平成22年9月定例会
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午後 2時15分  再開
○議長  再開いたします。
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片平 志朗 議員 質問
○議長  次に、2番片平志朗議員。
〔2番 片平志朗議員 登壇〕
○片平志朗議員  2番片平志朗です。
  さきの発言通告に従い、一般質問を行います。
  今年の夏は、異常気象が世界じゅうで相次いでおります。日本を含めて欧州やロシアでは記録
的な猛暑が続き、中国やパキスタンでは集中豪雨が発生し、洪水や土石流などが続発しております。
また、南米では厳しい寒波に見舞われました。
  これらの異常気象の被害は、多くの人命を奪い、農水産物にも大きな打撃を与え、現にロシア
では大干ばつに見舞われ、穀物の輸出禁止に踏み切っております。
  異常気象の原因は、専門家の間では、北半球の上空を流れる気流(偏西風の蛇行)や熱帯海域
の海水面の異常が引き金との見方がされております。
  秋以後も厳しい残暑や異常気象が続くと予想されております。実りの秋を迎える時期でもあり、
大過ないことを祈るとともに、一刻も早く温室効果ガスの削減や自然環境の整備を急がなくてはな
らないと思うものであります。
  さて、本題に入りますが、1項目のスポーツ振興についてでありますが、今年度よりスポーツ
文化課が新たに設置され、市民一人1スポーツの推進と生涯スポーツ振興、発展のため、行政が先
頭に立ち、さまざまな施策とともに推進されようとしております。スポーツ大好き人間の塩田市長
ならではの策だと感心しております。
  スポーツの果たす役割は、健康づくりを初め、人づくり、まちづくりと、はかり知れない大き
いものがあります。
  そこで、次の点について質問します。
  1点目、市民のスポーツに対する意識調査はされているのでしょうか、お伺いします。
  2点目、各スポーツ団体との連携を今後どのようにしていくのか、そのお考えをお伺いします。
  3点目、市内体育施設の整備は十分か。体育施設と連携した合宿施設はあるのか。
  2項目の学校林の整備と活用についてであります。
  旧吉野中学校学校林の間伐問題で、後世に美林を残すことを目的に、間伐を業者に依頼したと
ころ、現状は残すべき太い木が全部伐採されたことから、被害届を出され、捜査中とのことですが、
事態発生から1年以上経過しておりますので、一日も早い解決を望むものであります。
  また、二度とこのような事態が起こらないためにも、今後の学校林の整備体制や活用の方法に
ついて検討していく必要があると思います。そういう観点から、次の点について質問します。
  1点目、旧吉野中学校学校林の間伐問題の調査状況と、今後の解決へ向けての方向性について
お伺いします。
  2点目、今後の学校林の整備と活用体制についてどのように考えているのか、お伺いします。
  最後に、3点目、学校林についての市の条例(南陽市学校基金の設置、管理及び処分に関する
条例)は現状に即しているのか、当局の考えをお伺いします。
  以上、質問を終わりますが、当局の誠意かつ前向きな答弁を求めます。
  今の点で発言通告の中のと相違がありましたので、再度、スポーツ振興についての4点目、付
加させていただきたいと思います。大変失礼しました。
  4点目、スポーツのまちづくり条例制定は考えておられるでしょうか、お伺いします。
  大変失礼しました。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  2番片平志朗議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、学校林については、教育長より答弁をいたさせますので、御了承願います。
  初めに、スポーツ振興についての1点目、市民のスポーツに対する意識調査についてでござい
ますが、直近では、平成21年12月に実施しました第5次市総合計画策定のための市民意向調査での
項目の一つとして、スポーツに関する調査を実施しております。また、それ以前につきましては、
平成7年6月に南陽市民の運動・スポーツに関する意識及び活動状況調査を実施しており、これら
の調査結果を踏まえ、市民ニーズに応じたスポーツ振興策に取り組んでいるところであります。
  2点目の各スポーツ団体との連携についてでございますが、体育協会につきましては、平成21
年4月より市内体育施設の指定管理を行っていただいております。各体育施設の機能を発揮した有
効活用と各競技団体などとの利用促進、調整等が円滑に図られることを目的としており、スポーツ
振興の拠点としての位置づけといたしております。
  スポーツ少年団は、体育協会の下部組織として位置づけられており、指導者派遣や大会支援等
で十分な連携が図られているものと認識しております。
  また、総合型地域スポーツクラブにつきましては、種目、世代や年齢及び技術レベルという3
