平成30年12月定例会

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午後 1時00分  再  開
○議長  再開いたします。
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山 口 裕 昭 議員 質 問
○議長  次に、1番山口裕昭議員。
〔1番 山口裕昭議員 登壇〕
○山口裕昭議員  1番、倫政会の山口裕昭です。
  2018年最後の定例会となりますが、今年は初夏から始まった記録的な高温と水不足、また西日本を中心とした主に台風による豪雨災害、さらには北海道を襲った大地震と、災害の多い1年でした。本年のたび重なる自然災害により被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げるところであります。
  また、今年の自然災害については、災害が少なかった地域に想定されていなかった規模で発生していることが多いことが特徴で、最近の異常気象の中では、今までの災害に関する考え方が通用しにくくなっているということがうかがえます。今後、本市の防災においても、既存の概念にこだわらず、フラットな見方をしていく必要があると改めて感じたところです。
  それでは、さきに通告しました内容に沿って質問を行いたいと思います。
  まず最初に、南陽市内の最上川下流域及び上無川の水害対策についてお伺いいたします。
  織機川と吉野川では、平成25年、26年の豪雨災害に対する治水事業が着々と進んでおり、本年中には花台橋の開通も決まり、それ以外の各工事についてもほぼ予定どおりの工期で推移していることは非常に喜ばしく、これは関係各所の努力があってこそだと考えております。
  また、災害時の連絡体制強化のために、防災無線の設置強化や各地区自主防災組織の連携など、ハード・ソフト両面からの対策も進んでおり、さきの豪雨災害で甚大な被害を受けた住民の方々については、今後、安全・安心な暮らしのめどがついたことは本市災害対策の大きな一歩であると考えております。
  しかし、翻って考えてみると、市内にはまだ水害危険地域が多数存在しております。中でも沖郷地区の上無川流域では、大雨の際に高い頻度で冠水被害を受けており、その対応についてはほとんど手つかずの状態にあると考えます。この地域の冠水被害では、今まで壊滅的な被害に至っていないこともあり、長く手つかずになっていたと考えますが、大雨注意報が発令されるたびに不安な夜を過ごす住民の方々の心労ははかり知れず、また冠水被害が発生するたびにその復旧作業を行う御苦労は大変なものであります。
  市長の掲げる市民の安全・安心な暮らしを守るという観点から、この状況についていかにお考えなのかお伺いいたします。
  (1)上無川の計画流量(氾濫危険水量)は幾らで想定されているのか。
  (2)平成26年水害時、上無川の実際の水量はどの程度だったのか。
  (3)平成26年の水害時には、どのような対策を行っていたのか。
  (4)平成26年の災害時の被害について、上無川流域での被害状況や被害金額など、具体的な数値は把握しているか。
  (5)平成26年以降、上無川では渇水、冠水に対する具体的な対策を行っているのか。
  (6)今年の西日本の豪雨災害では、水害想定区域以外で水害に見舞われた事例もあったようですが、本市では水害ハザードマップの再点検等は行っているのか。
  続いて、コオーディネーショントレーニングというものについて伺いします。
  徳島大学大学院の荒木秀夫教授が提唱された脳科学、認知科学などに基づいたコオーディネーショントレーニングは、西日本を中心に全国に広がりつつあり、子供の運動能力向上のほかに、高齢者の認知症予防や、二次的には子供の学力向上などの効果も期待できると言われています。
  まだまだ東日本では普及が進んでいないようですが、今後このようなソフト事業を推進することが若い世代が子育てしたいまちづくりや健康寿命の長寿命化につながると考え、何点かお伺いいたします。
  (1)現在、市内にコオーディネーショントレーニングについての知見を持った方はいらっしゃるか。
  (2)県内の自治体でコオーディネーショントレーニングについて行っているような事例はあるのか。
  (3)コオーディネーショントレーニングについては、子供の学力向上、高齢者の認知症予防など、さまざまな効果が見られ、西日本の自治体を中心に少しずつ普及しておりますが、本市での導入の予定などはあるかどうか。
