平成24年6月定例会

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午後2時05分  再開
○議長  再開いたします。
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川合  猛 議員 質問
○議長  9番川合 猛議員。
〔9番 川合 猛議員 登壇〕
○川合 猛議員  こんにちは。9番川合 猛。敬陽会でございます。
  6月定例会一般質問、壇上に立たせていただきますこと、心から感謝申し上げます。
  午後の2時過ぎ、一番疲れの出るときかとは思いますが、どうぞよろしくお願いをいたします。
  あたり一面、まばゆいばかりの緑に覆われ、さわやかな風がほおをなでる、そんな季節が今年もまたやってまいりました。真っ赤に実り初夏を知らせてくれるかわいいサクランボももうすぐ最盛期を迎えます。ぜひ多くのお客様においでいただき、赤湯の温泉とともに、サクランボ狩り楽しんでいただきたいと思います。
  さて、3月の市議選、残念ながら無投票となってしまいました。市長選、県議選と3つの大きな選挙が相次いで無投票、それだけに責任の重さも痛感しております。全市民の皆様の負託を受けたと思い、この4年間一生懸命頑張ってまいりたいと思います。
  それでは、さきに通告をいたしました3点につきまして質問をさせていただきます。
  第1点の十分一山景観保全についてですが、観光基盤整備事業費として平成22年度が1,614万円、うち景観保全として1,134万円、トレッキング案内ガイド委託料が480万円、平成23年度が1,400万円、うち景観保全として900万円、トレッキング案内ガイド委託料が500万円、今年度は景観保全のみの500万円となりました。今年度はどのように進めていくのかお伺いします。
  次に、十分一山南陽イオンの森ですが、3年間に900本の植樹を行い、その後の管理は市で行うとの当初のお話でした。今年がその3年目となります。今月も植樹が行われますが、その後の管理はどのように実施するのか。また、現在はどのようにされているのかお伺いします。
  第2点の白竜湖の景観保全についてですが、平成23年度は白竜湖桟橋等施設維持工事として24万円の予算でした。平成24年度は54万円が計上されておりますが、どのような工事を行うのかお伺いします。
  次に、田植えの時期や大雨のとき、駐車場が水没してしまいます。土盛りをする等の対策はとれないのか。22年の3月議会でも申し上げたのですが、何も変わっていない。何もしなかったのか、土盛りしても沈下するのか、それとも駐車場も人の手を加えてはならないということなのかお伺いします。
  第3点目の教育についてですが、京都府に始まって全国で連続して多数の死傷者の出る痛ましい交通事故が発生している。南陽市内でも信号無視の車に女子児童がはねられるなどの事故が起きている。どうやって児童・生徒を守るか大きな課題かと思います。
  警察署からの要請等もあり、通学路の安全点検、再確認が実施されたと思います。各学校どのような問題点があり、またどのように指導、対処していくのかお伺いします。
  次に、中学校統合から3年目を迎え、新しいスタートとなったわけですが、まだ2カ月足らずですので、大きな問題はないかと思いますが、現時点での不登校、長期欠席、小学校も含めての人数をお伺いします。
  また、それらの問題に対処するため、今年度より不登校対策支援事業費としての見直しを図り、教育相談室の拡充を図られたと思いますが、どのような体制で、またどのような内容で実施されておりますかお伺いします。
  最後に、少子化に伴い、我が中川小学校も昨年度より1クラス複式学級となりました。現在、市内の小学校で何クラスあるのか。また、どのような基準により複式となるのかお伺いします。
  以上、当局の誠意ある答弁をお願い申し上げ、壇上よりの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  9番川合 猛議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、市の教育については教育長より答弁いたさせますので、御了承願います。
  初めに、十分一山景観保全についての1点目、十分一山観光基盤整備事業費についてでございますが、観光基盤整備事業費のうちトレッキング案内ガイド委託については、平成23年度で事業完了しております。
