平成30年12月定例会

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午前11時10分  再  開
○議長  再開いたします。
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白 鳥 雅 巳 議員 質 問
○議長  次に、6番白鳥雅巳議員。
〔6番 白鳥雅巳議員 登壇〕
○白鳥雅巳議員  6番、保守公明クラブの白鳥雅巳です。
  通告しております2項目について質問させていただきます。
  その前に、現在首都圏を中心に風疹の感染者数が5年ぶりに2,000人を超え、さらに流行拡大し、県内でも8人の感染が確認されたと新聞に掲載されておりました。今年は30から50代の男性感染者が多いのが特徴とのこと。本市では、年度当初50人分の補助を見込みましたが、実施者が10月末現在で53人となり、感染症対策費用から充当されたとありました。今後も拡大傾向にありますので、不安を感じておられる方は、ぜひ抗体検査や予防接種をされるよう、本市も広報などで周知に努めていただきたいと思います。
  さて、本題に入らせていただきます。
  私は、これまで市内巡回バスについての問題提起や提案など、昨年12月定例会も含め、幾度か質問してまいりましたが、今回も改めて質問させていただきます。また、市長のみらいトークや赤湯地区長会総会で要望された事項についても、市長の見解をお聞きいたします。
  1項目めは、市内巡回バスの未運行地区の対応について質問いたします。
  初めに、デマンドタクシーの運行試験についてであります。
  1点目、昨年の12月定例会一般質問で、市長は、今年度、沖郷地区においてデマンドタクシーでの運行試験を実施し、検証を行うと答弁されましたが、運行試験はされたのか伺います。
  2点目、実施されたデマンドタクシー運行の実証結果についてどのように判断され、地区民の反応はどうだったのか伺います。
  3点目、今後の取り組み、方向性及び本格的な実施時期や運行計画はどのように検討され、考えておられるのか伺います。
  次に、高齢者の不便解消への予約型乗り合いタクシー実施についてであります。
  運転免許を返納された高齢者等に対し、タクシー利用券、ハイジアパーク南陽商品券や市内各巡回バス回数券、また長井線利用券など1万円分の支援があります。しかしながら、免許返納者に対し、その先の移動手段などの不安は解消できないことは明白であり、この支援策は、あくまで一時的な措置であります。その不安要素解消対策として、新たに予約型乗り合いタクシー導入も検討すべきであり、関係業界・機関などと連携協議しながら、買い物やかかりつけの病院に行けるようなシステムづくりが必要と考えますが、市長の見解を伺います。
  次に、一部地域から通学する児童・生徒のタクシー利用に係る費用の無償化についてであります。
  私は、市内で就学する児童・生徒が、すべからく、地域的差別なく公平で平等に通学できるものと、大げさな表現を用いれば、その権利があると考えます。市長が唱える子育て支援に即して考えれば、通学バスで登校できる児童と、実質、タクシーを利用して通学している児童の場合、年額1万円やタクシー利用などの当該費用半額の補助はあるものの、費用負担する保護者の金銭的負担は大きいもので、まして、複数の児童を抱える家庭では、かかる負担はなおさらであります。市長はこの状況をどのように捉え、今後早い時期に負担解消を前向きに取り組む意思があるのか伺います。
  2項目めは、子供を護るための対応についてであります。
  今年の3月、東京の目黒区で起こった、当時5歳の女の子が父親の虐待によって死亡した事件の報道に、国民は非常な憤りと悲しみに包まれました。
  この事件で、厚生労働省の専門委員会の報告書では、幼児にかかわった児童相談所の対応が、虐待の情報提供を関係機関から受けながら、危険性が高いとは判断しなかったことが問題になりました。全国の児童相談所が対応した平成29年度の児童虐待の件数は、速報値では13万4,000件で、前年度より1,000件増え、過去最多を更新したことが厚生労働省のまとめでわかりました。
  虐待は、隣組や地域などでの気づきが重要であり、時には民生委員さんへの相談もあることと思います。また、虐待は幼児に限ったことではなく、家族、高齢者など多岐にわたり、また、起因する要素もさまざまで、状況の確認、対応が難しく、防ぎ切れない部分の問題も多いことも実情としてあります。
  以上の点を踏まえ質問いたします。
  1点目、疑いのある家庭の対応については早急に対処することとなると思いますが、その際の対処マニュアルなど整備されているのか伺います。