  以上、壇上からの質問とさせていただきます。御回答のほどよろしくお願いいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  1番山口裕昭議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、コオーディネーショントレーニングについての御質問につきましては、教育長より答弁いたさせますので、御了承願います。
  初めに、最上川及び上無川の水害対策についての1点目、上無川の計画流量、氾濫危険水量及び2点目の平成26年水害時の上無川の水量についての御質問でございますが、上無川は、市内池黒地内を起点とし、主要地方道米沢南陽白鷹線、下田橋上流付近で最上川に注ぐ延長6.9キロメートルの一級河川であり、山形県が管理を行っております。
  その改修状況は、最下流部の最上川合流点から一般県道南陽川西線までの区間のみ未改修でございますが、人家、集落等のあるその上流区間は改修済みであり、計画流量は、関根、露橋地区において1秒間に38トンとなっております。
  なお、河川管理者の県によりますと、上無川では水位観測は行っていないため、氾濫危険等水位は設定されておらず、また平成26年水害時の実際の水量についても不明であるとのことでございました。
  次に、3点目の平成26年水害時の対策についてでございますが、平成26年の豪雨では、梅雨前線の影響により7月9日の明け方から雷を伴った雨が降り、午前6時50分に大雨警報、12時57分に洪水警報が発表されました。
  市では警戒配備をとり、消防署、消防団並びに水防関係団体と連携し、気象や降雨、河川水位等に係る情報収集を進め、上無川流域を含む市内全域で、道路や河川等の巡視と警戒に当たるとともに、土のう積みや排水作業、避難情報の広報や伝達、避難誘導などの水防活動を行ったところです。
  特に夜9時過ぎから雨が激しくなり、河川の水位が急激に上昇したことから、午後11時40分に、土砂災害の危険性がある山間地区、11時50分には、住宅街で浸水の危険性がある吉野川及び織機川沿いの地区に、それぞれ避難勧告を発令するとともに、避難所を開設し、避難者の対応に当たったところでございます。
  次に、4点目の平成26年災害時における上無川流域での被害状況及び具体的な被害金額についてでございますが、河川施設に関しましては、管理者である県によりますと、3カ所で被災し、災害復旧に係る工事費は合計で1,700万円程度ということであります。
  住宅等の被害に関しましては、災害時に各地区長に被害状況の調査をお願いし、宮崎地区で倉庫等の浸水2件、露橋、関根地区では被害なしと報告をいただいております。
  市道等の被害に関しては、露橋、宮崎地内の市道冠水や路肩欠所などが発生しており、農林被害に関しては、県道南陽川西線以南の農地を中心に農地の浸水被害が発生しておりますが、川西町の飛び地もあり、個々具体的な金額等は把握しておりません。
  次に、5点目の具体的な対策についてでございますが、被災した河川施設については、県において速やかに復旧工事を発注していただき、平成27年8月には竣工しておりますが、地区からも御要望をいただいておりますので、市といたしましても、河川管理者であります県に対しまして、具体的な対策を講じていただけるよう要望してまいりたいと考えております。
  次に、6点目の西日本豪雨を踏まえた本市水害ハザードマップの再点検についてでございますが、近年の豪雨災害等では、想定を超える浸水被害が多発したため、平成27年に水防法が改正され、洪水に係る浸水想定区域について、河川整備において基本となる降雨を前提とした浸水区域、浸水深から、想定し得る最大規模の降雨を前提とした浸水区域、浸水深等に拡充されました。
  これに伴い、国・県におきましては、各管理河川の浸水想定区域の見直しが行われ、最上川については平成29年1月に見直しが完了したことから、同年3月に当市の洪水ハザードマップの最上川の部分について一部改訂をしたところです。
  なお、県が管理する吉野川と織機川についても、計画を前倒しして見直しが進められているところであり、この見直しが完了しましたら、当市の洪水ハザードマップについても再度改訂する予定となっております。
  私からは以上でございます。
○議長  答弁を求めます。
  教育長。
