平成21年12月定例会
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午後 2時15分  再開
○議長  再開いたします。
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田中 貞一 議員 質問
○議長  次に、9番田中貞一議員。
〔9番 田中貞一議員 登壇〕
○田中貞一議員  9番田中貞一であります。今年も師走に入りまして、日一日と寒さ厳しくなって
おります。それでも、異常天候のせいなのか暖かい日が続くなど、非常に過ごしやすい状況であり
ます。冷え冷えと冷え切っているのは、庶民の懐あんばいが冷え切っているようでございます。
  さて、通告してあります4項目について質問を申し上げます。
  1点目、来夏の市長選についてであります。
  塩田市長は、就任以来3年半を迎えようとしておりますが、この間、選挙公約に掲げられたこ
とを積極的にスピード感よく実行されているものと高く評価を申し上げるものでございます。子育
て支援都市を宣言されまして、花公園にはドリームランドを建設し、大型の遊具をそろえるなど、
多くの方々が市内外からお子さん連れで来られて楽しんでおられる状況を一市民として見るとき、
非常に南陽市の裕福さを感じ取る思いがありました。
  現在進めている教育現場の安全対策で、耐震化工事、あわせて体育施設の新設、校舎の新築、
その他合計でおおよそ60億近い公共事業を仕上げようとされております。その期間も大変ごく短期
間で仕上げようとされておりますので、この冷え込んでいる経済状況を考えれば、相当のインパク
トの強い公共事業であると考えられますが、その一方では、この大型事業を超短期ですべて行うと
なれば、それ以外の事業などの予算の削減や事業廃止なども行われ、市民生活に支障が出るのでは
ないか、心配する声も聞かれるわけでございます。スピード感よく決断されたこの大型事業、発注
しその結果も見ずして次の人は、私はないだろうと思っております。
  そこで、質問を申し上げますが、2期目出馬に対しての基本的考えはどうでしょうか。そして、
3年半近い塩田市政の評価、そして公約実現の比率なども伺いたいと思います。
  もう1点、2期目に出馬に当たり、本市の将来の進むべき方向、かじ取りをどのように考えて
おられるかをお尋ねするものであります。
  次に、農業政策についてお伺いをいたします。
  東北農政局山形農政事務所は、11月18日付で平成20年産米を生産費を公表したその統計の内容
を見てみますと、10アール当たり13万5,843円が生産費であります。これは対前年9.3%の大幅なる
増。60キロ1俵当たりに直しますと1万3,883円、前年対比で8.5%の大幅な増加であります。
  この大幅な生産費を押し上げた原因は何かということになりますが、労働費は前年並み、物財
費の大幅な増加による上昇であるということが数字上出ております。昨年の生産者への仮渡し単価、
1俵1万2,600円でありました。10アール1反で10俵とれることにしましても12万6,000円、生産費
が13万5,843円でありますので、端的に計算して9,843円の赤字ということになります。
  この山形県の米どころである庄内平野の大規模経営されている農家の方々とも話すことがござ
いました。そちらのほうでも、米単作ではとてもじゃないが農業を若い衆に続けていくことはでき
ないということであり、行政やJA等の指導をいただきながら複合化を進めているということでご
ざいました。どのような物、複合に入れるつもりでやったということをお聞きしましたらば、ネギ
だの、野菜だの、永年作物以外のものが手っ取り早く金になるということで、そちらのほうを複合
経営に入れていきたいというような話でありました。
  このような状況の中で、国は公約の戸別所得補償制度の中身もまだ決めないうちに、来年度、
平成22年度の生産数量を決定してしまいました。今年より2万トン少ない813万トンの生産目標数
量と決定したのであります。県にも配分なってきておりますが、今後市から農家へと配分なるわけ
でございますが、その時期など含めて本日までわかっている情報等を農林課長にはお伺いいたした
いと思います。
  そして、本市の新年度米政策の取り組み計画などもお伺いをいたしたいと思います。よろしく
お願い申し上げます。
  次に、新規需要米、エサ米、それから米粉用の米などを新規需要米とまとめて言っております
けれども、現在、南陽市内の泥炭地帯の水田、ここは非常にぬかるみがあるということで、排水も
悪いということで、水稲しか作付できないような特殊地帯でございます。今回、国が示している新
