令和2年12月定例会 ─────────────────── 午後 1時00分  再  開 ○議長  再開いたします。   なお、10番梅川信治議員より早退の旨、通知がありましたので、御報告をいたします。   休憩前に引き続き一般質問を行います。 ───────────────────  岡 亮 一 議員 質 問 ○議長  次に、5番岡亮一議員。 〔5番 岡亮一議員 登壇〕 ○岡亮一議員  岡亮一です。   初めに、新聞やテレビの報道よりもネットでの情報を第一義にしてきた者として、アメリカ大統領選挙についての現段階の情報を議場の皆様と共有したいと思います。   トランプ大統領は、2日の午後、ホワイトハウスでの40分間の演説で、「今回のスピーチは自分がこれまで行った中でも最も重要なものだ。自分は、これから米国2020年の選挙で起きた大規模な詐欺と不正行為を暴き、また包囲攻撃を受けている米国の選挙制度を守ることを決意している。自分は、米国の法律と憲法を守るという大統領としての至上の責任を果たす」と宣言しました。この演説の重要部分は、三つにまとめられます。一つ、正確な選挙結果は間もなく出る。バイデン氏は、それを受け入れる準備ができていることを望む。二つ、過去のアメリカ人たちは、自由と民主のためには血を流し、命をもささげてきたが、今はそれと同じ代償を払う準備ができている。三つ、自分の再選はもうない。次の4年後の再選はもうない。だから、今回は事実で結果を逆転させる。それだけではない。選挙詐欺に関わった者や反逆者を処罰する必要がある。そうしなければ、選挙に対する有権者の信頼回復も、政府への信頼回復もあり得ない。   トランプ大統領は、今回の選挙の不正についての訴状を連邦最高裁判所に提出してその判断を待っていたのですが、今確認してきたところ、連邦最高裁判所は、その理由を明らかにしないまま、棄却になったとのことです。裁判所の判断次第では戒厳令も辞さないことを2日の演説からは読み取ることができ、今後、トランプ大統領はどう出るか、アメリカに大激震が起こりつつあることを申し上げておきます。   本題に入ります。   11月25日に開催された第2回南陽市振興審議会では、5月に答申された第6次南陽市総合計画基本構想に続いて、総合計画前期基本計画素案の検討が行われました。基本計画の中の「地域に根ざした人材を育てる」の1番目、「質の高い学びをつくる」の現状と課題、その中に「新型コロナウイルス感染症による先行き不透明な未来に対して柔軟に対応するため、市民一人一人が地域の課題を自らの課題として考え、他者と協働し持続可能な社会の担い手となる力を育むことが必要です。」とありました。これまでだったら建前でしかなかったこの文章に、私は、従来とは違った重い意味を感じました。確かに、先行き不透明なコロナ禍は、我々の意識を変えつつあるのかもしれません。   全員が意見を述べるに先立ち、柴田孝座長の感想として、どこの地方都市にも通用する書き方で、もっと南陽市らしさを打ち出してもいいのではないかと述べられました。私は、この言葉に、宮内生まれの文学者、小田仁二郎を思い起こしました。   小田仁二郎は、今は瀬戸内寂聴さんのおかげで有名になった感があります。しかし、小田仁二郎は、宮内が舞台の「にせあぽりや」と本の題名となった「触手」という2つの小説によって、戦後間もない文学界に大きな反響を巻き起こした作家でした。そのことあっての寂聴さんの接近でした。この作品の先進性に衝撃を受けた当時の新進気鋭の福田恆存が、この小説はあまりに最先端過ぎて分かってもらえないに違いないと心配して、その本の巻末にわざわざ解説をつけました。その後、福田は日本を代表する文芸評論家になります。また、世界三十数か国の言葉を自在にこなし、東洋と西洋の思想をつなげることに生涯をかけた井筒俊彦という世界的な大学者は、井筒の妻が小説をやりたいと言い出したとき、小田仁二郎に学べと、小田の下へ妻を送り出しました。   小田仁二郎が「にせあぽりや」と「触手」という小説で表現したことは何だったかというと、明治以来の日本近代文学が悩んできた自我の問題に始末をつけたことでした。芥川龍之介や太宰治を死に追い込んだのがこの問題でした。「にせあぽりや」のアポリアとは、解くに解けない難問というギリシャ語です。「にせあぽりや」には、「難しい顔して深刻ぶってるんじゃねぇ」という意味合いが込められているのです。おそらく、同世代の太宰治を意識していたと思われます。その小説のクライマックスが、宮内の十文字から大銀杏を臨んだ風景です。   