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長谷部 俊一 議員 質問
○議長  次に、5番長谷部俊一議員。
〔5番 長谷部俊一議員 登壇〕
○長谷部俊一議員  5番長谷部俊一であります。
  7月に行われた参議院選で、県内で最も効率的に開票され、南陽市がベストとなり、作業効率
のアップを図り、開票を短縮させた市選管の目標とアイデアが、その結果のあらわれであると思い
ます。私からも感謝申し上げます。
  今後、目標とアイデアを持って各課での取り組みを期待し、要望するものであります。
  既に通告しております6点について質問をいたします。
  市長に就任以来1年を経過し、その間、市内全中学校の学校給食や北部中川地区のバスの運行、
子育て支援策のハッピーママギフトなど、ほぼ選挙公約を実現し、今後、市長の残任期間の主な施
策は何か、具体的な考えをお尋ねいたします。
  次に、財政対策についてでありますが、地方財政状況を見ますと、地方税収入や地方交付税の
原資となる国税収入が回復傾向にあるものの、公債費が高い水準で推移し、社会保障費の自然増な
どにより、大幅な財源不足が生じております。
  市では、平成15年から5年間を期間とする財政危機のりきりプランを策定し、財政指標の改善
に努めているようでありますが、県の普通会計の平成19年度当初予算の概要を見ますと、市の貯金
に当たる調整基金の残高が9,200万円となり、県内33市町村の中で、少ない方から3番目となって
おり、非常に厳しい状況となっております。
  また今後、少子高齢化の時代に入り、税収の向上は難しいものと思われますが、財政対策をど
のように進めていくのかお尋ねいたします。
  次に、3点目の市町村消防の広域化についてでありますが、人口の減少などによる消防の管轄
人口の減少、災害の多発化・大規模化などに対応するため、消防組織法が昨年6月に改正され、県
では常備消防の推進、単独消防本部の広域化の考え方を示しておりますが、市町村消防の広域化を
どのように考えておられるのかお尋ねいたします。
  次に、平成18年度中の火災を見ますと、出火件数が15件、死者3名、負傷者3名、損害額約6,
500万円となっております。
  消防団は、市民の生命と財産を守る大切な任務でありますが、最近は年々、消防団員の約85%
が勤労者で、火災はいつ起こるか予測がつかない状況の中、勤務中の火災の消火活動は困難である
と思われます。
  市民が安全で安心できるよう、消防団が勤務中の場合、集落の消防ОB体制を結成してはどう
かと思いますが、お尋ねいたします。
  次、4点目に、先ほど伊藤議員からの質問もありまして、重複になりますけれども、7月に大
型企業と用地売買契約をし、西工業団地が完売されましたが、今後、工業団地の用地造成が必要で
あると思われますが、造成計画をどのように考えているのかお尋ねいたします。
  5点目の市入札制度であります。
  年々、倫理法違反や不祥事など、全国的に減少しない傾向の中、平成18年度の工事成績評定点
に達しない数はどれぐらいなのか、また市公共事業などの審査会の委員を、民間人から半数以上で
構成し、透明性を高めるべきだと思いますが、入札制度の見直しについてお尋ねいたします。
  最後に、市農業の振興でありますが、国では食料自給率を、平成25年度までに45%に上げる施
策を講じておりますが、先進国の中で最低の39%まで下落し、食料などの海外依存がさらに進む傾
向にあります。
  今後は、食料の安全・安定供給できる姿が望まれますが、振興策をどのように考えているかお
尋ねいたします。
  次に、国では今年度から品目横断経営安定対策、農地・水・環境保全向上対策などの農政の大
転換を進めております。
  品目横断安定対策では、集落営農は20ヘクタール以上、認定農家は4ヘクタール以上が認定面
積となっておりますが、市では集落営農の取り組みが1集落と非常に少ない状況にありますが、こ
れをどうとらえておられるのか、また今後の取り組みについてお尋ねいたします。
  農業従事者の減少や高齢化などによって、耕作放棄地が年々増加の傾向にあります。耕作放棄
地面積を見ますと、国全体で38万ヘクタール、県全体では4,700ヘクタール、7年間で1割増加し
ており、市内でも増加の傾向にあり、今後の対応をどのように考えておられるかお尋ねします。
