平成23年6月定例会
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午前11時15分  再開
○議長  再開いたします。
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白鳥 雅巳 議員 質問
○議長  次に、1番白鳥雅巳議員。
〔1番 白鳥雅巳議員 登壇〕
○白鳥雅巳議員  おはようございます。
  1番白鳥雅巳です。
  まず初めに、私は、3月定例会一般質問に先立ち、ブラジル、オーストラリアの異常気象やニュージーランドの地震等の災害について述べさせていただき、今年は希望ある年になればと願ったわけでありますが、定例会開会中の3月11日に大地震が発生し、岩手、宮城、特に、福島では大津波に加え放射能汚染など、だれもが予期せぬ甚大な被害を受けました。あれからもうすぐ3カ月がたとうとしていますが、被害に遭われ不自由な避難生活を送られている被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、被災地においては、一日も早い復旧・復興を願うものであります。
  突発的に発生する自然災害には、災害時の迅速な対応が不可欠であるとともに、平時において災害を想定した万全の態勢を整えていることが重要であることは、言うまでもありません。この災害は、ある特定の場所だけで起こったことと考えるのではなく、自分たちの住んでいるところにおいても、いつどのような災害が起こるかもしれないということを教訓として、いざというときの心構えや備えをしていることが必要と思います。
  それでは、通告に従いまして、3項目について質問をさせていただきます。
  1項目めとして、地下埋設物の管理について伺います。
  このたびの東日本大震災に限らず、台風や水害、土砂崩れなどの災害で、道路の陥没などで水道管などのライフラインが寸断され、その復旧作業には多くの時間や労力が必要となり、また、復旧や回復するまでは被災者の生命維持に欠かせないのが飲料水であります。緊急時において早急な給水作業ができるような対応がふだんからできており、復旧作業等においての管理体制を含め、質問をいたします。
  3点ほど伺います。
  1点目として、石綿管の現状について伺います。
  現在、まだ使用されている石綿管の総延長と水道布設工事での石綿管撤去布設がえの進捗状況は現在どの程度、何%になっているか伺います。
  2点目として、このたびのような大震災が起こった場合、その石綿管は非常にもろいために破裂する可能性が高く、そのため、まだ布設がえが完了していない地域では、管の破裂により給水できなくなることは容易に想像できます。そうなった場合の飲料水の確保や水道水の維持管理体制や対応、対策、計画はどのようになっているか伺います。
  3点目として、下水道維持管理の現状について伺います。
  本市での下水道整備工事が開始、利用されてから約30年間ほど経過していると思いますが、普及工事が進む中で、以前施工された下水管やマンホールなどの維持補修工事も増えてくると思います。今後、維持管理計画はどのようになっているか伺います。
  2項目めとして、防災センターのあり方と危機管理について伺います。
  都市部の危機管理センターなどは、地震、火災や救急、交通事故関連体験コーナー等があり、体験型展示館の様相でありますが、本市や県内ではそのような施設がないのが実情であります。しかしながら、施設の名称が防災センターであれば、それらしい施設の運用もされたほうがよいのではと思います。
  そこで、4点ほど伺います。
  1点目として、防災センターの役割について伺います。
  このたびの大震災において、防災センターはどのような役割や利用がされたのか伺います。
  2点目として、防災センターは沖郷公民館としても地域の住民に広く有効的に利活用されていますが、緊急時の場合には避難場所としての適性さ、例えば、情報収集機材やけが人の搬入、応急処置での医薬品など、最低限備えていることが大事だと思いますが、この例を示しても、防災センターとしての機能を果たしているのかどうか伺います。
  3点目として、危機管理対策について伺います。
  危機管理課が設置され、このたびの大震災が起こったことにより、一層危機管理、安全管理について、防災に対する意識の高揚がますます重要であると私は認識をいたしました。市民生活において、地震、台風、豪雨などの災害は、いつ、いかなるときに襲ってくるかわかりません。こうした不測の事態を想定した危機管理対策として、非常時の対応や取り組み状況について、今後危機管理課としてどのように計画されているか伺います。