○教育長  1番山口裕昭議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、コオーディネーショントレーニングに関する御質問の1点目、市内にコオーディネーショントレーニングについての知見を持った方がおられるかについてでございますが、このトレーニング理論をいち早く取り入れました市内のサッカー関係者にお聞きしましたところ、C級ライセンス取得の際にコーチング法の一つとしてこのトレーニング理論を学んだということであり、現在、市内には最低3名の方が知見を有しているものと推測されます。
  次に、2点目の県内自治体でコオーディネーショントレーニングを行っているような事例はあるのかについてでございますが、県のスポーツ保健課や置賜教育事務所に確認しましたところ、明確な実践事例は把握していないとのことでございます。
  次に、3点目の本市でのこのトレーニングの導入予定についてでございますが、コオーディネーショントレーニングそのものではございませんが、地域包括支援センターが実施しております認知症予防教室では、類似した訓練方法である認知症予防運動プログラム「コグニサイズ」を既に取り入れております。
  教育活動への導入につきましては、現在のところ、その予定はございませんが、学習指導要領との関連を図りながら、先行自治体の例を参考に調査、研究してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  それでは、再質問に入らせていただきます。
  まず最初に、1番目の内容について質問いたします。
  上無川のほうの実際の災害時の水量のほうが不明だと、水位等をはかっていないので不明だということだったんですけれども、はかっていないから不明なのはわかるんですけれども、対応をとるのに、対策をとるのに、全くわからないでは対策がとれないのではないのかなと思うんですけれども、それについて例えば推定どのくらい出ているのかとか、そういうのも全然わからないのでしょうか。まず1点。
○議長  髙野祐次総合防災課長。
○総合防災課長  それでは、私のほうからお答えをさせていただきたいと思います。
  先ほどの市長答弁でもありましたとおり、実際の出水の量についてはわからないというふうなことになりますが、今回の質問の対象地となっている、いわゆる県道から南側の最上川と挟まれた土地に関しましては、当時、国土交通省の巡視員の方が巡視をし、目視把握をした中では、おおむね面積で5ヘクタールほどの冠水が観測されたというふうなことの報告をいただいております。深さは、それぞれその土地によってまちまちですので、トータルな水量については把握はしかねますけれども、そのぐらい、かなり大きな水がそこに集まったというふうなことは認識をしております。
  以上でございます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  5ヘクタールということで、深さがわからないということで、そんなにはっきりした水量についてはわからないんだとは思うんですけれども、以前、これ一般質問ではなくて予算委員会等で質問させていただいたときに、何とかしてほしいと言ったときには、ポンプ車等を応急的に使用して水のほうを流したいというような回答があったと思います。
  当然、ポンプ車等を、消防ポンプも含めてですけれども、利用して、水のほうを排水するとなった場合には、当然、どのくらいの水が出ているから、どのくらいのポンプ能力のどのくらいのものが必要だとか、そういう計算が立てられるんだと思うんですね。それが全くないとなれば、どういうふうな形で市のほうでは、そういう問題が起きた場合にはポンプ車であったり消防ポンプであったりを準備するつもりであるのか。
  また、今現在、市のほうで持っている例えば緊急時、災害時に使用でき得るポンプ車、消防ポンプについて、どのくらいを把握していて、例えばどのくらいの水量までだったらば対応可能なのかというのがわかっていれば教えていただきたいなと思います。
○議長  答弁を求めます。
  髙野祐次総合防災課長。
○総合防災課長  ただいまの御質問にお答えをいたします。
  山口議員からありましたいわゆるポンプ車の出動に関しましては、25、26年の豪雨災害でも、例えば赤湯の旭町地区、あるいは梨郷の一部地区で、やはり内水氾濫というふうなことがありまして出動した経緯がございますし、今回の庄内、最上の豪雨でも、特に鶴岡市内で消防ポンプ車がそういった作業に当たっているというふうなことの報告をいただいております。