  2点目、児童相談所の役割と行政との連携はどのようにとられているのか伺います。
  以上の2項目について、市長より前向きな答弁を期待し、壇上からの質問といたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  6番白鳥雅巳議員の御質問にお答え申し上げます。
  なお、一部児童・生徒のタクシー利用費用の無償化についての御質問につきましては教育長より答弁いたさせますので、御了承願います。
  初めに、市内巡回バス未運行地区の対応のデマンドタクシー試験運行についての1点目、沖郷地区での試験運行についてでございますが、現在、沖郷地区で昨年度組織された沖郷地区地域公共交通検討会が主体となり、これまでの視察や勉強会、アンケートによる外出実態調査結果などをもとに、「おきタク」と呼ばれる実証実験を行っております。
  次に、2点目の実証結果の評価及び関係者の反応についてでございますが、現在実証実験の期間中でありますので、その結果を踏まえた評価につきましては、運行終了後に、利用人数や時間帯、目的地、運行費用等から具体的な検証行ってまいりたいと考えております。
  次に、3点目の今後の方向性と本運行の実施時期についてでございますが、今回の実証実験の結果を踏まえ、地区内でどのような公共交通の形態が可能か、十分な議論と合意形成を図りながら、今後の方向性と持続可能な本運行の実施について検討を進めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  次に、高齢者の不便解消への予約型乗り合いタクシーの実施についてでございますが、本年度より実施している高齢者等運転免許証自主返納支援事業では、10月末現在で91名の方が申請を行い、そのうち、多くの方が返礼品としてタクシー券や地域バス及びフラワー長井線回数券等の交付を受けられており、免許返納後の自家用車にかわる移動手段として活用いただいているものと考えております。
  一方、市内には公共施設の空白地域もございますので、まずは、沖郷地区での実証実験の結果の分析を進めながら、高齢者が安心して生活できる地域社会を目指して、今後も地域が主体となった取り組みを応援し、地域の方々や関係機関との連携を図ってまいりたいと考えております。
  次に、子供を護るための対処、対応についての1点目、虐待の疑いのある家庭に対応するマニュアルの有無についてでございますが、市独自のマニュアルはございませんが、県において、市町村のための子ども虐待対応マニュアルを作成しており、本年3月に改定されているところでございます。本市では、これに則り対応をしております。
  次に、2点目の児童相談所の役割と行政の連携についてでございますが、児童相談所の役割と機能につきましては、先ほどのマニュアルの中に記載があり、市町村への技術的な援助や助言、対応が困難なケースにおける専門的支援、保護者も含めた施設退所後の子供への支援などが掲げられております。また、市町村とその役割を分担する一方で、情報共有、相互支援などの行政機関同士の連携についても記載されております。
  なお、児童相談所と市町村が連携する仕組みの基本となりますのが、各市町村に置かれる要保護児童対策地域協議会でございますが、実務者会議やケース検討会、毎月の定例の打ち合わせなどを通して連携強化に努めているところでございます。
  私からは以上でございます。
○議長  答弁を求めます。
  教育長。
○教育長  6番白鳥雅巳議員の御質問にお答え申し上げます。
  白鳥議員の御質問の、市内で就学する児童・生徒の通学に係る負担解消についてでございますが、教育委員会では、遠距離通学をする児童・生徒に対して、現制度にそって可能な限り負担の軽減を図っているところでございます。
  児童・生徒の遠距離通学に係る国の補助制度としましては、主に、スクールバスの購入及び遠距離通学費への補助がございます。南陽市におきましては、この国の補助要綱で示されている基準等を準用し、地域の実態、実情に合わせて、通学に係る経費の軽減措置として、対象となる保護者に対して児童・生徒1人当たり年額1万円を支援しております。また、今年度より、大橋地区の児童・生徒を対象に、12月から3月までの冬期間のタクシー通学に対して、その送迎に係る費用の2分の1を支援することとしております。
  今後も本制度の適切な運用を図りながら、市内で就学する児童・生徒が安心して通学できる環境づくりを継続してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  それでは、順を追って質問させていただきます。
  デマンドタクシーの沖郷地区の試験運用の件であります。
