令和2年9月定例会

───────────────────

午後 1時00分  再  開

○議長  再開いたします。
───────────────────
髙 岡 亮 一 議員 質 問
○議長  次に、5番髙岡亮一議員。
〔5番 髙岡亮一議員 登壇〕
○髙岡亮一議員  質問に先立ちまして、皆さんのお手元にグラフをお配りしております。後ほどゆっくり御覧いただきたいと思います。
  それでは、5番髙岡亮一、質問に入らせていただきます。
  質問に入るに当たり、このたび辞任を表明された安倍総理に対して、心からのねぎらいとエールを送りたいと思います。
  第2次安倍政権発足の平成24年と、それから7年を経過した昨年のデータを比べてみます。日経平均株価が8,500円から2万4,000円と3倍近く上昇したことを背景に、有効求人倍率は0.8%から1.6%に上昇、その結果、完全失業率は4.3%から2.4%まで改善しました。自殺者数が2万7,858人から2万169人へと72%に減少したことは、何よりも確実な成果を見ることができます。
  ひたすら国を思い、無用なパフォーマンス、格好つけとは無縁なところで、あくまで現実に即したかじ取りをしてこられた安倍総理、本当にお疲れさまでした。
  トランプ大統領は、「晋三によって米国との関係はこれまでで最高のものとなった。いずれ日本史上最高の首相と認められる特別な男」と、本心からの思いをツイッターで吐露しました。世界はまだまだあなたを必要としていることは、各国首脳のメッセージから伺うことができます。
  上杉鷹山公が35歳で家督を譲り、自由な身になることで本領を発揮したように、安倍総理におかれましても、世界になくてはならない「美しい日本」を実現するために、さらに邁進されることを切に願います。
  さて、質問に入ります。
  まず、我々の暮らしに直結する日本の財政を巡る今後についてです。
  このたび、我が白岩市長が全国青年市長会の会長に就任されたことについて、心から喜び、応援したいと思います。コロナ禍という未曽有の危機の中、この重大な時期に地方行政を担う若き責任者の代表としての重責が我が白岩市長に授けられたことを鑑み、私も気持ちを大きくして、南陽から日本を動かす気概を持って、市長と共に考えてみたいと思います。
  新型コロナの現況を見るに、PCR検査数が増えれば陽性者数が増えるのは当然。その陽性者も検査に引っかかったというだけで、陽性者イコール感染者ではありません。今も新型コロナによる死者はほとんど増加しないという統計もあります。1日当たりの死者数をほかの死亡原因と比較すると、がん1,024人、心疾患570人に比べ、新型コロナはたったの6人。その死者にしても、「新型コロナによる死者の平均年齢79.3歳、大半が糖尿病や高血圧、腎疾患などの基礎疾患を持っていた」という東京都の発表もあり、本当に新型コロナそのものが死因なのかさえ疑われます。
  アメリカ発の最新のニュースによると、世界で行われている新型コロナのPCR検査が感度を過剰に上げて行われており、PCRで陽性になった人の9割がコロナに感染してない誤判定であることが判明し、そのことも相まって、アメリカのコロナ死者数は5万3,000人から9,180人に修正されたとの情報がありました。
  コロナそのものは怖くなくても、陽性と判断されたことによる世間からのバッシングが怖い。切実なこの問題も、コロナの実態についての正しい認識を持つことで解消されます。
  ワクチン完成を待つまでもなく、既に集団免疫が達成されているとも言われ、世の中全体冷静さを取り戻せば、新型コロナ自体はもはやさほど恐ろしい病気ではないレベルになりつつあると言えます。
  しかし、新型コロナが及ぼしつつある経済、社会への影響は、先般、実質GDP減少率年率換算マイナス27.8%の発表があったごとく、並大抵ではありません。この厳しい経済環境下にあって安倍総理は、いわゆる財政赤字解消を目指すプライマリー・バランス論などの雑音には耳を貸さず、果敢に国債を発行してもろもろの経済対策を実行。その額は既に、画期的な10万円の定額給付金12兆円分も含めて100兆円に及んでいます。2020年度末の国債発行残高は、初めて1,000兆円を超えそうです。
  そうした中、案の定、「後世の大きなツケを残す」、「コロナ後は増税時代が到来する」といった声があちこちから聞こえるようになっています。果たして本当にそうなのか。要するに積み上がった国債1,000兆円は、いずれ返済しなければならない借金なのかどうかという問題です。