つの多様性を生かし、指導面などでスポーツ少年団との連携を期待しているところでございます。
  これらの各種団体とスポーツ文化課が積極的にかかわりを持ちながら、ともに生涯スポーツの
振興を推進してまいりたいと考えております。
  3点目の市内体育施設の整備についてでございますが、議員御承知のとおり、市では市民一人
1スポーツを目指し取り組んでおり、近年、多くの市民の方がさまざまなスポーツに親しまれるよ
うになってまいりました。しかし、スポーツ種目の多様化により、すべての利用者に満足いただけ
るまではいかないまでも、主要なスポーツ施設については整備されているものと認識しております。
  なお、体育施設の修繕につきましては、緊急性の高いものから整備を図っておりますので、御
理解を賜りたいと存じます。
  また、体育施設と連携した合宿施設の必要性については十分認識をしておりますが、市内宿泊
施設などの豊富な地域資源を連携させた活用を図ることにより、交流人口の拡大を推進し、関連産
業の振興、特に都市圏との交流によってもたらされる地域の活性化、地域資源のPR等の情報発信
による効果についても大いに期待するところでありますので、御理解を賜りたいと存じます。
  4点目のスポーツのまちづくり条例制定についてでございますが、現在、昭和63年9月議会に
おいて議決されました南陽市健康体力づくり都市宣言に基づき、平成15年度に健康なんよう21計画
を策定し、平成16年度から25年度までの事業計画を定め、多種多様な健康づくり事業を展開してい
るところであります。
  また、市民がいつでも、どこでも、だれでも、いつまでもスポーツに親しむことができ、健康
で豊かな生活を支える環境づくりに取り組んでおりますので、現在のところ、スポーツだけに特化
したまちづくり条例を制定する考えはございませんので、御理解を賜りたいと存じます。
  私からは以上でございます。
○議長  三ケ山教育長。
○教育長  2番片平志朗議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、学校林の整備と活用についての1点目、旧吉野中学校学校林の間伐問題の調査状況と
今後の方向についてでございますが、8月20日の議員全員協議会で報告いたしましたとおり、現在、
南陽警察署で捜査が継続中でありますので、その結果を踏まえて対応を検討してまいりたいと考え
ております。
  また、被害があるのは事実でありますので、損害については、被害の回復を図ってまいりたい
と考えているところでございますので、よろしく御理解ください。
  2点目、今後の学校林の整備と活用体制についてでございますが、学校林は、戦後の国土復興
の一環として、森林資源の確保、国土の緑化、学校建築等の基本財産を確保するために、国を挙げ
て整備されてまいりました。近年は、森林や木材産業を取り巻く社会状況の変化により、児童生徒
の生きた教材としての役割がクローズアップされております。
  今後は、以前、片平議員から学校林の活用について御提言いただいておりますが、その内容に
沿いながら、生きた教材として、自然から学ぶ環境教育や心を豊かにするための体験活動の場、そ
して、さまざまな活動を通して地域の方々との連携を深める場として、有効に利活用が図られるよ
う検討してまいりたいと考えております。
  3点目の学校林について市の条例は現状に即しているのかについてでございますが、学校林関
係の条例につきましては、現在、南陽市学校基金の設置、管理及び処分に関する条例により施行さ
れておりますが、今後検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  片平議員。
○片平志朗議員  1点目の市民のスポーツに対する意識調査の件でありますけれども、平成21年
に調査されたということで、もう少し具体的に、どの程度の人数で、せめて、結果はいいんですけ
れども、要するに1週間に30分以上スポーツをしている人の割合とか、そういったことを中心に、
もう少し具体的に担当課から教えていただければ幸いと思います。
○議長  尾形スポーツ文化課長。
○スポーツ文化課長  お答え申し上げます。
  まず、国では、スポーツ振興法に基づいて、スポーツ振興計画を策定しております。その中で、
国の政策目標として、ただいまありましたスポーツ実施率を50%に上げるということで、今、取り
組んでおります。
  市の実態といたしましては、先ほどもありましたとおり、二十以上の成人を対象に2,000人を
サンプルとして実施いたしました。回答率は58%であったわけでありますが、南陽市の場合はスポ
ーツ実施率が29.7%、約3割という程度でございます。前にもありました平成7年実施から比べれ
ば、10%アップしているという状況でございます。
  その具体的な内容でありますが、運動の目的ということで、皆さん健康志向が高いということ
で、それなりには意識はしておりますが、いろんな物理的な理由、例えば仕事、家事、育児が忙し
