令和３年１２月６日（月）午前10時00分開議

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議事日程第２号
令和３年１２月６日（月）午前１０時開議

　日程第　１　一般質問

　　　散　　　会
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本日の会議に付した事件
　議事日程第２号に同じ
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出　欠　席　議　員　氏　名

◎出席議員（１７名）
　１番　伊藤　英司　　議員　　　　２番　佐藤　憲一　　議員
　３番　山口　裕昭　　議員　　　　４番　島津　善衞門　議員
　５番　髙岡　亮一　　議員　　　　６番　高橋　一郎　　議員
　７番　舩山　利美　　議員　　　　８番　山口　正雄　　議員
　９番　片平　志朗　　議員　　　１０番　梅川　信治　　議員
１１番　川合　　猛　　議員　　　１２番　髙橋　　弘　　議員
１３番　板垣　致江子　議員　　　１４番　髙橋　　篤　　議員
１５番　遠藤　榮吉　　議員　　　１６番　佐藤　　明　　議員
１７番　殿岡　和郎　　議員

◎欠席議員（０名）


説明のため出席した者の職氏名

白岩　孝夫　　市長　　　　　　　　　　大沼　豊広　　副市長
嵐田　淳一　　総務課長　　　　　　　　吉田　弘太郎　技術調整主幹
嶋貫　憲仁　　みらい戦略課長　　　　　佐野　　毅　　情報デジタル推進主幹
髙橋　直昭　　財政課長　　　　　　　　矢澤　文明　　税務課長
髙野　祐次　　総合防災課長　　　　　　鈴木　博明　　市民課長
尾形　久代　　福祉課長　　　　　　　　大沼　清隆　　すこやか子育て課長
穀野　純子　　ワクチン接種対策主幹　　島貫　正行　　農林課長
寒河江　英明　農村森林整備主幹　　　　長沢　俊博　　商工観光課長
粟野　　清　　建設課長　　　　　　　　佐藤　和宏　　上下水道課長
大室　　拓　　会計管理者　　　　　　　長濱　洋美　　教育長
穀野　敏彦　　管理課長　　　　　　　　佐野　浩士　　学校教育課長
山口　広昭　　社会教育課長　　　　　　土屋　雄治　　選挙管理委員会事務局長
細川　英二　　監査委員事務局長　　　　安部　浩二　　農業委員会事務局長
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事務局職員出席者
安部　真由美　事務局長　　　太田　　徹　　局長補佐
江口　美和　　庶務係長　　　丸川　勝久　　書記

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開　　　　　　議
○議長（髙橋　篤議員）　　御一同様、御起立願います。
　　傍聴席の方もお願いします。
　　おはようございます。
　　御着席願います。
　　これより本日の会議を開きます。
　　ただいま出席されている議員は全員であります。
　　よって、直ちに会議を開きます。
　　本日の会議は、お手元に配付してございます議事日程第２号によって進めます。

