平成28年12月定例会

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午後 1時00分  再  開
○議長  休憩前に続き、再開いたします。
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山 口 裕 昭 議員 質 問
○議長  次に、1番山口裕昭議員。
〔1番 山口裕昭議員 登壇〕
○山口裕昭議員  1番山口裕昭です。
  さきの改選により議席をいただきましてから8カ月が過ぎ、本年も押し迫ってまいりました。今年は、熊本地震に始まり、岩手県の台風災害など、非常に災害が多い1年でありました。中でも先月の福島沖地震は、東日本大震災の余震だったということで、震災以降最大の津波も観測されており、震災後5年たった今でも、その影響が続いていることを痛感したところであります。
  南陽市においては、今年1年、大きな災害もなく穏やかな1年だったわけでありますが、いつ何どき起こるかわからないものが災害であり、その備えは非常に重要であると考えます。
  今回の福島県沖地震の際には、情報収集や発信のために、早朝にもかかわらず多くの対応をいただきました。その姿勢こそが市民の方々の安心・安全な生活を守る上で大きな力になると考えます。当局の方々の努力に敬意を表するとともに、災害発生時にその力が最大限に発揮できますよう、今後ますますの御尽力を御期待申し上げます。
  それでは、さきに通告させていただいた質問に入らせていただきます。
  本市のバリアフリーへの取り組みについてお伺いいたします。
  まず最初に、高齢者・障害者の方々に対する市民サービスの向上について。
  現在、日本国内では急速な少子高齢化が進んでおります。この主たる要因としては、出生率の低下と平均寿命の延びが挙げられるところです。平均寿命の延びに関しては、昨今の目覚ましい医療技術の進歩により、以前であれば手の施しようもなく死を迎えていた方々が、より多くの命をつなぐことが可能になったということが大きいと考えられます。その結果として、車椅子での生活を送られている方々は、昭和45年当時と比較して平成18年までで100万人程度増加しております。
  その一方、障害をお持ちの方々は、健常者と比べて、申請や証明書の取得のために市役所などの公共施設を訪れる機会が格段に多く、公共施設は、そのニーズにたえられるものである必要があると考えます。
  そこで、まず本市の公共施設に関するバリアフリー化の状況について何点か質問させていただきます。
  ①市の管理する公共施設では、どれだけの施設にスロープが設置されており、そのうちどれだけの施設でバリアフリー新法にのっとった屋外15分の1、屋内12分の1の勾配を準拠しているのか。
  ②バリアフリー新法では、駐車場当たり1台以上の身障者駐車帯を建物の近くに設置とされていますが、市内の公共施設の駐車場ではどの程度準拠されているのか。
  ③市の公共施設への多目的トイレの普及状況はどの程度か。
  ④今後、公共施設のバリアフリーについて計画的な改修を行う予定はあるのか。
  次に、バリアフリー観光への取り組みについてお伺いいたします。
  現在、日本国内には障害をお持ちの方々が788万人おり、その中でも車椅子を利用されている方々は200万人に上ります。200万人といえば、山形県の総人口約111万人に和歌山県の総人口約96万人を加えた人数とほぼ匹敵する人数であり、全国の佐藤姓を持つ方々の人数189万人を上回る膨大な人数になります。
  また、この200万人には、高齢による足腰の衰えなどを理由に車椅子を利用されている方々の人数を含んでいないため、実際には、車椅子を利用している方々の総人口は200万人を大きく超えることになります。
  人口減少の社会の中で、これほど大きなニーズがほとんど手つかずの状態になっているわけで、この広大なブルーオーシャンを今後の南陽市観光のマーケティング・ターゲットとすることが必要でないかと考えます。しかし、現状を見ると、本市の観光に対するバリアフリー化は進んでいるとは決して言えない状況となっており、今後一層の対策が必要であると考えるところであります。
  そこで、本市のバリアフリー観光に関する取り組みについて何点かお伺いいたします。
  ①現在、南陽市役所のホームページ及び観光協会のホームページには、市内の宿泊施設、飲食店などや観光施設などに対するバリアフリー対応状況の情報が全く見当たりませんが、今後、順次対応する予定はあるのか。
