平成22年12月定例会
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午前11時10分  再開
○議長  再開いたします。
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片平 志朗 議員 質問
○議長  次に、2番片平志朗議員。
〔2番 片平志朗議員 登壇〕
○片平志朗議員  おはようございます。
  2番片平志朗です。
  さきの通告書に従い、一般質問を行います。
  早いもので、今年も残すところ1カ月足らずとなりました。この1年は気候変動も激しく、我が国初め世界各国で大変な猛暑や豪雨に見舞われました。今、メキシコで開催されております気候変動枠組み条約COP16は、2012年に終了する京都議定書にかわる新しいルールづくりが主要課題であります。日本政府は、京都議定書は先進国だけに削減義務を課せられており、世界の排出量の4割を占める中国や米国は削減義務を負っていない枠組みの単純延長は、断固として認められないとして強く反対しております。地球温暖化の問題は、全世界共通の課題であることは否定できない認識となっております。すべての主要排出国による公平な枠組みの構築を目指して、頑張っていただきたいと思うのであります。
  一方、貿易自由化を柱とする環太平洋経済協定(TPP)の交渉を関係諸国と開始する基本方針を固めましたが、我が国将来の農政、農業政策を明確にしないまま関税が撤廃されれば、農家への大打撃と大幅な自給率の低下が予想されます。貿易を自由化するTPPに参加しないと、グローバル経済から日本は排除されるとの見方もありますが、経済的な合理性の観点ばかりでなく、「命の基盤」としての再認識に立ち返り、しっかり農業政策を与野党総上げて議論し、打ち出していただくことを願うものであります。
  さて、前置きはこれくらいにして、質問に移ります。
  1項目めの、武道必修科に向けての取り組みについてであります。
  この質問は、昨年12月定例会でさせていただきましたが、今進められている中学校整備事業が完成間近となり、この12月15日には宮内中学校を皮切りに、新校舎、新体育館・新武道館等の使用が開始されます。生徒たちは今までの不便さや不安から開放され、新しい学び舎で勉強できることを心待ちにしておりました。我々はそんな生徒たちのやる気をそがないようにしなければならないと思うのであります。何事も最初が肝心ですので、次の点について質問します。
  各中学校で上棟式が生徒参加のもととり行われましたが、これは最近見られなくなった上棟式の儀式を生徒たちに体験させたいという市長の配慮からだと思っております。生徒たちは貴重な日本の伝統文化に触れられ、思い出に残ったことと思います。
  そこで、このように節度ある行政の対応を常に考えている市長に、次の点について何点か質問します。
  中学校で武道の必修科には直接関係しませんが、関連がありますので質問させていただきます。
  1点目、3中学校竣工祝賀会などの計画はあるのでしょうか。
  次の2点目でありますが、古来、武道は心身を鍛錬する神聖な場として、使い始めには必ずこけら落とし等の行事を行い、清めていた歴史があります。そこで2点目、武道館完成のこけら落としを考えているのでしょうか。
  3点目でありますが、平成24年度から始まる武道必修科の選定と指導体制はその後どのように進んでいるのでしょうか。
  2項目めの、幼保一元化についてであります。
  今、国が2013年度、平成25年度から導入を目指そうとしている幼稚園と保育所を一体化したこども園は、少子化の進行や育児サービスの多様化に伴って生じている待機児童の増加や定員割れによる施設の増加の問題を解消し、教育水準の均等化とサービスの効率化を目指すものとあります。今までは、幼稚園は文部科学省、保育園は厚生労働省の管轄と縦割りの二重行政になっており、一本化されることは望ましく思いますが、一方、現場からは資格や施設の整備また料金体制等々の問題で、反対の声も上がっております。このような観点から次の質問をします。
  1点目、市内にある幼稚園と保育園の現在抱えている問題について。
  2点目、幼保一元化についての当市の考え方は、または計画はどのようになっておるのでしょうか。
  3点目、漆山保育園の民営化をやる理由についてお尋ねします。
