平成26年9月定例会

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午後 2時00分  再  開
○議長  再開いたします。
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山 口 正 雄 議員 質 問
○議長  次に、4番山口正雄議員。
〔4番 山口正雄議員 登壇〕
○山口正雄議員  4番、新政会の山口正雄です。
  まずは、本市を初め全国各地で局地的な豪雨災害が相次ぎ、多くの死者に加え、道路、橋梁、家屋、農地、農業施設などに甚大な被害を受けました。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
  また、本市災害時に県内外から駆けつけていただきました3,696名のボランティアの皆様、そしてボランティアセンターを開設された南陽市社会福祉協議会、その運営に御協力いただきました県内各社会福祉協議会の皆々様に心から感謝を申し上げます。
  白岩市長も就任以来、豪雨災害からの一日も早い復旧を最優先に全力を挙げると表明されており、その一環として7.9豪雨災害復興合同連絡会議を提唱され、国、県、市の共通認識及び早急な対応策とその実現のために活動されておりますことに敬意を表したいと思います。
  一方、昨年の吉野川等の復旧工事は、昨年の豪雨と同じ雨量でも耐えられる工事内容と伺っております。しかし、今年7月9日から10日にかけての金山雨量観測所のデータは昨年の約2倍の雨量でありました。今後の復旧に当たっては、どの程度の雨量を想定すれば災害が防止できるかが重大な視点ではないかと考えますので、より安全を確保できる対策をお願いしたいと思います。
  それでは、質問に入らせていただきますが、白岩市長におかれましては、さきの市長選挙での堂々の御当選、まことにおめでとうございます。第8代市長に就任されたわけでありますが、八は末広がりで、とても運のよい数字でもありますので、実力とともに運も味方につけて、南陽市発展のために大いに力を発揮していただきたいと思います。
  選挙翌日、7月14日の山形新聞では、「公約に掲げた政策が市民の共感を得られたかは不透明で、今後、市政のかじ取り役として自身の政策を市民にきちんと周知し、理解を得ながら進めていくことが求められる」とコメントされています。
  白岩市長は「対話のある市政を取り戻す」、「身の丈に合った市政運営」を掲げ、選挙戦を戦われました。そこで、リーフレットや選挙公報、あるいは選挙期間中に市民に訴えられたことなどに関して、市民の皆さんにより理解していただくためにも、その内容等についてお伺いしたいと思います。
  なお、市長に就任されてすぐに実現できるものばかりではないかと思われますし、詳細については、これから具体化されていくものも多いと思いますので、そういう部分については構想だけでも結構ですので、御答弁をいただきたいと存じます。
  それでは、さきに通告しております何点かについてお伺いいたします。
  1点目は、身の丈に合った市政運営とはどのように理解すればよろしいのかお伺いをいたします。
  広辞苑では身の丈とは、「身の高さ、背丈、丈、身長」と載っております。ちょっと聞くと非常に心地よく聞こえますが、何となくわかったような気になりますが、どのように理解すればよいのか難しい感じがいたします。
  2点目は、財政健全化についてお伺いいたします。
  実質公債費比率を指してのことだと思いますが、県内ワースト2を強調されておりますが、任期中に県内順位をどの程度までに引き上げるお考えをお持ちなのかお伺いをいたします。
  3点目は、赤湯、宮内の観光客向けまちづくりとして、民間活力で100万人が来るまち復活をバックアップしていくということでございますが、民間活力としてどのような組織をお考えなのか、またどのようなまちをイメージされているのかお伺いをいたします。
  4点目は、企業誘致する場合の優遇措置を整備し、企業誘致を図り、起業や努力する企業を支援していくとあります。起業や努力する企業を支援していくということは、競争力を強化する上でも、雇用増を図る上でも大事なことだと考えます。しかし、誘致する場合の優遇措置は、現在、固定資産税相当額を3年間交付するということだけで、県内でも最低の条件であり、私も不十分だと思っております。市長はどのような優遇策をお考えなのかお伺いいたします。
  5点目は、高齢者福祉施設の整備、除雪、防災の関連で、1つは、特老待機者解消に向けた施設整備は、施設を新たに建設するというお考えなのかお伺いいたします。
  2つ目、除雪を見直し、高齢者に親切な除雪を行うということでありますが、どのようにして実施されるのかお伺いをいたします。
  3つ目、高齢者世帯に災害用FMラジオを配置する助成事業を新設するとあります。それも必要だとは思いますが、地域で見守る体制こそが必要ではないかと考えます。その辺についてどうお考えなのかお伺いをいたします。
  6点目は、ハイジアパークを子供の本格的屋内遊び場に改修するとありますが、1つは、事業構成はどのようになるのかお伺いをいたします。
