平成24年9月定例会

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午前11時05分  再開
○議長  再開いたします。
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板垣 致江子 議員 質問
○議長  初めに、11番板垣致江子議員。
  〔11番 板垣致江子議員 登壇〕
○板垣致江子議員  おはようございます。
  11番真風会、板垣致江子でございます。
  7月25日から8月12日まで開催されたロンドンオリンピックは、日本中を感動と興奮の渦に巻き込み、メダル38個というすばらしい結果に終わりました。そして、今開催されているパラリンピックでも、日本人選手の頑張りが連日伝えられ、さまざまな障害を持ちながら、私たちには想像もできない努力があっての結果だと感動しております。あのすばらしい笑顔に大きな拍手を送りたいと思います。
  そして、南陽市でも、8月26日とこの2日に開催された市民運動会は多くの市民の参加、そして子供たちの頑張りで各会場が成功裏に終わりました。あの暑さの中での準備や進行など、休む暇なく頑張っていただきました地区長さん初め、体育推進員の方、役員の方、そして市職員の方に心よりお礼を申し上げます。地域の団結と市民の頑張りがあるとはいえ、あの縁の下の力持ちの方々なしではなし得ないものと思います。本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。今後とも地域の活性化のため、よろしくお願いいたします。特に、若者の顔が地域で見えることは、地域の元気のもとになります。大いに出しゃばっていただきたいと思います。
  今年の連日30度を超える猛暑、そして水不足は、人間ばかりでなく、水稲を初め、多くの作物に影響があるのではと心配されるところですが、8月30日の東北農政局山形地域センターの発表では、県内の今年の水稲の作柄概況は「やや良」とされ、少しほっとしたところでした。
  しかし、その後も暑さが続いており、収量や品質の低下がなければと願っております。
  アメリカの干ばつの影響も今後、さまざまなところに出てくると思われますが、南陽市はこれからおいしいものがどんどん収穫されます。地域のものが一番です。私たちもおいしくいただき、全国に発信していければと思っております。
  それでは、さきに通告してあります内容について質問させていただきます。
  1番、教育についての(1)昨年10月、滋賀県大津市の中学2年生の男子生徒がいじめを苦にして自殺した問題は、学校や市教育委員会のずさんな調査や対応が表面化し、マスコミでも連日報道されています。滋賀県警の学校などへの家宅捜査や生徒300人への事情聴取や第三者委員会の設置のあり方など、異例の状況が起きています。また、全国的に学校や教育委員会への不信感から、いじめによるけがやいじめによる心身症になったなど、そのような被害届が警察に直接提出されるケースも増えてきているということです。
  その大津市の中学校で、3日、2学期の始業式が行われ、校長先生が「いじめのない学校づくりはみんなの目標、みんなが何をすべきかを真剣に考え実行することが大切だ」とあいさつし、「1人の生徒が亡くなったことをもう一度考え、しっかり反省することから始め、二度とこのようなことが起きないようにしていきたい」と述べたとの報道がありました。
  私は、この問題が取り上げられた当初の対応を見ておりましたが、生徒たちがどんな気持ちでこのあいさつを聞いていたかを考えると、胸が痛くなりました。子供たちの心の傷にないらないよう、丁重な早期の心のケアを願うばかりです。
  文部科学省は、教育現場の対応に不安を感じるとし、8月1日にいじめを苦にした自殺などが起きた場合、学校と教育委員会が原因や背景を速やかに調査できるよう、子ども安全対策室を設置しました。また、全国の教育委員会に対し、いじめの件数や取り組みについて緊急アンケートを調査したとされています。
  大津市の自殺問題を受け、新たな取り組みをたか、いじめの件数を「からかい」、「集団による無視」、「金品をたかられる」などの内容別に報告を求め、重大な案件の対応なども尋ねているとのことですが、南陽市の対応状況をお伺いします。
  まず1点目、児童・生徒、保護者等へのアンケート調査の実施状況は。2点目、全国的なマスコミ等の報道やインターネット上での心ない行為の影響が心配されるが、それらの影響はないのか。3点目、現在の不登校の状況等をお伺いいたします。
  次に、教育についての(2)学校図書の充実について。
  第5次南陽市教育振興計画の中では、確かな学力の定着のために読書週間の確立と読書活動の充実を図るとされ、そのために学校図書館の充実に努めるとされています。文部科学省も、平成19年からの学校図書館図書整備5カ年計画に続き、平成24年度からの新学校図書館図書整備5カ年計画で、学校図書館図書標準を目指し、単年度で約200億円の措置が講じられ、今回初めて新聞を活用した学習を行う環境を整える経費と学校司書の配置に要する経費も講じられたとされました。