  以上、壇上からの質問を終わりますが、当局の誠意ある御答弁をお願いいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  2番片平志朗議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、武道必修科に向けた取り組みについては、教育長より答弁をいたさせますので御了承願います。
  初めに、幼保一元化についての1点目、市内幼稚園、保育園が抱える問題点についてでございますが、本市内には3カ所の幼稚園と6カ所の保育園、さらに3カ所の児童館が設置されております。昨今は女性の就労環境の変化などにより、より早い段階から、また、より長時間子供を預けることのできる私立の保育園に申し込みが集中し、入所をお待ちいただくケースがある一方で、全体の児童数は減少傾向にありますので、公立の幼稚園や保育園では恒常的な定員割れが生じているような状況でございます。この施設ごとの入所児童数の偏りが、まず、問題の1点として挙げられるわけであります。
  問題の第2点目は、定員割れが続く状況では、施設の運営や維持も困難になってまいりますので、持続可能なサービスの提供という基本的な部分での問題を抱えていると認識をいたしているところであります。また、幼稚園と保育所等は、異なる基準や制度のもとで運営されており、以前より改善が図られておりますが、その目的や指針は統一されているわけではありませんので、小学校就学への円滑な移行の面でも問題を抱えていると思っております。
  2点目の、幼保一元化についての市の考えについてでございますが、さきに申し上げました入所施設の偏りや円滑な就学への移行という点について、幼保一体化は問題解決のための一つの方法であると考えております。いわゆる保育制度改革後のこども園と言われる幼保一体型施設では、一つの基準や理念のもとで運営されますので、その面ではどの施設でも同様な幼児教育や保育サービスが受けられるということになりますから、保護者の施設選択の幅が広がる可能性も出てまいります。また、乳児期に必要な保育、就学前に求められる幼児教育などが、その発達段階に応じて提供されるということになりますので、円滑な就学への移行という問題に関しましても一定の効果が期待できるものと考えられるところであります。
  しかしながら、少しずつ幼保一体化に関する情報が聞こえてくるようにはなりましたが、各方面からの意見も分かれており、流動的な部分が多くあります。詳細はまだ明らかになっていない状況でございますので、本件につきましては今後の動向を注視し、適切に施策を講じてまいりたいと考えているところでございます。
  3点目の漆山保育園の民営化の理由についてお答えいたします。
  従来から、公立の施設の場合は、その施設がある地区の方々が利用するという、地区の施設であるという側面がありました。現在、幼保一体化を軸とする保育制度改革の中で言われているのは、利用者が選択するということでございますので、必ずしもそこの地区の方だけが利用するとは限らないことになります。また、公立施設を選んでいただくためには、例えば乳児も預かることや、預かり時間を延長するなど、民間の施設と同様な利便性が求められてくるものと考えられております。
  このたびの漆山保育園の民営化問題についても、定員を大きく割り込んでいる実態や、保育施設等の状況からして、現状を維持しながら多様な要求にこたえていくのは相当に困難であり、検討の過程で公立から民間へ移行させることも一つの選択肢ではないかとされたところでございます。この案件につきましては、今後、地域の方々と協議を重ね、来年度の12月ごろまでには結論を出したいとこのように考えているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
  以上であります。
○議長  猪野教育長。
○教育長  2番片平志朗議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、武道必修科に向けた取り組みについての1点目、3中学校の竣工祝賀会などの計画についてでございますが、現在、赤湯中学校武道場整備工事及び宮内中学校改築整備事業主体工事については工事が完成し、沖郷中学校改築整備事業については、3月の完成に向け順調に進んでいる状況であります。また、今後に関連する解体工事や外構工事が施工予定されております。このように工事内容、完成時期が異なることや、学校側の教育計画が年度末でさらに厳しくなることから、市としましては統一した竣工式の計画は考えてございません。
  なお、各中学校には、学校の自主性・自立性を生かし、それぞれの実情に応じた取り組みをお願いしているところでございます。