  2つ目は、子供の遊び場は無料なのか、有料なのかについてお伺いをいたします。
  3つ目、建設後20年を経過しており、各機械設備等は耐用年数も過ぎ、いつ故障が起きるのか以前から懸念されているところであります。多額な設備だけに、更新については重要な課題にもなっておりますが、どのようにお考えなのかお伺いをいたします。
  7点目は、昨年12月の一般質問で、前市長は、向山ソフトボールB球場の駐車場拡大及びトイレ設置についてはインターハイに向けて整備していきたいと、かなり前向きな答弁をいただきました。白岩市長もそのとおりと受けとめてよろしいのかお伺いをいたします。
  以上、可能な限りの明快な御答弁をお願いして、壇上からの質問といたします。
○議長  それでは明快な答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  議員の御意思に沿うように可能な限り明快に答えさせていただきたいと思いますが、もし不明な点があれば再質問等で、これも頑張って答えますので、御了解願います。
  4番山口正雄議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、市政運営についてのマニフェストについての1点目、身の丈に合った市政運営の考え方についてでございますが、南陽市を将来に向け、持続的に誰もが暮らしやすいまちにしていくことが私に課せられた使命だと認識しております。限られた予算、資源の中で、必要な公共投資、事業を効果的に実施することが今後ますます重要となってきております。そのためには市民の皆さんがどのような考えをお持ちになっているか、また、地域の中で何が求められているかを対話を通じて生み出してまいります。
  私は、次世代の南陽市民に責任を持ち、過分な財政負担を将来に残さない覚悟で取り組んでまいる所存であります。このことを踏まえ、南陽市が取り組むべき優先課題を見きわめ、地に足をつけ、一歩一歩着実に政策を展開していくことで身の丈に合った市政運営を行うことができるものと考えております。
  2点目の財政健全化での県内順位の目標についてでございますが、財政指標のうち実質公債費比率、将来負担比率については、その算定の大部分を占める公債費は、据え置き期間も含めて長期にわたって償還してまいりますので、短期間に効果があらわれるものではございません。また、扶助費などの義務的経費についても制度設計がございますので、財政指標を改善するためには地道な取り組みと一定の年月が必要となっております。
  今後、財政健全化を図るために長期財政計画、公共施設等総合管理計画の策定を初め、長期的な視点を持ち、効果的な投資を検討するとともに、行政運営経費についても、職員の適正配置や事業の見直しなどにより費用の効率化を図りたいと考えております。
  なお、県内における財政指標の順位につきましては、他市町村との相対的な関係にあるものですので、順位目標を申し上げることはできませんが、国の示す財政健全化判断比率の基準を遵守し、さらに将来の南陽市の財政基盤を強固なものにするために、他市町村以上に財政健全化の取り組みの速度を上げていかなければならないと考えているところでございます。
  3点目の民間活力での赤湯、宮内の観光客100万人が来るまちの復活についてでございますが、目指したいのは、昔のようなにぎわいのあるまちにすることであります。例えば宮内熊野門前通りや新町商店街等の空き店舗に意欲のある若者や知名度のある店舗が出店し、熊野大社との相乗効果により多くの方に訪れていただき、赤湯温泉に宿泊していただければとの思いを抱いているところであります。
  市の役割としましては、今後、さまざまな団体の考えや連携への積極的な応援と考えているところでございます。
  4点目の企業誘致の際の優遇策についてでございますが、現在、本市における企業誘致の促進、立地企業の定着及び雇用の拡大を図るため、南陽市企業立地奨励金事業を実施しております。これは事業者が製造業、情報通信業、運輸業及び卸売業の用に供する事業所を新設、または増設する場合、あるいは空き事業所を取得する場合に、投下資本額が3,000万円以上であるときは、該当物件である家屋及び土地に係る固定資産税相当額を3年間奨励金として交付するものでございます。
  なお、平成26年2月に農村地域工業等導入実施計画、いわゆる農工計画を変更し、それに基づいて、現在、市内梨郷和田地内に梨郷工業団地を造成しているところでございます。今後、梨郷工業団地の造成完了時期を見据え、新たな優遇策を他自治体の制度も研究しながら検討しているところでございます。
  なお、新制度の創設には財政措置が伴うことから、次年度の予算編成において判断してまいりたいと考えております。
  次に、5点目の高齢者福祉についての1点目、特別養護老人ホーム待機者の解消に向けた施設整備についてでございますが、今年6月時点での特養待機者は144人となっており、待機者の解消は大きな行政課題の一つであると認識いたしております。
