平成21年9月定例会
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午後 1時00分  再開
○議長  再開いたします。
  午前に引き続き一般質問を行います。
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片平 志朗 議員 質問
○議長  次に、2番片平志朗議員。
〔2番 片平志朗議員 登壇〕
○片平志朗議員  2番片平志朗です。第45回衆議院選挙は、民主党の圧倒的勝利に終わり、戦後半
世紀にわたり日本の政治を担ってきた自民党中心の政権に終止符を打ったのであります。我々国民
の総意のもとに選ばれた民主党政権に期待することは、危惧されております政権担当能力を一刻も
早く築いていただき、マニフェストに掲げている項目を再度精査し、着実に実行してもらうことを
願うものであります。
  しかしながら民主党が政権交代で一番強調してきた脱官僚と税金の無駄遣いの根絶であります
が、これらは多くの国民が望むものでありますが、その実現は一朝一夕にできるものではないと思
うのであります。例えば無駄遣いをなくすため、従来の予算編成は白紙とし、来年度の予算を全面
組みかえするとしていますが、予算の組みかえや編成ばかりに時間がかかれば、当然、各自治体な
どの相当な混迷が予想されます。また、さきの麻生内閣時代の経済対策により、せっかく上向いて
きた国内総生産が、ここでもたつけば再び後退局面に陥るおそれがあります。いずれにしましても
変革にはリスクが伴うものですが、我々国民が選択した以上、当分は見守るくらいの度量が必要で
はないでしょうか。
  さて、質問の本題に入ります。
  1点目のナラ枯れ被害についてであります。
  この質問は、昨年の12月定例会において質問しました。あれから9カ月たっていますが、ナラ
枯れ被害は拡大の一途をたどっており、山々の至るところで紅葉になったような枯れたナラ枯れが
見られます。ナラ林は山形県の森林面積の3割程度を占め、しかもその利用は、まき、炭、キノコ
栽培、パルプ原料、床材等々の幅広い分野にわたり利用されてきました。その生産から利用まで、
多くの県民がかかわっている貴重な自然資源でもあります。また、言うまでもありませんが、森林
は地球温暖化防止と自然災害等の強力な抑止力となり、我々人間社会を守ってくれる貴重な財産で
もあります。そのような観点から、次の点について質問します。
  1つ、その後の山形県のナラ枯れ被害状況はどのようになっているのでしょうか。
  2つ、実証試験中の合成フェロモンによる防除の成果と実用化のめどはあるのでしょうか。
  3つ、民有林の防除助成制度とその伐採木活用に対する助成制度はどのようになっているので
しょうか。
  続いて、2点目の学校教育における平和学習についてであります。
  戦後64年が過ぎ、戦争体験者はますます高齢になり、しかも人口も少なくなっております。日
本の人口の8割が戦後生まれであり、いわゆる戦争を知らない世代です。幸いにして平和の時代に
生まれた多くの私たちは、社会の中で生きていくさまざまな困難を体験しても、戦争の悲惨を二度
と体験することはないと思うのであります。また、そのように願うばかりです。このままでは貴重
な戦争体験がますます風化していき、いつしか平和の尊さや命の大切さが薄らぎ、平和ぼけとなり、
すさんだ社会になりかねません。南陽市においても、昭和63年に核兵器廃絶と人類の恒久平和を願
う平和都市宣言をしております。
  そこで次の質問をします。
  1つ目、学校教育の中で、平和学習についてどのように取り組んでおられるか。
  2つ目、ピースネットの活用はあるのか。
  続いて3点目でありますが、6月の補正予算についてであります。
  経済の悪化は底をついて最悪期を脱したと報じられておりますが、7月の雇用情勢は完全失業
率が5.7%、完全失業者が359万人、また、有効求人倍率が0.42倍といずれも過去最低を記録し、過
去最悪の状況になっております。南陽市は6月の補正予算で、地域活性化・経済危機臨時対策交付
金及び緊急雇用創出事業臨時特例基金等々を財源に使い、さまざまな事業を展開しておりますが、
その進捗状況及び成果と今後の方向について質問します。
  1点目、各事業の進捗状況について、現在どのようになっておるのでしょうか。
  2点目、成果の状況についてお尋ねいたします。
  以上質問します。当局の誠意と熱意ある答弁を求めます。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  2番片平志朗議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、学校教育における平和学習については、教育長より答弁をいたさせますので御了承願い