  4点目として、避難者に対する心のケアについて伺います。
  災害により被災され、今まで住んでいた土地を離れ、本市で避難生活をされておられる方々は、なれない土地で不安な日々を送られていることと思います。心の痛手を負った方たちに対し心のケアはどうなっているのか、必要とされている現状や訴えはあるのか。特に、小・中学校の児童・生徒を預かる教育現場ではどうかお尋ねをいたします。
  次に、3項目めとして、友好都市や災害協力都市の提携推進について伺います。
  3月の定例会でも、友好都市、姉妹都市の質問をさせていただきましたが、そのときは、地域に密着した体験型交流についての質問でしたけれども、前回の趣旨とは多少異なり、さきの危機管理の件とも関連しますけれども、改めてお聞きをいたします。
  2点ほど伺います。
  1点目として、近隣市町では、このたびの震災で被災された市町との友好都市、または災害協力提携を結んでいるところも多く、被災地への素早い支援対応がとられました。本市はそうした友好都市や災害協力提携をしている市町村がなく、現段階では白紙であるとのことでしたが、この災害を一つの教訓として友好関係を構築できるよう推進していくべきと思いますが、考えをお聞かせください。
  2点目として、南陽ブランド特産品を紹介、販売するアンテナショップを仙台市内に開設する運びとなりましたが、それとあわせて、本市と同じような文化、産業、観光、特産品など、共通する市町村とのブランド物を中心とした友好都市を結ぶことも必要と思いますが、ブランド推進課も新たに出発したわけですから、前向きに検討したらどうか伺います。
  以上、3項目について壇上からの質問とさせていただきます。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  1番白鳥雅巳議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、防災センターのあり方と危機管理についての、避難者、特に小・中学校の児童・生徒の心のケアにつきましては、教育長より答弁をいたさせますので、御了承願います。
  初めに、地下埋設物の管理と状況についての1点目、水道管や下水道管の現状についてでございますが、本市では、石綿セメント管の更新事業を平成12年度に国庫補助事業の採択を受け、今年度までの12年間にわたり計画的に行ってまいりました。
  平成22年度末における石綿セメント管の総延長は約6,359メートルであり、平成12年度から22年度末までに実施した布設がえの総延長は約2万3,649メートルとなっており、進捗率は78.8%でございます。
  なお、石綿セメント管更新に係る国庫補助事業については、平成23年度までの時限事業となっておりますが、早期に残存距離を皆無にすべく、引き続き計画的に布設がえに取り組んでまいりたいと考えております。
  石綿セメント管の切断撤去処分に当たりましては、平成17年7月に施行されました石綿障害予防規則に基づき、適切な対策を実施しておりますが、埋設されている位置などにより撤去が困難な場所においては、道路管理者との協議により、管内にセメントモルタル等を注入、充填し、残置処分といたしております。
  断水時の水道水の確保や応急給水が必要になった場合につきましては、上下水道課所有の可搬式給水車1台と応急給水袋、ポリタンクにより、給水拠点の場所、給水方法等について広報車でお知らせするとともに、地区公民館、地区長などにも協力をお願いし、正確な情報をお伝えしながら応急給水を実施しているところであります。
  被害が市内広範囲に及び、市内での水道水の確保が困難となった場合は、加盟しております日本水道協会を通し、協定に基づき、近隣自治体からの応援をいただくこととなっております。
  また、緊急時の応急施設復旧につきましては、南陽市上下水道工業協同組合と水道施設修繕施工及び連絡業務委託契約を締結し、迅速な修繕を実施する体制をとっておりますし、上下水道課員の初期対応マニュアルを整備し、対応しているところでございます。
  次に、本市の下水道事業は、昭和55年から着手しており、現在まで約135キロメートルの下水管を埋設しております。これらの下水道管の維持管理につきましては、定期的に目視により損傷箇所の確認を行っているところであります。