  実際に11月から運行されているということでありますが、前回、12月の定例会で市長に質問したときには、今年度から実施をすると。その時期がわかっていなかった。それについて、いつから実施するのですかということで通告を出しました。しかし、その通告を出したときにこれをもらったんです。もう11月からやっていますと。ちょっとおかしいなと。議員の皆さんは、11月からやると誰も知らないのです。11月にやるのだったら、10月の全員協議会で、11月からやりますとか、11月の全協で、既に実証実験をやっていますと、そういったことをお知らせをいただければよかったなと思いますが、その点についていかがですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  全員協議会におきまして、実証実験を始めるということをお知らせすべきではなかったかという御指摘につきましては、ごもっともなことでございまして、大変申しわけございませんでした。今後、このようなことがありましたら、事前にお知らせをするように努めてまいりたいと思っております。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  ぜひ、そういうふうにお願いしたいと思います。
  こういったデマンドは、前から、田中議員からとか、いろいろ質問させていただきましたけれども、やはり、皆が関心を持っていることでありまして、これからやるんだという意気込みを出していただいたことは感謝を申し上げます。今後ともひとつよろしくお願いしたいと思います。
  次に、実証実験についてでありますけれども、11月から12月14日までということで、短期間であります。こういった雪が降っていない時期で、皆さん、65歳以上、70歳にしても、まだ車を運転できるということで、運転はされると思います。しかしながら、冬期間も通してできるのであれば、やはり、冬期間で困っているお年寄りというのは結構いると思うんです。その中で、1カ月ちょっとの期間で実証実験を済ませるのではなくて、やはり、冬期間を越して、そういった上での実証実験をすべきだと思いますが、その件について。
○議長  答弁を求めます。
  尾形真人みらい戦略課長。
○みらい戦略課長  お答え申し上げます。
  今回の実証実験については、先ほど市長答弁があったとおり、地区主導で行っております。その前段で、地区のニーズ調査ということでアンケート調査を前半で実施したわけでございます。その中で、こういうシステムを取り入れたい、現在困っているというような方がどのぐらいいるか、どのぐらいの方がどこを利用したいかというようなニーズ調査をしながら、今使っている交通形態を検討して実施をしたということでございますけれども、流れ的には、先ほど、沖郷地区全世帯の60歳以上を対象にアンケート調査をした中では、実際に困っているという方が約200人おりました。60歳以上のお年寄りでありますけれども、その方を対象に、どの辺の医療機関を受けたいかとか、現在医療機関に行く場合はどういう交通手段をとっているかということがあるわけでありますが、ほとんどが送迎でありました。徒歩で行っているという割合が少なくて、ほとんど送迎ということでありますので、それを踏まえながら、本来なら1年を通してすればいいわけでありますが、今回は1カ月半でありますけれども、土日は休みということでありますので、実質1カ月間の実施を行ったということでございます。
  以上です。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  この中身を見させていただきますと、実際、アンケート結果、60歳以上を対象にして、回答者が1,961人あった、約80%近くの回答が来たとなっていますが、その中で困っていないというのが51.6%、困っているというのが220人、11.2%、将来困るかもしれないというのが730人、37.2%ということで、困っていないという方が半数以上であるわけでありますけれども、大体そうなのかなと。実際、車を運転している方はそうは感じないと思っていると思います。
  将来的に、年々年をとっていくわけでありますけれども、そういった中で、実際、返納したはいいけれども困ったというのがだんだん増えてくる。そういった状況を見据えて、前向きに検討していただきたい。地区主導でやっているかもしれませんけれども、市も、そういったことを含めて協力していただきたいと思います。
