平成22年6月7日(月)午前10時00分開議

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議事日程第2号
平成22年6月7日(月)午前10時開議

 日程第 1 一般質問

   散会
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本日の会議に付した事件
 議事日程第2号に同じ

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出欠席議員氏名

◎出席議員(19名)
 1番 白鳥  雅巳  議員    2番 片平  志朗  議員
 3番 吉田  美枝  議員    4番 梅川  信治  議員
 5番 川合   猛   議員    6番 髙橋   弘   議員
 7番 板垣 致江子   議員    8番 髙橋   篤   議員
 9番 田中  貞一  議員   10番 遠藤  栄吉  議員
11番 松木  新一  議員   12番 漆山  鏗一  議員
13番 桑原   仁   議員   14番 小野 健一郎   議員
15番 佐藤   明   議員   16番 伊藤  俊美  議員
17番 殿岡  和郎  議員   18番 小林  啓市  議員
19番 渡部   敬   議員
◎欠席議員(0名)



説明のため出席した者の職氏名

塩田 秀雄 市長          柴田  誠 副市長

樋口 一志 総務課長       松田 直二 企画財政課長
(併)選挙管理
委員会事務局長

伊藤 賢一 税務課長       鈴木 隆一 市民課長

大沼 豊広 福祉課長       鈴木  聰 保健課長

大坂 剛司 農林課長       齋藤 洋一郎 商工観光課長

土屋 喜重 建設課長       新野 甚吉 上下水道課長

濱田 俊明 会計管理者      大澤 俊逸 消防長

門間 利行 消防課長       堀  啓治 消防署長

三ケ山 岩男 教育長        猪野  忠 教育次長

伊藤 圭一 管理課長       長濱 洋美 学校教育課長

髙橋 秀雄 学校整備課長       山田 俊彦 社会教育課長

尾形 真人 スポーツ文化課長  青木  勲 代表監査委員

板垣 俊一 監査委員       中條 晴雄 農業委員会
                      事務局長                                  事務局長

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事務局職員出席者

斉藤 彰助 事務局長       板垣 幸広 議事係長

安部 真由美 庶務係長      長沢 俊博 書記



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開議
○議長(伊藤俊美議員)  御一同様、御起立願います。
  傍聴者の方も御起立願います。
  おはようございます。
  御着席願います。
  これより本日の会議を開きます。
  ただいま出席されている議員は全員であります。
  よって、直ちに会議を開きます。
  本日の会議は、お手元に配付してございます議事日程第2号によって進めます。

