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五十嵐   諒 議員 質 問
○議長  次に、19番五十嵐 諒議員。
〔19番 五十嵐 諒議員 登壇〕
○五十嵐 諒議員  五十嵐 諒であります。私からは、既に通告してありますように3項目につい
て質問をいたします。
  第1点は、市町村合併に向けた考え方について質問いたします。
  総務省が平成の合併を推し進めるため、合併特例債を交付する財源の特例を設けたことにより、
多くがこの合併特例債に飛びつき、結果的に合併は進み、全国の地方自治体総数の約3分の2とな
りました。山形県においては、44市町村から35市町村となりました。しかし、この平成合併をした
後の行政の住民サービスや財源問題などを視察などで聞いてみれば、多くの行政役人が何のための
合併だったのかと首をかしげている実態にあります。私は、合併をするための基本理念が明確に示
されないままに進んだ結果ではなかろうかと考えるものであります。
  そこで、現在県が推進しようとしている置賜3市5町の合併構想と米沢市長による同じ立場で
の勉強会設置の動きがありますが、どのような立場を南陽市としてとっていくのかについてお尋ね
をいたします。
  また、市長は、合併の必要性をみずからの公約としていますが、基本的な考え方と今後の方針
についてお尋ねをいたします。
  第2点に、地球温暖化とCO2温室効果ガス削減の取り組みについて質問いたします。
  私たちの住む、この美しい地球をよみがえらせる活動に、市民一人一人が参加できる仕組みが
必要であると考えます。そのことがなければ、雲の上の問題としてしかとらえることはできないの
ではないかと思うからであります。
  そこで、現在日本は地球環境を守る温室効果ガス削減への国際公約、京都議定書約束の目標値
達成は大変困難と言われていますが、特に東北地方の温室効果ガス削減が大変おくれていると言わ
れております。山形県と市町村行政の取り組むべき具体的課題と目標は示されているのかについて、
お尋ねをいたします。
  また、緑豊かな森林の多い山形県南陽市において、化石燃料から少しでも脱却できる施策を検
討なされているのかについてお尋ねをいたします。
  3点に、我が母なる最上川の浄化策について質問いたします。
  水は命のかなめであります。最上川の汚れは、多くが家庭雑排水にあります。特に家庭から排
出される合成洗剤や中性洗剤にあるとされております。この最上川をきれいにするためには、家庭
の台所からライフスタイルを変えていくことが大きな課題でもあります。住民活動への支援と行政
としての啓蒙策をどう考えておられるのかについてお伺いいたします。
  また、今年度2月から3月にかけて行われた南陽市でのEMインストラクター養成講座に、市
としても後援団体となり担当職員も受講されているわけでありますが、来年度の市民課の事業活動
にどう生かしていくのかについてお伺いをいたします。
  また、農業用水の汚れも大きな課題でありますが、農業分野からも、この農業用水の浄化施策
についてお伺いをいたします。
  以上、関係課長よりの、市長初め積極的、前向きな答弁を期待をし、私の質問といたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  19番五十嵐 諒議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、最上川の浄化策については市民課長及び農林課長から答弁いたさせます。
  初めに、市町村合併に向けた考え方についての1点目、米沢市長が設置する動きがある勉強会
への対応についてでございますが、議員御指摘のとおり、3市5町の合併に向けた勉強会とお聞き
をしておりますので、参加要請があれば職員を派遣する用意はあるということであります。
  また、6番松木新一議員の御質問にもお答えいたしましたが、3市5町の枠組みにとらわれる
ことなく、柔軟な対応も必要ではないかと考えているところでございますので、御理解を賜りたい
と存じます。
  2点目の、合併に対する基本的な考え方と方針についてでございますが、合併には相手がある
ことでございます。そして、何よりも市民の皆さん方の意向が重要であります。すなわち、コンセ
ンサスが得られるかが大事であると考えてございますので、また、その合併の時期につきましては、
少しでもメリットのあるうちにと考えれば、新合併特例法の期限内で考えるのも1つのポイントで
あるというふうに考えているので、御理解賜りたいと思います。