規需要米の生産に力点を置くことにより、関係農家の所得が大幅に増大につながるものと考えられ
ますが、当局の考えを示していただきたいと思います。
  次に、吉村県知事は、4年間で1.5倍の農林予算を増やすということを公約されました。本県
農業を確固たる産業にしたいと頑張っておられるわけでございます。平成22年度の農林水産部当初
予算要求概要を見ますと、「産出額の拡大を目指す農林水産業元気再生戦略の展開」と題して、大
きく30事業を起こしております。そのうち11事業が新規事業であります。農業をなりわいとする者
にとって大変心強く感じられる、大きく期待できるものであります。国・県の政策により大きく左
右されるわけでありますが、新年度に向けた新たな政策等もお聞きするものであります。
  さて、今年の菊まつりは1,000人ほど減少したということでございます。その会場付近には、
過去に全国リンゴサミットを行ったすばらしいリンゴ園があり、そしてまた秋果実園などがありま
す。そして、車でちょっと足を運ぶと切り花体験のできるアルストロメリアという、ちょうどここ
にあるこの花の、きれいな花のハウスが近くに何棟もございます。これらを有機的に結びつけて菊
人形まつりとリンゴ狩り、そして切り花体験、そのようなものを考案したらいかがなものかと考え
ます。見てよし、食べてよし、切ってよし、3点で幾らを売り出すような方法を考案したらどうで
しょうか。
  さて次に、定住人口対策についてでございます。
  市は、第5次総合計画の策定に着手をされました。平成23年から32年まで10年間の基本構想、
基本計画を作成するわけでございますが、少子化、高齢化などによる人口減少が加速度的に進むの
ではと思います。そこで、5次総策定に当たり、本市人口の予測をしっかりと立て、無理のない構
想、計画を策定するべきと思います。
  私は、従前から一般質問等で定住人口対策や安価な宅地政策を申し上げてまいりましたが、な
かなかその実績が私には見えません。そこで市長に伺いますが、第5次総合計画策定方針の中で、
2番目の策定の考え方というところに定住率、出生率の増加による発展プロジェクト、2番目、転
入人口の増加による発展プロジェクトという2つの表題をつけて出しておられますけれども、私は
安い宅地の提供が絶対必要であると考えますが、その安価な宅地の政策を強く私は求めたいですが、
いかがなものかお伺いをいたしたいと思います。
  南陽市第5次総の計画を立てるに当たり、やはり人口というのが市勢のバロメーターである、
私は思います。そのようなことで、どうしてもこの安価な宅地の政策が必要であると考えますが、
市長、考えをお伺いするものであります。
  以上壇上からの質問とさせていただきます。よろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  9番田中貞一議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、来年行われる市長選の基本的考えについてでございますが、私は、これまで市民の皆
さんとの信頼と協調、目に見える形でのスピードと成長を市政運営の基本理念とし、市民生活と福
祉の向上のため情熱を傾注し、全力で諸施策に取り組んでまいりました。その間、議員各位並びに
市民の皆さんの御理解と御協力を賜り、順調に業務を遂行できましたことに心から感謝と御礼を申
し上げる次第でございます。
  私は、人こそが財産であり、地域発展の礎であるとの考えから、今後とも子育て支援のさらな
る充実、幼児教育から生涯教育まであらゆるステージにおける振興策に一層取り組んでまいりたい
と考えております。
  また、地域経済対策など喫緊の課題が山積する中で、市民の皆さんとともに歩んでいく市政運
営に対する熱い思いは不変、不動でありますが、今後これまでの成果を検証し、関係者とも十分に
相談するなど環境整備を図りながら、熟慮して判断してまいる所存であります。その上で、しかる
べき時期が参りましたら申し述べたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
  なお、2点目の自己評価と公約の実現につきましてと3点目の本市の進むべき方向につきまし
ては、4番梅川議員並びに12番漆山議員にお答え申し上げましたとおりでございますので、御理解
を賜りたいと存じます。
  次に、農業政策についての1点目、米の生産数量目標についてでございますが、国の需要見込
みの縮小を受け、本市に対する配分量も何らかの影響があるものと思われますが、本市は今年度の
生産数量目標を達成しており、また、担い手農業者などを中心に有機・特別栽培などの取り組み面
積も伸びておりますので、県の配分基準に照らしますとその影響は少なく、おさまるものと期待し