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日程第1 一般質問
○議長  日程第1 一般質問であります。
  本定例会において一般質問の通告のあった議員は4名であります。
  一般質問においては、発言される議員、答弁される執行部ともに簡明に行い、その成果が十分
得られるよう、そして市民の負託にこたえられるよう特段の御配慮をお願いいたします。
  それでは、順序に従い一般質問に入ります。
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吉 田 美 枝 議員 質 問
○議長  最初に、3番吉田美枝議員。
〔3番 吉田美枝議員 登壇〕
○吉田美枝議員  おはようございます。
  議席番号3番吉田美枝でございます。
  平成22年6月議会一般質問トップバッターとして壇上に立たせていただきます。
  それでは、さきに通告してありますとおり、子育て支援と男女共同参画社会の推進についての
質問をさせていただきます。
  民主党は、衆院選でマニフェストに税金の無駄遣い根絶を掲げ、予算配分の優先順位を決め、
中学卒業まで1人当たり月額2万6,000円支給する子ども手当など、生活関連の施策に重点配分す
ることを打ち出し、国民の大きな期待を抱いて歴史的な政権交代を果たしました。
  しかし、その党首となった鳩山内閣が、就任8カ月余りで退陣に追い込まれてしまいました。
当初掲げた金額の半額支給になったとはいえ、皮肉にもその目玉政策であった子ども手当の支給が
開始された直後の退陣です。
  民主党政権は、社会で子供を支えると言って、所得の制限なく一律に中学生までの子供に対し
子ども手当を支給、また高校の授業料無償化にも踏み切りました。
  しかし、リーマンショックに端を発する世界的な経済危機により、厳しい雇用、失業状況が続
き、貧困と格差拡大が重大な社会問題になってきております。そして、その貧困がさらに子供の生
活に大きく影響し、子供の教育を受ける権利までをも脅かす状況に至っております。
  政府は昨年10月、日本の相対的貧困率を15.7%と発表しました。17歳以下の子供の貧困率は14.
2%ということです。その貧困ラインは、国の平均的な所得額の2分の1です。日本では、夫婦と
子供1人の世帯では、年収240万円が貧困ラインです。国立社会保障・人口問題研究所によれば、
貧困率は1990年代から上昇し、国全体の人口で約2,000万人が、子供は約300万人が貧困に相当する
とのこと、実に国民の6人に1人、子供の7人に1人が貧困状態にあるということになります。特
に母子家庭などのひとり親世帯の相対的貧困率は59%に上り、経済協力開発機構OECD諸国平均
の31%に対し、日本はそのほぼ2倍で、ひとり親世帯の過半数が貧困状態にあるということになり
ます。
  こうした中、多くの当事者の運動と世論に押されて、民主党政権は昨年12月1日から生活保護
の母子加算を復活させました。さらに、低所得の父子家庭にも児童扶養手当が支給されることも決
まりました。施行予定が8月1日ということで、初支給は12月になるようです。これまで私も父子
家庭の支援を訴えておりましただけに、大変喜ばしく思っております。
  以上のような観点を踏まえ、広い意味での子育て支援について、次の3点を質問いたします。
  1点目、本市における児童扶養手当支給者数のここ数年の動向についてお伺いいたします。
  2点目、本市における父子家庭の支給者見込み数をお伺いいたします。
  3点目、本市における就学援助金の支給状況についてお伺いいたします。
  次に、男女共同参画社会の推進についてでありますが、この問題については、昨年6月議会で
も同じような質問をさせていただいた経緯がございますが、あれからちょうど1年が経過いたしま
すので、その進捗状況をお伺いいたします。
  男女共同参画なんようプランは、基本法が成立してすぐの平成12年に策定されたもので、県内
でも非常に先進的で、かつ積極的な計画であったと理解しております。私は、この男女共同参画な
んようプランのダイジェスト版しか目にしたことはございませんが、5つの基本目標に対し、それ
ぞれ幾つかの重点目標があり、基本施策が掲げてあります。内容もとてもすばらしく、今現在うた
われている推進内容と少しも遜色のない進歩的な中身となっております。
  それだけに、このなんようプランの策定に当たられた男女共同参画推進懇話会のメンバーでき
ちんと検証し、次につなげていくことが重要であると考えます。今後の取り組み方針をお伺いいた
すものであります。
  以上、当局側の誠意ある御答弁をお願いいたしまして、私の壇上からの質問とさせていただき
ます。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  おはようございます。
