平成28年9月定例会

───────────────────
午後 2時00分  再  開
○議長  再開いたします。
───────────────────
山 口 正 雄 議員 質 問
○議長  次に、5番山口正雄議員。
〔5番 山口正雄議員 登壇〕
○山口正雄議員  5番、政風会の山口正雄です。
  残暑厳しい日が続いておりますが、9月に入りセミの鳴き声にかわり秋の夜長に虫の声が涼しげに聞こえる季節となりました。
  先月の台風9号、10号は全国各地に甚大で悲惨な爪跡を残して通り過ぎていきました。特に10号は今までにない動きをたどり、海面温度の上昇により十分なエネルギーを蓄え反転して北上し、1951年の統計開始以来、初めて東北地方の太平洋側から上陸するなど、その異常さに気象庁発表の進路予想に大きな不安を抱きながら行方を見守りました。太平洋沿岸を北上し、岩手県や北海道などで甚大な被害をもたらしました。
  幸いにも本市は9号、10号とも大きな被害に至らず安堵いたしましたが、改めて想定できないような近年の自然災害の恐ろしさを痛感するばかりであります。
  今地球の環境が少しずつ変化しようとしております。人間が日々の生活や経済活動の中で排出する温室効果ガスが90%の確率で地球温暖化の原因になっているとされております。
  したがって、温室効果ガスの削減が世界の共通課題にもなっております。
  温室効果ガスの中でも特に地球温暖化に影響を与えるのは二酸化炭素の排出で、二酸化炭素はガスの中でも寿命が長く、一度空気中に増えてしまうと100年にもわたって地球の気候や海に影響を与えてしまう厄介な存在だと言われております。
  地球温暖化が進行し、この100年で地球の平均気温が0.6度上昇し、南極の氷が解け、グリーンランドの雪の堆積面積はここ数年で約20%も減少するなど、海面が17センチ上昇したそうであります。
  また、地球温暖化による気候の変動は水資源の分布に多大な影響を与え、乾燥地ではさらなる間伐が進み、雨が多い地域では洪水が頻発するとも言われております。
  本市での2年連続の集中豪雨災害を初め、近年全国各地で豪雨や台風による大きな災害が起きていることも事実であります。
  今回の台風10号がエネルギーを蓄えた背景も、いつもより東に偏った太平洋の高気圧と西日本の上空に居座り続けた寒冷渦が原因ではないかと言われておりますが、台風発生の原因となる海面温度の上昇、大きく捉えれば地球温暖化による気候変動も大きな一因ではないかと心配をしております。
  我が国でも世界全体の温室効果ガス削減のため、2030年度に2013年度比26%削減するという目標達成に向け、国内対策を強化して取り組んでおります。
  本市も目標達成に向け努力されておられると思います。その中の一つに化石燃焼量を削減させるための電力量削減があります。まさに既存の白熱電球や蛍光灯をLED化することによって二酸化炭素の排出量削減につながっていくものであります。
  そこで、さきに通告しております防犯灯及び公共施設におけるLED化の促進について質問させていただきます。
  1点目は、南陽市内の防犯灯のLED化促進についてであります。
  本市でもLED防犯灯整備補助金、そういう制度を設け防犯灯のLED化を進めております。その目的は2つあり、1つは、児童・生徒の通学路及び住民の生活道路について、夜間の地域住民の通行の安全確保と犯罪防止を図ること。2つ目は、地域における地球温暖化防止対策及び省エネルギー対策を推進するためであります。
  8月23日、千葉市で女子中学生が、船橋市で女子大生が相次いで刺されるけがをしました。いずれも路上での犯行であり、いつ何が起きるかわからないのが現代であると思います。ただ単に道路を明るくすればいいというものではないかもしれませんが、安全・安心のまちづくりは誰もが望むものであります。犯罪を防止するためにも安全な道路を確保していかなければならないと思います。
  この2つの目的に加え、各地区で負担している防犯灯の電気料金や球切れでの修理費用削減及び市の電気料補助金の削減を図っていくためにも防犯灯のLED化を急ぐ必要があると思いますので、次の点についてお伺いいたします。
  1つ目は、防犯灯LEDの今年度の申し込み件数及び実施件数はどうだったのか。その結果、LED化率は何%になったのか、お伺いをいたします。
  2つ目は、防犯灯LED化について来年度以降の取り組みについてどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
  次に、これから人口減少や労働力減少に伴い税収減も想定される中、自治体をどう維持可能なものにしていくかが課題であり、税収増加策や歳出削減策に今から取り組んでいくことが重要だと思います。そういう意味で、歳出削減効果が明確に期待できるものは積極的に推進することが必要だと思います。
  そこで3つ目の質問は、市庁舎及び公共施設のLED化についてどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。