いという理由でなかなか習慣化されていないというのが50%弱あったわけであります。また、情報
不足ということで、なかなかスポーツ教室の情報がないとか、そういうのもありましたので、その
辺を、もっとニーズに合ったスポーツ教室を実施したり、あるいは情報提供をきめ細かに実施した
りして、今、取り組んでいるところでございます。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今のアンケート調査から、スポーツの実施率が前回調査したよりも10ポイント
ほど上がって、約30%くらいになっているという大変喜ばしい傾向だと思うんですが、そのアンケ
ートの概要の中から、特にスポーツ文化課として、どういう問題点がクローズアップされているの
か、その辺をお聞かせいただきたいと思います。
○議長  尾形スポーツ文化課長。
○スポーツ文化課長  問題点と申しますか、その内容を分析いたしますと、やはりスポーツ実施
率3割の年齢層でありますが、30、40代に比べて50、60代のほうが実施率が高くなってございます。
当然、小中高とスポーツをそれぞれ子供たちはしてきているわけでありますが、一たん就職してし
まうと、それが崩れると。それで40代、特定健診にひっかかり、自覚を持ってやっとスポーツを始
めると、運動を始めるというような、全国的にもそうでありますが、そのような実態であります。
  あと、このアンケート調査の中でも、スポーツや運動をしたいと思うが、どこでだれを対象に、
参加費など情報がないというのが10%あったわけであります。それに関しましては、先ほども申し
上げましたとおり、もっときめ細かな情報提供をすることにより、ある程度は解決できるのではな
いかなと考えております。
  また、スポーツや運動をしたいと思うが、1人ではできないと。サークルや教室にはなかなか
入れないと、勇気がないという層が13%ほどありました。これに関しましても、もっときめ細かな
スポーツ教室、初心者を対象とするスポーツ教室などを実施しながら取り組んでいきたいと考えて
おります。
  以上です。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今のアンケートの調査分析をお聞きしまして、1つは、スポーツをやりたいけ
れども、どこでどういうふうにして、お金がどのくらいかかるのかという情報発信がなかなか市民
の人に伝わっていないと。そうすると、情報提供の不足ということが問題になってきているんじゃ
ないかと思いますが、この辺、南陽市にはいろんな既存のスポーツ団体がいっぱい、体育協会加盟
団体を中心としていっぱいあるわけですから、連携をとって、しっかり情報を提供していただきた
いというふうに思うわけです。
  それから、もう一つ、一番はやっぱり、スポーツをしたいんだけれども、働き盛りの人にとっ
てはスポーツをする時間がないという、特に30代から50代の人がもういっぱいいるわけで、この辺
の啓発活動のもっと強力な推進をしていかなければ、普及率というのは伸びていかないんじゃない
かなというふうに私自身考えるんですが、課としてはどうでしょうか。
○議長  スポーツ文化課長。
○スポーツ文化課長  ごもっともでありますが、今、それなりに、例えば体育協会は、指定管理
者を21年度から担っていただいているわけでありますが、市民体育館を中心にきめ細かい対応をし
ていきたいと、このように考えております。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今後の対応なんですが、この間、新潟市のある体育館へ行ったらば、健康アク
ションプランということで、大きさにしたらB5判くらいの大きさで、20代の方へというやつと、
それから40代の方へということと、いわゆる働き盛りの方を中心にしたものですけれども、あとは
高齢者向けの健康アクションプランというふうな、主に漫画で読みやすいようにかいてあったんで
すが、十把一からげに市民一人1スポーツといっても、それぞれ年代ごとによってもスポーツに対
する意識やニーズが違うわけで、その辺をどういうふうに考えているか、今後どういうふうにしよ
うと思っているのか、考えをお聞かせいただきたいと思います。
○議長  スポーツ文化課長。
○スポーツ文化課長  スポーツの実施率を上げるということでもありますが、まず少年期のある
程度の習慣化というのが一番大事ではないかなと考えております。スポーツ少年団あるいは中学校
の部活動の加入率ということも、ほかから見れば、南陽市の場合は結構高くなっておりますので、
それをいかに維持するかというのも、これから考えているところでございます。
  あと、先ほども年代層のいろんなメニューということがあったわけでありますが、健康づくり
ということで、保健課もそういう面ではタイアップしながら行っているわけであります。20代、30
代、40代、50代、それぞれのメニューということでありますけれども、我々が今やっているスポー
ツ教室も、そういう年代層に応じた教室を行っているわけであります。そのように、今、対応して
いるところでございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  南陽市の場合は、スポーツ文化課というものも設置され、市民一人1スポーツ、
また生涯スポーツへ向けて、そのスタートを切ったなという思いでおりますけれども、一方、そう
いった行政の体制もそうですけれども、今まで指定管理者制度を利用して体協さんに門戸を広げて
お願いして、一般市民の利用率、また高齢者のスポーツ教室を開催して、健康教室に結びつけてい
ると。非常に前進してきている状況だと思います。
  ただ、そういった団体は団体、そして行政は行政ということで、そのつながりが非常に薄いよ
うな、ほかの市町村から見れば、ちょっと薄いかなというふうな感じがしますので、ぜひその辺を
しっかりとらえてやっていただきたいなというふうに思います。
  次の質問に移りますけれども、3点目の市内体育施設の整備は十分かということに対して、今、
市長から、どのスポーツにおいても十分ということはなかなかできないので、主要スポーツを主に
考えているということでお話をお聞きしましたけれども、どんなスポーツをするにしても、ある程
度の優秀な、将来、国内外で活躍するようなスポーツのアスリートを育成しようと思えば、それな
りに長期的な計画が必要なわけで、プラス、それに対する十分な施設というのは当然必要なわけで、
私は当然、そういった意味からも、体育施設と連携した合宿施設が必要じゃないかというふうに再
度思うんですが、それはなかなか財政面で困難な面もあろうかと思いますが、この件に関して、ス
ポーツ大好き人間の塩田市長さんにもう1回お聞きします。
○議長  市長。
○市長  願わくば、やっぱりそういった施設は豊富にあったほうがいいということは、だれも容
易に考えられるわけでありますけれども、今の現状からして、体育館の周辺にグラウンド的な施設
もないと、なかなか有効利用が難しいということでもありますので、今の現状ですと、やはり施設
としては、市内の旅館さんと手を組んでやるほうが、まだ成果が上がるのではないかと。あるいは
ハイジアとの連携とか、そういった形で補えるのかなと思っているところであります。
  やはり合宿となりますと、中だけではだめなので、外の競技場も整備になると、初めて合宿所
を設置しても採算がとれるのかなと、こう思っていますが、体育館だけではちょっと厳しいという
ふうな考えでいますので。あくまでも今の段階ですよ。これから先もずっとしないということじゃ
なくて、今の段階では少し難しいのかなと、こういうふうに思っておりますので、御理解いただき
たいというふうに思います。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  市長の今の段階でのお考えは十分わかりました。例えば、学校の廃校されて壊
す必要がない、例えばの話ですけれども、そういった学校施設の利用。当然、合宿施設は、当面な
ら赤湯の旅館を利用してもらうということも、それはいいのでしょうけれども、体育施設と連携し
ていないと、合宿というのは、長期間そこに滞在して、大学でも何でもそうですけれども、1週間
から、長いと1カ月ぐらい滞在するわけですから、体育施設と連携したものでなければ、またそう
いった近くになければ大変だということもあるわけです。そういった意味で、学校施設の跡地の有
効利用というのも一つの方法かなというふうに考えておりますけれども、その辺はどうでしょうか。
○議長  市長。
○市長  学校施設と体育館、あるいはグラウンドとの距離感を考えると、今、片平議員が言って
いることと整合しない部分が多い。学校施設で解体しなくてもいいのは中川中学校だけであります
ので、あそこに合宿所をつくっても余り成果が上がらないのではないかと、こう思っておりますの
で、その辺の整合性がとれないということになりますので、御理解いただきたいというふうに思い
ます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  ふさわしくないという意見で、わかりました。
  それで、(4)のスポーツのまちづくり条例制定についてですけれども、市長の考えでは、そ
ういったスポーツだけに特化した条例は考えていないということで、何でつくらないかというその
根拠、それは、昭和63年でしたか、健康宣言ですか、福祉宣言ですか、ちょっと名前は忘れました。
あと、健康なんよう21という計画を策定しているからということですか。
(「昭和63年に南陽市健康体力づくり都市宣言」の声あり)
○片平志朗議員  失礼しました。昭和63年に南陽市健康体力づくり都市宣言ですね、昭和63年9月
2日にこれを制定して、その準条例的なものを網羅しているからということですか。
○議長  市長。
○市長  今の段階では、それに基づいて健康なんよう21計画を25年度までの計画でやっておりま
すので、それらの推移を見ながら先のことを検討していきたいということでありまして、今の段階