  2点目の武道場のこけら落としについてでございますが、工事の内容と完成の時期が同じでないことから、基本的には各中学校ごとに生徒を対象として独自に実施することで計画しております。
  具体的には、赤湯中学校は武道場の単独建設であり、12月6日に引き渡しを受け、生徒たちが使用できる状況になりました。宮内中学校も今月10日、引き渡しの予定であります。それにあわせ、両校では1月中を目途に、地域の指導者の方々等をお招きし、生徒に対しての演武を行い、あわせて武道の意義をお話ししていただく学習や、生徒同士の試合などを計画しているところでございます。沖郷中学校は、新年度に入ってからということになります。
  3点目の武道の必修科目の選定と指導体制についてでございますが、平成24年度から中学校の新しい学習指導要領による教育が全面的に実施されます。それに伴う武道必修科の趣旨につきましては、これまで御説明させていただいておりますが、我が国固有の伝統と文化により一層触れることができるような指導のあり方を改善するために、体育担当教員の武道に対する指導力の一層の向上及び生徒の体位体力の向上に努めていかなければなりません。
  武道の種目選択につきましては、各学校の教育課程や生徒の実情等に応じて各学校で選択していくことになっております。武道は保健体育の授業になりますので、基本的には各学校の体育担当教員における指導が中心でございます。武道を専門とする担当教員の配置や物的設備面での安全面確保や保護者への経済的負担あるいはこれまでの教育的実績などを考慮し、種目を決定していくこととしております。来年度は、これまでも選択体育等で授業実績のある柔道を中心に授業が進められる予定でございます。
  なお、平成24年度学習指導要領の全面実施以降は、柔道に限らず剣道なども視野に入れ、地域の方々や関係各団体との連携を図り、ボランティアによる授業支援や実技指導あるいは講演・講話等の御協力をお願いし、各学校との調整を図りながら、武道のねらいに即した教育活動や指導体制の充実の推進を進めてまいりたいとこのように考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  片平議員。
○片平志朗議員  3中学校の祝賀会に関しては、完成もばらばらで、その学校の判断にお任せしているということでありますけれども、これは市の財政の半分くらいの予算を投じてやっている南陽市の歴史始まって以来の大事業でありますので、単にその祝賀会をやるのかやらないのか、学校にその判断をお任せしているというのでは、教育委員会の立場がないというと語弊ですけれども、姿勢がおかしいんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長  教育長。
○教育長  先ほどの答弁でも申し上げましたわけでありますけれども、これから解体工事や2期工事の外構工事などが計画されております。それぞれの時期が大きくずれてきます。赤湯中学校は、武道場建設をもって竣工に入りますけれども、例えば宮内中学校は24年度に至らないとなかなか実施できないというようなことで、各学校がそれぞれ子供たちや保護者の方と相談し合って、どういう形で竣工式をしていくのか、市の協力が必要なのか、教育委員会の協力が必要なのか、教育委員会も主催側に回るのかとかいろいろ検討していただいて、そういう意味で学校の自主性・自立性ということを重視して、これから検討していただくということを考えています。
  議員おっしゃるとおり本当に100年に一度のすばらしい事業でございますので、その辺は慎重に、いろいろな方々から苦情がないように、子供たちが納得、保護者も納得するような形で進めてまいりたいとこのように思っています。
  以上であります。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  本体工事、建物そのものは年度内にほぼ完成されるわけですけれども、そのほかの整備事業ですか、周りの整備事業は24年度に持ち越すこともあるということは、それは先立って示された工程表を見ればわかるんですが、どこかで一つけじめをつけていただきたいという思いがあるわけです。ましてや今年から再編統合ということでスタートしているわけですから、その辺を教育委員会はしっかり音頭とっていただいて、学校にお任せという形じゃなくて、ある程度学校側と話し合って進めていただけたらというふうに思うわけです。
