平成27年3月定例会

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午後 2時10分  再  開
○議長  再開いたします。
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山 口 正 雄 議員 質 問
○議長  次に、4番山口正雄議員。
  なお、山口正雄議員より事前に資料提示の申し出がありましたので許可します。
  それでは、登壇してください。
〔4番 山口正雄議員 登壇〕
○山口正雄議員  4番、新政会の山口正雄です。
  この冬は、12月3日の降り始めから根雪になり、その後も昨年を大幅に上回るテンポで降り続き、多くの人が雪に悩まされた今シーズンでありました。そんな中で、高齢者のひとり暮らしの方々にとっては大変な御苦労があったと思います。大きな雪の塊をどう始末したらよいのか。また、容赦なく降り積もる雪は、周囲を埋め尽くすように包んでしまい、自分が孤立したかのような不安感に駆られ、心細さと寂しい思いに「何とかしてほしい。南陽市なんかに来るんじゃなかった」と涙ながらに訴える方もございました。
  そういう意味では、雪おろし助成金が2万4,000円に引き上げられたことはよかったのでありますが、高齢者に優しい除雪が次のシーズンに先送りされたことは、まことに残念でありました。
  今年は排雪に重点を置くという市長の答弁がございました。ロータリー車の稼働で、除排雪回数は昨年よりも上回った気はいたしますが、降雪量との比較ではどうだったのか。雪が多かっただけに雪対策についての不十分さを痛感した冬でもありました。来シーズンは今年より数段質の高い、高齢者に優しい、また、安全確保できる除排雪を期待したいものであります。市民は除排雪費にもっと予算をとってほしい、市民生活に支障のないようにしてほしいと願っております。
  それでは、さきに通告しております質問に入りたいと思います。
  財務省は2月10日、国の借金はこの年度末には1,062兆7,000億円程度になると発表しました。2020年までに基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスの黒字化を目指しておりますが、先月の政府試算では、消費税を10%に引き上げた場合でも黒字化は困難な状況で、2020年も10兆円から16兆円の赤字になることが示されました。
  このようなことから、予算案概要でも述べられておりますが、地方自治体の財源確保は今後とも厳しい状況にあります。また、東京一極集中と少子高齢化に伴う人口減少は、地方における労働力人口の減少や、消費需要の縮小とともに市税収入の減少など、財政規模の縮小が予測されます。
  一方、新文化会館は今月末、完成の運びとなり管理運営が本格化することとなります。27年度は約9,000万円の管理運営費が計上されました。来年度はさらに増額するものと推測されます。また、今年10月から実施予定の中学3年生までの医療費の無料化、さらには第3子以降の出生に対して妊娠から義務教育まで途切れ目なく行政が補助していくことや、物産販売拠点、高齢者福祉施設整備等々、市長が公約されているものを順次実施していくと仮定すれば、将来にわたり歳出も固定的に発生してまいります。
  市長は施政方針の中でも、持続可能な財政基盤の確立が不可欠であると述べられております。全く同感であります。
  昨年3月にまとめられた都市計画マスタープランでは、魅力あるまちへと人口が移動しており、まちの魅力づくりが定住人口、交流人口獲得の重要な要素になっていると分析されております。
  いずれにいたしましても長期的な観点で魅力あるまちづくりをどのように具現化していくのか、また、歳出削減努力とあわせて、将来的に歳入財源をどのように確保していくのか、市政発展の大きな課題であると考えます。
  そのような観点から次の3点についてお伺いいたします。
  1点目は、財政健全化と公約の実現をどうバランスしていくのかについてお伺いいたします。
  2点目は、企業誘致及び立地企業に対する行政支援についての1点目、企業誘致の基本的な考え方についてお伺いをいたします。
  2つ目、工業団地造成の考え方についてお伺いいたします。
  3つ目、立地企業のさらなる元気をサポートするための行政支援をどう行っていくのかについてお伺いいたします。
  3点目は、南陽ブランド力の強化についてであります。
  1つ目は、商品が売れる。利用が増える。需要が増える。訪れる人が増える。交流が増える。ゆえに、経済活性化が図られるという好循環をつくるための方策をどのように推進しようとしているのかについてお伺いいたします。
