平成25年12月定例会

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午後 2時00分  再  開
○議長  再開いたします。
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白 岩 孝 夫 議員 質 問
○議長  次に、1番白岩孝夫議員。
〔1番 白岩孝夫議員 登壇〕
○白岩孝夫議員  1番保守公明クラブ、白岩孝夫です。
  まずは南陽市役所陸上部の皆さんにニューイヤー駅伝出場のお喜びを申し上げます。本当におめでとうございました。本番で皆さんの力を十二分に発揮されることを御祈念と御期待を申し上げます。また、傍聴にいらしている市民の皆様方、大変御苦労さまでございます。ありがとうございます。
  さて、通告に従いまして、公共施設マネジメントから見た各施策の長期的プランについて質問いたします。
  まず、公共施設マネジメントとは何か、忘れられているといけませんので、改めてわかりやすく申し上げます。
  現在の市民会館を初めとして、公共施設はその老朽化に伴い、維持管理費が増大し、更新の時期を迎えると一時に非常に大きな財政負担となることは、各学校の耐震化や新築、新文化会館建設の経過を見ても明らかです。
  これら公共施設について、壊れそうになってから、あるいは壊れてから直すという対症療法的維持管理を継続した場合、維持管理コストが非常に高くなり、適切な維持管理が困難になるおそれがあります。また、昨年12月2日に発生した笹子トンネル天井板落下事故のように、生命にかかわる重大な事故を招来する危険性もあります。
  そこで、公共施設に関する市民の安心・安全を確保し、中長期的な維持管理・更新等に係るトータルコストの縮減や予算の平準化によって、持続可能な行財政運営を図るとともに、公共施設の戦略的な維持管理・更新を推進するのが公共施設マネジメントです。
  では、具体的に何を行うか。単純化すれば大きく4つにまとめられます。
  まず、第1番目に、本市の所管する公共施設について、建設年度、利用状況、点検・診断の結果等を把握し、維持管理・更新等に係る課題を整理します。
  2番目に、対象施設の維持管理・更新等に係る中長期的なコストや時期の見通しを明示します。
  3番目に、対象施設の劣化、損傷等の状況のほか、その施設が果たしている役割、機能、重要性などに鑑み、維持管理・更新等の対策を実施する際の基本的な優先順位を決めます。
  4番目に、各施設の必要性自体についても再検討し、検討の結果、必要性が認められない施設については廃止や撤去を進めるほか、必要性が認められる施設にあっては更新等の機会を捉え、社会経済情勢の変化に応じた用途変更や集約化なども含めた対応を計画します。
  以上の4つが公共施設マネジメントにおいて実際に行うことの骨子となります。
  では、公共施設マネジメントによって、どんな効果、メリットが期待できるか。一つ、公共施設の寿命を延ばせる。一つ、施設に係るトータルコストを縮減できる。一つ、計画的な維持管理によって、将来の維持管理費用の集中を抑制できる。一つ、計画を公表することで、市長が掲げる「市民との信頼と協調」が一層深まる。一つ、公共施設の再配置を行う際、市民の理解が得られやすくなる。一つ、公共施設の戦略的な最適化を図ることで最大限に施設を生かして使える。一つ、自治体の経営状態の把握につながる。一つ、公共施設の維持更新費が歳出に与える影響をコントロールすることができる。一つ、支出をコントロールすることで、人口や税収を増やす攻めの施策を打つ財源を確保できる。一つ、健全な行財政運営が行いやすくなる。一つ、インフラ投資の持続可能性を確保できる。
  わかりやすいものだけでもこのように多くの効果、メリットがあります。
  反対にデメリット、難点を挙げれば、3つありますが、一つ、マンパワーと専門的な知見が必要となります。一つ、莫大な維持管理・更新費用が明らかになり、人によっては悲観的になる。一つ、これをやっても市民受けしません。
  以上、さまざま申し上げてきましたが、27年後の2040年には人口が1万人減少すると予測されている本市において、その予測から目をそらし、場当たり的に対処していくのではなく、予測を正面から見据え、市民の皆さんとともに次の世代のために長久の計を立てなくてはならない状況と時期が来ております。
  今年の烏帽子山公園の桜は開花不良となり、老木化など複合的な原因とされています。市内各学校は耐震化や新築が一段落し、小規模修繕の時期を迎えるものもあります。新文化会館は事業費が大幅に増加しつつ、建築に着手しています。