  私は、学校図書の充実や司書の配置の重要性など、何度かお願いしてきましたが、なかなか変わらない現状でした。教育日本一を目指す南陽としてこれでよいのか、改めてお伺いいたします。
  1点目、南陽市内各学校蔵書数は学校図書標準をどの程度達成されているのか。2点目、予算措置されたとする図書購入事業、新聞の活用、学校司書の配置への取り組みのお考えは。
  次に、2番、産業のまちづくりについて。
  (1)東北中央自動車道や国道113号バイパスの完成に向け、通過される市でなく、おもしゃい南陽市、行ってみたい南陽市、住んでみたい南陽市とするために今できることは。
  8月4日の朝刊に、海外最大規模の日本酒きき酒イベント、全米日本酒歓評会、ジョイ・オブ・サケで本県の13銘柄が金賞に輝いたとあり、大吟醸Aのトップに大吟醸東の麓、東の麓酒造が受賞されていました。すばらしい。全国新酒歓評会でもいつも金賞をとられ、酒通の人たちにも一番うまいと常に言っておられるので、納得の受賞かもしれませんが、大変うれしく、誇りに思います。南陽ブランドとして一段と箔がつき、私たちも大いにPRすべきだなと思いました。
  第5次総合計画のスタートの23年は、人材育成と南陽ブランドの発信が大きな役割を果たすとし、南陽ブランド推進課が設置されました。今年度、業務の効率化と情報発信の一元化を図るためにと、商工観光課と統合し、商工観光ブランド課となりましたが、昨年から取り組まれた地域資源を生かした新たな産業ブランド課の成果や今後の取り組みをお伺いいたします。
  1点目、新たな南陽ブランドの商品開発の状況は。2点目、ブランド商品の販売拠点を設けるなどの構築状況は。3点目、グリーンツーリズムや6次産業課の状況は。お伺いいたします。
  産業まちづくりの(2)として、南陽市の玄関である赤湯駅は、サーマルプラザに障害者用トイレを節地したいただいたころと大きく変わり、観光南陽の顔になってきました。南陽のんまい市場駅の駅なんようのオープンや軽食もできるところもあり、大変利用しやすく、にぎやかなところとなりました。しかし、残念ながら駅の入り口とサーマルプラザの入り口は重いドアのままです。障害者やお年寄り、そして子供さんには不便で危険も伴います。自動ドアの設置が望まれます。観光南陽として、赤湯駅は完全バリアフリーとすべきと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
  以上、誠意ある御答弁をお願いいたしまして、私からの壇上からの質問とさせていただきます。ありがとうございます。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
  〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  11番板垣致江子議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、教育については教育長より答弁いたさせますので、御了承願います。
  産業のまちづくりについての1点目、地域資源を生かした新たな産業ブランド化の成果や今後の取り組みについてでございますが、新たな南陽ブランドの商品開発の状況については、昨年度、旧中川中学校を利用して重点分野雇用創出を活用し、南陽産品を使った商品開発に取り組みました。漬け物を主体に、計20品目についてアンテナショップや総合観光物産センター内にある駅の駅での試作販売を行ったところであります。
  コンセプトは、無添加で安心・安全な食品製造でありましたが、保存期間などの問題もあり、昨年で事業を終了しました。現在は、南陽産品を使った新たな商品開発を行う企業、団体等に助成を行い、商品開発を推進しているところでございます。
  次に、ブランド商品の販売拠点を設けるなどの構築状況についてでございますが、今年度は議員御承知のとおり、アンテナショップや駅の駅、各種物産店、東京・千代田の青空市での商品販売などでございます。また、グリーンツーリズムや6次産業化の状況についてでございますが、本市には活動団体としてグリーンツーリズム南陽という組織があり、県主催の視察や研究会に参加し、知識を深めているところであり、本市ではJRとタイアップして駅からハイキングといった自然や文化を体験する事業を行っております。この事業は赤湯駅長と一緒に観光地まで歩いていき、烏帽子山公園1,000本桜や双松バラ園、くぐり滝、菊祭りなどを見学し、南陽市を満喫していただくもので、年4回開催され、リピーターも多く、毎年好評をいただいているところでございます。
  民間におきましてもさまざまな取り組みを行っておりますので、それらの情報を広くPRし、活動をより知っていただくよう支援してまいりたいと考えております。
  6次産業につきましては、本市にはすぐれた農畜産物がありますが、加工・販売となりますと、ハードルが高くなるものと感じております。国・県においてもさまざまな補助制度を設けるなど、力を入れておりますので、今年度中に講演会や勉強会を計画してまいりたいと考えているところでございます。