  議員御理解のことと存じますが、施設の整備には多額の費用が必要であると同時に、入所に要する給付費は1人当たり年間約300万円程度かかります。制度上、給付費の21%が第1号被保険者の保険料から賄われますので、保険料の値上げに直結することになります。
  そのようなことから、現在策定を進めております平成27年度からの第6期介護保険事業計画立案の中で、向こう3年間の介護保険事業総費用と介護保険料等について、議会を含め関係各層の代表より御意見をいただく予定であり、その答申を待って方針を定めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  なお、新年度より改正介護保険法が施行され、その大きな柱は、住みなれた地域で在宅を基本とした生活の継続を目指す地域包括ケアシステムの構築であります。本人、御家族にとりまして、要介護度にかかわらず在宅生活の選択も可能になるよう、この構築に向かって各般の施策を講じてまいりたいと考えております。
  2点目の高齢者に親切な除雪についてでございますが、市道除雪に関しましては、現段階におきましては、高齢者世帯向けに特別な対応を図るということまでには至っておりませんが、市道除雪全般の精度を上げることによって、高齢者にとって負担の少ない除雪ができるよう、引き続き除雪体制のさらなる充実に向けて調査研究を行ってまいりたいと考えております。
  また、隣組といった地域住民の皆さんや除雪ボランティアに対し地域の支え合いという視点から、その活動を支援してまいりたいと考えております。
  今年度も社会福祉協議会において助け合い除雪支援事業として助成金の交付を継続することになっておりますが、年間数件程度となっておりますので、その拡大を促進してまいりたいと考えております。
  3点目の地域における高齢者世帯の見守り体制の必要性についてでございますが、議員御指摘のとおり、平常時、災害時にかかわらず極めて重要なことであると考えております。民生委員のひとり暮らし高齢者の訪問や声かけ活動、各支部社会福祉協議会による地域支え合い事業など複数のチャンネルで高齢者の見守り活動を行っております。
  山口正雄議員お住まいの東町では、先進的に小地域福祉ネットワーク活動に取り組まれ、地域ぐるみで高齢者の見守りを進めていただいており、他の模範となっております。このような活動を広げるため、社会福祉協議会を中心に情報交換を行っているところであります。平時におけるこのような活動こそが災害時に生かさせるものと考えており、今後とも地域福祉活動の充実に努めてまいりたいと考えております。
  なお、災害情報、避難情報等の伝達方法につきまして、現在、地区長さんへの電話連絡、災害エリアメール、広報車による呼びかけが基本でありますが、発災の種類や時間帯等にも的確に対応できる方策を、防災ラジオ等の整備を含め幅広く検討するよう所管課に指示いたしているところでございます。
  次に、ハイジアパークを本格的な子供の屋内遊び場に改修する点についてでございますが、ハイジアパークをできるだけ再生させたいという思いから、屋内に子供の遊び場を設け、今のハイジアパークの機能に年間を通し親子で楽しめる魅力を追加したいという考えであります。
  このたび、8月21日に臨時株主総会を経ての取締役会において、株式会社ハイジアパーク南陽の代表取締役に就任させていただきました。想像していた以上に経営状態が悪化しておりますことから、取締役会で議論してまいりたいと考えておりますので、山口議員からの御質問事項につきましても今後の検討課題にさせていただきたいと存じます。
  なお、機械設備の更新等につきましては、従前より緊急を要する修繕工事を中心に進めておりますが、施設の延命化を図る施設設備の更新計画を策定したいと考えております。
  次に、向山ソフトボールB球場周辺の環境整備についてでございますが、インターハイの男子ソフトボール競技につきましては、監督、コーチを含め1チーム20名、全国から43チームが参加し、4球場での競技運営が予定されております。2012年、平成24年の北信越大会においてはソフトボール競技の男子、女子を合わせた全体の延べ観客数が2万人を超えている状況でありますので、駐車場につきましては、来場者数、仮設や近隣駐車場の活用も含め、大会全体における必要数を精査いたしながら総合的に検討してまいります。
  また、トイレの増設につきましても、大会に向けた施設整備の中で対応してまいりたいと考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  御答弁ありがとうございました。
  一番最初の身の丈に合った市政運営という、私のイメージとしては、身の丈という、できることはやるよと。でも、できないことはやはりできない、これは当たり前の話なんです。でも、どうしても能力以上のものはしないよと、そんなふうにもとられやすいというイメージがあるんですが、そういう中で2点だけお伺いしますが、1つは、私は先ほど市長の御答弁の中にも、限られた予算、財政というお話がございました。