  次に、地球温暖化とCO2温室効果ガス削減への取り組みについての1点目、温室効果ガスの
削減に向けての具体的課題と目標についてでございますが、このことは市内の家庭や事業所等にお
いて、いかに温室効果ガス排出の削減に向けて取り組みの協力をいただけるかが重要であると存じ
ます。
  県においては、7%削減を目標にしておりますが、達成のためには暖房は20度以下の設定、過
剰包装のお断り、レジ袋はもらわないなど、だれでもできる身近な地球温暖化対策から、一人一人
が地道に取り組みを積み重ねていくしかないと考えているところであります。
  2点目の、化石燃料からの脱却できる政策についてでございますが、原子力、風や太陽光など
自然エネルギーの利用と石油採掘の際に発生する天然ガスの活用など、国において進める大きなエ
ネルギー対策が基本になるものと考えております。
  市民レベルにおいては、太陽光発電、太陽熱温水器、木質ペレットストーブの導入、ガソリン
節約のためのハイブリット車の購入などが挙げられると思いますが、いずれもコストがかかります
ことから、課題もあるものと思っているところでございます。
  以上で、私からの答弁とさせていただきます。
○議長  答弁を求めます。
  須藤公一市民課長。
○市民課長  19番五十嵐 諒議員の御質問にお答えを申し上げます。
  初めに、最上川の浄化策についての1点目、最上川をきれいにする活動の支援と啓蒙策につい
てでございますが、環境を維持することを意識した生活に転換していくことは大事なことであると
考えております。特に、河川の水質を悪化させる一番の原因は、各家庭から排出される洗剤などが
含まれた生活雑排水と言われております。これらの対策といたしましては、下水道、合併浄化槽へ
の接続が最も効果的な対策でありますので、各種補助制度を活用していただくなど、関係各課との
協力のもと、普及促進を図ってまいりたいと考えております。
  2点目のEMインストラクターを来年度の事業活動にどう生かしていくかについてでございま
すが、来年度事業にはEMインストラクターを活用した事業は予定をしてございません。衛生組合
連合会と連携いたしながら、各家庭への意識の高揚を図り、最上川の水質浄化を図ってまいりたい
と考えてございます。
  以上でございます。
○議長  答弁を求めます。
  鈴木 聰農林課長。
○農林課長  19番五十嵐 諒議員の御質問にお答え申し上げます。
  最上川の浄化策についての3点目、農業用水等の浄化策への施策についてでございますが、本
市におきましては、下水道や合併浄化槽の普及により水質もよくなってきていると理解してござい
ます。また、平成16年度から推進しております環境にやさしい農業、環境保全型農業や今年度から
実施しております農地・水・環境保全向上対策等によりまして、トンボや蛍などの水生生物も増加
しているとお聞きしております。
  今後とも、農業者のみならず、市民の方々や各関係機関との連携を図りながら、農村地域の環
境や水質の保全向上に取り組んでまいりたいと考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  19番五十嵐 諒議員。
○五十嵐 諒議員  再質問をいたします。
  最初の合併の問題でありますけれども、市長のおっしゃっている文化性、歴史性の問題は私も
かなり賛同できる内容だなというふうに、基本的な理念としての持ち方としては思うわけです。
  それで、市民の動向という市長からの話があるわけでありますけれども、市長が山新に発表な
された考え方というものは、言ってみれば3市5町という県の考え方、また米沢の市長に立候補し
た方々は全部3市5町の合併論を公約として述べたわけですけれども、その考え方とは若干水を差
す考え方と違う点をおっしゃられたというふうに私はとらえるわけですけれども、むしろその方が
私は合点のいく考え方じゃないだろうかと。
  当初、長井から合併論の話があったときに、これは南陽市としても議会としてもノーの回答を
出したわけでありますが、これはまさしく私は正しい返答だったんじゃないかなという、今思うと
考えるわけです。しかし、今後、今の置賜の活性化という方向も考えてみますと、やはりこのまま
では本当に置賜の活性化というのは進まないんじゃないかなという考え方を私も強く持っています。
  であるとすれば、市長が住民動向という前に、市長としてのやっぱりここまで考え方を出した
わけでありますから、みずからこの任期中に、あなたが任期中に、現在の市長の任期は平成22年7