  2つ目は、魅力あるまちづくりを目指していくための市長の決意をお伺いをしたいと思います。
  以上、壇上からの質問といたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  4番山口正雄議員の御質問にお答え申し上げます。
  まず、市政運営についての1点目、財政健全化と公約の実現をどうバランスしていくのかについてでございますが、人口減少がもたらすさまざまなマイナス要因は議員御指摘のとおりでございますが、南陽市の「みらい」に向け、持続的に誰もが暮らしやすいまちにしていくため、マニフェストを一つ一つ実現させていく所存であります。その基盤となる財政健全化を図るために、長期財政計画及び公共施設等総合管理計画を策定し進行管理していくことにより、効果的な事業実施を目指してまいります。
  次に、企業誘致及び立地企業に対する行政支援についての1点目の企業誘致の基本的な考え方についてでございますが、優良企業を誘致することで、直接的には、法人市民税や固定資産税の税収の増加を見込むことができるわけでございますが、新たな雇用が創出されれば、一定程度の割合で、被用者が市内に居を構えることにもなりますので、市内での消費による間接的な効果も期待できるものと考えております。
  また、誘致企業が市内の既存事業所と取引することによって効果がさらに広く波及することも期待できますので、市内経済を活性化させるための有効な手段の一つであるものと考えております。
  2点目の、工業団地造成についての考え方についてでございますが、リーマンショック以降、多くの企業が積極的な投資を控える傾向にありましたが、このところ、企業の投資意欲も回復してきております。本市では、平成25年度に農村地域工業等導入実施計画を策定し、工業団地の造成に取り組んできており、現在、和田地内に梨郷工業団地を造成中で、来年度には分譲する予定となっております。
  今後の工業団地造成につきましては、梨郷工業団地の分譲を最優先としながら並行して検討してまいりたいと考えております。
  3点目の、立地企業をサポートするための行政支援についてでございますが、政府でもアベノミクスでの第三の矢として成長戦略を掲げ、さまざまな支援策を打ち出しております。市としましても、商工会や関係機関と連携して支援策の周知を図るとともに、労働雇用実態調査等により、ニーズを把握しながら、市としての支援策についても研究を進めてまいります。
  次に、南陽ブランド力の強化についてでございますが、第5次南陽市総合計画の戦略の柱の1つである、産業のまちづくりを推進する中で、本市の豊かな農畜産物や高品質な工業製品、温泉を初めとする風光明媚な観光資源、人情豊かな人柄や世界で活躍する人材、それら地域丸ごとを南陽ブランドと位置づけ、これまでさまざまな状況を推進してまいりました。平成22年12月にJR赤湯駅総合観光物産センター内に「駅の駅なんよう」を、平成23年5月に仙台市のイオン仙台中山店内にアンテナショップを開設し、アンテナショップ終了後には、これまでの株式会社イオンとのつながりで、名取市の大型ショッピングモール、イオンモール名取での「えくぼマルシェ」と称した物産展を定期的に開催しております。来年度は、日本海側最大の来館客数を誇るイオンモール新潟南で開催する予定でありますので、今後も継続して南陽市を売り込んでまいりたいと考えております。
  また、駅の駅なんようにつきましては、平成26年度から市観光協会の自主運営で情報発信と物産販売を継続しております。首都圏においても定期的にイベントや物産展などを開催しており、積極的な情報発信と物産販売の展開を図ってまいりました。
  さらには、インターネットを積極的に活用して、平成23年に南陽ブランド推進サイトを開設し、企業情報の紹介や「南陽ブランドイメージキャラクター ベジ・ビバ」や「南陽子」を使った情報発信事業の展開を図っております。
  今後はフェイスブックなどのソーシャルネットワーキングサービスにも力を入れ、南陽市の情報を発信していく所存でございます。来年度は、本市に興味を持った方が、南陽市に行ってみたいと思えるように、物産展やブランド推進サイトでアイデアを仕掛けてまいりたいと考えております。
  実際に南陽市を訪れたお客様が、観光イベントや人情に触れて、再び南陽市に行ってみたいという気持ちになり、交流人口が増えることで、地域経済も潤い、市民が元気と生きがいを感じられ、さらなる商売の工夫と雇用を生み出す、そんな好循環を実現したいと考えております。
  次に、魅力あるまちづくりを目指していくための決意ということでございますが、魅力あるまちといったときに、誰にとっての魅力なのかということが重要だと思います。