ます。
  初めに、ナラ枯れ被害についての1点目、山形県のナラ枯れ被害状況についてでございますが、
平成20年度の被害木調査結果は、国有林3万8,900本、民有林2万8,361本の合計6万7,261本で、
そのうち本市の被害木については、民有林120本となっております。今年度のナラ枯れ被害木状況
については、現在調査を実施しており、調査完了後に被害木処理業務の発注を行ってまいりたいと
考えております。
  2点目の、合成フェロモンによる防除実証試験成果とその実用化についてでございますが、昨
年度、防除実証試験地を県内44カ所に設置し、1カ所で4万匹以上を駆除した実績があります。本
年度も梨郷地区総合公園南側の市有林内で県が実施主体となり、防除実証試験を実施中であります。
県では試験結果を踏まえ、平成23年度の実用化に向け検討していく予定ということでございますの
で、御理解を賜りたいと存じます。
  3点目の、防除助成金制度と伐採木活用補助金制度についてでございますが、現在、県の補助
金交付事業として、みどり環境税を活用した山形県資源環境型防除モデル事業があります。この事
業は、森林所有者、森林組合等が事業実施主体で対応できる事業で、ナラ枯れ被害木に係る伐倒・
造材・運搬路開設等が対象となる事業であります。今後のナラ枯れの被害状況は拡大する傾向が予
想されることから、県及び近隣市町と調整しながら対応してまいりたいと考えております。
  次に、6月の補正予算についての1点目、進捗状況についてでございますが、地域活性化・経
済危機対策臨時交付金につきましては、将来に向けた地域の実情に応じてきめ細かな事業を積極的
に実施できるよう、国の第1次補正予算において創設されたもので、本市におきましても地域経済
の活性化や安全・安心のための事業を盛り込んだ実施計画を策定し、各種事業を推進しております。
  8月末現在の進捗状況は、2億3,576万1,000円の予算に対して7,604万4,000円が執行済みで、
進捗率は32.3%でありますが、昨年度の生活対策臨時交付金を活用して、4月から経済対策として
実施しております地域振興基金事業を含めますと、進捗率は44.8%であります。
  また、雇用対策につきましては、2,501万円の予算で23名の新規雇用が創設されておりますが、
年度当初から実施しているふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業を含めますと、
総額6,287万4,000円を予算措置しており、53名の新規雇用を創出しております。
  さらに、このたびの9月補正予算におきましても4名の雇用を創出するための予算を計上して
いるところでございます。
  2点目の、成果の状況についてでございますが、依然として厳しい地域経済や雇用情勢の中に
あって、経済危機対策臨時交付金に加えまして、国の経済対策のためのさまざまな補正予算を積極
的に活用し、公共施設維持補修や市道単独道路整備事業、持ち家住宅建設助成金など幅広く施策を
講じておりますので、地域経済の活性化に大きく寄与しているものと認識しております。
  雇用創出につきましても、直接雇用や委託事業により幅広い年代層の雇用を創出するとともに、
経済対策で行う各種事業によっても、新たな雇用の創出に結びついているものと認識しております。
今後も、建設事業にあっては早期発注に努めるとともに、市内企業の受注機会の維持・向上に配慮
しながら、地域経済や雇用情勢を見きわめ、機動的かつ適切な事業の実施をしていきたいと考えて
おりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  三ケ山教育長。
○教育長  それでは、2番片平志朗議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、学校教育における平和学習についての1点目、学校教育の中での取り組みについてで
ございますが、平和学習は国際理解を深め、戦争を防ぎ、平和を維持するための教育活動として、
学校教育の一領域として扱われております。また、平和を校是としまして、学校経営の柱に位置づ
けて教育活動に取り組んでいる学校もございます。教科の学習はもとより道徳教育や福祉教育、環
境教育、国際理解教育等の関連を図りながら、学校の実情や児童生徒の発達段階に応じて、平和を
尊重する心、さらには学級、学年、学校あるいは社会の中で悩み、苦しんでいる人を黙って見過ご