  景観保全に係る今年度の事業の進め方でございますが、国道13号から眺められる十分一山南側斜面の約1.5ヘクタールについて、土地所有者と十分に協議をしながら、荒廃園地の整備、景観植物の播種等により景観保全事業を実施してまいります。
  2点目の南陽イオンの森につきましては、平成22年8月にイオン環境財団、山形県、南陽市の三者で3年間の協定を締結し、市民参加によるやまがたきずなの森として誕生いたしました。
  これまで多くの市民参加により平成22年10月には市の木である桜を300本、平成23年6月には牧野跡地に広葉樹2,400本の苗木を植栽し、ほぼ順調に生育しております。今年度は3年計画の最終年度として、6月30日に赤湯小学校及び中川小学校の参加をいただき、昨年度植栽地の上段に広葉樹2,400本を植栽する予定でございます。
  植栽後の管理につきましては、昨年度同様に緊急雇用対策基金事業を活用して、下刈り作業等を実施してまいります。
  今後は生育の状況を勘案しながら、市において十分な管理を施し、市民の期待にこたえられるよう森づくりの推進を図ってまいりたいと考えているところであります。
  次に、白竜湖景観保全についての1点目、白竜湖桟橋等施設維持工事についてでございますが、白竜湖の現状につきましては、議員御承知のとおりでありますので省略いたしますが、行政といたしましても、管理上の安全義務を背負うわけでありますので、木道等設置施設の補修等を考えておるものでございます。
  2点目の駐車場の土盛り等の対策についてでございますが、駐車場を含む白竜湖一帯は軟弱地盤であり、盛り土をしても再び沈下し、南陽バイパスの側道も含め水没してしまう状況にあります。現時点で水没を防止することは極めて困難な状況にありますので、通常時に御不便をかけないよう、砂利を敷くなどの対策を講じておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  私からは以上でございます。
○議長  猪野教育長。
○教育長  9番川合 猛議員の御質問にお答え申し上げます。
  市の教育についての1点目、通学路の安全点検についてでございますが、毎年各小・中学校で通学路の安全点検を行い、特に危険が予想される箇所については、教育委員会で取りまとめ、国、県、市、その他関係機関に改善の要望を行ってまいりました。
  平成23年度は秋に集計しており、全小・中学校区の通学路の危険箇所で報告のあった箇所のうち、改善の必要があるということで、国土交通省国道維持出張所へ2件、置賜総合支庁道路施設課へ10件、また市道関係につきましては市建設課に、信号機設置要望や道路の白線の引き直しなどの要望につきましては、市民課を通して南陽警察署へ改善の要望を行いました。
  平成24年度は通学路の危険箇所の点検を4月に前倒しをして行い、新規に要望の出たものは11件であります。その多くは白線の引き直しや道幅が狭いなどの改善要望となっております。
  交通安全指導については、今年度当初、京都府で登校途中の子供たちの列に車が突っ込むという事故等の影響もあり、各学校へ指導の強化を指示したところでございます。
  特に、交通安全教室の早期実施、通学班への指導の重点化、教職員やPTA等での立哨を行うなど、具体的に危険箇所については現場での具体的な指導を行うなど、取り組んでいるところでございます。
  さらに、赤湯地区では、学校、PTA、南陽警察署が一緒に危険箇所の点検を行うなど、地域と連携しながら子供たちの安全確保に取り組んでいるところでございます。
  また、平成19年以来、赤湯中学校生徒会を初めとして市内中学校が小学校登校班の横断補助を行い、小学生の安全意識の向上はもちろんのこと、市民やドライバーへのアピールを行ってきております。
  交通ルールの遵守はもちろんのこと、運転手の違反や過失による重大事故の発生を未然に防ぐためにも、自分の命は自分で守る、そのことの意識を一層高め、引き続き日常の交通安全指導の徹底を図ってまいりたいと存じます。
  続きまして、2点目の不登校対策についてでございます。
  5月末において30日以上欠席のある児童・生徒は、中学生が3名、小学生1名となっております。
  南陽市教育相談室は、今年度から新たに週5日間開設するとともに、2名の増員を行い5名体制といたしました。
  毎日、指導員2名、専門員1名が担当しており、内容につきましては、昨年度までの学校に復帰するプログラムのほかに、子供にかかわる教育相談を全般的に行い、細やかな対応を心がけております。特に、中学校区ごとに担当を定め、小・中学校及び幼児施設の訪問を定例化し、施設の担当者との連携を綿密にとっております。