  当方で所有する消防ポンプの関係でございますが、一般的に持ついわゆる小型の動力ポンプ、可搬式のB-3級型と申しますけれども、このポンプ車の性能でいきますと、1分間に約1トンの水を放水する能力を有しております。また、自動車ポンプになりますと、おおむねその倍の水を放水する能力を有しております。
  また、最上川の河川の水防の関係で、南陽出張所管内に揚水ポンプを積んだトラックが準備をされております。2台ほどあるんですけれども、このうちの大型の1台については、1分間に約60トンの水を排水することが可能、そしてもう1台、中型のトラックになりますが、こちらについては1分間に約30トンの水を排水することが可能であるというふうなことで伺っております。
  ポンプで排水する場合の必要台数を具体的に算出するというのは、先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、もとの水の総体的な水量を把握していないのでお答えすることは困難ではございますが、やはり面積で5ヘクタールという広大な土地の浸水でございますので、相当数のポンプが必要なものというふうに認識をしております。
  また、消防団のポンプについては、本来、火災防御、いわゆる放水をするというふうなために特化してつくられたものでございますので、揚水として、ポンプとして使った場合には、やはり長時間使用、あるいは泥水の吸い上げによって機械にダメージを受けるというふうなことが想定されるというふうなこと。
  そして、もう一つは、豪雨災害の場合は、先ほど申し上げたとおり、その被災箇所が多くの箇所に及びますので、消防団、あるいはポンプ車両はそれぞれの場所についてその任務を行うというふうなことになりますので、その分で集中してそこにポンプ車を配備するというふうなことについては困難でございます。
  それから、もう1点、山形河川国道事務所が所有します排水ポンプについては、今回のような状況について、市から山形河川国道事務所、国土交通省のほうに出動を要請することは可能でございます。ただし、この任務については、最上川の管理区域の防水を任務としておりますので、他のところでの出動の要請がかかった場合に、その兼ね合いで、必ずしも当方のほうが順位が先になるというふうなことは確保できないというふうな状況にありますので、御理解を賜りたいと思います。
  いずれにしても、水防活動は、人命と家屋、家財等の救済を優先して行われるものでありますので、そういった部分も加味して対策を講じてまいりたいというふうに考えております。
  以上でございます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  かなりポンプのほうはいっぱいあると。ある程度、能力はあるとは思うんですけれども、今、髙野課長も言われたように、実際のほうの流出量がわからないところでは判断の仕様もないということだと思います。
  ただ、先ほど市長の答弁であったような流量については1秒に38トンまでということだったので、それから考えると、先ほど伺った揚水ポンプの一番でかいものでも分当たりの60トンですので、1秒当たり1トンという形になります。全く足りないということを思いますので、多分、全部の設備を集中させても間に合わない可能性はあると。しかも、当然水害ですので、あっちもこっちもあふれているような状況では集中させるわけにもいかないということで、ますます足りないというこの形になるのかなとは思います。
  これに関して、今後どうしていくのかというような話ではあるとは思うんですけれども、今、織機川もそうですけれども、吉野川についてもかなり改修が進んでいます。当然、流量のほうが増えているんだと思います。上流のほうの流れが速くなって、上の流れる流量が増えれば、当然、下のほうに来る水の量も増えるわけで、そうしたときにまたあふれる危険性というのは高くなるのかなと思うんですけれども、今改修を行っている吉野川のほう、金山、吉野地区から大橋地区までずっと改修を行ったわけですけれども、この改修を行った場合で、そこの範囲でどのくらいの水量のアップのほうが何%程度上がるのか、見込まれているのか、わかれば教えていただきたいなと思います。
○議長  答弁を求めます。
  髙野祐次総合防災課長。
○総合防災課長  それでは、ただいまの質問にお答えをいたします。
  先ほどの質問にもございましたとおり、災害後、吉野川、あるいは織機川の復旧作業が急ピッチで進んだところでございます。おかげさまで、吉野川についても一通りの復旧作業のほう、間もなく終了するところまでやってまいりました。
