収の強化をするなど、まじめな市民に負担の公平を失しないよう努力しなければならないと思うわけであります。
あれから3年、税の収納率向上対策をどう進めてきたのか、そしてその成果はどうであったのか、今後の戦略プランはいかがなものか、市長にお聞きするものであります。
次は、緑と花の充実についてであります。
昭和51年5月1日、南陽市制施行10年という記念事業の一つに、市民憲章の制定がありました。市民憲章は、まちづくりの基本理念であると思うものであります。市民憲章の一番初めに「緑と水を大切にし、きれいな町をつくります」とうたわれております。
南陽市が二十歳になった昭和62年、市の木は桜、市の花は菊と決定されました。私は、生き残れる観光戦略は、まず「こだわり」の戦略、すなわち、例えば南陽市民がせっかくみんなで決めた市の木・桜、市の花・菊にこだわって、全力で進めなければならないと思うものであります。
天童市は将棋のこま、東根市はサクランボ、米沢市は上杉と歴史の町、長井市は花一色。何と上山市は、かかしまつりに的を絞り、20万人もの客を寄せ集めているということであります。遠く大分県の竹田市などは、町じゅうを竹並木、竹細工、美しい竹林、そしてタケノコ料理など、竹一色で町の活性化を図り、成功しているようであります。
尾花沢市では、このたび実践しております「花のかけはし事業」、 4,600平方メートル、約5反歩の、国道沿い、四季の色とりどりの花を植え、育て、訪れる人の目を楽しませ、心を和ませているようであります。 500人以上のボランティアが実践したこの事業、町の評価を高め、「花のある町・尾花沢」と全国から好感を得、交流人口すなわち観光の大きなかけ橋になっていると報告されております。
 川西町では、ことし、町誕生50周年を機会に、住民主体の「桜の丘づくり」を立ち上げました。5年で 3,000本の桜を植樹するという官民一体の協働のまちづくりでありまして、その名も「協働の杜」と位置づけてスタートしたと聞いております。
一方、我が南陽市を見渡したとき、「菊の町・南陽」の町並みは寂しい限りであります。熊野門前通り、宮内の宮町だけの玉菊の小鉢であってみれば、なぜ町じゅうが色とりどりの菊の小鉢でお客様を迎えることができなかったのか残念でなりません。
また、南陽市が誇れる烏帽子山公園の千本桜、せっかく大型バスで来られた多くのお客様に対し、「ことしはウソ鳥にやられたので花は咲かなかったのです」、それでは話になりません。何か対策はあるはずであります。
加えて、県道赤湯宮内線、通称大曲二色根線、春の大山桜、そして秋、真っ赤に色づいた紅葉、すばらしい財産の桜並木であります。左右合わせて 226本の大山桜が人々を楽しませております。
 そんな中、赤湯に向かって左、東側12本、右、西側4本、合計16本の桜が、花も咲かない、葉も繁らない、みすぼらしい枯れ木をさらし、何年も植えかえてくれるのを待っているのであります。将来南陽市の観光の名所ともなるであろうこの桜並木に対し悲しむのは私一人ではないと思うわけであります。官民一体となって保存し推進していくべきと考えるものでありますが、市長はどう思われますか、お聞きするものであります。
最後に、生きる力をはぐくむ、ゆとり教育についてであります。
 今、日本じゅうで、子供たちの痛ましい事件が次々と起こっております。犠牲になられた子供たち、そして御家族や関係する多くの方々に心からお悔やみ申し上げますとともに、一日も早い立ち直りを切に願うものであります。
 私は、これからの子供たちに必要なのは生きる力、それをはぐくむためには心のゆとりこそ重要と思うものであります。生きる力、バイタリティーが必要と言うならば、年上の、そして年下の子供たちが、一緒になって野原を駆け回り、山や川でさまざまな生き物を見つけ、またそれを育て、草や花に触れる遊びや学習の中からはぐくまれるものと思うものであります。
 でも、今は変わりました。町も村も、子供たちのはしゃぐ声は聞こえません。飛び回る姿とてなく、ひっそりとしております。
 小さな1年生にはやさしい球を投げ、強い6年生には思い切り強い球を返すなど、年齢の差はあっても、いたわり合い、競い合うことこそ大事と思うわけであります。
 昔、我々の幼い頃、年上の子は、遊びながら、よいことをたくさん教えてくれました。悪いこともたっぷり教えてくれたものであります。それが無性に懐かしく、そしてそれが今、心と体の糧となっていると思うものであります。