  現在、通室している児童・生徒は5名、家庭訪問による指導は4名であります。新体制による運営により約2カ月がたとうとしておりますが、その間、こまめな学校訪問と相談体制により、早期の学校復帰や解決につなげることができたという成果も出ております。
  今後とも電話相談も含め、保護者、児童・生徒及び学校の相談や支援に細やかに当たっていきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  3点目の複式学級についてでございますが、今年度、市内の小学校において複式学級は5クラスとなっております。また、小学校の複式学級の基準についてでございますが、文部科学省の基準によりますと、児童数が2つの学年で16人以下の場合は複式学級となります。
  なお、2つの学年のうち1年生を含む場合は8人以下となっております。
  私からは以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  まず、十分一山の景観保全についてですが、500万円という枠の中でできるだけの整備をやっていくしかないのかと思います。この事業費は緊急雇用創出による資金ですが、年々減ってまいりました。来年度以降の見通しはどうなのでしょうか。担当課長でも結構です。お願いいたします。
○議長  髙梨商工観光ブランド課長。
○商工観光ブランド課長  国の緊急雇用創出事業につきましては、この24年度をもって3年間の終了ということになってございます。
  以上でございます。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  そうしますと、来年度からはないということになろうかと思います。今までせっかく整備された園地の維持管理、7ヘクタール以上8ヘクタール近くなっていると思いますが、ここでやめてしまったら、2年と言わず雑木、雑草に覆われ、もとの木阿弥となってしまうのではないでしょうか。
  今年の春、待望の菜の花が咲きました。一面黄色のじゅうたんというわけにはいかなかったようですが、当局の努力が実ったものと思います。ぜひ新しい予算をとっていただいて、維持管理とともに続けていただきたいと思いますが、いかがでしょうかお伺いいたします。
○議長  大友農林課長。
○農林課長  お答え申し上げます。
  まず、雇用創出の財源による事業のこれまでの展開した内容でございますけれども、1つは荒廃した園地内の使用していないブドウ棚でありますとか、モノラックの生産資材などの撤去でございます。また、一部雑木の伐採なども行っております。それらの一環として、議員のほうからお話のありました菜の花の播種などを行いまして、これらについては昨年度よりも良好な花の咲きぐあいというふうになっていたところでございます。
  事業内容の費用の明確な区分は、雇用財源というふうなことで明確に区分することはできませんけれども、大きな部分につきましては、先ほど申し上げました生産資材の撤去やら雑木の伐採等に使っておりまして、菜の花の播種等々につきましては、それほど大きな金額ではないかと思っております。
  したがいまして、今後続けるといたしましても、それほど金額的には大きなものではないので、これまでどおりそういった作業をすることは可能かと思います。ただし、御案内のとおり、こちらの土地は民有地でございますので、さまざまな所有者の御意見をいただきながら、調整を図りながら進めていく必要があろうかというふうに思っております。
  また、これも皆様御案内のとおり、十分一山の景観保全につきましては、市民の方いろいろの御意見広くお持ちでございまして、シンボル的な景観として末永く大事にしたいというふうな御意見でありますとか、観光資源としての活用でありますとか、そういった御意見もあるように伺っております。
  さらに、本年度はブドウ棚、休んでおりましたブドウ畑に苗を新植いたしまして、ブドウ畑を復活するような動きなど、大いに期待できるような動きもございます。また一方、これも御案内のとおり、栽培農家の多くには急傾斜地におきまして農作業の継続ができるかどうかというふうな問題も横たわっているのも事実でございます。
  したがいまして、今後におきましては、このような事情を踏まえまして、皆様方からいろいろの御意見をちょうだいしながら、方向性を見出しまして、市としてでき得る役割を考えながら検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