  以上、前向きな答弁を期待し、壇上からの質問といたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  5番山口正雄議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、防犯灯及び公共施設のLED化促進についての1点目、今年度の申し込み件数及び実施件数並びにLED化率についてでございますが、本市では昨年度から南陽市LED防犯灯整備事業補助金を新設し、市内防犯灯のLED化に向けて鋭意取り組んでいるところでございます。
  今年度は、各地区より新規17件、更新129件の合計146件の申請がありました。そのうち新規17件、更新104件の合計121件について交付決定をいたしたところでございます。これを受けまして、市内防犯灯のLED化率は昨年の13.0%から16.5%へと3.5ポイントアップすることとなります。
  次に、2点目の来年度以降の取り組みについてでございますが、さきに申し上げましたとおり、市内における防犯灯のLED化率は16.5%と市内全域に浸透させるまでにはまだまだ十分とは言えない状況にございます。できる限りスピード感を持って進めてまいりたいと考えております。
  来年度につきましては、できる限り各地区の御希望に沿うことができるよう、9月1日付で各地区に対し来年度のLED防犯灯整備補助金希望調査を実施したところでございます。9月中旬に取りまとめを行い、来年度の予算編成に反映してまいる所存でございます。
  次に、3点目の市庁舎及び公共施設のLED化についてでございますが、市庁舎につきましては、平成21年度から23年度までの3年間で実施された地域グリーンニューディール基金を活用した公共施設省エネグリーン化推進事業に取り組んでおり、常時照明を使用する執務室を中心にLED照明を導入しております。照明のLED化率につきましては、庁舎全体の約4割、執務室に限りますと約7割となっております。
  また、公共施設のLED化につきましては、各担当課への聞き取り調査によると、省エネ化100%となっているのが文化会館の1施設、一部省エネ化が交流プラザ蔵楽を含めて9施設、ほかはほとんど対応がされていないという結果となりました。
  なお、LED化につきましては多額の整備費用がかかりますので早急な対応は難しい状況ですが、アンテナを高くし有利な補助事業等を活用できるようにしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  最初にまず確認をしたいんですけれども、今年の3月だっけ前回だったかな質問したときに、3月ですね、LED化率は10.5%だというような答弁をいただきました。それで、今お聞きしたら昨年で13%だというようなお話だったんですが、どちらが正解なんでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  神棒市民課長。
○市民課長  それでは、私のほうからお答え申し上げます。
  今年の3月議会で10.5%というお話ししましたけれども、これにつきましては、私のほうで26年度から27年度にかけまして補助した数字を挙げさせていただきました。それで、今回各地区の電気料を補助する段階におきまして再集計しましたら13%ということで、例えば私どもの補助がなくて地区独自でしている事業、あと元気が出るまちづくり交付金でしている事業については不明でしたので、改めまして集計しましたところ13%ということです。
  以上です。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  わかりました。
  じゃ、もう一点お聞きしたいんですが、今回は146件の申し込みあったということですが、153人の今地区長さんがいらっしゃると思うんですが、要するに何地区の方からお申し込みがあったのか、お聞きしたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  神棒市民課長。
○市民課長  お答え申し上げたいと思います。
  今年度につきましては、28の地区から御要望ございました。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  そうすると約153という意味からすれば約2割の方からいただいたと、こういうことなわけですが、私どもの町内会の4月分の請求書で確認すると、約30%がLED化になっております。あるところの町内会、もう一つお聞きしましたら、7%のLED化率ということでございました。そういう意味からしても、今回約20%だけの町内から申し込みがあったということなわけですが、そういう各地域のLED化率のばらつきというのは非常に大きいものがあるのかなというふうに推測されるんですが、実態はどうなんでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  神棒市民課長。
