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板垣 致江子 議員 質問
○議長  次に、1番板垣致江子議員。
〔1番 板垣致江子議員 登壇〕
○板垣致江子議員  1番板垣致江子でございます。
  さきに通告してあります内容について質問させていただきます。
  まず1点目に、うるおいのあるまちづくりについて。
  かおり高い文化のまち南陽の言葉どおり、南陽市には、日本のため、ふるさとのため力を尽く
された結城豊太郎氏、山形県の文化活動の中心的役割を務めながら数多くの児童文学作品を残され
た須藤克三氏、日本のおけるクラフトデザインの創始者として知られ、南陽市名誉市民の芳武茂介
氏、斎藤茂吉文化賞を受賞され、多くの歌集などを出版、山形の芸術文化に貢献された結城健三氏
など、またその御子息で「ないしょ話」の作詞者、結城よしを氏など、そのほかにもすばらしい偉
人がたくさんおられます。しかし、この方たちの生い立ちや功績を知る場も少なく、この先、人々
の意識の中から薄れ、忘れ去られるような気がしてなりません。
  もちろん、結城豊太郎氏の功績を伝える記念館もありますし、須藤克三賞も設けられ、市内小
中学生の励みにはなっておりますが、今、子供たちにも親世代にも、きちんと伝えてゆかなければ
ならない時期になったのではないでしょうか。ぜひ学校教育の中にも時間をとり、教えていただき
たい。そのような地域文化の学習から、ふるさとを誇りに思い、夢を持つことのできる子供たちが
育つのではないでしょうか。
  今までもいろいろな団体や個人で、地域文化の継承のために頑張ってこられた方も多くおられ
ます。その方たちの思いもむだにしてはならないと考えます。そのためにも、ぜひ臨雲文庫の一角
をお借りし、芳武茂介氏のすばらしい作品やほかの方々の功績や資料などを展示していただければ
と考えます。
  市民はもちろんのこと、美術やデザインに興味のある方、文学に興味のある方、また観光にい
らした方など、多くの方が結城豊太郎記念館を訪れながら南陽市の文化により触れていただける機
会になるのではないかと考えますが、市長のお考えはいかがでしょうか。
  次に、観光のまち南陽についてですが、今、結城豊太郎記念館では、「おきたま雛回廊」特別
展が行われていますが、市民の方の入場が少ないという大変残念な状況だそうです。いろいろお話
をしてみますと、そのようなことが催されていることも知らなかったという市民も多く、大変残念
です。
  他の観光イベントなども含め、チラシの回覧を初め、市民への周知をしっかり広め、まず市民
に足を運んでもらい、市民の方から市外の方へ宣伝していただき、また赤湯温泉にお泊りいただい
た方々へは旅館からの御案内など、市民全員が観光大使になったつもりで、観光のまち南陽を盛り
上げていくべきときなのではないでしょうか。そのような一歩一歩がうるおいのあるまちづくりに
結びつくのではないでしょうか。
  4月には赤湯の桜まつりや置賜さくら回廊も始まります。ぜひ南陽の財政も潤うような働きか
けをしていただきたいと思います。市長のお考えはいかがでしょうか。
  2点目の交流プラザ蔵楽の利用についてですが、交流プラザ蔵楽は市民に広く親しまれ、利用
されております。いろいろな面で大変使いやすく、私どもも子供たちの演劇鑑賞やコンサート等に
利用させていただいております。昨年は東北地区押し花芸術展の会場として使われ、多くの方々の
入場があったと聞いておりますが、18年度の利用状況はどのようになっておりますでしょうか。ま
た、今後の施設の普及振興策はどのようにお考えでしょうか。
  また、ピアノや音響設備等の管理状況はどのようになっているのか、それらの利用状況もわか
ればお伺いしたいと思います。
  3点目の公共施設内の喫煙状況についてですが、昨年12月より市庁舎内も禁煙になり、喫煙者
にとっては厳しい点もあるとは思いますが、市内公共施設での喫煙状況はどのようになっているか
お伺いしたいと思います。
  また、市民から、斎場しらぎくの禁煙を願う声が多く聞かれます。御遺族の方は御不幸でお疲
れだったり、お香でのどを痛めていたり、体調を崩している方も少なくないと思います。時間的に
も長時間利用する施設ではないと思いますので、禁煙が望ましいと思われますが、市長のお考えは
いかがでしょうか。