  それでは、3番吉田美枝議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、子育て支援についての1点目、児童扶養手当支給者数の動向についてでございますが、
平成21年度末現在での児童扶養手当の受給者数は224人であり、5年前の平成17年度末の203人と比
較いたしますと、21人、約10%の増となっております。
  また、年次ごとの受給者数は、平成18年度は208人、19年度は213人、20年度は218人でありま
す。
  児童扶養手当の受給者については、祖父母等との同居という場合もあり、同一世帯員の所得や
扶養家族の数によって支給制限が定められ、全部支給者と一部支給者とに区分されております。
  平成17年度と平成21年度の支給者数は、全部支給者が8.8%の減、一部支給者が21.4%の増と
なっておりますので、所得が非常に低い、または扶養親族等が多い受給者が減少し、ある程度の所
得がある方が受給者となるケースが増加している状況にあります。
  2点目の父子家庭の支給見込み数についてでございますが、児童扶養手当は所得状況による支
給制限のほか、さまざまな受給条件がございますので、確実な数値をお示しすることは困難であり
ますが、18歳以下の児童を養育している父子家庭の数は、平成21年8月1日現在で61世帯であり、
そこから所得制限により要件を満たさない分を除いた41世帯が支給対象と見込まれ、支給総額は年
間1,400万円程度と推計しているところでございます。
  3点目の就学援助金の支給状況についてでございますが、家庭の経済的な理由によって平成21
年度に就学援助の対象となった児童・生徒数は、小学校で71人、中学校で54人であり、就学援助費
の支給総額で、小学校では約400万円、中学校では約440万円となっております。
  次に、男女共同参画社会推進の今後の取り組み方針についてでございますが、男性も女性もみ
ずからの意思で社会に参画し、互いに支え合い、喜びも責任も分かち合える社会の実現を目指して、
平成12年に男女共同参画なんようプランを策定し、平成13年には南陽市男女共同参画推進委員会を
設置し、当該プランの推進に努めたところでありますが、平成21年度で計画期間が満了となりまし
た。
  平成23年度に向け、県では新山形男女共同参画計画の策定を、国では第3次男女共同参画基本
計画の策定に着手いたしております。国の基本計画においては、一人一人の人権が尊重され尊厳を
持って生きることができる社会という新たな方針が打ち出されておりますので、今後の南陽市にお
ける男女共同参画の計画については、国の計画策定を受け、時代に対応した新たな男女共同参画に
取り組んでまいりたいと存じているところであります。
  また、基本計画を策定することは大変重要なことではありますが、男女共同参画を実践すべく、
現在活動しておられる組織の充実を図ることも必要でありますので、えくぼ女性ネットワーク会議
が中心となり、女性団体の活動の場を広げるべく、今年の男女共同参画週間において講演会を実施
し、10月には女性まつりを開催する予定でございます。
  今後とも、家庭、地域、学校、社会と、ありとあらゆる場面で、啓発、普及を図る必要がある
と存じております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  3番吉田美枝議員。
○吉田美枝議員  まず最初に、子供の貧困問題についてでありますけれども、家庭での食事が十
分でないためおなかをすかせて登校する子、給食で栄養をとっている子、お父さんが失業し、部活
に必要な用具も取りそろえられないと嘆く中学生、深夜まで働く母親を一人で待つ母子家庭の子供、
卒業式に着用する中学校の制服を準備することができない子など、いろいろな子供の貧困に通ずる
ケースを耳にしてまいりました。
  ユニセフの子供白書などでは、経済的欠乏から、保育、教育、医療等のサービスの欠落、遊び
や休息の不足、虐待など、さまざまな権利が侵害されている、こうした状態のことを貧困と表現し
ているようですけれども、貧しい家庭の子供は十分な教育が受けられず、貧困が次の世代に引き継
がれる危険にさらされているとも危惧されております。
  そこで、この子供の貧困問題について、子育て支援行政としてどのように現状を把握されてお
られるのか、お伺いいたしたいと存じます。市長、よろしくお願いいたします。
○議長  市長。
○市長  今、吉田議員がおっしゃられたような状況も確かにあるやに聞いておりますが、ただい
ま申されたような本当に深刻な、まさに貧困と言うに値するような数がどの程度おられるかについ
ては、正確には私のほうで把握はしておりませんが、そんなこともあって、救える分野からという