  また、赤湯中継ポンプ場ほか、宮内・池黒・郡山のマンホールポンプ場については、維持管理を委託により行っております。
  今後の維持管理計画につきましては、下水道長寿命化計画を平成24年度と25年度の2カ年で策定する予定であり、この計画に基づく施設整備につきましては、耐用年数に到達していなくとも、補助金適正化法による処分制限期間を経過していれば更新工事を行うことが可能となるものでございます。
  なお、計画の策定に当たりましては、十分に現地を精査し、緊急性を見きわめて対応してまいりたいと考えております。
  今後も、事故の発生防止に努めながら、計画的に更新工事を実施してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  次に、防災センターのあり方と危機管理についての1点目、地域に根差した防災センターについてでございますが、防災センターは、3月11日の地震発生後、避難所として活用し、赤湯駅に取り残されたJRの利用者及び市民27名が13日の朝まで利用しております。このようなことから、避難所として十分な機能を果たしていると認識をいたしております。
  また、災害の発生時においては、市地域防災計画に基づいて災害対応を講じているものでありますが、人的被害を防ぐためには、地域住民の声かけ、助け合いが最も効果的でありますので、災害に強い地域づくりとして、市内自治会等を単位とした自主防災組織をつくり、市民の防災意識の高揚を図りながら、その活動を推進してまいりたいと考えております。
  次に、友好都市や災害協力都市の連携推進についての1点目、友好・災害支援協力体制の確立についてでございますが、本年3月定例会においてお答え申し上げましたとおり、その検討を進める考えに変わりはございません。さらには、このたびの大震災に遭遇し、災害時における応援関係が、なお一層重要であると認識いたしたところでございます。
  近隣では、上山市と名取市、長井市と多賀城市、白鷹町と気仙沼市が協定に基づき支援を行ったと聞いておりますし、本市におきましても、大崎市に支援物資等を届けるなどをさせていただきましたので、危機管理における地勢や交通の便、相手方の希望等を調査しながら、条件整備に努めてまいる所存でございます。
  また、本市と共通するブランド品などを持つ市町村との友好都市を結ぶことにつきましては、現時点での具体的候補はなく、白紙でございます。
  南陽ブランドの発信という視点で見ますと、そうしたことも重要であると認識しておりますが、歴史や人、物など、交流基盤が前提であると心得ますので、今後とも、熟慮の上にも前向きに検討してまいりたいと考えております。
  私からは以上でございます。
○議長  猪野教育長。
○教育長  1番白鳥雅巳議員の御質問にお答え申し上げます。
  避難者の心のケア、特に小・中学校の児童・生徒への教育現場での状況でございますが、生命が脅かされた体験から心の回復を図るには、安心ときずな、そして、夢や希望を膨らませ、将来への人生設計を考えることのできる環境が必要になります。
  3月下旬より、避難所となった旧中川中学校において、定期的に保健師が健康相談を実施いたしました。また、担当職員のほか、支援やボランティアに来てくださった方々より丁寧にお話を聞いていただきました。
  1次避難所を閉鎖してからは、健康相談と交流の場として「『頑張ろう東北!』のひろば」を健康長寿センターに週1回、危機管理課の所管において開設しております。
  また、市内に24名の児童・生徒が避難しておりますが、子供が話したいときにすぐ話しができるような環境づくりを行っております。学級担任だけではなく、市で配置している学習支援員や学習アドバイザーによる学習面や生活面の支援も含め、全校体制で継続的に行ってきたことにより、現在では、「安心して頑張れるようになった」、「友達を支えるような存在になっていきたい」というように、意欲を見せる生徒の声も聞かれております。
  特に、中学生に対してスクールカウンセラーの面談を実施しております。表面上は元気にしていても、内面ではさまざまな不安を抱える子供もおり、一人一人の心の状況に応じたきめ細かな継続的なカウンセリングや家庭との連携に努めているところでございます。
  南陽市に来て、少しでもよかったと思っていただけるよう、今後とも児童・生徒、園児及び保護者の方々と適切な連携と相談活動を行ってまいりたいと思います。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  御答弁ありがとうございました。