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日程第１　一般質問
○議長　　日程第１　一般質問であります。
　　本定例会において一般質問の通告のあった議員は７名であります。
　　一般質問においては、発言される議員、答弁される執行部ともに簡明に行い、その成果が十分得られるよう、そして市民の負託に応えられるよう、特段の御配慮をお願いいたします。
　　それでは、順序に従い一般質問に入ります。
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山　口　裕　昭　議員　質　問
○議長　　最初に、３番山口裕昭議員。
〔３番　山口裕昭議員　登壇〕
○山口裕昭議員　　おはようございます。
　　３番山口裕昭です。
　　初雪も降り、本格的な冬の到来が間近になってまいりました。本年の積雪は平年並みの予報のようですが、今後市内道路や施設の除排雪も本格的に始まることとなります。作業に当たる除雪組合の方々や市担当者の方には御苦労の多い時期となりますが、ぜひとも安全第一で市民生活をお守りいただきたいと思います。
　　それでは、先に通告した内容に沿って質問をさせていただきます。
　　最初に、来年の７月に任期満了を迎えます市長選挙についてお伺いします。
　　先日、政権選択を行う総選挙において、与党が安定多数を確保する結果となりました。これは、この困難な問題が山積する状況の中、国民の意思は政治の安定と継続性を求めたものと思います。
　　本市においては、来年７月に任期満了により市長選挙が予定されているわけですが、新型コロナの感染対策や、その収束に向けた経済対策など、市政の継続性が必要な難問はまさに山積しております。
　　今後の市政運営の円滑化を図るためにも、来年の任期満了に向け市長自らの進退を明らかにすべき時期に来ていると考えます。先日の新聞でも既に出馬の意思について報道されていたようですが、改めて市長のお考えを伺います。
　　次に、アフターコロナに向けた経済対策について伺います。
　　先の６月議会でコロナ禍の経済対策について質問を行った際に、このまま順調にワクチン接種が進めば、秋以降に急激に感染が収束する可能性について言及いたしましたが、ワクチン接種の進展等により、10月以降感染が急速に減少傾向となっている状況です。
　　この間、自治体の緊急事態宣言が全て解除され、オミクロン株発生によるリスクは考えられるものの、国内は一気にアフターコロナへの動きが進んでいます。
　　６月議会では、コロナ収束後の経済対策として、収束傾向が定まった後では後手に回るため、感染拡大局面でこそ出口戦略として検討を進めるべきと提言させていただきました。
　　先んずればすなわち人を制し、遅れればすなわち人の制するところになるとの故事成語にもあるように、全国全ての自治体がアフターコロナの流れに一気に動き出す中で、初動が遅れれば、どんなによい施策を行っても陳腐化してしまう可能性さえあり、今回のような全国同時に経済が動き出す状況下では、スピード感こそが必要であると考えます。
　　このことを踏まえ、以下の質問を行います。
　　１、６月の一般質問では、コロナ収束後の経済対策について今のうちから準備を行うべきと提言いたしましたが、進捗を教えていただきたいと思います。
　　２番目に、市内の経済を考えたとき、まずは観光業と飲食業の復興が急務だと考えますが、ほかの自治体に先んじて行った、または行う予定の施策はあるか教えていただきたいと思います。
　　３番目に、現在様々な自治体でワクチンパスポートの活用の動きが出てきており、その提示により様々なインセンティブを付与する場合もあるようです。６月、９月の一般質問でも提言いたしましたが、企業と顧客がお互いに安心できるウィン・ウィンの状況をつくり、経済を活性化させるためには、ワクチン接種証明の活用は必要だと考えます。改めて導入について再考を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
　　４番目に、2019年の９月議会で、地元の中小企業が活躍できるビジネス環境を創出し、地元企業を成長させることにより地域経済を活性化させる施策として、エコノミックガーデニングという取組を紹介させていただきました。
　　エコノミックガーデニングとは、1987年にアメリカコロラド州のリトルトン市で始まった政策で、大まかに言えば、地元企業が成長する環境をつくる政策と言えます。これは、例えれば、地域経済を庭、地元の中小企業を植物に見立て、地域という土壌を生かして地元の中小企業を大切に育てることにより地域経済を活性化させる政策であり、長期的な中小企業の振興効果が見込まれる施策として広く取り入れられています。
　　エコノミックガーデニングでは、選択と集中が基本的な考え方であり、本市のように小規模で中小企業が市内経済の中心である自治体が、限られた予算をうまく活用して企業育成を行うために適した施策と言え、アフターコロナの状況下で今後市内の経済を活性化させるために最も適した施策であるように考えられます。
　　今後、他自治体との差別化を図り、市内経済を活性化させるためには、このような試みも必要ではないかと思うんですが、どのようにお考えでしょうか。
　　最後に、南陽市ゼロカーボンシティについて伺います。
　　先日、イギリスのグラスゴーで開催されたＣＯＰ26が閉幕いたしました。その中では、我が国においても、今後の脱炭素社会への転換について取組を加速させていく方向性が示されております。
　　しかしながら、国内の電源構成は、ＣＯ２排出についてシンボリックな存在となっている石炭火力発電が大きなウエートを占めている現状であり、国内の石炭火力が石炭ガス化技術やアンモニアとの混焼技術によりＣＯ２の排出量が世界でも最低水準になっているとはいえ、その姿勢について多くの疑問の声もあるようです。
　　本市においては、昨年12月23日に南陽市ゼロカーボンシティ宣言を行い１年近くが経過しており、そろそろ具体的な方針や成果が見えてくるころであると考えます。
　　このことを踏まえ、本市が今後2050年までにカーボンニュートラルを達成させていくという大きな目標にチャレンジしていく上で、確認しておきたいことを何点かお伺いいたします。
　　最初に、南陽市ゼロカーボンシティ宣言を行ってから１年近くが経過しているわけですが、その後どのような具体的取組がなされたのか。また、今後の具体的な取組について現在計画している内容があれば教えていただきたいと思います。
　　次に、カーボンニュートラル達成のためには、再生可能エネルギーの活用が必須であると考えますが、再生可能エネルギーは自然環境に左右されるものも多く、地域間での向き不向きの問題もあります。しかし、その中でも太陽光発電は一般的に多くの自治体、地域で設置されている汎用性の高い電源であると考えます。
　　設置に当たっては、景観や環境負荷などの問題もありますが、今後本市においてカーボンニュートラルを進めていく上で、積極的な導入または振興策を取る計画があるのか伺います。
　　３番目に、カーボンニュートラル達成のためには市内施設の省エネ化が必須で、大胆な設備投資が必要な場合もあると考えます。
　　限られた財源の中で事業を進めていくには、優先順位を設定した上で計画的な予算執行が必要になりますが、優先順位の設定の基準はどのように決めるのでしょうか。
　　以上、壇上からの質問といたします。市行政として御答弁いただける範囲で、誠意のある御答弁をよろしくお願いいたします。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
〔白岩孝夫市長　登壇〕
○市長　　おはようございます。
　　３番山口裕昭議員の御質問にお答え申し上げます。
　　初めに、１点目の来年の市長任期満了に向けた進退の御質問にお答えいたします。
　　私は、平成26年７月の市長就任以来、身の丈に合った対話のある市政を基本姿勢に、市政の発展と市民福祉の向上のため、全力を市政運営に傾注してまいりました。
　　１期目から掲げております「子どもを産み育てやすいまち」、「年をとっても安心して暮らせるまち」、「人が集まりにぎわうまち」という政策の三本柱について、保育施設や高齢者施設の充実、南陽病院の改築、医療的ケア児施設誘致、ラーメン課プロジェクトなど、多くの面で政策的に進展することができましたのも、議員各位をはじめ市民の皆様、市職員の御理解、御協力のたまものであり、改めて深く感謝申し上げます。
　　しかし、昨年来のコロナ禍は、世界で２億6,000万人の感染者、500万人を超える死者を数え、我が国においても社会に甚大なダメージをもたらしております。
　　本市においても、昨年４月の最初の感染以来、今年９月14日までに128例の感染が確認され、クラスターも発生するなど、かつてない感染症への迅速な対応を迫られてまいりました。そうした未曽有の困難の中でも、昨年の特別定額給付金支給事業や本年のワクチン接種事業、クラスター対応など、スピード感を持って何とか実施できましたのも、議員各位の御理解と市職員の職務への懸命な精励のおかげであり、この経験を今後もしっかり生かしていく必要があります。
　　現時点で国内では落ち着きを見せておりますが、海外では新たな変異株であるオミクロン株が急速に拡大しつつあり、国内でも先日感染が確認されたところです。いつ起こるか予断を許さない第６波、第７波への備えを怠ることなく、市民の健康と生活を守っていかなくてはなりません。
　　また、コロナ収束後を見据え、市民生活に直結する事業を最優先としつつ、多発する自然災害への対応やＳＤＧｓ、人口減少などの社会的課題に果敢に立ち向かうとともに、南陽市とつながり、南陽市に集う多様な知見を有する人々との御縁を結んで、南陽を世界ブランドにという壮大な構想をぜひ実現したいと強く思っております。
　　その思いを御支援いただいている市民の皆様にも御理解いただき、先人の皆様が築いてこられたこの南陽市を次世代にしっかりつなげていく重責を引き続き担わせていただきたく、本日ここに来年の市長選への立候補を正式に表明いたします。議員各位並びに市民の皆様方には、今後とも市政発展と市民福祉の向上のため、御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げます。
　　次に、アフターコロナに向けた経済対策についての御質問の１点目、コロナ収束後の経済対策の進捗状況についてでございますが、市民生活を下支えし、新型コロナウイルス感染症の拡大により売上げが激減した地元商店等における消費を喚起するため、南陽市緊急経済対策事業第11弾、市民生活・地元店応援プレミアムクーポン事業を６月から実施しております。
　　発行総数４万5,000枚、総額１億8,000万円の事業規模で、市内事業者299店舗が登録し、購入した店舗等で使用できるクーポンとして、１枚4,000円のものを3,000円で販売しております。利用期間は12月末までとしており、年末の需要期にも効果があるものと考えております。
　　また、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ旅行需要を掘り起こし、観光客の流れを取り戻すため、市内の旅館等に宿泊された方に、宿泊料金の割引及び飲食等に利用できるクーポンを発行することで、市内経済に波及効果をもたらすため、南陽市緊急経済対策事業第14弾、南陽市誘客キャンペーン事業、ウェルカムなんようを実施いたしました。
　　10月18日から11月30日までを宿泊割引対象期間として全体で5,000泊分を措置し、宿泊者１名１泊当たり宿泊料金の２分の１、上限5,000円を割引し、さらにその宿泊者に１泊当たり2,000円のクーポンを進呈し、市内での買物、飲食等に御利用いただいたものでございます。
　　２点目の観光業と飲食業の復興における他の自治体に先んじて行った、または行う予定の施策についてでございますが、１点目でも申し上げました第14弾南陽市誘客キャンペーン事業、ウェルカムなんようでは、10月の時点で国のＧｏＴｏトラベルが停止され、県の県民泊まってお出かけキャンペーンもほぼ完売となり、支援の空白状態でもありましたので、感染状況が落ち着きを見せたタイミングでスタートしたく、補正予算を専決処分させていただき、実施いたしました。
　　ほかの自治体でも宿泊割引事業を実施しておりますが、全国からの宿泊者を対象としているのは県内では当市が初でございます。首都圏はもとより、関西や九州地方からの利用者もあり、効果が高かったものと考えております。
　　今後につきましては、なんようしのラーメンカードラリーを12月17日から２月28日まで実施いたします。ラーメンを題材にした人気漫画とのコラボレーションにより、南陽市のラーメンを多くの方に食べていただきながら全国の方に南陽市を訪れていただき、市内の観光振興と消費喚起とともに、今回は市内の宿泊施設に宿泊した方を対象に加え、宿泊利用の促進も図ってまいります。
　　また、やまがたアルカディア観光局では台湾の現地法人による営業活動を行っており、２月には台湾のエージェントに置賜エリアを紹介するオンラインツアーを実施する予定です。コロナ収束後のインバウンド需要取り込みに向け、観光誘客促進に努めてまいりたいと考えております。
　　なお、新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金の追加配分の状況に注視し、さらなる積極的な経済対策も検討してまいります。
　　３点目のワクチン接種証明の導入についてでございますが、市が独自に証明書を発行することは考えておりませんが、国におきましてワクチン接種証明書のデジタル化を12月中旬頃を目途に行う方向で動いておりますので、本市といたしましても、その活用方法については国の方針に沿った対応を検討してまいります。
　　４点目のエコノミックガーデニングについてでございますが、エコノミックガーデニングは、企業誘致だけに頼るのではなく、地域の中小企業が成長することによる地域経済活性化を目指すもので、行政や商工会、経営者、金融機関、学校、市民団体などが有機的に連携しながら地元の中小企業が活動しやすいビジネス環境をつくるための施策を展開するもので、市内経済活性化の上でも有効であるものと考えます。
　　現状、地域の中小企業を支援する事業として、工場等の立地を支援する企業立地奨励金、新たな創業を支援する創業支援補助金、新たな設備投資を支援する先端設備等導入計画の認定、新たな雇用を創出する国の委託事業の地域雇用活性化推進事業に、商工会、観光協会、赤湯温泉旅館協同組合、金融機関といった関係団体と連携して取り組んでおります。
　　また、本市と包括連携協定を締結している東京大学先端科学技術研究センターや南陽高校、小中学校等、幅広い教育機関との連携の取組の中でも、市内企業の育成につながるよう努めてまいりたいと考えております。
　　エコノミックガーデニングの考え方を取り入れ、より効果を高めるためには、中小企業の新しい取組を支えるための様々な機関とのさらなるネットワーク構築が必要と考えられますので、ほかの自治体の取組などを研究してまいりたいと存じます。
　　次に、南陽市ゼロカーボンシティについての御質問の１点目、ゼロカーボンシティ宣言後の具体的な取組と今後の具体的な取組についてでございますが、市の地球温暖化対策実行計画事務事業編を本年５月に更新し、公共施設における温室効果ガス削減の具体策を定め、７月には、本庁舎及び上下水道庁舎において二酸化炭素の排出量がゼロの電力を30％導入し、市域における温室効果ガスの直接的削減に寄与しているところでございます。
　　また、今後の具体的な取組についてでございますが、南陽市全体を対象とした地球温暖化対策実行計画を策定するため、現在、再生可能エネルギー導入目標策定事業に取り組んでおり、導入可能なエネルギーの種類や規模、可能性等を調査している段階です。年度内には目標が設定できるよう事業を進めておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
　　次に、２点目の太陽光発電の積極的な導入についてでございますが、市では地球環境の保全のため、平成25年から太陽光発電システム設置費用補助金を創設し、太陽光発電システムの導入を支援してきており、昨年度までの８年間で111件の導入実績となっております。
　　今後の振興策等につきましては、現在進めている再生可能エネルギー導入目標策定事業の中で検討していきたいと考えているところでございます。
　　次に、３点目の省エネ化推進のための優先順位の設定についてでございますが、議員御指摘のとおり、ゼロカーボン達成のために省エネルギー化の推進は必須であると考えております。
　　市内公共施設の省エネルギー化を推進していく場合の優先順位については、温室効果ガスの排出量が多い施設から対処することを想定しておりますが、限られた財源の中での推進となることから、国の補助金等の動向も注視しながら、費用対効果や温室効果ガスの削減効果等の観点も含めて計画的に進めていきたいと考えているところでございます。
　　以上でございます。
○議長　　再質問に入ります。
　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　それでは、再質問をさせていただきます。
　　最初に、市長選出馬の意向について、今市長のほうから力強いお言葉をいただきました。
　　１つお伺いしたいんですけれども、３期目を目指す上で、先ほど何点か優先するというか、行う課題ということをお聞きしたわけですけれども、今、日本全国コロナ禍で大変な状況になっています。私としては、やっぱりそのコロナ禍からの経済復興という、この後もアフターコロナについてという部分でお伺いしますが、その部分が一番大事ではないのかなと思っているんですけれども、それについての決意についてもう一度お聞かせください。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　議員おっしゃるとおり、このコロナからいかに回復していくかということが今最も喫緊の課題というふうに捉えております。
　　今回のコロナについては世界的なパンデミックということで、こういった規模の経験というのは、日本においてはＳＡＲＳ等を含めて、これだけの規模はなかなかなかったわけでありまして、本当に未曽有の状況でございます。そこからいかに脱出していくかというのは、国あるいは県も今必死にその施策を考えているところというふうに思いますが、本市においてもこれまでの経験が通用しない、我々が経験したことのない状況を踏まえ、過去の経験に基づかずに新たな考え等を積極的に導入して、本市の経済活性化、そして市民の健康、生命を守っていくと、その責務を果たしてまいりたいというふうに思っております。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　ただいま力強いお言葉をいただきましたけれども、コロナ禍からの経済再生と財政健全化という相反する問題を解決するためには、市政運営の継続化が必要であると考えます。市長には、覚悟を持って３期目の挑戦ということで頑張っていただきたいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
　　続いて、コロナ関連の質問のほうに移らせていただきます。
　　現在、オミクロン株というのが発生しまして、経済再生どころではないような風潮が見られますけれども、まずはデータによる現状把握が必要であると考えます。
　　ここで、ちょっと長くなるんですけれども、ネット配信された記事のほうから、必要部分を抜粋して紹介させていただきます。
　　厚生労働省の新型コロナウイルスの感染症対策アドバイザリーボードの資料がネットで公開されていますけれども、ほぼ毎週行われている会議の資料を見れば、時系列で状況の変化を把握することが可能だと。毎週同じ表とグラフを作っているんですけれども、一次情報が整理されているため、このデータを統計的に分析すればほとんど答えが出ると書いてあります。
　　感染しやすさを表しているのは10万人当たりの新規陽性者という数字で、この数字を時系列で並べると極端に数値が下がっています。第５波真っ盛りだった８月を100とすると、11月の未接種は3.4、１回目のみは8.3、２回目済みでは9.4で、平均して8.0と、10分の１以下になっています。未接種の方でもピーク時の30分の１の感染しかないというのは何を意味するかというのが一つのポイントだとあります。
　　感染しにくくなっている要因は多分集団免疫ではないかとこの記事では言っているんですけれども、集団免疫というのはまずワクチンの効果そのものだというふうにあります。ワクチンの２回目接種を集団免疫と見立てると、７月末で28％、８月末で43％、９月末で56％、10月末で67％ということで、50％付近から感染者の激減が始まって、集団免疫の効果が本格化したと考えられるとあります。
