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   午前11時10分  再  開
○議長  再開いたします。
 休憩前に引き続き一般質問を行います。
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   髙 橋   篤 議員 質 問
○議長  1番髙橋 篤議員。
 〔1番 髙橋 篤議員 登壇〕
○髙橋 篤議員  1番髙橋 篤であります。
 荒井市長、市当局の皆様方には、安全で安心なうるおいのあるまちづくりを目指し日夜奮闘なされていることに対し、心より感謝と敬意をあらわすものであります。
 既に通告してあります3点について質問をさせていただきますので、誠意ある答弁をお願い申し上げます。
 第1点目であります。
 第4次南陽市総合計画の第1章基本理念を市民憲章に求め、その第1番に「緑と水を大切にし、きれいなまちをつくります」とうたわれておりますが、市民の皆様方や本市以外の皆様が気軽に自然に溶け込めるような状態に河川の改修と整備が行われ、市内を流れる川の周りには子供からお年寄りの方々まで多くの人が近年急激にふえてきたと感じているものであります。これも行政当局の河川の改修と整備事業、また市民参加による河川の清掃や草刈りなどによるボランティア作業で河川の周りがきれいになり、行ってみたいという心を持たせるようになったのは大変すばらしいことだと思っております。
 さて、本来、河川は治水機能が基本と考えられますが、本市1級河川最上川水系吉野川を初めとし、織機川や前川、そして白竜湖を水源とした排水堀もあり、その中には大小合わせて69もの堰、揚水組合があります。この組合の中には、4月から9月まで必要な時期だけ機能をしているところもありますが、1年間、生活用水や防火用水などで一役を担っている組合もあります。河川は生活する上で多面的機能を持ったものと考えた場合、それぞれの組合を大切にしていく必要があるのではないでしょうか。
今後、本市として、堰組合、揚水組合に対して何らかの支援策を考えるべきと考えますが、またあわせて吉野川や織機川などの河川整備計画をどのように進めていかれるのか、お伺いいたします。
2点目も堰組合等に関連した質問になりますが、先ほど申し上げましたとおり、本市には69という多くの堰組合、揚水組合があり、運営に関しては、それぞれの組合で知恵を出し合い、厳しいながらも農家に負担がかからないようにと努力をしているのが実情であります。もとは農業を第一として考え組合がつくられたわけであり、例えば農業用水として使っている期間は仕方がないと考えますが、必要としない冬期間等は、本当にその組合で「何で私たちがしなければいけないのか」という声も聞こえてくるのも事実であります。
さらに、「水路に水がないから水門をあけてほしい」、逆に「水が多いから閉めてほしい」、また「ごみがあるから取り除いてほしい」とか、さまざまな点でそのたび地域の要望にこたえるべく、役員の方や組合員が対処をしていると聞いております。目には見えないところで地域に貢献されております。
そのような中で、河川は、春になれば雪解けによる増水などでいろいろな被害をもたらし、また昨年度のように集中豪雨や台風などで予想以上に土砂排除や清掃など余計にしなければならない年もあります。そのたびに組合で対処をしていると聞いております。
現在、南陽市土地改良補助金としていろいろな事業に対して補助を行い、堰組合でも運営上大変助かっているという声もお聞きしておりますが、その補助金に対して執行方針があることも伺っておりますが、河川及び水路を1年間通して管理をしている組合、またそうでない組合もありますが、川、水路等は本市にとってもまた住民にとっても多面的機能を果たしているものと、どなたもわかっているものだと思われます。本市にとって安全で安心なうるおいのあるまちづくりに対して一役を担っていると言っても過言ではないと思っております。堰の組合などに対して土地改良補助金の執行方針の見直しを望むものでありますが、市長の考えをお伺いいたします。
3点目でありますが、12月議会一般質問において田中議員も申し上げましたが、南陽市安全・安心型農業振興対策事業の質問において、市長答弁は「17年度も前向きに考えていきたい」ということでありましたが、先日、17年度予算概要案が示され、稲作、果樹ともに事業費として確保されていたことに対して心から喜んでいるところであります。