  それでは、順を追って質問をさせていただきます。
  石綿管の総延長といいますか、いろいろ撤去布設がえということで進めてきたということで、進捗状況が78.8%ということでございましたが、新しく住宅等の建築や、いろいろ給水管を配管していく、また延長が延びていく。そういった中で、やはり、石綿管が今現在布設されているところについてはまだまだ残っているというような状況でありますが、今後そういった新築・造成になった地域に水道管が延びていくわけですが、そういった中での今後の取り組みといいますか、石綿管についてどのような計画、先ほどお聞きをいたしましたが、結構時間がかかると思いますが、その点について、今後延びていく水道管についてどういった懸念があるか、また、石綿管について今後どうやって取り組んでいくのか、再度上下水道課長さんにお聞きをいたします。
○議長  新野上下水道課長。
○上下水道課長  石綿管の更新については、市長が答弁申し上げましたように、12年から鋭意取り組んでまいりまして、国庫補助の関係で23年度で打ち切りというふうなことでございますが、議員御指摘のとおり、残存、市長から御報告がありましたが、今年度も1,300メートルほど準備してございまして、24年度以降については5,000メートルほどが残るというような計算になってございます。これらについては、現在進めております下水道工事での掘りかえによる更新、あるいは次年度から予定しております老朽管更新事業という新しい事業が出ますが、こういった部分との併用で取り組んでまいりたいというふうに思っております。
  それから、新規の住宅地等への対応でありますが、それらについては、石綿セメント管はもう既に使用が禁じられているというようなこともございまして、今後石綿セメント管については使用しないということになります。当然、新たな管を入れる場合については、耐震化という面も含めながら更新をしていきたいというふうに思っているところです。
  以上でございます。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  ありがとうございました。
  それでは、石綿管の現在使用されているところの世帯数についてはどのぐらいの世帯がおありか、お聞きをいたします。
○議長  新野上下水道課長。
○上下水道課長  石綿管については、先ほど申し上げましたように、24年度時点では延長5,000メートルぐらいになるだろうと見越しておりますが、その管から給水している御家庭というのは、およそ240世帯くらいになるのではないかというふうに見ています。ただ、漏水、あるいは破裂によって、水を停止して断水をして補修する場合、当然作業としては仕切り弁から仕切り弁の間でやることになりますので、この戸数に限らず、影響は大きくなるものと思います。
  以上であります。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  まだ240世帯が石綿管から給水をとっているという状況でありますので、また、そういった中で進捗は結構来ているのかなと思いますけれども、徐々にそういった不安を解消できるような方法で進めってほしいと思います。
  次に、水道事業に対して一番の問題は、今回の地震でもありましたが、やはり、停電で水道の中継ポンプ場が停止しすると、そういった場合、各家庭の配水がストップをいたします。貯水施設の飲料水確保、また、そういったストップした場合、しばらく、1日で回復すればいいですが、それが3日、4日となってくると大変なことでもありますが、南陽市でそういった飲料水の確保、貯水量というのはあるものなのか、また何日の余裕があるのか、お聞きをいたします。
○議長  新野上下水道課長。
○上下水道課長  当市では、緊急の貯水槽というのは持ち合わせておりませんで、要するに、既存の配水池がその役目を果たすというようなことで考えてございます。基幹であります宮内配水池、これについては7,000立方メートルの貯留が確保となっております。すべてここから配水されるということでありますが、別途、小滝簡易水道につきましては別ルートで上水配水をやっておりますが、こちらについては、配水池機能としては98立方メートルほどございます。そういったことで、平常時の使用等の実績から加味しますと、宮内配水池についてはおおむね半日、12時間程度給水が可能であろうというふうに思っております。