ことで、中学校の完全給食などを実施したところでありますが、最近については、こういった経済
情勢ではありますが、それほど深刻化しているというような話を直に聞くことは少ないというふう
に現在、思っております。当時よりはですね、そういった方々の訴えが少なくなっているなと、こ
んな思いをしているところであります。
  何回も申しますが、正確にはなかなか把握できません。やっぱりそんなに自慢されることじゃ
ございませんので、なかなか正確な報告とか確認ができないというふうな状況にありますので。そ
ういった調査の仕方も、なかなかプライベートなこともございまして、しにくい、あるいはそのた
ぐいのことをやっていただいている児童・民生委員の皆さん方についても、なかなか難しい部分が
ありますというような報告でありますので、これをどのように正確に把握しろということになれば
少し難しいし、さまざま人権にかかわる問題も出てくるので、どうなのかなというふうに思ってお
り、なお、今後の機会があれば、いろいろ民生委員の皆さん方とも相談をしていきたいというふう
に思います。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  はい、ありがとうございます。
  なかなかやっぱり私のほうもいろんな状況を耳にするわけでありますけれども、当の本人から、
こういう困っているんだというような直接的なところはなかなか声として上げていただくというか、
やっぱりプライベートな問題なので、なかなか。そういった意味で難しいところがあるのかなと思
いますけれども、そういったところを耳にした場合、本当にその子の立場、親の立場に立って、支
援を求めていきたいと思います。
  次に、子供の貧困への対策についてでありますけれども、現在のような厳しい経済状況下では、
家庭環境が大きく変化することによって子供たちの心の安定が損なわれがちで、それによって学習
に集中して取り組めなくなったり、不登校傾向を示したり、時には問題行動に走ったりといったこ
ともあり得ると考えられると思います。
  また、等しく教育を受ける権利を憲法で保障されているにもかかわらず、保護者の所得や生活
水準によって子供の教育水準に格差が生じているようにも思われます。この教育格差について、教
育長はどのようにお感じになられておられるのか。そして、抜本的には国の責任、国の課題である
とは思いますけれども、南陽市として今取り組める子供の貧困対策についてお伺いいたしたいと思
います。
○議長  三ケ山教育長。
○教育長  学校といたしましては、貧困による格差というのは、これは絶対あってはならないと
いうことで、教育委員会は対応しているところでございます。
  ただ、今、吉田議員さんもおっしゃったように、なかなかそういったことをはっきり目にする
ことができないこともままありますので、今申し上げましたような対応を考えているわけでござい
ますけれども、今後もそういったことで、もしそうあってはならないと肝に銘じておりますので、
あったときにはいろいろ工夫しながら対応してまいりたいと思っているところでございます。
  以上です。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  先ほど就学援助金制度についてお伺いしましたけれども、この制度は、義務教
育は無償で憲法26条に基づいて、学用品とか入学準備金とか教科書費等を補助することによって、
経済不況による失業とか収入減などの経済的理由で子供の受ける教育が左右されることがないよう
に援助する制度だととらえますけれども、この就学援助の対象基準となる支給要綱というのはきち
んと策定されているのでしょうか、お伺いしたいと思います。
○議長  長濱学校教育課長。
○学校教育課長  ただいまの御質問の件でございますが、今議員おっしゃられたとおり、経済的
な理由によって就学が困難だというように認められたお子さんに対しては、必要な援助を保護者に
行うというような制度がございます。
  その中でいろいろ条件はあるわけですけれども、生活保護を受けられている御家庭には、要保
護援助というようなことで、今お話ありました学用品、あるいは学年によっては、例えば修学旅行
を実施する場合はそういった、限度額はございますが、必要な資金を援助すると。また、学校給食
費等についても、これも上限等ございますけれども、8割方援助するというような形で対応してい
るところでございます。
  さらに、生活保護というふうな認定はないにしても、ある程度その収入、あるいは御家庭の状
況に応じて民生委員の方の判断、それから学校長の判断によりまして、要保護家庭というような制
度もございますので、それは教育委員会のほうで要綱を定めて対応しているところでございます。