  4年前、平成29年の南陽市地区長連絡協議会研修会は、山形財務事務所長の講演会でした。その内容は、国の一般会計予算を月収30万円の家計に置き換え、「生活費としての支出は収入を上回る38万円、過去の借金の利息の支払い分も含めると毎月18万円の新しい借金をしている危険かつ異常な状態」とし、「29年度末の普通国債残高は約15年分の税収に相当する865兆円になると見込まれ、将来世代に大きな負担を残すことになる。」と、ひたすら危機感を訴える内容でした。
  質問タイムになって、家計との比較が腑に落ちなかったので質問しました。「積み上げた借金の結果としての家計の破綻は十分イメージできるが、国家財政の破綻とはどういうことなのか。これまでのお話の中で唯一明るく思えた各国の国債等所有者別内訳によると、日本は90%を国内で保有している。家計で言えば、家族同士で融通し合っているようなもの。日本における国家財政破綻の最悪の事態をイメージさせてほしい。」と質問しました。
  その答えは、「どこの国でも最悪の事態のシナリオは描かないようにしている。そして、そういう事態にならない方策を考えている。破綻した場合どうなるのかは、ギリシャなどでの場合、外国からの支援を仰ぐ。そのためには、外国とのいい関係をつくっておく必要がある。ただ、本当のことを言えば、税収を上げることなんですね。」と締められました。別に対策を聞いたわけではなかったのですが、思わず出た財務省の本音を聞いたように思います。
  そこで、再質問しました。「日本の財政の場合は、税収が足りないから必要な金を国債発行で賄う。その国債は、日銀がどんどん買い取ってくれる。日銀も国の一部と考えれば、バランスシート上、国の借金は日銀の資産になっている。それは相殺できるというのが、この春、日本に来て語ったノーベル賞のスティグリッツさんの主張。それを聞いて、何だ、そういうことだったんだと思った。税金をもっと集めて借金を返すなんてことを考えずに、その分、豊かな暮らしになるように考えたほうがいいと思うが、財務省の立場でスティグリッツさんを論駁してほしい。」。
  その問いに対しては、「もちろんそうなんですよ。家計の場合は、自分でお金をつくることはできないわけですが、国の場合は、日銀券にしても造幣局のコインにしても、政策的に発行するわけなので、自分でつくって、自分で持っているんだからいいんじゃないかという話になるんですが、そうすると、今度はいっぱいお金を発行すればいいんじゃないかという方向にいってしまう。そしたら、貨幣価値がどんどん下がってしまいますので、今よりも大変なことが起こってくる。国債を発行して湯水のごとくお金を使えるということじゃないんだよ、バランスを保っていかねば。まあ、いろんな説があって、自分でつくって、それを金庫にしまっているだけなんだから、最後はチャラにしてしまえばいいとはいうものの、なかなかそういうわけにはいかないわけでして」と、何とも歯切れが悪い答えです。
  立場上、そう言わねばならないのは理解しつつも、基本的にはスティグリッツさんを反駁する答えにはなっておらず、むしろお認めになったと私は受け止めたのでした。
  この議論をネットで紹介したところ、お金や経済について誰にも分かる明快な議論を展開しておられるmespesadoさんという方から、この方は日本人で河村朗さんという方ですけれども、その方から、「インフレは需要が供給を上回るから起きる。むしろ、物があり余って売るに苦労する日本の場合、全くインフレの心配はない」とフォローしていただきました。
  財務事務所長の話は、これで全て論駁されました。私は、この研修会は、財務省による国民洗脳研修会だったと思ったことでした。
  ちょうどこの頃から、現在貨幣理論、いわゆるMMTが日本でも知られるようになりました。その考え方は、自国通貨建ての国債を発行している国は、債務不履行には陥らない。インフレが起きない限り、財政赤字の増大を気にする必要はないし、財政赤字がインフレを起こす危険もないというものです。要するに、金本位制ではない今の管理通貨制度の下での国債は、家計や企業会計のような返さねばならない借金とは違い、日銀が引き受けた国債に見合う金を政府に支払えとは誰も言わない。したがって、後世へのツケにもならないのだから、増税の必要もない。暮らしに必要とあれば、どんどん国債を発行して構わない。生産力が十分あって、供給が需要を上回る今の日本において、インフレの心配もない。それなのに、財政規律、すなわちプライマリー・バランスを守らねばならないという考え方が、この20年、日本の政治を著しく妨げてきたというものです。