また、小滝については1日大体60トンぐらいの御使用でありますので1日半くらいですか、こういった間は何とか対応できるというふうに思います。その後、当然復旧をするという前提でありますが、そのような試算をしているところです。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  貯水施設がないということで、宮内については7,000トン、これは半日分だと、小滝については1.5日分と。そうなってきますと、本当に3日、4日断水した場合に、先ほど御答弁がありましたが、日本水道協会ということで、事業者間、自治体で相互の応援体制がとられているという市長のお話もありましたけれども、災害が起こって、道路の陥没や欠落など、給水車が自由に走り回れる保障は何もないわけです。そうした場合において、やはり、震災を、そういったことを想定して、緊急に貯水槽の整備を進める、そういったものをつくるということが必要になってくると思いますが、今後そうした計画を立ててはいかがかなと思いますが、市長、どうでしょうか。
○議長  市長。
○市長  そういった想定も十分考えられるわけでありますが、財政的に、この前のあの貯水槽も相当額かかっているし、南陽市は、近隣の市や町と比較しても水道料金が安いというほうではございませんので、余り設備投資をして皆様方に御迷惑をかけると私としてはなかなか心苦しいと。そこが、理想と現実のかけ離れている部分だというふうに思っております。
  本来は、宮内の貯水タンクも今よりは相当量が多い、今はもう使っていませんが、駐車場の下には相当数の貯水槽がありますね。だから、そういうのを復活させればどうかなということもありますが、いずれにしても、なかなか簡単ではないし、財政的なものもあるので長期に考えると、こういうことになるのではないか。したがって、緊急な災害に対応できるというようなことにはならないと、こういうことになるのかなというふうに思います。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  確かに南陽市の水道料金は高いなという他市からの話もお聞きをいたします。それで、やはり、そういったものをつくって、それがどんと市民のほうにはね返ってきたのではまずいかなと思いますが、今後のことを考えながら、そういったことも計画をしていただきたいと、頭に入れておいていただきたいと思います。
  次に、下水道関係についてお伺いをいたします。
  地震の影響で、地盤沈下やマンホールが浮き上がるなどの現象が被災地では多く見られました。テレビでも放映されたものですが、本市の被災状況をまとめた資料が5月30日に報告され、市においても数カ所、マンホールの隆起や管路の被害があったとのことでした。
  今、被災地にこちらから復興支援として建築・設備関係などの関連業者が現地に泊り込んで復旧作業に協力されておると聞いております。本市では、こういった被害状況に対して、復旧作業については地元の専門業者の協力が不可欠と思います。行政と地元業者、組合の間で災害時の復旧協力協定などの体制はとられているのか、その点、また別な組織系統があるのかお伺いをいたします。
○議長  新野上下水道課長。
○上下水道課長  このたびの震災については、50カ所ということで御報告させていただいておりますが、そのうち市道・国県道でありますが、法定道路については、それぞれ緊急対応ということで、道路管理者と調整をとりながら至急な対応をいただいたということでございます。結果、18カ所ほどが下水道課の所管ということで対応させていただきますが、これについては今回の補正でお願いをするということに予定をしております。
  なお、被災地の対応でありますが、1つには、下水道につきましても、日本下水道協会という組織がありまして、技術的な大きな問題が出れば、そういった協会を通じて御支援をいただくというような流れになってございます。なお、市内の施設破損については、公共災害というようなことでの、いわゆる市内で起きた災害対応です。一般土木建設業者との協定がございますが、これに準じて御協力いただくというような体制になってございます。
  以上です。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  日本下水道協会ということで、そういった体制がとられていると。また、地元では、やはり、急を要した場合、地元の業者とか、そういった協力が不可欠と思いますので、そういったこともひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。