 文部科学省は、ゆとり教育、心の教育の大切さをようやく認識し、週休2日・学校5日制を実施してまいりました。しかし、ここに来て、全国の学力平均点が下がった、学力が低下したとのデータに右往左往し、ゆとり教育を推進したもとになっている学習指導要領を改定しようとしているのであります。
 今大きく変えられようとする教育分野のこの部門について、教育長はどのように考え、今後どのように進めていくのか最後にお聞きをして、私の質問を終わります。
○議長  それでは、ただいまの一般質問に対し答弁を求めます。
市長。
 〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長  おはようございます。
 15番殿岡議員の御質問にお答え申し上げます。
なお、生きる力をはぐくむゆとり教育につきましては、教育長から答弁いたさせます。
冒頭、いろいろな御高説をいただきました。再質問、再々質問で、私はこのようにした方が実現可能じゃないかという質問をいただけるものと期待しながら、最初の答弁をさせていただきます。
初めに、元気な南陽に向けた市政運営の1点目、行財政改革と財政運営についてでございますが、第3次行政改革大綱は、平成14年度から18年度までの5カ年の計画として策定し、可能な分野の委託の推進、職員をふやさない、不要不急財産の処分、この三つを基本方針として推進をいたしておるところでございます。今後とも実行可能なものから積極的かつ効果的に推進してまいりたいと存じます。
財政運営につきましては、11月30日に三位一体改革の政府与党合意を得て、焦点が地方交付税に移っていることについては、御承知のとおりでございます。財務省は交付税の削減に強い意欲を示していることなどから、予断を許さない状況であります。年末の財政折衝の動向を注視いたしておるところでございます。
 来年度の予算にどのような影響があらわれるかは、年末の地方財政計画が発表になる段階まで黙して、わかりません。しかしながら、本市といたしましても、さらに徹底した行財政改革を推進し、真に住民に必要なサービスを効果的・効率的に提供できるよう努めてまいりたいと存じておりますので、御理解をいただきたいと思います。
2点目の指定管理者制度の対応についてでございますが、地方自治法の一部を改正する法律が、議員御指摘のとおり、平成15年9月2日に施行されまして、新たに指定管理者制度が設けられました。これにより、改正前の地方自治法上における管理委託制度は、経過措置を付して廃止されたところであります。経過措置は施行後3年を経過する日までとされ、平成18年9月2日までに、公の施設の管理手法について、その対応が求められているところであります。
本市におきましても、ことしの5月に、庁内関係課会議を設置し、公の施設 118施設について、現況調査などを実施しながら、指定管理者制度導入の検討をさせてまいりました。その結果、平成18年度からは、まずハイジアパーク南陽、スカイパーク及びライフル射撃場の3施設に指定管理者制度を導入することとし、本定例会に関係条例4議案を上程させていただいておるところでございます。
当面、3施設からのスタートとなりますが、指定管理者制度は、多様化する住民ニーズに、より効果的・効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、行政コストの縮減などを図る目的で創設されたものでありますので、その趣旨に沿って今後とも積極的に活用してまいりたいと存じますので、御理解を賜りたいと思います。
3点目の市内循環バスの導入でございますが、市内で現在運行されている公共交通機関としては、「フラワー長井線」「吉野小滝地区と市役所までの北部地区連絡バス」「南陽病院から置賜広域病院までの病院間連絡バス」、さらには山交バスの「米沢から赤湯間の2路線バス」が運行されております。いずれも市内循環型というものではなく、特定区域の運行に限定されたものであります。
 議員御指摘のとおり、特に北部地区連絡バスや病院間連絡バスについては、運行区間の延長や運行経路の変更など要望もたくさんいただいておりますが、利用者ニーズをどこまで取り入れるかなど難しい問題もあり、また運行経費の関係から一定程度の制約の中で今は運行いたしておるところでございます。
 最近話題になってございます「デマンド交通システム」については、今のところ導入は考えておりませんが、フラワー長井線の推移や複数市町間運行の山交バスの今後の動向によって、北部地区連絡バスや病院間連絡バスを含めた地域交通対策としてトータル的な検討をしていかなければならない、このように考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、市民のニーズと負担、またその導入経費や運行経費との関係など多くの課題がありますので、慎重に対応していかなければなりませんので、御理解を賜りたいと思います。