  こういった状況に鑑み、本市のさまざまな公共施設について長寿命化を図り、維持費を圧縮し、もって費用対効果や市民福祉の向上、財政基盤の確立につなげるべく、以下の点をお伺いします。
  (1)公園のマネジメント(烏帽子山公園を例として)
  ①桜の開花不良に関する調査状況と内容について
  ②桜を含む公園の樹木生育に係る総合的な状況把握の重要性に関する認識について
  ③来年の桜まつりに向けた桜の管理対策は、現在までに何を行い、来年までに何を行うか。
  ④今後の長期的な維持管理方針は。
  (2)学校施設のマネジメント。
  新築後10年を経過した赤湯小学校をはじめとして、各校の今後の小規模、中規模、大規模の各修繕の予定年度と修繕維持費の見込みを立てているか。
  (3)新文化会館のマネジメント。
  ①座席数など、構造計算にかかわらない部分での事業費圧縮の検討結果は。
  ②小規模、中規模、大規模の各修繕の予定年度と修繕維持費の見込みは。
  ③1億円を見込んでいた年間の維持管理費は現時点でも変更はないか、また適正か。
  (4)総合的な公共施設マネジメント。
  ①3月定例会一般質問で、社会資本の整備はまだまだ不足しているものが多い旨の市長答弁がありましたが、具体的に何が不足しているのか。
  ②建築を開始した新文化会館を含め、現存する公共施設の総量維持は27年後の2040年においても可能か。
  ③公共施設ごとの利用者1人当たりの管理運営コストを把握しているか。
  ④教育部門も含め、総合的な見地から見た公共施設再配置計画の必要性は。
  ⑤公共施設マネジメントの第一歩としての、一覧性のある「公共施設白書」の作成の必要性に関する認識について。
  以上、御質問申し上げましたが、市長はじめ、当局の皆さんには、市民の皆さんにわかりやすい明瞭なお答えを御期待申し上げ、壇上からの質問といたします。
○議長  明確な答弁を求めます。
  市長。
〔塩田秀雄市長 登壇〕
○市長  1番白岩孝夫議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、公園のマネジメントについての1点目、桜の開花不良に関する調査状況と内容についてでございますが、今年の烏帽子山公園の桜の開花不良については、議員御指摘のとおり、複合的な要因によるものと判断しております。現状を把握するため、専門家である樹木医を招き、樹木に携わる関係者と合同で本年5月8日、現地において公園内全般にわたり調査を行ったところでございます。
  その調査の結果につきましては、全体的に老木化による樹勢の劣弱化、さらには密植状態での日照不足という所見であり、今後の維持管理に向けた助言をいただいたところでございます。
  2点目の桜を含む公園の樹木生育に係る状況把握についてでございますが、よりよい公園とするためには、桜の木を中心にバランスを考慮した適正管理・更新が必要であり、専門家の指導のもと、樹木の育成状況等について把握することが重要であると認識しております。
  具体的には、昨年度において樹木の実態を把握するため、樹種、樹高、枝張り、目通り等の調査を行っております。
  3点目の来年の桜まつりに向けた桜の管理対策についてでございますが、これまで6月に樹勢回復として施肥作業を関係団体の協力をいただき実施し、また、今年初めてでありますが、10月には烏帽子山千本桜保存会と赤湯小学校4年生の体験学習として、施肥作業が協働で行われたところでございます。
  また、11月には、春先に行った樹木医の診断結果を受け、その対策として枯れ枝の剪定作業を終了し、今後の樹木管理に向けた桜の木の根系調査や土壌分析等については、引き続き調査を実施中でございます。
  来年3月までには、樹形を整える剪定作業等を予定しており、必要に応じて病害虫対策の消毒作業等についても取り組んでまいります。
  4点目の今後の長期的な維持管理方針についてでございますが、現在、行政が主体となった通年の維持管理と、市民有志から成る烏帽子山千本桜保存会による作業及び赤湯地区で行われる春・秋の公園清掃等が行われております。
  今後とも、地域の重要な財産として、より愛着と親しみを持っていただけるよう、施設運営の効率化を進め、地域の協力を得ながら公園管理に努めてまいります。
  次に、学校施設のマネジメントについてでございますが、南陽市の学校施設においては、平成21年度から平成23年度にかけて中学校再編統合事業と並行しながら、小学校の耐震化事業を実施し、保有する施設の耐震化率100%を達成している現状でございます。
  また、本年度は沖郷小学校低学年校舎にかかわりますトイレの改造工事及び防災機能強化工事として照明器具のつけかえ、壁の防災対策工事を実施したところでございます。