  続きまして、防災センター関係をお聞きをいたします。
  今回の大地震は日中に起こりました。これが、深夜、または早朝であった場合を考えたとき、防災センターには、電気、水道などの供給停止に備えて、最低限の備蓄品があって当たり前かと思うのです。例えば、飲料水、保存のきく食料や毛布、けが人が出た場合の応急処置的な医薬品など、また、非常用の自家発電機や照明器具、情報を得るための携帯ラジオなどが備わっているものと考えますが、残念ながら、防災センターには備わっておりません。これで地域を守る防災センターなのかどうか、危機管理課長にお伺いをいたします。
○議長  堀危機管理課長。
○危機管理課長  今の点につきましては、最低限度の水と備蓄品については、多少の備蓄はしておりますが御指摘のとおりの状況でありますが、今回の災害につきましても、照明器具につきましては、既存にあるものを応急的に対応させていただきましたし、その都度、対応するべくしておりますが、やはり御指摘のとおり、備えておく必要性は、今回の震災においては教訓として生かされているのかなと思いますので、今後対応していきたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  今回の震災で、防災センターにJRから二十何名が避難をされたという状況の中で、毛布がない。次の日は出て行かれたというか、そういったことがあるかと思いますが、毛布もない、情報もわからないでは、そういった方は不安だと思うんです。今後、やはりそういったものを備えておくとか、防災センターという名前であるわけですから、そういったものを最低限備えておくべきであると思います。
  停電により信号機も機能せず、車両通行にも支障を来して、また、今回はガソリンスタンドの備蓄も、補給路が絶たれ、わずかなガソリンを求めて、スタンドには早朝から順番を待つ車両の列が長蛇のごとく並ぶというような状態がしばらく続きました。想定外の災害であるといろいろ言われておりますが、今回の災害を考えたときに、その想定外を想定してというか、そういったことの対策を立てるということは本当に難しいと思いますが、これだけすれば安全だという安全意識が、今回の大地震によって崩壊したと思います。その認識に立って危機管理や安全対策を計画していく必要があると思いますが、改めて危機管理課長にお聞きをいたします。
○議長  堀危機管理課長。
○危機管理課長  議員御指摘のとおり、今後とも、災害に対しては、当然地域防災計画も見直しを図っていきますし、自主防災組織の整備、強化も図っていかなければならないとしておりますので、今後とも、そういう面で、緊急的にするための対応は考えていきたいと思っていますので、御理解をお願いしたいと思います。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  本市は通年的に、これといった大きな災害等が本当にないところで、大型台風が来たといっても南陽市を外れて、そんなような状況があって、南陽市は比較的災害がないなと思っておりますが、決して対岸の火事的な見方ではなくて、安全・安心にはこれでいいという限度もないわけでありますから、どこにいても危険はあるんだということで、危機管理対策は大胆に計画を行っていってほしいと思います。
  続いて、防災センターの一つの提案としまして、地震、火災、救急、その他さまざまな防災に関したビデオやDVDがあるかと思います。消防署員の方たちが、救急、そういった研修のためのDVDとか、そういったものを活用したことはあるかと思うんですが、一つの提案として、そういったビデオを、危機管理、安全に関する意識の向上を図るために、危機管理課、または沖郷公民館を利用して、防災ビデオやDVD資料をそろえ、広く教育現場や企業、または市民への貸し出しをするとか、防災センターを利用して地域の研修などで利用されれば、一層有効な効果が出ると思いますので、防災研修ビデオ・DVDの購入等があれば結構なんですが、危険に対する啓発啓蒙に役立ててもらえるようなこともあっていいと思いますが、検討していただけないか、それを伺います。市長のほうでよろしいでしょうか。よろしくお願いします。
○議長  市長。
○市長  ただいま白鳥議員が提案された内容については、必要なことであろうというふうに認識しますので、このたびの見直し等々に含めて検討するように指示をしたいと、このように思います。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  御答弁ありがとうございます。ぜひ、そういった観点から、必要最低限の危機管理、目から見る視聴覚的なものをそろえていただきたいと思います。