読んでみます。「私は、四つ辻にたち、北をむいた。四つ辻の、ひそかな竜巻もおち、あたりの静寂が、死の重さで、私を圧しつぶす。ただ私の眼のそこには、つまさきあがりの通りのはて、その梢に寒雲をつき、葉のおちつくした銀杏の大樹が、凝然とそびえたっているのである。町は廃墟となり銀杏の大樹に変じた。私の町は一樹の銀杏と化したのである。」   この小説で小田仁二郎がやったことは、「オレがオレが」で打ち立てた世界を木っ端みじんにしたことでした。人間にとって、「オレがオレが」が本来なのではないことを文学として表現したのでした。   小田仁二郎の母親たかの実家は杵屋本店です。小田たかは歌を詠みました。4年前、牧野房先生が編集して教育委員会が発行した「南陽市のうた」の中に2首載っています。その一つに驚きました。「自我至上の生き方うたがひ街を歩く生あたたかき風の吹く夕べ」。自我至上、自分、我、自我を最高のものとする生き方を疑い、街を歩く、生あたたかき風の吹く夕べ。自我を何より大事にすることへのためらいの表現です。母親自身の中に「オレがオレが」への疑いがあったのです。このことを知って、小田仁二郎を生み出した宮内、そして南陽という土地に根差す感覚を思うようになっていました。   思えば、生涯ふるさとの赤湯を思い続けた結城豊太郎もそうでした。また、最近、市民大学講座で知ったのですが、中川生まれの江戸時代の刀鍛冶、水心子正秀は、苦労して身につけた技術を惜しげもなく弟子たちに伝えたことで、日本刀のすぐれた伝統が今に伝わることになりました。あるいは、吉野石膏を今日あらしめた須藤永次、空襲で焼き尽くされた東京からの疎開を終えたのがちょうど終戦の日、その晩、息子恒雄に「紙と木の日本の住まいを燃えない住まいに変えるのがオレの仕事、すぐ東京に戻る」と言ったと恒雄会長に直にお聞きしたことがありました。同業者に特許を公開し、自社に招いてまで技術を伝授して、石膏ボード業界を立ち上げ、戦後の日本の住宅を燃えない住まいに変えたのでした。そうした南陽の先人が思い浮かびます。   「市民一人一人が地域の課題を自らの課題として考え、他者と協働し持続可能な社会の担い手となる力を育むことが必要です。」という、どの土地でも通用する文章の背景には、南陽の風土と、そこで育った多くの先人の思い、感覚があることに思い至らせられたのです。   コロナ以前とコロナ以後、みんなの意識が変わりつつあります。まさに「市民一人一人が地域の課題を自らの課題として」考えることが、建前だけのことでなく、それぞれが本心から思う時代になりつつあるのです。その意味で、「にせあぽりや」と「触手」発表以来72年を経て、小田仁二郎がようやく「分かった」と言える世の中になりつつあると思えたのでした。   そして、ちょうどこのとき、立地適正化計画が策定されつつあることの意義に着目しました。何よりもまず、地域住民一人一人が、自分の住む地域全体を我が事として見回すことから始めねばならないからです。   市長の今年度施政方針によると、市政運営の基本方針の3つ目の柱、「人が集まり賑わうまちづくり」として、「国土利用計画、都市計画マスタープランの見直し及び立地適正化計画の策定により、更に良好な都市環境の保全とともに、居住や都市の生活を支える医療、福祉、商業等の誘導と、公共交通の連携による「コンパクト」で「ネットワーク」に優れたまちづくりに努めてまいります。」とあります。昨年来、南陽市都市計画マスタープラン及び立地適正化計画策定に係る市民まちづくり会議において検討が重ねられてきたとのことですが、まず、これまでの経過と、その蓄積についてお聞かせください。   次に、南陽市全体において解決すべき適正ならざる問題点として、どういった点を考えておられるのか、また特に宮内地区についてはどう考えておられるかをお尋ねします。   次に、大きな項目2番目、放課後子供教室についてお尋ねします。   宮内小学校では、再来年の創立150周年に向けた準備が始まっています。明治5年、全ての国民にひとしく知識、学力を授けることを目指して学制がしかれました。以来150年、今では、我々が学校で教え込まれる程度の知識は、スマホ1台あればどこにいてもアクセスできるようになりました。知識の蓄積ならAI、人工知能がやってくれます。学力を知識の量で測ることは全く時代遅れになりました。   たまたま手に取った幼稚園向け新聞の記事に、我が意を得た思いをしたことがありました。こう書いてありました。「学習指導要領が「内容」、コンテンツを中心に描かれてきたように、我が国の学校教育は領域特殊的な知識を基盤としてきました。