　　ちょっと長いんですけれども、こういう状況で、実効再生産数というのが一番大事だと。実効再生産数というのは、１を割ると感染者が減ると言われています。コロナの場合は、実効再生産数が最も感染力が高かったときに1.5あったと。現在の実効再生産数が0.75ということで、１を割って0.75ということで、急減したと。現在の状況を見ると、0.75という実効再生産数は、10月くらいから始まった急減に対する効果が見えるということだと思います。
　　もちろんワクチンのほうには賞味期限があり、接種後いつまでも効くわけではないので、この点については数字を算出することができます。こちらについてもいろいろ書いてあるんですけれども、長くなるので割愛しますが、とりあえず今ワクチンを２回接種していることによって、ある程度集団免疫のような状況がつくられているよと。未接種の方もある程度感染しにくい状況になっているのは、世の中が集団免疫という形に近づいているからではないかということがこの記事にはあります。インフルエンザが年間3,000人亡くなっている中で、新型コロナをはるかにそれ以下の水準に抑えられているということで、そこまで心配する必要もないんじゃないのかなということをこの記事では言っているわけです。
　　とりあえず、当然これは今までの国の施策、あとは市で行っているワクチン接種等の効果が表れてのことだと思いますけれども、それで、現在オミクロン株というのは、今のところ重症化というのは報告されておりません。その毒性については、説明できるデータがまだ存在していないということで、これについては年内または年明けに明らかになると思いますけれども、一般的には感染力が強いウイルスは宿主を死滅させるほどの毒性を持たないことがほとんどであるため、オミクロン株が強毒性である可能性は低いと散見されます。これは私の個人的な意見ですけれども、多分そうだと思います。
　　それで、それを踏まえて以下の質問をしますけれども、そのオミクロン株の発生後、状況のいかんによらず接種証明が必要な状況が来る可能性というのは非常に高いのかなと思います。こちらについては、国のほうで主導で行われるよということなんですけれども、それに対応するインフラ整備、例えばですけれども、デジタル庁が発行するとなれば、当然電子証明のような形になると思うんですけれども、それを読み取る方法ですとか、それについて多分インフラ整備のほうが必要になってくるのかなと思います。それについて、例えば何らかの助成についてとか考えていらっしゃるのかという部分について、例えば個人商店でその辺を全部準備するというのはなかなか難しいとなったときに、市として助成を行う考えがあるか、あとはそれを取り入れるためのアドバイス等をすることができるのかということについてお伺いしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　今、国において進めているワクチン接種証明書のデジタル化についての読み取り方法につきましては、恐らくタブレット端末でありますとかスマートフォンなどで、ＱＲコードの形で読み取るとか、バーコードを読み取るソフトが開発されるとか、そういうことではないかというふうに思っておりますが、詳しくはまだ我々にも情報が来ていないのでちょっと分からないところです。いずれにしましても、恐らく大きな設備投資を伴うようなものではないのかなというふうに考えております。
　　それで、これを利用するに当たっては、様々な説明の機会等もあるかと思いますけれども、自治体としても必要があれば、商工会あるいは観光協会と連携して、これを取り入れやすい工夫を考えてまいりたいというふうに思います。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　今市長のほうからも、スマートフォンやタブレットで読み取るような形だということなので、大した大きなインフラは必要ないというお話でしたけれども、多分インフラは必要ないと思うんですよね。ただ、市内の個人の商店さんとかそういうところは御高齢の方が行っている場合も多くて、自分でスマートフォンの設定ですとか、タブレットの設定ですとか、なかなかできないという方が非常に多いのではないのかなと考えられるわけですよね。
　　そうなったときに、できないからそれでいいのかというわけにもいかないと思いますので、その場合はぜひ支援のほうをしていただきたいなと。毎回毎回そこの店に行って、市の職員が教えてくるのは大変だと思いますけれども、であれば、分からない人は市のほうに来てやってほしいなとか、その辺についてはぜひ広報していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　どういう形になるのか、いずれにしても政府のほうから資料等が示されると思いますので、それに沿ってできるだけ不便のないように対応してまいりたいと思います。
　　本市としましては、高齢者の皆さんがスマートフォンを上手に使って、健康アプリであったり、様々な管理であったり、あるいは防災情報の入手であったり、そういったことができるようにということで、今年の１月でしたけれども、高齢者向けスマートフォン教室を沖郷の防災センターにおいて開催させていただきましたが、そういった機会の創出等も含めて考えてまいりたいというふうに思います。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　まだ通常の高齢の方はガラケー使っている方も結構多くて、スマートフォンにまだなっていない方も結構いらっしゃるんですよね。来年くらいにはガラケーが廃止になるという話もあるので、強制的にスマートフォンになるとは思うんですけれども、ある程度教えていただかないと、若い人が思っている以上に御高齢の方は苦手な人が多いので、そこについてはぜひお願いしたいなと思います。
　　次に、エコノミックガーデニングについてちょっと伺いますけれども、エコノミックガーデニングでは、個人では費用対効果の面でアクセスが困難なデータベースのデータなどを用いて、企業経営に資する情報を提供することで、大企業と比べて資金調達力の弱いと考えられる中小企業がニッチ市場や、ニッチ市場って非常に隙間産業ですけれども、独占状態を維持する状態を確保し、価格競争を回避するための機会をつくるため、競合企業分析などを行うというのがあるんですよね。その中で、データベースというのはなかなか有料のものが多いということで、中小企業がなかなか高額なコンテンツ使用料を払ってデータベースに登録するのは難しいということであります。
　　本市では、例えば東京商工リサーチ、帝国データバンク、株式会社インテージなどの有料データバンクのほうに登録のほうは行っているのでしょうか。それについて、後は市民のほうに情報提供ができるような体制は整っているのか、またデータはそのままでは使えないものが多いですから、企業のほうが必要な形に加工して提供できるような体制は整っているのかということをお伺いしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　長沢商工観光課長。
○商工観光課長　　御質問にお答え申し上げます。
　　南陽市のほうでは、先ほど名前が出ましたリサーチ会社のほうには、毎月本の購入のほうの費用、さらには必要があった場合、必要に応じて信用調査のための費用、そちらについては予算化してございますけれども、データベースということでデータの提供を受ける費用については契約はしてございませんので、今山口議員がおっしゃったような企業へのデータの提供とか、そういったものはできないような環境でございます。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　データ提供はできないような状況だということだったんですけれども、一応経済の中で、情報というのが一番大事なんですよね。情報力というのが一番大事で、企業経営を行う上で情報力がないと、どうしても利益を上げることができないことになると思いますので、それについてはぜひデータのほうを取り出して、必要な形で市の企業のほうに提供できるような体制を取ってはいかがかなと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　企業情報を提供している会社において、それ自体がその会社の商品ですので、例えば市がそれを購入して市内企業に無料で見せるということは、著作権とか様々な面を確認しないといけないと思いますので、それを確認させていただきたいと思います。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　やっている事例があるので、多分大丈夫だと思うんですけれども、まず一つ、それについてですけれども、これは商工リサーチとかそういう民間のものだけでなくて、一つ面白い例があるんですよ。これがビジネス資本図書館推進協議会というのがあるんですね。これは非営利団体なんですけれども、地域の経済活動をサポートするということで、全国の公共図書館でビジネスを支援するサービスを発展させるために活動しているんです。図書館の持つ情報源や機能を、市民の起業、ＮＰＯやＳＯＨＯを含むマイクロビジネスの創業、地域経済の担い手である中小企業の経営など、地域に存在する様々なビジネス活動を支援するということになっています。
　　これ、賛助会員と施設会員というのがありまして、賛助会員というのが民間のデータのほうです。施設会員というのが公立の図書館なんですけれども、今のところまだ12か所、市立図書館、県立図書館等12か所ぐらいしかないですね。これ、施設会員が年間一口１万円です。非常にお安くなっていますね。これで会員限定のメーリングリストとか政策情報配信サービスが受けられるという形ですので、ぜひこういうのも活用して、市内の企業に対するデータの提供ですとか、情報の発信というのができるのじゃないのかなと思うんですけれども、これについてはいかがなお考えでしょう。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　今、議員から御提言いただいて初めて知りましたので、研究させていただきたいと思います。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　これね、後でお渡ししますので、ぜひ御参考にしていただいて、ぜひ地域の企業さんが活用できるような形で市のほうでも検討していただきたいなと思います。
　　企業活動に適した地域をつくるには、まず最初に老舗や中小企業との連携、あと中小企業の情報発信への協力、事業継承への支援、中小企業と金融機関の連携という、この４点をコーディネーションすることが必要で、これには商工会との連携が不可欠になります。このことについて、商工会との連携の実績というのはどのようにあるのかというのをお伺いします。
○議長　　答弁を求めます。
　　長沢商工観光課長。
○商工観光課長　　お答え申し上げます。
　　今、山口議員おっしゃったことというのは非常に大切なことだと思っておりますし、商工会との連携も、今いろいろな企業の支援のワンストップ窓口というふうなことでさせていただいておりますけれども、当然市のほうよりも、やはり商工会さんのほうがいろいろな面で指導できる能力がございますで、商工会との連携、さらには県のほうの総合支庁のほうにもいろいろなコーディネーターの方もいらっしゃいますので、そういった方、さらには金融機関も含めて、そういった方々と連携をこれからもしてまいりたいというふうに考えております。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　いろいろやり方はあると思いますので、ぜひいろいろ研究していただいて、市のほうの企業の方々の役に立つような施策のほうを行っていただきたいなと思いますので、ぜひ御検討いただきたいなと思います。
　　あと、例えばＳＮＳなどの新規メディアでマーケティングの基礎というのは、インフルエンサーの方をどれだけ見いだすことができるかということが大事なんですけれども、それに対しての情報収集とかいうのはどのように進められているんでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　長沢商工観光課長。
○商工観光課長　　お答え申し上げます。
　　ちょっと角度は違うかもしれませんけれども、アルカディア観光局のほうでも、特に観光の部分を含めて、インフルエンサーの招致というふうな部分で力を入れてございまして、先日も南陽市のほうに訪問いただいて、そのインフルエンサーの方が実際回っていただいて、そして南陽市のことをこれから発信していただくと、そういった取組も進めているところでございまして、その南陽市のことを情報発信していただける方というのは非常に大切だと思いますので、今後も研究、そして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　ぜひその辺についても進めていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
　　まず、コロナ禍からの復興というのは、今後全国全ての自治体のほうが直面する課題だと思います。このようなときにこそ強いリーダーシップを発揮して、選択と集中で市民の生命と財産を守っていただきたいなと思うんです。
　　このエコノミックガーデニングについては、本年６月１日に京都府のほうでエコノミックガーデニングの支援強化事業のほうが開始されています。もう全国的な取組にもなりつつありますので、ぜひ御検討いただきまして、ぜひ施策として展開していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
　　時間も時間ですので、カーボンニュートラルついてちょっとだけ伺います。
　　カーボンニュートラルについてですけれども、まずＣＯ２の削減で最初に考えられるのは化石燃料の削減だと思います。公用車のＥＶ化、例えば考えていらっしゃるのか、また最近電気自動車の普及と逆行する形でＥＶ充電スタンドというのが減っているという話があります。これについてはどのような状況か、市内のＥＶスタンドの設置状況について把握されているのかなと。あと、公共施設などにＥＶスタンドの設置を行う計画はあるのかという部分について伺いたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　髙橋財政課長。
○財政課長　　ただいまの御質問のほうにお答えいたします。
　　公用車につきましては、様々な用途もございますので、先ほど議員からございました化石燃料を使わない様々なタイプの車両につきまして、どのような形で使用できるかということは今後とも検討を続けてまいりたいというふうに考えております。
　　また、公共施設への燃料スポット等の設置等につきましては、現在のところは考えてございませんが、近隣では町役場などにつけていらっしゃるところもございますので、そちらも併せて研究してまいりたいというふうに考えております。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　公用車のＥＶ化については、お金のかかることでもありますし、計画的に進めていただきたいなと思いますけれども、当然ＥＶ化を進めれば、自分のところの市の公共の車についてもＥＶの充電が必要だということになりますので、それに併せてぜひ普及というか、設置のほうも進めていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
　　あと、次にですけれども、庁舎内の電源構成について、現状と今後の計画等があれば教えていただきたいなと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　鈴木市民課長。
○市民課長　　それでは、お答えいたします。
　　庁舎内の電源構成ということでございますけれども、市の庁舎の事務事業編の中で、電源構成の中で、１番、電気、あとはガソリン、あとは石油というふうになっておりまして、一番大きいのは電気ということは事務事業編の中でも議員の皆様方にお示しをしたところでございます。
　　ほとんど電気については９割方、市庁舎の中の電源構成の中は電気がほとんどを占めているという内容でございます。
　　以上でございます。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　電気が一番多いということで、そういう面からでもやっぱり太陽光発電ですとかその辺についてのインフラ整備のほうが必要になってくるのかなと思うんですけれども、それにも関連して、公共施設のほうの省エネ化について、太陽光発電の設置もそうなんですけれども、当然財源が必要になってくるわけですけれども、これについて、どこの公共施設からどのように進めていくかという部分について優先順位等をつくられていると当然思います。それについては、データに基づく判断を行っているのかという部分についてお伺いしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　鈴木市民課長。
○市民課長　　それでは、お答え申し上げます。
　　公共施設のほうの省エネ化の推進の順序ということでございますが、まず公共施設についてはそれぞれの管理者がございますので、市民課が全てを管轄するということでないということをまず前置きをさせていただきたいと思います。電気と灯油とガスの３つのエネルギーに伴う排出量の多い順の施設については把握をしておりますけれども、順序については基本的に排出量が多いところ、あるいは費用対効果ということで、市長答弁のとおりではありますけれども、例えば１つの施設で排出量が多いからといって省エネ化が進んでいないというふうなことも言えないこともありますので、市民課としてはそれぞれの施設の排出量のデータを各管理者のほうに提供をしつつ、管理者のほうで国の補助メニューであるとか財源の問題、あるいはその省エネ化を進めることでどのぐらい削減できるのかということを総合的に勘案した上で、各管理者のほうで優先順位を定めていくものというふうに考えております。
　　以上でございます。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　しっかりデータのほうを基に考えていただくということですので、そのようにお願いしたいなと思います。くれぐれも、ここ多そうだからこっから減らそうかみたいな、アバウトな形になっちゃうとなかなかうまくいかないと思いますので、夏場の部分、冬場の部分、あとは効率の部分というのがいろいろあると思いますので、それを全て勘案した上で考えていただきたいなと思います。ぜひよろしくお願いしたいなと思います。
　　最後ですけれども、先日、これまたネットニュースなんですけれども、米沢のほうで、オリエンタルコンサルタンツと共同で、飛島建設が米沢大平小水力発電所というのを造ったと。11月から運転を開始したというニュースが入っています。それで、これはかんがい用水を利用して、96メートルの落差で350世帯分の発電を行っているという事業なんですけれども、こういう事業のほうがなかなか南陽市、山深くないので、水の部分というので難しいのかなとは思うんですけれども、ぜひこういうのも参考にしていただいて、少しずつでもいいからやっていただきたいなと思いますけれども、こういうことについて検討される余地はあるんでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　鈴木市民課長。
○市民課長　　それでは、お答え申し上げます。
　　先ほど市長答弁にもありましたとおり、現在市内の再生可能エネルギーの導入についてのポテンシャル調査というものを行っておりますので、その中小水力発電の可能性についても、その事業の中でどのぐらい検討できるのかということが出てくるものと考えてございます。
　　以上でございます。
○議長　　３番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員　　先ほど私も言いましたけれども、南陽市は山深くないので、水の部分で難しい部分があるという話もしましたけれども、そういう固定観念にとらわれず、ぜひいろいろな部分で検討を進めていただいて、幾らでもゼロカーボンに資するように施策のほうを進めていただきたいなと思います。
　　それでは、これで一般質問のほうを終わりたいと思います。
○議長　　以上で３番山口裕昭議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
　　ここで暫時休憩といたします。
　　再開は11時５分といたします。