  学者の世界よりも実際に現実社会で仕事をする実務家のほうが理解が早いようで、国会でこの議論をリードする安藤 裕衆議院議員、西田昌司参議院議員ともに税理士さんです。この考え方は、国会議員の間でも消費減税主張と相まって、党派を超えて広がっています。
  安倍総理も、財務省を気にして表に出すことはしませんが、その政策展開からして、この考えを理解していると私は思っています。
  時代の大きな変わり目、この時期にあって日本の行く末を考えるとき、暗い未来か明るい未来か、それを決する判断の分かれ目が、このMMT理論を理解するか否かにかかっていると私は断言します。
  現在の日本の政治潮流の最も深い対立は、旧態依然の経済常識にしがみつく財政緊縮派と、物事を原点から考え、人々の暮らしそのものの向上を目指す財政拡大派の対立です。今こそ、財政緊縮派の誤りをただし、財政拡大派が勢いを持って日本をリードしなければ、日本は大変なことになります。
  今日も先ほど来、豪雨被害に対する今後の対策について議論されてきましたが、収支の均衡、プライマリー・バランスを気にして金を出し惜しみする考えは間違っている。MMTの考えは、そのことを明らかにしたものです。
  全国青年市長会長に就任された白岩市長に、このことをぜひ御理解いただきたい。その期待を込めての質問です。
  まず、全国青年市長会会長就任に当たっての抱負と決意をお聞かせください。
  次に、昨年5月18日、シェルターなんようホールで開催されたmespesadoさんの講演会「新時代『令和』を迎えて~明るく生きて行くために~本当のオカネと経済の話」のDVDを御覧いただいたと思います。その感想をお聞かせください。
  ちなみに、この動画はユーチューブにアップし、世界中どこからでも見れるようにしました。「はぐらめい『本当のオカネと経済の話』」で検索してください。
  3番目に、中野剛志著「日本経済学新論」という本の冒頭にあったグラフを御覧いただきたいと思います。それが、皆様のお手元にお配りしてあります上の方のグラフ。この1995年から2015年まで20年間の世界各国名目GDP成長率ランキンググラフを見て、愕然としました。もともとこのグラフは山形新聞の「直言」でおなじみの藤井 聡京都大学大学院教授が作成されたもので、日本は世界唯一のマイナス成長で、断トツ最下位になっています。
  このグラフについては、この間、デフレであった日本に対して、それぞれの国の物価上昇の度合いと、この間、日本が円高から円安に進んだことを考慮して、先進国の実質経済成長率のグラフも示しておきます。それが、下のグラフです。
  いずれにしても、この20年間の日本の低迷は明らかです。1995年には世界のGDPで17.5%のシェアを持っていた日本は、2015年には5.9%にダウン。この間だけでも、中国は2.4%から15.0%まで上昇しています。
  私自身、愕然としたこのグラフ、市長、どう思われたか、率直なお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
  次に、大きな2番目の質問に移ります。
  5月15日付けで、宮内地区長会長と宮内から新しい拠点をつくろう会から出された、宮内から新しい拠点をつくろう会最終報告書についてお尋ねします。
  この報告書は、宮内公民館改築問題がきっかけとなって発足した会が、足かけ3年にわたって議論を重ねてきた結果としての報告書です。この報告書に全て同調するものではありませんが、私も会の一員として議論に参加し、その中で私なりの構想を育ててきました。この問題は、先の質問の日本の財政についての質問とも関連しつつ、南陽市が自由な発想を持って明るい未来に向かうことができるかどうか、そのための試金石と考えます。
  その観点から質問します。
  まず、最初に、この最終報告書を読まれてどう受け止められたか、そのことをお聞かせください。
  次に、宮内公民館は、昭和57年4月、新市庁舎移転に伴い、その年の10月施行の南陽市文化センター設置条例に基づき、市民の文化活動を助長し、芸術及び文化の向上に寄与する目的で設置された南陽市文化センターと併設されるものです。このことが、宮内から新しい拠点をつくろう会の議論の前提です。
  そこで、お尋ねします。
  1つ、現在、南陽市文化センターとしての予算措置はあるのかどうか、また、かつてどの程度あったのか。