先ほど申し上げた数字につきましては、そちらの該当する御家庭というようなことで御理解をいた
だきたいというふうに思います。
  以上でございます。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  生活保護の御家庭に対する子供さんは要保護、民生委員とか学校長が定めた準
要保護。小・中学校で違いはあるにせよ、その要保護と準要保護の金額的なものは一律というか、
なっているわけでしょうか。
○議長  長濱学校教育課長。
○学校教育課長  先ほど御質問ありました児童扶養手当あるいは父子家庭へのさまざまな援助と
いうようなところでも御説明をしておりますが、ある程度の具体的な数式といいますか、算定基準
といいますか、そういったものがございまして、事細かくこの条件でこういうふうな状況だという
のを一言で申し上げることはなかなか難しいんですけれども、一つの基準額表というのがございま
して、それをもとにして必要な額を援助をさせていただいているというような状況でございます。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  はい、ありがとうございます。少しのみ込めてきたような気がします。
  その財源というのは、一般財源なのでしょうか。
○議長  長濱学校教育課長。
○学校教育課長  要保護の方につきましては、国が原則2分の1の補助、それから準要保護の、
これは小・中学生がいらっしゃる御家庭ということになりますけれども、一般財源、南陽市の財源
というようなことで対応しているところでございます。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  はい、ありがとうございます。
  それでは、年度途中に例えば失業等の経済状態の悪化に陥った場合などは、その時点での認定
というのもなされるわけでしょうか、お伺いいたします。
○議長  長濱学校教育課長。
○学校教育課長  基本的に、先ほど申し上げましたとおり、学校長あるいは民生委員の方の御意
見というようなことも尊重しながらということでございますので、原則的には前年度のうちに申請
をいただいておるわけですけれども、逼迫した状況になったというようなことであれば、直ちにで
きる限り早く対応するような段取りをとっているところでございます。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  ありがとうございます。
  あくまでも義務教育なので、本当にみんなが本当に就業しやすい環境づくりという意味からも、
よろしくお願いいたしたいと思います。
  次に、子育てをしやすい環境づくりという観点からニーズを調査してみた場合、就学前児童の
場合は保育所、幼稚園の費用負担の軽減で、就学児童の場合は安心して医療が受けられる体制の整
備が一番に挙げられているようです。
  そこで、医療補助についてお伺いいたしたいと思います。
  市長は、所得制限や一部負担金を撤廃し、就学前の乳幼児の医療費の完全無料化を実施されて
こられました。また、今年度からは、中学生までの入院費の無料化にも着手されました。厳しい財
政事情の中での御決断であったと思います。しかし、天童市では、入院、通院ともに中学生までの
完全無料化に取り組みを拡大しております。また、長井市でも、今年6月から小学生までの医療費
の完全無料化を決めております。
  南陽市で、もし小学生までの医療費の完全無料化に取り組むとした場合、概算でどれぐらいの
予算が必要となるか、おわかりになれば教えていただきたいと思います。
○議長  市長。
○市長  正確に把握しておりませんが、小学生の場合は2,000万円から3,000万円ぐらいかかるの
かなと。中学生の場合は、その倍ぐらいかかるか。倍だな、多いんだよな、人数が。
  いずれにしても相当な額になるというようなことで、先般決断したのが、とりあえずは入院と
いうようなことにさせていただきました。今残念ながら、南陽市も相当厳しい経済状況の中で収入
が相当厳しい状況にあって、市の財政そのものが厳しいということもあります。
  したがって、この辺の動向が少し見通せるようになれば、そういったことも検討できるかと思
いますが、今の段階では即座に、わかりましたというような状況ではないので、御理解をいただき
たいと思います。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  はい、ありがとうございます。
  繰り返しますけれども、就学児童の場合のやっぱり一番のニーズを調査した場合、要望として、
本当に安心して医療が受けられる体制の整備ということが一番に求められているということを、も
う一度お伝えしたいと思います。できるだけ早い段階で、経済事情がいい方向に向いて、子供の医