  以上でございます。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  耕作放棄地は十分一山に限らず、各地区にあるわけでございます。それらも含めましていろいろ検討していただき、廃園をきれいにする等々の事業を続けていただきたいと思います。
  次に、イオンの森についてですが、今後の管理は市に移管されるとのことですが、当初900本の植樹という予定だったんですが、1年目の桜が300本、昨年広葉樹が2,400本、今年今月の30日に同じく2,400本植えられると聞いております。
  今後、企業からの援助はなくなるのか。当初より4,000本も多くなった。経費もかかると思うんですが、維持管理のほうはどうされるのかお伺いします。
○議長  大友農林課長。
○農林課長  お答え申し上げます。
  企業さんのほうからは、これまで植樹の際の苗木の御提供や、植樹の実施に関しまして種々御負担をいただいてきておりますが、これまで実施いたしました平成22年度、23年度に植樹いたしました樹木の管理につきましては、現在も雇用関係財源により市が行ってきております。御案内のとおり、先ほど申し上げたところでございますが、この財源は24年度で完了するというふうに理解をしているものでございます。
  なお、植樹に際しましては、もともとやせ地であったために、山砂や土壌改良剤などを使用して植樹してございます。また、植樹後は苗木の生育状況を定期的に確認しておりまして、今後とも必要な手入れを判断するなどして管理してまいる考えでございます。
  面積的にも、本数的にも、市として管理可能というふうに考えておりますし、そうすべきだと思っておりますので、引き続き樹木の成長した後には市として管理してまいりたいというふうに考えております。
  以上でございます。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  広葉樹のほうは穴を掘って肥料と土を入れて植樹をしておりました。それでも結構枯れておりました。桜のほうなんですが、山の土が固く、余り桜には向かないようで、毎年土盛りをして木を保護しているようですが、何分にも木が細く背が高いんですね。風や雪には万全の管理をしていただきたいと思います。
  あの桜1本1本には、一生懸命植えた子供たちの夢も一緒に植わっている木でございます。7年先、10年先にきれいな花と夢を咲かせていただきたいと思います。広葉樹も含め維持管理のほうをよろしくお願いをいたします。
  続きまして、白竜湖の景観保全についてですが、桟道関係、また駐車場の関係はわかりました。
  ただ1点、駐車場のそばに簡易トイレがあるんですが、ドアの下の部分ですけれども、これぐらいの小窓ですが、だれかがけったような跡がありまして壊れております。修理をお願いしたいと思います。
  この白竜湖の話なんですが、私、議会でお話をするのが3回目となります。市長はまたかと思われるでしょうが、体調の悪いところ追い打ちをかけるようですが、今回は視点が違いますので、ぜひお聞きいただきたいと思います。
  まず、昨年12月13日の新聞で「白竜湖の景観」というコラム記事でございます。
  鳥上坂から見晴らす置賜盆地は、まさにまほろば。静かに水をたたえた白竜湖が眼下に見え、湖を囲む美田が四方に延びる。その向こうには青い山並みが居座る。水と田と山が織りなす雄大で絶妙な景観は、見る者に豊かさと平安と郷愁を感じさせる。井上ひさしさんは鳥上坂から下るときに、左に見渡す白竜湖ほどいい景観はないと語ったという。司馬遼太郎さんが鳥上坂を通過した折、あっと感嘆の声を漏らしたという話も伝わる。
  この景観の画竜点睛である白竜湖が何年かすれば完全に干上がってしまうおそれがある。水質の富栄養化、深度の低減、湖面の狹窄が進行しているからであり、今やヒシが湖面を覆い、昔日の面影はどこにも見出せない。
  このような状況の中で何を優先して取り組むべきか。鳥上坂から眺めるあの景観を守る。そして後世に伝える。つまりは白竜湖を干上がらせないようにする。これを最優先すべきだと考える。そのためには水系を改善するほか道はない。
  本紙「和の道しるべ」で10月に白竜湖を取り上げた。その中で、水質研究者は簡易井戸を掘るなどして、湖のわき水量を復元させる、ここから始めたい。干上がらせないためには、しゅんせつも必要となる。しかし、ある先生はしゅんせつは泥炭湖の潜在機能を持つ湖底の泥土を排除して大がかりな自然攪乱をもたらすとする意見がある。しかし、白竜湖に現在どれほどの自然遺産としての価値があるのか、議論しなければならないだろう。