さない心を育て、よりよい生き方、あり方を主体的に追求する児童生徒の育成に努めているところ
でございます。
  教科におきましては、国語の物語や説明文での学習題材を通して戦争の悲惨さや平和の尊さの
読み取り、社会科、歴史・地理、現代社会での戦争の歴史、紛争の実態、平和条約や軍縮の取り組
み、日本国憲法に盛り込まれた戦争放棄や平和追求の理念等の学習を行っております。
  教科以外におきましても、本の読み聞かせの中で、戦争や平和を取り上げた題材を扱うことも
ございます。また、歌詞の意味を理解し、情感を込めながらつくり上げていく合唱活動を通して、
平和の尊さを学んだり、児童生徒の発達段階に応じて、総合的な学習や特別活動の学習において戦
争と平和について調べ、発表し合ったりするなどの取り組みがなされております。
  しかしながら、議員御指摘のとおり戦後64年過ぎ、日本における戦争体験者の高齢化により、
直接的な戦争体験の言葉による伝承が難しくなってきている現状がございます。平和を追求し、活
動する姿から学んだり、みずから平和の大切さを考えて活動したりするような意欲や態度の育成を
図るため、修学旅行等において県外施設での研修を通して、戦争の悲惨さや平和についての理解を
深めたりしておりますが、戦争体験のある家族や地域の方々から直接お話をお聞きする機会を設け、
身近な方からも御協力いただくような取り組みを大切にしたいと考えております。
  2点目のピースネットの活用についてでございますが、国立長崎原爆死没者追悼平和記念館の
ホームページ上におきまして、インターネット会議システムによる平和学習をピースネットとして
紹介されておりますが、現在のところ、市内小中学校におきましては、このシステムを活用した平
和学習はなされておりません。
  先ほども御説明申し上げましたとおり、児童生徒の実態や発達段階に応じて平和学習が進めら
れております。ですが、このような学習や活用もあることを各校に指導・周知してまいりたいと考
えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  片平議員。
○片平志朗議員  1つ目のナラ枯れ被害についてでありますけども、昨年の被害状況、ですから
12月ですか、私が質問したときの被害状況と同じだということなんですが、今年度はそれを上回る
勢いで被害を受けていると。地域的にも山形県は全市町村に等しい被害区域になっておりますし、
県を越えて、今まで被害が確認されていない宮城県においても時間の問題だろうという森林組合の
専門家の見方をしておりますけども、この私が質問する一番の理由は、その防除の方法はいろいろ
あるんでしょうけれども、今合成フェロモンの実証検分が成功のほうに動いていて、23年度からう
まくいけば実施だということなんですが、画期的な防除の方法が開発されてしたとしても、カシナ
ガを媒体とするナラ菌の一つの伝染病なわけですけれども、この病気と人間の防除のイタチごっこ
ではないかというふうに思うんです。ですから、これを解決する方法として、どのように当局は、
要するにどのようにしたら解決の方向に向かうのかというふうに考えていらっしゃるか、その辺を
お聞きしたいところです。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  ナラ枯れ被害につきましては全国的には大分前から出ております。昭和40年代から
出ておりまして、北陸地方を中心にして日本海側をずっと上ってきたという経緯もございます。こ
の間、近畿地方等々で大分猛威を振るいまして、大問題になって、現在も続いているような状況で
ございます。例えて申し上げれば松くい虫の被害と同じような形でございまして、議員のおっしゃ
るとおりイタチごっこをしているような状況下でございます。
  一番の問題が、ナラ枯れの被害の面積が、本市におきましても面積が極めて大きいということ
があるかと存じます。ほぼ天然林が大分ございますが、そちらの68%ほどが50年以上木が伐採され
ていない木だということでございます。このナラ枯れにつきましては、特に古い木ほど住みつきや
すいということがございまして、そちらの更新をどのような形にするのかということで、本市のみ
ならず県等々も苦慮しているような状況でございまして、これについても何らかの利用策等々も踏
まえながら検討してまいりたいと考えております。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  課長も認識しておられるとおり、防除というのはあくまでも人間で言うとこの
ように悪くなったからということで、そこに薬を塗ったり、薬を飲むというような対処療法だと思