しかし、本年度、稲作利用として行われ、農家90戸で 130ヘクタールの水田に約 2,600トンの堆肥が散布され、畜産農家、稲作農家どちらからも大変喜ばれ、私も一稲作農家として大変喜んでいるところであります。
しかし、本市には畜産農家75戸、17年度堆肥供給者リストには40戸の名前が挙げられたそうで、供給できる堆肥の量が1万 3,000トンという膨大な量だとお聞きし、ただただ驚いているところであります。
堆肥は農作物をつくる上でなくてはならないものとすべての農家の方がわかっていることでありますが、科学技術の発展と環境の変化により、化学肥料が主流となっているのが現状であります。農家の経営の安定と、また安全・安心を考えた場合、堆肥の供給は今後米づくり農家や果樹栽培・畑地栽培農家にとっても不可欠なものと考えられます。現在、どのような農産物もつくれば売れる時代ではなく、いかに減農薬・減化学肥料を考えた栽培で消費者に安全で安心な農産物を提供していくかが農家の務めであると思っております。堆肥の供給が必要になってくるのも事実であります。
 本市が今年度より行った事業を17年度以降も続けて行っていただきたいことと、稲作、果樹に限らず、今後畑地に対しても同様に考えて補助事業を進めていただきたいと強く望むものであり、安全で安心な農産物を消費者に届けるためにも必要でありますので、ぜひ継続をしていただきたいと思いますが、市長の考えをお伺いいたします。
以上、3点について明確な御答弁をお願いいたします。
○議長  これより答弁を求めます。
市長。
 〔荒井幸昭市長 登壇〕
○市長  1番髙橋議員の御質問にお答え申し上げます。
 初めに、多目的機能を持った河川整備の計画と管理している組合等への支援策についてでございますが、大きな河川から住居周辺を流れるせせらぎまで、市内にめぐらされた水路につきましては、歴史的な経緯からつくられたそれぞれの堰が、その役割を担っております。堰の管理等につきましては、受益者であります農業者のみならず地域市民挙げて草刈りや清掃活動をしていただいている地域もあり、中には稲作の時期以外であっても地域組織から要請を受け、負担つきで通水している堰もあることも理解をいたしております。これこそが協働のまちづくりの根幹でなかろうかと、このように思う次第であります。
 このように、生活と水は切り離せないものでありまして、防火や消雪・融雪に活用されているほか、最近は地下水の涵養等環境保全の面からもその重要性はますます高まっておりまして、国や県の事業で整備した施設等については、維持管理についても多面的機能の見地から国や県そして地元市町で一定の支援をいたしておるところでございます。
 特に本市の場合、集中豪雨時の門扉の開閉等につきましては、管理者の方々にその都度緊急な対応をお願いしており、御苦労をおかけしておりますが、今後、機動力のある連絡体制を構築するなど、水利の多面的機能に市として何らかの支援策を検討していく必要があるものと感じておるところでございます。
 河川整備計画につきましては、昨年度末に策定されました「最上川水系河川整備計画」に基づきまして今後整備が行われることとなっております。南陽市内の河川では、国が管理する最上川全域と県が管理する吉野川の三間通地内、JR鉄橋までがその計画対象区間でありまして、現在、大橋地内の「吉野川JR鉄道橋架け替え工事」が進められているところでございます。
 今後とも計画対象全区間の早期完成に向けた要望活動を強力に展開してまいりたいと存じますので、議会としてもなお一層の御支援をいただきたい、このように思います。
 次に、土地改良補助金の見直しについてでございますが、補助金の交付等につきましては、「南陽市土地改良事業補助金交付要綱」により行っているものであり、最大受益面積や最低事業費が決められております。本来、国県事業に該当しない事業の助成を目的としており、市内各団体からの申請が多く、毎年30件ほどとなっておりますが、限られた予算で対応するため、先ほど議員御指摘のとおり、予算の執行方針として「30%の補助率とし、補助金をおおむね15万円以内」といたしておるところでございます。これにつきましては、基本的には国や県の補助を受けられない土地改良事業を市単独事業として限られた予算の範囲で多くの方々に活用を願うための執行方針でありますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、補助金の末永い継続と幅広い作物への補助についてでございますが、安全で安心なうるおいのあるまちづくり条例に即応し、環境にやさしい「安全安心型農業振興対策事業」を立ち上げし、水田に堆肥投入費の助成を行ったところであります。これにつきましては、極めて好評であるというふうにお聞きいたしております。