  2番目、コロナ禍で多くの観光地が苦しむ中、熊野大社のみは若い男女カップル、女性グループを中心に日々多くの参拝客を集めております。いまや熊野大社は、県内出羽三山に次ぐナンバー2の人気神社の地位を獲得しています。この勢いを官民挙げて生かしたい。
  そこで、今の宮内公民館の場所を、改めて南陽からの文化発信拠点、南陽市文化センターとしての整備を考えてはどうか。
  3番目、蔵楽を今後宮内公民館として使用するとしたら、改修整備等クリアしなければならないこと、どうしたことが必要となるか、このことをお尋ねしたいと思います。
  以上、よろしくお願い申し上げます。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  5番髙岡亮一議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、全国青年市長会会長就任に当たっての抱負と決意でございますが、新聞報道でもありましたとおり、このたび全国青年市長会の会長に選任され、9月1日からその重責を担うことになりました。力不足ではございますが、多くの皆様からの御協力を得て、職責を果たしてまいりたいと存じますので、何卒よろしくお願いいたします。
  この会は、49歳までに当選した市長が集まり、会員同士の研鑽と地方自治の発展に寄与することを目的としております。
  毎年のように起こる豪雨災害等の災害支援では、青年市長会のネットワークを生かし、物的、人的支援を迅速に行っており、万が一災害が起きた場合には、私も会長として陣頭指揮を取ってまいります。
  また、コロナ禍で難しい局面もございますが、各市の先進的な取組みや施策について情報交換を行うなど、本市と全国を結ぶ縁となるよう、精いっぱい努めてまいります。
  次に、2点目の講演会「新時代『令和』を迎えて」のDVDについてでございますが、このDVDを拝見いたしましたところ、講師の方も聴衆の皆さんも大変熱心な講演会であったと感じたところでございます。
  次に、3点目の1995年から2015年までの20年間の世界各国名目GDP成長率についてでございますが、これにつきましては、どの国の通貨で比較するのか、また、名目GDPと実質GDPのどちらを使うかなど、見る角度により捉え方が違ってくることがございます。一概に申し上げることは適切ではないと存じますので、御理解を賜りますようお願いいたします。
  次に、宮内から新しい拠点をつくろう会最終報告についての1点目、この最終報告書をどう受け止めたかでございますが、宮内から新しい拠点をつくろう会におかれましては、宮内地区を中心として多くの市民の方々、市外、県外の方も参加し、例会、勉強会、講演会などを通じ議論を重ねられ、報告書を策定されたとお伺いしております。まずもって敬意を表する次第でございます。
  報告書で御提案いただいた内容につきましては、会の皆様の思いが詰まったものと理解いたしておりますので、宮内公民館整備を検討するに当たり参考にさせていただきたいと考えております。
  次に、2番目の質問の1点目、現在、南陽市文化センターとしての予算措置はあるか、また、かつてどの程度であったかについてでございますが、南陽市文化センターは、設置時から現在まで公民館費の中に含まれた形での予算措置となっており、その中で施設運営がなされております。
  次に、2点目の今の宮内公民館の場所を、改めて南陽からの文化発信拠点、南陽市文化センターとしての整備を考えてはどうかでありますが、熊野大社が県内の人気神社の上位となっていることは、大変喜ばしいことであります。宮内地区は熊野大社を有し、様々な歴史、文化を継承する地域でありますが、宮内公民館の現在の場所を今後どのように活用していくかについては、様々な可能性を模索しながら検討してまいります。
  次に、3点目の蔵楽を今後宮内公民館として使用するとしたら、改修整備等どうしたことが必要となるかでありますが、交流プラザ蔵楽については、1号館から3号館までの3棟からなり、多目的ホール、会議室、和室、展示室等がございますが、宮内公民館として使用する場合、今後の社会の在り方を踏まえ、公民館に求められる機能を十分検討していくことが必要と考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  正直、何か気抜けした答弁で、本当だと御丁寧な答弁ありがとうございましたという言葉を用意していたんですけれども、どうもその言葉が出しにくい答弁で、再質問というか、そういうふうにしなければならないんだと。