  ②市内の公共的な温泉施設、特に比較的新しい施設であるハイジアパークや赤湯元湯にはスロープやエレベーターなどが設置されており、脱衣所までは車椅子でも移動可能なようですが、浴室はそれに対応していないようです。歩行困難者が浴室内の移動を容易にするものとして浴室専用車椅子(シャワーキャリー)というものがあるわけですが、現在、南陽市ではそれを備えている施設はあるのか、また今後、導入の予定があればお聞かせください。
  ③現在、南陽市内では、民間でバリアフリー観光を推進するために広範囲で活動されている方がおられます。市として、そういった方を招聘して今後の観光戦略を練っていく考えはあるのか。
  以上、檀上よりの質問とさせていただきます。御回答よろしくお願いいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  1番山口裕昭議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、本市のバリアフリーへの取り組みについてでございますが、市の公共施設のうち、公園等を除く48の施設で調査をいたしましたので、その結果をお答えいたします。
  初めに、スロープの設置状況でございますが、48の施設のうち、設置の必要がある施設が42施設、そのうちスロープが設置されている施設は22施設、基準に達している施設は12施設でございます。
  次に、駐車場につきましては、18の施設で障害者駐車帯を設置しております。
  また、多目的トイレの設置状況でございますが、障害者用トイレを設置してある施設が24施設で、うちオストメイト対応が8施設でございます。
  今後の改修等の予定でございますが、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、通称バリアフリー新法による基準につきましては、2,000平方メートルを超える特別特定建築物を建設する場合に義務づけされるものでございますが、お年寄りや障害をお持ちの方などが利用しやすい建築物は、誰もが利用しやすい建築物でございますので、公共施設全般に当てはまるものと考えております。
  今後の公共施設のあり方につきましては、現在、策定を進めております南陽市公共施設等総合管理計画の中で検討してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  次に、バリアフリー観光への取り組みについての1点目の市内観光施設等に対するバリアフリー情報への対応についてでございますが、山口議員がおっしゃるとおり、車椅子利用者は200万人であり、その方々を誘客できることは、本市の観光を大きく変えるチャンスと考えております。
  バリアフリー観光という視点として、今年度、車椅子利用者がパラグライダーで空を飛べるタンデムフライト用のフライチェアと、南陽スカイパークのトイレのバリアフリー化を整備いたしました。また、ゆーなびからころ館に車椅子の歩行補助具も設置いたしました。このような環境整備とともに、旅館組合や観光施設でのバリアフリー対応情報をホームページに掲載していきたいと考えますので、今後とも御助言をお願いいたします。
  次に、2点目の浴室専用車椅子(シャワーキャリー)の設置状況についてでございますが、市内の温泉旅館を含む観光施設では配備されている施設はございません。
  まずは、どの程度の潜在的なニーズがあるのかを研究させていただき、シャワーキャリーの配置により施設利用者が増えると判断できれば、導入を検討したいと考えているところでございます。
  次に、3点目のバリアフリー観光の推進者招聘についてでございますが、本市に山形バリアフリー観光ツアーセンターを開設された方に、南陽スカイパークのバリアフリー化の際にも御助言をいただきました。今後もバリアフリー観光の推進のため連携を図りつつ、どのような立場でのアドバイスが求められるかを早急に検討し、本市バリアフリー観光を推進したいと考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  丁寧な御回答ありがとうございます。
  まず、公共施設のバリアフリーについて、48施設のうち必要な施設が42施設ということで、そのうちスロープが22、基準に達しているものが12ということであります。基準に達していないものに関してですけれども、いろいろ考え方はあるとは思うんですけれども、私、今回、実際、この話をするために、現地のほうを幾らか歩いてみたんですけれども、実際に現地を歩いてみたところ、古い施設のほうはかなりお寒い状況になっています。
