令和2年6月定例会

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午前11時05分  再  開
○議長  再開いたします。
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髙 岡 亮 一 議員 質 問
○議長  次に、5番髙岡亮一議員。
〔5番 髙岡亮一議員 登壇〕
○髙岡亮一議員  5番髙岡亮一です。
  22年ぶりに議会に戻ってまいりまして、昔と比べて、随分立派になったなと、そんな思いで議場に臨んでおります。
  昔の議会は、わんこわんこ本当に議場に入ってくるときは、ねじり鉢巻き、たすきがけ、我々も当局もそんな思いで議場に臨んだものでした。恐らく私の中にもそれがあるんで、これからどんなふうな質問になるか、私自身分からないですけれども、いろいろ、何だあれはというようなこともあるかもしれませんけれども、御容赦いただきたいと思います。
  それでは、最初の質問は、南陽市総合計画基本構想(案)についてです。
  世界中、新型コロナで大騒ぎですが、冷静になってみると、コロナ自体については、日本人はさほど恐れる必要はないと思います。
  まず、現在の新型コロナ感染者は1万7,000人、亡くなった人が922人ですが、2018年に日本でインフルエンザにかかった人が1,200万人、インフルエンザで亡くなった人が3,300人です。また、アメリカの死者数が10万1,000人ですから、日本の922人は1%以下です。人口10万人当たりにしても、アメリカの2.4%に過ぎません。アジアでは、モンゴル、ブータン、ラオス、ベトナム、カンボジアの5か国が死亡者ゼロということで、欧米人種とアジア人種の遺伝体質の違いも話題になるようになっています。
  また、統計が出た今年1月から3月の全国の死者数を、最近5年間の平均と比べると、今年は0.7%下回っています。自殺者に至っては、9%も減少しており、1人で大変な思いをすると死にたくなるが、みんな大変なので、おのずと励まし合い、助け合おうという気持ちになるのではないでしょうか。
  ただ、問題は新型コロナが引き金となった世界挙げての大変動です。150年前の明治維新は小維新、75年前の敗戦は中維新、そして、今回は大維新とも言われています。まさかこんな時代が来るとは思ってもいなかった。今まで突っ走ってきた世界に急ブレーキがかかったのです。つんのめって今にも倒れそうです。コロナ以後の新しい生活様式とはどんなものか、今、みんなが模索している最中なわけです。
  こうした中、5月25日に振興審議会が開催され、第6次南陽市総合計画基本構想(案)が市長に手渡されました。これから10年間の南陽市を方向づける最上位の計画が、コロナ以前のデータ、発想に基づいたままというのはいかがなものか。このたびの答申を1年延長して、これからの世の中の流れを十分見極めた上で答申すべきではないかと会議の中で発言しました。
  改めて基本構想骨子(案)の南陽市の現状と課題に沿ってみてみます。
  まず、人口減少の加速ということにつきましては、コロナ以後においては、むしろ首都圏から地方への人口移動を想定すべきなのではないか。そうなれば、増え続ける空き家問題についても、邪魔者扱いでなく、むしろ、どう活かすかの方向で考えねばなりません。
  グローバル化の進展ということを考えると、これからは世界全体トランプ大統領のアメリカファースト的な保護主義的感覚に重きが置かれるようになるはです。したがって、外国人材の受入れ拡大についても、まず日本人の仕事をどうするかを主眼に考え直さねばなりません。
  グローバリズム的経済第一主義が足元重視に変われば、おのずと食糧も自給率向上に向かいます。農業が見直されます。耕作放棄地の増加についても、これまでとは違った見方が必要になるはずです。
  先行きの見えない中で出された南陽市の今後10年を方向づける総合計画基本構想(案)を市長がどう評価されたかをまずお聞きします。
  次に、今回、答申の南陽市総合計画基本構想(案)と、これから1年間審議される南陽市まち・ひと・しごと創生総合戦略に目を通して残念に思ったのは、そこから南陽市のビジョンというか、夢ある未来を感じ取ることができなかったことです。
  総合戦略の結論として、「人口の将来展望実現に向け、......若者らの各世代が市内に住み続けながら働くことのできる環境を実現するとともに、女性が住みやすく、安心して子供を産み、育てることのできる環境や利便と安全を備えた地域づくりにより住みたくなる環境を実現する。」と掲げてありますが、わざわざ言うほどのこともない、当たり前のことです。