  御指摘にございますように、新築後10年以上経過した施設については、例えば屋根防水の劣化に伴う雨漏りや附帯する機械電気設備などの不具合が多く見受けられるところであります。
  こうした学校施設の老朽化に対する国の補助制度は、築20年を経過した建物で、最低でも7,000万円以上の事業を対象としているなど、非常に厳しい内容となっており、負担が大きいものとなることから、施設の修繕については効率的、効果的な手法を検討し、3カ年計画に盛り込みながら対応しているところでございます。
  次に、新文化会館のマネジメントについての1点目、事業費圧縮の検討結果についてでございますが、設計者または施工者を交え、現在も事業費を圧縮すべく努力を重ねております。検討内容が細部に至るため、時間を要しておりますが、今後発注の工事を含め、少しでも事業費が圧縮できるよう、検討を重ねてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  2点目の修繕の予定年度と修繕維持費の見込みについてでございますが、維持管理費は長期的に施設管理を行う上で、大変重要なことと認識しております。工事が進行する中で、機器も選定されることから、適時かつ施設に合った修繕管理計画を今後策定してまいりたいと考えております。
  なお、小規模な修繕については、施設の管理業務委託の範囲と考えております。
  また、中規模修繕については、消防法等の法令等で定められている内容を把握し、対象年度において維持保全を考えてまいります。
  大規模修繕といたしましては、舞台装備や防水等の修繕が考えられますが、それぞれ耐用年数が異なるため、定期的な保守点検を行い、適切な施設管理に努めてまいりたいと考えております。
  3点目の年間の事業費及び維持管理費についてでございますが、維持管理費につきましては、4番山口正雄議員の御質問にお答えしたとおりでございます。
  また、事業費につきましては、管理運営計画として内部検討を進めており、魅力ある公演の誘致と市民の要望に応えられる自主事業を展開してまいりたいと考えております。
  次に、総合的な公共施設マネジメントの1点目、不足していると答弁した社会資本の整備についてでございますが、今年3月定例会の一般質問での答弁につきましては、新文化会館を念頭に置いての答弁でございましたが、その時点におきましては、新文化会館の補助採択や議会の議決を経ておらず、建設に向けて不安定な要素が多分にございましたので、御理解を賜りたいと存じます。
  なお、何十億円にも及ぶ新たなハード整備に関しましては、現在念頭にはございませんが、新文化会館並びに市役所利用の利便性を考え、フラワー長井線をまたぐアクセス道路の新設、都市基盤としての街路整備事業の推進、または体育施設の充実等、市民の皆様及び議員各位より御要望をいただいている案件もございますので、財政状況を十分考慮の上、計画的な整備は続けてまいる所存でございます。
  2点目の公共施設の総量維持についてでございますが、第5次総合計画目標とは別にいたしまして、国立人口問題研究所の試算によれば、2040年には2010年と比較し約1万人の人口減少が見込まれております。したがいまして、当然少子高齢化により、スクラップする施設、また新たな行政需用により整備する施設があるわけでありますが、総じて総合並びに超寿命化により、市民サービスの水準を維持する方向が現時点では適当と考えております。
  3点目の公共施設ごとの利用者1人当たりの管理運営コストの把握についてでございますが、現在のところ残念ながら把握はしてございません。
  4点目の公共施設再配置計画の必要性についてでございますが、さきにも申し上げましたとおり、急激な少子高齢化は進むと思われますので、教育水準を維持するためや利用実績の少ない公共施設につきましては、統合・廃止の必要性もあるものと考えております。ただし、各地区にそれぞれ配置されている施設は、保育園、学校、社会教育施設等であり、そのうち老朽化の懸念は一部の公民館でございます。
  また、近年、小中学校の統合を進めた際の課題整理も必要なことから、計画策定にはいましばらく猶予が必要と考えております。
  5点目の「公共施設白書」作成の必要性に関する認識についてでございますが、現在、市財政の透明性を高めるため、一般会計において総務省基準モデル導入の検討を行っており、その際必要な市の施設や道路等、莫大な社会資本を公有財産台帳から棚卸しして、簿価をおこす固定資産台帳化への取り組みを鋭意行っている最中でございます。