月まであるわけでありますが、それと合併特例法の期限、この期限が2010年3月まであるわけであ
ります。それまでの期間に、みずからの働きかけをやっぱり強めるべきじゃないかと、あそこまで
出したらば。他力本願じゃなくてみずからの、やはりそこまで言い切ったとすればやっぱりもう市
長自ら動くべきじゃないかと、働きかければいいんじゃないかと、そういう考え方を持っておられ
るのかどうか、これが1点です。
  私は、今後の行政というのはやっぱり5万都市くらいが一番と、田舎の場合についてはそこが
基本ベースとなってもいいのではないかなというふうには思いますし、また、我が市と隣接の中で
本当に力を合わせて合併すれば、もっといいまちになるという構想で私は進めるべきだろうと、こ
ういうふうに考えるわけでありますけれども、なお市長のもう一度、もう少ししっかりした考え方
を出してもいいのではないかと、こういうふうに思います。答弁をいただきたいと。
  あともう1点は、もし1市1町でするということもあるだろうし、1市2町でもするというこ
と、1市3町でもするということも出てくるかもしれません。そのときに、最終的に例えば住民投
票という、住民の声をしっかり聞く、そういう考え方を持つ必要があるのかどうかという問題もあ
ると思いますし、また、それについてそういうところまで踏み込んでやる考えがあるのかというこ
とが1つ質問として聞かせていただきたいというように思います。これが合併問題での再質問です。
  次の地球温暖化の問題でありますけれども、山形県の削減目標は7%ということが示されてい
るようであります。私たちは結局ここに住んでいる人間として、そんなに大それたことはできませ
ん。結局家庭でできる何かから始めなきゃならないというふうに思うわけですね。そうした場合に、
やっぱり化石燃料をいかに自然なものに変えられるかどうか。要するに、木材を中心にしたものに
変えられるかどうか。特に、森林保護といいますか、そういったことからしてみても、物すごく私
は大事な一つの政策なんじゃないかなというふうに思うわけです。
  例えば私も非常に山菜とりも好きですし、山に行きますけれども、山は物すごい荒れています
ね。もう杉などはぶっ倒れたままであります。そういう状況になっているわけですから、これでは
災害が、もし大雨が降れば全然水が浸透しませんから、山の水が浸透しない前に川に流れていきま
すから、もう下流は災害でもう河川はどんどん破壊されるという、こういう状況になるだろうと思
うんです。
  ですから、私は何から始めることができるか、ここのところをやっぱり考えなきゃならないし、
また、そこに住民の意識を持っていかなきゃならないんじゃないかというふうに思うんです。昨年
は灯油はリッター80円から、今はもう120円ですね。べらぼうに上がっているわけです。これがも
う、今後、じゃ、この化石燃料の石油でも何でも下がってくるかということはもうあり得ないんじ
ゃないかなと、そんなに。そうだとすれば、こういう時期にこそ、やっぱり新たな政策の方向性と
いうものを出すべきだろうと。
  そして、森林の保全にもなりますし、また、廃材のリサイクルからもできることになりますね。
今は、全部廃材は千代田で焼いているわけでありますけれども、そういうのもリサイクル化される
ことになるだろうし、ぜひやっぱりその件を推し進める必要があるんじゃないかと。
  これは、もし市だけで独自にできることは非常に難しいと思いますから、やっぱり県にも強く
要望しながら、山形県35市町村全体で取り組む方向立てとか、また、国に対しても補助金を、交付
金にも要望しながら、やっぱり住民が利用できる、そういう形をつくっていくということが必要だ
ろうと、こういうふうに思います。
  そういったことについてもう1点、この件についてちょっと南陽市の独自の予算でするという
ことは非常に困難だと思いますけれども、考え方としてこれをどういうふうに啓蒙していくかとい
うことについて、これをお聞きしたいと。
  特に、東北地方は非常に増加率が高いんです。京都議定書の日本の目標は、90年比でマイナス
6%が目標ですね。ところが、今はもうそれよりもはるかに、逆に6.4%増加しているわけです、
今、日本全体が。ところが、東北を見ますと、山形県は24.8%の増加率なんです。福島県は22.3%、
宮城県は29.1%、秋田県23.2%、岩手がどういうわけか0.1%の増加、どういう計算するのかちょ
っとわかりませんが、青森県は19.5と、こういうふうになっていますが。
  今は、日本の国は数値目標を法律できちっと決めているんじゃなく努力目標という形にしかな