  2点目の赤湯駅の完全バリアフリー化についてでございますが、JR赤湯駅は1日約1,500名の利用者があり、学生やビジネス客、観光客などでにぎわっております。現在は駅の駅や軽食コーナー等も整備され、利用者の皆様からは好評をいただいております。
  議員御指摘の駅の完全バリアフリー化につきましては、市とJRが整備を分担しながら、身障者トイレの整備、改札口の自動ドア化、エレベーターの設置等の整備を行っておりますが、正面玄関及びサーマルプラザの入り口につきましては、その対応がなされていない現状であります。自動ドアの設置については、今後JRと協議をしながら検討してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上であります。
○議長  答弁を求めます。
  猪野教育長。
○教育長  11番板垣致江子議員の御質問にお答え申し上げます。
  教育についての1点目、大津市の自殺問題を受けての南陽市の対応状況についてでございますが、まず児童・生徒、保護者へのアンケート調査の実施状況についてお答えいたします。
  初めに、本市教育委員会では、いじめはいつでもどこでも起こり得るもの、そしていじめは犯罪の可能性があるとの認識のもと、学校現場での対応を徹底するよう指導しております。
  議員ご指摘のとおり、平成24年8月6日付で文部科学省からの緊急アンケートについて各学校に通知を行い、8月24日までに集計を行いました。そのアンケートの中では、今年度におけるいじめの認知件数、いじめの解消件数、いじめの対応別件数、生命または身体の安全が脅かされるような重大な事態に至るおそれがあると考える件数の調査項目があり、市内小・中11校からは、該当件数に当たる報告はございませんでした。
  これに先立ち、南陽市教育委員会では、独自に7月中旬に教育相談室の指導員が各校を訪問し、いじめに関する事例があるかどうか確認を行い、軽微なものについても今後とも相談をいただくようにお願いをしております。さらに、学校現場での初期対応が重要であることから、7月27日にいじめに関する未然防止に絞った臨時招集校長会を行い、加藤教育委員長及び私によるいじめ問題への対応についての講話並びに研修会を開催しました。
  8月2日には南陽市中堅教員研修会におきまして、私から校長、教頭、中堅教員に対し、具体的ないじめ防止の取り組みについて指導を行いました。
  続いて、8月6日付緊急アンケートの結果を分析し、8月22日の第2回招集校長会議において、2学期以降のいじめに対する未然防止のあり方とその対応について、児童・生徒の主体的な活動にまで高めるようにと重ねて指導を行っております。
  今回の緊急アンケートの実施ではいじめは報告されませんでしたが、アンケートをそのまま鵜呑みにすることなく、子供との面談や相談活動、さらに児童・生徒の自立自浄活動、そして自治活動を徹底して未然防止に当たってまいりたいと考えております。
  次に、マスコミ等の報道やインターネット上での心ない行為の影響についてでございますが、現在のところ、全国的なマスコミ等の報道やインターネット上の心ない中傷等の影響を受け、学校生活、あるいは家庭生活に大きな支障を来しているという報告はございません。しかしながら、多くの情報を瞬時に得ることができる現代社会において、議員御指摘のような心配はこれからも十分に考えられることであるととらえております。特に、インターネットの家庭における設置率も年々増加する傾向にあります。中学校技術科における情報の授業を初め、情報モラルに関する講演や講話を充実する中で、情報を適切に取捨選択できる力をつけさせ、危険な情報に惑わされない力をつけていくように各学校の教職員に指導を徹底させたいと考えております。
  また、現在の不登校の状況についてでございますが、今年度の1学期末現在で12名となっております。今年度から教育相談室指導員が定期的に学校を訪問し、教職員への指導助言を行い、必要があれば家庭訪問を実施、特に保護者との面談を強化しながら対応に当たっているところでございます。各学校の校内における取り組みもあり、中学校においては、不登校生徒発生率が前年度同期と比較して、今年度は25%減少しております。主な要因としては、昨年度に比べ市の教育相談室及び小・中学校との連携の中で、保護者や子供たちに細やかな指導ができる体制が強化されたことが挙げられますので、引き続き各学校の教育相談機能のさらなる充実を図りながら、不登校の未然防止、適応指導の推進を図ってまいりたいと考えております。
  2点目の学校図書の充実についてでございますが、今年度初めの調査において、市内小学校は学校図書館図書標準に対して、平均99%の充足率となっており、市内中学校では平均62%の充足率となっております。
  なお、中学校再編統合に合わせ、旧中川中学校で統合中学校の図書の点検整備を平成23年度までの3カ年をかけ実施いたしましたので、今後中川中学校にある図書の活用については、各中学校と調整しながら、標準冊数に達する充足率アップにつなげていきたいと考えております。