  それから、やっぱりその祝賀会をやることによって、子供たちもいよいよこの学び舎で本当に本腰を入れてやらなきゃいけないという気持ちも湧くでしょうし、また、保護者間の何ていうかな、思いもまた一層新たに深まってくるんじゃないかというような気がしますので、その辺はよろしく御配慮をお願いしたいと思います。
  2点目の武道館のこけら落としの件ですが、特にこけら落としというものではないんですけれども、始める前に生徒たちに、1月の中ごろですか、武道関係者の方の援助をもらって、子供たちに演武または子供たちに試合等をさせて始めるというような計画をされていることは、すごくいいことだと思いますけれども、その先に、とにかくさきの必修科に先立って、各地域で、全国の地域で連携、指導者の実技実践講ということで、文科省から委託を受けてそれぞれやっているわけですけれども、そのアンケート等を見ると、やっぱり演武をしている指導者、その子供が立ち振る舞いを見て「美しい」とか、「伝統の重みを感じた」とかという感想が多かったように思います。
  そういう中からきちんと入っていただきたいなという思いでこの質問をさせていただいたわけですけれども、同時にやっぱり子供にせっかくそういう場を設けるわけですから、保護者を含めた授業として展開していただければ幸いかなというふうに思います。何でかんで私の言っていることは、こけら落としをやれということではなくて、これからそういうものを学ぶという、武道場で学ぶというその心構えとして、何かスタートするのにふさわしいものを見せていただきたいということで言ったわけです。
  当然、南陽市、武道に関しては、四道会、スポーツクラブがあるわけですから、あるいは体協関係の組織もあります。人材的には十分だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
  次に、関連してですけれども、宮内中学校の武道館、武道場をちょっと見せていただいて、柔道は畳、もう既に敷かってあるわけですけれども、非常に剣道場の床が素足で踏み込んだ場合、かたいような気がします。かたいというか、実際かたいんですけれども。壁にクッションつけられてますね。クッションというか、あれは何のためにつけているんでしょうか。あのやわらかいビニールレザーのクッションですか。
○議長  学校整備課長。
○学校整備課長  では、お答え申し上げます。
  武道場につきましては、剣道、柔道場一つずつ計画してございまして、柔道場につきましては畳を敷きますと剣道場まで延ばすことができるということから、危険防止のためにクッションがついてございます。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  私が聞いているのは、床じゃなくて壁です。
○議長  学校整備課長。
○学校整備課長  すみません、私、床って聞いてしまいました。壁のスポンジにつきましても、柔道場等の、投げたときにぶつかってけがをしないようにということで、剣道場と柔道場が1つずつあるんですけれども、畳を敷きますと柔道2面ができるということで、壁についてもクッションがついてございます。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  そうすると、柔道場の畳を上げると剣道場の床と同じ床の仕様になっているんですか。
○議長  学校整備課長。
○学校整備課長  お答え申し上げます。
  畳を上げますと剣道場2面ということで、床も同じになってございます。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  前にもお話ししたと思うんですが、剣道、武道というのはほとんど素足ですよね。素足。ですから、ああいうふうに、何ていうか余り滑らなくしてしまうと、子供たちが自分の体重の何倍もかけて踏み込むわけですから、かかとを痛めてしまうという事例が全国でもいっぱい発表されているんです。それで、やむなく選手になった子供がかかとにサポーターして出ているような状態が、光景がよく見られるんですね。それはある程度指導の方法もあるでしょうけれども、床が武道に適していない状態になっているんですね。要するにかたいということですね、早い話、かたい。で、滑らない。
  ですから、私たち武道をやっている側から見れば、壁なんか安全防止のためでしょうけれども、今どき壁に押しつけてやって、ぶん投げてやってするような荒げいこはしませんので、そこに金をかけるんだったらば、床にもう少しお金をかけていただいて、ある程度踏み込んでも吸収できるようなそういう構造にすべきだったと思うんですが、これは後の祭りですけれども、今後のため、どうでしょうか。