では、先ほど申し上げましたように、特化したものというふうな表現でありますが、スポーツや文
化の果たす役割というのは非常に大きいということは私も十分認識しておりますし、教育日本一、
人づくりにおいては、特にその果たす役割は大きいと、こう思っておりますから、そのことについ
ても将来的にはさまざま、どういった形で、あるいはどういう方法で実を結べるような形にしてい
けるかというようなことを検討しないと、一概に、条例だけつくっても、中身がないということに
なると困りますので、そんなことも含めながら少し長期的に研究を進めていきたいというような意
味合いのことでございますので、御理解いただきたいと思います。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  ちょっと余計な話になるかもしれませんけれども、8月2日から4日まで文教
厚生常任委員会で視察をしてきました島根県出雲市、人口は14万7,000人弱ですか、そこでは平成1
8年に21世紀出雲スポーツのまちづくり条例を制定しております。と同時に、スポーツ振興計画を
その前に策定しておられるようです。
  そういったところで、その内容を見てみますと、ねらいは大体似たり寄ったりなんですけれど
も、行政の果たすべき役割を明確にされております。それから、行政と他のスポーツ団体との連携、
そういったところですけれども。ですから、そういう条例があって、行政的な計画できちんとやっ
ていくということは、非常に一般市民にとっても、何となく計画が出てきて、これやれ、あれやれ
ということじゃなくて、その条例に基づいて計画をきちんとして、やってもらうといったほうが、
スムーズになるような気がします。一つの参考例ですけれども。
  それでは、次の学校林の整備と活用についての1点目に移りますけれども、先ほど1点目の学
校林の間伐問題については、8月20日の全協の報告と変わりないと、今後の調査の結果を見て対応
していきたいという報告がありましたけれども、何せ、全協に出した報告書を見てみますと、木が
現場で切られたのは20年12月下旬というふうに想定、読み取れるわけですけれども、それから見る
と1年以上が経過しているわけです。被害を受けたという側は、警察に届けるというのは、これは
当然の手段でありますけれども、今回の場合は、その契約の相手方が明確になっているわけですね。
それから、被害の本数もすべて明確になっていながら、何で契約相手に対して訴訟なり、きちんと
した、毅然とした態度を最初からとらなかったかということについてお聞きしたいと思います。
○議長  伊藤管理課長。
○管理課長  お答え申し上げます。
  ただいまの御質問の中で平成20年の12月下旬というふうなお話もありまして、そのときに協議
書を教育委員会では交わしているわけなんですが、その中で250本というふうな内容の協議書を交
わしております。それが、昨年8月に調べた段階では、406本ということが判明しております。た
だ、今、議員がおっしゃるように、契約の相手方もありますが、これ以外の第三者の介在はなかっ
たのかという点については、まだ警察当局の御報告が来ておりませんので、そこがはっきりすれば、
当事者間の問題の中でのかかわり合いというようなことで、直接その部分については被害の回復を
していくというふうな方向づけで考えていきたいと思ってございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  では、相手方が判明すれば、きちっとやるべきことはやると。訴訟問題なり、
弁償なりを請求するという考えでよろしいんですか。
○議長  管理課長。
○管理課長  ただいま申し上げましたとおり、第三者の介在がなければ、当事者間の契約の問題
というようなこともありますので、その点を踏まえながらの対応になるかと思います。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  わかりました。
  まず、そういう方向で進むということで理解できましたけれども、話は前後しますけれども、
そもそもこういうふうになってしまった原因というのは、直接管理するのは学校だということでし
ょうけれども、その上の管理者としてどういうふうに反省しておられるか、それをお聞きしたいと
思います。
○議長  管理課長。
○管理課長  議員指摘のとおり、この問題が発生してから1年以上たっているというようなこと
でございまして、その間いろいろなことがあったわけなんですが、要するに学校林の現場での管理
ということについては、学校長を含めて、ほかの学校でそういう経験があるとか、なかなかなれて
いない部分もあると。それから、今は管理課所管になっているわけなんですが、委員会としても、
間伐については一々、今までは協議をした経緯というのは余り少ないと。
  さきには、平成12年度、13年度に漆山と沖郷の分の学校林の伐採をやりました。その時点では、
採算のとれるところだけ売って、あとは残しておくというような経過がございました。そんなこと