午前１０時５０分　　休　　憩

───────────────────

午前１１時０５分　　再　　開

○議長　　再開いたします。
　　休憩前に引き続き一般質問を行います。
───────────────────
佐　藤　憲　一　議員　質　問
○議長　　次に、２番佐藤憲一議員。
〔２番　佐藤憲一議員　登壇〕
○佐藤憲一議員　　おはようございます。
　　２番、政風会、佐藤憲一です。
　　議員となり、今回が一般質問３回目となりますが、昨年９月定例会で初めての一般質問でしたが、恐れ多くもトリで、大将の役目で登壇することとなり、日頃初心を忘れず謙虚に誠心誠意の心がけをしている自分として、少々謙虚さに欠けたことを反省し、２回目の今年の３月の定例会においては先鋒として登壇させていただきました。３回目となるこの12月定例会で、次鋒として登壇させていただいております。
　　次鋒は、先鋒がどんな試合をしてきたかで戦いを変える必要があるポジションとされ、局面によっては相手方、いわゆる当局側の強さを見極めて無理をせずリードを守ることも大切な役割を担っておるようですが、私にはそんな器用さは持ち合わせておりませんので、淡々と質問を進めさせていただきます。
　　初めに、市長はじめ当局の皆様、よろしくお願い申し上げます。
　　この12月定例会の開会日の前日に、新聞に南陽市長選、白岩氏３選出馬へという記事が掲載され、記事の中で、市長は市議会で正式に態度を明らかにしたいと語ったと載っておりますが、先ほど正式に出馬表明がありました。山口議員が来年の任期満了をどうするかというふうなことを承知しておったものでありましたので、試合を前にして、相手方の大将である市長から一本取られたなというのが私の感想です。
　　市長は、議会で議員に対し一々忖度する必要があるとは思っておりませんが、正式に態度を明らかにしたいと考えておったのであれば、余計な世話、大変恐縮に存じますが、少し心配り、余裕があってもよかったのかなと思っております。
　　前段が少し長くなりましたが、それでは早速質問に入らせていただきます。
　　先に通告してございます第６次南陽市総合計画、いわゆる６次総並びにまちづくり、言い換えれば地域づくりの２点について御質問させていただきます。
　　初めに、第１点目、第６次南陽市総合計画、６次総についてお尋ねをいたします。
　　総合計画の基本構想の中で、基本理念に基づくコンセプトとして、１つ、地域を牽引する人材を育てる、２つ、あらゆる地域資源を活用する、３つ、地域協働を推進する、４つ、新たな切り口、捉え方、活用を取り入れるの４点を基本理念として掲げ、この基本理念を基にまちづくりに取り組み、将来像の実現を目指していくとされております。また、令和７年度までの前期基本計画並びに令和３年度から５年度までのいわゆる３か年計画の中で、基本目標として７項目が掲げられております。
　　この４項目の基本理念、７項目の基本計画を基にして実施計画を具現化できれば、本市の将来都市像である「つながり　つどう　縁結ぶまち　南陽」が実現できるものと確信しております。
　　この将来都市像を実現するに当たり、特に32項目もの基本施策について、行政組織をどのような形で有機的に運用されるか、また具体的な施策をどのように推進されるか、そしてどのような形でこれらを統括していかれるのかお伺いをしたいと思います。
　　次に、第２点目、まちづくり、いわゆる地域づくりについてお尋ねをいたします。
　　総合計画基本理念の一つに、地域協働を推進するという項目が掲げられ、本市国土利用計画も６次総に即して前期計画が改定されまして、計画における地域区分が北部、東部、南部、西部、中部の５地域に区分されておりますが、行政区分としては南陽市誕生以来、赤湯、中川、宮内、漆山、吉野、金山、沖郷、梨郷の８地区となっており、この地区に常設の公民館が設置され、この公民館を拠点にまちづくり、いわゆる地域づくりが進められておりますが、６次総の基本理念として４点の項目が掲げられておりますが、まちづくり、いわゆる地域づくりの観点から、この４項目のそれぞれの具体的施策、また推進策があればお伺いをさせていただきます。
　　以上、次鋒としては気迫、迫力に欠ける薄っぺらな質問になりましたが、次に控える中堅、副将、大将に委ねまして、以上で壇上からの質問といたします。ありがとうございます。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
〔白岩孝夫市長　登壇〕
○市長　　２番佐藤憲一議員の御質問にお答え申し上げます。
　　初めに、南陽市第６次総合計画、まちづくり、地域づくりについての御質問の１点目、総合計画の基本構想に掲げる基本施策の進め方についてでございますが、第６次南陽市総合計画に位置づけた各施策を進めるに当たりましては、それぞれの目標を達成するための具体的事業を３か年実施計画により策定し、事業の優先順位を定め、実施計画の全ての事務事業について進捗管理を行っております。
　　具体的には、年度ごとに事務事業の業務量と成果を数値化し、計画値に対する実績値を基に達成状況を管理するとともに、必要性や公平性、効率性など５つの項目からその適否を担当課内及び庁内会議で評価し、次年度の施策や３か年実施計画にフィードバックすることで、将来都市像の実現に向け前進を図っているところでございます。
　　また、例えば移住定住推進やＤＸ推進など部署横断的な取組が必要な新たな行政課題につきましては、庁内にプロジェクトチームを設置して対応に当たっており、今後も柔軟かつ適切に組織体制を運用しながら様々な課題に対応してまいります。
　　次に、２点目の南陽市国土利用計画の具体的施策についてでございますが、国土利用計画は国土利用計画法に基づいて策定され、国土利用に関する大きな方向性と基本的な考え方を描き、ほかの土地利用計画の基本となるものでございます。
　　このたび策定いたしました第５次南陽市国土利用計画は、基本方針として「限りある市土を、自然環境の保全に配慮しながら、活力ある地域の形成に向けて、効果的・効率的に利用する」ことを基本方針に掲げ、全国及び都道府県の計画を基に、土地の使われ方の観点から地域区分を設定しているものでございます。
　　土地は地域横断的に利用されているため、本市の８つの行政区分とは地域区分が異なるものの、国土利用計画の具体的な施策の展開に当たっては、公民館を拠点にした８つの地区の特性と各地域で進められている地域づくりを十分に生かしながら、第６次南陽市総合計画に即して、活力ある地域の形成に努めてまいる必要があると考えております。
　　以上でございます。
○議長　　再質問に入ります。
　　２番佐藤憲一議員。
○佐藤憲一議員　　再質問の原稿では、ただいまは大変丁寧な答弁をいただきと書いておったんですが、簡潔に答弁いただきましてありがとうございました。
　　それでは、若干再質問をいたしたいと思います。
　　６次総の経緯の中で、市民意識調査の実施がありましたが、いわゆる市民意識調査、また中高生の意識調査が実施されております。
　　市民参画の観点から申せば、職員研修についても大変大事なことだと思っておりますが、職員研修の進め方について、総合計画に関してなんですが、何か変わったというか、これまでの５次総と違った観点から研修計画を持っておられるのかお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長　　答弁を求めます。
　　嵐田総務課長。
○総務課長　　ただいまの御質問にお答えを申し上げます。
　　今議員おっしゃるとおり、事務事業を進めるに当たりまして、職員研修という部分については非常に大事なものというふうに考えてございます。
　　議員御承知のとおり、事務事業に係る研修をはじめ、それから階層別の研修をこれまでずっとさせていただいております。具体的な研修の仕方については、県の研修所に派遣をしたり、全国研修所に派遣をしたりということ、併せて庁内の中での研修ということになりますけれども、大きく変わっているところはございませんが、今回ちょうどコロナ禍もございまして、この２年間ほどは全国研修のほうにもやれていない部分がございますので、ぜひ庁内だけでなくて多くの研修所等に派遣をしながら、県内もしくは全国の同じ仲間の皆さんと話合いをできるような研修に努めていきたいなというふうに考えているところでございます。
　　５次総との違いというふうなこともございますけれども、大きな違いは持ってございません。
○議長　　２番佐藤憲一議員。
○佐藤憲一議員　　ありがとうございます。
　　ただいまは職員研修というふうなことでお伺いしましたが、いわゆる本庁とか出先とかあるわけなんですが、特に地域づくりとしては各地区公民館がその地域づくりに大きな役目を担うと思っております。地区公民館が、いわゆる民間委託という形ではないんですが、嘱託職員を採用され、今各地区公民館で頑張っていろいろされておるわけなんですが、各地区公民館の研修体制も今お話ししたように大事なことかと思っておりますので、各地区公民館の研修体制について、６次総の関わりの観点から、どのようなことになっておるのかお伺いをさせいただきます。
○議長　　答弁を求めます。
　　山口社会教育課長。
○社会教育課長　　お答え申し上げます。
　　ただいま御質問いただきました公民館職員の研修または重要性、こういった内容についての御質問かと存じます。
　　議員御承知のとおり、公民館につきましては公民館の館長会、それから代理会、主事会、こういった階層別の研修をさせていただきまして、その中で例えば接遇でありますとか地域課題についての研修、こういったものを積み重ねているところでございます。
　　また、国、それから県、こういった上部団体への派遣、こういったものも含めながら、聴講等も通じながら、職員のスキルの向上、あるいは新採職員につきましては個別指導、こういったことに当たっているところでございます。
　　ただいま６次総のつながりというようなこともございましたけれども、毎年教育につきましては、教育委員会を通じてでございますけれども、南陽市の教育というふうなことを通じまして、６次総の内容を具現化する内容について、各公民館で運営委員会等を中心としながら議論をいただいております。こういった中において、各地区において実践的なまちづくりが実践されているものと思慮しているところでございます。
　　私からは以上でございます。
○議長　　２番佐藤憲一議員。
○佐藤憲一議員　　ありがとうございます。
　　重箱の隅をつっつくような質問というか発言で大変恐縮なんですが、私が沖郷公民館の館長を仰せつかったときに、第５次総が策定されました。平成23年なんですが。５次総の計画の大綱として教育のまちづくり、産業のまちづくり、健康のまちづくりがあったわけなんですが、公民館のホールにこの計画の大綱を大きく書いてというか、ポスターを作ってホールに掲示をした経過があります。ただ、今年の秋、沖郷秋まつりのときに、公民館のホールの中にまだ５次総の大綱の３つの文言が書かれたポスター、張り紙が張られておったので、館長に、あれは５次総のポスターだから早く取ったほうがいいですよというふうなことでお話をさせていただきましたが、先日公民館に行ったときにちょっと眺めてみたら、まだ貼られておったと。
　　そういうことからすれば、職員研修、総務課長のほうから今話あったんですが、それから山口社教課長からの研修体制についてあったんですが、先ほど重箱の隅をつつくようなというふうなことをお話したんですが、まだまだというか、もう少し隅々まで、６次総の計画というわけではないんですが、周知される体制が整えばいいなと思ったところです。
　　それで、６次総の概要版として、「Ｎａｎｄａｂｅ」というような、いわゆる21年３月に大変ユニークな概要版が発行されて、池田めぐみさんと中村映里子さんですか、私あまり承知していないんですが、大変やんばいな対談が載っておりましたが、今後このような概要版の発行を定期的に予定されているか、もし予定されていないとすれば、一般の市民の人も６次総って何だというふうなことを言われないように、市民に周知するような計画、予定というかな、考えておられるのか、市長にお伺いしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　６次総が今年度からスタートしておりますが、議員も御承知のとおり、昨年度来のコロナ禍でなかなか人が集まる機会を設けることができず、そういった意味では計画のスタートとしては非常に困難な年度であったなというふうに思っております。
　　その困難さを克服できるように、市の職員でありますとか市民の皆さんに６次総について知っていただく機会を設けるべきではないかということは庁内でも話しておりまして、そういったことを考えてまいりたいというふうに思います。
○議長　　２番佐藤憲一議員。
○佐藤憲一議員　　ありがとうございます。
　　なかなかちょっと概要という形で市民に周知するというのは難しいことかと思いますが、あらゆる機会を通して６次総が市民のほうに伝達されるというか周知されるような、今後の施策の中に生かしていただきたいと思います。
　　それでは、次にまちづくりの観点について、１点だけ御質問をさせていただきます。
　　まちづくりの推進団体として、それぞれ地区公民館を中心に団体が設置されておると思うんですが、沖郷地区においても地域の活力あるふるさとづくりを推進することを目的に、平成26年３月に沖郷ふるさとづくり推進会議なる組織が発足をしております。今は丸堤を水辺の公園として整備しようというふうな運動を進めておるわけなんですが、実態は堤のヒシとの闘いに追われておると。去年と今年、約１か月かかって、日曜を除く毎日、朝５時半から７時半まで２時間、連日７名から10名くらいの方がボランティアでヒシを除去いたしました。来年は生えないのかなと思っておりますが、どのような形になるかは分かりません。
　　そこで、白竜湖のヒシ駆除に市が支援をしているというのかな、白竜湖がきれいになっておるというふうなことも聞いておりますが、その辺について実態はどうなっているのか。もし参考になることがあれば、建設課長かな、その辺の実態についてお伺いいたしたいと思いますし、お金がかかるものであれば、ぜひ新年度の予算に計上していただいて、地区の地域づくりの一助にしていただければ幸いだと思って質問をさせていただきました。よろしくお願いいたします。
○議長　　答弁を求めます。
　　粟野建設課長。
○建設課長　　お答えいたします。
　　白竜湖のヒシの関係については、去年、おととしから除去を始めまして、昨年と今年はヒシが出ていない、実施はしておりません。それについては、白竜湖そのものが都市公園というふうな位置づけになっておりますので、建設課サイドの都市公園のいわゆる環境整備の一環というふうなことで、この間そのような事業を実施したということでございます。
　　なお、沖郷のいわゆる丸堤のヒシの関係については、私も１か月くらい、毎日朝仕事でかかっているというふうな部分については承知してございます。それらの予算措置の関係については、今お話を拝聴した限りでございますので、今後関係課と協議しながら、さらには沖郷ふるさとづくりの皆さん方がどのような気持ちを持っておられるのか、それらもいろいろお聞きをしながら、研究していきたいというふうなことにさせていただきたいと思います。
○議長　　２番佐藤憲一議員。
○佐藤憲一議員　　突然の指名答弁で大変申し訳ありません。
　　今週、市長が沖郷地区長会との何か出前講座に出席されることを市長の日程で知ったんですが、ぜひ沖郷地区長会にもリップサービスしていただければなと思っております。
　　それでは、最後の質問にさせていただきたいと思いますが、今年の10月７日に山新に話題の十字路というふうな記事が掲載されております。若者の嘆きとして、南陽市はあまり知られていないと。全国的にどこかマイナーな印象とか、若者はあまり関心を持っていないということも書かれておったんですが、記事全体を見れば大変やんばいなことが書かれておりました。ラーメンやワインなど豊かな素材を生かして若者が魅力を感じるまちづくりを行っていけば、南陽市の将来は明るいと、そんなことも書かれておりました。
　　先ほど山口議員の一般質問で、正式に市長選に出馬なされるというふうなことを表明されたわけなんですが、市長は比較的若いというか、私よりもですが、若い市長であり、行動力が大変あって、ユニークな施策というのか分かりませんが、事業展開をされております。ハイジアパークが来春に複合リゾート施設、四季南陽として出発いたしますし、また東北の自治体では初の住民票、印鑑証明のオンライン発行手続もなされております。ＤＸ、デジタル・トランスフォーメーションというそうなんですが、の分野でも担当の主幹を置かれて、先進的な取組をなされております。また、南陽高校にというのかな、市役所部なんかもつくられておったり、既に御存じのとおり、市役所にラーメン課を置いたりというふうなことで、ユニークな施策、ユニークと言えば失礼なんですが、を進められております。６次総では大変大きなテーマで取り上げられておるわけなんですが、こういうふうなユニークな施策などを通しながら今後も南陽市を牽引していただくよう要望いたしまして、再質問とさせていただきます。ありがとうございます。
○議長　　以上で２番佐藤憲一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
　　ここで暫時休憩といたします。
　　再開は午後１時といたします。