ていることころでございます。
  来年度より国の新たな米政策が策定されることは確実でありますが、まだ詳細は示されており
ません。このような中、県におきましては市町村に対する生産数量目標の配分方法について、前年
の手法を踏襲することを決定しておりますので、市としましても、これまでと同様の配分方法で、
地域水田農業推進協議会、生産調整方針作成者を通じ、農業者の皆さんへ配分を行ってまいりたい
と考えております。
  2点目のエサ米や米粉用米等の取り組みにつてでございますが、来年度も生産者に対する国の
一定の助成が見込まれることから、既存の水田環境を活用した主要な転作作物として位置づけ、市
内全域で推進するとともに、引き続き需要の開拓に努め、あわせて利用拡大に向けた啓発を行って
まいりたいと考えております。
  次に、農業と観光への取り組み政策についてでございますが、本市では観光果樹園観光協議会
を組織し、一体化した宣伝等を行っております。観光果樹園への観光客は、平成11年度15万8,000
人でありましたが、観光客のニーズの変化もあり、平成20年度は10万4,000人となっております。
今後は、朝市や農産物直売所などに対する支援や農業体験交流の推進、地場農産物の加工や新しい
商品の開発など国・県補助を活用するとともに、ほかと異なる付加価値をつけるなどの創意工夫を
加えながら、なお一層、努力してまいりたいと存じます。
  次に、定住人口対策についてでございますが、議員御指摘のとおり、南陽市の将来像を描く上
でも極めて重要であると考えております。そのようなことから、定住率の増加を第5次市総合計画
施策展開の戦略の一つに据え、策定過程の中でさまざまな角度から検討し、討論してまいりたいと
考えております。その中からできる限り早く成果が見える施策を取り入れたいと考えておりますの
で、議員各位の御指導を賜りたいと存じます。
  以上であります。
○議長  再質問に入ります。
  田中議員。
○田中貞一議員  それでは、質問を申し上げます。
  農林課長にお尋ねをします。国では、先ほど申し上げました813万トンが生産目標で決定しま
した。県には38万1,170トンの配分であります。今年から見ますると760トン少なくなる。その分市
のほうの影響も大きく出るわけでございます。その辺の見込みの数字も当然お持ちだろうと思いま
すので、ひとつお聞きをいたしたいものでございます。お願いします。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  次年度の生産数量につきましては、ただいま田中議員がおっしゃられましたとおり
38万1,170トンということで760トン、面積にしまして約130ヘクタールほど減少してございます。
  市長の答弁の中にもございましたように、県の米政策改革推進会議のほうで11月26日に会議が
開催されまして、次年度の生産数量配分方法ということで検討なされました結果、本年と同様の算
定方法で進めるというようなことが通知がございました。ただ、その後、農林水産省で配分基準の
公表ということと非達成に係るペナルティーを原則として行わないことということで、新たな通知
が新聞報道でございますが、ございました。
  いつでもの場合ですと、生産数量を達成しない、超過しました市町村につきましてはペナルテ
ィーということで生産面積が減っておりました、昨年までは。21年までは減っておりましたが、22
年につきましてはただいま申し上げましたようなことが公表になりましたので、その後どういうふ
うになるのかは、まだ連絡が全然来ておりません。いつでもですと、12月の最終週の金曜日あたり、
今月の場合ですと二十五、六日ごろになるのかなと思っておりますが、そのころに県下の担当課長
を集めまして、一発説明で公表という形が例年のとおりの形なんですが、これについてもどのよう
なことになるのかなというような状況下でございます。
  以上でございます。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  県のほうからはペナルティー、減反が未達成の県でもペナルティーはないとい
うようなことのようでございますけれども、そういったことになりますと、一戸一戸の各農家が転
作をしようがしまいが、もうそれの当てはまった補助金の中に作付面積はそれなりにもらえるとい
うふうになると思うんですけれども、減反制度、今まで何十年と農家の人は、全国の農家がそれで
頑張ってきて苦しんできたわけですけれども、そういったものがこのペナルティーなしの政策を持
ってくれば、一発でもう崩れ去るんじゃないかなというふうに私思うんですけれども、課長はその