 4点目の税の収納率向上対策でございますが、平成15年度に助役を本部長とする「南陽市市税等収納対策本部」を設置し、市税、上下水道料金及び保育料等の未納対策を検討しており、一部の債権については収納率が向上いたしてございます。
しかしながら、現下の経済情勢下で収納率を向上させるには、納付意思のない納税者に対しては早期の差し押さえ等の滞納処分を行うなど業務にめり張りをつけながら、地道ではありますが、事務効率の向上に結びつけていかなければならないと存じます。
5点目の緑と花の充実についてでございますが、「花いっぱい運動」については、市民憲章推進協議会が中核となり、各地区市民憲章推進協議会と連携して、地区内公共施設や沿道等に季節に応じたさまざまな花を植栽、管理して、市民協働による、きれいなまちづくりを推進いたしております。
また、市の花であります菊については、市内小・中学校の児童・生徒が育て、なれ親しむことが大切との思いから、菊苗、資材代等を補助しており、市民憲章の具体的実践運動の一翼を担うとともに、児童・生徒の情操教育の一助に役立てながら推進をいたしておるところでございます。
さらに、吉野地区では、荻小・小滝小全児童加入の「緑の少年団」を結成し、緑を愛し、緑と親しみ、守り、育てる活動を実践し、豊かな自然と郷土を愛する心を磨くなど、緑豊かな郷土づくりに取り組んでおります。
今後についても、菊づくりや花いっぱい運動、吉野緑の少年団活動を通して、市民憲章の精神である、心通わせた協働のまちづくりを実践していく必要があると考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
私からは以上でございます。
○議長  次に、教育長。
 〔手塚昌男教育長 登壇〕
○教育長  15番殿岡和郎議員の御質問にお答え申し上げます。
現在の学習指導要領の理念といいますか、ねらいは、「ゆとりの中で生きる力を育む」ということであります。この学習指導要領が実施されて3年が経過していますので、今、そのねらいや理念は十分に達成されているかどうか検証の必要な時期だとまず考えます。
 さらに、今、学力観についてさまざまな議論がなされていますが、基礎的な知識・技能の育成と、生きる力のねらいである「みずから学び、みずから考える力の育成」とは、対立的あるいは二者択一的にとらえるべきものでなくて、両方を総合的に育成することが大切であると思っています。
現在のように変化の激しい社会の中で、主体的に課題をとらえ、みずから解決していくという「生きる力」を育成することは、今後一層重要になると考えております。
もとより、「生きる力」は、学校、家庭、地域社会が相互に連携し、社会全体ではぐくんでいくものであります。そのために必要な共通の条件として、子供たちにも、学校にも、家庭や地域社会を含めた社会全体にも、「ゆとり」が必要であると考えます。
各学校では、ゆとりある教育活動を展開する中で、基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を一層充実してまいりたい、このように思っています。
また、家庭に対しては、社会生活の中で大切なことを家庭の触れ合いを通した豊かな生活体験を通してしっかり身につけられるよう、啓発活動に努めてまいりたいと思っています。
さらに、社会教育では、「えくぼプラン」を中心に多様な体験活動を準備して、子供たちが主体的に参加できる体制を一層充実し、豊かな人間性や社会性の育成に努めてまいりたいと考えていますので、御理解いただきたいと思います。以上であります。
○議長  再質問に入ります。
15番殿岡和郎議員。
○殿岡和郎議員  御答弁ありがとうございました。
 市長さっき申し上げておったようですが、具体的にいろいろなことについてはまた質問してくれということでございますので、させていただきます。
 1番目の行財政改革と財政運営について私質問したのは、いよいよ18年度が間近になったということでございまして、重点は何か。例えば、17年度であれば、市長の一番の重点は火葬場をつくるんだということで、3月末ででき上がるということなんですが、そういうふうに、例えば重点的に18年度は何をしたいんだ、何をするつもりでいるんだということについてお願いをしたい。