  それは南陽市の身の丈という意味では、やはり財政能力というものが一つあると思うんです。それと同時に、市長、あるいは職員全体の総合力というか、そういうものも身の丈の範疇に入るんだろうなと。そんなふうに思うわけでありますが、そうしたときに身の丈の基準というのは果たして何だろうかと。ある意味で判断する基準は、どこに基準にしたらいいのかわからない。なかなか曖昧な部分が出てくるのかなと、そんなふうに思うんです。そういう中で南陽市の身の丈というのは、こういうものですというのは、何か説明できるものはございますでしょうか。なかなか難しいと思うんです。だから、そういう意味で判断基準がなかなか難しいと、こういうふうなことだと思うんです。
  そんな中で市長は、身の丈に合った職員体制ということも言っておられる。ここで言っている身の丈、要するに、事業、事業、いろいろな判断するときに恐らく一つの身の丈の判断ではないと思うんです。だから、これは例えば職員数というのは、こういう身の丈の判断という、そういう基準が恐らくあるだろうと、こう思うんですが、市長が言っている、その身の丈に合った職員体制というものは、251名に増えているんだと、もっと下げるんだと、こう言いたいような、そこまでは書いてないんですが、そういうふうにとれるわけなんですけれども、その辺の職員体制ということを考えたときに、身の丈という基準はどの辺にあるのかなと。その辺をちょっとお聞かせ願いたいなと思うんですが。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  身の丈の基準、山口議員がおっしゃったように、なかなか具体的な数字にあらわして言うことが難しい言葉かというふうにも思いますが、庁内あるいは議会、あるいは市民の皆さん、それぞれに、まずは南陽市ならここまでのことはできるんじゃないか、このくらいの力はあるんじゃないか、そういった皆さんが共有できるようなイメージもあると思うんです。南陽市では、例えばこれから東京オリンピックに向けて東京に建設されるような国立競技場のようなものは、これは無理だと。だけれども、このくらいのものはできるんじゃないかという、皆さんが思っている最大公約数というものがあると思います。
  具体的な数字で示すということはなかなか難しいと思いますけれども、市民の皆さんのイメージの中で共有できる、南陽市として、ここまでならできると、あるいはこれ以上やったら、ここは危ないんじゃないかという、そういった共有できるイメージが身の丈に合った運営というふうになるのではないかと思います。
  その判断の基準、あるいは職員体制については、なかなか明確な数値で示すことは難しいと思いますが、例えば人口もありますし、市税収入などもあります。ありますが、一律にこうということではなくて、職員数についても、ある時期には力を入れていかなければ、増員していかなければいけない時期もある、あるいは将来の少なくなることを見越して前倒しで採用しなければいけない時期もある、あるいは長期的な視野を持って、その採用数を考えていかなければいけない、そういうこともあると思います。
  なので、一律にこうだということは示すことはできませんが、皆さんが最大公約数として、ここくらいならできるのではないかというようなところが、私は身の丈に合ったという言葉にあらわされるのではないかというふうに思います。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  何となくわかりました。イメージとしては、わかったような気がします。
  もう一つは、私、平常時においての身の丈の市政運営というのは、やはり当たり前のことなんだろうなと、こう思います。そうでないと、結局は夕張市のような財政破綻というものに追い込まれるわけですから、要するにそうでなくて、平常時でないとき、恐らく身の丈の市政運営というのは財政健全化と密接な関係があると思うんです。
  そういう中で南陽市でも2008年のリーマンショックのときに、いわば株価が1万2,000円から6,000円台まで半分近く落ちた。経済そのものもかなり大打撃を受けて、かなり低迷したという状況の中で、南陽市の企業もかなり受注が落ち込んだわけです。そういう中で学校耐震化という7億円から8億円ぐらいのお金をかけて一気にやったと。そのおかげで、結局南陽市の税収というのは翌年に余り落ち込まないというようなケースもあったわけなんですが、そういう結局平常時でないとき、要するに市内の経済がかなり低迷しているという状況があるとき、財政の問題がとにかくあるんですが、やはり市で財政を活性化するというか、牽引していくという、そういうものも当然あるべき姿ではないかなと思うんですが、今のその身の丈、あるいは財政健全化とあわせたときに、そういう状況になったときの判断というのは、市長はどのようにお考えですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  リーマンショックのような非常事態であった場合に、国あるいは県あるいは市が、公共投資の中で民間の経済を牽引する、その必要については山口議員と私は同じ思いを持っているというふうに思います。