療費等の拡大につながることを望んでおります。
  あと、前回の3月議会で白鳥議員が質問されておられました、子宮頚がんの予防ワクチン接種
に対する助成についてでありますけれども、村山市では来年度からの全額助成を決めたとのこと、
女性の立場からして大変喜ばしいことだと、うらやましくさえ思います。
  子宮頚がんは、20代から30代の女性がかかるがんで最も多く、年間で3,500人もの女性が亡く
なっております。感染前で免疫力を獲得しやすい11歳から14歳までにワクチン接種し、定期的に検
診することで100%予防できるがんであると言われておりますが、半年の間に3回の接種が必要で、
費用も3回で4万から6万円かかると言われております。親の経済力や知識の格差が、そのまま接
種に反映するのではないでしょうか。
  先月末のことですが、孫のポリオ生ワクチン接種に付き添いました。無料で受けられる定期接
種のワクチンということもあるでしょう。ものすごい混雑状況で驚いてしまいました。その一方、
小児科の窓口でヒブ感染症や小児肺炎球菌感染症を予防する接種呼びかけのポスターをよく目にし
ます。有効な予防策であるとわかっていたとしても任意接種ですので、若い親御さんにとってはそ
こまでの経済的余裕がないのでしょう。接種に応じる方は少ないと伺いました。
  支援のあり方というものについて、私は手を差し伸べてほしいところに支援していってこそ意
義があると思うのですが、この点に関し市長の見解をお伺いいたしたいと思います。
○議長  市長。
○市長  議員さんのお気持ち十分わかるんですね。何でもしてあげたいんですが、先立つものが
なければ。どこの家庭だって同じだと思いますけれども、まず優先してやるべきことを整理をしな
がらやるというのが順序だろうというふうに思いますし、結果として持続できない、途中で破綻、
あるいは後世につけを残すというような政策ではいかがなものかと、こう思いますので、今できる
こと、現実的な議論をしないといけないのではないかなと、こんなふうに私は思っております。そ
ういう理想を持って進めることは大変結構だということで、私もそうは思っておりますが、現実的
に財布もあるわけなんで、そんなことを少し考えていただければ、あるいは御理解いただければあ
りがたいなと、こんなふうに思うところであります。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  市長さんのおっしゃることはごもっともだと思います。ただ、若いお母さんた
ち、小さい子供を育てている本当に20代、30代の親御さんたちの経済的なものというのは非常に緊
迫しておりまして、本当に必要だと思われるそういった予防策でも手が出せないというところを、
私は訴えていきたかったのであります。
  それでは、あえて若い親子さんたちからの反発を覚悟の上で申し上げます。
  市長は、平成19年度より少子化対策の一環として、そして子育て支援都市宣言の目玉政策とし
てハッピーママギフト事業、いわゆる出産祝金事業に取り組まれ、地元商店街の活性化と子供の誕
生祝いを兼ねての商品券を発行しております。今年度も1,800万円の予算が計上になっております。
学校整備事業に67億円もの財政支出が伴うこの厳しい財政事情の中で、そして民主党政権下での子
ども手当事業も始まった中、果たして本当に必要な事業なのか疑問に思うわけでございます。確か
に若いお母さん方からは、本当にこのハッピーママギフト事業で喜ばれているという声もお聞きし
ます。
  ただ、私の知人に、子供が欲しくてもできず、不妊治療を受けておられた方がおります。遠く
関東の病院での治療だったため、仕事の休みをもらい、高額な医療費と精神的にも大変な苦痛を伴
っての通院であったと思います。何年間か通院治療に通ったのでしたけれども、結局子供を授かる
ことはできませんでした。
  県内では、天童市や東根市、鮭川村などで県の助成に独自に上乗せをする形で特定不妊治療費
助成事業に取り組んでおられます。限りある財源を有効に、本当に支援を求めているところに使っ
てこその子育て応援事業になるのではないかなと考えますが、市長の御見解をお伺いいたしたいと
思います。
○議長  市長。
○市長  いずれも大事なことで、優越をつけるのは非常に難しいわけでありますが、とりわけ南
陽市の場合は市内の経済活性化、経済対策というようなものの考え方も根底にありまして、特にハ
ッピーママギフトにつきましては、市内の商店街以外は使えない商品券でございますので、そうい
った意味での地域経済に与える影響は非常に大きいというふうに思っております。
  したがって、単にそのことをすることによって子供が多くなるとか、出産率が上がるというよ
うなことよりは、そういった面もあるし、子供を産んでいただいたお母さん方に少しでも経済的な