  まずは、市民の皆様が愛着を持ち、いつまでも住んでいたいと思う魅力あるまち、そして市外の方が何度でも訪れたくなる、そして住みたくなるような魅力あるまち、そんな魅力あるまちとするため、市民の皆様が主体的で積極的に参加し、行政と一体となった市民主導のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
  そのために、「誰に」「何を」ということを基本として、どのように発信していくのかなど、後期計画の中で十分に検討を行い、子供や孫の代まで持続的に発展していける魅力あるまちを目指してまいりたいと考えておりますので、山口議員初め皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  御答弁ありがとうございました。
  それでは、順次再質問をさせていただきたいと思います。
  1点目の財政健全化と公約の実現のバランスの件でですが、まず、基本的なところを確認させていただきますが、財政健全化という基準、これは国のほうでも示されておりまして、実質赤字比率であるとか、連結実質赤字比率、あるいは実質公債費比率、将来負担比率、この4点が財政健全化基準というふうにされておりますが、当南陽市では実質赤字はございませんので、この2つは対象外と。実質公債費比率と将来負担比率、これが一つの判断基準としてあるわけですね。
  それで、市長は選挙のときに公約されたチラシの中で、要するに市長が言っておられる、要するにワースト2から抜け出すんだと、あるいは実質公債費比率、それを見ると、24年度決算時点の数値を一つの基準としてお考えになっている。その辺については理解としてはそれでよろしいですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  24年度の数値を例えば物差しの一つとしてということではなく、この県内で2番目に実質公債費比率が悪かったという点について、そういったレベルではなく、悪さで注目されることのないようなレベルに下げたいというような意味を込めて、そのリーフレット等に書かせていただいたところでございます。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  その点はわかりました。
  それと、もう1点、市長公約というと任期が4年ということになるわけですけれども、公約というのは4年間で公約を実現すると、こういう基本的な、一般的にはそうなるだろうなとこう思うわけでありますが、その辺についての確認をさせていただきたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  選挙のときにこれについて実現するべく頑張ってまいるというようなことを申し上げてまいってきたことについて、実現するように努力するのは、これはもうごく当然にやらなければいけないことだというふうに思っておりますが、一方で、例えば昨年の豪雨災害のような事前に察知することのできない、そういった突発的な事態が発生したときに、そっちのほうを後回しにして、自分の公約の実現を優先するかといえば、それはやはり市民生活に重要なほうを優先的に実施していくということになろうと思います。そういったときにおいては、自分の公約が実現できないということも、あるいはあろうかというふうに思われますが、できる限り実現に向けて頑張ってまいりたいというふうに思います。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  まさにそういう臨時的な災害というふうな場合には、当然そのような形になろうかとは思いますけれども、それで、先ほど一つ一つ公約を実現していきたいというご答弁でありますけれども、それから施政方針の中でも、要するに財政調整基金を相当額確保して   に努めるんだと、こういうふうなことも言われております。
  確かに、昨今の気候変動といいますか、そういう状況からすれば、これに積み立てを確保したいというのは当然でございますし、やまやまだと思います。
  ただ、今の財政状況からすれば、やはり27年度の予算の中で、経常収支比率が98%台だというふうにお聞きをしております。それで、投資的経費やあるいは臨時的経費に使える余裕のお金というのはどれのことなんだと、例えば25年度の決算で見ますと、経常収支比率は87.9%です。これを24年度、25年度の要するに経常収支比率の分母となるものを経常一般財源というらしいんですけれども、それを見ると約83億円です。そうすると、87.9%、25年度決算の場合は約10億円、臨時的経費や投資的経費に使えるお金がそのくらいありました。