  管理する県のほうに先ほどの流量についてお尋ねをしておりますけれども、もともと発災前の吉野川の流量については、1秒間に約70トンの水が流れる程度であったというふうなことでございます。これは全体がそうではなくて、一番狭いところ、狭隘なところというふうに御理解をいただきたいのですけれども、その後、工事をいたしまして、下流域ですね、最上川の国管理と接続するまでの金山からのところになりますが、その部分で1秒間に270トンの水を流せるぐらいまで工事をしたというふうなことでございます。その分の流路を確保したというふうなことで伺っております。
  以上です。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  とすると、約4倍近い水が流れると。何%とかというレベルじゃなくて4倍ですよね。ですよね、計算からいうと。
(「水量にしたら」の声あり)
○山口裕昭議員  ああ。でも、かなりの、4倍まで無理でもかなりの量は、とにかく計算からいうと270の70で4倍ですよね、でもね、本当に。
  どっちにしろそうなんですけれども、ただ、当然、上の流れが増えれば、下田橋付近というのは全く改修を行っていないわけで、下田橋のところがボトルネックになる可能性があるわけですね。上のほうからいっぱい水が流れてきて、下の流れが変わらないとすれば、そこがボトルネックになって、そこの水位が上がるよと、そういう心配のほうが必ず出てくると思うんですよ。
  そうした場合に何が心配されるかというと、当然、上無川というのは、水が出てくる、あふれる原因というのが、水門を閉じてしまうので、水が増水したときに最上川からの逆流をとめる必要があるということで水門を閉じると。水門を閉じると、行き場がなくなった水があふれてしまうというのが冠水の、増水の原因なわけです。
  下田橋の水位が今までよりも、例えば本当に4倍だとすれば、4倍に流れているよと、4倍早く水位が上がっちゃうんじゃないかと。4倍は極端でも、今までよりもずっと早く下田橋の水位が上がってしまう可能性があるわけですね。そうした場合に、今までよりもずっと早く水門を閉じちゃうわけですよ、当然、逆流しちゃうわけで。すれば、今までよりも早く水門を閉じれば、今までよりも早く水があふれると、どこよりも早く水があふれれば、あふれる時間が長くなるので今までよりも被害が大きくなるという可能性が当然考えられると思うんですけれども、それに対しては何か市のほうでは対応を考えていらっしゃるんでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  髙野祐次総合防災課長。
○総合防災課長  それでは、ただいまの質問にお答えをしたいと思います。
  先ほど申し上げた改修前、改修後の流量につきましては、その河川断面から水を流せる量がその分確保されたというふうな意味合いで捉えていただければというふうに思います。河川については、もう1点、川を例えば曲がっているもの、障害物があるものを取ることによって、川が流れやすくなって、結果流速が速くなるというふうな側面もあるかと思います。一般的に、川の流れがよくなった場合、流量も含めますけれども、そういった場合は、議員の御質問のとおり、下流域に水が到達する速度が速くなったり、量が速くなったりというふうなことは当然考えられることでございます。
  ただし、最上川の上流部のほうのいわゆる吉野川も含めた支川を考えた場合に、吉野川のほかに複数の支川が最上川に流れ着いて、それが最終的に最上川が下流に下っていく水になっております。したがいまして、吉野川の水が最上川の水を構成するほとんど全てとか大部分ではございませんので、吉野川の水の水位の流れが多少変わるかもしれませんけれども、それがダイレクトに最上川の流れの質を変えるというふうなことは限らないというふうに考えております。
  以上でございます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  苦しくないですか、それでも。実際ですけれども、多少と今言われましたけれども、確かに河川断面とかそういう分の中で、さっき言ったように4倍と、数字的には4倍だけれども、実際的には4倍じゃないよということだと思うんですね。