っていませんから、企業でも何でも、非常に取り組めるところと取り組まないところが出てきてい
るわけです。ですけれども、私たちとしてはやっぱり何らかの住民の中に取り組めるものから示し
ていく必要があるだろうというふうに思いますので、その辺についてのもう一度考え方として、啓
蒙策としての考え方として示してほしいと、こういうふうに思います。
  3点目の、最上川の浄化策であります。私は水をきれいにするためには台所のライフスタイル
を変えるしかないだろうと言ったんですけれども、課長は合成洗剤、中性洗剤がそれの原因である
ということは、そこはお認めになっているわけですね。
  そしたら、どういう形に、この合成洗剤なり中性洗剤というのは水を汚す力があるわけですか
ら、それでないものをやっぱり利用するということしかないと思うわけですね。石けんを使わせる
なり、使ってもらわないと。やっぱり主婦の台所から生活のスタイルを変えていくという、ここが
非常に大事でありまして、また、ボランティアの活動でやるということがもう一つ非常に大事なと
ころではないかと。
  行政からお金を出して、使ってください、やってくださいという問題じゃないですよね、これ
は。みずからのところで、そういったことを示してやらなきゃならない。今までのように、行政が
お金を出すからやりなさいというやり方はもうできないでしょう、もう行政だってお金ないんだか
ら。だとすれば、住民がそういうものより、水もきれいにするし、側溝もきれいになるしという、
そういう考え方のやっぱり理念に立っての進め方というのが大事なわけです。
  ですから、今、私たちも住民の活動としてこのEMのインストラクターをずっと広げています、
置賜を含めながら。今年は、白鷹も長井も飯豊もやりましたし、南陽市もやりました。山形市もや
りました。みんな行政からも支援をいただいて、後援してやっているわけです。これは、米のとぎ
汁を台所から利用してすれば、もう水もきれいになりますし、そば屋さんなども油でどんどん汚れ
て排水管つまったのを全部微生物がきれいにしてくれますから、詰まらなくなったと錦町のそば屋
さんが言っています。
  このお金をかけないでできるということが物すごい大事なことでありまして、やっぱり低価格
で高品質のものでやっていくということが大切なわけです。こぬかを利用してはボカシができます
し、廃油を利用しては石けんづくりができると、全部リサイクルできるわけですね。こういったこ
とについて、行政としてやれることからやっぱりそういったものを啓蒙策として進めていくという
のは当然のことじゃないかと思いますけれども、なぜそこができないんだろうかと、そんなことさ
えも、思うんです。
  みんなきれいにしていくことですから、これはだれかが得する問題じゃありません。みんな一
人一人の家庭の中でやれば、ひとりで側溝もきれいになっていきますし、排水管もきれいに、川も
きれいになっていくんです。特別何かを入れる必要ないわけです。そういうことでありますから、
やっぱりこういう環境講座というものを私はいろいろな意味で行政も支援しながらやっていって当
然のことじゃないかと、こういうふうに思いますけれども、余り後退的な考え方では私は進まない
んじゃないかなと。
  つまり、課長さんは言ってみれば各課の監督ですよ、野球の。それぞれ課がいっぱいチームが
あるわけですよね、南陽市で言えば。20チームからあるわけです。そういったときの監督がちゃん
と示していかなかったらば、職員だってしっかりした勉強できないでしょう。課長自身がやっぱり
しっかりやらなかったらだめですよね。もう少しやっぱりそこは、これは本当にその結果が塩田市
長の評価になるわけですよ、私から言えば、そうすることによって。職員がしっかりやらなかった
らば、そんないくら市長が頑張ったってそれは無理なわけです。やっぱり上からも大事ですけれど
も、自らの課で監督が責任を持ってやっぱり進めるという、こういう姿になっていかなければ、南
陽市の活性化というのはなかなか進まないんじゃないかなと、改革も、ということを感じますので、
私はもう一度そういったことについての啓蒙策として、ぜひやって進めていただきたいものだと。
  主催が市でやれと言っているんじゃないですから、私は何も。そういったことをどんどん推し
進めるべきじゃないかということなんです、私が言っているのは。市で金を出して、何十万か予算
をつけてやりなさいということじゃないでしょう、これは。市の方ではお金要らないです、何にも、
予算も。ただ、そういうことの活動をどう推し進めていくかということが大事だろうということを