  若者であれ、誰であれ、南陽市に住みたいと思う気持ちになってもらうには、まず根っこにワクワク感が必要です。総合戦略と銘打つなら、何らかのワクワク感が伝わってくるものであってほしい。そこで、ワクワクするような南陽市の将来イメージはどんなものか、市長、お持ちかお持ちでないのか、そのことをお聞きしたいと思います。
  これまで経済一辺倒で突っ走ってきた世界が一斉に一旦停止、それ以前を平常とすれば、今は確かに異常事態ですが、むしろ今のほうが正常で、これまでが異常だったという見方もあるようです。
  日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、スウェーデンの各1,000人を対象にした国際世論調査によると、日本は58%が「経済を元の状況に戻すのでなく、これを機に、経済の在り方を根本的に変えるべき」と回答しているそうです。価値観の大変動が起こりつつあるのを感じます。世の中の仕組みも変わります。今の事態を一時的な異常事態と見て、目先のモグラたたきで切り抜けようとするか、そうではなくて、この事態をチャンスと捉え、しっかり先を見据えて方向を定めるか、どちらを選ぶかで将来は決定的に違います。
  コロナ後の世界を見据えた上での基本構想(案)にするために、全面見直しが必要と思うがどうでしょうか。
  次に、大きな2番目、ハイジアパーク問題についてです。
  議員になっていろんな方と話して、一番話題に上ったのがハイジアパークでした。公の施設であるハイジアパーク南陽については、令和2年度中に民間事業者へ譲渡することも含めて継続する方向を模索し、継続することが不可能な場合には事業を停止すると、3月27日に出されたショッキングな基本方針は、市民の間に大きな議論を巻き起こすことになりました。その意味で、その中身のどうこうは置いても、問題提起としては大いに評価したいと思います。
  28年前の平成4年8月、私が初めて議員になったときに、ハイジアパークはオープンしました。私は文教経済委員として、何とかハイジアパークをうまく軌道に乗せるための議論の中にいました。
  手元に、平成2年9月に出された収支計画があります。それによると、利用客は年間21万9,000人を見込み、開業10年目の平成14年の売上げは6億6,500万円になっています。このたび出た決算書では、指定管理料収入を除けば1億2,500万円ですから、当時のもくろみの5分の1です。10年間の利益の累積を8億7,000万円と見込んでいます。当初、ハイジアパークの収益から5,000万円が市の会計に繰り入れられるはずでした。ところが、開業早々、業者への支払いも滞るようになり、その5,000万円を帳消しにするか、繰延べにするかで大議論になったこともありました。
  開業1年を経た時点の経営診断では、当社は自力では日々の経営も賄えない段階にあり、まず事業として推進する必要性の再検討が必要であるとまで言われています。
  ハイジアパークは初めから先行き不安いっぱいの多難なスタートだったのです。当時を知る者として、30年近く、何とかここまで維持させてきた関係各位の御努力、御苦労がいかばかりであったことかを思うと胸迫るものがあります。
  思うにハイジアパークは、ずさんな計画に基づいた上の無理に無理を重ねた不幸なスタートだったゆえ、本来の持ち味を十分生かし切れぬままここに至ったと私は断言します。
  高校卒業後、家を離れ、10年ぶりに戻って改めてふるさとのよさが分かるようになりました。その一つが、晴れた日に内原から眺める置賜盆地の風景でした。友人が来ると、晴れた日には必ず赤湯宮内間を上野から内原に抜けて、その風景を自慢しました。あの地に保養の施設を計画した大竹市長の慧眼がうれしく、また、頼もしく思ったものでした。
  あのロケーションは、南陽市民にとってのかけがえのない財産です。その地に、総事業費41億7,000万円をかけて、あの施設が市民のものとしてあることのありがたさを心底思います。それが私にとってハイジアパークを考えるときの大前提です。
  このたびハイジアパークについての一般質問を用意していたところ、山形市出身の世界的デザイナー奥山清行氏がハイジアパークに注目しておられることを耳にしました。
  奥山氏がどういう方かを知りたくて、昨年11月発行の『ビジネスの武器としての「デザイン」』を読みました。デザイン的思考の指南書として実に説得力のある本でした。奥山氏がハイジアパークについてどんなお考えをお持ちなのかは知る由もありません。そこで、奥山氏の視点に立ったつもりで、私なりのハイジアパークを考えてみました。