  今回、27年度決算の98%台というのは定かではありませんけれども、例えば98.5%、真ん中をとって、そういうふうに計算すると1億2,500万円ほどしかありません。そういう中で、財政調整基金を積むということが非常に難しい環境にあると、そういうふうに言わざるを得ないと思います。そういう意味では、やはり経常収支比率を下げて、投資的、弾力性のある財政状況を確保してということが当然なわけです。
  でも、27年度予算というのは、そういう環境にあるというふうに思うわけですが、その辺、企画財政課長、私の言っていることはどうですか、当たっていますか、間違っていますか。
○議長  答弁を求めます。
  山口企画財政課長。
○企画財政課長  山口議員の御質問にお答えしたいと思います。
  経常収支比率については、御指摘のとおり地方税または普通交付税のように、使途が限定されておらず、毎年経常的に収入される財源のうち、人件費、それから扶助費、それから公債費、こういった義務的な経費を毎年度経常的に支出しなければならないというようなものを分母と分子に置きかえて、比率とさせていただいたものであります。簡単に申し上げれば、家計を例にとれば、毎月の給料に対して食費や家賃、あるいは光熱費とこういった基本的な部分、あるいはローン返済これは借金の返済、起債ということになりますけれども、こういったことが毎月高くなれば当然苦しくなる、エンゲル係数が高くなるというようなことにございますので、山口議員御指摘のことは十分御指摘のとおりなんだろうと思っております。
  一方、この経常収支比率については、この中から除外される部分といたしまして、その分子の部分から除外されるというような形になりますと、一方においては標準財政規模、およそ標準財政規模でわるわけでありますけれども、市税は75%でおよそ見るという考え方がございます。また、借入金は含まない、要するに起債からの借り入れは含まない、さらに繰越金を見ない、諸収入、例えば保育園の使用料なんかも見ない、あるいは基金等、財政調整基金からの繰り入れ、何とか基金からの繰り入れ、こういったものも見ない、あるいは特別交付税を見ないというルールのもとに、経常的な支出とあとそれ以外の支出と、こんなことに分けてございますので、現実的に今の経済状況で全く何もできないかという議論でございますけれども、標準財政規模以上に南陽市の予算規模というのはございますので、それをもって建設事業等に充てがっているというような事柄がございますので、必ずしもこれが90何%台だからどうこうというようなことではございません。
  さらに、一般論といたしましては、当初予算を論じる中でその比率というものをお出ししたわけでございますけれども、補助金等の充て込み、要するに充当財源を十分に行っていない、あるいは当初予算の性格上、限度額の予算編成を行っていると、こんなことを考えますと、実体経済の数値としてはどうしても水膨れ感が出るというようなこともございます。
  したがいまして、経済積あるいは財政指標については決算ベースを持たないとなかなかその正確性が伝わらないというようなことがございます。
  なお、御指摘のとおり、財政秩序の維持についてはこれまで以上に気をつけながらさせていただくつもりでありますが、90何%というようなことについて一概にどうだというようなことの段階ではないと判断してございます。
  以上であります。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  わかりました。ある程度の幅はあると、こういう理解でよろしいようですね。
  それと、9月の質問の中で実質公債費比率、これは先ほど市長が言われたように、要するに施策を実施してもワーストというふうな名前がつくと、実際効果が相殺されるんだというふうなことで、ワーストからとにかく抜け出したいという話もお聞きいたしました。
  私はあのときの要するに、市民文化会館を建設するときの平成24年5月16日の市報で出た将来にわたった32年ごろまでですかね、せいぜい、実質公債費比率の予測が出ておったわけですが、それを見ると平成26年度が最も低い水準なんですね。これからどんどん上がっていくというような過程にある、そういう中で実質公債費比率を先ほど市長が言われているワーストから抜け出すようなものに下げるというふうなことになりますと、繰上償還がないんじゃないかと、一つはそういうふうな見方になります。