私は言っているわけです。そんなこともできないようでは、やっぱり私は本当に市民課長としての
今後の指導力をもっともっと発揮できるようにすべきではないかなというふうに思っております。
もう一度、御答弁いただきたい。
  あと、農業用水関係の問題でありますけれども、これも今、農業の国の施策の中で、水をきれ
いにするためのいろいろな補助体制が出ているはずでありますけれども、具体的にこの農業用水を
きれいにしていくためのそういう施策と、それぞれ農林課としてどんな取り組みを今やろうとして
いるのか、もう一度御答弁いただければというふうに思います。
  以上です。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  私には、市町村の合併問題の考え方あるいは期限、さらには地球温暖化等々についての
再質問がございました。私のメモの範囲内で答弁をさせていただきたいというふうに思います。
  最初に合併問題でありますが、冒頭申し上げましたように、合併はいずれも相手があって初め
て成り立つことでありますので、1人だけがいかに声を上げても成り立たないということがまず最
初にあります。非常に限定的なものでありますので、そこを認識いただきたいなというふうに思い
ます。
  それからもう一つ、五十嵐議員さんの質問の中には、私の公約に合併を公約していると、こう
いうふうなことでありますが、私の公約の中に合併は一言も触れておりませんので誤解のないよう
に。ただ、前向きに一生懸命頑張るということは変わりありませんが、公約だと、だからやれと言
われると私も非常に困りますので、その辺は誤解のないように、ちょっと後で資料を見てください。
私の公約の中に合併は一言も触れていませんから。
  ただ、先ほど申し上げましたように、体力が全くなくなってから何とか合併でそれを乗り切ろ
うかなということになれば、おのおの自立の精神を失ってからでは、合併しても余りプラスになら
ないのかなということを考えれば、ある程度の余力のあるうちにやっぱり合併協議を進めていくと
いうことは大事なことだというふうに認識をしておりますので、可能であれば、この期限について
も先ほど申し上げましたように大事なポイントの1つとして検討していきたいというふうに思って
おります。
  それから、確かに合併すれば必ずしもバラ色の世界が待っているわけじゃなくて、場合によっ
てはこれまで以上に困難なこともあるかもしれません。そういうことも含めて、段階的に進める方
が、より現実的ではないかというのが私の考えなわけであります。
  最初から、いきなり3市5町というような難しい課題に取り組むよりは、比較的歴史・文化あ
るいはこれまでのさまざまな交流の中で、議員の皆さん方もおつき合いをしておられる関係で、よ
くわかっている者同士が進めるというのも1つの方法かなと。そして、将来的には必要とあれば広
域合併ということもあると、そういう手法、段階的な進め方をしていくのも一つの方法でないかと
いうのが私の考えでありまして、必ずしも広域がだめだとか、いいとか、あるいは1市2町でなけ
ればだめだとかという、さまざまな考えがある中で、比較的市民の皆さん方から御理解をいただけ
る、コンセンサスを得やすい条件整備というのはそんなことなのかなというふうに思っているわけ
であります。
  なお、住民はどうかというふうなことがありましたが、必ずしも住民投票が正しいというふう
に私は思っていません。ただ、いたずらに混乱を起こすのもいかがなものかなとこう思っておりま
すので、できるだけ皆さんとお話し合いの中で、議会の皆さんはもちろんでありますが、住民の皆
さんともお話し合いの中で御理解をいただきながら粛々と進めてまいりたいと、こんなふうに思っ
ているところであります。
  それから、地球温暖化につきましては、啓蒙策の一つとしてどうだと、こういうようなことで
あります。もちろん、南陽市はこれだけの森林を抱えているわけでありますので、森林の保護活動
については小学生の時代からしっかりとそういったものへの取り組みを進めながら、森林保護対策
を進めていきたいし、林業関係につきましては農林課が主体で森林サポート事業というのを去年新
たに立ち上げましたので、こんなことも含めて、さまざまな形で荒廃した森林をできる限り保護し
てまいりたいと、こんなふうに思っておりますし、場合によってはこの温暖化の一環としては、今
減反が非常に進み、そのまま荒れているわけなんで、水田管理、すべての水田に必要な水を張って
おくことは、治水の面からも、あるいは温暖化防止の面からも相当役に立つのではないかなという