これに対し近年、領域を超えて働く汎用性の高い「資質・能力」、コンピテンシーを軸にカリキュラムや授業を編み直せないかという模索が、世界的に活況を呈しています。それは、教育に関する基本的な問いを「何を知っているか」から「何ができるか」へと転換します。」ちょっと分かりにくいですが、要するに、学力の第一義は、「何を知っているか」ではなく「何ができるか」に変わりつつあるということです。   学校の授業といえば、教壇に立つ先生による一斉授業が当たり前でした。しかし、コロナによってGIGAスクール構想に拍車がかかり、一人一人がタブレットを持ち、それぞれの個性、能力に即した学習が可能になります。今後、在宅勤務の流れは学校にも及んで、在宅学習の流れも加速するように思われます。つい先日、不登校児のために、在宅でのオンライン学習も出席扱いにするとの報道がありましたが、「ただそこにいるだけでナンボ」ではなく「何ができたかでナンボ」へ、「そこでとにかく時間を過ごす」ことから「何を身につけたか」へ、職場が変わるように学校も変わっていくに違いがありません。   学校が大きく変わろうとするこの時代にあって、南陽市における放課後子供教室の取組みに注目します。   今年から宮内小学校において、平日毎日型の放課後子供教室が沖郷小、赤湯小に続いてスタートしました。全校児童数327名のうち220名、実に全校の3分の2が登録し、毎日100名前後が参加しています。先に文教厚生常任委員会で視察し、その後、教室終了後の反省会をのぞかせていただきました。7月のスタート以来、「みんなだいすき みやうちだいすき」という教室通信が既に11号を重ね、そのとき頂いた11号の見出しには、「放課後子供教室は来年もあるの!」という子供の問いかけでした。来年もやってほしいという子供の思いにスタッフの疲れも吹っ飛んだと書かれています。   ハイジアパーク南陽復活の期待を担う奥山清行氏は、デザインの出発点について、「顕在化した需要である「ニーズ」ではなく、まだ潜在的な需要である「ウォンツ」を掘り起こすことです。」と言っておられますが、放課後子供教室は、まさに子供たちの「ウォンツ」を掘り当てたのではないかと思ったところでした。放課後をどう過ごしたらいいか、子供たちはまさにこういう場を求めていたに違いありません。   そこで、改めてお尋ねします。   まず、これまでの実績と現状を踏まえ、放課後子供教室の意義をどう認識しておられるか、そしてこれまでの積み重ねから、放課後子供教室の課題をどう捉えておられるかについてお尋ねします。   次に、学校と放課後子供教室、学童保育と放課後子供教室の連携について、行政の立場からどう考え、どう取り組んでおられるかについてお尋ねします。   さらに、放課後子供教室の今後の方向性と可能性についてです。   放課後子供教室は、第6次南陽市総合計画の基本目標7項目のうち、「1.健やかで安心な暮らし・子育てを実現する」、「2.地域に根ざした人材を育てる」にまさに合致し、平日毎日型については全国的にもまだ一般化しておらず、南陽市の目玉的取組みと言ってもいいと私には思えます。そうした認識を持っておられるかどうかについてお尋ねします。   また、この事業は、国、県、市が3分の1ずつ拠出の事業となっていますが、今後さらに積極的展開を期待できる予算措置は十分なのかどうか。令和3年度南陽市重要要望事業一覧表にも「放課後子供教室に対する財政支援の継続について」の項目があり、あるいは国、県ともに出し渋りの傾向があるとするならば、南陽市の実績を踏まえて、さらに強く訴えるべきと思うのですが、いかがでしょうか。   以上、よろしく御答弁のほどお願い申し上げます。 ○議長  答弁を求めます。   市長。 〔白岩孝夫市長 登壇〕 ○市長  5番岡亮一議員の御質問にお答え申し上げます。   なお、放課後子供教室についての御質問につきましては、教育長より答弁いたさせますので、御了承願います。   初めに、立地適正化計画と宮内地区についての1点目、立地適正化計画策定のためのこれまでの経過、蓄積についてでございますが、全国的な人口減少や少子高齢化社会が進行している中、本市では、昨年度より2か年にわたり、良好な都市環境の保全を図るため、都市計画マスタープランの見直しとともに、新たに立地適正化計画を策定すべく、作業を進めております。   