  やはりそういった非常時において市内経済活性化のために、ある程度公共事業を行っていく、これについては私も必要であるというふうに思っております。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  わかりました。
  財政出動を思い切ってやると、そういう思いがあると、こういうことですね。
  それから、財政健全化について相対的なものなので順位というものは示せない、当然だと思うんです。ただ、私は順位というものでなくて、やはり水準なのかなと。実質公債費比率ならこの辺までやりたいと、あるいは将来負担比率だったら何%までやりたいと、こういう順位でなくて、実質的な数字を目標にすべきなんではないかと、そんなふうに思っています。
  そこで、確かに短期的にはできないよと。長期的な意味からして、それは低ければ低いほど当然健全なわけですけれども、そうばかりも言えないと思うんです。やはりそこらへんの市長が目指すパーセンテージというあたりは、どの程度なのかをちょっとお伺いしたいんですが。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  健全化判断比率の目指すべき数字についてでございますが、私が目指したいのは、まずは県内でこの実質公債費比率という比率によってワーストの1位とか2位とか毎年のように新聞に出る状態から脱却したいと。そのことによって、さまざまな南陽市の魅力を高める政策の効果が財政の問題によって相殺されてしまわないように、まずはそういった状態に持っていきたいというふうに思っております。
  具体的な健全化判断比率の目標数値については、これは低ければ低いほうがいいというのは議員おっしゃるとおりで、例えば将来負担比率について、山形県内で算出されない、将来負担がないと。それは基金が多いためというような市町村もあります。そういったことを目指すべきという考えもありますが、まずは南陽市で頑張ってやっている政策が効果的に行えるような、そういった財政指標に持っていくことが重要だというふうに考えています。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  まずはワーストという名前を消したいと。そうでないと、なかなかやっても効果がないと、そういうイメージ、まずね。
  それで、市長の政策がいろいろあるわけですが、例えば妊娠から義務教育までの助成という問題、それから給食無料化という問題、それから保育整備、あるいは特老の整備、高齢者、除雪、販売拠点づくりとかと、そういったいろいろな施策があって、当然そこから発生する歳出というものも多くなってくると思うんです。これから完成する新文化会館も維持管理費が約1億円というようなことも言われている中で、財政健全化も図っていかなくてはいけない。
  そういう中で考えると、結局は財政健全化というのは、新しく歳出されるものがここにあります。それよりも無駄を省く、行財政改革をやって無駄を省くというものと、あるいは今までやってきた施策を見直しして、もっとコスト削減すると、あるいはやめてしまうということ、あるいは収入増を得られるような方策をやっていくと、こういうコスト削減プラス収入増というものが新たな歳出よりも多くなければ、逆に経常収支比率が上がって柔軟性もなくなると、こんなふうな財政運営になっていくということになるわけです。
  そういうことからすると、今までも行財政改革大綱ということで、それぞれ取り組んでいらっしゃった経緯があるわけです。取り組んでいるから、ここで終わりということは確かにありません。これからもやり続けなくてはいけないと思います。そういう意味で、ただ、これから歳出増になる金額以上の効果というものをどうして上げていくかというものがやはり大きな課題になってくるんだろうと、こうも思うわけですね。
  そういう中で、さっき言ったコスト削減というものが大まかに言ってどのぐらいの規模に思い浮かべていらっしゃるか、それは前に民主党が政権とる前に、予算編成、予算の見直しすれば何ぼでも財源出てくるということがあったわけです。でも実際、事業仕分けだ何だかんだやった結果、余り出てこなかったという結果もあるわけです。
  そんなことからすると、非常に財政健全化というものと、今の施策をやっていくというもの、それから今までの事業を廃止するということとか大胆なことがなければ、なかなかこの財政健全化に結びついていかないんじゃないかなと、そんなふうに心配をしているところなんですが、その辺の御見解はいかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  山口議員の御心配はごもっともなことだと私も思います。新たな事業を起こすということは、それだけ費用が発生するわけで、ひょっとすると新たな事業を起こすよりも既存の事業を見直したほうが効果が上がるのではないかというような中国の格言もあったと思います。「一事を興すは一事を廃すにしかず」だったかと思いますけれども、そういった意味でも既存の事業の効果の検証、これは行わなければいけないというふうに思います。効果の薄いものについては見直しを含めて検討を図ることで、コストの削減につなげていかなければいけないと。