○議長  教育長。
○教育長  ただいまの御質問については、さきの定例会でも片平議員さんから御質問があったわけでございますけれども、かた過ぎてもだめ、やわらか過ぎてもだめ、非常に微妙なところでございます。やわらかいと、それに伴う事故が多発します。特に剣道などにつきましては、全国的な事例としてたたらを踏むような状態で、非常に足を痛めたというケースがあるというようなことで、我々も議員さんの御意見を伺いながら、できるだけ床をかた過ぎてもだめ、やわらか過ぎてもだめということで、業者と相談しながら今日に至ったということが1点目であります。
  2点目につきましては、子供たちの、成熟していない子供たちが、これは授業でも使うわけですから、部活だけじゃありません。どんな不慮の事故があるかわかりません。そのために完全にカバーをつけていないと、だれが責任をとるのかとなったときにとんでもない事態が発生します。そういうことで、万全に次ぐ万全を期して対応を図らせていただいております。
  以上であります。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  私言っているのは、あそこは私らは学校の一つの設備なんでしょうけれども、武道場というように入り口にも書いてあります。そういうとらえ方、観点から言っているわけで、総体的にいろいろ配慮した結果がそうなったということなんでしょうけれども、今後、だから特に武道必修科でやっている中ではそんな問題にならないでしょうけれども、使う頻度も少ないし、部活で毎日使う柔道とか剣道の子供たちの安全管理について、特に床、床がかたいから出てくる足の故障、そんな観点からモニタリングをしていただきたいと思います。
  3点目の平成24年度から始まる武道必修科の選定と指導体制ということなんですが、これは昨年の12月で質問させていただいて、そのときには、何をやるかは武道、各学校にお任せしているとしながらも、教育委員会では柔道のできる環境整備を整えているという返答をいただいています。いただきました。今日ははっきり柔道をやるということを言われましたので、今さら剣道をやれとは言いませんが、基本的には武道の精神を子供たちに触れさせるという大義名分というか、大もとがあるわけですよね。その中で各学校の選択肢があるということなんですけれども、一つだけやって、果たしてその目的が達成されるかという疑問があるわけです。
  武道といっても剣道から、柔道、空手、少林寺、なぎなた、居合道、いっぱいあるわけですよね。そういったさまざまな武道をぜひ子供たちの目に、するかしないかは別にして、目に触れさせていただきたいということで、そういう方向も考えていらっしゃるということです。もう一回、その辺をお聞きしたいんですが。
○議長  猪野教育長。
○教育長  移行期の23年度につきましては、今まで格技、旧は格技と申しましたけれども、柔道のいわゆる授業で、何しろ非常に実績を持っているということで、指導者もやっぱり柔道指導はやっておりますので、子供たちの安全や今までの実績を踏まえて柔道でいきます。完全実施になる24年度につきましては、これにつきましては剣道それから柔道、相撲の中から、各学年1つを選択するというような形になりますので、3年生は全面的な選択になりますけれども、1、2年生につきましては1つとればいいということでありますので、その学校に例えば剣道のすばらしい指導者が配置されたということであれば、剣道ということもありますということであります。
  それから、部活動も教育課程の中に入っておりますので、今四道会のほうと協議しながら、部活動や、それから子供たちに武道の精神を教えるような学習のときには、剣道の方にも入っていただくような方向で計画を進めているところであります。すべて柔道に固定しているわけじゃありません。23年度につきましては、柔道で武道の授業を行います。24年度につきましては、剣道、相撲も視野に入れながら、授業を計画していきたいとこのように考えております。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  わかりました。ちょっと勘違いしておったところもあったようですけれども、いずれにしてもその指導、学校に剣道、柔道あるいはそういった武道を指導できる先生が配置されれば、それは一番こしたことはないんですけれども、それと同時に配置されなくともその先生は文科省にうたっていますように、ある一定の武道に対する実技研修ですか、受けていただいて、ある程度の実技的なことは指導できるまでされることと、そういう体制がなっているようなんですけれども、ただ一つ疑問に思うのは、そういう人が果たして、例えば武道に対する日本人の考え方とか、発想の由来とか、あるいはいろんな礼儀作法の仕方とか、仕方は教えられればわかるんですけれども、そういう伝統的なことについて子供たちに指導することができるかどうかということについて、疑問なわけです。その辺をどういうふうにカバーしようとしているのか、教育委員会の考えをお聞きしたいと思います。