辺どのような見解ですか。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  ただいま御指摘の件につきましては、私も同感でございます。ただ、新しい形での
戸別所得補償のモデル事業が現在出されておりまして、財務省との大分駆け引きが当たっておるよ
うでございますが、これにつきましては米の生産目標に即した生産を行った農家にのみ出すと。簡
単に申し上げますと、新たなペナルティー的な部分で、言うことを聞かない農家には出さないよと
いうことで打ち出しておるようでございます。
  そちらと一緒に今までの水田農業の事業の中で、本年度まで出ておりました産地確立交付金、
水田有効活用促進交付金等々の毎年新しく次々出てきておりました交付金については一回廃止しま
して、統一単価にするというような形で、今夏構想が示されてございます。そちらとの絡みもござ
いまして、いわゆる新規需要米等々につきましては、10アール当たり8万円ほど助成金が全国統一
単価で出るというような形で、新たな魅力のあるものも示されておりますので、そちらのほうとの
経営状況から勘案しますと転作費協力はなくなるんではないかというのが国の見方だそうでござい
ますので、それを期待したいというところでございます。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  なかなか国のほうの政策がまだ決まっていなくて、予算のほうも国のほうはま
だできていないという中でありますので、なかなか突っ込んでもわからない部分が、見えない部分
があるわけでございます。
  そんな中で、先ほどこの統計の話申し上げました。農業統計、米にかかわる統計ですけれども、
九千幾らの赤字になるわけでございます。その中で、本市のこれから10年なら10年のスパンで中期
的な視野に立って、本市の農林行政というものをどのような方向づけで打ち出されるのか、そして
そのしっかりした対策を、政策を考えていただいて、それをすっかり5次総合計画の中に当てはめ
ていただきたいわけでございますが、新年度における本市の農業政策の目玉、もしくは農林課が考
えている新しい事業などあれば教えていただきたいと思います。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  現在のところ国の事業、県の事業等が非常に錯綜しておりまして、今回の予算要求
につきましては、骨格的な部分で要求させていただいたところでございます。ただ、今後の考え方
といたしまして、ただいま田中議員がおっしゃられましたとおり、米プラス果樹等の作物、複合経
営でなければ今後とも難しいんではないかという気がしてございます。米専業農家では残念ながら
南陽市という地域、地形的なものもございまして、難しいものと見ております。
  したがいまして、地域に合った果樹、野菜、もしくは畜産等を上手に複合経営の中で取り入れ
ていただきまして、経営の安定化を目指していただくのが一番かと存じております。
  以上でございます。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  第4次総合計画現在進んで、間もなく最終年度迎えるわけですけれども、南陽
市の農業産出額80億という一つの目標で進めておられるわけでございますけれども、なかなか米価
が下落している、そして農家の戸数も減って住民も減っているという中で、金額を伸ばすというこ
とは至難のわざでございます。やはり正確な現在の南陽市農業の一戸一戸の農家の姿というものを
正確に把握して、やはり5次総に盛り込んでいく。そして何といっても食料生産でありますから、
安全で安心な食物、食べ物を生産する。まずこれが第1ポイントだろうと思います。
  そして、安全で安心な物をほかの産地の物と同じ物を食べ比べしても、南陽の物はうまいなと
言われるものをつくらなきゃならない。これは、生産者がおのずと頑張ってつくれるわけでござい
ます。そして、その頑張ってつくった物をこのぐらいの値段ならば譲ってもらいましょう、わかっ
て買っていただけるような農産物を消費者のほうに提供していくというようなこの考えが、基本の
すべてになるんだろうなと私は思っております。
  そんな中で、やはり南陽市の農林行政しっかりとした中期的な展望を持って豁然していただけ
れば、農業者みずから経営改善、改革を行いながら、そういった方向に向かっていくものというふ
うに私は思っております。
  課長にはそんなことでひとつ今後とも頑張って、この南陽市農業の大もととなるものをひとつ
ひねり出していただいて、5次総のほうで突っ込んでいただきたいというふうに要望しておきたい