ふうに思っております。
  単にただ荒らして減反させるよりは、管理水田といいますか、やっぱり水を張っておくことに
よってそれなりの必要な成果を得ることができるのかなと、こんなふうにも思っておりますので、
そんなことも今後検討課題として考えていきたいなと思っております。
  ただ、残念ながら、こうして見ますと森林もやっぱり区画地の問題もありまして相当荒れてい
るのもそうでありますが、乱伐といいますか、全伐といいますか、非常に残念な状況になっており
ます。ましてや、全伐した後に植林を全くしていません。こういったことも、五十嵐議員が心配し
ておられる洪水ですとか、そういったものにつながるおそれもございますので、そんなことも含め
て、これから対策をしていきたいと。
  特に、先般の小学生議会でもそういう議論が大分ございました。小滝小学校からは、野鳥の森
をやっているけれども森林全部全伐されて野鳥がいなくなったと、困っていると、こういうような
こともありましたし、先般の梨郷の小学校の子供たちもほとんどそういったことで、あの周辺もや
はりちょっと見ますと西側の方が相当森林が切られておりますので、そんなこともあったのかなと
いうふうに思いますが、森林保護、木を切らないでくださいというようなお話が先般の未来かがや
きサロン、お茶の間市長室で要望がございました。
  そういったことで、あらゆる分野からそういうふうな期待や要望はあります。ただ、一部心な
い業者等々がおりまして、非常に残念な形になっておりますので、これらについては行政も含めて
可能な限りの指導などもしてまいりたいなというふうに思っております。
  なお、浄化の件につきましては、五十嵐議員がおっしゃられるように魔法のような話があると
すれば、今こういう問題が起きていないのではないのかなというふうに私は思っているわけであり
ます。これほど五十嵐議員が声を大にしてもなかなか浸透しないのは、そういう成果が本当にどの
程度あるかどうか、やっぱり市民のみらず、住民あるいは、これは単に南陽市ばかりじゃございま
せんので、社会的にそういう認知度が低いのか、あるいは成果があらわれていないのか、どちらか
わかりませんが、本当にそれほどの成果があるとすれば、まだまだ他の地域でも大きくクローズア
ップされているのではないのかなというふうに思っておりますので、もう少し、余り急がないで地
道な活動をぜひ頑張っていただくようお願いして、私の答弁とさせていただきます。
○議長  答弁を求めます。
  須藤公一市民課長。
○市民課長  最上川の浄化槽についての再質問、市民課の啓蒙策について、今年度の取り組み等
について申し上げたいと思います。
  置賜総合支庁と置賜3市5町共同で今年度からモデル地区を選定して、環境保全についての最
上川上流部水質改善事業モデル地区生活排水対策活動ということを今年度から行っているところで
ございます。本市では、露橋地区をモデル地区といたしまして、7月から10月にかけて実施をいた
しました。
  その事業内容につきましては、先ほど議員から言われましたように主に女性の方、主婦の方を
対象に生活排水対策手引き、そういったものを配布しながら、説明会を何回か開催し、その啓蒙活
動と実践のお願いをしたところでございます。台所の調理くずの回収、それから使用済み油の流出
防止を図ると、こういった内容でございます。今、アンケート等をとりまして取りまとめに入って
いるところでございます。結果はまだ出ておりませんので、今後報告申し上げたいというふうに思
っているところでございます。
  結果として、当地区の衛生組合長さん等については、住民の環境に対する認識も高まって大変
いい傾向にあると、さらには魚も全然見受けられなかったところであったけれども、二、三見受け
られるようになったと、こういった感想が寄せられたところでございます。
  今後、市衛生組合連合会との協議をしながら、いかにこの啓蒙活動事業を広め、今後最上川の
水質浄化に貢献できるかを検討してまいりたいというふうに思っております。
  以上でございます。
○議長  答弁を求めます。
  鈴木 聰農林課長。
○農林課長  五十嵐 諒議員の再質問、農業用水並びに環境等に対する補助体制、どのような取
り組みを行っているかということにつきまして申し上げます。
  1つ目の環境保全型農業等につきまして、平成16年から行ってございますが、堆肥等の投入、
散布につきましては、18年の結果でございますが約302ヘクタールほどとなってございます。また、
有機栽培、環境に優しいということで無農薬、無化学肥料等につきましては11ヘクタールほど、化