  以上、御答弁をよろしくお願い申し上げ、質問を終わります。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  5番長谷部俊一議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、市政全般についての1点目、私の今後の任期中の主な施策について申し上げます。
  昨年7月、市長に就任以来、「清潔で信頼される市政の実現」のための具体的な施策として掲
げました事項について、情熱を傾け、精力的に取り組んでまいったところでございます。
  特に行財政改革の推進には力を入れて、政策課題に迅速・的確に対応するため、検討を重ねな
がら、できることから随時、具現化に努めているところでございます。
  今後の主な施策としては、1つに、6月定例会で議決いただきました「子育て支援都市」宣言
による支援施策の一層の充実を図るため、中央花公園に大型遊具設置の検討をしてまいります。
  2つに、光ブロードバンドサービスが9月3日から市内全地区で利用可能となりましたが、こ
のことは立地いただいている既存企業の支援と若者定住を推進していく上で、大きなメリットにな
ると確信をいたしております。今後さらに地域活性化に向けて、全力を傾注していきたいと考えて
おります。
  3つに、中学校統合について、現在、教育委員会で中学校再編統合検討委員会を立ち上げ、精
力的に検討を進めていただいております。
  また、議会におきましても、特別委員会において鋭意御検討をいただいているところでござい
ますので、その推移を見守りながら進めてまいる所存であります。
  さらには、2011年から現在のアナログ放送が廃止され、地上デジタル放送に変わることによる
難視聴地帯の解消にも、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
  また、これまでに実施してまいりました施策につきましても、常に評価と検証を行いながら、
なお一層推進に努めてまいりたいと考えておりますので、今後とも議員各位の御指導と御協力を賜
りますようにお願い申し上げます。
  2点目の、市財政は非常に厳しい中、財政対策を今後どう進めていくかについてでございます
が、一般財源の大きな部分を占めます地方交付税は、平成12年度から毎年減額されてきており、国
における三位一体の改革により、平成16年度から減額の幅は一層大きなものになっております。
  一方、一般財源のもう一つの柱である市税につきましては、国全体の景気回復の影響がいまだ
地方に及んでおらず、ここ数年間は横ばいの状況になっております。この傾向は今後も続くものと
予測され、少ない財源の中での財政運営を進めていかなければならないと認識をいたしており、一
般財源の確保を図るため、本年4月から税務課収税係の増員を行い、なお一層の収納対策に努めて
いるところでございます。
  このような厳しい状況のときにこそ、行財政改革大綱に基づき、最少の経費で最大の成果を得
るよう、経営的感覚による行政サービスと簡素で効果的・効率的な組織運営に努めますとともに、
新たな財源確保策についても検討してまいります。
  また、市民の皆さん、地域と行政の役割分担を明確にし、市民ニーズを的確にとらえて、タイ
ムリーに政策形成や業務執行ができるよう、職員の意識改革やスキルアップに努めてまいりたいと
考えております。
  3点目の、消防の広域化はどう考えているかについてでございますが、平成18年6月に消防組
織法の改正に基づき、同年7月、消防庁より「市町村の消防の広域化に関する基本指針」が示され
たところでございます。
  これにより、山形県では今年度中に市町村消防の広域化推進計画を策定するため、委員会を設
置して検討が行われており、市町村は平成20年度から24年度の期間で、県の推進計画に基づき広域
消防運営計画を策定するなどして、広域化に向けて取り組むこととなっております。
  次に、市民が安全で安心できる消防体制の見直しを検討すべきとのことでございますが、本市
消防団の団員数は、定数891名に対し、充足率100%でありまして、条例定数を満たしているのは、
県内でも南陽市消防団のみとなってございます。
  しかしながら、議員御指摘のとおり、消防団員の就業形態を見ますと、自営業者等が約18%に
対し、被雇用者が約82%になっている状況でございます。
  平日の日中に関しましては、即座に消防団員の確保が困難な状況も予測されますが、計画的な