  次に、ストレス、心のケアについてお伺いをいたします。
  震災から2カ月以上が経過をいたしました。これからがストレスが出てくるころと専門家の医師も言われております。被災し、家や家族、また仕事をなくし、生活環境が一変したことで、悲観し、先が見えない中で悩み、ストレスによってうつなどの病状を発症し悩んでいる方や、それがもとで自殺に走ったりするケースもあるようです。一見、端から見て何も変わらない様子でも、大人、子供にかかわらず、声に出せない心の葛藤があるものと思います。
  3日の川合議員の質問の中でいろいろ聞かれましたが、健康長寿センターでの相談が十数件あったということでありましたが、本市の窓口においても、さまざまな生活の不安などで相談された被災者の方はいなかったのかなと。健康長寿センターでなく、市の窓口でそういった相談に来た方はおられたのか、件数があったら福祉課長にお聞きをいたしますが、何件がございましたでしょうか。
○議長  大沼福祉課長。
○福祉課長  福祉課のほうには、直接相談についてはありません。保育について若干来ただけです。
  以上です。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  わかりました。
  そういった中で、やはり、大人もそうですが、子供なんかは、今いろいろなお友達ができて、本当に楽しくわいわいやっているのかなと思いますが、やはり、中には子供なりに考えている部分というのは多々あると思うんです。やはり、そういった中で、先ほど教育長からもお話がありましたが、そういった子供を長い目で見守っていただきたい。やはり、変化を見逃さないということが必要であるかと思います。その中で、本当に子供の心というのは、家庭においても、教育現場においても、ころころ変わるんで、よく見ていただきたいと思います。
  それでは、友好都市の提携推進についてお伺いをいたします。
  南陽市は、中国河南省南陽市との交流をされております。これは今となっては少し形骸化されているのかと思います。また、中国南陽市との交流というのが本当に市民に理解されているのか、私ははかりかねますが、「遠い親戚よりも近くの他人」ということわざがあります。国際交流も確かに大切なことではあります。やはり、日本一の教育を目指す南陽市としては、国際交流、それは大事なことだと思いますが、このような災害が起こった場合には、本市としても、真っ先に顔が見える支援を最大限できるような協力体制、友好関係を結べる市町村を持つべきであると思います。
  この震災では、私どもに何の情報も入らず、議会としての役割、行動など、明確性に欠けていたと思います。助け合いは何も一地域に限ったことではありませんが、お互いさまをモットーに推進していってもらいたいと思いますが、改めて市長にお伺いをいたします。
○議長  市長。
○市長  こうしたような事例では、やはり、被災地にとっては、頼れる自治体があるということは非常に心強いものであろうというふうに思っております。したがって、逆な場合を考えれば、当然南陽市としても必要なのかなと、こういうふうな思いを持ったところであります。
  特に、雪国でありますから、やはり、雪国と雪国同士では、なかなか利害が合致しないということもあると思いますので、反対の方向で、お互いに、重機、あるいは設備があいているときに支援にいけるというようなこともあろうし、先ほど申し上げましたように歴史的なもの、あるいは人物的な交流、さまざまなことを考慮しながら、一朝有事の際、互いに助け合える環境を構築するということは有効な手段ではないかとこんなふうに思っておりますので、今後さらに力を入れて検討していきたいと、このように思います。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  さらに力を入れて検討していくというお話でございましたので、ぜひお願いしたいと思います。
  友好都市について、市長は、3月の定例会で現在は白紙だと述べられておりましたが、近隣の市町村が素早い支援活動を開始したのに対し、本市においては、しばらく何の行動もなく、市民からは「南陽市って何してたんだべ。被災地の支援とかしていかないのか、ほかの市町が支援物資を届けているのに」という不満の声が、多分私だけではなく、皆さんが聞いたことがあるのではないかと思います。言われるとおり、全く南陽市の顔が見えない状況であり、かろうじて、市長のつながりで大崎市へ集った物資を届けた。それも5月1日の市報の震災支援中間報告でやっとわかった方も多いのかなと思います。