  以上、誠意ある御答弁をお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  1番板垣致江子議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、うるおいのあるまちづくりについての1点目、かおり高い文化のまち南陽についてで
ございますが、本市出身の方々の作品等につきましては、それぞれに保管をしている状況でござい
ます。
  これらの貴重な作品や書籍等を臨雲文庫の一角に展示してはどうかという御質問でございます
が、結城記念館の設立趣旨や、結城先生の御遺志にかなうのかどうか、また、結城豊太郎先生遺徳
顕彰会及び南陽市文化懇話会との意見調整、展示場所の確保、盗難対策、温度・湿度対策等の課題
がございますので、実施可能なのかどうかも含めまして、検討をしてまいりたいというふうに思い
ます。
  次に、観光のまち南陽についてでございますが、結城豊太郎記念館の雛人形特別展につきまし
ては、市報や市ホームページ、観光協会、旅館組合ホームページ、新聞等への掲載を行い、周知を
図ったところでございます。今後とも記念館独自の自助努力はもちろん、結城先生が郷土に残され
た足跡を広く市民に啓蒙し、関心を高めていくよう努力をしてまいる所存であります。
  また、市民レベルのおもてなしにつきましては、関係者ともども、また私を初め、市職員が率
先して観光の振興に尽力する所存でございますので、御理解と御協力を賜りたいと存じます。
  次に、交流プラザ蔵楽の利用についての1点目、18年度の利用状況についてでございますが、
2月末日現在で、利用件数が354件、利用者数が1万3,324人となってございます。
  また、今後の普及振興策については、本施設は中心市街地活性化基本計画に基づき、地域の活
性化施設として整備したものでございますので、利用団体や地元の皆さんと協働して、事業の企画
などアイデアを検討していかなければならないと考えておりますので、議員各位におかれましても
御助言等を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げる次第であります。
  2点目のピアノ、音響設備等の管理状況についてでございますが、ピアノにつきましては議員
も御承知のとおり、市内の有志団体が所有するものでございますので、市で維持管理するものでは
ございません。なお、音響設備の管理につきましては、施設の管理とあわせまして業務委託をして
いるところでございます。
  次に、斎場しらぎくの禁煙についてでございますが、議員おっしゃるとおり、この3月より野
外に喫煙所を設け、館内は禁煙といたしておりますので、御理解を賜りたいと思います。
  以上であります。
○議長  再質問に入ります。
  1番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  何点か質問させていただきます。
  1点目に、結城記念館のお話をさせていただきましたが、この結城記念館は、市としての考え
は、教育文化を推進する施設として考えているのか、また観光としての記念館と考えているのか、
どちらかの位置づけとしてなされているのか、その辺、聞かせていただきたいと思います。
  先日いただきました南陽市第4次総合計画3カ年実施計画の中の観光の部分にも、地域文化の
継承の部分にも、結城記念館のことは全然触れられておりません。やはりホームページとかそうい
うところで見れば出てきますが、なかなかそれだけでは市外からいらっしゃった方にはわからない
し、どこで見たらいいのかということがちょっと問題点だなと思いました。
  ぜひ結城記念館の一角にいろいろな方の資料を展示してほしいと思いましたのは、私も記念館
に行きまして、いろいろお話を聞かせていただいたりしておりますが、まず訪ねてみまして、あれ
だけの施設があるのに、なぜ人がこんなに入らないのか、もったいないなと思いました。まだまだ
やっぱり子供たちへもっと教えるべきではないか、そのようなことを館長さんたちとお話ししてお
りましたら、やはり館の方としても、ビデオを作成して各学校に配っていたりと、かなり努力をし
ていられるということでした。そのビデオは、じゃ、どうなっておりますかとお聞きしましたら、
なかなか学校では見せていただいていないんじゃないかということで、いろいろな学校の先生にも
お話を聞きましたが、そんなビデオいただいているんですか、どこにあるんでしょうねという声が