○議長  教育長。
○教育長  非常に失礼な言い方になろうかと思いますけれども、名選手必ずしも名指導者にあらずと。やはりこれはあくまでも教育でありますので、教育のいわゆる専門職の免状を持っている本務者が、先生が、今議員がおっしゃったようにさまざまな研修を積んで、また、いわゆるボランティアのゲストティーチャーであられる南陽市のその道の達人の方との協力を得ながら進めてまいりたい。そうすると非常に偏りがなくて、子供たちの全人的な発達を促進する意味での武道の教育がなされると、私はかように考えております。
  ですから、助け合って、南陽市の目指す地域総合型教育というような意味から、いろいろな南陽市の人材の方も協力していただいて、だけどあくまでも学校の先生が責任を持って子供たちを育てるような体制をできるように、教育委員会は指導・助言を加えていきたいとこのように考えます。
  以上でございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  あくまでも教育の一環としてやるから、保健体育の先生方が主体であるという認識は、私も重々わかっております。それと同時に、やはりより武道に対して専門的な知識や技術の習得に結びつけるには、どうしても長年やってきた地域との、その地域の指導者の力をかりなければ達成できないと思うんですね。そこを教育長さんもとらえていらっしゃるので安心しましたけれども、そういう方向で進んでいただければ幸いと思います。
○議長  続いて、幼保一元化についてのことでありますけれども、先ほど市長から答弁ございましたけれども、特に最近の親の、保護者のニーズとしては、どうしても居残り保育とか、延長保育とか、あるいは土曜保育とか、そういう流れになってきているんで、私立のほうに移る傾向にあるというふうに御答弁されましたけれども、それは私は素人なわけですけれども、公立ではそういうことは対処できないんでしょうか。その辺、専門的な分野から担当課長にお伺いしたいと思います。
○議長  大沼福祉課長。
○福祉課長  お答えいたします。
  例えば夕方というか、夜になりますけれども、延長保育については、議員さんおっしゃるとおり公立では6時半、私立では7時15分までといいうようなことで行っておりますが、これについては当然人の体制が必要になってくるわけです。御存じのとおり三位一体改革の中で、公立の保育園についてはすべて一般財源で措置をするというふうなことになっています。私立の保育園については、国・県・市からのお金を出し合って、措置費として委託料を差し上げていますので、市の負担というのは実質的には15%か20%ぐらいの間になっているというのが実態であります。それから考えれば、当然、市の保育施設にこれ以上人員をかけるというのはなかなか困難であるということが1つ。
  あともう一つ、保育士さんが、今現在、臨時の保育士さんの確保というのが非常に困難になりつつあります。ですから、どうしても延長保育で対応できるような保育士さんを確保するというのも困難になっているという要因が一つにあります。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  定員割れによって生じる公立の運営が地方財政を圧迫しているということは私も知っているんですが、だからそれを切り捨ててより財源確保のしやすい民間に移行するということですか。
○議長  大沼福祉課長。
○福祉課長  保育サービスは、私立も公立も全く同じ保育サービスをしています。内容等については、国の定めた保育指針に基づいて保育をやっておりますので、同じサービスを提供するに当たって、やはりコストというものも一つの考え方の中に入ります。