  なかなか昔は、昔というか20年、30年前というのは、それほどバリアフリーが進んでいた状況でもなく、なかなかスロープという考え方がなかったのは事実だと思います。新しい施設のほうについては、最近の考え方でスロープのほうが設置されていると、そういう状況だとは思うんですけれども、また古い施設のほうを直すというのもなかなか費用的に難しいというのもわかります。
  ただ、例えて言えばですけれども、今回調べてきたところで、ある施設ですけれども、バリアフリー新法では屋外で15分の1の勾配が望ましいとなっているわけなんですけれども、そちらのほうをはかってきたところ、実際には191分の53という勾配です。15分の1の勾配というのは、斜度でいいますと0.7%になります。こちらの施設のほうは、斜度計算で27.7%となっていまして、必要な勾配よりも4倍近くも急勾配なわけです。
  例えばですけれども、蔵王スキー場のパラダイスゲレンデにある涸沢の壁というのがあります。こちらのほうが最大斜度が25%。壁よりきついと。非常に厳しい。この斜度は、まさに車椅子を使用されている方には壁のような角度だと思われます。
  市で発表している高齢者福祉計画、介護保険事業計画に記載されているこの施設のバリアフリー化調査結果には、スロープの欄に評点が三角と、備考として、スロープはあるが急勾配とされています。
  確かにスロープの意味は、英語では坂、勾配、傾斜なので、間違いではないと思います。ただ、通常、バリアフリー化の調査で、急勾配で壁のような坂をスロープと呼ぶのかと。言わないんじゃないかと私は思うんですね。
  私は以前、地区のほうの公民館でスロープを手づくりしたときがあるんですけれども、あの地区の有志と。その際に、実際に乗ってみました、スロープに車椅子で。そうしますと、スロープの上り下りを自分でやると、そのスロープは当然、法令に準拠した勾配なわけなんですけれども、0.7%の。それでも、上りのときにはほとんどウィリーしそうになって、後ろに倒れそうになると、そういう恐怖があるんですね。下りの場合、前から行くと、そのままつんのめってどこかへ行きそうな感じになります。下りだと、やはり後ろに倒れそうな感じになります。そういう非常に怖い、非常に怖い状態です。
  実際、この辺の状況というのは、自分で体験してみないとわからないと思うんですけれども、真に心のこもった対応を行うためには、相手の立場に立って物事を考える必要があると私は思うんですけれども、今まで実際に市長を含めて市の当局で、実際に車椅子に乗ってバリアフリーの状況を確認されたことはあるんでしょうか。まず1点、お聞きします。
○議長  答弁を求めます。
  嵐田総務課長。
○総務課長  それでは、ただいまの質問にお答えをいたします。
  施設の状況につきましては、先ほど市長のほうから答弁ありましたとおりでございます。必要な施設であっても、今、議員がおっしゃるように、基準に達していない施設のほうが大分多くなっている状況です。
  車椅子で乗ったことがあるのかということでございますが、市役所庁舎の管理ということで、私も実際、入り口のスロープを使って出入りをしたところがございます。南陽市役所の場合ですと、12分の1に達しておりませんで、10分の1ということになっておりますので、若干きつい状況になりますが、やはり特に上りについてはかなり力が要る状態で、高齢者の皆さん、もしくは力の弱い方については大変だなというふうに感じたところでございます。
  以上です。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  実際、やっぱり大変だということはわかるとは思うんですけれども、市役所のスロープというのは短いですよね。長いスロープだと、これがまだまだひどくなるわけです。実際、上ってみると、先ほども言ったように、倒れそうな危険を感じると、恐怖を感じると、そういう状況になりますので、ぜひその辺は考えていただいて、費用の問題もいろいろあると思うんです。
  例えば、また施設の恒久的な対策については、予算面からもなかなか困難な部分もあるとは思うんです。例えば多少の段差であれば、コンパネ1枚を置くだけでも全然違うと思うんですね。コンパネ1枚を置くだけでも全然違う、暫定的な対策になり得るわけなので、お金をかけずに暫定的な対策を講じることも可能だと思います。知恵を絞れば、また実際に専門の方にお聞きすればアドバイスもいただけるとは思うんですけれども、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。お考えをお聞かせください。
○議長  答弁を求めます。
  嵐田総務課長。
○総務課長  ただいまの質問にお答えをいたします。