  それから、できる限り効果的に、本当に市民の皆さんの税金を効果的に用いなければいけないと。そういう意味で、これから行う事業については少額の予算で効果的に行っていきたいと。多額の予算で効果が薄い事業ではなく、本当に効果的に思えることを行ってまいりたいというふうに思います。
  そういう意味では公共施設、この維持管理、ここについて、これから長期的に考えていかなければいけないというふうに思っています。やはりそこの面で長期的なコスト削減、これ1年、2年の話ではございませんが、20年、30年というスパンの中で長寿命化を図ったり、あるいは見直しをすることで、この20年、30年の間で、この長期的の間でこれだけコストを削減できるんだというものを生み出すことがこれから大事なことだというふうに思っています。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  はい、わかりました。
  地域の要望とか、そういうものを聞いて、とにかく市民にとっていいものをやるんだということをさっきもおっしゃっておられましたけれども、やはりそういう意味では新たな事業というものも当然必要になってくると思いますので、その辺は市長の手腕にこれから期待をしたいと思います。
  それから、赤湯、宮内の観光客向けのまちづくりについては、私、寂しいまちというか、人が少ないまち、人通りが少ないまちというのは、さらに人通りが少なくなる、あるいは人が集まるにぎわいのあるところというのは、さらにそこににぎわいがつくられるというか、そういうものだとは私思います。そういう中で各商店街の活性化という意味でも、まちのにぎわいというのは絶対私も必要だと思っています。
  そういう意味で、要するににぎわいそのものが商店街に刺激を与えて、その刺激が逆に商店街から、さらに相乗効果が上がるような方向にぜひ持っていっていただきたい。ぜひ期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。
  それから、企業誘致の件なんですが、各市町村の優遇制度、これ大体見ますと、多いのが土地を購入する際の助成、あるいは設備を購入する際の助成であるとか、地元の人を雇用したときに年間幾らやるよという助成とか、そういったものが非常に多いんです。
  私、優遇策というのは、考えてみると、1回きり。でも、これ多額でも、要するに立地してしまえば、そこからずっと税収だ、雇用だと、いろいろな恩恵が受けられるんです。ですから、非常に思い切った策がないと、なかなか立地する企業が来ていただけないと、そんなふうなことも思いますので、ぜひこれについては農工団地の設置と同様に、前向きに大胆につくっていただきたいと、そんなふうに要望いたします。
  それから、高齢者の点についてですが、私、さっき東町のお話もしていただきましたが、自主防災組織というものがあって、85%という組織率、この前、新聞に出ておりましたが、この辺の機能が機能するかどうかというところが一番の問題ではないだろうかと、これから。だから、人を避難させる、高齢者を避難させるにしても、そういう機能する組織というものをどういうふうに育成していくのか、この辺については危機管理課あたりも、ぜひ各町の防災組織、これの指導をよろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長  相澤危機管理課長。
○危機管理課長  ただいまの御質問にお答えいたします。
  まさに議員御指摘のとおり、自主防災組織の中でそういう部分が一番大切であると私も認識しておりますし、前にもお話ししたとおり、就労形態が変わっていて、家を中心に日中おられる方が少なくなって、お勤めで居住区域外で生活されると。残されるのは高齢者と幼児と、要するに災害弱者と言われる方が残されると。その中で助け合って、いかに災害時に避難をしたり、助け合ったりすることができるかということが、これからの自主防災会の育成の一つだと思っておりますので、そこを重点的に強調しながら進めてまいりたいと考えております。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  わかりました。
  それから、高齢者の除雪の件なんですが、精度を上げるというふうな、さっきお話いただきましたけれども、私、朝の市道除雪、業者さんがやっている市道除雪の中では、なかなか難しいのではないかと。時間的にも、それから、要するにここに高齢者がいるという、わかっているわけでも当然ないわけですので、それというのは、ちょっとどうも納得できない面があると思います。
  やはり具体的に、もっと実現しやすいようなものをどうやるかということを検討していかなくては、ちょっとこの問題、解決しないんではないかなというふうに思いますので、ぜひ御検討をお願いいたします。