負担をかけないようにということが主な目的で進めたハッピーママギフトでありますし、さらには
学校の耐震あるいは建設については全く趣旨が違うところでありまして、ぜひ御理解をいただきた
いというふうに思っております。
  なお、そういった不妊治療のお母さん方の気持ちは十分理解しておりますので、そういった必
要な事項については今後前向きに検討しながら、何らかの支援をしていけるように制度改革したい
と、こんなふうに思っておりますので、御理解いただきたいというふうに思います。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  ありがとうございます。不妊治療に取り組まれている方々への支援、経済的な
ものばかりでなく本当に精神的な苦痛も伴っての治療なので、そういった方々への支援を一日も早
くしていただければなと思います。
  ハッピーママギフトに関しては、地元の商店街の活性化を兼ねてということで、はい。ただ、
もう少し私のほうもこの件に関してはいろいろ研究していきたいと思っております。
  それでは、男女共同参画のほうなんですけれども、この策定は南陽市が本当に県内で一番早く
に計画策定されたわけでありますけれども、長井市と白鷹町では既に条例制定がなされております。
また、飯豊町、小国町、山辺町、中山町では、今年度以降の条例制定をめどに検討がなされている
ようです。山形市では、さきの計画が23年3月までであることから、一層の施策推進が必要である
として、23年度から5年間の新プランを来年2月に決定するとしており、その策定に向けて市民の
意見を聞く会を立ち上げ、案の取りまとめをしていくとのことです。
  南陽市としても、市民に向けた何らかの意識づけが必要であると考えますが、いかがでしょう
か。社会教育課長、よろしくお願いいたします。
○議長  山田社会教育課長。
○社会教育課長  それでは、お答え申し上げます。
  ただいま置賜の中でも条例化というふうなことでお話をいただいたところでございますけれど
も、まだ県内においては策定プランができていないという、まだ市町村もございます。そういった
中で、議員おっしゃられるように、南陽市が最初にプランを策定してきたというふうなことでござ
います。
  なお、今後の部分でございますけれども、現在私ども、プランの満了というふうにはなるわけ
でございますけれども、女性の登用率が30%というふうなことで計画してきた部分がございますけ
れども、そちらもまだ達成されていないという中におきましては、今後も継続したものというふう
にしていきたいと考えております。
  山形市さんのように、市民の意見を聞くというふうなことのお話もございましたけれども、ま
だ今のところ私どもは整理をさせていただくと考えているところでございます。
  以上でございます。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  ありがとうございます。
  この南陽プランが策定されて丸10年経過するわけでありますけれども、残念ながら、この男女
共同参画という言葉自体が市民に受け入れられなかったのではないか、そう感じます。むしろ男女
平等といった言葉のほうが耳なれた感があります。
  ともあれ、この男女平等を実現するための法律とか計画が整備されても、伝統的な価値観とか
社会慣行が見えない壁となって実現を阻んできたのではないかなと考えます。
  そこで、男女共同参画推進の窓口になっている社会教育課で、参画を進める1行ポエムとか、
何げない日常生活の中に見る男女共同参画の写真など身近に感じられる作品を募集して、えくぼプ
ラザ内に掲示し、市民の意識の啓発に努めることから始めるなんていうことはいかがなものでしょ
うか。お答えいただきたいと思います。
○議長  山田社会教育課長。
○社会教育課長  ただいま御意見いただきました部分、標語とか写真の共同参画というふうなこ
とは大変いいことだと私どもも思いますので、ぜひ今年の中でも取り入れていけるようにやりたい
というふうに思います。
  以上でございます。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  いろいろ皆さんで知恵を出し合って、この男女共同参画という言葉が市民の中
に意識づけになるように、行政の方ももちろんですけれども、私たち一人一人、そういった意味で
頑張っていきたいと思います。
  内閣府の男女共同参画局が、男女平等が進まない理由として、仕事と家事、育児、介護との両
立支援制度が不足、また、活用できる雰囲気がない、男性優遇の組織風土、固定的役割分担意識の
強さなどを挙げておられます。
  市長は、この男女平等が進まない一番の要因をどのように考えておられるのか、お伺いいたし
たいと思います。