  次に、予算措置とされる図書購入事業、新聞の活用、学校司書の配置への取り組みについてでございますが、図書購入につきましては、今年度は小学校74学級に対し115万2,000円、中学校32学級に対し100万円を予算化し、順次購入をお願いしております。また、各学校での新聞の活用につきましては、特に社会科を中心に資料として活用されております。また、日常的な言語活動の充実とかかわって、学習につながる記事について各学級単位で発表を行い、掲示するなど、各学校とも工夫を凝らし取り組んでおり、市内児童・生徒の活動が地元新聞を中心に掲載されることも多く、日常の学習にも多く活用されている現状があります。
  次に、読書活動のかなめである学校司書の配置につきましては、平成15年から12学級以上の学校について司書教諭の資格のある者が教職員として配置されており、学級担任及び教科担当者との兼務ではございますが、児童・生徒の読書活動推進を進めております。
  一方、市内小学校を中心に読み聞かせや図書館での貸し出し、本の整理などに多くのボランティアの方々にも、同様に児童・生徒の読書活動推進のため御協力をいただいております。
  地域の多くの方々に学校教育に御協力いただくことは、第5次南陽市教育振興計画に定める地域総合型教育のねらいの一つでもありますので、多くの市民の御協力を得たいと考えているところであります。
  私からは以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  市長、そして教育長、御答弁ありがとうございました。
  先に、教育問題について再質問させていただきます。
  先ほど質問の中で、マスコミの連日のような報道がということで、やはりこれは南陽市民にとっても、学校、教育委員会、それら今まで頑張っていただいていたところは見えるんですが、やはりあのぐらい教育委員会の閉鎖的な行動が見えてしまうと、南陽市はどうなんだと、そういう不信感がどんどん沸いてくる方もいらっしゃると思います。それでまた私は恒例とさせていただいていましたいじめ問題に質問させていただくということで、今回もお話しさせていただきたいと思っております。
  今、御答弁いただきました教育長のほうからの御答弁には、本当に政府のほうが8月1日からいろいろなことを起こされていますが、その前から教育相談員の指導員の学校間訪問とかアンケートとかいろいろと取り組んでいらっしゃっていただいたということは、本当にありがたいなと思っております。
  そこで、いじめの状況はなかったということで、ちょっと一安心しておりますが、このアンケートは毎年とっていらっしゃったと思うんですが、子供に対するアンケート、それから保護者に対するアンケートは別々なのか、また記名式なのか、その辺のこともちょっとお伺いしたいと思います。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、板垣議員の御質問にお答えをいたします。
  昨年度まで、平成23年度末、毎年恒例でございますが、いじめ、不登校、それから生徒指導の問題行動に関する全国的な調査が毎年行われております。また、県のほうでは各学期ごと、いじめ、それから不登校の現状に関して各学校のほうに調査を行い、それをまとめて教育委員会のほうでは県のほうに報告をさせていただいております。不登校につきましては、毎年、板垣議員初め、ほかの議員の皆様からも御質問をいただいておりますが、いじめに関してはここ数年、ゼロというふうな形の報告をさせていただいております。
  また、保護者へのアンケートでございますが、各学校現場では日常的に観察できる子供の異変に関しては、一斉のアンケートではなくて、即時保護者との対応というふうなことをお願いしてございます。南陽市教育委員会としても、それからこのたびの8月の国のアンケートでも、保護者へのアンケートを行うという項目はございません。また、各学校の学校評価、年に1回、2学期末から年度末にかけて行われるわけですが、その中で具体的ないじめというふうな言葉では出てきませんが、子供たちが楽しく学校に行っているかどうか、それを各学校では保護者のほうにアンケートをとりながらまとめているものがございます。
  以上でございます。
  すみません、記名式かどうかというふうなことですが、今回のアンケートでは記名式ではございませんが、各学校で学期ごと、もしくは2カ月ぐらいの単位で行っている困り事相談に類するもの、いじめ、不登校の原因を探るものでありますが、これに関しては記名式で行っております。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  保護者への対応として、今回はまずはなかったということで、常にその困り事相談で聞いていただいているということで、大丈夫なのかなというところはあります。
  ただ、やはり今、保護者同士が孤立しているということも大変問題になっていると思いますので、やはり話し合う場、そのような、クラスの中での懇談会、そういうことで、親同士が自分たちの子供についてのお話をする機会などは多くとってあるのでしょうか。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それではお答えいたします。