  ただ、吉野川の水が多少増えたからといっても、下流域に流れる水がそんなに変わるとは考えられないというのは、私、多分ほかの川が接続していた和田川とかその辺のことを言われているなと思うんですけれども、和田川の水が例えば吉野川の2倍も3倍もあるんだったら別ですけれども、例えば五分五分、五分五分よりも多分吉野川のほうが多いとは思うんですけれども、六分四分だとして、水が例えば2割、3割、半分くらい増えたとすれば、当然20%ぐらい増えるわけですよね。
  そう考えれば、当然20%水位が上がる時間が早くなるというのは、当然当たり前に考えればわかると思うんですけれども、それに対する対応というのは全く考えないわけでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  今、20%水量が増えるのではないかというお話でしたけれども、例えば、そういう例えばの話。
(「そうなんですよ」の声あり)
○市長  はい。だから、わからない話ですので、その仮定にはお答えしかねるということが1つ。
  それから、最上川上流付近というのは、源流からずっと南陽市まで、それこそ和田川だけではない、支流が数多く注いでおりますので、吉野川の水量を増やしたことによってもし影響があるのだとすれば、最上川の計画水量も当然直さなければいけないわけで、そこのところは国において影響を考えているものと思われます。
  いずれにしましても、吉野川の水量は、その上流部においては70トンですが、その下流部においては270トンとなったのは、その前の段階が200トンくらいの計画されていたのが270トンになったということですので、吉野川はその分だけ増えますけれども、最上川の水量に対する影響というのは、20%は、それはないというふうに考えられます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  何か今すごく納得できたんですけれども、そういうふうに言われれば、そんなに増えないんだなとわかるんですけれども、何か極端にすごい増えるような話で最初聞こえたので、あ、そうなのかなと思っただけで……
(「違うよ」の声あり)
○山口裕昭議員  それはそうなんですけれども、ただ、聞きが悪いと思うんですけれども、ただ、増えるのは間違いないわけで、増えれば当然閉まる時間も早くなるんじゃないのというのが私の考え方なんですよね。そうした場合に、何か対応したほうがいいんじゃないかというのがまず1つなんですけれども。
  この付近の冠水被害の解消については、付近の地区から、もう何年間も、それこそ市長が市長になられる前からずっと要望書が出ていると思うんですけれども、これに対する具体的に対応というのはどういう対応をされていたのかわかりますか。
○議長  答弁を求めます。
  粟野 清建設課長。
○建設課長  宮崎地区、それから関根、露橋地区というふうなことで、3地区合同の要望というふうな部分もございますし、それぞれ地区ごとに春先に御要望されるというふうな部分もございまして、南陽川西線のあの隘路橋から最上川までの内水氾濫というふうな部分については、まず農林サイドでやる場合については湛水防除というふうな部分で、梨郷地区でやっているような状況がございますけれども、あれについては多額な費用がかかるというふうな部分もございますし、あるいは先ほど市長が答弁させていただいたように、川西町の飛び地というふうな部分もございまして、いわゆる受益者負担金の部分で川西町と協議をしなきゃならないというふうなことなどもあって、それについてはなかなか厳しいんでないかというふうな話。
  さらには、上無川に流入するいわゆる支川、普通河川ですね、あるいは農業用水路、そういった部分の要望などについては、極力市のほうでできるものから対応しているというふうなことでございますけれども、一般的に用水路、あるいは特定の受益が使用する水路、普通河川については、使用者が維持管理をしていただくというふうなことでございますので、それらについても地元の方にお願いをしていると、こんな状況でございます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  上無川というのは、あんな小さい川でも一級河川なので、先ほど市長も言われたように、県の金なんですね。なので、市のほうでできることというのは本当は少ないだろうとは思うんですけれども、当然、何年間も要望が出ていて何とかしてほしいということがあれば、当然、県のほうにも要望はずっとされていたと思うんですよね。