  つきましては、御質問の趣旨に沿い、まずは会計上の作業を進める所存でありますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上であります。
○議長  再質問に入ります。
  1番白岩孝夫君。
○白岩孝夫議員  御答弁ありがとうございました。
  市長、あさって11日は誕生日ですね。気づいたものですから、おめでとうございます。ハッピーバースデーを歌おうかと思うんですけれども、時間がないのでやめておきます。
  市長は政治家となられて来年で30年ですよね。これ、ちょっと通告にはございませんが、この間長かった、どうでしたか。
  ちょっと御感想を伺いたいと思います。
○議長  答弁をお願いいたします。
  市長。
○市長  30年を振り返りますと、長いなと思うときもありますし、あっという間だったなというときもございます。その時々の対応によって、あるいは社会情勢によって、さらには議会の皆様方のお心で、そういうさまざまな思いを持ったところであります。
  ぜひ白岩議員におかれましても、私と同じ心の中で、しっかり南陽市の発展のために頑張っていただければありがたいと、こんな思いでいるところであります。
  きょうは私の誕生日まで覚えていただきまして、まことにありがとうございました。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  御答弁ありがとうございました。
  それでは、再質問のほうに移りたいと思います。
  私、先日鶴岡市の大山公園再生協議会に伺ってまいりまして、そこの会長さんに再生事業についてちょっと勉強させてもらいに行ってきました。鶴岡市の大山公園というのは、江戸時代から原点にさかのぼれば始まるんですが、大きくは戦前、昭和15年に地元の酒づくりをやっている方が大規模に公園を造成したところから始まっているんです。ただ、そこはこの30年くらい、整備をほったらかしにしていたということでやぶになってしまった、せっかくつくった庭園が。庭園公園というんだそうですが、それについては、放置して環境が悪化して、壊滅状態になって、今現在は市民の皆さん、住民の皆さんが危機感を持って再生協議会というのをつくられて、雑木の伐採などの活動を行っているそうです。
  私、ここでいろいろお話を伺って思ったことは、この再生事業を行う際に、市民の間に2つ意見があったそうです。1つは、自然保護の観点から何もしないことが大事だと。ちょっと白竜湖のような話ですが。もう一つは、やはり人がつくった庭園だから人が管理しないとだめなんだという2つの視点からの市民の対立というほどのものかどうかちょっとわかりませんが、意見の相違があって、そういった中で地元農業技師の方が、これは人がつくったんだから人が管理しないといけないという提言をなさって、そこから自治会でその提言を取り入れて協議会をつくったということだったのでした。この中で思うことは、相違する意見があっても一つを責任を持って方針として立て、実行すると。そうでないと何も始まらないということです。この方針がないことによって、公園がほったらかしにされたというようなことだったので、これは南陽市でも参考にすべきではないかなというふうに思うんです。南陽市の公園、今回ちょっと烏帽子山公園に焦点を当てますが、あそこも所管しているのは建設課ですね。ただ、観光の拠点でもありますね。ということで、商工観光ブランド課か、あるいは建設課か、ちょっとどちらが責任を持ってやっていいかわからない。そういうときに、これは市長の采配でどちらということではなくて、両方が協力して生かしていくんだというような方針を立てることが必要だと思うんです。それについて市長の御見解を伺います。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  大規模なものであれば、そうしたプロジェクトチームのようなものをつくって対応するということはこれまでもあったわけでありますが、今回は建設のどちらかにやっぱり決めておかないと、なかなかお互いに牽制し合うということもありますので、当面は管理については建設と、利用はいろいろな方々ができるということで何ら支障ないわけで、もちろん商工観光ブランド課も、あそこは桜の名所ということでございますし、県内でもトップクラスの桜の時期には観光客が来る場所でもありますので、商工観光ブランド課にもその意味では大いに力になっていただかなければなりませんが、まずは維持管理については責任は今のところ公園ということでございますので建設課のほうにお願いしているという実態でございます。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  公園の現状を維持するための管理、これは建設課でいいと思うんです。ただ、建設課ではそれ以上のことはできないと。ただ、建設課で管理しているものを商工観光ブランド課で、「いやいや、俺たちこうやって生かして使いたいからやるぞ」というようなことを勝手にやるわけにいかないですよね。そこについては、やっぱりトップの指示が必要だろうなというふうに思うんです。