午前１１時４０分　　休　　憩

───────────────────

午後　１時００分　　再　　開

○議長　　再開いたします。
　　休憩前に引き続き一般質問を行います。
───────────────────
島　津　善衞門　議員　質　問
○議長　　次に、４番島津善衞門議員。
〔４番　島津善衞門議員　登壇〕
○島津善衞門議員　　４番、保友クラブ、島津善衞門です。
　　午前中、佐藤議員より中堅として頑張れという励ましを受けましたので、一生懸命努めさせていただきたいと思いますが、佐藤議員が非常にゆっくりと分かりやすく説明なさっておりましたが、私、若干口早になりますが、ねじを巻いておりますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。
　　それでは、先に通告しております各項目について質問いたします。
　　初めに、シビックテックの推進についてお尋ねします。
　　社会環境が変化し、人々の生活スタイルも多様化する中で、地域社会が抱える課題はますます複雑化しています。コロナ禍で一変した日常生活の在り方も含め、全ての課題解決を行政に頼るのはもはや限界に達しつつあります。
　　こうした中、身近になったデジタル技術や、国、自治体などが公開するオープンデータを活用し、市民の手で行政や企業と連携しながら、地域の様々な課題を解決しようというシビックテックの取組が加速しています。
　　シビックテックとは、市民とテクノロジーを掛け合わせた造語で、市民がテクノロジーを活用して地域が抱える課題を解決しようとする取組方や考え方です。これまで関わり方が限られてきた公共領域への参加の方法が多様化され、誰もが自分たちの好きなときに好きな方法で参画できるようになります。
　　単に便利で効率的なサービスを行政が提供することを求める声もあるでしょう。しかし、市民が主体的に社会課題解決に貢献するための環境を整えることが自分を含めた多様な人たちをそれぞれ配慮することにつながり、結果的に南陽市を発展させるものだと考えます。
　　当市におけるシビックテックの取組をお尋ねします。
　　２点目として、科学的介護の導入現状についてお尋ねします。
　　これまで介護は、例えば医療に比べて、科学的な根拠に裏づけられたサービスが十分に実践されているとは言えないという指摘がありました。その人に最適な介護サービスとは何かを考える上で根拠となるデータが少なく、どうしても職員の経験や感覚などに頼る部分が大きかったとされています。
　　単に介護を要する高齢者の身の回りを世話するということだけではなく、高齢者の尊厳を保持し、自立した日常生活を支援することを理念とした制度を確立するために、2017年より有識者による科学的裏付けに基づく介護に係る検討会が開催され、今年度から厚生労働省では、科学的介護情報システム、ＬＩＦＥという新たなシステムを開始しました。データを基に、私たちが受ける介護の質を高めていこうというものです。
　　介護には、本人の意欲であったり生き方であったり、全てを数値で表すことはできません。数値だけで効果がないと判断され、サービスの打切りなどにつながってはならないと思います。しかし、数値で表せる部分で改善すべき点が見つかり、よりよい介護につながっていくのであれば、それは大事なことだと思います。
　　一方で、入力作業のために職員が残業を余儀なくされるケースもあり、手入力によるデータ入力作業の負担が重いなど、事業者から不満の声が多くあるようです。
　　この新システム、まだ始まったばかりとも言われますが、絵に描いた餅とならないよう、まずは何といっても国が集計や分析を急ぎ、参考となる情報を一刻も早くフィードバックしていくことが必要です。そして、介護現場で働く人たちが真に望む形のシステムとなり、介護サービスの質の向上につながっていくことを期待したいと思います。
　　システムに登録した事業所は、今年５月時点で約６万に上っていると言われております。当市内の事業所における取組状況をお尋ねします。
　　３点目として、農業従事者の高齢化問題についてお尋ねします。
　　日本の農業は、今や深刻な高齢化の問題を抱えています。農林水産省の発表によると、2010年の農業就業人口は約260万人でした。しかし、その後は毎年10から50万人ほど減り続け、2019年には約168万人にまで減少しました。2010年の農業就業人口のうち、65歳以上は約160万人で全体の約６割、平均年制は65.8歳でした。2019年になると、65歳以上は約118万人で全体の約７割を占め、平均年齢は67.0歳でした。
　　農林業センサスの構造動態調査によりますと、基幹的農業従事者では、令和２年、136万3,000人、平均年齢67.8歳、新規就農者５万3,700人、うち49歳以下、１万8,400人です。農業従事者の高齢化が進んでいることがうかがえます。
　　この農業人口の６割が65歳以上であり、35歳未満の働き盛りはわずか５％という現実が非常に大きな問題となっています。65歳以上というと、それより高齢の人もいるということで、農家の平均年齢は何と68.5歳、ほぼ70歳に近い世代が一生懸命農業に従事していることになります。
　　高齢と言われる農家の労働の統計として、70歳までの年代の人がいる農家では、全体の７割が農作業を全て自分が中心となって切り盛りしているという結果です。後継者がいないということもあり、手伝ってくれる人がいないことから、農作業中による事故も増えています。
　　国の政策としては、若い世代の育成や地域による収穫期の協力体制を強めること、さらには外国人労働者の採用などを推奨しています。しかし、たった５％の若い世代を増やすためには、小さな政策では限りがあります。高齢者を除いた農業人口を増やすためには、農業にメリットを増やすことを考える必要があります。
　　当市における今後の農業従事者高齢化対策をお尋ねします。
　　最後に、４点目として、自主防災組織の活性化についてお尋ねします。
　　11月10日の南陽市防災講演会で、東日本大震災時における戸羽陸前高田市長の実体験と苦悩の数々を直接聴講でき、改めて命を守る行動の大切さを実感しました。とても有意義な講演でした。白岩市長の人脈の太さに感謝申し上げます。
　　講演会前には、自主防災組織連絡協議会の総会が開催されました。市民の安全・安心のため、今後の拡充を願います。
　　よく防災意識の高揚が必要と言われますが、本当に住民は意識が低いのでしょうか。例えば、有名な芸能人の結婚や紅白歌合戦放送の翌朝に、近隣住民が芸能界のこと、紅白のことをそろって朝の会話に出すことはありません。しかし、台風や地震が来た翌朝の第一声は、お宅大丈夫でしたかとか、昨日の地震大きかったですねという話題が飛び交います。つまり、意識はあるのです。ただ、それが行動に結びつかないのが現実で、意識と行動の間には相当の開きがあります。
　　現実的に自主防災組織を動かそうとすると、各種自治会活動と同様に、それはやはり大変です。自主防災組織連絡協議会の総会の中では、出席者の方々より多数の御意見があったとお聞きしています。今後の自主防災組織活性化について、総会での意見の内容と今後どのような取組を考えておられるかお尋ねします。
　　以上の御答弁をお願いし、壇上からの質問とさせていただきます。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
〔白岩孝夫市長　登壇〕
○市長　　４番島津善衞門議員の御質問にお答え申し上げます。
　　初めに、１点目のシビックテック推進への取組についてでございますが、シビックテックは、2009年にアメリカにおいて、ＮＰＯ団体のコード・フォー・アメリカが若いＩＴ技術者を集め、地域の行政をよりオープンに、透明に、効率的にするために行った活動を端緒とすると言われ、日本国内では2013年にコード・フォー・金沢が石川県金沢市で立ち上がったのをはじめとして、各地で市民がＩＴを活用して公共のために活動する様々な取組が広がっております。
　　シビックテックにより、市民目線での行政サービスの効率化や利便性の向上、さらにこれまでにない新たなサービスの創出が可能になるだけでなく、ＩＣＴをはじめ、ＩｏＴ、ＡＩなどの最新テクノロジーを駆使した市民の行政への参加や、行政の透明性、説明責任の遂行などを通じて行政の在り方や行政施策を変革するデジタル・トランスフォーメーション、ＤＸの推進の手法として期待されております。
　　シビックテックの具体的な事例として、千葉県千葉市の「ちばレポ」では、自分が暮らす地域で発見した困ったことを報告すると、市民と市役所の間で共有され、問題の解決に向けて市民協働で動く仕組みがつくられていますが、この「ちばレポ」と同じように、当市では、市民が道路などの危険な場所を発見したり、災害時に被災箇所の写真などをＬＩＮＥを使って市に通報できる仕組みを令和２年３月より行っております。安心安全の面で、市民の市政への参加意識の醸成と、被災時には電話で通報いただくより、写真とスマートフォンの位置情報を送っていただくことで、より迅速な応急対策が可能になりますので、市民と行政の双方にメリットがある取組を進めております。
　　また、現在策定を進めている南陽市ＤＸ推進計画の中の地域社会のデジタル化として、特に情報弱者対策として、例えばシニアの方の中にはＩＴ機器に詳しい方もおられますので、地域のシニア層の中からデジタル活用人材を育成し、地域の特性に合わせた情報活用研修を開催するなど、シビックテックの活用に向けて取組を進めてまいります。
　　次に、２点目の科学的介護の導入現状についてでございますが、令和３年度の介護報酬改定において、科学的に効果が裏づけられた質の高いサービス提供の推進を目的として、科学的介護情報システム、ＬＩＦＥの運用が開始されております。
　　このシステムにより、利用者のケア計画等の情報を国へ提出することで、利用者または事業所単位に解析された結果がフィードバックされ、利用者の状態やケアの実績の変化等を踏まえたケア計画の見直しや改善を行うことが可能となり、サービスの質の一層の向上につなげることができるというもので、取組を推進するため、ＬＩＦＥの活用を要件とする加算も創設されております。
　　市内事業所の取組状況でございますが、ＬＩＦＥ活用による加算が適用されるサービスを行っている事業所は33事業所あるものの、11月末時点で厚生労働省に登録が完了している事業所は17事業所で、そのうち利用者の情報入力まで完了している事業所は５事業所、厚生労働省への提出まで完了している事業所は４事業所となっております。
　　活用が進んでいない理由としましては、事業所内の体制が整っていないことや入力の手間に見合った報酬が得られないこと、運用方法の理解に時間を要していることなどがあり、運用初期の課題が背景にあるようでございます。
　　次に、３点目の農業従事者の高齢化問題についてでございますが、令和２年の農林業センサスによりますと、本市における農業従事者の平均年齢は66.0歳となっており、令和元年度に行った農地の集積及び集約化を進めていくため策定している人・農地プランの実質化に向けてのアンケートの中でも、60歳以上の生産者が耕作する農地は全体の70％にも及び、そのうち68.8％について後継者が未定との結果が出ております。
　　このような現状から、本市においても若い世代の農業従事者の育成及び確保が喫緊の課題であると捉えているところであり、新規就農者に対しては、国から５年間給付される農業次世代人材投資資金などの制度等も活用しながら営農に向けた支援を行っておりますが、この事業について、国ではその後継事業として新規就農者経営発展支援事業が創設されるようでございますので、支援内容等の情報収集等に努めてまいりたいと考えております。
　　また、地域おこし協力隊制度の活用や、規模拡大、機械設備等の導入も含めた様々な相談先として、農林課内に農業支援ワンストップ相談窓口を設けており、引き続き担い手の育成支援に対応してまいります。
　　ただ、現状は、高齢者を中心とした中小規模の生産者の方々に現在の農地を維持していただいているという側面もあり、昨年３月に閣議決定された国の新たな食料・農業・農村基本計画の中でも、担い手への農地の集積、集約だけではなく、中小、家族経営などの多様な経営体の生産基盤の強化にも目が向けられているようでございます。
　　そのため、今年度新たに担い手等から経営を継承した後継者を対象とした国の経営継承・発展等支援事業や、地方創生推進交付金を活用し、多様な担い手を対象とする県の元気な地域農業担い手育成支援事業に取り組んでおり、地域農業を下支えしていただいている中小規模の生産者の支援も含め、様々な経営体を適切に支援しながら市内農業の振興を図ってまいりたいと考えております。
　　次に、４点目の自主防災組織の活性化についてでございますが、本市では平成25年、26年の豪雨災害を教訓として、自主防災組織の組織率100％を目標に取り組んでまいりましたが、昨年度末で98.3％まで組織化が進んだことから、これを発展させ、市内各地区自主防災組織の長による南陽市自主防災組織連絡協議会が設立されました。
　　本年11月10日に行われた設立総会では、規約の制定、役員の選任、今年度事業計画及び収支予算案について協議し、承認されましたが、出席された方々からは、今後の具体的計画についてなど様々な御意見、御要望が出されたところでございます。
　　今後の取組につきましては、地域住民が連携、協力して災害から自分たちの地域を守るという自主防災組織の基本的役割を踏まえ、防災知識の普及啓発や防災訓練、安否確認や救出、救護活動、避難誘導、そして避難所の開設、運営など、自主的な防災活動による住民の安全確保や被害軽減のための具体的行動に取り組んでいただくとともに、行政として必要な助言や支援を行ってまいりたいと考えております。
　　以上でございます。
○議長　　再質問に入ります。
　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　答弁ありがとうございました。
　　それでは、何点か再質問させていただきます。
　　まず最初に、シビックテックというふうなことで、私も当初この言葉を知りませんでした。いろいろな資料を見ているうちに出てきたんですが、まず、ある表現の仕方の中で、政府とは自動販売機のようなものだという言葉がありました。これは、政府はお金を払った市民に対して機械的にサービスを提供しているだけで、市民の側も「どのようにそのサービスが成り立っているのか」や「何を目的としたサービスなのか」などの視点に欠けていて、ただ用意されたサービスをお金で買っているだけだという指摘で、これはまさしく市民の中にも、行政とかそういうところに無関心な方々にとっては、本当にこう思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。もっと南陽市の行政が、どのようなことに苦労しながらどのような形で市民のためになろうとしているのか、それをもっとよく知っていただく必要があるのだろうな、そのように私は感じています。
　　そのような中で、これまでの市民参加型の行政組織というのは、各種団体を設立することを主としてきました。それで、その団体の中では、常に何月何日に何時から会議をしますので、どこにお集まりください、そういうふうな形で今までやってきたわけですけれども、これにはどうしても若い世代、特にサラリーマン世代、農業世代にしても、自分の業務が忙しくてなかなか参加できなかった、そういうふうな現実的な課題があったものと思います。
　　そのような中で、今回出てきたこのようなシビックテックの考え方というのは、行政側から十分な情報、データさえ流してもらえば、それに対して自分がどのような考え方を持っている、こんなやり方がいいのではないかというふうな、市民それぞれの置かれた立場における行政に要望することがはっきり伝わるのでないか、より市民の声を聞きやすくなるのでないか。これは行政にとってもプラスですし、一方でそういう説明を受ける、データをもらえれば、市民の方々も非常にプラスなんだろうなというふうに思います。
　　そのような中で、市長のほうで南陽市は情報デジタルの部署をつくっております。佐野主幹が一生懸命努力して、全国に通用するような防災のアプリも開発してくださいました。非常にありがたいなと。今後どのような形で進めようとしているのか、佐野主幹のほうから今やっていること、それから今後進めようとしている、どのようなことを考えていらっしゃるのかお尋ねしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野情報デジタル推進主幹。
○情報デジタル推進主幹　　それでは、お答え申し上げます。
　　今やっている取組といたしましては、今年の９月からデジタル社会形成基本法が施行されまして、また昨年の12月にはデジタルガバメント実行計画が示されておりますので、まずは今、その計画、実施計画に基づいて国、そして地方自治体が取り組むべきものだというふうに認識しております。
　　その中で、いわゆるデジタル・トランスフォーメーション、ＤＸでございますが、先ほど議員がおっしゃったとおりに、市民、企業、行政が共に連携してサービスをつくっていくという考え方が非常に大事となっておりますので、まずはそういった環境をつくること、または職員の意識改革をすることを目的として行ってまいりたいと思っております。
　　また、具体的な事案につきましては、取りあえずこういうサービスをしたいということはございませんが、市民の方が便利さを実感できるようなサービスをつくってまいりたいと思っております。
　　以上でございます。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　国の指針や県の指針に基づいて、今後順次作成していく、それは別にデジタル化じゃなくても、各課非常に重要なことだとは思います。ただ、これをやって一番いいのは、いかに市民が便利になれるかということだと思うんです。これは、国がどう望むかじゃなくて市民が何を望んでいるか、それを最優先事項から取り入れていただきたいなというのが私の希望なんですね。
　　例えば、コロナのときに全世界を見て一番最初にマスクの手配を段取りしたのは台湾でしたよね。あれはこのシビックテックの発想から進んでいて、国民の中からどこに幾らの在庫があるよ、ここにどうなっているよ、そういう情報を得るアプリを開発した。そこから出ているんだと思います。
　　それから、後で防災の考え方についてもつながってくるんですが、東北地方太平洋沖地震、このときにやはり活躍しているのもそういうふうな方々なんですね。政府や自治体が市民へ迅速に情報を提供しようといっても、なかなか情報がまとまらない、統率できない、そういう状況にあった。これは戸羽市長さんのお話の中にも多々ありました。そういうときに、民間企業の方々がそういうサイトを開発して、すぐに上げた。それによって、いろいろな救援物資の必要性、交通情報、電力、どこで使えてどこが使えないかとか、いろいろなその震災関連の情報が随時伝わるようになった。これはお先真っ暗な状況のときに非常に助かったんだろうなというふうに思います。そのようなことでも使われているようです。