一方、さきに水田以外の果樹園への拡大も要望されておりましたことから、果樹園芸の振興を一層深めるために、17年度に予算計上いたしたところでありますので、御理解を賜りたいと思います。
 本事業については、2年目でありますが、その効果を十分に見きわめながら、今後とも安全で安心、そして消費者の嗜好に合った農産物生産を促進するためにも必要なのかなと、こんなふうに考えておるところでございます。御理解をいただきたいと思います。
○議長  再質問に入ります。
1番髙橋 篤議員。
○髙橋 篤議員  御答弁ありがとうございました。
 第1点目につきましては、それぞれの組合の管理者等へ今後何らかの支援策を考えていくということでありますので、関係する組合の方々とも話し合いの場を設けていただき、そして検討していただくことをお願いいたします。
 河川整備計画については、市長答弁のとおり、吉野川整備計画は早急に整備なされ、一日でも早い、安全で安心な河川になるように、国、県に働きかけをお願いいたします。
 ただ、吉野川整備計画の方は大変よくわかりましたが、ほかの織機川などの整備計画はどのようになっているのか、再度、市長の考えをお伺いしたいと思っております。
 2点目につきましては、予算の執行方針が補助率30%、補助金おおむね15万円以内として補助を行っているとお聞きし、ただいまは市長答弁にあったように、限られた予算で多くの方に活用していただきたいとのことでありますが、しかしながら、それぞれの堰・揚水組合、農家に負担がかからないようにと運営をしているのが現実であります。昨年度のように集中豪雨、台風等があれば、それぞれの組合はそのたび被害をこうむり、そして頭を悩ませているのが現実であります。本市で決められている執行方針の事業費の額、私は下げていただきたいと強く望むものであります。その辺、市長の考えをお伺い申し上げます。
水田、そして来年度より果樹園まで拡大し予算の計上をしていただき、本当にありがとうございました。供給する畜産農家も供給される稲作・果樹農家にも大変喜ばれているのが目に見えてくるようで、私も一農家として大変喜んでおります。ただ、本市では畑地化も進んでいるわけで、今後、畑地に対しても堆肥投入費の助成を拡大していただくようお願い申し上げます。
 畜産農家より供給できる堆肥の量は、約1万 5,000トンぐらいになるのではないかと思われます。すべての農地に対して堆肥の散布は考えたいのですが、今は機械の発達により、みずからの手で散布するという方はほとんどいないのが現実だと思っております。今の農業を考えた場合、現在本市で行っております農業機械の補助事業をぜひ堆肥散布機に対しても考えていただきたいのですが、市長の考えをお伺い申し上げます。
以上、再質問とさせていただきます。よろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
市長。
○市長  最初に、織機川の整備計画ということでありますが、昨年の大雨洪水で大分被害をこうむっておりますから、その修復がまず一番だろうと。現在も県の方で手当てをしていただいております。その後の計画については、私は余り承知してございませんので、担当の建設部長の方から答弁をいたさせたいと思います。
 また、堰の、ちょっとわからなかったんですが、「もっと下げて」という御質問でありましたが、何を下げろと言っているのか、再度質問いただきまして答弁をさせていただきたい。
 あと、堆肥化の問題でありますが、やってみて非常によろしいといういい評価をいただいておりますので、今後も続けてまいりたいと思いますが、市内の畑のすべてにということは今の段階ではちょっときついのではないのかなと、こう思います。ある程度、相手から自分のところもしてほしいという申請があれば、できるだけそういう状況下をかんがみて協力を申し上げる、そういう姿勢でいることも御理解をいただきたいと思います。