消防施設の充実を図りますとともに、市の地域防災計画及び消防計画に基づき、消防体制を整備い
たし、火災予防啓蒙の普及活動に努めながら、消防業務を遂行しているところでございます。
  また、火災や大規模災害に対応していただくために、消防職団員の退職者等を対象に機能別消
防団員制度等の導入を図り、市民の皆さんが安全で安心できる南陽市を目指して、消防団幹部とと
もに、消防広域化を視野に入れた消防体制を検討しているところでございますので、御理解を賜り
たいと存じます。
  4点目の、今後の工業団地の造成計画についてでございますが、先ほど15番伊藤俊美議員の御
質問にお答え申し上げましたとおりでございますので、御理解を賜りますようにお願い申し上げま
す。
  次に、市入札制度についての1点目、平成18年度工事成績評定点に達していない数についてで
ございますが、工事が完成した場合、市の監督員・検査員は南陽市建設工事検査規定等に基づき、
設計図書に照らし合わせて施工体制、施工状況、検測値、品質、できばえについて成績評定を行っ
ております。その際、不完全な箇所があれば、手直しを命じることとしてございますので、その結
果、完成と認めなかった件数はございません。
  次に、市公共事業等の審査会についてでございますが、建設工事等の発注に当たり、請負業者
を厳正かつ公平に選定するために、南陽市建設工事等指名業者選定審査会を設置し、信用度、工事
成績、技術者の状況、手持ち工事の状況などの観点から審査を行い、業者の選定を行っているとこ
ろでございます。
  業者選定を目的とする審査会の性格から、会議は公開しないこととしており、審査会の審査内
容については、秘密の保持を義務づけてございます。これは他のどの自治体においても同様でござ
います。
  その後、各担当課が発注手続に入ることになりますが、その業務執行に当たりましては、地方
自治法、公共工事入札・契約適正化法などの関係法令に基づき、厳正にとり行っているところでご
ざいます。
  次に、市農業の振興についての1点目、国の食料自給率低下と本市における振興策についてで
ございますが、御承知のとおり我が国における食料自給率の向上は国家的重要課題であり、平成17
年4月に設立されました国の食料自給率向上協議会におきまして、毎年、行動計画が策定され、そ
れに基づき、さまざまな施策が展開されているところでございます。
  本市におきましても、それらの取り組みにあわせ、農畜産物の各種振興を図りますとともに、
食育や地産地消の推進などに努めているところでございますが、これからも引き続き食料供給基地
としての役割を果たしてまいりたいと考えております。
  次に、品目横断的経営安定対策の取り組みについてでございますが、この制度は一定の経営規
模を有する担い手を加入対象要件としておりますことから、小規模農家や兼業農家の方々などは、
必ずしも加入しやすい制度内容にはなっていないと認識いたしております。
  そのため、水稲作付面積での加入率は全国的には25.9%、本市におきましては28.4%にとどま
っている状況でございます。
  また、本市の場合は、果樹や畜産を組み合わせた複合経営の農家が多く、米や大豆など5品目
のみを対象としております本施策においては、メリットが見えにくいことも、加入率が低調な要因
の一つであると考えているところでございます。
  なお、本施策につきましては、来年度以降も加入申請が可能となっておりますので、担い手農
家への農地の集積を促進いたしますとともに、未加入農家の方々に対して、さらなる周知を図るな
どし、今後も一層の加入促進に努めてまいりたいと存じます。
  次に、耕作放棄面積の増加と今後の対策についてでございますが、耕作放棄地の問題は、農業
担い手の減少や高齢化などによりまして全国的な傾向にあり、本市におきましても、農業条件が不
利な中山間地域を中心に、発生が顕著となっている状況にございます。
  これらを防止するため、平成12年度から中山間地域等直接支払制度を実施しておりますととも
に、今年度からは農地・水・環境保全向上対策に取り組んでいるところでございます。
  今後におきましては、昨年度に見直しを行いました農業経営基盤の強化の促進に関する基本的
な構想に基づき、遊休農地解消計画を策定いたしますとともに、農地保有合理化事業などの既存制
度を活用し、関係機関との連携を図りながら、耕作放棄地の発生防止と解消に向けて取り組んでま
いりたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  ただいま5番長谷部俊一議員の質問のさなかでありますが、ここで暫時休憩といたしま
す。
  再開は11時15分といたします。
午前10時59分  休憩
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午前11時15分  再開
○議長  再開いたします。
  休憩前、5番長谷部俊一議員の質問のさなかでありましたので、長谷部俊一議員の再質問をお
願いいたします。
○長谷部俊一議員  御答弁ありがとうございました。何点か再質問させていただきます。
  初めに、1番目の市長の主な今後の施策についてでありますが、御答弁がございましたが、そ
の3点目の中で、中学校の統合と、こういうことを考えておられると、こういうことでありますけ
れども、今、議会の中でも中学校の統合について、いろいろ検討している中でありますけれども、
市長としてこれから統合計画というのをきちっと位置づけすべきではないかなと。この計画も相当
長い年数が、教育委員会で計画が出された当時から随分たっているわけですが、予定でありますが、
何年度あたりに統合したいと、こういうことをお考えなのかお聞きしたいと思います。
  2点目の市の財政であります。特に、先ほど市長の答弁の中にも、一番大きな柱というのは、
やはり未収金の問題というのが避けて通れない課題ではなかろうかなという観点から申し上げます
けれども、今回の昨年の決算書を見ましても、水道だけでも未収金などが4,200万円あると。平成1
8年度の決算を見ましても、全体的にも10%高くなっていると。ましてや今度、この水道さえも昨
年より10%未収金がふえていると。これは、市の財政として、年々圧迫する材料ではなかろうかな
と。これは全国的に大きな課題として、とらえているのではなかろうかなというふうに思っている
わけですが、これは1つは市長の考えをお聞きしたいんですが、やはりなかなか税務課等でも一生
懸命頑張っているということですが、どのように頑張っておられるのか、その辺1点、課長にお聞
きします。
  そして市長に、やはり未収金がふえるふえると今まで毎年そういう話だけであって、監査指摘
もあるように、監査指摘で終わっているのが今の現状であります。やはり収納課的な課をひとつ民
間から、例えば税務署のОBとかそういうふうな方策で、きちっと財政の未収金対策に取り組まな
い限り、やはりこの問題というのは年々解決しないところがふえていくというふうな現状ではない
かと思いますが、市長の考えをお聞きいたします。
  3点目の消防の広域化でありますが、ちょっと市長の答弁で、私の聞き漏らしかどうかわかり
ませんが、南陽市としての方向づけというのを、ちょっともう一度、1点お聞きしたいと思います。
  それから、団員数が年々、勤労者で大変であると。火災状況を見ましても、火災の時間帯とい
うのは、平成18年度の報告書を見ますと日中に一番多いと、こういうふうに出ております。
  こういうことでありますから、いつ起きるかわからないの災害だと思いますが、その辺でやは
り集落で守るべきものは守っていくと。
  これから消防の広域化、平成24年度までにしなくてはならないと、こういうふうな国の方針で
ありますから、ましてや広域化になりますと、火災というのは複数であらわれる可能性も出てくる
と、こういうことが考えられると思います。やはりいち早く集落の中の消火態勢だけは、各集落で
対応を、もし消防団がいなければ、火だけでも、消火で類焼が起きるのを防げるわけでありますか
ら、そういうことで消防長、どのように考えているのか、その辺も含めて再度お聞きいたしたいと
思います。
  4点目の工業団地関係につきましては、伊藤議員の方で御答弁をいただきましたので、除かせ
ていただきます。
  それから、5番目の市の入札制度。今、市長の答弁では、非公開の中でやっていると、こうい
うことでありますけれども、非常に透明性がないというのが今までの入札方式ではなかろうかなと
いうふうに考えております。
  1点お聞きするが、入札といってもいろいろございますけれども、例えば市全体で業務委託契
約というと全体になりますけれども、そういう場合はどのぐらいの金額で、今、南陽市の場合なっ
ているのか1点お聞きしたいと思います。やはりこの辺も、ひとつ御検討いただければなと思うん