  要するに、先ほど経常収支比率だけではないんだというふうな企画財政課長のお話もありましたけれども、要するにそれを繰上償還していく財源が本当に大丈夫なのかというものが1つ、それから将来負担比率についても繰上償還とともに起債をできるだけ行わないという方法しかないと思うんですね、これを下げていくというには。
  だから、そういう財政的な、国から来るお金だってそんなにどんどんふんだんに来るという環境でもない。そういう中で、本当に、市長、財政健全化に向けて、あるいは公約を一つ一つやっていくというその辺、本当に私は大変だろうなと、こういうふうに思うんですね。これから今の段階でもさらに悪くなっていくという数字が予測されている中でという意味からすると。
  その辺、ちょっとどういうふうにお考えなのか。感想をお聞きしたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  そういった山口議員が御心配になっているのと同じ危機感を私も持っているということから、ぜひ南陽市の将来を確かなものにしたいという思いで、今現在このようにして働かせていただいているわけでございます。確かに、これから先、財政運営についてはさまざまに厳しい状況もあるかというふうに思います。
  しかし、それを座して見ているのではなくて、できることはやっていくんだと、今までも頑張ってやっている部分は多々あろうかと思いますが、それでもさらに今後そういった状況に向けてしっかりと例えば繰上償還できるように、あるいは市民が必要とする、そういった事業ができるような、そういった体質にしていかなければいけないという、そういう強い決意を持っておりますので、そこについては恐らく山口議員も同じ思いでおられるのではないかなというふうに思っております。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  やはりこれからは市長の公約も一つ一つ実行していってほしいと思いますし、財政健全化も図っていってほしいと思っております。そういう意味では、昨年9月の定例会で質問したときに、要するに従来の事業というものも廃止するとか、そういうものも大胆なことをやっていかなければいけないのではないかという私の質問に対して、市長は一事を起こせば一事を廃するにしかずという中国の格言を持ってお答えになりましたけれども、やはりそういう気概でもってやはり大胆に削るところは削る、やるところはやる、そんなふうなやり方でとにかく慎重に進めていただきたいなと。
  それと同時に、やはり補助金とかそういったものをやはり積極的にできるだけ活用していただきたい。そんなふうにお願いをしたいと思います。
  それで、この財政の問題については短期的には、例えばふるさと納税という問題で多くを御寄附をいただくとか、景気がよくなって税金が多く上がる、税収の収納率を改善するんだとか、そういったことはもう短期的にはやると思います。でも、やはりこれから中期的、長期的な、どういうふうな財源を確保していくかと、この辺がやはり極めてこれから大事になってくるのかなと、そういう意味では、先ほど市長がおっしゃられたように企業誘致、あるいは既存の立地企業の現況をどういうふうにしていくんだと、それと同時にやはり南陽ブランドというものをとにかく力強く推進させて、市民が豊かに暮らせる、そのおかげて税収も上がると、こんなふうなまちをどうつくっていくかということが、やはり長期的な課題になるのかなと、そんなふうに思います。
  その中で、先ほど企業誘致に対する優良企業をとにかく誘致したいというふうなお話がございました。今年まで産業マーケティング、それの専門担当がおられました。受注のマッチングというか、そういったものをやっていくんだということでやってこられましたけれども、別に誘致企業はなりませんでしたけれども、既存企業、要するに立地企業に対する受注マッチング、これの効果というのはいかほどぐらいあったのかをお聞きしたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  髙梨商工観光ブランド課長。
○商工観光ブランド課長  ただいまの山口議員の御質問にお答えしますが、産業マーケティング推進事業につきましては、現在お願いしている方については3年目で一区切りということで、今年度をもってということになってございますが、その間、事業としてのマッチングとして、市内企業さんとの首都圏を中心にしてのやり取りの中で継続的なものも現在若干残っているんですが、結果として2社ほどについては、事業のやり取りができて、こちらのほうでの企業さんが紹介を受けて対応して仕事をいただいたというような実績がございます。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  わかりました。