  それで、6月に施肥作業をやって、10月に赤湯小学校の4年生が施肥作業を一緒にやってくれたと。私もその場におりました。小学生から肥料をぶつけられたりしました。ただ、こういった取り組みというのは非常にいいと思うんです。なぜかというと、やっぱり地元の一番近くに住んでいる人がまず大事に思わないと公園なんていうのはもっていけないと。行政任せにしたんでは、やはりずっと子々孫々まで伝えることはできないだろうなと。そういう意味では地元の小学生の意識を高めるというのは有効な、とてもいい教育上もいいやり方だったなというふうに思います。
  そして、11月には枯れ枝の剪定もなさったと。
  土壌分析については調査中というお話でしたが、まだここについては確たる回答は出ていないということでしょうか。いつごろ回答が出るのかも含めてちょっとお答えをいただければと思います。
○議長  答弁を求めます。
  新野建設課長。
○建設課長  土壌分析の関係でございますが、まだ調査中でございまして、年を越しての取りまとめとなるものと思います。2月いっぱいぐらい、時間を頂戴いたしているところであります。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  烏帽子山の桜の開花不良については、やはり一番は原因の追求というか、原因がはっきりしないと対症方法も立てられないということなんで、そこはしっかり調査していただきたいなというふうに思います。その結果、例えば土壌が非常に悪化していると、抜本的な改善が必要というふうになるかもしれません。そうした場合には今までの通常の管理ではなくて、やはりこういった計画で管理していくんだというような管理基準、そういったものも必要ではないかと思うんです。今のところ恐らくないと思います。そういった管理基準がないと自然と弱っていく、樹勢も弱っていくでしょうし、生育環境自体も弱っていくんではないかなと思うんです。そういった基準づくりについては市長はどのように思われるでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  当然原因が究明されれば、その対応処置というのが出てくると思いますので、そのときにしっかりとした対応をしていきたいということであります。ただ、これが原因だということに限定できるのかどうかということが一番の課題かなと思っております。これまでも何十年かの経緯を見ると、よかったり悪かったり、よかったり悪かったり、2年ぐらいよくて1年ぐらい悪かったりと、こういうことがあるので、去年悪かったからと大騒ぎしてみたら、何もしなくても来年よくなったりすることもあるかもしれません。実態がよくわからないということでありますので、今、調査をしていますので、それが出たら、しっかりした対応策を検討させたいと、こういうふうに思っております。この問題はこれまでも何回も出ているんですが、なかなかはっきりしていない。そうしているいうちに、さっき言ったようによくなったりもすると、こういうことでございますので、御理解いただきたいというふうに思います。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  私は大変理解しております。
  市民の皆さんが理解されない、なかなかそれでは納得していただけないと思うんですよ。あるいは観光客の皆さんですね。我々は天候だからやむを得ない部分はあるというのがわかります。ただ、実際に観光客、それから市民の皆さん、「いや、市では何やっているんだ」と、あるいは「議員も何やっているんだ」というような声があったりするわけです。そのためには、やはりやれることはやるということが必要なんだろうというふうに思います。
  秋田県秋田市、千秋公園という公園があります。ここでは桜再生基本計画、平成23年3月に策定しました。大きく5つやることがあるんですが、桜の種類と本数の把握、これはもうなっていますね。それから桜の生育環境の把握、これは今調査中。桜の生育阻害要因の把握、これも調査中。そして4番目が桜の保全・活用方針の策定、これが必要なんですよ。5番目が実際方針が決まったら運営体制をつくると。南陽市の場合、まだそこまではいっておりませんので、いろいろ調査の結果が出たら、桜だけにかかわらず都市公園であっても観光にもいろんなものに使っていくんだという市長のおつもりなんだと思いますので、南陽市の全てのものがブランドだということですから。やっぱり烏帽子山の公園についても、保全とそれから活用の方針を策定していくというのが、市全体の方向性をつける市長のリーダーシップになるのかなというふうに思いますので、そこについては今後の取り組みに御期待を申し上げます。