うんですね。これは今現段階ではこれ以上拡散しないように有効な防除法を研究して、それを実施
しなきゃいけないということはもちろんですけれども、最終的な目的はやっぱり山里の活用、今ま
で活用されなくなった、あるいは伐採して利用されなくなったものを再利用して、森林を若返らせ
るという方向に、この方向性はだれが考えても明快なわけですよね。方向性は。ですから、その防
除のやり方ばっかりに目先をとらないで、将来を見据えていろんな手だてをやっていただきたいと
いうことが、私の1番の質問のねらいであります。
  確かにさまざまなその処理方法も開発されていますけども、今現段階で明確にしておきたいん
ですけれども、どういったその処理方向として打ち出されているのかというか、あるのか、処理の
仕方ですね、防除の方法でなくて今度は処理の方法について、処理または活用方向というんですか、
お尋ねしたいと思います。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  御質問のお答えということで、市長が申し上げましたナラ枯れ被害の実証事業とい
うことで、被害木等についての開設路等の経費、被害木の搬出・破砕ということで、破砕しまして
利活用を図るという形になりますけれども、そちらの経費について森林組合等が事業主体になりま
してできる形になってございます。現在、県のほうで募集しておりますが、第1次の募集の結果で
は3団体しか今のところ県のほうには届いていないということで、現在、第2次募集、ちょうど被
害が見えてきたということで募集がなされているところでございます。
  本市につきましては、今になりましてぼつぼつということで見えてきたところでございますの
で、こちらについての時間までに間に合うとすれば、そちらのほうも含めまして検討してまいりた
いということで考えているところでございます。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  ちょっと私耳が悪いんでよく聞こえなかったんですけれども、その処理方法に
ついて3段階あるというふうなことなんでしょうか。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長 それについては破砕処理でございます。する部分と、防除ということで、松くい虫と
同様に利用しないで薫蒸して、ビニールでくるんでしまうという部分と、あと立ち木のほうにかん
注するという方法がございます。かん注する場合につきましては、これで助かりますと二度とかか
らないという耐性ができるとされておりますが、まだ本市の場合出たばかりですので、どういうふ
うになるのかめどが立たないんですが、実施もしてみたいという考え方を持っているところでござ
います。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  ちょっと私の調べた範囲では、最近調査研究されたということなんですけれど
も、要するに短木処理ということで短く切って、山の中に放置しておくと。これは薬も何も要らな
いわけですけれども、1メーターから10センチくらい。で、結局カシナガの生息環境を悪化させる
ということで、当然中でナラ菌が繁殖できなくなるわけですから、そしてまたカシナガが寒さに弱
いというふうに聞いています。越冬できなくなってそこで全滅ということではないでしょうけれど
も、半数以上死んでしまうというようなことを聞いておりますが、その辺は御存じでしょうか。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  資料で見せていただきました。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  いずれにしましても先ほど申し上げたとおり里山の活用、木材も含めてですけ
れども、そういった資源の有効活用できるシステムづくりと森林の整備が急務だということで共通
の認識を持ってよろしいでしょうか。
○議長  鈴木農林課長。
○農林課長  できることでしたらぜひ利活用しながら再生整備が、森林の再生が図られればこれ
にこしたことはないということで考えております。こちらのほうの利活用についても、皆様方から
の御指導・御助言を賜りながら鋭意進めてまいりたいと存じますので、よろしくお願いしたいと思
います。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  これは山新の21年の4月29日に、県農林水産部森林課の志藤主査さんが投稿し
た記事の中に、このように書いているんですが、当然その防除の方法も書いていますけれども、最