  御指摘のとおり、恒久的な対策という部分については、当然予算も絡んできますので、大変難しい状況がございます。今お話しのとおり、コンパネ等を利用して暫定的な対策ということも可能だというふうに思われますが、あわせて公共施設ということで安全性の確保というものについても同時に図っていかなければならないというふうに思っておりますので、各施設の担当課においてそれぞれ検討させていただきたいと思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  各施設の担当課も大事だとは思うんですけれども、そこにいる方々、例えばいろんな施設であると思いますので、施設の職員の方々で知恵を絞っていただいて、お金をかけることだけがいいことではないとは思いますので、ぜひ相手の立場に立った優しい施策のほうを行っていただきたいなと考えます。
  続いての駐車場の件なんですけれども、県のほうでは、パーキングパーミット制度という、身障者の駐車帯を利用する際に利用許可証を発行する制度というのを導入しています。南陽市でパーキングパーミットを利用してできる施設というのが、市役所を含めて6施設にとどまっています。また、利用できる施設でも、利用許可証を提示している車両はほとんど見かけることができないです。
  あくまで駐車場利用者の個人的なモラルの問題になってくるところではあるんですけれども、ただ、そこに健常者の方が車をとめていると、身障者の駐車帯に健常者の方が車をとめておられると、そこを利用されるはずだった身障者の方が車をとめられないと。必要のない不自由を感じる方々がいることも事実だと思うんですね。
  これを日本国内ではまだ導入されているところはないですけれども、諸外国であれば、数千円から数万円の罰金という国も何カ国かあるようです。
  ここまでするのは、国がやっていない、どこの自治体もやっていないという状況で、それは難しいとは思うんですけれども、ただ、市民一人一人が高いモラルを持って、子供たちが誇りを持てるふるさと南陽市を実現していくためにも、この制度を広く知っていただくために積極的に広報して、もっと多くの方々に利用許可証を提示していただくように働きかけていただいたほうがいいのではないかなと。ぜひ、南陽市民のモラルを高めるためにも、その辺のことを考えていただきたいなと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  菊地福祉課長。
○福祉課長  お答えを申し上げたいというふうに思います。
  先ほどありましたように、身障者用の利用交付証につきましては、県が窓口というふうなことでございますので、基本的には県のほうで対応されているというふうに認識してございますが、市のほうも窓口で対応するというふうな状況もございますので、連携をして啓発に取り組んでいきたいというふうに思います。
  以上です。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  利用許可証については、妊婦の方や、けがなどで一時的に歩行困難な方も許可証をいただけるということになっているとは思うんですね、短期間の許可証ですけれども。こちらのほう、市民の方が知らない方が多いようだと思います。  先日お聞きしたところでは、妊婦の方には健診の何か届けのときに出しているという話も聞きましたけれども、これ使えるんだよとか、こうやって使うんだよとか、あとはけがで一時的に足がだめでというときに出せるというのは知らない方、多分非常に多いんじゃないかなと思うんです。
  それで、特に妊婦の方については、子供を産み育てやすいまち南陽を実現するためにも、積極的に利用していただく必要があるんじゃないかなと思いますけれども、その辺どうお考えでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  板垣すこやか子育て課長。
○すこやか子育て課長  ただいまの御質問にお答え申し上げます。
  妊婦の方につきましても、先ほどの利用許可証によりまして、妊娠7カ月から産後3カ月までの期間、許可証があれば指定の駐車場にとめることができるということで、啓発をしていかなければならないわけですけれども、南陽市においては、これは全国的なものなんですけれども、NPO団体が全国の自治体ですとか、あとは警察署、あとは高速道路のパーキング、サービスエリア等々に、マタニティーのステッカー、これは自動車用でございますが、そういうものを配置しておりまして、南陽市においても、妊娠届の際にそれを妊娠された方にお配りしているということで、それをお持ちなれば、その障害者用の駐車スペースにとめることができるということになってございますので、よろしくお願いしたいと思います。