  その要望については、どういうふうな要望を本当にしたのかなと一番思うのが、例えば地域から出ている要望書のほうも、何か何年か分か見せてもらったんですけれども、ずっと同じ内容で要望が出ていると。市のほうでも、例えばその要望書をもらって、県のほうに要望を上げるときに、同じ内容で、何とかしてくださいよというだけの要望を上げていたのか。
  例えば2年くらい同じ要望をしてみたんだけれども、だめだったらば、じゃこういうやり方もあるんで、こういうことをしてもらえませんかとか、そういう一元的な漫然とやるんじゃなくて、こうやったほうがいいんじゃないかとか、ああやったほうがいいんじゃないかというふうに考えながらやっているのかなと、その辺についてはどうなんでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  粟野 清建設課長。
○建設課長  ただいまの御質問にお答え申し上げます。
  内水氾濫の部分の関係については、担当者レベルで、どんな解決策、どんな改修、あるいは対策が必要かというふうな部分では勉強してきているというふうな状況がございます。さらには、例えば洪水調整機能として水田が有効だというふうな部分もございますので、いわゆる田んぼダムの活用などについても、先進事例なども見ながら、今後引き続き研究していきたいというふうに思っております。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  毎回毎回同じ内容を漫然としても、やっぱりどうしても変わっていかないと思うので、いろいろ研究しながら、勉強しながらそうやっていただければ少々ありがたいかなと。やっぱり言われているほうも毎回毎回言われていると、なかなか進まなくなると思うので、そこはやっぱり知恵を絞ってやってもらえるように考えていただくのも仕事ではないのかなと思いますので、ぜひお願いしたいなと思います。
  先ほど粟野課長のほうからもありましたけれども、用水路とか、その辺に関しては受益者負担で管理のほうをお願いしているということだたんですけれども、当然、上無川に限らず、小さい河川というのは増水時には水門を閉めますよね。水門を閉めれば、当然上のほうから落ちてきた土砂のほうが、水門があるのでそこから先へ行けなくて、土砂がそこにどうしても堆積すると思うんですよ。
  先ほどの市長が、ちょうどあの下田橋との接続付近というのはちょうど改修になっていないのでという話もあったと思うんですけれども、あの辺って物すごく土砂がやっぱり堆積しているわけです。これについては、河川内の草刈りですとか樹木の伐採等はかなり地区のほうで頑張ってやっていただいているみたいなんですけれども、当然その堆積した土砂が増えてくると川底は浅くなって、どうしても水もあふれやすくなると思うんですけれども、これについては例えば県のほうに、市では管理ではないので市では無理だとは思うんですけれども、県のほうにもうちょっと、河川の川底の深さをどのくらいまであったほうがいいのかということも含めて、要望とかできないものなんですかね。
  例えばもっと、今の適切な川の深さが何メートルだよと、今どのくらいだかわからないですけれども、たまにははかって管理してほしいと。1メートルになっとったらもう削ってほしいとか、そういうふうな要望というのはできないものなんでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  今、山口議員がおっしゃったことは非常にもっともなことでありまして、25年、26年と水害があって、その原因の一つは間違いなく、その河川に堆積した土砂であるとか発生した支障木がそのままになっていたことが、これはもう関係者の皆さんで共有されている認識だと思っております。
  そうした意味で、災害、あるいは治水関係の集まりに行った際には、私がいつも申し上げているのは、事前防災に力を注いでもらいたいと。それというのは、土砂、あるいは支障木を事前に撤去することによって未然に災害を防いでほしいと、こういうことを申し上げておりまして、上無川についてもしっかりと県において管理されたいということは、これからも申し上げてまいりたいというふうに思っております。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ぜひ、市でできることというのは限られてくるとは思うんですけれども、先ほども言ったように、どのくらいの川底になったら削ってほしいとか、そういうのも多分必ずあるはずだと思うんです。その辺についても、毎回毎回市のほうからそろそろ削ってほしいとかじゃなくて、県のほうにはぜひ一定の深さになったら削るように指針をつくってほしいとか、そういう形で要望をぜひしていただきたいなと思います。