と思います。
  それから、あと市長にお尋ねしますけれども、山形県、県知事かわりまして、県知事も任期4
年間のうちで1.5倍農林予算上げるんだというようなことで頑張って取り組んでおられます。その
中で、南陽市も現在市の全予算の3%足らずの農林予算であります。2.数%でしたね。これらを県
知事にすべて右倣えというわけにはいかないでしょうけれども、新しい政策をつくる中で、予算の
増額、元気な農業をつくる一つの農家の方々へのアピールとして、予算を頑張ってつくりますから
頑張ってくださいというような、そういうような政策というものは何か市長は考えられませんか。
ひとつ市長の考えをちょっとお尋ねします。
○議長  市長。
○市長  こういう世の中でありますから特効薬的なものはありませんが、とりあえず農業者が農
業をやることよってみずからの収益といいますか、収入といいますか、個人所得が安定して、さら
にそれを見ている後継者がその後を継いで頑張っていきたいと言われるような農業でなければなら
ない。すなわち採算性が合わなければならないと、こういうことだろうというふうに思っておりま
す。中には退職されて健康のためにとか、あるいは農業が好きだとか、そういった趣味の世界でや
られている方もおられますが、基本的には産業として、経済活動として成り立つものと、こういう
ふうに考えております。
  南陽市、80億は少し切りまして70億台であります。おかげさんで南陽市は、米だけじゃなくて
さまざま複合経営をやっておられるということもあって、幸いしているわけであります。中でも畜
産関係が安定しているというようなこともありまして、そんなこと考えるとこれだけの面積、農業
面積ある、特に今、田中議員が言われた、泥炭層のところでは田んぼ以外になかなか転作というの
は困るよと。したがって、そうなれば当然エサ米であるとか、米粉とか、そういった方向につなが
るわけでありますので、先ほど申し上げましたけれども、需要ですね。供給するほうは問題ないわ
けでありますが、使ってくれる人がいなければならないということで、畜産関係とも連携して、ど
うしてもこの畜産関係は衛生・環境問題で拒否されることが多いということもございます。しかし
ながら、米沢牛を例にとるまでもなく、非常にこの置賜地区の畜産関係レベルが高いと、こういう
ことでありますので、単に牛にこだわることなく豚とかさまざまなものを使って連携をすることに
よって、相互に生産性を上げていくということは可能ではないかと、こう思っております。
  したがって、これからはそこにメスを入れることができるかどうかというのが私は課題だと、
こう思っております。したがって、庄内のエサ米、成功しているのはやはり平田牧場さんがいて、
それをうまく使っていただいている。だから、供給と需要のバランスがうまくいっているというこ
となわけであります。それを例に、我々ももう少し研究をする必要があるだろうということで、こ
のことについては予算をしっかりつけて研究をしたいと、こう私自身思っておりますし、さらにそ
れを受け入れてくれるような地域の環境整備もしなければならない。地域をといっても、どこさと
言われたときに困るということで、これもある意味団地化することがいいのかどうか知りませんが、
企業誘致の一環的な発想になれば、それなりの優遇措置を検討するべきじゃなかろうかなと、こう
思っております。そうすれば、さらに南陽市で取れた肉をさらに売ることができると。
  今年は、大河ドラマ「天地人」、赤湯温泉大変助かりました。一番出たのが、話によりますと
米沢牛、肉だそうです。支払額が大きかったのは。金額が高いですから支払いが一番多い。いいこ
と聞きました。私はそのことを聞いて、そういう方向にシフトするべきだと、こう思っております
ので、機会があれば皆さんとも御相談しながら、そういった開拓をしていきたいなと、こんなふう
に思っておりますので、御指導をいただきたいというふうに思っております。
  以上です。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  この新規需要米、市長から非常に積極的な考えをいただきました。それで、来
年から始まる新しい水田利活用自給力向上事業という名称ですけれども、これらにおいて新規需要
米、米粉、エサ米とか、バイオとかというのが10アール8万円の金が出てくるということでござい
ます。それにとったもの代含めて9万円とか10万円とか近くなるわけでございます。
  ただ、調整水田や休耕では補助金は出ないというような状況になるんじゃないかなというふう
に思うわけでございます。そうなりますと、やはり政策的な課題として、今市長がおっしゃられた