○市民課長  まことに申しわけありませんけれども、そこまでの資料を持ち合わせてございませんので、後日御説明させていただけたら。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  私は、そういう意味ではばらつきが非常に多いのかなというような感触を持っているんです。なぜかというと、恐らく大きい町、あるいは小さい町、これによってLED化に充てる財源というものがやっぱり限られている部分が出てくるんじゃないかなと。通常私どももLED化を推進するために、そのお金を町内会として徴収するというやり方をとってないんですね。事業をやった上で余裕資金でもってやっぱりLED化を促進するという形になっているんじゃないかと、そんなふうに思うわけです。
  そういう意味からすると、先ほどの来年度の取り組み、各地区から聞き取りをして、それに予算をつけたいと。今までの200万円、今年200万円ですね、その200万円というものよりも一歩進んだ形かなと、そんなふうに思うわけでございますが、ただ地区の財源というものに限りがある。そういう意味ではその範囲でしか申し込みがないと思うんですね。そういう意味ではなかなか加速度的にLED化が進むという状況にはないんでないかというように思います。
  ましてこの事業は市内全域共通のものであるわけです。そして行政が3分の2を補助している事業なわけでありまして、早く実施したほうがどちらも有利という事業なわけですね。市の負担も少なくなる、町内会の負担も少なくなると、そういう事業であります。まして安全確保と要するに地球温暖化という大義名分もあるわけですから。
  そういう中で、要するに財源のない地区とある地区にはやっぱり差が出てくる、格差が出てくるんじゃないか、今の進め方ではその格差をそのままにして進行させようというような、そんな対策であるわけでありますが、要するに財源のないところに対しては市はどういうお考えを持っておられるのか、お聞きしたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  神棒市民課長。
○市民課長  それでは、お答え申し上げたいと思います。
  ただいまありました御質問につきましては、市が立てかえ可能かどうかという問題等もございますので、この御提案を研究してまいりたいと存じております。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  市が立てかえるということは実質的に可能なんですか、財政課長、どうですか。
○議長  答弁を求めます。
  大沼副市長。
○副市長  お答えします。
  イメージ的には今のフレームは大きく変更する考えはありません。つまり、地区で設置をして、地区で設置費用を負担して、市のほうで補助する。電気料補助についても、あくまでも契約は地区でやって、それに対する補助も市のほうで地区に対して行うという、この考えは変わっておりませんので、各地区であくまでも主体的になって交換していただきたいというようなことは同じだというふうに考えています。
  先ほど市民課長が言ったのは、要するに脆弱というか、その地区の会計状況を鑑みてというようなことだと思うんですけれども、基本的には、例えば私のいる地区、森前なんかは年度当初にこのぐらいというようなことでとって、その計画の範囲内で交換していくというやり方で今現在やっています。
  基本的にはそういうようなイメージで考えていますが、促進するためにはどうするか、いわゆるLED化を促進するためにはどうするかということについては、電気料が下がってくれば電気料補助は下がるだろうということは想定できますので、下がった電気料の補助ぐらいは設備投資に向けるかというようなことは恐らく可能かと思うんですけれども、ただあくまでもやっぱり地域の中でそこはしゃべっていただかないとなかなか難しいのかなというふうには思っています。
  以上です。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  今のお話をお聞きすると、やっぱりやると言うことは地域に任せるということのように聞こえるわけでございますが、やっぱりそういう地区の財源にあわせたやり方となりますと、LED化が完了するまでの道のりって非常に遠いという感じがするんですね。今年の200万の予算で推移すれば約25年かかるわけです、完了するまでにね。今おっしゃったように、要するに地区の財源任せではさっぱり変わらないということだと思うんですよ、恐らくは。
  今回の146灯申し込みあって121灯つけた、大体のところは対応できるという状況になっているわけです。要するにそのぐらいしか出てこないわけですよ、地区からは。これをやろうと。ただ予算はつけるよということだけで、私それでは進まないんじゃないかと思うんです。
  南陽市でもやっぱり地球温暖化の二酸化炭素排出を下げるという一つの努力というものはあると思うんです。そういう意味からすれば、恐らく今財源の問題もおっしゃいましたけれども、3月時点で今やれば9,000万円というお話いただきました。その9,000万円というものを1年となればできないということなんですね。3年ならできるんですか、5年ならできるんですかとなるんです。今までのそういう200万円の予算、例えば今年の予算、これというのは恐らく市では何年でこのLED化を完了させるという目標なり意思というのはなかったと思うんですね、今年の予算では。