  その前に、やっぱり市長、せっかく青年市長会の会長になった、その意気込み、その思いは伝わってきましたので、それは高く評価します。
  ただ、日本から、日本の若い市長の間でそういった立場に推される市長として、やっぱりいろんなことに対してやっぱり前向きに。その辺で素直にという言葉を思ったんですけれども、もっと素直に対処する必要があるんではないかなというような思いを、私も73になったので、ちょっと年寄りぶって申し上げたいと思います。
  あと、これはどう言ったらいいかですけれども、まず、講演会、熱心な、それをお聞きしたかったんでないことは市長自身お分かりになると思いますので、一体その内容に対して、市長自身たしか会計事務所に勤められた、そういった経験もおありと聞いていますし、そういったことで、本当に内容の面での評価を私は聞きたかった。それ、何でもいいです。思いついたこと何でもいいんで、それ改めて、それ、ちょっともう一回お聞きしたいです。お願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  講演のDVDについての中身でありますけれども、確かに緊縮財政一辺倒で国の成長はないということについて、私も同感でございます。したがいまして、様々な経済政策を国においては機動的に、そして規模感もしっかりと確保した上で、効率的に効果的に行っていただきたいというふうに思っております。
  ただ、この財政理論については、国と地方と違うということは、髙岡議員も御承知のとおりだというふうに思います。国においては通貨発行権があるということで、地方基礎自治体とは決定的に違う機能を有しております。そういったことで、この国における経済理論と、それから地方の基礎自治体における経済理論は、当然ながら同一の考えによることはできないということ。
  それから、借金あるいは国債等に縛られずにという点については同感でありますけれども、一方で、国の信用というものはやはりあるんだろうというふうに思っています。その信用が毀損された場合に、やはりギリシャあるいはアルゼンチン、様々な国で現実に経済危機が起こっていると。その経済危機をもしこの理論において回避できるのであれば、その方法を各国とも取っているだろうというふうに思うと、現実の国の経済政策においては、いろいろと難しい側面もあるんだろうということも感じたところでございます。
○議長  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  MMTというのは、この考えは一応アメリカ発祥になっているわけですけれども、これが日本に入ってきて、ああ、日本のほうが、これ本当にスムーズにこの理論、考え方というのは適応になるんではないかというのが、日本の信用力という言葉言われたんですけれども、日本の力はどこにあるかと言ったら、やっぱり供給力なんです。日本のこれまでの、もちろん江戸時代からずっと昔からあるわけですけれども、とりわけ戦後のあの悲惨な大戦の後から立ち上がって、日本が、先ほど言った、一時は15%と、世界のGDPのシェアの、そこまで日本が伸びた。ところが、そこで止まってしまって、その後伸びなかった。もうデフレ。デフレというのはどういうことかというと、供給のほうが需要より多い。だから、日本の場合、全然インフレは心配する必要がない。
  なんで、ギリシャがああいうふうになったか。ギリシャはユーロ頼みなの。自分の国の金を使う、自分の国で金を発行することができない。それでギリシャはああいうふうな目に遭った。
  日本は、先ほども言いましたように、90%は中で賄っている国債なんだと、金がなくなったら、日本は幾らでも金を作ることができる。インフレの心配はない。その辺をこのMMTは言っているわけで、この間のDVDもじっくり見ていただくと、そういったことが一々分かっていただけるはずです。
  そのほかに、私も資料等もあのとき差し上げていますので、ぜひ、改めてまた御覧いただきたいと思う。
  それから、地方と国は違うと言うんですけれども、国で発行した、国で金を作るといっても、一応それは今どういう形になっているかというと、国債で発行して、それを日銀が買う。そして、日銀が買ったことで、金が世の中に出回るというのは、国債の今の仕組みなわけです。