ようなことに持っていっていただければ、本当に農家のほうの所得は大幅に増大すると私は思いま
す。ひとつ頑張っていただきたいというふうに思います。
  それから、次に進めていただきますけれども、農業と観光ということを取り上げさせてもらい
ました。先ほど観光の分野で菊まつりの件、私たとえで出したんですけれども、非常にきのうも一
般質問で市長おっしゃっていました。たかだか30分、40分で1会場見て、別な場所さ行くというと
なかなかお客さん来てくれないということでしたね。それ去年もそんな話、私、エージェントのほ
うから聞いたことあります、旅行会社からね。
  それで、考えてみるんですけれども、やはり近くに車でちょっと移動するとすばらしい体験型
の農業を体験されるところ、そしてあんばい見もされるところ、食味もされるところ、そしてあと、
そのきれいな花の切り花のハウスのほうさ行ってもらえるならば切り花も楽しんでもらえるという
ので、やっぱり一つのセッティングを何カ所かして、それを菊まつりとして売り出すということが、
一つのポイントだろうと、私。
  二本松は確かに会場はでかくて、公園の大きなところでふだふだして、人いっぱい来て、こっ
ちの高速道路からも近い、そして近辺には温泉街もいっぱいあるということで、非常に振るわって
いるんですけれども、こっちはあそこから見れば交通の便も悪いし、温泉は赤湯温泉ぐらいしかな
いということなんですけれども、ただやっぱり向こうにないものを、じゃ何あるんだということを
考えれば、もうそこがポイントだろうと私は思います。
  ですから、そんなことでひとつ農林課、それから商工観光課、行政が縦割りじゃなく、それぞ
れ横につながってその辺を検討していただきたいなというふうに私は思いますけれども、商工観光
課長の意見などもちょっとお聞きしたいと思いますが、どうでしょうか。
○議長  髙橋商工観光課長。
○商工観光課長  御指摘のとおり、観光と農産物というふうな結びつきについては、非常に重要
だと思っております。昨年でございますけれども、髙橋 弘議員からの質問もございまして、農産
物と観光資源の結びつきという点で、今後どういう形になっていくかということになりますと、当
然以前から申し上げておりますように、観光形態が変わってきているというふうな部分もございま
して、グリーンツーリズムあるいはエコツーリズム、それから産業観光、文化観光いろいろござい
ますけれども、特にやはり南陽市としては農産物というものが非常に大きくなっておりますので、
単なる農産物としての一次産品だけじゃなくて、当然ワインとかそういうもののつながりもあるわ
けでございますので、そういったつながりを利用しながら、ワインの工場を見学しながら、試飲を
楽しみながらしていただけるというコースも設定するということで、今後検討させていただきたい
というふうに思います。
  ただし、先ほど見てよし、食べてよし、切ってよしということがございましたけれども、もっ
てのほかの摘み取り体験などもセットにして考えておりますので、これはアルストロメリアの関係
についてもやはり相手があることでございますので、いや、うちでそんなことはできませんよなん
ていうことになれば、また話は別になってまいりますので、その辺農林課さんともお話をしながら
進めてまいりたいというふうに思っております。ありがとうございました。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  アルストロメリアの農家の方、南陽市内で6軒の方おりますけれども、その中
の2軒の方と話し合って、そういったことで切り花で切っていってもらえるほうが大変うれしいな
ということでありましたので、やはりその辺検討していただきたいというふうに思います。
  なお、せっかく商工観光課長ここまで言っていただきました。私、もう少し提言させていただ
きますけれども、春の桜回廊、花回廊で、烏帽子山の千本桜、あれほどのお客様がずっと来るわけ
ですね、よそからね。そして流れて行くわけですけれども、それでお客様いっぱい来てもらったん
だけれども、お金が割合落ちないという状況があるというふうなわけでございます。それで、烏帽
子山に入って例えば1時間なら1時間、1時間半なら半で次の桜の花に進むわけですね。そうする
とやはりお金の落ちないのが、これは当然であって、最後まで行って、また戻ってきて赤湯温泉に
泊まっていただけるならば、お金はこれは落ちるわけですけれども、そこがやっぱり問題なわけで
ありまして、広域化、広域化ということで、遠いとこからずっと流れてくる連携の中での花回廊だ、
置賜花回廊だということになりますと、それだけに頼っておったんでは市内にお金は落ちないでし
ょうと私は申し上げたいわけです。
