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午前11時05分  再  開
○議長  再開いたします。
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小野田 貞 一 議員 質 問
○議長  次に、12番小野田貞一議員。
〔12番 小野田貞一議員 登壇〕
○小野田貞一議員  12番小野田貞一であります。
  私からは、既に通告してあります2点について質問いたします。
  まず第1点は、遊休固定資産の現況と利活用についてであります。
  本市の財政は、引き続き厳しい状況であります。厳しい状況の中で、第4次市総合計画後期基
本計画を実現していく上で欠くことのできない重要な取り組みを実現するため、本年3月に19年度
を初年度とする21年度までの向こう3年間の基本方針ともなるべき南陽市行財政改革大綱が制定さ
れました。
  この行財政改革大綱の中に、自立できる行財政基盤の確立の方策として、取り組み項目の中に
未利用市有地の売却が計画されております。厳しい財政状況の中では、当然一番最初に取り組むべ
き施策かと思うのであります。
  そこでお尋ねいたします。現在の市所有の遊休固定資産いわゆる未利用の市有地と構造物であ
ります。所在地ごとに物件、面積、評価額などをお伺いします。
  次に、ただいま申し上げました遊休固定資産の利活用の方策を、売却を含めて具体的にどのよ
うな計画を講じられておられますか、お伺いいたします。
  次に、南陽市行政改革大綱の中で第三セクターの取り組み項目に、土地開発公社の経営健全化
を推進するため、18年3月に策定されました南陽市土地開発公社の経営の健全化に関する計画にの
っとって公社保有地の処分を進め、公社の経営健全化を図ると定められておりますが、土地開発公
社保有で俗に塩漬け用地と言われる遊休用地の現況をお伺いします。
  なお、この際、所在地あるいは面積、取得期日、取得目的、取得金額などの詳細もあわせてお
願いします。
  さらに、ただいま申し上げましたこの用地の今後の利活用の具体策をお伺いします。
  さらに、これに付随しまして、現在の借り入れ金額あるいは支払い利息などはどうなっている
かも、あわせてお願いします。
  次に、2点目は、長岡堤の整備方策についてであります。
  赤湯小学校と隣接する長岡堤は、藩政時代より農業用ため池として、流域農家の管理のもとに
稲作生産に永年貢献してきました。昭和30年代に養鯉業者が参入し、農業用のため池兼養魚池とし
て昭和60年ごろまで続いてきました。
  時代の推移により、昭和60年代後半より養鯉業も不振となり養鯉事業も廃業したが、漁業権、
水利権で21年間にわたる係争により放置された長岡堤も、堤体の一部が損壊し、取水設備は腐朽し
機能を果たさないなど、農業用のため池として回復をさせるには莫大な費用を要するものと思われ
る状況であります。
  このほど、養鯉業者が漁業権を放棄したことから市と和解し、本年4月に長岡地区が市より35
万円の補助を受けまして養鯉施設の撤去、管理道路や専用水路の整備、不用木の伐採、雑草の除去
などを行うなどの整備がされましたので、さしもの荒れておりました長岡堤もようやく蘇生したか
のように見えますが、堤の湖面はまだ雑草が繁茂し、いまだ堤の水面は全く見えない原野のような
感じでございます。
  一方、21年間の係争中に、社会情勢や農業の環境も著しく変化しました。特に長岡地区は住宅
化が著しく進行しまして、農業環境の変化が著しく進行したことから、ため池としての重要性は非
常に低下し、現状に復することが妥当とは一概に言えない状況であると思われます。また、原状回
復の費用を負担してまで維持管理する能力は、水利権者である区域内の農業者にはないものと思わ
ざるを得ません。
  このような経過と現況から、今では市民からいろいろな整備案が寄せられるようになってまい
りました。当該ため池の開削にかかわる伝承や先人の苦労を知る区民に納得され、その他の市民に
とっても有益な利活用の方法はいかにあるべきかを考えていかなければならないとの思いから、過
日、赤湯地区区長会と赤湯地区議員団の懇談会の席上、長岡地区長より問題が提起されました。
  以上申し上げたとおり、荒廃した長岡堤を今後どのように活用するかの検討は緊急の課題であ
ると思います。市はどのような整備方向を考えられておられますか、お伺いします。
  以上2点についてお伺いいたします。当局の明快な答弁を御期待しまして、私の質問を終わり
ます。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  12番小野田貞一議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、土地開発公社の関係につきましては用地課長から答弁をいたさせますので、よろしくお
願いをいたします。
  初めに、遊休固定資産の現況と利活用についての1点目、市所有の遊休固定資産の現況につい
てでございますが、売却あるいは貸し付けなどが可能と思われる土地、家屋は8カ所でございます。
合計しますと、面積は1万1,733平方メートル、評価額は2億6,533万7,000円となってございます。