  やっぱり予算の中で市として、あるいは市長として5年以内に完成させたいという思いを予算でやっぱりあらわすべきじゃないか、そんなふうに思うんです。だから、3年でやれるのか、5年でやれるのか、5年だったら1,800万円予算をとればいいわけですね。あくまでも地区に任せるということじゃなくて市が主導して進めていくと、こういう姿勢が私は必要なんじゃないかと思うんです。その件に対していかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  大沼副市長。
○副市長  お答えいたします。
  街路灯とか防犯灯のLED化というのが、例えば政策目標の中で5年とか10年で終わらなければならないというふうないわゆる大義名分が、先ほどおっしゃったように地球温暖化の防止だよというふうなことになれば、最終的には予算をどういうふうに配分するかといった市民生活の中でバランスをとって、結局そこを増やすか増やさないかというふうな議論になると思うんです。
  今現在街路灯そのものは、先ほど議員さんおっしゃったように、灯数はまず変えないという前提で始めていますので、そのままの灯数で結局今の街路灯を持っていくというふうなことで、省エネ化というようなことでやるかと思うんですけれども、結局街路灯を交換したとしても機器そのものの寿命というのは何年かあるわけですよね。そうすると結局全部交換というのは何年か後に必ずLEDであろうが何であろうがしなければなりませんので、結局持続的にやるとすれば今のフレームをそんなに変えたくないというのが市の考え方です。
  つまり、予算を増やすといっても結局は地区の財政負担も伴うので、結局は市の財政を増やしたとしてもなかなか進まないかもしれない。それに対する補助制度というのをどうにかしないと、例えば先ほど言ったように何年間というようなことは目標出ないと思うんですけれども、そもそもやっぱりそのLED化というのが政策課題の中で市の中でどれほど重要かというのを検討しないと、なかなかそこだけにお金をかけて、じゃ住民の皆様に理解得られるのかというのが今後のやっぱり政策課題だと思います。
  確かにおっしゃるとおり、市町村によっては全部リースかけてやっているところもありますので、私のほうとしては情報収集はしますけれども、そのことによって住民生活がどういうふうに変わって、結果としてどういう効果があって、どのぐらいの節税とかいろんなそういうものがあるのかというのが、正直今のところやっぱりわからないというのが正直なところです。電気料を下げるというふうなベクトルでおっしゃるんであれば、例えば市の庁舎にしてもLEDをするよりは空調設備を恐らくかえたほうが省エネになると思います。これは家庭でも同じです。つまり照明をかえるよりは省エネタイプの冷蔵庫とか空調にかえてしまったほうが電気料としては下がってくると思います。
  だから、いわゆる地球温暖化の政策というのは国がやっぱり推進して今やっているとおりで、我々としては省エネというふうなことでの協力、できる限りの省エネということはやれると思いますけれども、それがそこにお金をかけて果たして市民生活の中でどれほどメリットがあるのというふうなところがよくわからないというのが正直なところの市の考え方です。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  副市長のおっしゃることもわからないわけではありませんが、ほかの例えば高畠町はリースでやられているわけですね。長井市も来年いっぱいで終わるということで、あそこは野川ダム関係の交付金なんかも活用されてやっているということで5カ年計画でやっているんですね。来年が5年目ということで終わるということになっている。
  でも、今冷蔵庫とかほかの電気製品を下げたほうがというようなお話ありましたけれども、今話の防犯灯でございますので、防犯灯はやはりかえることによって、半分以下に電気はなっています、実際。
  これも例えば地元の場合は5段階ぐらいの5つぐらいの電気料金の体系がありまして、やはり100ワット使っているところもあるし、60ワット使っていますというところなんですよね。でも、それを大体LEDの場合10ワットで大体は大丈夫だと思います。そういう10ワットになれば、それだけの料金は下がっているんです、実際。だから、それはそれでいいと思うんですよ。
  私は、市が主導してやってほしいということは、地元負担をゼロということで考えているわけではないんです。あくまでも3分の1負担していますよね。3分の1は地元負担ということでいいと思うんですよ。