で、今の森林事情から申しますと、非常にいろんな面で採算がとれないというふうなことで、なか
なか力が入らないという部分もございます。
  そういった中で、そういった確認の方法ですね、協議書を交わした後、実際、内容に即した契
約どおりのことがやられたのかどうか、そういったことが早期にきちんと確認しなかったというこ
とが一番課題になるのではないかと思っております。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  要するに、管理するほうとして、学校を信頼して任せていたために、管理の時
期を逸したということですか。
○議長  管理課長。
○管理課長  経過についていろいろと私も、4月に来ましたから、その状況をお聞きしておりま
すが、基本的には、最初は学校の閉校事業の一環として、後世に美林を残すというようなことで、
実質的に、業者等にお願いをしないで、みんなでやるんだというようなことで、教育委員会もそこ
には参加をして、一緒にやるような話し合いの中で協議書が出たというふうにお聞きをしておりま
すし、その後、業者に委託になって、そういった行為が行われたという部分については、私どもも
やっぱりそこが報告も受けていなかったという管理監督不行き届きという部分は否めないと思って
おります。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  今後、こういうふうな事態が発生しないためにも、私たちを含めて、特に管理
する者としては考えなきゃいけない点がいっぱいあると思うんですね。
  今、現状、調べてみましたらば、学校林と言われるものが33万4,871平方メートル、約33.5町
歩弱あるんですね、膨大な。これをすべて学校で管理、把握しろといっても、ましてやこの御時世
ですから、金をかけて木なんか切り出す人はいないと言ってはおかしいけれども、わざとはいない
でしょうけれども、そういった中で、この管理体制と、それからその活用ですね。さっき教育長さ
んが、教材ですね、自然環境の環境教育に生かしたいと言われていますけれども、山道もない、や
ぶの中を子供らにどうやって環境活動させるのか。その前に整備しなければ、とても山に入れない
状態ですよ。今回は幸いにして、幸いじゃなくて、木を切り出す立派な道路があったから、そこが
ねらわれたと言っちゃおかしいですけれども、そういうことだったんでしょうけれども、今後、ど
のようにそういう膨大な山林を管理していくのか、その辺の今後の見通しというのは考えておられ
ますか。
○議長  伊藤管理課長。
○管理課長  議員指摘のとおりで、今現在、各学校で持っている学校林については、ほとんどが
地上権設定をして、お借りをしていると。相手方もあるわけでございます。そういった中で、先ほ
ど申しましたように、こういう森林事情でございますから、なかなか、下刈りをしても、その費用
等、あるいは今の学校のPTAとか父兄にお願いしてのそういった事業等が滞っている部分がござ
います。そういった意味におきましては、今おっしゃったような8カ所、33万平方キロほどあるわ
けなんですが、もう一度、地権者である相手方ともお話し合いをしながら、学校教育課では利活用
も含めて、管理課については財産のそういった管理、前段におけるそういった取り組みができるか
どうか。もしできないとすれば、これは財産区さんとの話し合いの中で、どの方法が一番よろしい
のか、そういったことも検討しながら対応していこうかと考えておるところでございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  管理課の考え方はわかりましたけれども、この山林が今どういう状態に、立木
が何本あって、どの程度の本数があって、どの程度の生育状態なのか、そこに入る例えば道はある
のか、そういった把握はされていますか。
○議長  管理課長。
○管理課長  昨年度までは、そういった部分での管理は押さえておりません。今年度も、新しく
3月に条例の整備をさせていただいた経緯もありまして、そういった部分も含めて今後の課題だと
思っております。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  先ほどの問題が出てきた一端としては、すべて学校林に対する認識の甘さと、
それから管理体制の学校任せと、そういう意味合いが強いと思います。この33万4,000何がしの学
校林をしっかり守っていくような方向で、その道筋を立てていただきたいなと思います。
  それから、確かに全国的には、環境教育や教科の教育ですか、理科とか、そういった利活用が
逆に増えているんですね。ですから、そういったことも当然これからの活用方法になってくるとは
思いますけれども、それにしても、そういった子供たちが活動できるような整備もあわせて必要に
なってくるんじゃないかというふうに思います。その辺もあわせてよろしくお願いしたいと思いま
す。