いずれも固定資産評価額をもとに時価を推計した数値でございます。
  2点目の、今後の利活用方策についてでございますが、普通財産で売却可能な用地につきまし
ては、公募の上、財源確保の一環として処分をしていく方針でございます。
  なお、応募者の計画などを総合的にしん酌しながら、財産の利活用が最大限に発揮できるよう
対応してまいりたいと考えております。
  次に、長岡堤の整備方策についてでございますが、今年度に長岡地区の関係者の皆様から、小
屋の撤去や草木の伐採除去等に御協力をいただき、おかげさまをもちまして、赤湯小学校敷地に隣
接する周辺を中心に大変良好な環境となり、喜んでいるところでございます。
  当該堤は、議員御指摘のとおり、地域の方々がこれまでさまざまな苦難を克服して長年にわた
り活用してきた堤であります。まずは、地域の方々で将来のあるべき姿や計画を十分に協議して、
御検討をしていただくことが肝要かと存じております。その結果、改めて御提言をいただいた上で、
市としてお手伝いができることがあれば対応してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りた
いと思います。
  私からは以上であります。
○議長  新野用地課長。
○用地課長  12番小野田貞一議員の御質問にお答えを申し上げます。
  初めに、土地開発公社所有の遊休用地の現況についてでございますが、若狭郷屋字駅西の区画
整理事業地内の用地を始め、3用地で合計しますと1万6,957.62平方メートルで、取得金額は5億
9,540万円ほどとなってございます。
  次に、今後の利活用計画と借り入れ金額、支払い利息についてでございますが、この3つの代
行取得用地につきましては、今後一般会計で買い戻しを進める計画となっております。
  なお、3用地に係る借入金は7億668万9,000円で、現借入金の支払い利息は680万円ほどと見
込まれるところでございます。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  12番小野田貞一議員。
○小野田貞一議員  それでは、何点か再質問させていただきます。
  ただいま御答弁いただきました旧赤湯保育園用地の評価額9,613万9,000円、この金額には更地
相当額であって解体費用は含んでおりませんということでしたが、別途に解体費用が含むと、除い
ておりませんということはちょっと理解できないので、この表現の間違いなのかちょっとわかりま
せんけれども、解体費用はこのほかにあるのか、この中に含んでいるかを担当課長の方からでもお
聞かせお願いします。
  次に、未利用市有地の普通財産が1万1,730平米、坪換算で約3万8,712坪ほどになりますけれ
ども、評価額2億6,500万円ということでございますが、本年3月に定められました南陽市行財政
改革大綱に、平成19年度に土地売り払い収入8,000万円を目標に取り組むという計画がなされてお
ります。まだ年度途中でございますけれども、今現在の売り払い収入の実績はどのくらいになって
おりますか、お伺いします。
  また、年度末まで8,000万円の目標達成可能なのか、あるいはそこまでいかないという状況な
のかも含めて、担当課長からお願いします。
  さらに、土地開発公社の未利用地のうち、公有用地は面積で1万6,956平米、坪換算で約5万6,
000坪、帳簿価格でも約7億2,000万円ということでございますけれども、こちらの方もいわゆる行
政改革大綱に、土地開発公社の経営健全化を図るためには平成19年度の保有地売却処分目標としま
して、公有地は面積の15%を処分する、土地造成用地は面積の10%を販売するとありますが、現在
の成果はどのようになっておりますかお伺いします。これも担当課長からお願いします。
  さらに、平成20年は公有用地20%処分、土地造成用地7%を販売し、最終年度の平成21年度に
は公有用地20%の処分、土地造成用地30%を販売する目標と計画されておりますけれども、目標達
成の見通しはどのように分析されておりますかもあわせて、用地課長さんお願いします。
  長岡堤の整備方策については、市長さんにも御理解のいただける御答弁をいただきました。も
ちろん、地域の方もやっぱり整備方策計画を立てなきゃいけないわけで、ただ私も申し上げました
とおり、農業用ため池はやっぱり水利権者ということで農家の経費でと、こういうことなんですが、
環境が変わっておりますものですから、恐らくあの地域の耕作者だけの負担では不可能だろうと。
  むしろ水利権、駅西整備事業のときの地域の水利権で、いわゆる市から何がしかの水利権を買
い上げていただいて、それを地域の公民館の建設費用にしたという事例が二、三集落にあったわけ
ですが、全く長岡堤の場合は、そのような状況にございませんものですから、もちろん地域の方に
御相談はするんですが、最終的にはやっぱり行政にお世話になりまして、今、市民の間ではいろい
ろな案が出ております。もう無責任な案です。さらには、宅地にしたらどうかなんというのもあり
ますが、もしあのようなところに宅地造成して、何だと、傾むくようになってくるんじゃこれも困