加えて、それの財政規模です。何億のお金が少なくなったという事実はわかりますが、いろいろな方法で創意工夫をしながらお金を浮かせて、するべきものはしなければならないのかなと思いますので、その財政規模はどのくらい考えていらっしゃるのか、ことしに比べてどうなのか、そしてその重点目標と使い道についてお願いします。
2番目の指定管理者制度への対応ですが、私、新庄の例を申し上げました。確かに市長の公約でもあり、いつでもおっしゃっていらっしゃる、むだを省くんだと。あるいは、職員の数を余りふやすようなことをしないで、民間に委託されるものは委託をして、要らないものは売っ払ってというような3本の柱でやっていらっしゃるわけですから、例えば新庄市のように児童館、学童保育、あるいは体育館、図書館、中央公民館など、これはたくさん職員が働いていらっしゃるわけですが、それを民間に委託して、市長のおっしゃる3本柱のものとあわせて、市民の有利な方向にならないものなのか、これは検討する余地があるのではないかと思いますので、今言ったような施設について指定管理者制度へ移行して、あるいは徐々にそういう方向に考え方を変えてやっていけないのかどうか、それをお聞きいたします。
3番目、市内循環バスの導入でございます。
市長も、いろいろ工夫をする、あるいはバスの延長も考えているというようなお話でございました。
ここに私あてにお手紙が市民から参りました。これは、私たちお年寄りは、若い衆も勤めているので、何とも病院に行くにも行けない、漆山、梨郷の方も、置賜病院だけじゃないんです、帰りでもいいですから南陽病院にも行きたいんだ、でもバスはとまってくれない、乗せる人はいない、そういうお手紙でございます。市長によろしくということでございまして、後で見ていただいても結構なんですが、お願いの、循環バスをお願いだという、お年寄りからの手紙でございます。
それから、これは高畠町に行っていろいろ勉強してまいりましたが、町営のバスなんです。これはすばらしいです。各地区、例えば、こういういろいろな置賜地区のところで、こういうバスを運行しながら、恵まれない、足のない方々に対する、いろいろな施策をやっているわけですので、その点について。
 例えば、市長、病院間のバスを少し駅まで延長するとか、あるいは今、中川地区、沖郷地区からもそういう声が出ていますので、何らかのアイデアとかいろいろな工夫で、何とか足的に恵まれない人たちの循環バス、お金を出し合ってでも何でも、北部バスのような方法でも結構ですので、そういう方法はできないものか、その点についてお聞きをするものであります。
次は、税の収納率向上対策ですが、先ほど私、市長にお聞きいたしました。せっかくつくったものでございますから、15年8月25日設置ですね、その間、15年に1回、17年に1回、2回だけ中間報告があったようでございますが、その成果、あるいはどう進めてきたのか、それから今後はどうなのか。本部長が助役さんですか。市長並びに助役さんに、その辺のところをお願いします。
次、5番目ですが、さっき申し上げました、まず烏帽子山のあのすばらしい桜も、去年なんかは余り花が咲かなかったようです。そして、私も聞いてみました。ウソ鳥にやられたんですよと。でも、せっかく来られて、きれいな八重桜なんかもありましたけれども、あの公園一帯の千本桜が、あの状態では非常に寂しいものでありますから、何かウソ対策というのはできないんですか。その辺についてお聞きをします。
それから、玉菊の話もしました。宮町のあの通りは本当にきれいで、夕方なんか、夕日にその美しい玉菊が咲いておりました。ところが、新町通りとか、本町通りとか、粡町通りとか、あの近辺の市街地では、余り見られません。やっぱり菊の宮内、菊の南陽ですから、せめてほかの市街地なども玉菊を飾って、やっぱり南陽の菊だなと、菊の町だなというように、温かい気持ちで迎えることはできなかったんですか。それをお願いします。
それから、三つ目は、大曲二色根線のお話ですが、先ほど申しました、やっぱり枯れ木がそのままになっているものがたくさんありました。私も1日あそこを歩いて、春の桜から秋のもみじのときまで、何回も見ました。今は工事をしておりますから確かに少ないんですが、これは工事前の状況をお話ししているわけでございますから。せっかくあのすばらしい大山桜の並木をあのままで廃らせてはもったいないのではないか、こう思いますので、それについての御意見などもお願いいたしたいと思います。