  市としてはどのぐらいの負担になるかというふうなことを先ほど申し上げたわけですが、実際は、今現在は大体3歳児から5歳児の七十数%、80%弱の方が、実際は私立の保育園に入っているというのが現状です。今現在、定数割れというふうなことの私どもの答弁もそうなんですけども、市長の答弁にあったわけですが、例えば平成元年のころは500人弱の子供が毎年生まれていたんですけども、今現在は270人から250人の間しか、もはや出生していないという現実がございます。しかし、20年前とほとんど定数は変わっていませんので、どこかここかに無理が重なるというのは当然のことだというふうに理解しております。
  私どもとしては、保護者にとってはいいサービスが受けられて、かつ市としては出すお金が少なくなるというのは当然検討すべき課題だというふうに考えております。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今お答えいただいた平成元年には500人ですか、現在は250人程度の児童まで落ち込んでいるということで、この数値だけ見ても児童割れするのが当然というような状況ですけども、幼保一元化についてはこれはもともと民主党のマニフェストの一部だったわけですけども、幼稚園は文科省で保育園は厚生労働省という、縦割り行政に対するそういった子供の施設の一本化というような図れる方向で今進んでいるわけですけども、この方向自体には私自身は反対するものではありませんけども。
  もうあんまり時間がないんで3番のほうに、漆山保育園の民営化に関連して移りますけども、市のその財政的な、定員割れによって財政的に苦しくなってきている。だから、このままでは今まで以上の保育サービスを提供することができないと。これは、保護者から見れば、保護者から見ればあくまでも市の言い分であって、保護者は本当に今までどおりの保育サービスを受けられるのか、また、それ以上の保育サービスを受けられるのか。その保育サービスに対して不便になったり、保育料が上がったり、低下することを懸念しているわけですね。
  漆山保育園の場合は、その地域の特性があると思うんですよね。二世帯家族が多いために、家である程度子供に対して見ていただける環境、家庭にあるということから、そういう子供さんたちが多い。そういう中でいきなり、要するに今の状況で満足しているんじゃないかというふうに私はとらえているんですが、それに対していきなりこのままでは経営が厳しいから、保育サービスをこのままでは受けられないから民間委託すると、こういうふうな切り出しには、何だべというふうにならざるを得ないわけですね。その辺の乖離を今後どうやって埋めていくのか。まだ10月の中旬ですか、保護者に対しての説明会というのは1回しか開いてないわけですね。今後、どのようにその保護者との乖離を埋めていこうとしているのか、その辺、課長さんにお聞きしたいと思います。
○議長  大沼福祉課長。
○福祉課長  漆山保育園の民営化につきましては、今後1年をかけて検討するというふうなことでありますので、今後、どのような形がいいのかを含めて保護者の方と相談いたします。ただ、私どもが提案したのは、もともと漆山には50人ぐらいの児童数が住民基本台帳上はあると。ところが、実際は25人しか入っていないというふうな現実。つまり外の宮内幼稚園とかつばめ幼稚園、または宮内の双葉保育園にお子さんが半分ぐらい行っていらっしゃるというふうなことになれば、当然漆山保育園としてのサービスが低下していたのではないかというふうなこともございますので、その辺も含めて今後どういうやり方が必要なのか、検討してまいりたいというふうに思います。
  ただ、私どもとしては、3歳児未満の保育とか、延長保育とか、例えばバスとか、いろんな具体的な案について事細かに前回の説明会ではなかなか言い切れませんでしたので、その辺は保護者の方との要望をもう一度お伺いしながら、適切に対応したいというふうに思っています。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今のお話の中で、漆山地区だけ見れば対象児童数が50名で、実際は25名しか入っていないということで、ほかの施設にあとは入っているということなんですけども、それはそういう数字の意味するところというのはどういうふうに、何が原因でそうなっているかというふうに調査されたでしょうか。
○議長  大沼福祉課長。