  やはり南陽市の観光行政が独自でお客さんも連れてきて、赤湯温泉に泊まっていただく。そし
て次の日も熊野様とかちょこちょこ散策してもらうというような、二本立てで観光行政を進めてい
く必要があるんじゃないかなと私は思うんですけれどもいかがでしょうか。
○議長  髙橋商工観光課長。
○商工観光課長  御指摘のとおりというふうに思います。今いろいろ春の桜については置賜さく
ら回廊ということで、南陽、長井、白鷹ということで、それぞれ桜守もございますのでそれらの方
々と連携を組みながら、事業を進めているということでございまして、そこの中にはいろんな物産
の販売もしているということで、特に白鷹町では青菜漬けなんかを利用した青菜の高菜煮、それを
メーンとした物産ということでやっておりますし、何かこうお金をおろしていただけるような方策
というものを十分考えていく必要があるのかなというふうに思っております。
  いろんなアイデアがあろうかと思いますので、御指摘をいただきながら、いいものは全部取り
入れながら、今後とも事業を推進していきたいというふうに思っておりますので、よろしく御指導
お願いいたします。ありがとうございます。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  課長もそういう答弁いただきました。ひとつやっぱりこの南陽の観光行政、そ
ういったことで観光客の人いっぱい来てもらって、いっぱい南陽市の物を食べて食って遊んでもら
いたいということになるわけです。そんなことでひとつ頑張っていただきたいというふうに思いま
す。
  まだまだこの観光に関しては、私非常に興味ありまして、サクランボもぎ取り体験とあとほか
のものを組み合わせるとか、あと桜の花とサクランボの花見とかというようないろんなことが考え
られます。今農家の人も新しいものを興したいという人がいっぱいいるわけでございますので、桜
の花回廊にサクランボの花回廊とか、こうしてやっぱりつながりを持って市内に客を誘客すること
が必要だろうと思います。
  特にお盆前から始まります十分一山の観光ブドウ園、最近では非常にお客さんの客数も減って
いる状況でございますけれども、あそこにもこれは初夏のサクランボ狩りのおくての品種、例えば
おくの品種とわせデラ、デラの中でも早いやつですと、ほとんどサクランボ狩りを楽しんでわせデ
ラ狩りも楽しまれるという継続性が出てくるんですよね、そのダブるところがあるので。サクラン
ボのわせとそれでは合いませんけれども、遅いやつとわせデラを植えてもらって、そしてデラ狩り、
ブドウ狩りとサクランボ狩りを両方タイアップできる、そういうような構想もできるはずでありま
す。
  農林課あたりとそんなことをしゃべれば、かなりのアイデアが出るんじゃないかなと私は思う
んですけれども、ひとつここは要望ということで、研究してみてくださいということで要望させて
いただきます。
  それから、定住人口対策に入らせてもらいますけれども、先ほど申しましたけれども、私以前
からこの一般質問の中で、安価な宅地つくって定住人口増やすべきだべということを申し上げてき
ました。市内ずっと今こう回っておりまして、今住宅着工なっているというと島貫の区画の中に2
軒ほど今建てかえでやっております。地元の企業が、土地を売って建てているということでござい
ます。坪8万七、八千円ぐらいで土地で販売したんだそうですけれども、そういったところ、なか
なか30代、40代の若い人は買えるはずがないと私は思います。よっぽど親の資産とか何かあるなら
別ですけれども、通常の中では。やはり5万台もしくは4万台とかという安い宅地を提供すること
によって、ほかのところから若い夫婦者が流入してくる、土地を求めてうちを建てるということが、
もう間違いなく、これ間違っていないと思います、私。
  それで、例えばテレビあるからですけれども、大変うまくないか何だかわかんないんですけれ
ども、西置賜が空っぽになってもいいからこっち側さ人を集めっぺというくらいの根性かけてこの
対策をやるということにしないと、人口は増えないと私は思います。本当に南陽市の予算の大きい
予算をつぎ込んで、道路1本つくってやって、後は民間さ開発させるというふうなことで、ただし、
駅の近辺や町の近辺では、農家の人も土地がなかなか出てこないでしょうから、少しばかり離れて
いても車社会でありますので十分そういったものは完売できて、人口の増加につながると私は見て
おります。
  あの沖郷の露橋地区にちょうど団地造成しました。なったわけでございます、過去に。それが
今約30戸ほどの新しい住宅張りついて、その住宅の中には30人、去年、おととしの話でしたけれど
も、30人の子供がいるんですよね。やっぱり30代ぐらいの夫婦者が入ってきている状態なんだ。そ