　　それから、例えば東北の中で、会津若松市では消火栓マップというものをアプリ開発しています。広域化してくると消火栓の場所が、消防署員が分からないということはないんですが、消防団員が分からない。そういうときに、どこに消火栓があるかとか、それから貯水槽の状況がどんな形になっているか、こういうことが常にメールとかそういうもので、アプリで伝えられる。そうすると、行政側も計画を組んで、その都度日にちを決めて定期点検をする。じゃここを優先的にしようというふうな形で早く回ることができるようになる。
　　それから、あるところでは、ごみ収集日になると、あなたの地区はごみ収集日になっていますよ、今日は燃えるごみの日ですよ、出せるのはこういうものですよ、出せないのはこういうものですよというところまで教えてくれる。確かにごみ収集カレンダーやいろいろなものが配布されておりますが、なかなかそれを見ただけでは判断できないという場合もある。そういうものを提供することによって、市民のごみ減量につながっていく、そういうふうなアプリを開発してやっていることもあるようです。だから、その市町村によって何が今重要なのかというところを大事にしてほしいなと思います。
　　先ほど、市長の答弁の中で、金沢市が先駆的に取り組んでいるというふうなことでしたが、金沢市のほうではどのような形で動いているのか、その辺デジタル主幹のほうに再度お尋ねしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野情報デジタル推進主幹。
○情報デジタル推進主幹　　ただいまの御質問にお答えいたします。
　　私も詳しくは分かってはいないんですけれども、まずは金沢のシビックテック推進協議会というものを行政、市民、そして民間企業とともに立ち上げまして、地域の課題を解決するアプリやサービスの提供を実施しているということを伺っております。
　　このシビックテックの考え方には、アイデアソンとハッカソンという考え方がございます。そのアイデアソンというものについては、ＩＴを使える方ではなくて、このような地域課題があってこれをどうにか解決してもらえないかというアイデア出しをするチームと、あとはハッカソンというＩＴ技術者が集まって、それをプログラミングをしながらアプリをつくっていくというような二重の組織、そういった内容になっておりますので、そういうことで金沢市さんのほうがサービスをつくられて、先ほど議員がおっしゃられましたごみの分別と収集日が分かるアプリを開発したということを認識しております。
　　以上でございます。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　よく選挙のときに、見たい未来は自分でつくる、共に考え共につくろう、こんなキャッチフレーズが飛び交います。これはその選挙のときだけじゃなくて、市民一人一人がいつでも自分が求めるサービスがどこにあるのか見られるような状況をつくることが、やはり行政の見える化というのが大事なのかなと、そういうふうに私は思います。そのデータベースをどのような形で公表するか、それをまず一番最初に考えていただいて、できるものから出していく、そうしないと返ってこないということをぜひ実践していただきたいなというふうに思います。
　　今、シビックテックというふうなことで申し上げましたが、この手段、方法については、とにかく今まで過去はどうだったのか、そして今現在がどうで、これからどこに向かおうとしているのか、しっかり検証しながら前に進めていくべきだと思います。シビックテックに対応できる人、できない人、どちらの方も当市にとっては大事な人材です。経済的には一時的に費用がかさむかもしれませんが、できるだけ早くそういうふうなデータの公表、それから市民の意見を集約する、そういうふうなことに進めていただきたいなと。早く移行できた自治体こそが地域の将来を担えるんじゃないかと思います。
　　市長のほうから総括で御答弁お願いします。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　このシビックテックを推進するための前提としてやはり大事なのが、議員もおっしゃっておられた情報のオープンデータ化が前提なんだろうというふうに思います。そこについてできてこそ、企業もアプリを作るのに必要なデータを入手できますので、我々の持つデータをできるだけオープンにしていくという方向で、今後様々なものを推進していきたいというふうに思います。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　行政のデータってすばらしいと思います。ありとあらゆることを質問しても、こういうデータでこうなっています、当局の方は全て答えてくれます。それだけデータは多くあるんだと私は確信しています。それを出せるものから順次出す、どのような形で出すか、それをしっかり庁内で、ぜひ市長のほうからは会議を開いて進めていただきたいというふうに要望したいと思います。
　　それから、２点目の科学的介護の導入現状についてお尋ねします。
　　先ほど市長の答弁の中で、介護報酬加算しているが、なかなか金額に見合わないというふうな答弁がありましたが、これを導入しようとして申請すると、どのぐらいの金額にしての加算というのがあるんでしょうか、お尋ねします。
○議長　　答弁を求めます。
　　尾形福祉課長。
○福祉課長　　それでは、今の御質問にお答えいたします。
　　すみません、加算の額までは把握しておりません。申し訳ございません。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　単に加算して多く出しますよと、やっていますということだけでは、やっぱり事業所を正確に把握できないと私は思うんです。この事業所に対してどのぐらいの加算の金額が来るのかによって、大きくその参加意欲が違ってくるのではないかというふうに私は思います。
　　それと、なぜ金額ベースにこだわるかということなんですが、介護の方々の給料が低いと言われています。それから、地方間格差があるとも言われております。これは、少しでも早く同一賃金にしたいというふうな国側の意向もあるように聞いておりますが、それと並行して、介護職員の職業病とも言える腰痛、これが現業の介護の現場の中では50％くらいいらっしゃると。２人に１人は腰痛を意識しているというふうな声もあります。それから、交代交代での夜間勤務があります。人間にとって、夜間勤務というのは体内時計を狂わせることになります。非常につらい労働環境になります。これは、消防署員の方も警察署員の方も病院関係の方も、夜勤の方々はとにかく体内時計が狂うことによる体の異常というのがつらいというふうなことで、早期退職される看護師さんも私、存じておりますし、やはりそういうふうなことへの配慮も必要なんだろうなと。せめてやはり給料を、もっと収入を上げること、それからそういうふうな労働環境を改善すること、そういうことを強く要望することが必要なんだと思います。
　　そのような方向で進めていきたいと思うんですが、私は２年前まで文教厚生常任委員会に所属していまして、管内視察の際に、施設は開所したけれども、人材不足でまだこちらの棟が利用できていないという市内の事業所がありましたが、今の現状はどうなっていますか。開設しているところは全部動いていますか。確認させてください。
○議長　　答弁を求めます。
　　尾形福祉課長。
○福祉課長　　まだ全ての事業所が開業しているというふうな状況ではありません。休止状態のところも数箇所ございます。
　　以上です。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　これも市長に要望になりますが、そのような現状が少しでもなくなって、お年寄りがしっかりした明るい老後が暮らせるような施策というものをぜひ国に届けていただきたいというふうにお願い申し上げます。
　　それから、農業の高齢化の問題についてちょっとお尋ねしたいと思います。
　　先ほど私、壇上質問したのは全体的な国の姿でありまして、南陽市の実態はどうなのかなというふうに思っています。先ほどちょっと市長のほうからも答弁がありました。私も令和２年度の南陽市の統計等を見てはいるのですが、大分古くなっているなと。最近、人・農地プランで情報をつかんでいると、かなり実態が変わってきているなというふうな形で私は見ております。
　　先ほど66歳の平均とか、その70％が60歳以上だとかありました。それで、全体的な南陽市の農業の今後について、どのようなまとめ方を農林課としてはお持ちでしょうか、お尋ねします。
○議長　　答弁を求めます。
　　島貫農林課長。
○農林課長　　ただいまの御質問にお答えをさせていただきます。
　　議員のほうの御質問にありました部分でございますが、まず南陽市におきまして、農林業センサスの2020年の概要によりますと、農業の経営体につきましては、前回、５年前が966経営体、2020年度の結果につきましては814ということで、150経営体ほど減少しているという状況にございます。また、農業の就業人口につきましても同様に、前回のセンサスでは1,687人だったものが、2020年の結果では1,295人という結果が出てございます。
　　この５年間で着実に経営体が減少してしまっている、また就業人口も減少している、そうした中で、議員御質問にもございました高齢化が進んでいるという現状につきましては、議員と同様に農林課といたしましても考えているところでございます。そういった部分で、今後いろいろ対応を検討せざるを得ないという状況かと思っております。
　　以上です。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　市長にちょっとお尋ねしますが、農業の高齢化、それから減少問題、私、一番の問題は世襲制度だと思っています。昔、農地は耕地整理や基盤整備、そういうものによって大分集約されて農業がしやすくなった時代がありました。しかし、今それが現実に合わないんだなと。要するに、農業をする方、しない方、親が農家だから私もしなければならないという方が非常に減っているという現状があります。もっと農地を集約して、大規模化できる人、やりたい人に持ってもらって、そして所得を上げてもらう。農家人口は減っても南陽市の農業生産額を上げる、このような取組が一番必要なんだと思いますけれども、どうでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　本市を含め、我が国農業を取り巻く問題は、ほとんど大きな部分がこの高齢化、少子化、そういった構造がもたらす継続的な問題だというふうに思っています。
　　そうした中で、今回のコロナ禍が一つ大きな変化のきっかけになるのではないかなという感じもいたします。以前からサラリーマンを離脱して就農される方が少しずつ増えていたと感じておりますが、このコロナ禍によってその流れが大きく見えて、促進されてきたのではないかなというふうに思います。
　　今後、例えば商社でありますとか、卸売、小売に携わっていた異分野の方が農業に参入して、それぞれの知見を農業に持ち込んだり、あるいはそれこそシビックテックではありませんが、科学的な情報通信技術に精通された方が農業に参入して、そういった技術を農業分野にもたらすといったことも考えられるのではないかと。そうした流れを着実につかんでいくことが大事なんだろうというふうに思います。
　　そのつかめるような、例えば移住、定住でありますとか、農業体験でありますとか、そういったものを我々これからしっかり考えて実行していくことが大切かと思っています。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　質問していると時間がなくなりますので、２つ要望させていただきたいと思います。
　　１つは、先ほど申し上げました人・農地プランです。この中で、今土地の貸し借りが進められております。県でも進めていますが、農地中間管理事業として山形県農地中間管理機構、やまがた農業支援センター、ここで借手と貸手の中間媒介をやってくださっています。
　　先ほど私、世襲制度が駄目だと言ったのはなぜかというと、これにも関連してくるのですが、これはあくまでも貸す、借りるなんですね。所有権の移転にはならない。そうすると、貸す側は高齢化した人であっても、私の田んぼ、ここまできれいに今までやってきたのに、誰か分からない人に貸して荒らされたら嫌だな、きちっとした手入れをしてもらわないと嫌だな、そう思っていらっしゃる方が多数いらっしゃるんです。借りたい人って大体大ざっぱなんですね。そうすると、やはりそういう人には貸したくないな。大規模になればなるほど細かな管理はできなくなるわけですから、それはやむを得ない部分もあるんです。だけれども、それをよしとしない所有者の方々がたくさんいらっしゃる。だから、なかなかこの事業が進んでいかない。
　　これをやはりもっと進めていくにはどうするかというと、一番の解決先は所有権移転だと思います、私は。でも、今現実にそれはできないということであれば、ここを利用して農家をする人の集約化をとにかく図っていただきたい。金山にも田んぼがある、宮内にも田んぼがある、沖郷にも田んぼがあるというのが今の現状ですが、やはりそういうものを、今、人・農地プランは地域間で、金山は金山、宮内は宮内で何とかまとめようというふうなことで頑張ってくれていますが、もっと大きな目で見てあげて、じゃ宮内地区、ここの地区であなたやってください、そうすれば年収1,500万、所得で1,000万ですよぐらいの農業になっていかないと、魅力というのは出てこないのでないか。ぜひそのような集約化を図る意見を県なり国なりに伝えていただきたい。
　　それから、もう１点は、私、以前の一般質問でもお話ししました宮崎県の都農町、これはオーストラリアのキウイフルーツ会社と提携して、キウイフルーツ団地をつくっている。その中間管理会社を町がつくった。要するに、意欲のある若手に参入してもらうためには、設備投資が大き過ぎる問題を解決しなくちゃならない。これはその中間管理会社で設備投資をして、リースという形で新規就農したい方に貸与するというやり方です。それは以前お話ししました。
　　やはり土地開発公社と同じ考え方をこういうものにも利用していかないと、なかなか根本的な、５％に満たない35歳未満の農業者を増やすということはできないのではないかというふうに思いますので、ぜひこの２点を要望させてください。
　　それから、次に防災関係について何点か質問させていただきます。
　　先ほど市長答弁の中で、いろいろな意見が連絡協議会の設立にあったというふうな答弁がありましたが、具体的にここは気をつけなければならないな、ここは要注意だな、参考になる意見だなというふうなところがあれば、防災課長のほうから教えていただきたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　髙野総合防災課長。
○総合防災課長　　ただいまの御質問にお答えをいたします。
　　今回協議会をつくった関係もございますけれども、防災に関する重要性というのは一通り認識をしていただいております。その上で、例えば防災訓練をもっと現状に合った、やはり大規模に対応できるものにしていくべきだというふうなものであったり、あるいは自主防災組織だけではなく、民生委員児童委員の方、あるいは防災士の方、様々な方が参画をしてやっていくべきだというふうなこと、そしてやはり活動に関する財政も含めた支援をお願いしたいというような、そのような意見をいただいております。
　　以上です。
○議長　　４番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員　　市長に要望させていただきます。
　　金山の自主防災組織の中でも意見が出ておるんですが、会議をしてお茶菓子代もない。やはりもっと連絡を密にするには、飲みニケーションとまではいかなくても、やはり座談方式で自由に意見が出し合えるような場が必要なのでないかと。そのためには、災害設備だけの予算化だけではなくて、そのようなお互いが心を通じ合えて行動できるような、心と心を結ぶ予算化をしていただきたいというふうな要望もありましたので、ここで伝えさせていただきたいと思います。
　　それで、山形県、特に南陽市を含む置賜盆地には長井盆地西縁断層帯という活断層があります。そうすると、単純に自主防災といいますが、こういう突発的な地震が起きた場合、それから何年か前からある大水害、このようなことで防災組織の活動の仕方が全然違ってくると思います。水害であれば、事前から大雨が降りますから、今考えているような防災組織が動くのかもしれません。だけれども、地震のような突発性のものが来たときに、自主防災活動がほとんど不可能なのではないかと私は思っています。
　　現に水害だけでも、親子３人で暮らしていて、お父さんが防災委員だ、ああ、公民館に行くから。息子さん消防団よ、消防団に行くから。お母さん１人で取り残される。これが果たして本当に防災委員としての任務なのだろうか。
　　今、核家族化がどんどん進んでいて、そういうふうな問題、誰かが防災委員になっていなくなった、誰かが消防団に行っていなくなった、そうしたら我が家どうすんなやという問題が必ず出ていると思います。現実的に不可能なことを組織立ててやるというというのは非常に危険だと思いますので、十二分に注意していただきたいなというふうに思います。
　　先ほど防災課長からあったように、いろいろな団体と連携することと同時に、市民一人一人に防災を意識してもらうことが最も大事なことだと思います。それをぜひ今後の重点課題としていただきたい。
　　それから、最後になりますが、自主防災をやったときに一番ネックになってくるのが個人情報保護の問題です。これは民生委員の方、それから市の行政、いろいろなところですぐに防災組織に引っかかってくるのは、個人情報だから駄目だ、出せない、これが必ずあります。今、自主防災の中では、自主防災の組織台帳とか、世帯台帳とか、人材台帳とか、要介護者台帳等をそろえていこうよという動きもあるようですが、必ず引っかかってくるのが個人情報保護法ですので、この辺に対して市としてどういうふうな向き合い方をするのか、その辺のことをしっかり決めた上で自主防災組織への伝達をお願いしたいなというふうに思います。
　　以上、時間を過ぎて申し訳ございませんでした。以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長　　以上で４番島津善衞門議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
　　ここで暫時休憩といたします。
　　再開は午後２時５分とします。