  デマンドについては、ここにも乗降ポイントとあるわけでありますけれども、デマンドの場合は、A地点からB地点、場所が決まっている。途中は乗り降りができない。寄ることができない。そういったことがデマンド運行という形でありますけれども、乗り合いとはまたちょっと違うんです。乗り合いの場合だと、さっきおっしゃいました空白地、今路線バスが走っていますが、走っているところではなくて空白地のところを、病院に行きたいということに対して、乗り合わせてそこに向かっていくというようなことが乗り合いタクシーでありまして、やはり、空白地はいろいろなところがあるわけでありますけれども、そこを補充していくというか、実際、利用できないところに対して乗り合いタクシーを導入して、今巡回しているバスと違った路線を走っていく。ちょっととびますけれども、そういったシステムづくりが必要だと思いますが、市長の見解はいかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  交通空白地帯の課題に対応するには、どういう方策がいいかというのは、非常に悩ましいことでございました。沖郷地区の地区長会を初め、地区の皆さんからは大変御協力をいただいて、また、沖郷地区の議員の皆さんからも御協力をいただいて、今般の実証実験を行っているわけでありますけれども、そのあり方といいますか、運行形態を決めるに当たっては、本当に難しい選択肢の中からの判断ということでございまして、どういったものがいいかという、これだという結論というのはなかなかないというのが実情でございます。
  そういった中で、今回はこういった形態がまず望ましいのではないかということで行っているものでございますが、その考え方につきまして、担当課長から答弁申し上げます。
○議長  答弁を求めます。
  尾形真人みらい戦略課長。
○みらい戦略課長  お答え申し上げます。
  そもそも、地域公共交通の考え方でございますが、本来なら、有償で運ぶ場合については、十分な需要があれば民間でできるということでございますけれども、それが、採算が見込めず、最終的に撤退してしまったというような路線については、市の税金も含めて、それで支援していくというような流れでございます。
  歴史的にも、北部バスについては、そういう民間のバスが撤退されたということで、その部分については、維持するために補?している。当然、地域の協力、地域の負担も含めてですけれども、それで継続しているということであります。今回の沖郷のタクシーについても、本来なら、61年からバス運行をしていたわけです。それが採算が合わないということで撤退したということで、南北の中で南部の部分でありますけれども、そこの部分だけが空白地帯であったということで、今回の実証実験も含めて進めているというようなことでございます。
  地理的にも、考え方としては、需要、ニーズが今の南部の地区のように点在しているということは、吉野、あるいは中川と違って、路線上に住民が配置されているというところは別にして、沖郷地区、南部地区については、デマンド的なタクシーを使ったほうが効率がいいというような考えで、今行っているわけであります。ただ、それ以外でも、当然空白の部分というのは必ずあるわけでありますが、それを全て補うというのは、行政ではなかなか難しいのかと考えております。その部分については、当然公共交通機関も含めながら、協力を得ながら進めていかなければならない。3路線を含めながら、それを補う形で、こういうタクシーを使いながら、地域の特性に合ったやり方をしていくというふうな考え方でございます。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  説明についてはわかりました。
  そういった中で、今デマンドの試験運用をやっておりますが、数字的に、登録者数が127人、60歳以上が登録しておられる、利用実績として、11月30日まで延べ118人が利用されたと教えていただきました。また、その90%は、かかりつけの医者に行っているということで、やはり、お年寄りにとっては、かかりつけの医療機関が重要なのかと思っております。
  そういった点から考えますと、やはり、路線バス、巡回バスとは違った利用の仕方、空白地域からそちらのほうに行きたいというお年寄りが結構いらっしゃるのかということが推測されるわけであります。前回、そういった例があったということでありますけれども、やはり、空白地域については、それを望んでいる方が結構いらっしゃるのではないかと思っております。