  それから、工業団地についてこれから検討していくというようなお話がございました。
  先ほど川合議員からも市内の企業がどこかに移るのではないかと、そんな心配もされているというような中で、今度は工業団地をどう準備するかということは、結局市長はこれからいろいろなところに行って、企業誘致活動をされると、そういうときに、行ってもいいよと例えばなって、団地はありますか、いや実はないんです、これがやはり私は誘致活動の本気度が試されるのではないかと、そんなふうに思います。
  そういう意味では、事前に団地を用意しておくということ、今までは確かに具体的な話があって、それからその企業に合った準備をするというふうに前市長はおっしゃっておりましたが、でも、それではどうかなと。実際来るものも来なくなってしまうのではないかという心配はございます。だから、土地を塩漬けするという、そういう心配ももちろんございます。でも、今金利が一番安い時期なんですね。そういう意味からして、団地を事前に準備をする、こういうお考えについての市長の見解をお聞きいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  現在の状況は、この梨郷団地についての分譲を最優先として考えていくと、そして、これから新しい工業団地についてはこれと並行して検討していくということでございますが、まずはやはり今あるこの新たに造成している梨郷団地、これをしっかりと売っていくことが必要だというふうに思っております。これがしっかりと売れる状況をつくり、そしてさらにその先に、もっと企業に来ていただくということをそのときに並行して考えてまいりたいというふうに思っております。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  先ほど川合議員からあったお話もそうなんですけれども、やはり前に南陽市からよそに出て行かれた会社もありました。それも結局は市内にそういう場所がないということがありました。
  やはりこれって、南陽市からよそに行くということは、先ほど市長がここにあればこういうメリットがあるよということをいろいろおっしゃいました。それが逆になくなるという、こういう結果になりますよね。
  そういう意味からすれば、やはりよそに行ってほしくない、そのためには準備をしておくという、これが非常に大事なことなのではないかなというふうに思いますので、ぜひ前向きに御検討をお願いしたいと思います。
  それと、立地企業に対する支援については、先ほどもいろんな例えば商工会さんであるとか、あるいは農協さんであるとか、そういったところとの連携をして、とにかく周知をして、応援をしていきたい、研究をしていきたいというような答弁がございましたので、ぜひよろしくそれもお願いをしたいと思います。
  それから、時間もなくなってきましたけれども、最後のブランド力の件についてまずお伺いいたしますが、朝日町で昨年からこのブランド化を始められて、行政や地域づくりに企業経験のある、要するに企業経営の視点を取り入れたまちづくりをするということで、要するに南陽市と同じく特産品のブランドではないと。まち全体の魅力を高めて、全国から見学者が訪れるような格好いい田舎町を目指すんだという、そういうコンセプトでまちづくりを始めたんですね。
  要するに、そのプロデューサーは東京から移住してもらって、そして今一生懸命やっているんですけれども、そういう格好いい田舎町という一つのコンセプト、南陽市は南陽丸ごとブランド化ということを言っておりますが、要するに今進められておりますブランド推進、これが功を奏していった先、どんな南陽市になっているのかというイメージをちょっと、ブランド課長、どうなんでしょうか。どういった、何かバラ色の南陽市になっているのか。
○議長  答弁を求めます。
  髙梨商工観光ブランド課長。
○商工観光ブランド課長  平成23年度より第5次総合計画の前期計画のスタートと合わせて南陽丸ごとブランド化ということで専門の課を設置いただき、そして、現在は商工観光ブランド課が所管をしながらブランドの推進ということで取り組ませていただいているわけでございますが、南陽丸ごとブランドのその根っこにあるのが、まずは山形県南陽市の南陽市がどこにあるのかというところを、市外、県外、市内はともかくとしまして、県外の、そして首都圏のほうに売り出して、こういうまちがあるのだと、そしてそこにこういうものがあるのだなということを、まずは知ってもらうことが大事であろうということからのスタートで、先ほど市長が答弁されました事業を毎年展開させていただいているところでございます。