○福祉課長  流れとして、一つの流れとして先ほど申し上げたんですけども、延長保育、例えば土曜日も延長保育をしながらやりますとか、バスを出しますといった場合、例えば宮内の双葉保育園と同じサービスを提供しますというふうになった場合に、今、宮内双葉保育園に入っている方が、私どもの調査では12名いらっしゃいましたので、ある程度12名の中からこちらの漆山保育園のほうにシフトいただけるんではないかというふうな期待を持っております。ただ、幼稚園につきましては、これは幼児教育というふうなこともございますので、そこの部分についてはまだ検討はしておりません。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今のお話を私なりにまとめてみますと、50名いるのが25名実際入園されているという最大の理由は、保護者から見れば預けたいんだけども、そこにそういった保護者に合うような保育サービスの提供がなされてないからやむなくほかへやっているというふうなことだと思うんですが、具体的にその辺を保護者の、今度は第2回目においては、その保護者の考え方、その辺の考え方、何でほかのとこへやっているのか、やらざるを得ないのか、その辺の実情までしっかり踏まえて、踏み込んでお話して説明していただきたいというふうに思います。
  漆山保育園の場合は、もう53年くらいですか、たっている。私の年代の方が子供のころに通われたくらいの年数がたっているわけですけれども、そのお孫さんというか、来ていらっしゃるわけですけども、そういう中でずっと非常に地域に密着した保育園でありながら、今こういうふうなことになっているということの問題点の究明、究明をよろしくお願いします。
  私は、何でこういうふうになったかはよくわかりませんが、平成15年に機能分散ということで、本当は保育園ですから児童の対象年齢は0歳から就学前の5歳ということになっているんですが、いつのまにか機能分散ということで、さまざまな南陽市に3歳児未満の乳幼児の保育所が開設され、今では漆山保育園は2歳児が1名ですか、その機能が分散されてしまったということでそっちのほうに流れていったような気がするんですが、その辺の考え方はどうでしょうか。
○議長  大沼福祉課長。
○福祉課長  お答え申し上げます。
  3歳未満児について、乳幼児保育センターのほうでお預かりしているというのが実態でありますので、先ほど申し上げたとおり、宮内の双葉保育園は一環してお預かりしてますけども、赤湯については赤湯の双葉保育園と赤湯の乳幼児保育センターで先ほど議員さんのおっしゃるとおり機能を分けて保育しています。ただ、そこは専門的に保育できるというふうなことで、市のほうで整備いたした経過がございますので、ただゼロ歳児が急に増えてきて待機状態になっているというのが、今の経済状況とやっぱり関連があるのではないかというふうに考えておりますので、なかなか待機児童の解消についても非常に施設との関連があるので困難であるというふうなことが1つ。
  あと、例えばほかの児童館等については、3歳児までは私立の保育園に預けているけれども、3歳からは児童館に戻っていくというふうなこともございます。これはやはり地域とのつながりとか保育サービスとの関連もあると思われますので、先ほど申し上げたとおり、実際3歳児以上については十分キャパが南陽市の場合はありますので、均衡が崩れているということについては、今後とも状況を確認しながら検討していきたいというふうに考えています。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  いずれにしましても保育ニーズに対するサービスの向上、これはもちろんしなきゃいけないわけですけども、もともとその辺が問題点になっているわけですから、ただ、何が何でも親の選択肢が広まるということにおいてはいいんですけども、やっぱり幼稚園とか保育園といっても児童福祉施設であり、あるいは教育施設であるわけですから、これは地域密着型というのが、その地域の住民が盛り立てていくという面もあってもこれは当然だと思うんですね。
  だから、その辺の兼ね合いと、いかに保護者の方に民間委託することによる将来の将来像というか、その辺をもっと時間というか、先ほど言われましたけども、すぐにやるような最初の考え方から、保護者の反対を受けて、しまいには9月ごろまで結論を出すというような答弁だったわけですけれども、その辺まで時間があるわけですから、丁寧に説明していただきたいなというような気がします。そういうことで私の質問を終了させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○議長  以上で、2番片平志朗議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでございます。
  ここで、暫時休憩いたします。
  再開を午後1時といたします。
午後 0時09分  休憩