終的にこういうことで締めくくっております。「有効な防除方法を開発しても、快適な生活環境が
保証されていれば、嫌われ者のゴキブリがいなくならないのと同じように、被害はなくならない。
地球温暖化対策が求められる今、バイオマスエネルギーとして里山林の利用を図ることが、カシナ
ガにとって最大の脅威なのです」ということを書いているんですが、結局ここに尽きるんじゃない
かというふうに思います。今後、農林課のカシナガに対する防除方法とその活用のシステムの運営
に期待したいところであります。
  次の質問に移らさせていただきます。学校教育の中での平和学習についてでありますが、先ほ
ど教育長さんより答弁がありましたけれども、こう言っている私自身も昭和27年生まれですから、
当然戦後生まれの戦争を知らない世代に入るわけです。ただ、戦争体験を聞いたかというと、聞く
機会が私の子供のころは当然、私の父母とか、いろりを囲んで団らんの話の中によくその悲惨さ、
思い出話混ぜて聞かされたんですが、そういうことも今の現状ではままならないと。戦争当時生ま
れた人でも64歳なわけですから、当然戦争体験はしていないわけです。戦争を実際に体験している
方は、後期高齢者の75歳以上になるわけですから、そういった自分の孫にもそういうことを伝える
ことができない、もうそういう状況になってきているわけですね。
  そこで、1年に1回くらいは、この8月でもいいんですけども、鎮魂の意味を込めて戦争体験
の人の話を聞いたり、講話を聞いたりする機会があっていいんじゃないかというふうに思うわけで
す。学校教育の中で、先ほど説明がありましたピースネットの活用はまだされていないということ
ですが、その活用するそういうシステムというか、当然インターネットは引いてないとできないん
ですが、そういったものは各学校そろっているんでしょうか。現状はどうでしょうか。
○議長  長濱学校教育課長。
○学校教育課長  インターネットの接続状況ということですけれども、これは当然そろっており
ます。今回御質問いただいておりますピースネットの関係につきましては、希望があれば、その団
体さんのほうからそういった必要な機器も貸し出していただけるということでございますので、先
ほど教育長も答弁させていただいておりますけれども、いわゆる戦争の悲惨さあるいは平和の大切
さという学習について、議員おっしゃるとおり本当に大事なことだというふうに認識しております。
したがいまして、このピースネットというような学習形態も、一つ取り組むことは可能であるとい
うようなことについて各学校に周知をしながら、最終的には学校長の判断になりますけれども、そ
ういった形で平和学習を進めていきたいというふうに考えております。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  何もピースネットにこだわるわけじゃございませんけれども、やっぱりじかに
戦争体験者や、あるいは被爆体験者から生の声を聞いて、ここの子供たちの、あるいは私たちの心
にぐさりと残るということが、大人になってからも後々いい方向に行くんじゃないかと思います。
確かに今いろんな意味で命の大切さということで、そっちのほうにウエートを置きながら講習会等
あるいはいろんな講師を招いてお話されているようです。それはそれでまた結構だと思うんですが、
1年に1回ほど取り組んで、ピースネットにこだわる、体験者がですけれども、生きているうちに
ぜひ継承の機会を与えていただきたいものだなというふうに思います。
  続きまして、3点目の6月の補正予算についてでありますけれども、先ほど市長さんからも御
答弁ありましたけれども、多少国内総生産は上向いているといえども、雇用情勢は先ほどお話のと
おり非常に厳しいものがあって、過去最悪の一途をたどっているというような現状なわけです。そ
れで、まずその国の政策も受けて、市としてはさまざまな6月の補正予算を組んでその事業を展開
したわけですけれども、その率先して当然やらなければいけないのは市の使命なわけですけれども、
ただ、それをやるにしてもこれは国のお金あるいは市のお金を使ってやっているわけですから、限
度があるわけですよね。幾ら補助制度、助成金を使っても、雇用の維持の効果にはおのずと限度が
あるわけですけれども、これをやっぱり打開する強力な方向性というか手だてについて、市長みず
からどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。事業の報告はわかりました。
○議長  市長。
○市長  余りよくわかりませんが、質問の内容ですよ、何を期待しておられるのかですが、なか