これまで、庁内での会議はもとより、市都市計画審議会、18歳以上の市民2,000人を無作為抽出しての市民アンケートの実施、また本市の都市計画区域である赤湯、宮内、沖郷地区より、様々な分野で活躍されている方を各公民館長より推薦いただき、市民まちづくり会議を開催しながら、本市の現状分析、課題の整理、そして20年後を見据えた計画の基本方針、都市機能及び居住誘導の各区域の設定、誘導施策などについて検討を進めております。   次に、2点目、南陽市の現状についての適正ならざる問題点についてでございますが、本市の都市構造の現状と課題としましては、人口減少と高齢化の進行、空き家の増加、店舗数の減少や観光客の伸び悩み、都市機能を持つ公共施設等の老朽化、また近年の自然災害の激甚化や公共交通の利用者数の低迷などが挙げられます。   次に、3点目、宮内地区についての適正ならざる問題点についてでございますが、課題としましては、公共施設の老朽化や空き家の増加、また都市計画道路の一部に未整備区間があることなどが挙げられます。   私からは以上でございます。 ○議長  答弁を求めます。   教育長。 ○教育長  5番岡亮一議員の御質問、放課後子供教室についてお答えを申し上げます。   初めに、放課後子供教室の意義と課題についての1点目、これまでの実績と現状を踏まえた放課後子供教室の意義についてでございますが、本市では、平日毎日型の放課後子供教室を平成28年度に沖郷小学校、平成30年度に赤湯小学校、今年度に宮内小学校で開始しております。また、漆山小学校、荻小学校、中川小学校、梨郷小学校では、イベント型として開催しております。   放課後子供教室は、放課後に子供たちにとって最も身近な学校を利用して、安全で安心な居場所を確保しながら、学習活動やスポーツ文化活動などの体験活動、地域の方々との交流等、遊びの場、学びの場を提供しており、自発的な遊びや異学年とのコミュニケーションを通して、子供たちが心豊かで健やかな成長を育む事業として実施しております。   次に、2点目のこれまでの実績と現状を踏まえ、放課後子供教室の課題をどう捉えるかについてでございますが、放課後子供教室を実施するに当たり、現状では新型コロナウイルスの感染予防対策の継続が前提となっておりますが、活動の中で、放課後コーディネーター、活動サポーター、イベントの指導者、保護者ボランティアなど、多くの方々に子供たちを見守り、体験、学習活動を支援していただいております。課題としては、スタッフの確保やスキルアップなどが挙げられますが、引き続き地域の皆様に御協力いただき、円滑な運営ができるよう努めてまいります。   次に、3点目の学校と放課後子供教室、学童保育と放課後子供教室の連携はについてでございますが、本市では、文部科学省と厚生労働省が策定した新・放課後子ども総合プランに則り、学童保育と放課後子供教室の連携を進めるため、小学校、学童保育、放課後子供教室、市の担当課による推進委員会を設置し、活動計画や実施状況などの情報交換を行っております。また、日々の活動を通じた情報共有を図っておりますが、今後とも円滑な運営のため、連携に努めてまいります。   次に、放課後子供教室の今後の方向性についての1点目、放課後子供教室は南陽市の目玉的取組みと言ってもいいと思うが、そうした認識はあるかについてでございますが、放課後子供教室は、南陽市の歴史や文化に目を向け、地域や人とのつながりを大切にする、地域に根差した人材を育成することに大きく貢献する事業であります。そして、子育て支援の中でも、特に自主性を育む子育ち支援の象徴的事業であるとの考えで取り組んでおります。   次に、2点目の国、県、市が3分の1ずつ拠出の事業だが、今後さらに積極的展開を期待できる予算措置は十分かについてでございますが、放課後子供教室は、地域住民の方々、市芸術文化協会、スポーツ団体の方々の御協力をいただくなど、着実に定着しつつあります。今後とも継続的に事業に取り組むため、本市の重要要望事業として、国、県に対して事業費補助金の拡充を要望してまいります。   以上でございます。 ○議長  再質問に入ります。   5番岡亮一議員。 ○岡亮一議員  9月議会の私の宮内公民館改築に関する質問で、最後に市長のほうから、やりましょうと、その力強い言葉をいただいて、私も非常に力を得たところでありました。そして、今また立地適正化計画の中で、公共施設の老朽化を何とかしなければならないと、そういった言葉があることを改めて確認しまして、宮内公民館に対する市長の並々ならぬ強い思いを私なりに受け取ったところであります。市長自身、現段階で宮内公民館についてどうするか、そのことについてお聞かせいただきたいと思います。 ○議長  答弁を求めます。   市長。 ○市長  宮内公民館については、所管は社会教育課で教育委員会の事項となりますけれども、予算や在り方についての考え方を申し述べさせていただきます。   先にもお示しさせていただいているとおり、宮内公民館が非常に老朽化しており、これを何とかしていかなければいけないということについては一致している考えでございます。その在り方について、具体的に検討を重ねてまいりまして、先日、宮内地区の議員の皆様には、まず第1の案ということでお示しをさせていただいたところです。今後、皆様の御意見を賜りながら、着実に、できるだけ早く整備できるように取り組んでまいりたいと思っております。 ○議長  5番岡亮一議員。 ○岡亮一議員  私も、10月の全協の後だったですかね、副市長のほうから案を、素案であるというようなことで、見せていただきました。その後、宮内地区でも、それを基にいろんな形で話をしておるところであります。それによりますと、あと蔵楽の駐車場に立地適正化計画に基づいた形で建設するというようなことで、なるほどと、それはそれでなるほどといって、私なりに非常に納得したというか、そういう考えだったんかと。   それまでの我々の蔵楽といったとき、我々も蔵楽か現在の場所かということで、いろいろ思い悩んできたわけでしたけれども、まさか駐車場にまるっきりゼロから建てるという発想は誰にもなかった。それで、結局、今の蔵楽をどういうふうに改造して、そして公民館にするかと、そういうふうな頭でばかりいたところに、ああいった形で出していただいたということで、非常に驚いたし、またこれはこれですごいことだなというようなことで、私なりには思ったところですよ。   ただ、前回も申し上げましたように、今は宮内、やっぱり熊野大社に大きな集客が現在あるということが物すごく大きなところで、そういった意味で、あの現状の公民館の場所というのが、それをどう連携させるかというようなことが物すごく重要なことと思っていたわけですけれども、蔵楽のところに公民館に行くということが果たしてどういうふうなことを意味するかなということを私なりに考えたところです。   それがやっぱり立地適正化計画という一つの大きなプランの中で位置づけて考えると、それはそれで宮内を一つの点でなくて面として考えられる非常にいいチャンスだな、そういうようなことを思っていたところです。   我々、新しい拠点をつくろう会ということで、公民館の在り方について我々なりに考えてきたところでしたが、その中で共通した思いというのが、ともかく人が集まれる場、気楽にそこに行ってわいわいいろんなことを語れる場、それは宮内の人だけでない、南陽の人だけでない、外から来た人もそこでいろんな交流ができる場、そういったような場を想定しています。   それが蔵楽のあの場所に行くとすると、どういった形でそこに人を集めることができるか。今の場所だったら、熊野神社に近いというようなことで、ある意味で人通りもあるしということになるんですけれども、そこからあそこ蔵楽まで1キロ弱の距離、その場所にどうやって人を集めるか。それなりの集客力が必要だなというようなことを思っているんですが、その辺について何か市のほうでお考えがあるとすればお聞かせください。 ○議長  答弁を求めます。   市長。 ○市長  今現在、熊野大社周辺が、様々な関係者の御努力によって、多くの方が訪れる南陽市でも有数の場所になっているということについては大変喜ばしく思っているところです。そうした意味で、菊まつりをするにしても、様々なバラまつりにしても、駐車場が足りないということは年中通しての課題でありまして、それがだんだんと重くなってきているということも事実です。そうしたことも考え合わせて、様々な配置を考えたときに、立地を適正化するには、今の案をとりあえずお示しさせていただきました。   そして、今の蔵楽のところに公民館を新築した場合には、やはり私が思っていることは、宮内というのは文化、芸術の拠点であると、そのことに関しては公民館にもそういった、大きな派手なことは難しいかもしれませんが、特徴は持たせたいというふうに思っているところです。集客とか大勢集まってくる美術館的なものは困難でございますけれども、そういった特徴はしっかりと表していけるような施設になればいいなと考えております。 ○議長  5番岡亮一議員。 ○岡亮一議員  これ私なりに、あの案を提示させていただいてからいろんなことを思ってきたんですけれども、今、私、南陽市の放課後子供教室もこれからの南陽市の物すごい成長株の一つだなと思うんですけれども、それからこれから絶対注目を集めることになるのは、やっぱり北町遺跡と南森、今はまだ遺跡、古墳になっていないですけれども、南森古墳、それにもちろん稲荷森も入るわけですけれども、それがこれからの南陽市、一つ大きな目玉になっていくんじゃないかな。   そういったときに、あの地層、それからこの間の一般質問、9月の一般質問で申し上げたですけれども、私はあのとき南陽市文化センターということにこだわったんです。今も新たな施設を宮内に造るとしたら、単なる宮内の施設ではなくて、南陽市全体の、南陽市民全体にとって意義ある施設にしたいと。そういったときに、北町遺跡、さらに長岡南森古墳、そういったものが宮内にリンクできないかと。   そして、そのことによって、南陽市みんながあの場所を利用できる、注目できる、そういった場所にすることができないかということで、実は埋蔵文化財センター、今、シルバーと一緒にある、あれをあの蔵楽の場所に持ってくることはできないかというようなことを私なりにちょっと思いついて、今、頭の中にあるんですけれども。聞くところによると、今、中川中学校ということを一つ前提に考えているような話も聞いていますけれども、何とかひとつあの蔵楽、新たにできる公民館の施設だけでなくて、あの蔵楽の2号館、3号館も利用するような形で、あそこに埋蔵文化財センターを持ってくるというようなことは、今、私も初めてこうして言っているんで、可能かどうか、それをちょっとお聞かせいただきたいと思います。 ○議長  答弁を求めます。   市長。 ○市長  議員おっしゃるとおり、私も、その発想は今までございませんでした。そういった議員のおっしゃることも今後の参考の一つとさせていただきます。 ○議長  5番岡亮一議員。 ○岡亮一議員  ありがとうございます。   私も、そんな深く考えて、どうと考えたわけでない。ただ、そうなったらいいなと。   そうすることによって、あそこがこれから発展性のある、北町遺跡がこれからどんどんさらに注目されていく。さらに、今、古墳に対する世の中の関心って物すごく高まっているんですね。古代史に対する関心というのが高まっている中で、ひょっとすると、長岡の南森古墳は、この間の新聞報道では東北2位ということだったんですけれども、いや、測りようによっては東北1位になるかもしれない、そういったふうな可能性もあるわけで、そういったことで、これからの日本の一つの歴史解明の一つのいい目玉になり得るんでないかなというような気もするんで、そういったことを今後ぜひ何とか実現すればいいなとまさに思っているんで、どうかよろしくお願いします。   それでは、次の放課後子供教室のほうに入りたいと思います。   放課後子供教室、特にこれちょっとやっぱりもう一回市長にお聞きしたい。これ放課後子供教室、市長自身、子育てには一番関心のある課題でもありますし、これを南陽市のこれからの目玉として一生懸命に取り組んでいく、その気持ちはおありかどうか、それをお聞きします。 ○議長  答弁を求めます。   市長。 ○市長  放課後子供教室の実施については、私、26年に出馬させていただいたときの公約に掲げさせていただきました。教育委員会の所管ではございますけれども、教育委員会の皆さん、あるいは学校の先生方の御協力を得て、沖郷小学校から、非常に多くの苦労を越えて始まったものでございます。この意義は、岡議員から先ほどから非常に高潔な文章でお褒めいただいて大変恐縮でございますが、議員のおっしゃるその意義を我々も十分理解しているからこそ、様々な困難を乗り越えて事業を実施させていただいています。今後も、子供たちのためになる放課後子供教室は継続して取り組んでまいる所存でございます。 ○議長  5番岡亮一議員。 ○岡亮一議員  市長の最初の公約にあったという、今、私も初めて知りました。いいところに目をつけた。これは、本当にこれから日本の教育にとって一つ大事な取組みになるにこれは違いがありませんし、やっぱり学校教育そのものが学制をしいて150年、そしていろんなもう時代で変わっていかなければならない。ところが、やっぱりその中からはなかなか変わりにくいところが、放課後子供教室という、一つこれ地域も一緒になった、そういったところから大きく変わっていく可能性があるということで、それでやっぱり宮内の小学校の子供教室を見ますと、本当に前向きな取組みで、やっぱりここからこういう形で新しいものが生まれていくんだなというようなことをつくづく感じさせられているところです。   