  ハイジアパークには、奥山氏がブランドストーリーをつくるための核として提示されたヘリテージ、伝統遺産が流れ込んでいます。すなわち東洋のアルカディア、置賜大展望のロケーションを基本に、イザベラバード記念館、ギリシャ神話ヒューゲイア、健康の女神に由来するネーミング、どれをとっても、世界に誇れる一流ブランドに持っていける要素が備わっています。
  さらに、あの地には、古代古墳遺跡まであるのです。そこからは、稲荷森、天神森、戸塚山の置賜三大古墳が展望できます。ハイジアパークは南陽、置賜の大艦隊をリードする象徴的存在としてのフラッグシップになれるんです。
  奥山氏の言葉があります。「フラッグシップは売上げや利益にとらわれてはいけないのだ。あくまでそのブランドの象徴としてイメージ戦略を狙い、顧客や消費者のウォンツを刺激し続ける存在でなくてはいけない。そのフラッグシップを媒介にして、人はそのプランドに興味を持ち、ファンとなり、顧客となるのだ」。まさにハイジアパークにぴったりです。市長、どう思われますか。通告書以上のことを私は言っていますので、市長も用意された答弁書以上の言葉でお答えいただきたい。
  奥山氏が市長と接触があったことは、今朝の山形新聞から誰にも分かることなので、市長の率直な思いをお聞かせいただきたい。
  さて、奥山氏によると、デザインの出発点は、顕在化した需要であるニーズではなく、まだ潜在的な需要であるウォンツを掘り起こすことです。ハイジアパークについていえば、ハイジアパークがどうあってほしいと思うかということです。
  4月21日の臨時会で、私はこう発言しました。経済危機はまだ始まったばかり、まだ先月働いた分の金は入ってくるし、蓄えもある。この状態がいつまで続いてどうなるか、最終的なセーフティーネットを用意することが、市としてすべき役割として重要になると思う。いよいよ食べるにも事欠くようになったとき、市が助けてくれる、そういうものを用意しておく必要がある。そのことを思えば、市が処分しようとしているハイジアパークは、市民にとって非常に貴重な施設に思えると申し上げました。
  ハイジアパークのこれからを考えたときの私のウォンツはそこにあります。その後、それはイメージとして、子ども食堂を大人にまで拡大したイメージになって今あります。
  先日、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用事例集を頂きました。この段階では、この額はまだ1兆円、南陽市には1億4,000万円の交付が見込まれるとのことでした。その後、2兆円が上乗せの方向とも、先ほどの市長の発言にもありました。
  私が考えたのは、この金をフルに活用して、ハイジアパークを南陽市におけるセーフティーネットの一大拠点として構築することはできないかということです。
  これまでハイジアパークを苦しめてきたのは、採算性という足かせでした。採算性のくびきから解放されたとき、ハイジアパークの可能性は一挙に広がります。株式会社をやめてNPOにすればいいのです。そして、市民にとってかけがえのない財産であるハイジアパークを、市民にとって本当にこうあってほしいハイジアパークにするのです。
  あるいはここで、奥山氏の構想とは、ずれるのかもしれません。ビジネスの武器としてのデザインという本の名のとおり、奥山氏の構想はあくまでビジネスとしての構想であり、おそらく観光資源としての構想だと考えられます。
  そこで、次の課題、奥山氏が重視されるのが議論することです。デザインを形にしていく上での大事なのが議論力です。これまでハイジアパークをめぐってどれだけ本気の議論が展開されてきたか、ハイジアパークについては、市長の問題提起のおかげで、町中いろんな意見が飛び交っています。これからの世の中はどうなるのか、誰も見通せない中、南陽のこれからを考える上で、多くの市民が関心を持つハイジアパークは格好の材料です。議論することで、そこから新しいものが生まれてきます。ハイジアパークに奥山氏が目をつけてくださったことは、実にありがたいことです。
  奥山氏はシェルター南陽に行かれて、ここで講演したいと語られたそうですが、奥山氏の一方的な講演会ではなく、奥山氏を招いての一大シンポジウムを開催してはどうかと提案します。