教育長さんに補足的にお聞きするわけですが、今回、先ほど申し上げましたとおり、学力が下がった、点数が下がったということで、学力をつけなければならないと。心の教育、やっぱり今までやってきたものを学習指導要領改定の方向になっているというふうに一部報じられておりますが、そのことについて私は非常に遺憾と。確かに、少なくなったものについては努力をしなければならないと思うんですが、このゆとり教育ができたのは、子供たちが先生をぶんなぐったり、あるいは親をたたいたり、いろいろ事故を起こしたから、やっぱり心の教育をしないとだめだよ、足し算、引き算だけではだめだよといってできたように思うんです。それが、ちょっと全国的に学力が落ちたから、今度はそれをまた別の方向に変えようと。そういうことについて教育長さんはどうとらえておりますか、お聞きをして終わります。
○議長  答弁を求めます。
最初に、市長。
○市長  1点目の行財政改革で、来年度の重点施策は何かということのようでありますが、ハードからソフトへの転換というようなことで、去年度、今年度、来年度も、その予定でございます。
財政規模がどのくらいになるのかということでございますが、今年度17年度並みか、それを若干下回るのではないかと。本年度は 114億 1,400万円でありましたから、そんな程度か、それを下回るだろうと、こう見ております。
目玉的なものは、やっぱり生活環境の整備だろうと、こう思います。道路関係は本年度並みの予算を確保していかなければならないし、生活排水路、そういうものも当然だろうと、こう思っております。
 ハード事業は、計画はしてございません。
 しかしながら、先ほど申し上げたとおり、暮れにならないと地方財政計画というものが出てきませんので、その動向を見きわめないと予算をどうするかということははっきり申し上げることができませんが、来年度、交付税でも3%弱ダウンするだろうというふうに報じられておりますので、その辺は十二分にしかと見つめながら、安定的な財政運営ができるように努めてまいりたいと、このように考えております。
 それから、指定管理者制度であります。児童館、保育園、体育館、中央公民館等を例に挙げられましたが、やはり時間をかけていかないとできません。職員は法律で身分を保障されておりますから、職員がいて民間に委託すれば、指定管理者制度でですよ、指定管理者制度を使うとすれば、二重の投資的な経費が生じてしまう。急激にはできない。将来的にはどうなのかという課題であれば、我々も十二分に検討をいたしておるところでございますが、現況、ここ一、二年では非常に難しい課題ではなかろうかなと、このように考えております。
 それから、バス運行の問題でありますが、町営バスを今まで運行しておりました高畠、川西、飯豊、すべてやめました。これは、余りお乗りにならないようで、経費的に大変だということで町営のバスは廃止いたしたようでございます。
 ただ、これにかわる「デマンド交通システム」、「デマンド」というのは日本語で言えば「予約」、という意味でありますが、それを導入して、経費負担は利用者にいただくということであります。我々も、デマンドを含めた、市内すべての循環バスを運行できるような財政的なゆとりがあれば、これは一番いいわけなんですが、現況下で、ここ三位一体改革で、あと来年度、19年度までは、どのようにこの三位一体改革が動き、交付税あるいは補助金がどう動くのか、その辺を精査しないと非常に厳しいかなと、こんな認識をいたしておりますが、一部延長しろ、あるいは一部停車をさせろということも、ごもっともでございます。
私、いろいろな座談会へ行きます。市政座談会へ行ったり、あるいは連合婦人会の会合に行ったり、芸文に行ったり、老人会に行ったり、そういう話はいただいておりますから。どのような形でできればいいのかなということは考えていく必要があるだろうと、このようにとらえておるところでございます。
もう一つは、社会福祉協議会あたりに弱者のための運行バスを委託できないかどうか、その辺もあわせて考えていく必要があります。財政的に議員御心配いただいておりますが、やっぱり一番は義務的経費を何とか抑えていかなければ、こういうバス運行その他の経費が出ないということであります。その辺もきちっと精査しながら、18年度の地方財政計画が出れば、きっちりと予算を組みながら、期待にこたえるものはすぐにこたえていきたい、ちょっと待ってよというものは待っていただきたい、これが原則かと思います。