  和歌山県新宮市にある浮島の森は、白竜湖と同様な問題を抱えていたが、しゅんせつ、井戸掘削、流入する川への熊野川からの取水などでよみがえりつつある。
  そこで、新宮市より浮島の森にかかわる資料を取り寄せていただきました。昭和2年に国の天然記念物に指定された。しかし、まちの中にあるため、現代の社会経済の成長とともに、地下水の減少に伴うわき水の減少、周囲からの汚水、土砂の流入などで水質が悪化、荒廃の一途をたどった。
  昭和63年、調査委員会を発足。まず土砂のしゅんせつ、わき水の代替として井戸水の注水、流入する川へ熊野川からきれいな水を取り入れる工事、水面確保のための鋼板矢板の護岸工事等を行い、急激な荒廃が進む以前の1960年代の状況に戻すことを目標に、天然記念物としての自然を保つためには、手を加えないではなく、人の手による適切で計画的・継続的な管理と整備が必要としている。現在、60年代の自然によみがえりつつある。
  このような泥炭の浮島や貴重な植物が残っている市の天然記念物が南陽市にあります。新田堤でございます。これの大きいのが浮島の森だそうです。
  それはそれとして、国の天然記念物でも工事の手を加え保全ができる。ならば、我が白竜湖も何とかできるのではないかと思い、話をさせていただきました。市長はどう思われますか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  ただいまの川合議員の御説、もっともだと、このように感心して聞かせていただきました。できるものなら私としてもそのようにしたいし、やるべきだと、こう思っておりますので、県とも相談しながら、さまざまな規制がかかっているわけでございますので、県立自然公園であるとか、あるいは天然記念物とか、さまざまな規制をクリアできるように研究をして進めるようにこれまでもやってきましたが、なかなか県ですら手が出ないということでございますので、市では今のところなかなかやるべき手がないということであります。
  決して予算がないとか、ほかの理由で手をこまねいているということでなくて、なかなかさわることが許されない極めて特殊な場所であるというような理由で今の状態になっているということを御理解いただくと同時に、これから単に行政だけじゃなくて、いろいろな方々からさまざまな形で働きをすることが、場合によっては組織、いろいろと自然公園を維持するべく検討している組織や関係者も心を動かされるのではないかなと、こんなふうに思ってます。
  単純に行政だけが動けば、これはどうも向こうの心を動かすことは難しいのかなと、こんなふうに思っておりますので、挙げて、市民が共通認識を持って頑張ることが何より重要だと、こう思っておりますし、県あるいは県議にもいろいろな場面でお願いをして、何とか手を加えることができないものなのか、検討していただいているところでございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。
  なお、川合議員もそれほどの知識を持っておられるわけでありますので、何らかの手法、戦略をぜひ一緒に考えていただきたいものだと、こんなふうに思っているところであります。
  以上です。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  きのう、新宮市の教育委員会の方へ電話をしましてお話をしました。何分にも国の天然記念物ということで、市と県と国の文化庁と何度も話し合いをしたと。大阪大学の先生、京都大学の先生が同席をして、その点が山形と違いまして、手を加えて自然に戻すべきだという先生の考えだった。残念ながらこちらのほうはそういう話でないと、そういう話になりまして、それは大変ですねというふうに言われました。
  私ども、私1人でもいいんですけれども、会派ででも視察しながらいろいろ勉強してまいりたいと思いますので、いろいろ提案をさせていただきますので、市長も一緒に頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。私、十分一山と白竜湖とビッキ石、この3つやっておりますので、よろしくお願いをいたします。
  それでは、交通事故にかかわる話になりますが、このところ発生しております事故は、児童たちは全く非がなく、ルールどおりに歩いているところに車が突っ込んでくる。運転者に気をつけてもらうしかないのだが、歩行者を守るにはガードパイプやガードレールの設置が有効だとは思うんですが、道路幅が狭いとか、除雪の妨げになるとかでなかなか実施できない部分もある。人命第一と考え、車側には大きな不便が生じても、児童・生徒の目線で最大限できる限りの安全対策をとってほしいと思うのですが、当局の考えをお伺いします。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、私から川合議員の御質問にお答えいたします。