  何もないところに新たに造るのではありません。南陽市にとってすばらしい場所にある41億もかけて造ったものを、これからの南陽市のためにどう活かすか、こんなに楽しい議論はありません。そこに世界的デザイナー奥山清行氏が参入してくれることを考えると、鳥肌が立つほどぞくぞくしてきます。ワクワクするような答弁を市長に期待して、壇上からの質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  5番髙岡亮一議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、総合計画基本構想(案)の評価についてでございますが、令和3年度からスタートする第6次南陽市総合計画は、昨年度から市民意向調査や市民ワークショップ、中学生、高校生意識調査、高校生のサマーアイデアキャンプなど、地域住民に積極的に御参画いただきながら現在策定を進めており、市民の皆さんと共に新しいまちづくりを進める指針として大いに期待しているところであります。
  このたびの新型コロナウイルス感染症の拡大は、地域経済へのダメージに加え、我々の生活様式や働き方にも大きな変容をもたらしていますが、そうした国難とも言える状況にあっても、暮らす人々が人や地域とのつながりを大切にしながら、危機的状況にも柔軟に対応できる強くしなやかなまちづくりを目指していく計画であると捉えております。
  議員御指摘の社会情勢やそれぞれの課題に対する基本的な考えでありますが、1点目の人口減少の加速についてでございますが、地域活力の低下やさらなる負のスパイラルを招くおそれがあることから、人口減少を緩和させるために必要な対策を講じるとともに、地域住民の方々の参画や様々な活動により、地域の活力を補うような成熟した社会を目指していかなければならないと考えております。
  2点目のグローバル化の進展についてでございますが、近年、規制緩和や自由競争等により急速に発展してきましたが、一方で、このたびの新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界中の人々の移動や経済活動をストップさせるなど、危うさも露呈しましたので、こうした国際情勢の変化を捉えながら、柔軟に考えていく必要があります。
  3点目の外国人材の受入れ拡大についてでございますが、今回のような新型コロナウイルス感染拡大の中にあっては、技能実習生が来日できなかったり、一方では、雇い止めが発生していたりと、全国的に様々な課題が顕在化しておりますので、社会情勢の変化と地域ニーズを的確に捉えながら、慎重に判断してまいりたいと存じます。
  4点目の耕作放棄地の増加についてでございますが、現在の就農者の平均年齢が65歳以上であり、後継者不足が根底にあるものと考えておりますので、後継者育成や地域おこし協力隊の制度も含めた移住・定住施策等に取り組んでまいりたいと存じます。
  5点目の空き家の増加についてでございますが、危険空き家の除却支援を進めるとともに、利用可能な空き家に関しては、空き家バンク事業のさらなる活用を図るなどの対策を進めてまいりたいと考えております。
  具体的な施策等につきましては、今後の基本計画の策定段階で検討を進めてまいります。
  次に、夢ある未来の1点目、南陽市の将来イメージについてでございますが、基本構想(案)では、目指す将来都市像を「つながり つどう 縁結ぶまち 南陽」とさせていただいております。
  それぞれの思いを持つ人々が出会い、多様な価値観が交わることにより、新たな発想や可能性が生まれ、様々な活動につながり、次々に新しいものやことを起こしていく未来を表現しております。
  私は、本市に住む人、出合う人が、生き方、暮らし方を楽しみ、多様な「縁」により新たな付加価値が生み出されていくまちを目指して、地域の皆さんと一緒に考え、行動に移し、ワクワクするような夢ある未来につなげてまいりたいと考えております。
  また、2点目のコロナ後の世界を見据えた全面見直しについてでございますが、基本構想(案)の全面見直しは考えておりませんが、今回の大変動を踏まえた10年後の未来の姿を、今後策定していく基本計画や総合戦略にしっかり位置づけてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。
  次に、ハイジアパーク南陽の1点目、ネーミング及びフラッグシップについてでございますが、ハイジアパーク南陽のネーミングは、平成2年6月当時、南陽ワインレッド・クアパークとして進めてきた事業について、市民の一層の理解、併せてその存在のPRを目的に名称を公募し、900点の応募の中からハイジアパーク南陽と決定いたしました。
  議員がおっしゃるとおり、ハイジアとは、ギリシャ神話に登場する健康の女神に由来しており、本市で整備するクアパークとしての健康のイメージにぴったりで、広く親しまれるものであることから選定されたものでございます。ハイジアパーク南陽は、南陽市を代表する施設の一つとして、多くの方々に御利用いただいているものと考えております。