学肥料、農薬等を減らしました特別栽培認証の水田につきましては127ヘクタールほどとなってご
ざいます。これにつきましては、それぞれ種々国・県の補助をいただきながら事業を進めていると
ころでございます。
  そのほか、本年度から始まりました農地・水・環境保全向上事業でございますが、これにつき
ましては市内1,266ヘクタール、21団体の農業者並びに地域市民の方々に参画していただきまして
事業を行っているところでございます。これにつきましても、地域環境の美化向上ということで事
業を行っていただいてございますし、その上に入ります営農活動支援という部分がございまして、
そちらにつきましても約88ヘクタールの方々に面積の集団につきまして堆肥等の散布、浅水代かき
等による濁り水流出の抑制、化学肥料の低減、土づくりフェロモン等の導入等々の事業を行ってい
ただいておりますし、そちらのことを総合しまして、環境並びに農業用水の維持向上が図られてい
るものと理解してございます。
  以上でございます。
○議長  再々質問に入ります。
  19番五十嵐 諒議員。
○五十嵐 諒議員  ありがとうございました。
  最後の質問になるんですが、まず、この合併問題についてですが、だれかが、どこかの市長が
働きかけなかったらばこれはだめなわけですよね、やるとすれば。それをやはり塩田市長がそうい
う気持ちでやるのかどうか、ここまで新聞に載せたわけですから、私はそこだと思います。ほかの
町の、ほかの市長さんからそれを待ってするのかどうか、私は違うのじゃないかと、ここまで来た
らば、その点についてみずから働きかける考えはあるんですか、これが1点です。
  あと2点目の、先ほど住民投票については市長がそれはいろいろそのことをすることによって
問題が逆に生じるということもあるということも含めて、私は市長のその考え方はそれでいいだろ
うと。むしろ混乱する危険性もあると、住民投票することによって。やっぱりそこは話し合いでき
ちんとした方がいいだろうというふうに思いますから、ただ市長みずからそういう方向性を立てた
とすれば、やっぱり私はそうしたことで動くべきだと、むしろ逆に、こういうことを考えますが、
もう一度あなたの腹を聞かせてほしいと。
  2つ目は、地球温暖化のCO2の削減の問題の関係で、非常に基本的な考え方についてはおっ
しゃったとおり、その内容だと思います。私は、ただやっぱり将来的に考えますと、ペレット化と
いう問題については、私はもっと本気で考えていくべきだろうと。特に公共施設の学校での利用と
いうのは、私は非常に環境教育というか、そういう面からも大事な課題だろうと。こういうCO2
で地球が温暖化されていく、そういった問題に対して、自分たちは自然のもので今度は暖房を使う
んだという考え方に立つことは、とても森林保護にもプラスになるし、南陽市の木材のリサイクル
化にも全部つながっていきますね、山形県も。これは、まず公共施設からそういったものをつくり
上げていくということの考え方を示す必要があるんじゃないのかなという、今後の方向性としては、
それはいかがでございますか。
  3点目の最上川浄化策の問題でありますが、私が質問している内容とは余り似合わない答弁の
内容でありますけれども。私は先ほど市長がおっしゃったように、住民の運動がまだ広がっていな
いんじゃないかという考え方を言われました。これは、一時がっと広がったけれども、またしぼん
だわけで、さまざましながら進むんですね、住民活動というのは。今、まだインストラクターの養
成講座が各地区で進むことによって、例えば白鷹は萩野地区というところで萩野川を浄化するため
にEMのだんごを使って活性液をつくって、住民の人たちが緑環境税補助をいただいてやっている
わけです。
  そして、この前、白鷹町の環境課の補佐に聞きました。そしたらもう、実施してまだ半年もな
らないんですが、萩野川のペーハーが酸化からだんだんアルカリに近くなって明らかに変化が出て
きたと。今度は荒砥川もきれいに、その調査してきた結果なってきたというところまで言われまし
た。これは恐らく、はっきりしたものが出てくるでしょう。私は、そういう水の浄化が明らかにで
きるということがなってきています。
  ただ、もう一つ私が言っていました、例えば悪臭の問題でも言いましたけれども、川樋の笹養
豚場も一緒に笹さん頑張ってくれやったんですが、これだってもう全然悪臭はなくなりましたです
ね。それで、白鷹町で非常に養豚場の問題が出ておりまして、今月の21日に笹養豚場に白鷹町から
全部課長さんたちが見に来るというところまで来ているわけです。さらに、川西、高畠、南陽でか