  このような状況に対して、行政だけでなく、議会に対しても、市民から不信感を持たれるのではないかと思うわけであります。それは、やはり、友好都市の計画は白紙の状況ではいかんなと思うわけであります。友好都市を結ぶきっかけなどいろいろあるわけでありますけれども、南陽市は温泉地でもあり、また、特産ワインがあり、菊やバラがあり、例を挙げればまだまだあると思うんです。相手の事情がどうかということではなく、まず、こちらがその気になるかということが、一つの行動といいますか、そういった感じかなと思いますので、今後、先ほどの答弁のように前向きに検討していただきたいと思います。
  続きまして、ブランドについてお伺いをいたします。
  ブランド推進課は、先ほどありましたけれども、仙台にそういったショップを出したということで、ブランド推進課は、やはり、狭い物の考え方を捨てて、本市の特産品をいかに開発し、PRし、売り込んでいくかが使命と言ったらオーバーかもしれませんけれども、中途半端ではなくて、大胆な発想や企画など、各企業、商工と連携協力していくことが大事だと思いますが、今後の方針としてはどういったお考えがあるのか、推進課長、よろしくお願いします。
○議長  齋藤ブランド推進課長。
○南陽ブランド推進課長  ただいま議員のほうから御指摘もありました、広くいろいろな部分で南陽市のPRをすべきだという御意見であります。全くそのとおりだというふうに理解をしておりますし、この4月からスタートしたばかりで、まさに走りながらというふうな状況でありますけれども、議員御指摘のとおり、さまざまな分野で広く南陽市の名前を、そして、物や人や歴史、そういったものを発信してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○議長  白鳥議員。
○白鳥雅巳議員  当初、多賀城市というような話がありまして、そこが今回悲惨な状態になったわけで、改めて振り出しに戻って仙台市内ということになったわけですけれども、本当に、いろいろな自治体が自分の特産品を売り込もうということで、いろいろなところにアンテナショップを出しております。やはり、それに負けないような、南陽市独自の考え方、コンセプトを持っていただいて進めていただきたいと思う次第であります。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
  申しわけないですが、また危機管理について若干戻らせていただきまして、3日に梅川議員のほうから断層についてお話がありました。断層があるところが一番危ないというようなお話でありましたけれども、2008年に、これから何十年後に大地震が来るというようなデータがありまして、山形県では山形盆地、また長井、そういったところで結構な大きな地震が出ますよと。1978年では、30年後に起きる可能性が90%あるんだということで、今回の地震につながった経緯がございます。
  断層の近くで起きるということでもないので、大きな地震があると、その断層が影響を受けて、そこからまた広がっていくというようなこともありますので、本当に南陽市の危機管理については、やはり、そう言ったことを想定して考えていかなければいけないので、他人事ではなくて、そういったこともあるんだということを頭に入れて、行政として取り組んでいっていただきたいと思います。
  時間は若干余りましたけれども、今後のそういった危機管理についてぜひお力を出していただきたいということをお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長  以上で、1番白鳥雅巳議員の一般質問は終了いたしました。大変御苦労さまでございます。
  以上をもちまして通告されました5名の一般質問はすべて終了いたしました。
  長時間大変御苦労さまでございました。
  質問された議員、答弁なされた執行部各位の労をねぎらい、今後の市政運営に生かされることを期待しております。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

散会
○議長  本日はこれにて散会いたします。
  御一同様、御起立願います。
  御苦労さまでございました。
午後 0時05分  散会