  じゃ、地方ではどうするのか。実はこの考え、非常にいい考えが最近出ていまして、地方債も日銀に買ってもらうようにしたらいいんでないかと。恐らくこれからのいろんな流れとしては、このMMTがみんなに理解されるようになれば、地方債も日銀で買ってもらう。本当に必要な金ならば、例えば先ほどから話になってきました豪雨災害に対する対策、これだけの金がどうしても必要なんだと、そうしたら、地方債を発行して、それを日銀に買ってもらう。そういったやり方も、これからは十分考えられるということが、このMMTの考え方の中に、背景にはあるわけです。
  さっき素直になってほしいと言ったのは、そこら、ああ、すごいと、これは確かにそうなんだということを、いろんな理屈抜きに自分の感覚でちょっと見てほしかったというふうなことなので、その辺、またここで先に言ったあれで、髙岡、何言い出したんだというようなことの思いもあるかもしれませんので、ちょっとあれなんですけれども、そういったふうなことで、改めてこれからそれについて考えるきっかけにしていただきたいと思います。
  それから、グラフについて、先ほどの市長言われたように、これも素直になってほしいということなんですけれども、このグラフ、単純に見てどう思ったかということだったんです。だから、それ確かに名目GDPなんで、じゃ物価の上昇、ほかの国はインフレがどんどん進んでいる国と日本、デフレの日本と比較したら比較にならないんじゃないかと。それから、日本はずっとこの20年間、円高から円安になってきた。それで比較にならないんじゃないか。そういったふうなことも当然あるわけで、そういう意味で2番目のグラフをつけ加えたわけです、今日、急遽。そんなわけなんで、そこ理解していただきたいと思います。
  素直に、もう一回、再答弁お願いしたいと思うんです。このグラフで、今住んでいる日本、そしてその中のリーダー的存在でもある白岩市長として、素直にどう思われたか、お願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  素直の定義でありますけれども、私、やはり立場上、何か物事を発する、言葉を発する場合には、事実に基づかなければいけないということはふだんから注意しているところでありまして、まず、これを拝見して、これはどの程度信用性がおけるものかというのが、私の素直な気持ちでございます。これ、髙岡議員に対してどうということでは全くなくて、誰から言われた、どこのどの議員の方から言われたとしても、あるいは県会議員、国会議員から言われたとしても、この資料は判断の材料とするのに適切な依拠すべき資料であるのかどうかというところが、今求められているメディアリテラシー、自分の頭でしっかりとその適切さを判断していかなければいけないというふうに思っています。
  この下のグラフもつけていただいたところ、上のグラフではマイナス20%なんだけれども、下のグラフではプラス18%だと。世界の中では下位、当然ながら下位ではありますが、全く違う状況が2つのグラフに表れているということですので、やはり切り取り方によって、これはこういう切り取り方だからこうなるけれども、違う切り取り方ならこういうふうに見えるというような複眼的な俯瞰的な視野を持っていろいろなものを判断しなければいけないというのが、素直な気持ちでございます。
○議長  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  市長、前から市長は素直な方だと私も思っていますので、そういった形の素直さが、今回この答弁になったのかと、改めて了解いたしました。
  ただ、やっぱり物足りないんだな、正直。これでは駄目なよ。やっぱりこれからどうするかと、それ前向きな姿勢でないと、どんどんどんどん世の中の緊縮財政のままに落ち込んでいってしまいますよと。言いたくないけれども、やっぱりいつまでも身の丈ではなくて、やっぱり脱却、このコロナ危機、これをきっかけに、そして、たび重なる豪雨災害をこの一つのばねにして、そして、青年市長会の会長就任をさらに大きなばねとして、飛躍してほしい。市長の肩に南陽市がかかっている、そう私は本気で思っています。
  それで、2番目の質問。
  これ実は昭和50年代、我々商工会、宮内商工会青年部で、それこそ本気になって死に物狂いでいろいろやっていた。その最後のとどのつまりが、南陽市の市庁舎移転。それで、その後もまだ息の根止められるようなこと、いろいろ宮内の場合あったんですけれども、一応あの当時の運動の中では、あれが一つとどめだった。