かなり返ってきました。
  やはり、何年かたっているということで、先生たちもかわられていることもあるのかもしれま
せんが、まずそういうものを子供たちの教育の一環として、南陽市にはこのようなすばらしい人た
ちがいて、このような文化があるということを教えてくれる機会がまず少ないということがありま
す。それで、先生方に結城記念館に子供たちを連れてくる機会はないんですかとお伺いしますと、
自分たちが行って、さらっと見学させていただきましたが、子供たちには難し過ぎます、難しいだ
けですという話が返ってきます。
  それだけで片づけてしまっていいものなのかということをいろいろなお母さんたちと話しまし
たら、たまたま漆山小学校の教頭先生が、社会の時間に結城先生の話をしてくださったそうです。
そうしましたら、その子供は、うちに帰ってきて、お母さんに、もうすごい顔で、お母さん、南陽
市にはこんなすばらしい人がいるんだってよ。僕、知らなかった。お母さん、知ってた、と、こう
話しかけるんだそうです。お母さんはやはり、私も行ったことがなかったということで、そんなす
ばらしい人がいた、ちょっと話には聞いたことがあるが、記念館には行ったことがない。じゃ、春
休みにでも家族で行ってみようかというお話になったそうです。
  そんなお話をいただいたものですから、私たちもお母さん方と、じゃ何か企画してみましょう
かということで、先日、子供が29名、大人12名という、総勢40何名で押しかけました。子供には本
当に難しいのでしょうかというお話をしましたら、館長さんが、子供にもきちんとわかるようにお
話をしてくださいまして、そして紙芝居も貸してくださいました。その紙芝居がビデオになってい
るということでしたが、その紙芝居をしながら子供たちに、今ここにいる場所がこういうところだ
よ、そういうお話をしながらしましたら、もう子供の目は輝いていました。お母さんたちも、こん
なところにこういう形で来られるというのはもう幸せなことだということで、ぜひまだまだ子供た
ちにそのような教えていただく機会をふやしていただきたいと思います。
  全般的に南陽市の場合、偉人というか、南陽市のために力を尽くされた方々のことを知る場所
が本当にありません。だれがどうなのか、私たちの年代はまだ少しわかります。でも、これから先
にそういう人たちがきちんと伝えられていくのかということも考えますと、やはり何かいろいろな、
記念館ということは難しいと思います。でも、ここに来れば南陽市のそういうものがわかるという
ことで、ぜひその結城記念館にいらっしゃるいろいろな方たちに知っていただくということで利用
させていただければと。臨雲文庫の、あの古い建物ですけれども、あそこに入る機会もなかなかな
いと思います。あの雰囲気もすばらしいと思います。もったいないと思いますので、その辺のこと
もまた再検討していただければと思います。
  次に、蔵楽のことですけれども、やはり私たちもかなり使わせていただいているということで
助かっておりますが、昨年の押し花展の大イベントに3,500人が入場なさったそうです。昨年度は
1万3,324人の来場者があったということですけれども、その3,500人というのが、その中のすばら
しい人数を占めているわけですけれども、そのようなイベントをしたときに、やはり県内外の方か
ら、この施設はすばらしいと大絶賛されるということでした。
  そういうもののPRをまだまだしていかなければならないのではないかと思いました。やはり、
その使った人たちに蔵楽のよさを、こういうところをもっともっと使ってください、私たちも市と
して応援しますよ、そのようなPRの仕方をやっていただきたいと思います。かなりの方が宿泊し
てくださっているということで、観光という面でも市としてはかなり違うと思います。
  ピアノの件なんですが、いろいろ前にもお話しさせていただいて、一応、市のものではない。
有志団体に置かせているだけで、ピアノにはノータッチだということで、ちょっとお返事をいただ
いたりしたこともあるんですが、やはり蔵楽を使うときに、音楽関係のイベント、それから子供た
ちの教育、そういうことに関しても、あそこにピアノがあるかないか、その差は大きいと思います。
  そのピアノが今、置かせているという、お借りしているような形になっているんですが、その
ピアノが今、湿気で傷み始めています。このままの状態では、もう使えなくなることも予想される