  2点目のセーフティーネットの一つとしての活用についてでございますが、市有施設として維持することを前提に、ほかの用途への転換も検討しましたが、施設内容や立地条件から難しいと判断いたしました。まずは、今年度中に民間事業者へ譲渡することも含めて、継続する方法を模索してまいりたいと考えております。
  3点目の議論力及びシンポジウムの開催についてでございますが、議論力とは、活発な協議ができる環境や雰囲気という意味合いかと存じます。
  議員がおっしゃるとおり、様々な意見が活発に協議される環境や雰囲気は、行政を運営する上でも不可欠なものだと考えております。
  なお、シンポジウムの開催は今のところ考えておりませんが、今後、民間事業者への譲渡を模索していく中で、有識者等から御意見をいただき、進めてまいりたいと考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  5番髙岡です。
  丁寧な御答弁ありがとうございました。
  基本構想に関して、そこをもう一歩踏み込んだ形で、何か具体的なイメージが出てこないかということを私自身は期待しているわけです。それを市長自身の言葉から聞きたい。
  そもそも私、議員になることを考えた一番、今回のきっかけ、今年1月、宮内での新春懇談会、市長、御記憶でしょうか。私も酒が入っていたんですけれども、市長も一人でおられたところに、私、市長に行って、「市長、2期目になったんだから、もう身の丈卒業しろは」と。「何が大事かって、構想力だよ」と言ったのね、あのとき。
  それから半月後、それを市長自身、どのくらい受け止めてくれたかなと私なりに期待していた。ところが、半月後ぐらいに、誰か女性のインタビュアーに答えた中で、やっぱりそこでまた「身の丈」を主張しておられた。それを見て、私自身、正直がっくり来た。そこらで、ちょっとこれ何とか考え直さないと、南陽市、どんどんおかしいんでないというような思いが一番先、あそこらで目覚めたかなというような。その後、公民館問題が出てきまして、外野で語っていても駄目なんだと。結局中に入らななんねえというような思いになって、一旦出るつもりになった。
  でも、コロナの騒ぎの中で、これは公民館どころでないと。そのうち、小学校である議員と一緒になって、そこで議論になった。その議員は、「人口どんどんこれから減って、宮内なんかねぐなっかもしんねよ。」。そういったふうなことを言った。俺は、とんでもねえ、これから人口増えんなだ。そこでちょっと議論になって、それもまあまあと止められて、そこで終わったんだけれども、そんなんで、それがあって、これはちょっとやっぱり議会に行って、私なりの主張をさんなんねなと。そういった思いで、まず今日は基本構想とハイジアパークの問題を言ったわけですけれども。やっぱりこの議場というのは、形式ばって物事を言うのでなくて、いろんな意見がわんこわんこなって、昔は本当にやじ飛んだ。やじ、私なんかも一番飛ばされちゃうほうで、そういった中を私も質問に立ったりしてきたわけで。
  そういったことで、具体的なイメージ、南陽市のビジョン、それを本当はこういった議場の中で、あるいはいろんな振興審議会の中で、そういったところで出してくるような、そういった南陽市であってほしいなと。その最初、今質問の中で市長に期待したわけなんで、そこら、市長、またいろいろな機会で議論できると思いますんで、これから本当にこういう、今のこの状態を危機と捉え、さっき言いましたけれども、モグラたたきみたいな感じで主張していくか、それとも、この危機をチャンスと捉えて、そしてこれからの新しい未来をつくっていくか。本当にこれが分かれ目なんです。
  ある意味で、さっき佐藤議員、南陽市の対応を褒めておられましたけれども、非常に私も、あの対応は見事だったと思います。今のそういった機動力、南陽市当局に対しては、今日の山形新聞を見るまでもなく、私は評価しています。今のこの南陽市のエネルギーを何とかこれからの未来、新しい未来を開いていくために、向けていただきたいと、その意味でハイジアパークはこの上ないいい材料なんです。
  私、さっき申し上げましたけれども、採算性の足かせがあったために、ハイジアパーク四苦八苦、本当に見ていてもごさかった。よくここまで。私もずっと風呂行ったことなかったんですけれども、行きました。ここまでよく維持されたなと。本当にどうなるかと思っていた、私も。これを立派にあのとおり、あの眺望、どこへ行ってもああいうすばらしい、あれをみすみす処分するなんていうことは、考えないでいただきたい。
  もう一回、いろんな形でこれまで検討されたようですけれども、本気になって考えていただきたい。そこに、今日の山新に大きく出ましたけれども、奥山清行さんが目をつけてくれた。そのくらい値打ちがあるんです、ここは。