  また、冠水被害のあった地域というのは、当然、生活道路も通学路もあります。御老人の方も子供たちも歩く道路ですので、ぜひその辺については何とかしていただきたいなと。
  市長がよく市長の公約のほうで、子供を安心して産み育てられるまち、年をとっても安心して暮らせるまちとありますけれども、その言葉をそれが実現できるように、大雨が降るたびに心配で寝れないとか、次の日の朝どうやって会社に出勤しようとか、学校にどうやって行こうなんて心配がないような、そういうような地域にぜひしていただきたいなと思います。
  続いて、コオーディネーショントレーニングのほうに移りますけれども、こちらのほうについてですけれども、余り時間がないのでさらっといきます。
  これ基本的には、どうしろこうしろというんじゃなくて、こういうのもどうでしょうかという提案なんですけれども、こちらのほう児童・生徒への運動機能の好影響や高齢者への機能改善など、結構な効果が見込まれるという話もあります。費用的にはそれほどかからないということもありますので、ぜひ検討していただきたいなと思うんですけれども、今、サッカーのほうで知見のある方もいらっしゃるということですので、ぜひその辺について教えていただいて、何とか学校もそうですし、例えば百歳体操と一緒に、福祉のほうで老人の方にでも高齢者の方に一緒にやっていただくとか、そういうことというのは考えられないものかと思いまして、ぜひその辺のほうについて検討いただきたいんですけれども、どちらのほうにお伺いすればよろしいでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  佐藤政彦学校教育課長。
○学校教育課長  では、学校教育の面に関してお答えを申し上げたいと思います。
  先ほどの教育長の答弁の中で、サッカーのコーチライセンス取得の際の中で3人ほど知見を有している方がいらっしゃるというふうなことでしたけれども、それ以外にも、県教育委員会で体育の先生向け等々に研修を行っておりますが、その中にも具体的にコオーディネーショントレーニングという名称は使ってはいないようですが、このような考え方に基づいて体づくりの研修は行われているようです。それをもとにしながら、例えば体育の授業の前半にそういった活動を取り入れるとか、部活動の準備体操の中にその考えを入れてトレーニングに位置づけているというふうな事例は幾つかあるようでございます。
  したがいまして、そういった特に専門性が高くなればなるほど、こういった理論の学習も進んで、科学的トレーニングが進められると思いますけれども、そういった中で徐々に普及をされていくのかなと考えているところでございます。
○議長  1番山口裕昭議員。
○山口裕昭議員  ぜひ進めていただきたいなと。
  これいろいろ調べたんですけれども、大阪府のほうでは体育の授業などで4カ月間実践したところ、7種目のほうで児童・生徒の成績が向上したと。あとは、4カ月間の体育の授業や始業前、休み時間に実践したところ、71.5%の種目で記録が向上したとかあります。
  また、受講前と終了後で参加者の体力を測定すると、運動能力を調べた大半の項目で大幅によくなったと。また、体の面でも悪玉コレステロールなどの値も改善したと。これは非常に私的にすごくありがたいんですけれども、こういう話もあります。
  また、磁気共鳴画像装置、MRIで調べたところ、運動野や視覚野だけでなく、思考の中心となる前頭前野などの動きも活発になったということで、40代半ばから本格化する脳の衰えをおくらせられるかもしれないと。市長もすごく助かると思うんですけれども、私も助かります。
  お金がかからないので、ぜひよいものは取り入れてやっていただきたいなと思います。時間もありませんので、非常に提案だけになってしまって申しわけないんですけれども、言いっ放しになっちゃいますけれども、ぜひ取り入れて、学校のほうも、健康的な高齢者の方のほうもぜひやっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
  以上です。
○議長  以上で1番山口裕昭議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  ここで、暫時休憩といたします。
  再開は2時といたします。

午後 1時45分  休  憩