スタッフの意気込みもすごいし、本当にありがたいことだと。これを今度は地域とどういうような形で、スタッフも20人ほど集まって、一人一人それなりに一生懸命、力のある人たちが取り組んでおられるということで、それがもう子供たちに反映しているというのが本当に感じることができます。これ何とかやっぱりどんどん伸ばしていかねばならないと。   それにつけても、やっぱり予算の問題で、3分の1、3分の1、3分の1というものの、実際には市の負担がかなり大きいというようなことも聞いております。そういった中で、やっぱり南陽市が一つの範を示す、放課後子供教室を引っ張っていく、日本の放課後子供教室を南陽市がリードしていくくらいの意気込みで、予算もそれに伴ってついてくるような形の方策というのを考えていかなければならないと思うんですけれども、その予算の現状、現在の予算上の問題についてどこか課題はないかどうか、社会教育課長、ひとつお願いします。 ○議長  答弁を求めます。   板垣社会教育課長。 ○社会教育課長  ただいまの質問にお答え申し上げます。   放課後子供教室の国庫補助事業につきましては、地域と学校、家庭の協働活動の支援事業という枠の中の一つになってございまして、従前ですと、学校が地域の方々にお願いしていくというようなスタイルでございましたが、この補助の中では、学校と地域が協働して子供たちを育てていくという事業になっております。そのようなことから、一番課題として、先ほども市長が申し上げたのがスタッフの確保ということでございますが、マンパワーが必要なわけであります。そのようなことから、市としましても、国に対して補助金をぜひ増額させていただきたいということで要望しております。   その現状におきましては、国の予算がある一定程度の枠がもちろんあるわけですので、一部分、部分的に要望額よりも減額されております。これは南陽市に限らずなんですけれども、山形県全体としてもそういう状況がございますので、国に対しては、国、県に対して引き続き要望活動を実施していかなければならないということで認識しております。   以上でございます。 ○議長  5番岡亮一議員。 ○岡亮一議員  やっぱりこれ本当は県も国も、これの重要性というのを本当に認識してもらわねば。私もいろんな形で、そういったことは私のできることでやっていきたいと思っていますけれども、そういった形で、やっぱりこれ南陽市だけの問題でない、やっぱり山形県や日本の一つの教育の根本に関わる問題だと、それなりに私、意義を捉えていますので、その辺、今後ともこれに対しては本気な予算、形としても県、国の予算という形で表れるわけで、その辺、さらに今後考えていけるよう、当局のほうもどうかよろしくお願いします。   そして、もう1点、一つ言い忘れたことで、やっぱりさっきも言った、学校現場と放課後子供教室と、それからあと学童保育、この三つの連携、これが本当にうまくいって、初めてやっぱり子供たちにとって本当にいい姿になるわけで、市の部署からいうと学校教育課と、それから社会教育とすこやか子育て、この三つが先ほども推進委員会だっけか、それでちゃんとやっているというようなことですけれども、この間、反省会に行ったとき、学校の現場を退職して、そしてそこへ勤められたボランティアでやっておられる方が言われたんですけれども、自分が放課後子供教室に来てみて、学校の先生方、本当に助かっていると思うよという、本当に学校現場は現場が忙しい、そうした中で放課後子供教室があることによって、本当に学校の現場が助かっていると思う、そういったような言葉が聞いたのが、私、非常にすごいと思ったんです。   だから、そういった意味で、お互い同士がいいように回っていくように、俺は俺の部分はここで、そっちはそっちというふうなので絶対なくて、それをうまく三者が一緒になって子供たちのためにやっていけるような、そういった形を取る一つのリーダーシップはやっぱり市だと思うなね。市の三つの課がうまく連携し合って、そして進めていくというのが物すごく重要になると思いますので、そういったこともお願いして、質問、終わります。   ありがとうございました。 ○議長  以上で5番岡亮一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。   ここで、暫時休憩といたします。   再開は2時5分といたします。 午後 1時50分  休  憩 ───────────────────