でありますけれども、やはり今、各課で入札、例えば水道、あるいは建設、教育委員会、いろいろ
入札制度がありますが、これをやはり全庁一致の全体で組織をしていくと。課だけでなくてという
ことで、全国的に見ても、こういう導入も今進んでおります。これも競争性とか透明性を確保する
ための一つの見直しを今検討している中でありますので、ましてや今、政治倫理含めていろいろな
問題が、南陽市ではまだ出ておりませんけれども、最近ではありませんけれども、今後そういうの
がないようにするためにも、こういう改革の見直しというものを再度すべきではないかということ
を考えていますが、市長のお考えを再度お聞きいたします。
  最後に、市農業の振興についてということでありますけれども、特に品目横断的経営安定対策、
この部分については、やはり、先ほど答弁がありましたように、集落で20町歩以上、あるいは認定
農家だけは4町歩以上となっていますけれども、特に品目横断的経営安定対策については、国の考
え方でありましょうが、非常に兼業農家を捨てるような内容であるというようなことで、南陽市の
兼業農家は、やはり自分が働けるだけ働きたいと、こういうふうな希望も非常に強いということで
あると思いますけれども、そういう中で、やはり話し合いというか説明会というのが十分なされて
いなかったのではなかろうかなと、こういうふうな部分もありますが、その辺、農林課長として再
度、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。
  それから、最後になりますけれども、耕作放棄面積でありますけれども、年々南陽市内でも空
き地の中で非常に荒れ地がふえてきていると。問題は、周囲の方が非常に迷惑で困っていると。防
除関係、野ネズミ含めてでありますけれども、やはりその辺も行政としての対応を、さらに強くし
ていかないと、年々これからさらに問題が大きくなるのではなかろうかなと考えますが、その辺ど
う考えておられるのかお伺いしたいと思います。
  以上です。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  それでは、長谷部議員の御質問にお答え申し上げます。
  まず初めに、中学校の統廃合について質問がございました。これにつきましては、議会の中で
も、先ほど申し上げましたように特別委員会で検討中ということでありますので、余り私の方から
多くを申しませんが、できるだけ実現可能な内容を検討してまいりたいなと、こんなふうに思って
おります。
  この実現可能というのは、金額的なものも含めて、まず手始めにどうやっていけばいいのか。
最初から余り大げさなものをつくって、これからの子供たちの人口推移なども関係しますので、と
りあえず現実的で、実現可能な対応をしてまいりたいというふうなことを考えております。
  次に、未収金が多いと。その対策ということであります。先ほど申し上げましたように、この
4月からは税務課の徴収担当者を2名ふやして対策しておるわけでありますが、なかなか議員指摘
のとおり思うように進んでいないと。これは単に南陽市のみならず、全国的な傾向ではありますが、
納税者の意識そのものが、だんだんと低下しているのかなというふうなこともありますし、また反
面、社会情勢、景気の動向、こういったものも影響いたしまして、なかなか税務課としても、対応
しにくい環境にあることは事実でありますし、特に地方の行政に対する負担も大分多くなっていま
すので、そのことが直接的に市民の皆さんに対する負担も、結果として多くなっているような嫌い
もありますので、その辺を今後どういうふうに解決・解消できるのか、大きな課題ではなかろうか
というふうに思っております。
  なお、専門の担当者を設けろと、あるいは未収金回収課を設けろと、こういうことであります
が、これについても、それなりの成果があるのかどうかを含めて検討してまいりたいというふうな
ことであります。
  それから、消防の広域計画につきましては、県や国の指導にのっとって進めてまいりますが、
それとあわせて、市町村そのものの広域合併なども出てくるのではないかというふうに思っており
ますので、その辺とのかかわりも十分検討しながら、進めてまいりたいというふうに思っておりま
す。
  それから、入札制度についての御指摘であります。今現在、南陽市でやっておるのは、平成18
年4月、前任者から引き継いだ内容をそのまま継承しているわけでありますが、これが2年間とい