  やはり、年々年を重ねていきますと、どうしても、いろいろな体の症状が出たりして、医療機関に行く方のほうが結構多いのかと思いますので、そういったことも含めて存続をしていってほしい。これを機会に、途中でやめることなく、いろいろ考えながら、皆さんで検討しながら、いい方向で存続をして、継続してやっていただければと思います。ぜひ、そういった点でお願いをしますが、市長の考えをお聞きいたします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  議員がおっしゃるように、存続できる公共交通のあり方が望ましいというふうに思います。そのためにも、今、地域が主体となって、行政もできる限りの協力をさせていただき、存続可能な交通のあり方を真剣に御検討いただいているところでありまして、財政的にも継続していける交通のあり方をしっかり見きわめて、それを本運行につなげてまいりたいというふうに思っております。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  ぜひお願いしたいと思います。
  それで、デマンドについては、高畠町、川西町、飯豊町と、いろいろなところで運行されております。パソコンを開いて調べてみますと、その中で川西町と飯豊町の利用者のアンケートが出ていたので、参考にさせていただきます。
  飯豊町につきましては、デマンドについては、飯豊町も結構広いし、川西町も範囲が広いわけでありますけれども、大変満足しているというのが、75%の方がいらっしゃいます。また、川西町については、これからも利用しますかということについては95%が利用したいと。また、外出機会の変化について、閉じこもっているお年寄りが多いわけで、デマンドを利用していろいろなところへ出かける機会が増えた、いろいろなところに行きやすくなったという方が70%いらっしゃる。また、生活に与えた変化というのは、よくなったということが70%近くあります。最初の抵抗感はどうだったですか、これを使うに当たって抵抗はありますかと聞いたときには、全くない、かえってよかったというのが80%を超えているのが実情なんです。
  やはり、地域性、自治体によるアンケートをする年齢層、そういったことを比べると、実際に使ってみてよかった、利用してよかった、ほかに出かける機会が増えていろいろな方と会えてよかったというのが結構な割合で出ています。ごく一部ですけれども、こういった結果が出ているので、先ほどもお願いをいたしましたけれども、ぜひ継続してやっていただければと思います。よろしくお願いいたします。これについて、どうなのか、ひとつよろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  やはり、どの自治体においても、交通手段の問題というのは大変大きい課題なことは間違いないわけで、そこに一定の手段が確保されることは、当然、住まわれている皆さんにとっては望ましいものであるというふうに思います。
  一方で、もちろん、利用者の皆さんの利便性の向上というのは一番重要なことでありますけれども、それを運営されている自治体においては、運営の費用が大変だという声もいろいろな会合の中で伺っているところでありまして、存続していける形態をしっかり見きわめるということで、ずっと使っていける交通のあり方をしっかりと考えてまいりたいというふうに思います。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  予算とか、経費がかかるとか、それはどうしようもないことなんです。やはりかかるんです。実際、かかることはかかるんですが、福祉的に考えていけば望んでいる方も多いということでありますので、ぜひ続けていっていただきたい。お願いでございます。
  次に、一部地域から通学されている児童・生徒についての無償化についてのお願いでございます。
  教育長が、国の補助の規定はあると言われましたけれども、南陽市児童・生徒遠距離通学費補助金交付規程というのがあります。そういったものがあるところで、南陽市でこれを決めたんだと思います。
  しかしながら、先ほど佐藤 明議員もおっしゃいましたけれども、赤湯の地区長会総会等でいろいろな要望が出ました。その中で、赤湯地区ですから、大橋地区のほうから出た要望ですけれども、やはり、一部補助をされても、負担というのは結構大きいんだと。1万円の助成があるといっても、何人も子供がいれば負担も大きくなるし、親としては大変だという意見がありました。まして、歩いていく場合は、国道、また県道の歩道のないところを歩いて行く。そういったことを考えると、子供の安全といったことについて本当に心配してしまう。親として気が気でないというような意見が出されました。そういったことについて、補助は出しているからというようなことで、あとは知らないという考えでいいのかと思います。かなり前ですが、子供が通学のときにはねられた痛ましい事故がありました。そこには歩道もありません。そういった中を歩いていく。まして、冬期間も、歩いて帰って来るか、行くかわかりませんが、そういったときを考えると、親として気が気でないと思うんです。歩道でもついているのであれば少しは安心できるかもしれませんが。