 あと、堰組合とよく相談して物事を決めたらということでありますが、堰も揚水組合も含めて69ありまして、いろいろ地域によっても考え方、とらえ方が違うんですね。だから、公平を期するためには、ある程度画一的に物事を運ばないと、その地域の特性に合った堰や水路を別々に取り扱うというのは行政としてはちょっと困難なのかなと、こんな感じでいるところでございます。
私の方からは以上です。
○議長  建設部長。
○建設部長  織機川の改修計画はどうかということでありますけれども、織機川につきましては、最上川合流点から漆山地内フラワー長井線まで一応1次改修済みということになっております。そこから上流につきましては、漆山地内四谷までと、それからその上とか上流部については、災害のときに随時対応している、補修なり維持管理という形にさせていただいております。災害箇所も県の方で現在災害復旧中ということになっております。以上でございます。
○議長  髙橋 篤議員、答弁漏れありますか。じゃあ、再々質問でいいですか。(「はい」の声あり)再々質問に入ります。
 1番髙橋 篤議員。
○髙橋 篤議員  先ほど市長の方から、私の質問の中で理解し得ないということでありましたが、大変申しわけございませんでした。
 執行方針が市の方にある、その中で、今現在事業費が10万円以上でないと補助に該当しないということを私本当は申し上げたかったのです。それで、10万円という額があるわけなんですけれども、例えば去年、ある堰の組合の方でしたけれども、集中豪雨また台風の折に土砂がたまり、水門が埋まってしまい、そして水が全然入らないと。その中で、堰の組合はやろうかなという考えはあって、先ほども申し上げましたとおり、今は機械化が進んでいるわけで、手で昔は土砂を掘っていたわけなんですけれども、今は重機によって掘っているような状態なんです。そんな関係上、1回大体7万円から8万円というお話をお聞きしました。それで、私も農林課の方へお邪魔し、何とかお願いできないかとお話をしたら、やはり10万円という枠があるから絶対だめだと。私も一議員として、それは当たり前だと思います。
 しかし、それぞれの組合で農家の方より賦課金をいただいて運営している以上、今このように米価が低下している中、やはり一円でも農家の方に負担をかけたくないというのが現状であります。そんな考えから、例えば生活用水、防火用水等になっている組合に関してだけ、事業費の10万円という額を7万円とか8万円とかに下げることはできないかということで市長の方に御答弁お願いしたいと思います。
あと、1点だけ要望という形でさせていただきます。安全で安心な農産物の生産と提供を考えた場合、堆肥散布機について補助をぜひ行っていただくことをお願いし、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
市長。
○市長  堰、用水路の件でございますが、やっぱり10万円以下なんていうのは維持管理の作業なんですね。維持管理の範疇でありますから、御負担をおかけすることは大変心苦しいとは思いますが、ぜひ用水路あるいは堰管理の組合の中で対応いただきたい。あるいは、災害なんかがあった場合はまた別途の助成が出てくるかなと、こんなふうに受けとめておりました。そうでないと限りなく、5万円でも3万円でもいいというと、件数がどんどんふえれば行政としてもむしろ対応できないし、維持管理はやっぱり堰あるいは揚水組合でしっかりお願いをしながら、それこがそやっぱり市民と協働したまちづくりにもつながるだろうと、こんなふうに思いますので、御理解をいただきたい。
堆肥の要望、できるだけ要望に沿って、ただ全部の畑というのは、いろいろな問題がありまして、できるかどうかはこれから担当部署を含めて、あるいは畜産農家、あるいはJAとも相談しながら検討をしていきたいなと、こんなふうに考えておるところでございますので、御理解を賜りたいと思います。以上です。
○議長  答弁漏れありませんね。
 これをもって1番髙橋 篤議員の一般質問は終了いたしました。
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