  議員も御存じのとおり、4月当初入学式の折に、第1回の新入生の学級懇談会が行われます。学校の抱える現状から保護者の方へお願いしたいことを含め、特に生徒指導、いじめ、不登校に関する部分についても、すぐに連携をとらせていただく旨のお話とお願いがございます。それを受けて、4月の授業参観の折、また5月か夏休みの家庭訪問の際、学期末の通知表配付に関する際に全体に、もしくは個別に懇談をする機会を設けております。また、南陽市では11月を中心として教育相談月刊というものが設けてございます。この機会に子供と二者面談、もしくは該当する生徒に関しては三者面談を行いながら情報の交換、細かい日常生活の子供の様子等について、保護者と綿密にお話をさせていただく機会をとっております。
  先ほども申し上げたとおり、子供の異変を感じたときがベストの機会でありますので、各学校で即座に保護者と話し合いをさせていただきながら課題の解決に現状も取り組んでおります。
  以上でございます。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  大変細やかに先生方と父兄が取り組んでいらっしゃるという姿勢が大変見えて安心しております。
  いじめというか、それをなくす対策の一つとして、クラスの中のあり方、やはり子供たちが自主的に自分たちの問題を話し合えるようなクラスづくりが一番いじめをなくすということで、今いろいろな先生方がいじめ対策ということで出していらっしゃいますが、南陽市の小・中学校ではそのクラスに対してどのような教育をなさっていらっしゃるか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○議長  猪野教育長。
○教育長  私のほうからお答えさせていただきます。
  全国を震撼させるようないじめ事件は、すべてわかっていても先生に教えなかったり、そういう心配があっても学校に親のほうから相談しなかったり、相談したとしてもうやむやになってしまったりというケースが非常に多いわけです。そういうことで、私たちは子供一人一人にやはりいじめを許さない、いじめをしないという力をつけなければいけないと、こう考えています。それで、学級担任と、また部活動の先生や学年主任の先生などといじめの兆候があったときに、ほかの子供、「先生、いじめ的なものがあるよ」と言えるような、そういう人間関係づくりをしたいと願っているし、そういう人間関係をとにかくつくってくださいということを現場のほうにお願いしています。また、子供にとって、自分の弱さということを親にさらけ出すということは非常に勇気が要ることです。仲間うちに自分がいじめられていると言うことも非常に勇気が必要とすることです。ですから、家に帰っても、そういうことを言わない子供が思春期には非常に多いんです。
  そういうことで、やはりふだんからお父さん、お母さんと仲よい人間関係を教師がつくっていってくださいということもひとつお願いしている。それから、多くの人の目で子供たちの実態を見てもらいたいということで、学校はオープンスクールを設定して、地域の方にいろいろ入ってもらう。そういうことで、大人が入ることによって、子供たちの中にそういういじめに対する、それは社会的によくないことなんだと、犯罪につながることなんだというような認識も立つだろうし、大人社会の良好な人間関係ということを学ぶことによって、一つの自浄作用も生まれてくるだろうというように考えて、とにかく多面的、多角的にとらえながら、いじめへの対応を図っているところです。
  一番怖いのは、思春期の子供たちが、やはりこういうような不幸な出来事が多くなってきますと、同一化してしまうという、自分がそこのいじめた張本人になったり、いじめられた張本人になったりということが一番大きいことなんです。それが連鎖的に出てくることが非常に危険なので、私たちはそういうことも思春期の自他の区別がまだまだ未熟な子供たちに連鎖的に、突発的に起きないように、そういう不幸な事態が起きないように学校には強くお願いしているところです。
  以上です。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  本当にいいクラスづくりをしていただいて、子供たちが自分たちで言葉を発せられるようにしていただきたいなと思います。
  先ほどインターネットのトラブルや影響がないということで、それも一安心しております。ただ、私の心配していた、大変アナログ人間の私でさえ、インターネットを開くと中傷がばんばん入っております。やはりこの人は人をいじめたから、その人に対して自分がまたいじめていいんだ、そういう感覚がちょっと怖いなと、大変、これは大人社会のほうが多いのかもしれません。そういうことをきちんと指導していただけたらと思います。