  今後、魅力あるまちの発信という一つのカテゴリーを受けながらの部署の対応として継続をしながら取り組むことによって、南陽市が県外に知られて、それを受けてその商品を購入され、また南陽市の魅力を感じながら、また来てみたいなというような思いを、情報発信をしたところから受けた方が訪れていただいて、直に私ども、こちらの南陽市民の方と触れ合うことによっての相互交流が実現されて、そこから次のものが発展して広がればよろしいのかなと思っているところであります。
  バラ色という色がどこを指しての色なのかはわかりませんが、人の交流がつながって、そして広がればこちらには南陽市にはほかに誇れる観光資源もございますし、また人情味のある市民の方がいらっしゃいますので、そういうところからの明るい材料としての取り組みとして南陽市が認知していただければほかにもつながるものと思って、今後とも取り組ませていただきたいと思っております。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  人の交流をどんどん人が南陽市を訪れてほしいと、訪れるまちになっていくんだと、そういうようなことで進めたいと、こういうようなお話でありましたけれども、今はブランド化、課長もおっしゃいましたけれども、南陽にはいっぱい観光資源があるというふうにおっしゃいますが、私は集客力という意味では非常に弱いのではないかと、こういうふうに思っています。
  確かに、熊野神社があって、最近は月結びということで月1回やられておる。それが、結局は今兵庫県あたりからも訪れております。そういう意味では非常にいい企画だと思います。そういう意味で、やはり何か資源をどう集客力のある、魅力のあるものに磨いていくかという、育てていく、そういうことをしなくてはいけないのではないかと、そんなふうな思いでおりますので、ぜひその辺についていっぱいあるというのではなくて、人を呼ぶ力が持てるようなものにどう仕上げていくかと、そういうものにちょっと視点を変えて育てていってほしいなというふうに思います。
  それから、今南陽の菊祭りというのが今年は2回目ですか、南陽の菊人形というものも、現存するだけでは今日本で最古だというようなことで、昭和62年にこの菊が南陽市の花というふうに制定されているわけですね。そういう香りというか高い文化のまちのシンボルとでもいいますか、そういうものにこの菊がなっていると、そういう中で菊祭りが毎年開催されておるわけですが、ちょっとパネルを出してここで見せていただきたいのですが、これは鹿児島の島津藩の別邸があった仙巌園というところ、今は庭園になっておりますが、桜島を築山に見立てて、鹿児島湾を池に見立てたところで、こういう庭園、今は庭園になっているんですが、そこで、これがその中に行くとお殿様が乗ったかごを菊を着せて飾っている。あるいはそちらについては三重の塔、これも同じように菊を着せて飾っているんですね。要するに、これを見たときに私は新鮮な気持ちで見ることができました。楽しいなと。
  要するにこういった工夫をやるべきではないのかなと。どこにやるかは別としても、こういうようなものでなくても、何か人を呼ぶ、あるいはおもしろいという工夫をどうするか、そういう今まで菊を飾って菊人形をするという、このパターンがずっと続いています。大河ドラマのあれも続いています。
  そういう中で、こういう菊人形、技と伝統、歴史、この菊人形でやはりまちの一般市民が誇りを持てるようなお祭りにすべきではないのかなと、今それが恐らく誇りがなくなっているのではないかと思うんですよ。だから足を運ばないというものもあるのかなと。それは結局は人が来ないから金もかけない、場面も少ないと、逆効果になっているような気がしてならないんですけれども、そういう意味では、工夫をどうするか、人を楽しんでもらうにはどうするか、私は恐らく菊人形の場面であっても、子供向けの場面、例えば去年なんかは「妖怪ウォッチ」が非常にはやりました。そんな場面とか、取り組んでいかないと、大河ドラマ一本やりということではなくて、人に来てもらうためにはどうすべきかということを、本当に真剣に考えていかないとまずいのでないかな、そんな思いでおります。
  その辺についてどうでしょうか。お考えをお聞かせください。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  菊祭りについては、日本一の歴史を誇るということで、実に大切な観光資源であるとともに、この市民の誇りのよりどころとなる大切な文化の継承する事業だというふうに思っております。