  男女平等といっても、共働きの家庭で、やっぱり女性に家事とか育児の負担が女性にかかる背
景というのは、男性の長時間労働もさることながら、本当に若いお母さんたちからの声を聞いてみ
ますと、睡眠を削ってまでもというようなことがあるようですので、その辺市長として、どこが一
番の平等が進まない要因なのか、お伺いいたしたいと思います。
○議長  市長。
○市長  原因が何であるかというのは多種多様で、これだというのは非常に難しいものがあると
思います。それは確かに歴史的なものがあったり、習慣があったり、慣習であったり、あるいは個
々の意識づけの問題であろうというふうに私は思っておりますが、殊さらに男女平等、あるいは男
女参画と、こう言いますが、何をもって平等あるいは不平等と言っておられるのかなと。今、日本
は民主主義社会でありますから、すべて皆さん自由に、何を言っても、何をやっても、人様に迷惑
さえかけなければというような社会なわけなので、そこは個々のやっぱり意識の問題だろうという
ふうに私は思っております。
  さらに、必ずしも半々ずつとか、あるいは女性が多くとかじゃなくて、いずれも力のある人、
あるいは能力の高い人をサポートするというのも社会の参画の一つじゃないかなと。一人ではもの
はできないわけですから、政治をやるにも、あるいは介護をやるにも、さまざまなことがあると思
いますが、そこに参画して頑張る人、それを支える人、それも含めて私は参画だと、こういうふう
な認識をしておりますので、必ずしも外へ出て声を上げるだけが社会参画だということではなかろ
うと。家庭においてしっかり家庭を支える、優秀な子供を育てる、旦那さんの仕事をサポートする、
そういったことも大事な社会参画の一つであるし、貢献だというふうに私は認識しているんで、必
ずしも色分けする必要はないと、こう思っています。どうしても色分けをすると、無理が出てくる。
だから、おのおのの認識、あるいはその方々の行動、さまざまあろうかと思いますが、いろいろな
考え方があっていいのではないかなというふうに思っております。
  さらに、計画を立てるとか、条例化をするとかということも大事でありますが、何よりも大事
なことは、そういったことをやったって何も成果が出なければ何にもならないわけなので、まずは
実践できる体制、行動を起こせるような支援、結果を出すことが私は大事なのではないかなと、こ
う思っております。役所はどうしても計画をつくって満足する、後、大体担当変わりますから。そ
れじゃだめなので、条例化することも大事ですけれども、それよりも必然的に社会の中で男も女も
おのおの尊重し、認めて、自由に参加ができる社会をつくることのほうが大事、それをしっかり実
践していけるようにする、そういう積極的な自主的、自発的に行動できる女性をより多くつくるこ
とが大事だと、それはとりも直さず教育だと、こう思っております。
  したがって、幼児教育から含めて、今すぐそういうことになれていない人にやれといっても無
理ですから、徐々に時間をかけて取り組んでいくことが大事なのではなかろうかなと、こんなふう
に思っておりますので、ぜひ吉田議員におかれましても、そういった積極的なリーダーシップを発
揮できる女性の発掘並びに育成に御尽力いただきますようにお願いをして、私の考えとさせていた
だきます。
  終わります。
○議長  吉田議員。
○吉田美枝議員  何か男女共同参画なんて言っていると、何か誤解というか、私も男女共同参画
といって女性のほうばかり言っていると、何か男性の逆差別のように感じます。この言葉の意味合
いというのは、やっぱり男女がともに参画するということなので、そういった意味で、計画は立て
ても実行力がなければ、やっぱり事は進まないと思います。
  そういった意味で、先ほど社会教育課長のほうにもお願いしましたけれども、本当に言葉の本
当の意味合いが市民一人一人の意識に根づくような小さな取り組みから始めていって、やっぱり地
域は本当にみんなでつくり上げていくものだという考えのもとで、市民一人一人が男性も女性も関
係なく一緒に本当に積極的にかかわって、自分たちが住みやすい、そういった地域づくりに努めて
いくよう、私たちも、私も一生懸命努力していくつもりでありますので、本当に官民一体となって
いいまち、南陽市をつくり上げていくよう努力していきたいと思います。
  時間も残っておりますが、これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございまし
た。
○議長  以上で3番吉田美枝議員の一般質問は終了いたしました。大変御苦労さまでございまし
た。
  ここで暫時休憩いたします。
  再開を11時といたします。
午前10時48分  休憩
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