  不登校に関しても、やはりちょっと春先よりは多くなっているようですが、昨年よりはずっと少なくなっているということで、南陽市教育相談室の先生方の御努力とか教員の方の努力が実っているのかなと思います。やはりこれから2学期が始まって、やはりこのようなアンケートがとられている状況でも、いじめのために自殺なさっている子供さんがちょっと多いのかなというところで、ちょっと心配しているところです。南陽市もやはりここ何年間かのところでゼロということではないので、いじめのせいだということではないんでしょうが、やはり亡くなられている方がいるという現実をしっかりとらえていただいて、今後とも指導していただきたいと思います。よろしくお願いします。
  2点目の図書に関してでございますが、小学校の充足率が99%で、中学校の62%ということで、99%というと、南陽市はしっかりもう100%に近いのではないかと、私も最初えっと思いました。でも、お話を聞きましたら、非常にそこは、小さい学校は生徒さんが少なくなっているので、クラスとか生徒さんの関係でパーセントが上がっていると。私は一番心配しましたのが、どんどん子供さんが増えている沖郷小学校さんあたりが全然足りなくなっているんですね。その辺のところで、24年度も23年度と予算が同じだったんですが、図書購入に対する予算配分のやり方、その辺のところをちょっとお聞きしたいと思います。
○議長  安部管理課長。
○管理課長  予算配分について、私のほうからお答えを申し上げます。
  議員御指摘のとおり、昨年、それから今年度と予算配分はほぼ同数でございます。ただし、沖郷小学校につきましても、5年前から比べますと、充足率が少しずつ上がっております。こちらのほうの配分等につきましては、各学校からの要望に基づきまして、図書についても予算配分をしているということがございますし、また先ほど議員がおっしゃいましたとおり、少数学校につきましては、当然ながら人数が少ない、ないしは学級数が少ないということで、標準的に必要な図書数がございますので、それによってパーセンテージが上がっているというようなことは否めないところだというふうに思います。
  なお、今後、沖郷小学校につきましては、厳しい予算ではございますけれども、要望を、または標準冊数に達するべく予算配分のほうを考慮してまいりたいと思います。
  以上です。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  要望に基づきということで、基準があるわけではないということで、ちょっと私もそこのところはクエスチョンなので、ぜひ足りない学校に余計に予算が行くような配置をしていただきたいと思うんですが、先ほど文科省が図書の購入費、単年度で200億円で教員や司書、それから新聞配置に対する予算、これらが出ているという仮定で私は考えたんですが、昨年と今年と同じで、来年度あたりはこの辺、図書予算というのは増えてくるのか、また、先ほどの教育長の答弁には、学校司書の取り組みがこれからあるのかという質問に対して、やはり司書教諭がある、そこまででした。それで、これからの取り組み方。何で文科省がここまで予算配置をしたかということは、やはりそこは子供の教育にとって大事なところだということで予算配置をしたと思うんです。その辺のところはいかがでしょうか。
○議長  淀野学校教育課長。
○学校教育課長  それでは、私からお答え申し上げます。
  議員御存じのとおり、新学習指導要領が昨年に小学校、今年度から中学校でスタートをいたしました。その中で言語活動の充実というふうな項目がございます。新しい学習指導要領では、言葉の力を大切にしていくというふうなことを主眼に、特に学校の図書館、その役割について大きく考えたというのが予算の背景だというふうに聞いております。学校図書司書教諭は、先ほど教育長のほうの答弁にありましたとおり、大規模校を中心として兼務で発令されておりますが、そこに満たない学校につきましても、学校図書館の担当教諭が定められております。その先生は、授業で使う教科書、そのほかに類する図書のコーナーを設けたり装飾を行ったり、また自主的にその学校図書館は子供たちが運営することとなっておりますので、その指導に当たったり、また南陽市で進めております地域総合型教育の多くの方が図書館に来て読み聞かせや貸し出し、本のすばらしさを勧める上での大きなコーディネートをしていただいております。
  そういったことの背景で、今まではとかく資料の整備、整理、そのほかに重点しがちだった学校図書館が大きく変わりつつあるというようなことと、それからえくぼプラザにあります市の図書館との連携を考えていったり、そういった背景から大きな役割を今後持っていただきたというようなことで考えております。
  先生の発案、アイデアで大きく変わっていくものではありますが、それに資するような形で学校教育課といたしましても、具体的な学習に合わせた本の購入など、資料を取りまとめて管理課を通して要望してまいりたいというふうに考えております。