  もうハイジアパークはそれだけ値打ちがある、注目の的なんですよ。これをどう活かすか、いろんな知恵をより集め、それが議論です。奥山さんが主張しておられるのは、議論力、そこで、いろんな議論というのは、こっちが正しい、こっちが正しい、それを決めるのが議論でない。いろんな意見を出し合って、そこから一つのものをつくり上げていく。すばらしい。奥山さんもみんなが入って、わんこわんこ議論すればいい。
  そういったふうな形を私は期待しているんですが、市長、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  髙岡議員の気持ちが伝わる御質問、大変敬意を表する次第でございます。
  私もそのハイジアパーク開業当初の経緯とかは、直接現場におりませんでしたので分からなかったところですけれども、非常に産みの苦しみ、そしてその後の運営においても、多くの課題があったんだなということが伝わってまいりました。  
  そして、私、26年に市長に就任させていただいてから、何とかこのハイジアパークを継続できるようにという方向性を一生懸命考えてまいりました。それこそ本気で考えているところです。
  しかしながら、様々な老朽化等々の課題があって、行政が半ば運営する第3セクターの方式では難しいというふうに考えたところです。
  議員がおっしゃっていたハイジアパークはもっと価値がある、そういったものだと。その価値を活かすべきだという意味合いかと存じます。その価値をなかなか活かすことができなかった。
  しかしながら、こういった状況で、民間の事業者の皆さんに、そういった活かし方をぜひ御提案いただければ、また違う道が開けるのではないかという気持ちで3月に譲渡の模索をするということを表明いたしましたところ、何件かお問合せをいただいております。
  先ほどおっしゃった奥山さんについても、御挨拶に参られたのは事実でございます。ただ、その問合せがどなたからあったのかということについては、問合せの段階でお話をすることではないと存じますので、一つ一つについては申し上げませんけれども、多くの方から、ハイジアパークが活きるような提案をいただいて、一緒になって今後の姿を考えていければというふうに思っているところでございます。
○議長  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  5番髙岡です。
  その中で、私自身が、先ほど提案したのが、セーフティーネット、市としての最終、本当にセーフティーネット、それとしてハイジアパークを活かすことができないか、これ4月21日の議会で発言したときから、その子ども食堂的な、私のイメージとしては。最初は子ども食堂というイメージはなかったんですけれども、4月21日の段階では。そうしたセーフティーネットとしての活用というのは、例えばこれから、今のこの事態、今まだ本当に序の口なんです。これから大変な人がいっぱい出てくると思う。そういった人を、それこそスピード感覚を持ってぱっと。私、これもらったの。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用事例集。結局1兆円、それにプラス2兆円上乗せになる。その金をこういう例に使ってくださいという事例集なんです。
  先ほど市長の発言にもあったように、これにとどまるものではない。いろんな自治体がいろんな提案をすれば、今、国はそれに金を出してくれる。こんなチャンスはない。ハイジアパークもあそこの活用法、私が言うセーフティーネット、そういったふうな活用を考えれば、この金使えると思うんですが、担当課からもお聞きしたい。
○議長  答弁を求めます。
  山口みらい戦略課長。
○みらい戦略課長  お答えいたしたいと思います。
  お配りさせていただいたものは、国から出ている資料でございますので、間違いなくその資料に載っているものではございます。
  ただ、その部分について、先ほど来、佐藤 明議員の御質問にもお答えいたしましたとおり、まだその金額、そういったものについても、まだ国の成立は見てございませんし、内示額についても分かりません。制度設計も分からない状況であります。
  そのようなことでありますので、今の段階において、どういうものがこうだということの確たるお答えができないというようなことで、本当に申し訳なく思っておりますけれども、今の段階としては、お答えできる段階にはないと思っております。
○議長  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  5番髙岡です。