というお話をいただき、それは大変なことだと、あそこにピアノがなければ、やはり市民の利用度
も少なくなってくるのではないか。そのようなことを考えますと、何とかせめて維持のために少し、
もうちょっと市としても力をかしていただければありがたいかなと思います。その辺のことも市長
としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
  なお、しらぎくの件は、もう3月から禁煙としていただいているということで、それはありが
たく受けとめております。
  御答弁、お願いいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  まず最初に、結城記念館の位置づけ、教育文化施設なのか観光施設なのかと、どちらだ
と、こういうことでありますが、これは両方に該当するのではないのかなと。今、教育も観光も、
どちらというふうな使い分けよりも、両方うまく共存共栄というような形でやっていくことの方が
大事なのではないかなと、こんなふうに思っておりますので、御理解いただきたい。
  ほかの施設でも、例えば美術館でも博物館でも、さまざまなものがありますが、これはやっぱ
り、そこを利用する方々の意識の問題だというふうに思いますので、観光に来たついでにそれを勉
強して帰る。あるいはわざわざそこに調査研究のためだけに来るという、さまざまな人もいると思
いますので、それは、わざわざ、どちらだという使い分けをする必要はないというふうに私は思っ
ております。
  それから、子供にはちょっとレベルが高くて子供向けでないというふうなことですが、やりよ
うによっては子供たちにも大変ためになる施設だと、こういうことでありますので、それは施設を
管理する館長初め職員の皆さん方とさまざま相談をしながら、せっかくの貴重な施設でありますの
で、管内の学校にも積極的に御利用いただけるように、教育委員会を通して指示をしていきたいと
いうふうに思っております。
  なお、利用拡大につきましては、これは市の、先ほどから言っているように貴重な資産でもあ
りますので、何とかPRをしながら利用拡大を図っていきたいというふうに思っております。
  それから、蔵楽の利用拡大策。これも先ほど申し上げましたように、地元の皆さん方とどうい
った方法があるのかも含めて、いろいろと検討していきたいというふうに思いますし、もちろんP
Rの方についても一緒に考えていきたい。
  それから、ピアノの維持管理につきましては、市で助成できることであれば、そんなに莫大な
資金が必要だと思いませんので、せいぜい除湿機を置くとか、さまざまな形で最低限、ピアノが維
持できるような程度は市としても協力していきたいと思いますので、御理解いただきたいというふ
うに思います。
  以上です。
○議長  再々質問に入ります。
  1番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  御答弁ありがとうございます。
  結城記念館が、やはり教育文化として、観光の施設として、両方考えていただければ、私たち
もそれは一番いいことだと思います。
  いろいろな施設がかなりの維持費をかけて維持しているということは、南陽市の財政的なとこ
ろの厳しい部分も、本当にまたそこにかかってくると思います。やはり、市内外からの入場者がふ
えることによって、それが少しでも潤う、そういうふうに持っていっていかなければならないと思
いますが、まず、先ほども申しましたが、チラシなども、今、なかなか回覧になってこない状況も
あります。地区長さんたちも大変でしょうが、そこのところは全員が観光に力を入れたり、市のた
めに働くということで協力していただいて、とにかく皆さんにお知らせするというところをきちん
としていただければと思います。
  また、ピアノに関しても、大きい部分での施策は大変だと思いますが、ぜひお金を少しかけな
がら、維持していただける施策をきちんと検討していただきたいと思います。
  御答弁ありがとうございました。
○議長  以上で1番板垣致江子議員の一般質問は終了いたしました。
  御苦労さまでした。
  ここで暫時休憩といたします。
  再開は2時10分といたします。
午後 1時56分  休憩
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