うふうなことになっていますので、私も就任早々、これの見直しはどうだということでありました
が、2年間やらなければならないということで、来年の4月をめどに見直しを検討してまいりたい
というふうな思いでおります。
  それから、執行者の金額等について、多少質問がございましたが、工事関係については、5,00
0万円以上が市長ということになっております。それから5,000万円以下、1,000万円以上になりま
すか、これは副市長と。1,000万円までというようなことになるのが、各課長というふうなことで
す。
  なお、業務委託につきましては、工事は業務委託はございません。設計、あるいは設計監理、
そういったものについては業務委託がございますが、工事については業務委託はなしと。業務委託
については、2,000万円以上が市長、2,000万円までが副市長、500万円までが各課長ということに
なっております。
  なお、物品関係については、業務委託と同じような数字になっております。
  なお、競争入札等の導入を検討するべきだというような声もありましたが、当南陽市において
は、そうした準備、環境が整っていないのかなというふうに私は思っております。できれば地産地
消というようなことで、これは単に農業専門用語ではございませんので、あらゆる部分に地産地消
をやはり浸透させていきたいということを考えておるわけであります。特に市内の景気対策を考え
れば、他の地域、あるいは県外、大手の業者がどんどん入ってくるということになりますと、地元
企業の皆さん方の雇用の確保も非常に難しくなる。基本的には、わかりやすく言えば税金を支払っ
ておられるというか、要するに地元に本社や事業所がある者が、やはり基本になるのではないのか
なと。特に小さな範囲でありますので、競争入札になりますと、やはり県とか国と違いまして、県
ぐらいの規模になりますれば、どこへ行っても多少のそういった税金関係の対応はなされているわ
けだし、国はどこへ行っても納めているということになりますので、地方自治体においては、それ
なりの条件が整うことが、やはり大事な要件の一つだというふうなことで、できるだけ地産地消、
それが対応できなければ置賜地区、それでもできなければ県内、それでもできなければ、初めて県
外というふうな対応で進めていくことも、大事なのかなと思っておりますので、御理解いただきた
いと思います。
  なお、農林関係については、課長の方に答弁をいたさせますので、よろしくお願いいたします。
  以上であります。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  2つほど御質問がございましたので、お答え申し上げます。
  まず、品目横断につきましての研修会等でございますが、昨年度この計画が発表されて以降、
認定農業者が対象となりますことから、そちらの方々を中心に、幾たびか研修会を開催してござい
ます。そのほか認定農業者に対します便り等も直送いたしておりまして、そちらでこういう部分が
あるということでの啓蒙を行っているところでございますが、いかんせん面積等がちょっと足りな
かった等々もございまして、現在のところ市長が申し上げました数値ということで、余り高くない
ということがございます。
  今後も認定農業者に対しまして、啓蒙に力を入れてまいりたいという考え方を持っているとこ
ろでございます。
  また、耕作放棄地につきまして、こちらにつきましても、一生懸命やっておられる方が困ると
いうこともございまして、リンゴ腐乱病等につきましては、調査・伐採等々における事業も実施し
てございます。
  また、未然防止ということもございますので、農地の担い手営農の流動化等を、積極的に農業
委員会さん等々の御協力を得ながら進めてまいりたいという考え方を持っておりますので、御理解
いただきたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  再々質問に入ります。
  5番長谷部俊一議員。
○長谷部俊一議員  1番の今後の施策でありますけれども、市長におかれましては、今後とも平
等・公正な市の運営を頑張っていただきながら、元気な南陽市に向けて、さらに努力を希望するも
のであります。
  2点目の税の関係でありますが、滞納者につきまして検討したいと。課の設置をするかしない
か検討したいと、こういうことでありますけれども、やはりその中で、非常に生活が大変で、どう