  それから、そういった整備をするにしても、お金がかかるわけですね。そのための例えば学校
基金の取り崩しというのは現行でできるのでしょうか。
○議長  管理課長。
○管理課長  お答え申し上げます。
  学校林の基金については、いわゆる地方自治法で言われております特定目的基金というものに
属しまして、この部分の処分については、特定目的、この場合ですと、学校の大規模な施設整備の
経費に充てるということが上位法で規定されておりますので、今の段階ではそれは難しいと思って
おります。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  だから、ちょっとおかしいと思うんですよね。自分たちみずからが基金を集め
た、直接それを集めたかどうかわからないんですけれども、後世に残すための美林を環境整備する
といったって使えない。それじゃ、何のための基金かと。それが学校や中学校を建てかえする、自
分たちの学校の大規模な補修とか、建てかえ、補修する設備経費ですか、工事費以外は充てること
ができないということでしょう。もう1回お尋ねしますけれども。
○議長  管理課長。
○管理課長  はい、そのとおりでございます。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  ですから、話は学校林の条例のほうに移りましたけれども、この条例を見ます
と、要するに資産ですね、地上権も含め、資産とお金の部分が一緒に考えられているような気がす
るんですね。当然、その学校林については、学校林についての条例そのものを、単独で条例を制定
しているところだってあるわけですから、その辺を分けて考えなければいけない時期に来ているん
じゃないかなというふうな気がしますけれども、その辺はどういう見解をお持ちでしょうか。
○議長  管理課長。
○管理課長  議員おっしゃるように、確かに今の時代に即さないというような部分はあろうかと
思いますが、基本的には今の地方自治法に規定する、そういった基金条例の中では非常に難しいも
のであろうと思います。仮にやるとすれば、基金の廃止ですね。いわゆる学校とか、そういった大
規模改修は、すべて市の財源でやり切れるから、これは目的を達成しているというようなことで、
条例を廃止すると。それは相手方もありますから、話し合いの中でお返ししましょうとか、そうい
った形の中で話し合いがつけば、そういうこともあり得るかとは思います。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  現に契約の期限が間近に迫っているというところもあるわけですよね。ですか
ら、今後、どういうふうな方向でいくかという。定まらないうちは現行でいくしかないだろうと考
えているのか、それとも、新たに方向性を探って、別な契約形態を考えているのかわかりませんけ
れども、いずれにしても、きちんとした学校林の活用の方法とか整備の仕方を、ある程度方向性を
決めないと、また同じ契約をして、何十年同じ契約をして、学校林の整備もできない、活用もでき
ないでは、正直言って負の遺産を我々は後世に残しているということになってしまうわけですね。
その辺の危機感というのはどういうふうに考えていますか。
○議長  管理課長。
○管理課長  大変難しい問題なわけですが、私一人が御意見を申し上げてもということもあるわ
けなんですが、全体的には、今ある8カ所、条例上は8カ所の33万平米何がしというものがありま
すから、個々においてやっぱり地権者ともう一度確認をする作業からまず始めなくちゃならないの
ではないかと思っております。その中で、先ほどおっしゃいましたような教育財産として、自然に
親しむとか、そういったものに使えるものとか、あるいはもう全然手がつけられないとか、そうい
う仕分けをしていかないと、この問題はやっぱり解決しないのではないかと思っております。
  そういう状況の中で、今、期限を間近にしているものもございますので、協議を進めながら対
応してまいりたいと思っております。
○議長  片平議員。
○片平志朗議員  最後になりますけれども、後世に学校林を残すためには、私は条例改正もやむ
を得ないと思っている一人なんですけれども、このままですと、先ほど言いましたとおり、無策の
ままに、負の遺産だけを子供たちに残すということになってしまうので、その辺、今後の方向性を、
学校の教育方針と絡み合わせて、十分検査方法を模索していただきたいと思います。
  以上、私の質問を終わります。
○議長  以上で、2番片平志朗議員の一般質問は終了いたしました。大変御苦労さまでございま
した。
  ただいま一般質問中でありますが、本日はこれまでとし、日程に従い、あすに引き続き行いた
いと思います。

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散会
○議長  本日はこれにて散会いたします。
  御一同様、御起立願います。
  どうも御苦労さまでございました。
午後 3時09分  散会