けている大きな養豚場の方もおられますが、その方も来年度からぜひこのEMを使ってやっていき
たいなという声まで出ています。
  非常にお金をかけないでやれるということがプラスです。例えば、笹さんも200匹豚を飼って
いますけれども、来年度はEM菌を使って培養していって、1年間の分5,000円で終わるんです、
考えられますか。今年は1万5,000円かかりましたけれども、来年度は砂糖は全部リサイクル、で
ん六豆から使い捨てた砂糖をもらってきてやれば5,000円で終わるんです。こういうことですが、
やっぱりできるということなんです。
  私、それはだから住民の人たちに言えば、家庭ですれば1年間分3,000円でできると、全部台
所の洗剤、掃除から皆含めてですね、できるようになるという、そういう形ですから、1つのやっ
ぱり小さな成果というのは私は大事にしてほしいなと。それがやっぱり大きな力になって広がって
いくということは当然あるわけですから。最初からのこういった行動というのは、出発するのはみ
んな小さなものからですね、最初から大きくなるということはあり得ません。
  そういった意味で、私は市民課の取り組みというのは、そういった意味での大事な取り組みに
なるだろうというふうに思いますが、まず最終的に課長としての答弁はなかなか難しいようですか
ら、市長、最後にそういったことについての御答弁をいただきたいものだなと、こういうふうに思
います。
  以上です。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  合併、温暖化、それから浄化槽、3点ほどお聞きありました。特に、市長のリーダーシ
ップだというような要望であります。これは先ほどもお話ししましたように、市民の皆さん方のコ
ンセンサス、なおかつ一番大事なのは議会の皆さん方がどうなの、皆さん方がやれと、やるべきだ
というんであれば、私は明日からでもそれはやります。だから、皆さん方の言うこと、皆さん方が
私がいって一生懸命やったところが、後ろから鉄砲打たれたんではどうにもならないわけですから。
とにかく、皆さんがやれというんであれば、私は明日からでも、どうですか皆さんというようなこ
とはやります。
  ただ、それは先ほど言いましたように、相手があることだから、一概にこっちばかりが先走っ
てもなかなかうまくいかないし、向こうの準備もあるだろうし、都合もあるだろうし、今言われて
きては困るんだよという人だっているかもしれないんだから、そういうやっぱり全体の空気をうま
く読んで対応していかないと、成るものも成らなくなるのかなという心配もありますので、五十嵐
議員についてはとにかくいつでもどこでも静かにバックアップ、応援ということでひとつよろしく
お願いをいたします。
  それから、温暖化については、先ほど申し上げましたように森林対策、伐採禁止令なんという
のはできないでしょうから、そのようなことも含めて、今行政で何ができるのか、こんなことも含
めて、あるいは学校教育にどう啓蒙していくか、こんなことも検討させていただきたいというふう
に思っております。
  なお、浄化につきましては、五十嵐議員おっしゃられるように、やっぱり何といっても市民運
動が大事なんですね、市民の盛り上がり。こういったことが何よりも大事でありますので、行政を
動かすような、市民運動はやっぱりそれなりの成果を上げなきゃだめだということでありますので、
そのお手本をぜひ五十嵐議員に示していただきたいなと、こんな期待を持っているところでありま
すので、御理解いただきたいと思います。
  ペレットについても先ほどちょっと申し上げましたんですが、やっぱりいかんせん設備投資が
ない、相当かかるわけなんで、ランニングコストを考えますと、やはりまだまだ石油にはかなわな
いというような状況もありますので、この辺の課題が解決できれば大幅に浸透する。
  ただ、自然破壊とかリサイクルとかの観点から言えば、財政的なこととか経済的なこととか、
そんなものを度外視して考えれば極めていいことでありますが、いかんせん金がかかるということ
が今は少しブレーキになっているのかなというふうに思いますので、この辺の改善が大事かなと思
っております。
  以上です。
○議長  以上で、19番五十嵐 諒議員の一般質問は終了いたしました。
  御苦労さまでした。
  ここで暫時休憩といたします。
  再開は2時5分といたします。
午後 1時52分  休  憩
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