  ただし、先ほどおっしゃったように立てかえという、単年度会計という中でそういうことがやれるのかどうか、それは恐らくやれないんだろうと思うんですけれども、そういうために例えばの話、例えば10万円年間私どもの地元で電気料を払っているとします。かえたことによって、例えば半分になるという前提で話します。今10万円払っている、5万円を市から補助金いただいているんですよね。実際5万円で済んでいます。それを全部かえたことによって全体的に5万円で済む。そうすると2万5,000円しか実際負担がなくなりますね。でも、今まで5万払っている。お金を5万使っているんですね。
  でも、2万5,000円の補助金を市からいただかないと、補助金をゼロにしますと、その分の2万5,000円で市が負担している部分の3分の1ですか、それを返していくというやり方であれば、市の財政は1回目の投資という意味ではかかりますけれども、だんだんと支出は少なくなりますよね。それと同時に、地元の財源負担というものも少なくなる。電球の交換も必要なくなるという意味で地元でも助かる。市もずっと長期的に見ても、マイナスというか削減額が大きくなるんですよ。
  この前、インターネット見ていたら、あるところで、要するにLEDを今すぐ変えるべきか、待つべきかというシミュレーションがあったんです。それを見ますと、結論的に言いますと、今早くやったほうが効果が大きいんです、やはり。後でやると、そのロスというのは取り返せないという状況があるんです。だから、こういう歳出削減につながるようなものは積極的に考えるべきだと私は思うんです。だから、単年度、1年でやれないんだったら3年なのか5年なのかという、ある意味でのスパンを考えて検討するべきだと思うんです。
  その辺は財政的なものでもありますから、ただ考え方としては何年化計画という中で取り組むというのが私はいいんじゃないかと思っていますが、その辺も市長、もう一回御答弁いただけますか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  山口議員おっしゃっておられる電気料の削減効果が、早く着手すればするほど持続的にそのメリットを享受できるんだというお話については、私も理解しております。
  しかしながら、先ほど副市長が申し上げました点もございますし、また、各地区ごとに財政状況が違って、余裕のあるところは早く補助を申し込めるけれども、余裕のないところはなかなか申し込めないと。これについては、自治体も同じなのではないかなというふうに思っております。
  南陽市においては文化会館事業が一段落し、また学校耐震化等々の大型事業が終わったところで、先ほど島津議員からもありましたように、将来負担比率については高い水準で推移しているという現状にございます。また、それ以外にも災害等さまざま着手しなければならないことがある中で、限られた財源の中で今年度については、昨年度の倍の予算をつけさせていただきました。そういったことで、目標年次については現段階では設定することは難しいわけでありますけれども、財政の許せる範囲内でスピード感を持ってやってまいりたいと思っております。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  確かに、財政の問題ということではわかるんですが、今回7億以上の財政調整基金を積むわけですね、今回。そういう意味からすると、だから何年でやるかという一つの目標によって金額が変わってくるわけですよ、毎年毎年の金額というのは。
  だから、それもあらわせないという、その辺が、この制度の補助金はつくったけれども使うのはあなただけですよというのでは、さっきの二十何年かかるんですよ、やはり。だからもっと早くやる必要がある。私はある。まして地域でもそう望んでいると思いますよ、早くやってほしいと。だって、球切れの交換だって結構かかっているんですよ、今。だから、そういうことをもっと要望を聞いていただいて、何年化計画という単位でやはり計画を組んでやっていただければありがたい。
  それと、もう一点、私は今リースの場合には確かに国からの補助とかあります。でも、同じLED化をする、二酸化炭素排出を削減するという中で、国が何でこっちの補助金がないのか、あるのかどうかわかりませんけれども、聞こえてこない。その辺、LED化することによっての補助金というのはあるのかないのか、ちょっとおわかりならお答えいただきたいんですが。
○議長  答弁を求めます。
  神棒市民課長。
○市民課長  環境省のほうの補助として1つございます。環境省の補助としてLEDリースの場合のみの補助がございます。
○議長  神棒市民課長。
○市民課長  どうもすみませんでした。整備の場合は、補助はございません。
  リースの場合で。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  環境省だけの問題かどうかわかりませんけれども、例えば総務省であるとかそういった関係の補助金とかそういったものもぜひ研究していただきたいというふうに思います。
  それと、やはり行政で自主的に取り組んでやる場合、完全にやったというときに、例えばそういう省庁に、例えば交付金の上乗せ交付金ということを、むしろそういう自治体に上乗せしてもらうような、そういう要請というのは、例えば国会議員を通じてもできないものでしょうか。