ると。だから、中には教育財産にして赤小の教育材料に活用したらどうかとか、いろいろなことも
あるようでございますので、ひとつ今後よろしく御検討いただいて、よい方向に決めていただくよ
うに要望して終わります。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  私の方からは、一般会計8,000万円の売却目標は、中身がこれは赤保なんかも入ってい
るわけですね。赤保が予想以上に難航しておりまして、相当厳しいのかなというふうに思っており
ます、正直な話。ですから、あと残り3カ月そこそこではどうなのかなというふうな思いでおりま
す。
  そのほかの件については、開発公社の経営健全化ではなくて、県の振興基金等で全部市の方で
今買い戻しをしておりますので、詳しいことについては担当課長に答弁させますので御了承願いた
いというふうに思います。
○議長  答弁を求めます。
  樋口企画財政課長。
○企画財政課長  それでは、先ほど旧赤湯保育園用地について、お手元の議員さんお持ちの資料
では9,600万円というふうな金額が入っていると、これについて解体費が含まれているのかいない
のかという御質問でございましたが、これについては含んでおりません。現況のままで土地の価格
ということで算定した金額がそのような金額になるということでございまして、今後売り払いとい
うことであれば、当然に解体撤去費用を見込んでの売り払いというふうになるものでございます。
  あともう一つ、現在までの土地売り払い収入の実績ということでございますが、これがごくご
く今の段階では少なくて300万円程度くらいにとどまっている状況でございます。
  以上でございます。
○議長  答弁を求めます。
  新野用地課長。
○用地課長  南陽市行財政改革大綱におけます土地開発公社の経営健全化の推進の状況等につい
てお答えを申し上げます。
  19年度の状況でございますが、公有用地につきましては計画目標15%でございましたが、市の
方から赤湯駅西用地、赤湯駅周辺整備用地の2用地を買い戻しいただきまして、目標の15%を達成
しているところでございます。
  また、土地造成事業につきましては、1用地の住宅用地を処分計画販売予定をしておりました
が、おかげさまで長岡用地、さらには工業団地の残区画すべてを大岸製作所さんに御購入をいただ
き、当初の目標10%を超えます74%の実績を上げることができてございます。
  20年につきましては、ただいま申し上げました工業用地の大幅なお買い上げをいただいたとい
うようなこともございまして、さらに後年度につきましては計画を見直しまして、早期の処分達成
をし、経営健全化を図られますように、さらに努めてまいりたいというふうに考えておるところで
ございます。
  よろしくお願いをいたします。
○議長  再々質問に入ります。
  12番小野田貞一議員。
○小野田貞一議員  再々質問をします。
  本市の財政状況は、平成18年度財政力指数0.440で、財政力に余裕があるとは言えません。経
常収支比率は92.6で、安定指数の80%に近づける必要があります。また公債費比率は21.4%で、前
年度に比べて1.4ポイント増加しております。20%を超えると地方債許可が制限されるので、健全
財政の維持になお一層の努力が求められます。
  自立できる行財政基盤を確立するためには、新たに財源確保が困難な現況では、市が保有する
遊休固定資産の利活用が最も重要な手段だと思います。また、土地開発公社の公有用地は、市が早
急に買い戻しをしなければ公社の経営は決して楽にはならないと思います。
  そのような状況から、今申し上げております本市の行財政基盤確立のために、市長の取り組み
の決意のほどを最後にお伺いしまして、私の一般質問を終わります。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  ただいま小野田議員からあったように、小野田議員も監査委員もなされたこともござい
ますから数字随分詳しいようでありますが、現在では実質公債比率という制度になっておりまして、
18%を超えると許可になるわけですが、25%で一部制限と、こういうふうな状況になっているわけ
なんで、そういうふうな状況に今まさに近づこうとしているんで、対策としては繰上償還等々、何
とかそれらの数字をクリアしているというのが現状であります。
  したがって、小野田議員がおっしゃられるように、これからも今まで以上に相当厳しい状況下
でありますが、市民の皆さん方に御迷惑のかからないように、かじ取りを間違わないようにしっか
り対応してまいりたいというふうに思っております。
  なお、先ほどありました長岡堤の整備については、要望でありましたけれども、十分皆さん方
でお話しいただいて、必要な支援は行政としてもしてまいりたいというふうに思っておりますので、
どうぞ積極的な提言をお願いしたいというようなことをお願いをいたしまして、私からの答弁とさ
せていただきます。
○議長  以上で、12番小野田貞一議員の一般質問は終了いたしました。
  御苦労さまでした。
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