  以上でございます。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  図書の購入、そして司書さんを置くというところまで、今お答えいただけなかったんですが、この予算措置は残念ながら使途を特定しない、一般地方財源とて措置されるものであり、これらの実現のためには、各市町村等での予算化が必要であるとされております。これはやはり市当局の財政のほうで教育委員会なり学校にこの予算措置をしていただけないとできないこともあると思いますが、それは市長の判断ということでございましょうか、市長のお考えをお聞きしたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  特段、市長の判断というよりは、各担当課からの積み上げということが基本的でございますので、そこに上がってこなければ気づかない。直接上からつけるということもたまにはありますが、それは極めてまれなことで、基本的には積み上げというふうに思っておりますので、担当課のほうからしっかり財政課のほうに説明をして予算をおつけいただくというような形がベターなのではないかなと思っております。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  この司書に関しては、学校におおむね2校に1名を配置することが可能な予算をつけてあるような動きがありますので、ぜひ教育委員会側も学校からの意見をどんどん吸い上げて、ある程度のところをしっかりと予算要求をしていただければいいのかなと思います。やはりただ単に冊数が多いからいいとか悪いとかでなくて、やはり現場の先生方の意見をよく聞いて、子供たちが本当にいい勉強ができるようにしていただきたいと思います。ボランティアの方たちの力をかりて地域総合型教育というのは、やはりそこのところは別だと思います。やはりきちんと整備がなったところで、そこにプラスアルファとして子供たちのために頑張っていただけるということで考えていくのが本来の考え方ではないかと思いますので、その辺は教育委員会さんの頑張りだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
  続きまして、南陽ブランドのほうに入らせていただきたいと思います。
  南陽ブランドの商品開発の状況について、昨年度、中川中学校で行っておりましたパイロット事業ですか、20品目の開発を行って、昨年はやったと。でも、今年はやらなかったということは、やはり成果的には、それはもう、結果としてはちょっと無駄な部分もあったのかなと思いますが、その辺のお話をちょっと詳しくお聞かせいただきたいと思います。
○議長  髙梨商工観光ブランド課長。
○商工観光ブランド課長  それでは、ただいまの御質問にお答え申し上げます。
  先ほど市長答弁にもございましたように、昨年度、緊急雇用の事業を活用させていただきまして、旧中川中学校の調理室等を使わせていただきながら商品の開発のパイロット事業というか、試作事業をとり行わせていただきました。主に漬け物を中心に20品目ということでいろいろ取り組みをさせていただき、その中でのコンセプトとしましては、次につながるような商品ということでの、南陽の独自性というか、南陽の産物を使ってのもの、そして無添加で安全なものということをコンセプトに準備をしました。その試験販売ということで、アンテナショップや駅の駅南陽等で販売をさせていただき、数量はなかなか多くはつくられなかったものの、内容的には大変味もいいし、よろしいということで、この御指導に当たっては、市内の飲食業をされている方に指導者ということでお願いしまして進めたわけでございますが、一番の難点は、安全・無添加ということが、逆に防止剤が入れないようなものにこだわったということで、逆に酸化が早くて日もちがしなかったということもありました。そのようなことがあったりして、また緊急雇用の事業の活用ということで、これについては雇用の期間が1年という限定もございましたので、パイロット事業でのこの商品開発についての独自で行うことに関してはなかなか難しいものがあるということと、あわせて食品衛生上のいろいろな制約がございまして、次に進めるに当たっては、このやり方ではなしに、逆に地域なりグループの中で新たな取り組みをなされている皆様への支援という形で24年度は取り組んでいるところでございます。
  以上でございます。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  そのパイロット事業、緊急雇用を活用しての南陽ブランドの商品開発はそれにちょっと向いていなかったということで、だめだったということなんですが、やはり南陽の産品を農産物を利用しての企画、開発といっても、やはり農業をやっている方が直接やることが本当は理想なんでしょうが、先日いろいろ小学生議会でも、子供たちからそのような話もあって、やはり南陽市の農家さんはいろいろな作物をつくっていてとにかく忙しくて、そこまで手が回らないということでした。やはり農業委員会の方たちを見ていても、本当にお忙しいんだなということで、そういう6次産業的なところのプラス南陽ブランドというところは難しいのかなと本当に感じました。そうなると、先ほどおっしゃった地域のグループ、また企業、団体の開発の補助、そういうところが必要になってくるのかなと思いますが、そういう声って、地域のグループとか企業とか、そういう方たちは今いらっしゃるのでしょうか。
○議長  髙梨商工観光ブランド課長。