  以上であります。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  妊婦の方々についても、ぜひ利用していただけるように、今後とも広報のほうお願いしたいなと思います。
  パーキングパーミット制度のほう、先ほど罰金の話もありましたけれども、例えばアメリカなんかの場合ですと、そしてアメリカにも罰金はあるんですけれども、ただ、アメリカのほうに行ったときに、身障者の駐車帯のほうに車というのはほとんどとまらないんだそうです。すごいスラム街とかそちらのほうに行っても、そういう駐車帯には車がとまっていないと。なぜかというと、クールじゃないからだそうです。格好悪いんだそうです、そこにとめること自体が。アメリカでできることが南陽市でできないことはないと思いますので、ぜひ市民のモラルに期待していただきたいなと思います。
  それと、もう一つですけれども、建設が進んでいる消防署が完成したときに、後、現在の消防署の敷地というのは駐車場になるというふうに聞いていますけれども、市役所庁舎の西側の車寄せ部分のひさし、長いですよね。ですので、そこの部分にちょっと車のほう、身障者の駐車帯のほうをつくっていただいて、そこから直接乗り入れできるような形ですることはできないのかなと思うんですけれども、できればその辺優先的に利用できるようになれば利便性も高まるんじゃないかなと思うんですけれども、いかかでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  嵐田総務課長。
○総務課長  ただいまの質問にお答えをいたします。
  庁舎西側につきましては、現在、通路となっておりまして、車が駐車をすることで、ほかの車の支障になるということもございますので、基本的には駐車を禁止というふうにしております。今お話があったように、消防署跡地が駐車スペースというふうになりますと、西側通路を横断してくる来場者の方が増えるというふうに予想されます。その場合、駐車している車があれば、その車で死角になって交通事故になるおそれがあるというふうなことも想定をされますので、駐車スペースを設置するということについては難しいのではないかというふうに今考えているところです。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  なかなか難しいのかなという話ですけれども、難しいのは重々わかるんですけれども、弱者救済という形じゃないですけれども、先ほども最初に導入部分にお話ししましたけれども、市役所のほうを使用される方というのは、障害をお持ちの方、妊婦さん、そういう方々がやっぱり一番多いんですよ。
  申請書や証明書というのがどうしても必要になってきますので、そういう方々がなるべく便利に使っていただけるように、例えば庁舎の前の道を歩いていて滑って転んで子供がおりた、落ちたなんていったら大変なことになっちゃいますから、そんなことがないように、ぜひ前向きに考えていただきたいなと。難しいのはわかるんですけれども、そこは知恵を絞っていただいて、当局の方々はそういう知恵が非常にあると思いますので、ぜひとも御検討いただきたいなと考えます。
  あと、トイレの件なんですけれども、市街地の多目的トイレの設置状況ですけれども、今回のいろいろ調べたときに、パンフレット等を見ると、パンフレットのほうには、市街地の中の多目的トイレの位置が示されているのがほとんどないんですね。あるものに関しても、えくぼプラザにあるよと、あと駅にありますよというぐらいのことしか書いていないんです。
  今お話を聞くと、身障者トイレは24施設にあって、そのうちオストメイトが使えるのが8施設あると。実際、今回、長寿センターにも行ってきたんですけれども、長寿センターにも実際あるんですね。そういうせっかくあるものをパンフレットとかそういうもので広報しないのは非常にもったいないんじゃないかなと。これって本当にすごい大きな機会損失なんじゃないかなと思うんですけれども、この辺はちょっとまさに縦割り行政の弊害だなと思うんですけれども、いかがでしょうか。その辺ちょっと修正のほうできないでしょうか。お願いします。
○議長  答弁を求めます。
  粟野商工観光課長。
○商工観光課長  ただいまの御質問にお答えいたします。
  赤湯温泉の旅館組合で赤湯温泉の街歩きマップを作成しておりまして、そこに多目的トイレの掲載がございます。ただ、長寿センターについては、今御指摘いただいたとおり、掲示はしていないというようなことでございますので、今後、作成時におきまして配慮をしていただくような形で旅館組合と話をしてまいりたいというふうに思っております。