して、その戸数の中に、もうそのぐらいの子供がいる。そして、私の親戚の人もそこに1軒買って
入ったんですけれども、いやここさ来たらよ、昔懐かしい団地なんよと。昔懐かしいって、子供が
外さ出て、天気がいいときわあわあとけんかして遊んでいるんだそうです。そして、昔懐かしいと
ころよと、年配なんで、そういったことでありました。本当に物すごい交通条件は悪いところです
よね、露橋地区でありますから。そういったこと、以前にも企画財政の課長には申し上げているん
ですけれども、そういったことはいい見本がちょうどここにあるということで、これらをやっぱり
ひな型にしながら積極的に取り組むべきだろうと私は思いますけれども、市長のお考えをお尋ねし
ます。
○議長  市長。
○市長  以前から田中議員には、安くて良質な宅地を造成して、若い世代に供給できるような環
境整備をしようと、こういうふうな話であります。私も大賛成であります。隣の高畠町なんかを見
ますと、人口が比較的減少していない理由には、そういったことがあるのかなと。特に南陽市ある
いは米沢市の間にあってというふうな意味では、条件が非常に整っていると。特に幹線も通ってい
るというようなことで、便利がいいということになっているのかなというふうに思っております。
そういう意味では、南陽市も今のところ限られた沖郷地区、中でも若狭郷屋、あるいは島貫、郡山、
その辺が特に新興住宅街になっていると、こういうことであります。
  それを見ると必ずしも安いのかどうか、ただ全体的に、じゃそこに若い人たちがどういうふう
に思うとわかりませんが、いずれも若狭郷屋あたりは若い人も大分おられるということで、必ずし
も安ければというだけじゃなくて、一定の利便性も要求されているのかなと、こんなふうに思って
おります。
  私としては、別に計画経済をここで問うというわけじゃありませんが、できれば宮内地区にそ
ういった環境の団地をつくりたいと、こう思っておりますが、果たして需要があるかどうかという
ことが心配、一番大きな心配な種であります。やはり赤湯の駅、あるいはそういった道路交通網の
利便性のいいところでないと売れないのではないかなというようなこともあります。赤湯に大きな
安い団地をつくることができれば、将来計画も相当見通しの立った計画を立てることができるんで
すが、今のところは旧宮内地区が人口大幅に減少していると。子供の数も大幅減っていると。今莫
大な金をかけて宮内中学校を建築しているわけですけれども、先を考えると必要なくなるというよ
うな数字的には計算もできる。
  そんなことなんで、十分考えています。そして、できれば水道であるとか下水道であるとか、
公共性の高いものについては市で負担をして、できるだけ安価な土地を市民の皆さん方に提供でき
るような環境整備をしたいと、またそういう制度もつくって業者の皆さん方にも協力いただきたい
と、こう思っていますので、いい方法があればぜひ御提案いただきたいというふうに思っておりま
す。
○議長  田中議員。
○田中貞一議員  市長は、宮内地区に人口減っているから張りつけたいと。地区はどこであろう
と車社会でありますので、とにかく30代、40代の夫婦の買いやすい単価になるような土地を準備し
なきゃならないだろうと思います。当然、南陽市の今ある開発公社のほうがなかなかお金が大変な
わけで、そっちのほうはできないわけでありますので、ならば当局で、市でやっぱり年次計画の中
で、そこだと目をつけたところに道路の1本もつくってやって、あとやっぱり水道だの公園だのと
とってやれば、後は民間に開発してもらうというのが一番売れ残っても痛くもかゆくもないという
ことだと思いますので、やはり安いところに皆さん集まってくる。そして、南陽市の人口を歯どめ
かけるという政策がやっぱり大事だ、私は思います。
  そんなことで、ひとつしっかりと頑張っていただければなというふうに思います。そんなこと
をひとつ要望しまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長  以上で9番田中貞一議員の一般質問は終了いたしました。大変御苦労さまでございます。
  以上をもちまして、通告されました9名の一般質問はすべて終了いたしました。
  長時間大変御苦労さまでございました。
  質問された議員、答弁なされた執行部各位の労をねぎらい、今後の市政運営に生かされること
を期待しております。

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散会
○議長  本日はこれにて散会といたします。
  御一同様、御起立願います。
  御苦労さまでございました。
午後 3時09分  散会