  であるならば、やはり、そういった補助とかではなくて、すべからく子供の安全を守るために、通学バスはありますけれども、それに似たような形態をしていただければと思います。大橋地区だけではなくて、例えば、杢ノ沢とか、いろいろありますが、そういった方たちも含めて、南陽市に住んでいる児童・生徒については、そういうふうな助成ではなくて、全て学校に送るんだというような方向で考えていただきたいと思いますが、市長の考えはどうですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  私も、子供のころを振り返りますれば、学校の隣に住んでいる友達はいいなというふうに思ったこともございました。一方で、私の家よりも遠距離に住んでいる友達については、大変だなというふうにも思っておりました。
  そういった、住んでいる場所によって学校からの距離が違うということについては、これはいかんともしがたいことでございまして、そういった中で、行政として、さはさりながら、全く何もしないという姿勢ではなく、できることを、制度をつくり、利用していただこうということでございます。大橋だけではないということはもちろんでありますけれども、前々から御要望をいただいておりました大橋地区につきましては、そういった補助の制度を活用していただいているということでございますので、そういった制度をぜひ活用していただいて、子供さんのさまざまな負担の軽減に資すれば、市としても、小さなことではありますが、少しでもお役に立てればというふうに思っているところでございます。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  制度は制度だということで、現状維持ということで理解してよろしいですね。
  それを、少し枠を広げるとか、規定はあるにしろ、市として枠を広げるというような考えを持ってもいいのではないかと思うんです。規定は規定だから、それに従わなければならないということではなくて、それプラス、何かあるのではないかと。毎回言われているわけでありますから、毎回そうやって意見が出ていると市長も理解をしているわけでありますから、何回も言われることないと、少しは変えてみるかなという気持ちがあればいいのかと思いますが、今後そういった考えはありませんか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  今の補助制度について変更する予定は、現在のところ、直ちにということではございませんが、やはり、状況に応じて、社会情勢の変化などに応じて支援のあり方を考えていくということは、必要だというふうに思っております。そこら辺は、繰り返しになりますけれども、遠隔地の保護者の方におかれましては、ぜひ、今ある制度を御活用いただいて、ある制度についても、未来永劫これでおしまいだということではなくて、今後も適切なあり方を考えてまいりますので、そういった中で負担の軽減が図れればというふうに思っております。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  わかりました。また来年の地区長会でもその話は出るかと思いますが、よろしくお願いします。
  続いて、子供を護るための対処、対応について伺います。
  先ほども壇上で話をさせていただきましたが、いろいろな虐待の事件等がニュースで流れます。そのたびに、何でこういうことが起こるのかと、子を持つ親、また、孫を持つおじいちゃん、おばあちゃんにとっては、本当に悲しい事件が多いなと感じるのではないかと思います。
  そういった中で、年々虐待の件数が増えているということでありますが、本市におきまして、虐待とか、そういったことが報告があるのかないのか、実際にそういうことが起こっているのか。それを確認したいと思いますが、どうでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  板垣幸広すこやか子育て課長。
○すこやか子育て課長  御質問にお答え申し上げます。
  虐待につきましては、先ほど議員おっしゃったように、昨年度、全国で13万件以上の通報が児童相談所にされているということでございますが、本市につきましては、今年度、今までの件数としましては、2件御相談がございます。