  また、市で制作するパンフレットにつきましても、注意するようにいたしたいというふうに思っております。
  以上でございます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  ぜひしっかり調査していただいて、正確な情報を載せていただきたいなと。本当にもったいないと思いますので、ないものはしようがないんですけれども、あるものを載せないというのは本当にもったいない。ある意味無駄だと思いますので、ぜひそこは直していただきたいなと思います。
  では、続いてバリアフリー観光に関してですけれども、ホームページの件、現在、南陽市内の観光施設のほうに対して情報公開をしているのは、先ほども南陽市ではやっていないということだったんですけれども、NPO法人1件だけなんですね。これに関して確認をされているんでしょうか。
  そのNPO法人のホームページには、店舗や施設の紹介のために、非常にわかりやすい記号やマークか使用されています。市として今後、ホームページ等を考えていくときに、その辺の非常に記号やマークというのが参考になるとは思うんですけれども、その辺に生かしていく考えがあるのかどうかお聞かせください。
○議長  答弁を求めます。
  髙梨みらい戦略課長。
○みらい戦略課長  ただいまの市のホームページに関しての生かし方の御質問にお答え申し上げます。
  まず、山形バリアフリー観光ツアーセンター、南陽市にそういう法人格を持った施設、何といったらいいんでしょう、組織ができたことは大変光栄に思っております。拝見をさせていただいております。南陽市のホームページにつきましては、いろいろ制限はございますが、今後のこちらのほうで載させていただく情報等に関して、アドバイスも頂戴しながら連携をして、できるところは表示をしていくということで進めてまいりたいと思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  ぜひ前向きに、せっかくあるものを利用していただいて、どうせつくるんであれば、わかりやすいものを、皆さんが利用しやすいものをつくっていただきたいなと考えますので、よろしくお願いいたします。
  ちょうど今のみらい戦略課の課長さん、お話をいただいたということで、ちょっとラーメン課のことになりますけれども、障害者の方、特に車椅子のユーザーの方というのは、ラーメン店に入店することを諦めていらした場合がかなり多いと聞きます。これは特に都会のラーメン店では、敷地面積の問題から通路の確保が難しいという場合が多くて、また床面が油で滑って危険であるということが多いからということです。
  また、例えば市で推進しているラーメン課のR&Rプロジェクトで、車いすでも気軽に入店できるラーメン店などを紹介すれば、結構多くの需要があるのじゃないかなと思い、市内の活性化にもつながるんじゃないかと思いますので、その辺については対応を考えられないでしょうか。お願いします。
○議長  答弁を求めます。
  髙梨みらい戦略課長。
○みらい戦略課長  ただいまの頂戴しました御意見、ラーメン課プロジェクトの中の会議の中で、こういう御意見、アイデアも頂戴しておりますということをお伝えしながら、どのような形でそれが反映できるのかは検討させていただきたいと思います。
  なお、バリアフリーに関しては、ラーメン店だけじゃなくて、観光に関すれば、そういう携われる、関係される業態の方、皆様の問題にも波及するものかなと考えておりますので、南陽市として心のバリアフリーということでの進め方も標榜しておりますので、そういうところの進め方の中でも、浸透を図れるような対応を今後しなければいけないのではないかなとも思ったところでございます。
  以上です。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  ぜひ、ラーメン店だけでなくほかの業態の方々にもということでしたので、その辺ぜひ進めていただきたいなと考えております。
  もう1点ですけれども、さわやかマラソン、あるとは思うんですけれども、車椅子ユーザーの方の中には、日本全国で行われている車椅子マラソンのほうに出場されている愛好家の方々も数多くいると聞いています。何かあちこちのマラソン大会にどこにでも行くという方がいるらしいんですね。例えば、さわやかマラソンに車椅子マラソンのカテゴリーを新設して、募集を全国に行ってみてはどうかなと思うんです。