  そのとき、市庁舎こっちに来るなとはもう言えない、当時、新山市長でした。我々、新山市長を呼んで、それこそがんがんとやりました、本気こで。そういう中から、じゃ今の市庁舎をどう使うかと、そういった中から出てきたのが南陽文化センターだった。公民館と十把一からげのものと違う。我々宮内の人間にとっては、いろんな思いがこもっている。
  実は、当時、南陽文化懇話会、伊藤長太郎さん、それからあと芳武茂介さん、そういう方々が中心になって、あそこに昔の製糸の資料を集めた、製糸業の資料を集めた資料館を造ろうという動きがあって、当時の新山市長もよかろうと。そして、一生懸命になったいきさつがある。そういったことも相まっての南陽市文化センターだった。
  ところが、残念ながら、いろいろなことがありまして、それも頓挫してしまい、そして、南陽市文化センターは看板だけで、今までずっと一応名前だけ、本当に名前だけでつながってきているわけですけれども。当時を、今から40年近く前、その頃を思い出すと、こっちも正直今回、腹が立ってきたというところ。これを、あのときの俺たちの思い、それがふつふつとよみがえってきた。あの頃と比べて宮内というのは、本当に情けない。
  そういう中でのおくまんさまのナンバー2、これ何が根拠だと。これ、毎年、神社ランキングというのが出る、結構平積みになっている本なんです、本屋で。私、最初に八文字屋でこれを見て、えっと思ったんです。これの都道府県別日本の神社ベストランキング235というのがあって、これの1位が出羽三山神社15ポイント、2位が熊野大社7ポイント、南陽市、東北地方で最高の熊野神社の聖地として、日本三熊野の一つとされる神社、そう書いてある。そして、その後に続くのが上杉神社。その後が鳥海山の大物忌神社、そして5位が荘内神社。今年は熊野大社、そこにしか名前出ていなかったですけれども、ここ2、3年、私これ見ていますけれども、いつも熊野大社は注目される。
  そういった動きの中で、この間、日曜日、どげなものかと思って行ってきた。そしたら、鳥居の場の駐車場もいっぱい、それから小学校の駐車場もいっぱい、そして、あの公園下の駐車場もいっぱいでした。1時半頃です。それで、次の日、神社で聞くと、当日500人は参拝の客があった。そして聞くと、その前の土曜日のほうがもっとあったよと。平日もある。しかも、それが若い人なんです、女性が多い。これをありがたいと思って、何とか生かす方法はないか。そういったときに、この南陽市文化センターと熊野大社が結びつく。
  この南陽市文化センターは、今回の私の質問は、本当に序論です。これから何回も積み重ねていきたいと思います。
  とりあえず今回そういったことで、そういった今、宮内に熊野大社を中心にして勢いが出ている中で、これ何とか南陽市全体として生かしてほしい。その施設として、一つの拠点として、南陽市文化センターを考えてほしいということ。そういったことが背景にあっての今回の報告書でした。そこ、御理解いただいて、改めて市長の、それこそ素直な気持ちをお聞かせください。よろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  四十数年前の宮内地区の髙岡議員をはじめとする皆さんの地域を愛する心が、どのように現在につながっているのかというお話を私初めて伺って、お話から皆さんの気持ちがほうふつとするような心持になったところです。そういったことも踏まえ、そして今現在、大変喜ばしいことに熊野大社、そして、氏子の皆さんやまちの皆さん、様々な皆さんの努力によって、熊野大社が多くの人に来ていただける神社になっているということは、南陽市としてもぜひ生かしていきたい。
  そして、その文化というものの大切さも、この宮内公民館の整備に当たってはこれは忘れてはいけない大切な要素だということを改めて感じた次第であります。
  そうしたことも踏まえて、まだ具体的にはお話をする段階ではありませんけれども、宮内公民館の整備は確実に進めてまいりたいというふうに思っております。
○議長  5番髙岡亮一議員。
○髙岡亮一議員  いや、その言葉、今日確認できてよかったです。一緒に頑張っていきましょう。よろしくお願いします。
  これで質問を終わります。ありがとうございました。
○議長  以上で、5番髙岡亮一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  ここで、暫時休憩といたします。
  再開は2時10分とします。

午後 1時50分  休  憩

───────────────────