  それから、もう一つ参考事例なんですが、先ほどの鶴岡市、桜の更新について鶴岡市が桜の苗木を育てて、市内の桜を定期的に老木を伐採して更新しているそうです。ただ、桜はいや地現象というのがあって、同じところに植えてもなかなか咲かないということがあるみたいですが、とにかく、古くなってもう咲かないものについては、市が準備して前もって計画してやっているそうなんです。こういうこともこの保全活用計画には当然必要になってくると思いますので、そこも視野に入れて計画を立てていただきたいなというふうに思います。
  続いて、学校施設のマネジメントなんですが、耐震化も100%終わって学校再編事業も一段落しております。ただ、雨漏りや雨害が多いということありました。それから、国の補助がなかなかつきづらいということもありました。国の補助を待ってやるということも、当然市の財政を考えれば必要だと私も思います。学校については非常に、一番インフラの中でも重要な施設だと私も思っています。そういう意味では、ある一定の年度に7,000万円以上になるようなまとめ方をして、ちょっとどういう仕組みだか私わかりませんけれども、そういったことを計画して国から補助をもらえるような、この年度には7,000万円以上で補助をもらうんだというような中長期計画を立ててやっていくといいんではないかなというふうに思いますので、学校の、例えば30年に一度の大規模修繕、15年に一度の中規模修繕、そういうものをちょっと年度をずらすことによってまとめて、国から補助をもらう。そういう事業展開も必要だろうと思いますますので、よろしくお願いします。
  それから、新文化会館についてなんですが、維持管理の今後の見込みは今後策定するということでありました。これは非常に金額が大きい、今後の財政に与える影響が大きい規模のインフラですので、いつくらいまでに策定される予定か、文化会館整備課長にお尋ねします。
○議長  答弁を求めます。
  安部文化会館整備課長。
○文化会館整備課長  市長の答弁にもありましたとおり、これから発注しなければならない、いわゆる設備等も含めてございます。それが確定しないうちからその試算を出すということについては、なかなか正確な数字が出せないというふうに思っておりますので、その辺から申し上げれば次年度頭というようなことに考えたいと思っております。
  以上でございます。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  これ、財政に与える影響も大きいので、ぜひできるだけ早く立てていただきたいなというふうに思います。よろしくお願いをします。
  それから、先ほどの山口議員への答弁で維持管理費についての部分がありました。これ6,000万円から1億円くらいというお話でしたが、この中には自主文化事業費は入っていないということでよろしいかどうか確認します。
○議長  答弁を求めます。
  安部文化会館整備課長。
○文化会館整備課長  あくまでも維持管理ということでございますので、それには含めてございません。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  当初45億円でしたか、そのときには維持管理費が6,000万円、それから自主文化事業費が4,000万円、計1億円がランニングコストであったかというふうに記憶しております。そういった意味では、その6,000万円だった維持管理費が、6,000万円から1億円まで上がる可能性があると捉えてよろしいでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  安部文化会館整備課長。
○文化会館整備課長  先ほどお話ししましたとおり、これからの工事の発注もございますので、幅といいますか、隣接または同規模のものの参考にさせていただいた結果、そういう数値が出てきているということでございまして、6,000万円から上がるということで明言しているものではございません。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  全部発注しているわけではない現段階ではしようがないことだと思いますが、今まで議会答弁では6,000万円の維持費、4,000万円の自主文化事業費、それはできるだけ増えないようにするというような話でありましたので、ぜひそのような方向で進めていただきたいというふうに思います。