午後　１時５０分　　休　　憩

───────────────────

午後　２時０５分　　再　　開

○議長　　再開いたします。
　　休憩前に引き続き一般質問を行います。
───────────────────
山　口　正　雄　議員　質　問
○議長　　次に、８番山口正雄議員。
〔８番　山口正雄議員　登壇〕
○山口正雄議員　　８番、政風会、山口正雄です。
　　早速、先に通告しております質問をさせていただきます。
　　少子化という言葉は、様々な場面で、様々な影響要因の一つとして、誰でもが当然のように使うようになりました。
　　少子という言葉は、本来一番若い子、末っ子という意味で、子供が少ないという意味ではなかったようであります。
　　少子化の言葉の始まりは、60年に１回回ってくるとされる干支の43番目、ひのえうまの年、うまは方角が南にあるところから火災が多い年との迷信を生み、さらに江戸時代初期の八百屋お七の放火事件以後、ひのえうまの年に生まれた女は夫を食うとか殺すなどの迷信が生まれ、現在に至るまで統計的にひのえうまの年に生まれる子供が少なく、1989年のひのえうまの年は、合計特殊出生率が過去最低の1.58を記録しました。ところが、翌年の1990年はそれを下回る1.57になり、いわゆる1.57ショックとも言われ、1992年の国民生活白書の中で初めて少子化の言葉が使われるようになったようであります。
　　この少子化による人口減少は、社会経済全般にわたり様々な影響を及ぼしており、政府としても最重要課題の一つに掲げております。東京一極集中の是正を何としても成し遂げていただきたいものであります。
　　本市においても、毎年おおよそ300人程度、人口が減少しております。まち・ひと・しごと創生総合戦略の中でも、人口増加という観点より、人口減少をどう緩やかにしていくかという取組に重点が置かれております。
　　今日は、少子化の影響がますます懸念される中学校の運動部活動についてお聞きしたいと思います。
　　中学校の運動部活動は、体力の向上、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感などの涵養、公正さと規律を尊ぶ態度や克己心を培い、実践的な思考力や判断力を育むなど、多様な学びの場として教育的意義が大きく、豊かな人間性を育む基礎となるものであります。と同時に、我が国のスポーツ振興を大きく支える礎にもなっております。
　　その部活動問題の根本にあるのは、部員数の減少、それに伴う教員の減少、そして顧問を務める教員の超過勤務だと言われています。教員の負担増加を背景として、学校の運動部活動は現状のままの維持が困難になってきているようであります。
　　スポーツ庁が委託して調査した平成29年度運動部活動等に関する実態調査報告書によれば、部活動を担当する顧問の教員が感じている課題や悩みで上位３つを上げれば、１つ目は校務が忙しくて思うように指導できない、２つ目が自身の心身の疲労・休息不足、３つ目が校務と部活動の両立に限界を感じるというもので、「何とかしてくれ」という教員の皆さんの悲鳴を感じます。恐らく、市内中学校教員の皆さんも同じような課題や悩みを抱えながら、懸命に部活動の指導に取り組まれているものと思います。
　　先頃、市内の野球スポーツ少年団の交流試合がありました。その中の一つのチームが、６年生が抜けると、新たに部員が入らないと試合にも出ることができないという事情を知りました。
　　野球に限らず、全てのスポーツ少年団は週数回、指導者の皆さんの指導によって、小学生低学年から好きなスポーツで体を動かし、技術的にも少しずつうまくなったり、礼儀正しくなったり、先輩後輩との関係を築けたり、そして中学校部活動につなげる役割を果たしていただいていることに感謝申し上げたいと思いますし、好きなスポーツを続けられる環境を何とかつくってほしいものだと感じました。
　　スポーツ庁は、平成30年３月、運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインを策定しました。このガイドラインは、生徒に望ましいスポーツ環境を構築する観点から、運動部活動を持続可能なものにするための改革案を示したもので、１つ目は適正な運営のための体制整備、２つ目は合理的でかつ効率的な活動推進のための取組、３つ目は適切な休養日の設定、４つ目は生徒のニーズを踏まえたスポーツ環境の整備、５つ目は学校単位で参加する大会等の見直しという内容であります。これを受けて、本市でも教育委員会が、平成31年３月、南陽市における運動部活動の在り方に関する方針を策定されました。
　　こういった状況を踏まえて、運動部活動の現状及び将来的に生徒たちがやりたいスポーツができ、かつ持続可能な運動部活動にするための方策等についてお伺いしたいと思います。
　　（１）部活動の現状について。
　　①現在と10年前、これは学校統合時の年でございます。10年前の生徒数、教員数及び部活動数はどう変わっているのか伺います。
　　②単独チーム編成が困難なため、近年の合同チームでの活動状況はどうなっているのか伺います。
　　③教員が担当する部活動の競技経験がない割合について伺います。
　　④外部指導者と部活動指導員はどう違うのか伺います。
　　（２）将来的に持続可能な部活動の方向性について。
　　①合同チームの積極的活用について伺います。
　　②部活動種目の見直しについて伺います。
　　③方針では、学校と地域が協働・融合した形での部活動を検討するなどのスポーツ環境を整えるとしておりますが、具体的にどういうふうに考えておられるのか伺います。
　　④持続可能な部活動していくための仮称部活動検討委員会の設置が必要と考えますが、当局の考えを伺います。
　　以上、壇上からの質問といたします。
○議長　　答弁を求めます。
　　教育長。
〔長濱洋美教育長　登壇〕
○教育長　　８番山口正雄議員の御質問の１点目、部活動の現状についてお答え申し上げます。
　　初めに、10年前の平成22年度と令和３年度現在の生徒数、教員数及び部活動数の変化についてでございますが、平成22年度は生徒数944名、教員数75名、部活動種目数32、男女別にいたしますと50でございました。それに対しまして、令和３年度は生徒数766名、教員数66名、部活動種目数34、男女別にいたしますと53となっております。
　　次に、合同チームの活動状況についてでございますが、最近では令和元年度地区新人体育大会の折に、ソフトボール競技で本市中学校２校による合同チームを編成した例がございます。
　　次に、部活動を担当する教員の競技経験がない割合についてでございますが、令和３年度につきましては全体の約47％となっております。
　　次に、外部指導者と部活動指導員の違いについてでございますが、部活動指導員は学校教育活動の一層の充実及び教員の働き方改革の実現を図ることを目的として配置しております。それに対しまして、外部指導者の方には、顧問の教諭等と連携、協力しながら、部活動のコーチ等として技術的な指導を行っていただいたりしており、目的や狙いの違いがございます。
　　次に、御質問の２点目、将来的に持続可能な部活動の方向性について、総括してお答え申し上げます。
　　本市におきましては、国のガイドラインや山形県の方針にのっとり、平成31年３月に南陽市における運動部活動の在り方に関する方針を策定し、生徒のスポーツ・文化活動の機会が損なわれることがないよう、各中学校で合同チーム編成や種目の見直しも含めた、実情に応じた体制づくりを検討してまいりました。
　　また、現在国や県は、学校における働き方改革を踏まえ、部活動と地域等の連携の在り方を検討しております。本市におきましても、その動向を注視ししながら、事務レベルで地区中学校体育連盟や市体育協会と準備、検討を進めております。
　　さらに、今年度から今後10年間の本市教育の方向性を示し施行する第６次南陽市教育振興計画の審議の場におきましても、持続可能な部活動にしていくための貴重な御意見、御助言を委員の方々よりいただいているところでございます。
　　今後も、部活動の在り方を検討する委員会の設置も含め、生徒や保護者の声に耳を傾け、生徒にとって、学校の教員にとって、そして地域の皆様にとって望ましい部活動の在り方について検討してまいりたいと考えております。
　　以上でございます。
○議長　　再質問に入ります。
　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　御答弁ありがとうございました。
　　事前の聞き取りも含めて、ただいまの現状についての答弁を含めて、現状でのクラブ活動というか部活動の状況も大体理解しているつもりでございますが、そんな中で、今日は先ほど壇上で申し上げましたとおり、教員の減少、生徒の減少、あるいは超過勤務という課題に対応しなくてはいけない、そういう中でどういうふうにすれば持続可能な部活動にしていけるかと、そんなふうな観点から今日は主にお聞きしたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
　　ただいま、顧問部活の競技経験がない教員の割合は47％ということでございました。これは全国的に、担当が保健体育で、なおかつ自分が担当している部活の競技経験がないというのは46％、あるいは担当が保健体育なんだけれども、自分の部活の競技経験がないという割合は６％、合わせて52％、それと大体似通っている格好かなと。つまり、顧問を預かっている先生方の約半分が、競技経験がないという状態で部活を指導される環境にあるということになるわけであります。
　　そういう自分が競技をしたことがない部活のルールを覚えたり、あるいは実際の技術指導を行わないといけないと。こういうことってやっぱりかなりのプレッシャーでもありますし、難しい部分があるんだと思います。申し上げれば、意外と酷なこともやってちょうだいと言っているような感じがするわけであります。
　　そういう中で、それを解消するという意味も含めて、各校１名ずつの部活動指導員であったり、それから外部指導員も配置されているということでありますが、外部指導員は現在何名配置されているんでしょうか、お教えください。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　ただいまの質問にお答えいたします。
　　市内３つの中学校合わせまして、外部指導員は37名委嘱しているところでございます。
　　以上です。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　私、部活動の中で、例えば柔道であるとか剣道であるとか、そういうのは男女一緒の部活と、あるいはコーチは１人でもいいというそんな観点で考えておったので、それを１つと考えてやったときに、全体で44ぐらいかなと、そういう部活がね。そのうち約半分が経験者であると。そうすると、37名というのは残りの部活のかなり多い部分を担っているということでありまして、意外と多いなというふうに感じました。
　　そういう意味では、競技経験のない教員の負担というか、それがかなり解消になっているのかなというふうに印象を受けるんですが、その辺についてはどうなんでしょう。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　ただいまの質問にお答えいたします。
　　議員御指摘のとおりでございまして、１つの競技で複数名指導していただいている場合もございます。これまでも、本市におきましては外部指導者の皆様の御尽力によりまして、競技力の向上、技術指導も含めまして多大なお力をお借りしているなというふうに思っております。教員の働き方につきましてもおっしゃるとおりでございまして、協力して子供たちの健全育成、競技力の向上に努めてまいったというふうな状況がございます。
　　以上でございます。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　非常にメリットがあるということでございまして、私は外部指導員がおられても、顧問の部活の中でまだ指導員がいらっしゃらない部分もあるのかなというような感じがしていたものですから、もしかすると増員が必要なんじゃないかというようにも感じておったんですが、増員の必要性というのは現段階ではどういうふうに感じられておりますか。必要ないというか、あるいはもっと必要だとか、その辺いかがでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　ただいまの質問にお答え申し上げます。
　　学校の考えを正確に把握しているわけではございませんけれども、これまでも御協力いただいている方々に引き続きお願いしているという部分もあるように感じております。現在足りているか足りていないかということについては、ここではなかなか言及できないんですけれども、御協力に感謝申し上げているというふうな状況でございます。
　　以上です。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　もし不足というような状況があれば、増員も含めて御検討いただければありがたいなというふうに思います。
　　次に、合同チームの件についてお聞きしたいと思います。
　　令和元年度にソフトボールで２校による合同チームがなされたという先ほどの答弁でございました。スポーツ庁のガイドラインでも、この合同部の活動というか、それを推進しろというふうになっているわけですが、そういう中で、本市の方針の中に、生徒のスポーツ活動の機会を損なうことのないよう、各学校の実情に応じて合同部活動等の体制づくりを検討するとなっているんですね。この辺についてはどういうふうな理解をすればよろしいんでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　ただいまの質問にお答え申し上げます。
　　少子化に伴い、単一の学校では特定の競技の運動部活動を設けることができないという場合につきましては、部活動の教育的意義や自己肯定感の育成等の意義を十分考慮いたしまして、生徒のスポーツの機会が損なわれることのないように、まずは各学校単位におきまして、地域の実情も踏まえまして、教育活動として行う部活動の在り方について検討しているところでございます。
　　教育委員会につきましても、地区の中学校体育連盟との連携、協力をいたしまして、実情に応じました合同部活動の体制づくりについても検討しているところでございます。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　今年の部活動の中で、今の３年生が卒業された後、要するに１、２年生が残る格好になるわけですが、その１、２年生の部員で不足するという部活動はございますか。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　お答え申し上げます。
　　団体種目が組めない部活動は出てきていると承知しているところでございます。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　先ほど、10年前との比較がありました。やっぱり人数が、178名生徒が減っている。そういう中で教員数は９人減っている。部活動そのものが３つ増えて、種目も２つ増えているというこの実情からすれば、やっぱり先生の大変さというものと併せて、今おっしゃったように不足している人員、部員数が減っているという、団体戦を組めないというそういう実情は、やっぱりそれを映しているんだろうなというふうな思いがいたします。
　　それで、さらに10年後の生徒数は、現在と比較してどのぐらいになるかという見込みはいかがでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　ただいまの質問にお答え申し上げます。