  あとは、もう1点、菊と市民のカーニバル等でも、障害をお持ちの方々が参加しやすいカテゴリーを設けて、参加者募集のほうに、車椅子での参加もオーケーですよみたいな感じで載っけていただければ、ぜひ参加していただける方が多くなり、ひいてはその人たちが赤湯温泉のほうを利用して観光振興にもつながるんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  佐藤社会教育課長。
○社会教育課長  さわやかマラソンの位置づけでございますけれども、今年に入りまして、いろんな皆さんから御意見をいただいて、さわやかマラソンの将来展望についていろいろと議論をしてきました。最終的には、市長とさわやかマラソンを所管する教育委員会で構成する市の総合教育会議というのがございまして、そこでさわやかマラソンについては、生涯スポーツの振興と市民の健康保持増進を基本としながらする市民参加型のマラソン大会ということを基本理念とするというようなことを決定したところでございます。
  そういった意味からいいますと、障害のある市民の方も、皆さんにも参加できる大会ということは重要な課題と、視点というふうに思われますので、障害者のスポーツレクリエーションを所管する福祉課ともと相談しながら、果たしてさわやかマラソン大会と同時開催がいいのかという点も含めまして、今後の検討課題というふうにさせていただきたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  粟野商工観光課長。
○商工観光課長  お答えいたします。
  菊と市民のカーニバルの御提案いただいた内容でございますけれども、カーニバルについては、実行委員会を組織して実施しておりますので、今御提案いただいた内容については、実行委員会のほうにお伝え申し上げたいと思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  いろいろ制約はあるとは思うんですけれども、悪いことではないと思いますので、ぜひ進めていただいて、お願いしたいなと思います。
  続いての温泉についてなんですけれども、温泉治療、いわゆる湯治というのは日本に古くからある文化なんですけれども、実際に湯治を希望されても、足腰不自由でということで湯治に来られないという方々が数多くおられます。例えばハイジアパークなどの公共性の高いところで、施設で、先鞭をつけるような形で、足が不自由な方でも湯治ができる施設として売り出すことはできないのかなと思ってはいるんですけれども、そうすることによって、例えば赤湯温泉との相乗効果も見込まれるんじゃないかなと思うんですけれども、そちらについてはいかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  議員おっしゃるような視点での誘客も図れるのではないかというふうに推察されますけれども、まずはどの程度の人数があるのかについて研究させていただいて、確かに効果がありそうだというふうな判断をすれば、このシャワーキャリーの導入について検討してまいりたいと思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  シャワーキャリーについてですけれども、シャワーキャリー、大体1台五、六万円だそうです。例えばシャワーキャリーが100万円もするんであれば検討が必要だなというのもわかるんですけれども、5万円や6万円のものでそこまで考える必要はないんじゃないかなと私は思うんですけれども、例えばハイジアパークにとりあえず2台ぐらい、女湯、男湯に1台ずつぐらい置いておいて、よければ増やすと。利用する人がいないんであればこんなもんでいいべというような考えもいろいろあるとは思うんですね。
  その辺、先ほど舩山議員のときもあったんですけれども、慎重に考えてと。ただ、こういうことというのはスピード感も大事だと思うんです。確かに慎重に考えてというのもあるとは思うんですけれども、費用対効果の問題で、100万円、200万円、1,000万円、1億円とかかるような問題は慎重に考えるのも大事だと思います。5万円、6万円のものは、もう早くやったほうが私はいいんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  たとえその金額が五、六万円でなく5,000円、6,000円であったとしても、効果のない支出というのは市民の皆さんに認められないというふうに思いますので、慎重に検討することは必要かというふうに思います。