  痛ましい事故が報道で報ぜられるたびに、教育委員会としては各学校、関係施設にその情報を届けるとともに、早急の対応をお願いしているところでございます。具体的には、同様の危険箇所があるかないか、ほかに日常的に課題があるか等、じかに学校を訪問するなど対応しております。
  南陽市全体の通学路におきましては、交通量の増加、かかわって学校区域にあります狭い道路、十分な歩道がとれないというようなこと、それからカーブや交差点等、見通しの悪い場所、冬期間は雪により道幅が狭く、登下校に支障を来すところ、それから御質問がありました交通ルールを遵守しない運転手等の対策が挙げられます。
  教育長の答弁にもございましたとおり、今年の春、前倒しをしまして、交通安全にかかわる通学路の点検、それから危険箇所、これにつきまして要望の取りまとめを行っております。秋に行うよりは、春、新入生が登下校を始めるときに集中的に要望を取りまとめて、関係各課のほうに、それから国・県のほうに要望をすることが改善の近道という考えで現在はおります。
  今年度はお話にもありましたとおり、南陽署が各学校とともに危険箇所の点検を行っていただきました。これなどを生かしながら、続いてPTA、それから地区のほうからも多くの視点で危険箇所の点検を行っていただきますので、これも含めて対応に当たってまいりたいというふうに考えております。
  以上でございます。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  ありがとうございます。
  以前ですが、中川中学校の通学路で登校の列に車が突っ込み生徒がけがをした。この通学路に対しては、以前からガードレールの設置の要望を出していたが応じてもらえなかった。事故が起きたらすぐガードレールを設置した。事故が起きないと実施しない。そんなふうに思えてならないんですね。
  今回、浮かび上がった危険箇所はそのようなことのないように早急に対策をとってほしい。先ほどもありましたが、またそのような工事が無理な場所は、通学路を示す看板の設置や白線を太くはっきり引くことなども運転者の注意喚起を促すということで有効かと思います。どんな小さなことでも事故の抑止につながることはぜひやっていただきたいと思います。関係する各課も十分検討していただき、お願いをしたいと思います。
  それから、現在、通学班を編成しての集団登校を行っているわけですが、それ自体に問題はございませんでしょうか。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、御質問にお答えいたします。
  先ほど申し上げましたとおり、交通量の増加、それから状況によりましては新しい道路ができるというふうなことで、常に安全でより安心な通学路を設置しなくてはなりません。昨年度は中川小学校に、より安全であるというふうなことで、南側に通学路の変更のほうを示させていただきました。そういったことを踏まえて、現状に合ったような通学路、常に学校と連絡をとりながら設置してまいりたいというふうに考えてございます。
  以上でございます。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  中川小学校の件につきましては、私も立ち会わせていただきましてありがとうございました。御礼を申し上げます。
  今回、当局のほうには素早い対応をしていただいたこと、本当によかったと思います。子供たちだけでなく、お年寄りやいわゆる交通弱者と言われる人たちを、これをきっかけとして地域ぐるみ、まちぐるみ、みんなで守っていくべきかなと思います。
  続きまして、教育相談室なんですが、今回から充実されたということで、大変いいスタートを切っているということでございます。このような相談室、1人で悩まず利用してほしいとは思いますが、電話相談、来室相談等のできるということをどのようにして知らせておりますか、お伺いいたします。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、議員の質問にお答えを申し上げます。
  おかげさまで3月議会が終わりましてから1カ月準備期間を経まして、4月16日から、月曜から金曜日の毎日開設というような形で取り組ませていただきました。