○商工観光ブランド課長  昨年来、そういうお話をちょうだいしまして、今年度、わずかな支援ではございますけれども、2グループというか、2団体のほうに現在予定をさせていただいております。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  2グループの方が頑張っていらっしゃるということですが、先ほど拠点施設ということでアンテナショップ、それから駅の駅、それから千代田のほう、そういうことでしたが、これは地元のほうにもブランド商品の開発の拠点が必要なのではないかと思いますが、そういうところで南陽市内を活性化させるために設けるというお考えはありますでしょうか。
  では、市長、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  開発研究している2つのグループは地元でやっているわけで、それを安定的に、なおかつ一定の品質を持続して販売するということになりますと、相当量の材料と、それから工場と販売のルートとさまざまに大事になってきますし、大変になってきます。今の段階では、自分たちのグループの中で処理できるレベルということでありますが、これがうまくいけば、さらに一歩前進、あるいは新たなステージに進むと、こういうふうなことになるのかなというふうに期待をしているところであります。
  それと、先ほどあった6次産業の件でございますが、これもやはりつくる人、生産する人と、加工する人と販売と同じ人がやると、同じグループがやるということはなかなか難しいわけで、それでなくても、生産するだけても手いっぱいだというふうな状況の中で要求してもなかなかできないし、もちろんそれがビジネスになるということは非常に難しいわけでありますので、今後お願いしているのは、やはり法人化であったり、やはり生産する人、加工する人、販売する人、さまざまな分野においておのおのの役割を分担してやって、なおかつ祝儀等については平等に分配できるような仕組みがないと進まないのではないかと。これはいい例がワインなんかもそうなんですね。やはり原料になるブドウをつくる人がなかなかいない。なぜかといえば、加工をしたり販売する人はそこそこの金になるんですが、原料をつくる人はほとんど金にならないと。それだったらば生で売れる、少し品質のいいものをと、こういうふうなことになるわけで、原料確保が非常に困っている。同じように、山形食品でも、あれほどのブランド化をしたジュースでさえも、原料集めに苦労していると、こういうふうなことでございますので、契約栽培をするなり何なりして、一定の保障を生産者にしてやらないと、なかなか進まないということもありますので、その辺の全体的な仕組みをこれから考えていきたいと。ただ単に地元でやれ、地元でやれと言っても、簡単にはいかない、そこがビジネスの難しいところだというふうに思いますので、御理解いただきたいというふうに思います。
  なお、そういったメニューを積極的に支援をしながら取り組んでいきたいということでありますし、先般、取りやめをしたというのも、素人が考え、そんなに簡単に新たな開発ができるということではなくて、1年間の期限限定でどの程度のことができるかということの試行というか、試みということでやらせたということでありますので、御理解いただきたいというふうに思います。
○議長  11番板垣致江子議員。
○板垣致江子議員  市長のお考え、やはり経営者としていろいろな面から考えていらっしゃるということで、ただやはり意欲的にやりたいという方をぜひ集めていただくとか、バックアップしていただくとか、そうやって南陽ブランドをしっかりつくっていただければなと思います。
  グリーンツーリズムに関しては、グリーンツーリズム南陽というのがあるということですが、県のグリーンツーリズムのパンフには置賜管内には南陽の名前が1文字もありません。ぜひそういうところに出ていけるような形、米部なんかは一生懸命やっているんですが、見えてこないんですね。そういうことも考えて、市のほうのPRの仕方、頑張っていただきたいと思います。
  赤湯駅のトイレに関しては、JRと市と分担しながら、また自動ドアの協議をしていただけるということで、早い機会に設置していただくことを願っております。よろしくお願いしたいと思います。
  では、私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長  11番板垣致江子議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  以上をもちまして、通告されました6名の一般質問はすべて終了いたしました。長時間、まことに御苦労さまでした。
  質問された議員、答弁なされた執行部各位の労をねぎらい、今後の南陽市政運営に生かされることを期待しております。

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散会
○議長  本日はこれにて散会といたします。
  御一同様、御起立願います。
  皆さん、どうも御苦労さまでした。
午後 0時06分  散会