それから、収納です。確かに、我々厳しく、何でこんな金額差し押さえるのと、私自身思います。3万 5,000円、あるいは2万七、八千円でも、今、差し押さえを厳しくやっております。これは、財産があっても納める意思のない納税者でありますから、税の公平という面からいけば、当然そうならざるを得ません。その結果、多少収納率は向上しておりますが、こういう世の中、何で弱者を責めるんだという声も聞こえてきますが、納税でありますから公平な姿勢でやっていかなければならない。
なお、詳しくは助役が、収納の対策本部長でありますから、もし何かあれば助役の方に答弁をいたさせます。
それから、ウソ対策です。これ、どうやったらできるんだろうね。私、まったくの素人でわかりませんが、そういう詳しい方々がいれば、千本桜の保存会がありますし、我々にも御意見を提言いただければ、できる範囲でやった方がいいだろうと、こう思います。
それから、二色根大曲線、県道の大山桜が16本ほどだめだということをお聞きしました。県道でありますから県で植樹をいただいたわけでありますから、県議会議員を通して早速県の方に強く要請をしていかなければならないだろうと、こう思います。
市役所の前のところにも、市制15周年だか何十周年で大山桜を植えました。花の咲かない大山桜、2回植えかえました。花の咲かない桜も売り出せば有名になっていいのかなと、こんな発想の転換もいたしながら、ただやっぱり桜は咲いて桜なんだね。市役所前はおかげさんで葉っぱは出ますけれども、二色根大曲線については言っておきたい。
あと、玉菊、全部何でできないということでありますが、なかなかこれも行政ではできません。おのおのの地域が協働してやっていただかないとだめです。ボランティア的に非常に頑張っている、例えば13号のコスモス、あるいは今回金山地区の花づくりで国土交通大臣賞をいただきました。積極的にやっぱり地域が行政に対して何をしてやろうかという気持ちがないと、行政だけではできない課題もたくさんありますので、これからも、せっかく協働のまちづくりということでほかに先駆けてやったわけでありますから、その辺のPR、そして実践活動を呼びかけていく必要があるのかなと。
ぜひ議員各位も、そういう協働のまちづくりに積極的に御理解と御協力をいただければ、ありがたいと思います。
私の方からは以上でございます。
○議長  教育長。
○教育長  お答えいたします。
 先ほど冒頭に申し上げたように、ゆとりの中で生きる力を養うというふうなことと学力は相反するものだというふうに私は思っていません。学校ですから学力をつける、これはもちろん非常に大切なことであります。それは、先ほど御質問の中にあったように、テストの結果、いわゆる数字で見える学力もありますし、数字で見えない学力もあるというふうに私はとらえていますが、数字で見える学力、それもやはりしっかり頑張っていかなければならない。そのためには、先生方の研修とか、現在山形県でやっている学級少人数指導をさらにうまい形で活用していく、それから先生方同士の交流を図る、そういったことで学力をつけていく、これは大切なことだと思いますが、生きる力をはぐくむというこのことについて後退するものではない、後退すべきでない、このように私は考えています。したがって、両方の力を育てるべく私ども頑張っていかなければと、そんなふうに思っています。以上であります。
○議長  殿岡議員、再々質問ありますか。
 殿岡議員。
○殿岡和郎議員  いろいろ御答弁いただきました。市長におきましては、バス問題も含めまして、あるいは環境整備も、鋭意頑張っていくということでございますから、私もいろいろな形で提言を申し上げましたけれども、今後ともそういう形で、さっきの玉菊と同じように、行政だけでしろというわけではございません。でも、指導は、こうしたらいいのではないかとか、あるいはこうすべきではないのかとか、こうしてみてくれないかとか、そういう指導は行政でしてもいいのではないかと。あとは、働きバチは我々民間がやるということでいいのではないかと思いますので。いろいろな提言を申し上げましたが、市民からの声があったから私も一般質問をしたわけでございますから、それを市民の声だというふうに認識していただいて、今後とも行政全般にわたり御努力、そして御精進いただけることを常に思っておりますので、よろしくお願いをして、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長  以上で15番殿岡和郎議員の一般質問は終了いたしました。
 ここで、暫時休憩をいたします。
 再開を11時10分といたします。
   午前10時55分  休  憩
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