  この魅力を高めていくという点については、全く同感でございます。その際に、さまざまな関係者の皆さんがいらっしゃいます。人形をつくってくださっている方、あるいは場面をつくってくださっている方、そういった方々、あるいは実行委員会の皆さん、そういった皆さんの総意として、皆さんでこういった工夫がいいんじゃないかと、こういった魅力を高める取り組みができるんじゃないかというような、皆さんが思っていただけるような、そういった工夫、魅力づくり、そういったことについては、ぜひ進めていただけたら大変ありがたいなというふうに思っております。
  ただ、一人でやっている菊祭りではない、やはり多くの方がかかわっていらっしゃる、そういった意味で多くの方が合意していただけるような、そういったやり方を考えていきたいし、また山口議員からもそういったやり方があればぜひ教えていただければなというふうに思います。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  そういうことで、ぜひ工夫をいただきたいなというふうに思うし、例えば結城豊太郎記念館であるとか、あるいは夕鶴の里であるとか、そういうところに菊祭りに来られた方は無料で、結城さんのは無料なんですけれども、その夕鶴の里であるとか、そういったところを無料で行って、お話も聞けるという、それも一つの方法かななんて、こう思ったりしていますが、ぜひ工夫をいただきたいというふうに思います。
  それから、もう一つ、私、今度は3カ年計画であるとか、この第5次総の中にも、ブランドを推進する上でいろいろなことが、こういうことをやっていくという項目が並べられておりますが、私は具体的な事業の目標というものを本当にあるんだろうかなというふうに思います。
  例えば、特産品を生かした新たな商品開発事業とありますね。7年、8年、9年、3カ年と全部丸がついています。これの具体的な目標というのは、何年度に何、28年度に何と、そういう具体的な目標というのはお持ちでしょうか。
  お聞きします。
○議長  答弁を求めます。
  髙梨商工観光ブランド課長。
○商工観光ブランド課長  ただいま議員のほうからの御質問のあった事項については、3カ年計画の中での商工観光ブランド課の中で記載されている事項の一つだと思いますが、これについては市の予算を経ないでの実践型地域雇用創造事業の中でのうたっているものとしての項目を記載させていただいているということで、これについては昨年の7月から2年9カ月間の事業として毎年取り組んでいくという、厚生労働省の委託事業の項目ということで取扱をさせていただいているものでありまして、この事業については毎年、毎年、お土産品、そして特産品に関しての試作をして成果品に上がるものを取り組んでいくというような形での事業の内容でございます。
○議長  4番山口正雄議員。
○山口正雄議員  事業の内容はわかりますけれども、これをすることによって何を期待するかというのがあるんですよね。だから、その目標として、例えば何品開発するんだとかと、そういう具体的なものをやはり目標を持つべきなんじゃないかと思うの。それを売り上げというか販売にどうつなげていくかという、そういうこともこの基本的な方針の中に載っているんですね。商品開発をして、販売戦略を立てるという、ですから、ただ事業をやるということではなくて、やはり少し具体的な目標をどう当て込んでいくか、それがやはり重要なんだと思います。その辺をぜひよろしくお願いいたします。
  最後になりましたが、今ふるさと納税であるとか、ブランド化であるとか、安全・安心、子育て支援であるとか、地方創生戦略など本当にまさに都市間の競争が高まっていると思います。全国的に魅力あるまちへと人口が移動しているということもございますので、本市の地域資源を生かして、とにかく魅力あるまちづくりを市民参加のもと都市計画マスタープランで、それをどう具現化していくことということが求められていると思います。ぜひ南陽市の数十年、100年先、これに責任を持てるような長期計画の策定を進めていただきますようお願い申し上げて、質問を終わります。
  ありがとうございました。
○議長  以上で4番山口正雄議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでございました。
  ただいま一般質問の最中ではございますが、本日はこれまでとし、日程に従い、明日に引き続き行いたいと思います。

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散      会
○議長  本日はこれにて散会いたします。
  御一同様、御起立願います。
  どうも御苦労さまでした。
午後 3時00分  散  会