にもできないという人もおるし、また非常にずるくて、ありながらそういうふうに納税しないと、
こういう2とおりに分かれるわけですが、その辺も含めて、非常に市の財政も今後、圧迫するわけ
ですから、さらにいい方向で御検討いただきたいと思います。
  それから、3番目、これ消防長にちょっと1点お聞きしたいわけでありますけれども、3年前
でしたか、ある集落の警鐘台が、火の見やぐらが非常にさびて、塗ってもらいたいと、こういうこ
とのお話がありまして、非常にさびて危険だなと思いながら、3年前でしたか、消防長にそのとき
のお話をしたところ、今後、警鐘台の統合を考えているというふうな結果でありましたが、その辺、
地域の方々も非常にわかりにくい部分もあると思いますけれども、その辺の警鐘台の関係について、
見直す案というのがあるのかないのか、その辺もちょっとお聞きしたいと思います。
  それから次に、入札制度というのは、市長もなかなか検討する気持ちが余りないような感じも
受けていますけれども、やはりだれが見てもわかるような入札の結果を見るだけですから、これは
内部だけで余りすべきではないのかなと。逆に疑うのではないかなと、こういうふうな思いもあり
ますけれども、ただ南陽市は今までそういうふうにしてきたと。だからそういう見直しということ
で、再度申し上げますけれども、やはり市民間の中では、非常に話もいろいろ出ているようであり
ます。そういうことのないような方向にするということが、やはり大事ではなかろうかなと。これ
はやっているからしろというのでなくて、今後のためにひとつ検討していただければと、こう再度
お聞きしたいと思います。
  それから、特に水道・建設課長さんもいらっしゃいますけれども、検査体制がちょっと不備で
なかろうかなという点が、私も何年か前に体験しておりますけれども、そういう検査体制の方向に
ついて、ひとつ建設課長も水道課長も関係あると思いますけれども、中には工事1年後、側溝のわ
きに盛り土して舗装したのが下がって、除雪車が冬、U字溝を削っていると。あるいは穴をあけて
いる。それから中には検査が終わって1年たって、中の升の型枠が外れていないと。これはどうい
うふうなことなのかなと。これもひとつ見直さなければ、どういう体制なのか、ちょっとお聞きし
たいなと思います。
  あと最後でありますけれども、市の農業の振興でありますけれども、やはり特にこれから、先
ほど課長の方から答弁がありましたけれども、荒れ地で迷惑になるということで、ひとつ今後とも、
なかなかわきの人が、隣の園地の方に、なかなか木を切れとか、それから草を刈れと言うことがで
きないと、こういうのがその辺の集落の内情でありますので、その辺はやはり異議申し立てといい
ますか、要望がありましたら、ひとつ市の方の果樹振興会か、そういうふうなどういう形になりま
すか、中には市長名で、そういうこともできるということになっておるようでありますので、非常
に最近、ふえている地域はふえていると、こういうふうな、山間部と平地ということは別にしなく
てはならないと思いますけれども、特に平地が最近多くなっているということで、ひとつその辺、
課長、十分に御検討をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  以上です。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  再々質問にお答えしますが、最初に課の設置をするということではなくて、費用対効果
を十分検討して、それだけの成果があるのかどうかということで、未収金対策には対応していくと。
  なお、先ほど議員申されましたように、専門家をお願いしてやることも、一つの策ではあると
思いますので、それも含めて検討したいと、こういうことであります。
  それから、何よりもモラルですね。やはり納税者のモラルが問題なわけでありますので、そう
いう意味では、昨年から教育委員会とも協力をいたしまして、小学校の時代から日本人としての当
然の義務、納税の義務というのは三大義務の一つでありますが、それをやはりきちんと指導してい
くことが大事だというふうなことで、税務課の方にお願いをして、そういった時間、道徳の時間な
のか、ちょっとわかりませんが、その時間帯に出前講座というような形で協力をいただいて、モラ
ルの向上に努めていると。
  これは子供よりは、本当は今現在の大人世代にお願いしなければならないわけでありますが、