  それから、総合的な公共施設マネジメントのほうに移りますが、まず、この話になるといつも市長と意見が対立するような点になるのは、明るい話か暗い話かと、暗い話はやめようよという話があったかと思います。ただ、明るいか暗いかというような印象的な話ではなくて、事実を見るか見ないかと、事実とは、事実になる予想ですね。それ直視するかしないかということだと思うので、暗い、明るいの話はぜひ御遠慮いただければなというふうに思います。
  この話をするときに基本となるのは、二、三年、5年先を見て政治を行うか、それとも10年、20年、30年先を見据えて行うかということなんですが、市長のスタンス、政治姿勢として、どの辺を見据えて政治をやられるか、そこをちょっと確認させてください。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  市の方向性を見出すわけでありますから、当然30年、50年を見据えながら、そこにいくための手法として、今どうあるべきかということを考えているわけなので、目の前を見ながらもなおかつ遠くも見ていると、こういうふうなことで御理解をいただきたいと。どちらかだと、こういうことではないんです。両方をしっかり見ながら間違いない運営をしなければならないと、こういうことでございますので御理解をいただきたいというふうに思います。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  市長と一致しました。ありがとうございます。よかったです。そこ、議論の出発点ですので、ここが一致しないことには何ともならないんですね。
  2040年には1万人減るということですので、全ての事業費が基本的に3割減らさないともっていけないわけです。そのために何をどのように減らそうと。そこに行くまでにできればそんなに2万3,000人まで減らしたくない、減らさないような施策をしていくというのも一致しています。ただ、実際に減っていくことは事実ですので、これをどのように財政上、3割も実際減らせるかどうかというのはちょっとわかりませんけれども、どうやって3割も減る27年後に向けて、財政基盤をつくっていくか、どのように、例えば歳出を減らすか、歳入を増やすか考えておられますか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  誤解をいただくといけませんので申し上げますが、何もしないで、しかも一部の統計学的に出ている数字でありますので、必ずしも30年後に1万人減ると、こういうことではなくて、我々はそうならないためにどうするかということを日々研究・検討しているわけでありますので、必ずしも減らすというような発想からどうやって財源を増やしていけるのか、あるいは減らさないで済むのかということで、もう一つは、おそらくどの年代の方々が減るのかよく分析すると、若年層であるとか、高齢者が相変わらず残るだろうとこうなれば、おそらく今まで以上にさまざまな部分でお役所に対する要望が強くなると、こういうふうに思っておりますので、減らせる部分というのはどうなんだろうかと、こう思っております。もちろん金のかからない仕組みをつくることも大事でありますが、今は減らすことも考えなければなりませんが、収入をどう減らさずに済むかということを考えていかないと、市民のニーズに応えることができなくなるのではないかというふうに思っております。全部市民の皆さんが自主的・自発的に、自分たちでできることは自分でやるんだと、だからお役所からは予算を減らされても、あるいはいろいろなものを削減してもいいですよと、こういうことであれば、今白岩議員がおっしゃられているような方向に進むこともできますが、今の段階ではそうはいかないだろうと、こう思っております。いかに経費をかけないで、そして市民ニーズに応えていくことができるかということを鋭意研究をしているところでありますので、ぜひそういう方向に一緒に考えていただきたいというふうに思います。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  先ほど市長が言われたように、私も両面でいろいろと一緒にやっていきたというふうに思います。
  その片面の話なんですが、市民サービス、どうしてもこれは3割も人数が減ったら、何ぼ嫌だと言ってもこれは削らざるを得ない部分があります。それをやるためにも公共施設マネジメントは必要だと私は思うんです。