なかそういう特効薬的な対処の仕方がないがゆえに、世界、全国各地で御苦労いただいているので
はないかなと、こんなふうに思っております。
  中でも南陽市は、今回そうしたさまざまな制度をもって、とにかく市内の企業あるいは市内で
御苦労いただいている雇用を失った方々、直接今回はその制度を使って、役所あるいはそれに関連
するものとして雇用を確保しているわけでありますが、これですべてがうまくいくというふうには
全く考えていませんが、何らかの形で起爆剤になって、企業を含めて自立できればありがたいし、
そうしたうちに積極的な消費拡大が進んで、市内の景気が回復することを期待しているし、待って
いるというような状況ではないのかなと。少なくとも我が南陽市の必要な予算を外部に出さないで、
できるだけ市内に効果の上がるような手法でこれを執行していきたいと、こんなふうに思っている
わけですが、今の段階では近隣の市町見ても、南陽市内の企業の、あるいは業者等々含めても、仕
事を持っている数あるいは市が発注している事業量含めても相当群を抜いているというか、そうい
う意味では南陽市内はよそから見ると相当活性化しているのかなと、こんなふうに思っておりまし
て、今のところ自分のやり方についてはそう間違いないのかというふうに思っているところでござ
います。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今の質問はおっしゃられたとおり、当然市の打ち出す事業の展開をしてもおの
ずと限界があると。特効薬がないということなんですけれども、私自身はそういう思いは同じにし
ても、例えばその雇用を生み出すためには、やっぱり当然仕事量も含めて南陽市民の活発な内需拡
大がなければならないわけですけれども、ですから、それを掘り起こす事業の展開あるいは新規事
業の展開、そっちの方向に行かないとうまくないんじゃないかというふうに思います。
  例えば先ほど、これは一つの例ですけれども、ナラ枯れの被害についていろいろこれから対策
を講じていかなければいけない、大げさな言葉で言うと局面を迎えているわけですけども、そのこ
との対策についても、例えばそれを、切った木を有効活用するための一つのバイオマスエネルギー
を生み出して、そこに新たな新規事業としての展開あるいは雇用を生み出していく。ですから、一
つの特効薬がないかわりに、いろんな方向性というか、一つの事業ばっかりでなくていろんな関連
性があるわけですけれども、そこのところをしっかり結びつけていただきたいと。一つの事業をや
ってそれで終わりじゃなくて、それが雇用に結びつき、経済へ結びつくというような方向性は、私
自身そういう風に理想なんですけれども、思っているんですが、それに関して市長はどうでしょう
か。
○議長  市長。
○市長  一つの考えとしていいわけですけれども、ただそれが経済活動として成り立つのかどう
かということもあるわけですから、一番はやはり一人一人が将来に希望を持って、やっぱり個人個
人内需拡大に努めるとする、そういうことが一番大事なのではないかなということを思っておりま
す。一番いいのは、やはり一人一人がお金を使うと。年金もどんどん使っていただいて、内需拡大
に努めていただくという中で、相当の消費拡大につながっていくから、比較的多角的な企業、産業
の雇用拡大につながっていくし、経済も拡大していくのじゃないかなというふうに思っております。
  いずれにしても、やっぱり世の中が不安だということではなかなか消費拡大につながっていか
ないわけですから、そういった意味では社会の安定あるいは将来の希望、こういったものをしっか
り見通せるような社会をつくっていく、あるいは保障してやることが大事なのかなと、こんなふう
に思っておるわけであります。とりわけ今のところは市内の企業を中心に地産地消、そういった形
で積極的に内需拡大を図るべき努力をしているところでございますので、片平議員についてはぜひ
御協力をいただきたいと、このように思っております。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  その思いは同じにしても、やっぱり行政側として、その地域の使命や企業の牽
引役であるわけですから、しっかりとその内需拡大に結びつく企業と連携した今後の新規事業や、
あるいは雇用の創出に全力を傾けていただきたいということをお願いして、一般質問を終わらせて
いただきます。
○議長  以上で2番片平志朗議員の一般質問は終了いたしました。大変御苦労さまでございます。
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