こんなことをしながら、少しでもモラルの向上になればなということで取り組んでいるところであ
ります。
  それから、若干、消防のОB会等々の設置の問題などもありましたし、施設の問題もありまし
た。私はそれらも大変有効な方法とは思っておりますが、一番心配なのは、法的な課題をクリアで
きるのかどうか、特に事故やトラブルがあった場合に、どう対応できるのか、この辺の問題をしっ
かり整理をしていかないと、簡単に取り組めない課題ではないかなというふうに思っております。
  なお、各分団等の施設につきましては、危険な場所においては、全部、私みずから視察いたし
まして、改善するように指示を出しておりますので、ぜひ議員の皆さん方も視察をしていただきた
いなというふうに思っております。
  なお、入札の問題につきまして、何かやる気がないというような批判でありますが、すぐにこ
れは見直したらどうですかということであったんですが、なかなか簡単にいかないという理由など
もあって、来年の4月、これは一度見直せば、期間が2年なんだそうですね。そういうことで去年
の4月に見直して、今現在それを継承してやっているということでありますので、その間について
は、さまざまな課題があれば、それを整理して、来年4月に向けて改善をしてまいりたいと、こう
いうことでありますので、御理解をいただきたいなというふうに思います。
  それから、農林関係につきましては、同じように課長の方から答弁させていただきたいという
ふうに思いますので、よろしくお願いします。
  それから、検査体制が甘いのではないかと、こういう御指摘がありました。恐らく担当課長か
ら答弁されるものと思いますが、そういったものについては、なるべく早目に指摘をしていただけ
れば、皆さん方も、議会というところはそういうところの指摘をして何も差し支えないわけであり
ますから、こういったところが問題ではないかということがあれば、どんどんと改善していくため
には、皆さん方も、やはりそういう気づいた点については、事前に報告なり指摘なりいただくこと
が、何よりも大事なのではないかというふうに思っておりますので、今後とも御協力よろしくお願
いいたしたいと思います。
  以上です。
○議長  鈴木消防長。
○消防長  警鐘台の件について、御質問にお答え申し上げます。
  南陽市内に警鐘台が20基、ホース乾燥塔が46基、消防団緊急伝達システムが8基、合計74基設
置されております。
  警鐘台は、昭和30年代に設置されたものが多く、塗装等の修繕をしているものの、老朽化が進
んでいる施設が多くあるのが現状であります。
  また、風雨等の悪天候時の警鐘打鳴塔については、消防団の安全管理上、非常に危険であるこ
とから、消防団幹部会で上らないように指導をされております。
  このようなことから、平成13年度から警鐘台にかわる消防団緊急伝達システムを、年次計画に
基づきながら、市内全域に分散して設置する計画でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  安彦建設課長。
○建設課長  検査体制のことについて申し上げたいと思います。
  検査については、市の建設工事検査規程に基づいて検査をやっております。
  先ほどお話があったようなことも、確かに事例としてございますけれども、数はそんなに多く
はございません。今後とも監督、それから検査については、そういったことのないように努めてま
いりたいと思います。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  耕作放棄地におけます隣地等の迷惑等になります農地につきましては、今後とも調
査や樹木の伐採等々につきまして、所有者との話し合いを行いながら実施してまいりたいと思いま
す。
  また、チラシ等の発送を行いまして、啓蒙も図ってまいりたいと存じておりますので、今後と
も御指導のほどお願いしたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  以上で、5番長谷部俊一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  ここで暫時休憩といたします。
  再開は午後1時といたします。
午前11時45分  休憩
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