  それから、ハイジアパークの件なんですが、先ほどのお話ですと、私の今までの受けたイメージでは料飲関係はなくなるのかなという。要するに、そうでないと屋内のスペースはないわけです。子供の遊び場をつくるにしても屋内のスペースはないわけです。ある、ありますか。じゃ、それをお聞きします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  今、私がまだ、さまざまなものを精査する前の本当に粗いイメージ、持っているイメージだけの話なんですけれども、東根市にタントクルセンターという人気の施設がありまして、そういった感じでハイジアパークに子供の遊具を設置できないかなというふうに思っているんですが、場所的には、私のイメージの中ではですが、玄関入って吹き抜けのスペースありますね。あの辺につくることができるんじゃないかと。吹き抜けの高さを利用して。
  そのほかに、どの部屋にどういった施設をということについては、これから検討していかなければいけないと思っていますが、イメージの中では、あの高さを生かした遊具の設置ということが頭の中には今あるところです。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  そうすると、大規模なということのイメージではないというお考えなんですね。要するに、既存のものはそのままにやって、さらにプラスするというお考えでよろしいんですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  必要な改装等は行わなければいけないというふうに思いますが、できるだけ費用がかからないようにという点もありますし、大規模にならずに魅力的な施設が設置できれば、それにこしたことはないのかなというふうに思っています。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  わかりました。
  それから向山球場の件で、先ほどの御答弁ですと、対応していくというような、トータル的な中で対応していくというような非常に曖昧でありました。前市長は、やるよというような感じの答弁をいただいておったわけですが、その辺もう少し突っ込んだ御答弁をぜひお願いいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  総合的に検討してまいりたいという答弁をさせていただきましたが、これは前向きにというふうに変更させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  それはやるよと、そういうふうに理解してよろしいですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  やるよというふうに、ちょっと今のとろ新年度予算もこれからというところですので明言することはできませんが、できるだけ議員のお気持ちに沿うような方向で頑張ることができればなというふうに思っております。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  私、スポーツによる交流というのが非常に力があるというか、エネルギーがあるというか、そういうふうに思っておりまして、赤湯温泉の活性化という問題についても、そこにつながっていくわけです。ですから、いい施設だったら、それなりに人が集まるんです。
  施設というのは、そういうことだと思うんです。いいところには集まる。そば屋さんでも何でも、うまいところには集まる、それと同じかどうかあれですが、そういういいところには集まると、そんなふうなことではないかなというふうに思います。
  それと同時に、今、健康寿命というものが叫ばれておりますから、それとあわせて、やはり市民もあそこでやりたいというような気持ちになるような施設にどうかしていただきたいと。
  ということで、もう一回だけ御答弁をお願いいたします。
○議長  答弁をお願いします。
  市長。
○市長  今、議員がおっしゃった点も私は同感でありますので、できる限りそういった方向で進んでいけるように検討してまいりたいというふうに思います。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  ありがとうございました。
  白岩市長には、いろいろ御答弁いただき、本当にありがとうございます。市長として、これから今までと全く違うスケジュールの中で重要な判断をいろいろなことをしていかなければならないと、そんなふうになるわけでございますが、とにかく健康にだけは御留意されて頑張っていただきたいと思います。
  以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長  以上で、4番山口正雄議員の一般質問は終了いたしました。
  御苦労さまでございました。
  ここで、暫時休憩といたします。
  再開は3時といたします。
午後 2時49分  休  憩
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