  担当課としては、今はそう言わざるを得ない。ただ、市長、先ほど各課にそれぞれの企画を出してくれと、先ほど市長が言われました。私、これ非常に頼もしく思いました。正直、今ぐらい行政が市民の立場になって本気でこれから何とかしようと、市民と共に何とかしようと、そう思った時期、今まで以上にというのはなかったんではないか。今ほど本気になって行政の皆さんが市民目線で頑張っているときはない。こういった中だからこそ、いい発想が出てくる。
  私、プレミアムクーポン券、名前分かりにくいといってちょっと言いましたけれども、あれよっくど考えると、よくぞ考えてくれたと。今までの単なる商品券だったら、大型店に吸い取られて終わってしまう。ところが、一人一人の事業者に確実に帰ってくる。いろんな柔軟な運用によって、あれは確実に事業者を潤し、市民を潤す。ああいったいろんなアイデアが今だったら出てくる。この大変なときだからこそ、行政の皆さんが本気になって、いろんなアイデアを出す。その中の一つとして、私は、ハイジアパークをセーフティーネットの場にする、そういった提案を申し上げた訳です。
  金は、今、国からどんどん出てくる。そういう世の中になっている。もう金の心配は要らない。何をやるかなんだ、本当に。これ、確実に世の中の流れ、変わってきた。何をやるか、その考えが、今本当に大事なときだから、そのことに対して、市長の答弁をいただいて、私の質問、最後にしますんで、市長、前向きな、思い切り元気のいい答弁を期待しています。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  髙岡議員の声の量に、なかなかかなわないわけでありますけれども、負けずに元気に答弁をさせていただきたいと思います。
  セーフティーネットとしての活用というのは、まさに髙岡議員がおっしゃる議論を通しての一つの提案であろうというふうに思います。
  また一方で、デザイナーの方にとっては、別な商業的な生かし方もあろうと思いますし、今後、今、市がプロジェクトチームをつくって進めている譲渡の条件をしっかりとつくり上げて、今後、公募を公平にしてまいるわけでありますけれども、そのときに、セーフティーネットであるとか、様々な活かし方をいろんな方から、多くの方から御提案いただいて、議員がおっしゃる議論力を用いて、多くの方の議論の基に、今後のあるべき未来を描いていければというふうに思っております。
  先ほどの総合戦略の中でもございましたけれども、ちょっとずれるわけですけれども、総合戦略をつくる上では、多くの高校生が南陽市の将来のことを本当に真剣に議論してくれました。私にとっては、その姿こそがまさにワクワクする南陽市の未来を今後つくっていく姿だというふうに感じたところです。
  そういった姿勢を持って、多くの方の御意見をいただきながら、ワクワクする未来を描いていければというふうに思っているところです。
○議長  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  5番髙岡です。
  ちょっと時間がありますので、この間新春懇談会でも市長に最初に申し上げたのは、市長、いろんな形で身近になっている。今、若い人の高校生のあれがワクワクすると言ったんですけれども、そういった市長の魅力というのが、一番そこにあるからだと私、今改めて感じたんで、その辺を市長の持ち味、ないものねだりしてもしようがない。それで、市長のあるところ、よさ、それを思い切り発揮して、いろんなところに市民の中に入っていくなり、何なりして、そういった市民の中から、いろんないい知恵を探り出して、そこから一つの南陽市のこれからの在り方を考えていっていただくことを、市長、さらに行政の皆様方にお願いして、今日の質問を終わります。
  いろいろ乱暴な言葉も言ったり、余計なことを言ったりして申し訳ありませんでした。御容赦ください。ありがとうございました。
○議長  以上で5番髙岡亮一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  以上をもちまして、通告されました5名の一般質問は全て終了いたしました。長時間御苦労さまでした。
  質問された議員、答弁なされた執行部各位の労をねぎらい、今後の市政運営に生かされることを期待しております。

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散      会
○議長  本日はこれにて散会といたします。
  御一同、御起立願います。
  傍聴席の方もお願いいたします。
  皆様、御苦労さまでした。
午前11時54分  散  会