  1カ月半過ぎまして、現時点での報告を見ますと、来室相談につきましては延べ32件、中学校の生徒に関するものでございます。それから、電話相談につきましては20件、そのほか相談員の施設訪問、幼児施設、小学校、中学校ですが、1カ月半で48件させていただいております。
  この中で、通室の案内というふうなチラシを新しくつくらせていただきました。その中には電話相談の電話番号とか、通室した後の生活等詳しく子供たちが読めるような形でつくらせていただきました。これを各学校、各施設、それから市のPTAの連合会の総会等にまかせていただきました。
  学校内では、相談室の便り、クオーレと申しますが、これを掲示させていただいて、悩みがあれば電話番号にかけていただくような形の配慮を行っております。少しずつ教育相談室の趣旨が伝わるような形で、丁寧に地道に子供たちに届くような形で現在進めておりますので、御理解を賜りたいというふうに思います。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  こういう事業は忙しくないほうがいいわけですけれども、さまざまなケースがあろうかと思います。それらを参考にしてデータをとりながら、一歩進めて予防の分野等にも期待をしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、お答えを申し上げます。
  不登校の30日以上は、御存じのとおり中学校が多うございます。小学校のほうは毎年1人から2人というふうなことで発生率は低くはありますが、年間30日には至りませんが、休みがちな子供もおります。そういったことを含めて幼児施設、それから小学校のほうに丁寧に訪問させていただいて、不登校の発生を予防的に行うというふうな連携を昨年度から行わせていただいております。
  ちょっとでも問題、課題ある場合に、保護者が安心して電話や来室相談ができるよう、学校のほうにも御理解をいただきながら現在進めているところでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  ぜひ頑張っていただきたいと思います。1人でも多く救っていただき、楽しい学校生活を送れるよう、相談室の先生方には児童・生徒のためによろしくお願いをいたしたいと思います。
  それでは、複式学級についてお伺いをいたします。
  この複式学級というものは変則的な授業なわけですが、低学年はそうでもないと思いますが、高学年になりますと、複式にはなじまない教科も出てくるかと思いますが、例えばどんな教科がなじまないと思われますか。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、御質問にお答えをいたします。
  複式のほうは、それぞれの学年で目標を設定しながら、間接指導、それから直接指導で授業を行う形態を申し上げます。なので、それぞれの目標がありますので、ほとんど準備、それから工夫により授業は可能となっております。
  ただ、外国語活動が高学年から初めて開始されます。なので、5年生の実力と6年生の実力は当然違うわけで、指導者がいない形の間接指導はなかなか難しくなってございます。
  南陽市ではALTを小学校に派遣していただいておりますので、その間接の場合についても、どちらかが主担任、それからALTという形で授業が可能となっております。できるだけ通常の学級と同じような学習活動が行えるように、学校現場は研究を重ねて取り組んでいるところでございますので、御理解をいただければと思います。
  また、実技教科につきまして、安全の面から、特に理科、家庭科等、難しい場合もございますが、中の内容を一致させるなど工夫を行ってカリキュラムをほぼ同じような形で組むことで、現在複式のほうの指導はほぼ可能になってございますので、この点も御理解をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  私どもの中川地区においては、この先入学児童が恐らく多くても8名、6名、7名が当分続くと思います。当然、複式学級にならざるを得ないわけで、先生も児童も大変だと思います。基準の数を2クラスで1けたにするとか、または難しい教科の部分だけでも、もう1人の先生をつけてやるとか、何か救済策はないのでしょうか。人数が少ないからといって、これでは不公平ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、御質問にお答えをいたします。