  これは千葉県銚子市の話なんですが、数年前に大学を誘致しました。そして市立高校を新築しました。そして市立の病院も抱えています。ここが今年度、今のところ4億円赤字を出す予定だそうです。赤字を出さないように一生懸命やっておられるようですが、このままいくと29年度には財政再生団体になる見込みだそうです。という報道が8月29日に全国紙であったんですが、この例を見てもわかるように、固定費の上昇がいかに市財政を圧迫するか明らかなんだというふうに思います。今の新文化会館に限って言えば、二千数百万円から1億円と考えれば8,000万円の上昇なわけですが、額は千葉県銚子市とは違うんですけれども、8,000万円であっても南陽市にとっては非常に痛い8,000万円、そのために何か浮かさなきゃいけないわけですよね。その何か浮かすということについては、何か具体的にこれを削るというか、あるいはこの収入を増やして浮かす、それに充てるんだというようなお考えはありますか。
○議長  答弁を求めます。
○市長  ややもすれば、行財政改革ということで、人件費の抑制だったりということが一番最初に言われるわけでありますし、さらには不要不急の財産を処分するとか、あるいはこれまでに余り成果の上がらなかった事業につては見直しだと、あるあるいは削減と、こういうふうなことが一般的でありますが、必ずしもそのことが当たっているのかどうかわかりません。このたびのように災害なんていうことになりますと、マンパワー不足でにっちもさっちもいかないと、こういうふうなことにもなりますので、本当の意味で市民の皆様が安心してこの南陽市で生活するには、どういうことがいいのか、本当に市民サービスを減らしてまでもというふうなことになりますが、そうは言っても収入がなければできないということになりますので、この収入源の確保とバランスのとれた施設をこれからもしっかり考えながら、今々これが要らないというようなものは、南陽市においては私は基本的にはないと、全てこれからの南陽市の発展のために、あるいは人材育成のためにいずれも必要なことだと。確かに稼働率とか、あるいは経済効果とかそういったものが少ないものもあるかしれませんが、それでも何人かの方々はそれを基調にしてしっかり生活をしているなり、あるいは成長の過程にあると、こういうことを考えれば、小規模の学校なんか要らないぞといっても、なかなか言いにくいわけですね。そういうことをこれからどう市民の皆様方に御理解いただくことができるかどうかも我々に課せられた課題だと、こう思って今頑張っているところでありますが、基本的にはやっぱり集約せざるを得ないと、こういうふうに思ってはおります。
○議長  1番白岩孝夫議員。
○白岩孝夫議員  基本的には集約せざるを得ないと。そこのところは非常に一致するところです。
  先ほどの最初の答弁の中でも、統合や廃止の必要性もあるというお話もありました。やはりそうしないと、これどこの市町村もそうですが、今の市民サービスは維持できないし、それから持続可能な行政の運営もできません。
  ということで、これは11月29日、政府が決めた話ですが、インフラ長寿命化基本計画を政府が決めました。14年度から16年度までに各自治体がインフラ長寿命化計画を策定するということです。14年度から20年度まで、各自治体が個別施設ごとの長寿命化計画を策定する。これについては、国は必要な法令等を整備する。自治体は必要な基準、制度等を整備する、というふうな国の基本計画が決定されました。これですね。これにも今言ってきたことと、市長と今、お話ししたことは大体そのまま載っています。そういう基本的な方向は、国全体を挙げて一致しているところです。事故が起こらないようにすることも大事なことですし、持続可能なものをつくるというものそうです。
  そういう意味で、これは県から近々につくってくださいというような要請が来るはずですので、ぜひそういった方向性で南陽市でも持続可能な公共施設の戦略的な長期計画をつくっていただきたいとお願いして、私の質問を終わります。
  ありがとうございました。
○議長  以上で1番白岩孝夫議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでございました。
  ただいま一般質問中でありますが、本日はこれまでとし、日程に従い、あすに引き続き行いたいと思います。

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散      会
○議長  本日はこれにて散会いたします。
  御一同様、御起立願います。
  どうも御苦労さまでした。
午後 2時51分  散  会
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