　　正確な数字というのはなかなか計算しづらいところはありますけれども、見込みとしまして650名ほどになることを想定しているところでございます。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　そうすると、さらに110名ぐらい減少するという予測になるわけです。そうすると、もっとやっぱり大変な状況が想定されると。
　　今、合同チームをする場合には中体連の規定があります。そういう中で、今の中体連の規定では、合同チームはあくまでもその年度に限ったもので、部員数が足りないチーム同士の出場機会をつくる一時的な措置だというふうに言われているんですが、合同チームは、例えばＡ校とＢ校があって、両方とも人員が不足していると。この場合にだけしかやっぱり合同チームとして認められないということでよろしいのか、それと同時に、合同チームというものを常時、まあ今のあれですと常時は認めないとなっているわけですが、これはやっぱり規定としては常時は認められないと、こういうふうになっているんでしょうか。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　ただいまの御質問にお答え申し上げます。
　　県の中体連の規定では、合同チームの編成要件として、単独チーム編成が困難な学校同士が合わさる合同チーム、いわゆる合併型と言われるもの、２つ目は、新人大会で合同チームを結成しておったところ、新年度になって一方の学校が正規の人数を満たし、他方が正規の人数に満たないチームの合同チーム、３点目が、次年度統廃合が決定しており、いずれかの学校が部員不足となっている場合の３点が上げられているところです。
　　しかしながら、県の中体連では新たなケースが生まれてきたり、様々なケースをシミュレートする必要があるということから、規定の改正に向けて進めているとお聞きしております。つまり、２校だけじゃなくて複数校の合同チームというふうなことも想定されているとお聞きしているところでございます。
　　以上です。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　ちょっと今、２番目のあれがはっきり理解できなかったんですが、例えばＡ校とＢ校が今年合同チームをつくって大会に出ました。来年度になったら、Ａ校は新しい部員が入って人数を満たすことができます。しかし、Ｂ校は相変わらず不足していると。こういう状態のときには合同チームはつくれないということでよろしいんですか。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　議員御指摘の点が、先ほど私が申し上げた②の件でございまして、新人大会の折、両校が不足していて合同チームをつくった場合、新年度、地区総体の折に片方が人数を満たない場合は合同チームはできるというような状況でございます。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　それは新人大会に限ってということになるわけですね。
○議長　　答弁を求めます。
　　佐野学校教育課長。
○学校教育課長　　現状では単年の扱いというふうになっているところでございます。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　やっぱりこれは、先ほど課長もおっしゃいましたように、非常におかしいなというふうに私は思います。それで、要するにＡ校とＢ校があって、今年は合同で試合に出て、来年度になったらＡ校がチームができる、Ｂ校はできない、そういうときの、新人戦を除いてね、本大会に出場するというふうな条件がもう満たさないという、大会に出られないという格好になるわけですね。そういうふうなことでは非常に、先ほどの趣旨からすると、選手の機会が損なわれないようにということがありました。それはスポーツ庁でも言っているわけですから、そういうことからすると、この中体連の今の規定はちょっとやっぱり問題がある。そういうふうに思います。
　　市長、その辺ですね、中体連にその件を強く要望して変更するように。いや、今検討中と......
○議長　　８番山口正雄議員、今の質問、市長にですか。
○山口正雄議員　　これは、ネットで見ると、兵庫県の丹波篠山市の市内の中学校でも同じようなことが起きておりまして、非常に規定が問題だと。それで、そこの市長さんは、特に中体連にそれを何とか変えるように要望するというふうなことを市長さんがおっしゃっているんですよ。そういう意味では、やっぱり市を代表するという意味ではやっぱり市長なのかなという思いで私はお聞きしたんですが、だからやっぱりその辺は中体連のほうに強く要望していただきたいと思いますが、いかがですか。
○議長　　答弁を求めます。
　　市長。
○市長　　例示いただきました当該市においては市長のそういった発言があったのかもしれませんけれども、それが適切だったのかどうかも含めて、教育委員会と様々に相談をして、子供たちの環境がよりよくなるように協力していけたらなというふうに思います。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　まあ先ほど課長もおっしゃったんですが、そこはやっぱり教育長なんですかね。ちょっと教育長の考えをお聞きしたいと思います。
○議長　　答弁を求めます。
　　教育長。
○教育長　　先ほどの答弁で、新人大会の折に両チームが部員数不足である場合は合同チームでやると。翌年度、片方のチームが人数を満たした場合でも合同チームは認められるということでございますので、そこは御理解いただきたいというふうに思います。
　　また、県の中体連におきましてもこういう課題が各地で起きているというようなことを踏まえて、この合同チームの在り方については早急に検討して、できれば新年度からというようなお話も聞いております。まだ決定はしていないと思いますけれども、そのような対応をするというようなことだろうと思いますので、やはり子供たちがしっかり希望を持って日々努力している成果が報われるような形になるよう、我々としても努力していきたいというふうに思っております。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　大変失礼いたしました。
　　そのようなことで、生徒たちがスポーツをやる機会が失われないように、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
　　次に、部活動の見直しという、これも先ほど見直しをするというような答弁でございました。そういう中で、部活動をどのくらいにするかという問題も当然あるかと思うんですが、これは今、要するに拠点校という、拠点校化というか、そういうふうなことが進んでいるというふうになっておるようですが、これは富山県の南砺市の例でございます。
　　富山県の南砺市では、各校が10年後に予想される生徒数を踏まえて部活動を減らした場合、どんな問題が生じるかということを考える市立中学校部活動のあり方検討会を開催していると。その教育委員会は、市内に８校ございまして、小規模校３校を除く５つの学校にバランスよく別々に部活動を配置すると。そうして生徒が好きな部活の学校に学区外でも登校できるというようなことをやろうとしている。これは要するに拠点校化というか、そういうことらしいんですが、早ければ2020年度内に移行準備に入るスケジュールを描いているというようなことがございます。全ての学校で同じような部活があるんじゃなくて、それぞれの学校に別々の部活を置いて、好きなところの学校に自分は行くと、そういうことを教育委員会で考えておられるというようなことがございます。
　　こういったことも含めて、どういったほうがいいのか。勉強はこの学校、部活動はそっちに行くというか、その方法はいろいろあるんだと思いますが、その辺について何かお考えがあれば、ちょっとお聞かせいただければありがたいです。
○議長　　答弁を求めます。
　　教育長。
○教育長　　御質問にお答え申し上げます。
　　大変今の例示していただいた南砺市の拠点校方式といいますか、そういった一つのケースもあるのかなというふうに思います。
　　また、これからの種目数と生徒数の関係、そして指導者の関係というところ、大きく変わってくるわけですので、何らかの方法を当然取らなくてはならないというふうには思っております。
　　現在、御承知のとおり、休日における部活動を地域にお願いするというようなことも試行的に行われております。これは県内でも始められております。また、これも試験的にですけれども、県内で市内の合同部活動を行うと。学校はそのまま自分の所属する学校で部活動は合同で行うというような取組もされていると聞いております。全て詳細について承知はしておりませんけれども、様々な工夫をしながらやはりこれから進めていかなくてはならない。
　　したがいまして、先ほど答弁申し上げましたが、まず学校としてどのような考えを持っているのか、また地域の指導者の方、この場合、市の体育協会のお力添えを賜らなくてはなりませんけれども、そういったお考え、そして中体連の在り方というふうなこともございますので、様々な調整役を行政として行いまして、やはり生徒にとってどういう部活動が一番望まれているのかというふうなこと、さらには指導者の方にとっても、やはり先ほど御指摘ありました部活動指導員と外部指導者との関係の在り方とか、様々な課題を協議して、検討会というよりも包括的に話合いを進めていきたいなというふうには考えております。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　先ほども地域移行ということについては、体育協会はじめ各種団体との連携も含めて、これから検討するというようなお話でございました。
　　この地域移行については、国も2023年度から段階的に施行するというような考えのようでございますが、当市内には沖郷の総合型地域スポーツクラブというものがございますが、必ずしも今の中学校の部活動と同じようなものというのはそんなに存在していないということもあって、やっぱり全ての部活動を地域移行化するというのは、そういう意味ではまだ受皿というのはないのかなというふうに思っておりますが、ただ、今教育長がおっしゃったように、県内の事例ですと、これは11月27日の読売新聞の記事でございますが、天童の第一中学校から第四中までの野球部員は、要するに市の野球連盟でつくるクラブチームに全員が所属しているという、そういうふうな記事が載っておりました。毎週日曜日はクラブチームの練習日とし、部員たちは週替わりで学校の校庭で合同練習するというような内容だそうです。これはある意味で経費が発生するというか、あるいは保険料とかいろいろな問題も関わってくるわけでありますが、またそれと別な地域移行という意味では、今、山形六中と鮭川中、これも11月30日の読売新聞の記事です。この２校が休日の部活動の地域移行を実践するモデル校に指定になっているということで、２年間の実践研究で成果や課題を検討し、そのほかの学校にも取組を広げていくというような内容になっておるようです。
　　この場合、鮭川中学校はさけがわ友遊Ｃ'Ｌｏｖｅというスポーツクラブがあって、そこに野球、女子バレーボール、バトミントンクラブの全３運動部の部員たちが原則全員年会費4,000円を支払ってクラブに加入するというようなこと、あるいは六中では、バレーボール、バドミントン、ソフトテニスということが、要するに地域ごとのクラブから学校に指導者に来ていただいて土日の部活をしているというような内容でございます。
　　それで、私は今そういう受皿がないという状況の中で、最もやりやすいというか、それは土日の場合に学校の施設を開放するというのは、当然それはあり得るわけですね。要するに地域に移行するという場合、学校の今のグラウンドであるとか体育館であるとか、そういった施設を開放するというのは当然あり得るわけですよね。そういう中に、やっぱり指導者にお越しいただいてクラブをするということが一番やりやすいのかなというふうに思ったりしています。
　　そういう中で、今の市の方針の中で、土日は１日休日を取るという、そういうことがあるためにでしょうが、保護者が練習を主催するという、これはやめてほしいと、こういうふうになっているわけですが、そういうことからすると、保護者の練習開催というか、それもあり得るのかなと思いますが、何かちょっとその辺はいかがでしょう。
○議長　　答弁を求めます。
　　教育長。
○教育長　　今御指摘いただいた件につきましては、今回の様々な部活動の改革関係の中で、教職員の負担減というふうなことが主になっておりますけれども、当然ここには生徒の負担を軽減するというような部分もございます。したがいまして、やはり生徒にとってといった場合に、自分としてはどうしても専門的にその競技を自ら進んで努力して極めたいというようなお考えのお子さんもいらっしゃれば、たしなむ程度と言ったらちょっと語弊がありますけれども、自分も目標としてはオリンピック選手ではないけれども、というようなお子さんもいらっしゃるわけですので、そういったことも考慮しながら、どういったことが望ましいのかということを考えていく必要があるのかなというふうには思っております。
○議長　　８番山口正雄議員。
○山口正雄議員　　確かに今教育長おっしゃったように、生徒自身のクラブ活動に期待する考え方というか、あるいは保護者自身も、やっぱり勝負一本ということでなくて、いろいろな意味での価値観を求めているというようなことがあるようでございます。
　　そういう意味で、そういったいろいろな方々が自分の好きなスポーツをできるという、あるいはやっぱり技術をもっと向上させたいというふうに望む人はそれなりに活動できるような、あるいは別に自分は楽しみたいんだという、そういった方々はそれなりのものができるようなものであれば、一番それはいいのかなと思いますが、やっぱりチームとして力を発揮して勝負に勝てるということもまた有意義な、あるいは意義のあるものだと思いますので、その辺も含んでいただきながら、今後もいろいろな検討をしていくというふうなこともございましたんで、その辺ぜひ協議していただければなと。それで早い時期にそれらの具現化というか、それに向けてやっていただければなというふうに思います。
　　最後に、「人間力なくして競技力向上なし」という、これは2014年のソチオリンピックの日本選手団のスローガンだったそうであります。そして今年、東京オリンピックでもこの考えが引き継がれたと。トップアスリートでも人間力を高めることがスポーツ活動の基礎にあると言われております。
　　学校の部活動でも同様で、勝つことだけに終始するのではなく、人間力を高めることに比重を置くべきだという意見もございます。人間力とは、自立して力強く生き抜くための総合力をいうのだそうです。まさに本市の学校教育構想図で示されております目指す子供たちの姿、「激動の社会を自ら切り開き、たくましく生き抜く子供たち」と合致するような感じをしております。ぜひ教員の負担軽減と併せて、生徒たちが好きなスポーツに打ち込んでいけるような、持続可能な部活動にできるような検討をしていただいて、たくましく生きる子供の実現に向けて取り組んでいただければありがたいと思います。
　　以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長　　以上で８番山口正雄議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
　　ただいま一般質問中でありますが、本日はこれまでとし、日程に従い、明日に引き続き行いいたいと思います。

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散　　　　　　会
○議長　　本日はこれにて散会いたします。
　　御一同様、御起立願います。
　　傍聴席の方もお願いいたします。
　　どうも御苦労さまでした。

午後　２時５３分　　散　　会