  市内5つの複式学級がございますが、その中では教科によっては、例えば理科、数学につきましては、教頭や教務主任等が対応するなど、教科によってはですが、複式ではなくて単式で授業を行うことが可能となっております。ただ、教職員の人数がどんどん減ってまいりますと、このことも難しくなってございます。
  管内、今年度16もしくは15名の複式学級がほかにも2校ございます。また、一昨年度も県内でたくさん16上限の複式学級がありました。県のほうに問い合わせしましたところ、学級編制のほうは標準法によって決められているので、その数をもってのみ特別の加配とか、そういった形は行っていないというふうなことでございました。
  中には配慮の必要な場合があったり、さまざまな場合については、そういう制度等も年度によってはある場合がございますので、学校と連絡をとりながら、可能な策を考えていきたいというふうに考えております。
  以上でございます。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  児童たちが勉強がしづらいとなると大変でございますので、ぜひ工夫をしてやっていただきたいと思います。
  当然、児童の数が減れば統合の問題が浮上してまいります。小学校の統合についてはどのような考えを持っていらっしゃいますかお伺いいたします。
○議長  答弁を求めます。
  猪野教育長。
○教育長  先ほど来、学校教育課長のほうから少子化に伴う教育の環境整備を含めて大いに知恵を出して、南陽市の子供たちが非常に教育を通して確かな未来に必要な力づけができるようにということで、教育委員会としましても、小規模校にどんどんなっていく過程の中で、その地域の教育の振興を図る協議を行ってまいりました。
  それぞれやっぱり条件が違いますので、一緒くたには考えておりません。私は小さい学校の教育というのは教育の原点だと思っています。これはマイナスだけじゃありません。かなりのプラスもあります。授業の効果率を考えたときに、40人学級よりも3人、5人、8人ぐらいのクラスの子供のほうが、先生が1人もしくは複数ついて徹底した教育が行われる。そして、子供の理解していただける。子供の潜在的な能力も把握してもらえる。非常に教育の成果が上がりやすいわけですね。
  その反面、さまざまな問題もある。メリット面、デメリット面が極端に小さい学校は出てきます。ですけれども、子供を大切にしていく過程で、小さい学校には特段南陽市はベテランの先生、情熱的な先生、そういうものを配置してまいりました。それでも今日の教育の中で、日本の浮沈をかけた国策としての教育を考えたときに、なかなか小さい学校では子供たちに力づけをできないような問題も多く出ております。
  例えば、知識、理解だけではなく、そこから学問の根本を追求するような力とか、論理思考力とか、批判思考力とか、さまざま必要なものが出てきます。それから、社会性、公共性を身につけていく、そういうような力づけも大事だと思います。
  そういう意味で、より南陽市の子供たちに責任ある教育をしていく上で、それぞれの学校の単位で、より教育を充実していくためには、より成果を上げていくためにはというような話し合いを持っていきたいと、このように思っています。地域の方や保護者の方の声を聞きながら、子供を第一に考えて教育を推進してまいりたいと、このように考えておりますので、御理解のほどお願い申し上げます。
  以上です。
○議長  9番川合 猛議員。
○川合 猛議員  子供は子供の中で育っていく。たくさんの友達の中で成長する。それには大きな学校。しかしながら、小学校は地域の中心であり、なくしたくはない。また、その地域に根差した教育もある。大変難しい問題ではあるかと思います。地区の大きな宿題として、みんなで児童の立場で考えてまいりたいと思います。
  いろいろと御答弁をいただき、まことにありがとうございます。せんだっての中学校連合運動会、生徒会長のあいさつ、生徒たちの頑張り、全員での応援合戦、一つ一つが感動の一日でした。心から大きな拍手を送りたいと思います。かわいい子供たちは地域の宝です。南陽市の宝です。健やかな成長を願いながら、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長  9番川合 猛議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでございます。
  ここで暫時休憩といたします。
  再開は3時10分といたします。
午後2時58分  休憩
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