  しかしながら、その検討に当たっては、できるだけ早急に、そういった知見をお持ちの方からの聞き取りなんかもさせていただいて、早く検討させていただこうというふうに思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  確かに5,000円、6,000円だろうが、1円、2円だろうが税金ですので、つまらない使い方はできないとは思いますけれども、先ほど来申しているように、スピード感というのも非常に大事だと思いますので、そこはバランスを持って考えていただきたいなと思いますので、ぜひともよろしくお願いします。
  あと、ちょっと細かい話になりますけれども、からころ館あるんですけれども、からころ館の和室あるんですよね。あそこ、すごい車椅子の高さからちょうど入室しやすい高さなんですよ、そこ。ところが、あそこには邪魔な石があるんですよ、邪魔な石が。こういうすごい、めちゃくちゃ重くて動かせない。あれあの石、ちょっとどかして、木か何かに、木のやつか何かにかえていただくと、非常に何かあったときにちょっと動かして入りやすくなるんですけれども、その辺って変更はできないんですかね。お願いします。
○議長  答弁を求めます。
  商工観光課長。
○商工観光課長  お答え申し上げます。
  からころ館に確認いたしまして、現在、車椅子利用者の方は現在まで1人というふうなことでございます。ただ、利用者もこれからおられるというふうなこともございますので、なおの車椅子利用者が和室を利用する場合、妨げにならないように、その石をどかすような形で旅館協同組合のほうにお願いをして、対応していただくようにしたいと思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。
  石をどかしていただけるということで、非常に邪魔な石だなと思っていたので、ぜひどかしていただければなと思います。
  最後にですけれども、全国のほうには、足腰が不自由でもアクティブに活動を続けて、さまざまな情報を発信している方が多くおられます。南陽市にもバリアフリー観光ということでやっている方がいらっしゃるわけですけれども、そういった方々を例えばモニターとして招待して、PDCAを回すようなイメージで、いろんな問題点の情報収集を進めて、企画、改善していくような仕組みはつくれないかなと思っているんです。また、改善の状況をリアルタイムで積極的にモニターの方々から発信していただければ、南陽市の取り組みが広く知られることになり、集客アップにもつながると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  そのモニターという考え方については、今までちょっと考えたことがなかったものですから、それも一つの有効な方法かというふうに感じたところでございます。今後のバリアフリー観光の推進の中で、そのこと、手法についても検討させていただきたいと思います。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ありがとうございます。前向きなお答えありがとうございます。
  モニターについてはですけれども、先日聞いた話ですと、嬉野温泉のほうでそういうモニターのほうをやっているそうで、モニターの方が実際行って、行った先々で自分のSNSか何かに載せて、それで結構そこにお客さんが来ているよという話も聞き及んでいるところです。実際に効果が出ていますので、ぜひやっていただいて、何とかうまい方向に進めていっていただければなと思います。
  12月4日に長井市で、社会福祉協議会の50周年という記念の席で、長井市長がバリアフリー観光について興味を示して、すぐ指示を出すと、すぐそのバリアフリー観光を進めるようにということで当局に指示を出したそうです。もう県のほうでもかなり積極的に動き始めています。
  私、今回このバリアフリー観光のほうで南陽市が乗りおくれましたら、非常に禍根を残すんじゃないかなと、南陽市の観光は大きな損失になるんじゃないかと思います。逆に言えば、これが南陽市の観光の起爆剤になる、活性化させるもう千載一遇のチャンスかなと思いますので、ぜひこの千載一遇のチャンスを生かせるようお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長  1番山口裕昭議員の一般質問は終了いたしました。
  大変御苦労さまでした。
  ここで暫時休憩といたします。
  再開は2時ちょうどといたします。
午後 1時45分  休  憩
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