○議長  大沼副市長。
○副市長  先ほどの市民課長の答弁にちょっと追加なんですけれども、その環境省の補助というのは、所有権を市に移転しなければ該当しないんです。だから、一旦市のものにしなければならないので、ちょっと難があるということで、高畠はそれを使わなかったということはお聞きしています。
  先ほどのその要望なんですけれども、やはり大義名分はあくまでも地球温暖化防止というふうなことで環境省であるというふうなことなので、例えば通産省とか何とかかんとかという、いわゆる産業の振興という意味で例えばLEDを普及させたいというふうなことであれば、恐らくそこでそういう補助が出るかと思うんですが、余りやはりお聞きしたことはありませんけれども、先ほど山口議員さんが言うように少し研究してみろというふうなことですので、どういう言いわけでそういう整理ができるかも含めてちょっと研究はしたいと思っています。
  以上です。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  よろしく。
  そして、やはり最終的には何年化計画でという財政の問題もありますから、そこはやはり研究して、地域に対しても何年化計画やるよというあたりの進め方をぜひしていただきたいなと、そんなふうに思うところであります。
  市庁舎とか公共施設のほうにちょっとお話を移させていただきますが、市庁舎のほうは結構なっているよと、ただほかの公共施設については余りなっていないよというようなお話でした。
  私は、やはりLED化することによってメリットがどのくらい生まれてくるんですかという一つの財政的な観点での試算というのはつくられているんでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  嵐田総務課長。
○総務課長  ただいまの質問にお答えをいたします。
  今回、市役所のほうで補助事業をさせていただきました。これは平成21年度から23年度でございます。先ほどの基金を使用しましての補助事業で、100%の補助事業でございました。実は、京都議定書、前回の6%の削減目標ということで、さまざまなクールビズを初めしたわけですけれども、その目標年次が2008年から2012年ということで平成24年までということになっておりました。21年度から23年度の補助事業ということだったんですが、市役所の場合ですと、市庁舎全体で560本ほど蛍光灯がございまして、そのうち218本をかえてございます。そのかえる事業費については、大体1,000万円ほどになりまして、どのくらいの効果があるのかということにつきましては、インターネットのほうでシミュレーション、蛍光灯からLEDの蛍光灯にかえてということであるんですけれども、218本ですと年間で約23万円の電気料が安くなるというふうな状況でございます。
○議長  5番山口正雄議員。
○山口正雄議員  23万円安くなるというあれですけれども。ほかの公共施設全体を、例えば常時使うところをかえた場合に、全体としてどのくらいのメリットがあるかという、そういう試算はなされていないわけですか。わかりました。
  やはり私もこれから、先ほど申し上げましたように、財政の問題大きくのしかかってくる、あるいは税収の減少というものも想定される、そういう中でやはりこのLEDにかかわることなく、やはり税収アップというものももちろんあるわけですが、歳出削減というものも、どんな項目がどれだけあるのかという、それは各課の事情もあるわけですが、やはり役所全体の守備範囲の中で、こうすればこうなるという、そういうシミュレーション、試算、これをやっていこうじゃないかと思うんです。そうすることによって財源が出たときに優先順位を設けて、そこを対処していくという、それが結局は財政の負担は少なくなるということにつながっていくと思うんです。だから、そういうふうなことも含めて、これからぜひ検討いただければ、全庁的にありがたいと思います。
  それで、道路の安全や防犯対策としての有用なLEDでありますが、各町内の財政の余裕を持たせるという意味ではなくて、負担を軽減する、手数を軽減するということも、あるいは市の財政負担も少なくなる、そういうこのLED化、やはり一定のメリットがあれば、それをやはり積極的に推進していくということが私は必要なんじゃないかと。もちろん、だからこそ1年でやれないものは、何年かかけてやるという、そういう計画が私は必要なんだと思います。やらないでいることこそ、私は機会損失だというふうに考えております。
  どうぞ、来年度予算、先ほど答弁いただきましたが、より積極的にこのLED化が進めるような形での予算化をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○議長  御苦労さまでした。
  それでは、ここで暫時休憩といたします。
  再開は55分としたいと思います。
午後 2時40分  休  憩
───────────────────