  先ほど市長の答弁にもございましたように、南陽市の要保護児童対策の地域協議会というものを福祉・保健・医療・学校・警察・児童養護関係の長の方々で組織しておりまして、その下に実務者検討会、ケース検討会というものがございます。ケース検討会は、私どものほうで事務局になっているわけですが、そちらの継続の案件もございまして、そちらが現在18件でございます。そちらは、虐待ということだけではなくて、その中には、養育困難な方の相談ですとか、不登校の方ですとか、あとは、特定妊婦、これは、子供が生まれてから育てるのが難しいという方ですとか、その中に虐待の疑いというのも件数としてございまして、全体で18件ほど、今継続的にケース検討しているような状況であります。
  以上であります。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  ありがとうございます。
  18件相談があるということで、パターンはいろいろで、虐待に関係しない相談もあるということで、わかりました。本市としては、虐待というか、そういったことは少ないということで理解してよろしいですかね。わかりました。
  全国的に虐待という事件が多い中で、やはり、どういう状況でそういうのが起きるのかということが、いろいろ原因としてあるわけでありますけれども、子どもの貧困の話もありましたが、夫婦間、若い親御さんを見ていますと、そういった傾向が多いのかと思います。
  話は若干変わりますが、今までだと3世代同居とか、じいちゃん、ばあちゃんが見ているという状況と、だんだん核家族化が進んできて、若い夫婦が、子供を出産して、共稼ぎで仕事にかかりきりになる。すると、子供の愛情とか、ストレスがたまってきて衝動的に起きるというようなこともあるかと思いますが、そういった中で起きる事件も多々あるのかと理解をしています。
  そういった相談を受けたときに、専門員といいますか、よくわかりませんが、そういった相談を受けて精神的なケアをするというような、精神的な対応をできる専門員は市にいらっしゃるんですか。
○議長  答弁を求めます。
  板垣幸広すこやか子育て課長。
○すこやか子育て課長  お答え申し上げます。
  先ほどの相談につきましては、母子・父子・女性の相談員が担当しておりまして、家庭児童相談員も配置しております。毎年南陽市は200名以上のお子様が誕生するわけですけれども、虐待の予防としまして、保健師が全戸訪問をしております。そのときに、母子手帳交付時にリスクアセスメント票というのをお持ちしまして、全妊婦にカンファレンスを実施してございます。その中で、さまざまな聞き取りの中で、相談があった場合にいろいろお話をして、難しいケースについては、専門的な形で相談を続けていくというようなことをしてございまして、あとは、児童相談所、そしてさまざまな機関とチームを組んで、虐待予防ということで現在進めております。
  以上でございます。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  わかりました。いろいろなケースについて、保健師さんとかいろいろな機関と連携をとって対応しているということで、理解をいたしました。
  その中で、虐待にかかわらず、家庭内のいろいろな問題があるわけでありますけれども、そういったことも含めて、民生委員さんの役割というか、その方たちの責任というのではないのですけれども、そういった相談を受けることが多々あるのかと思います。民生委員さんについては、なりたくないということもお聞きをいたしますが、そういった相談に対応して、民生委員さんからの相談、また対応について、いろいろなパターンはあるかと思いますが、そういったことについてどういうふうな対応をなされているかお聞きをしたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  菊地 清福祉課長。
○福祉課長  お答えを申し上げます。
  民生委員さんにつきましては、児童委員を兼ねて委嘱をされて、業務を担っているわけでございますが、実情を申し上げますと、どうしても高齢者の方とか障害者の方というウエートが比較的高いわけでありますが、その中に、子供さんというふうなことで、専門に、6人の方でございますが、主任児童委員というふうな方もございます。その方については、学校、施設等を通じたりして、子供さんとも相当深くかかわっていただいているというふうなことでございます。今後とも、児童の全体的な見守りというふうな中で、民生委員さんの役割を果たしていくような状況に私のほうもかかわっていきたいと思っています。
  以上です。
○議長  6番白鳥雅巳議員。
○白鳥雅巳議員  ありがとうございます。
  民生委員さんの役割というのは本当に大切で、私もいろいろな相談を受けましたときに、やはり、民生委員さんのお力をおかりするということが結構ございます。そういった中で、子供に対しての思いやり、先ほどおっしゃった6名の方たちの献身的な支えといいますか、そういったことに敬意を表します。
  そういった中で、子供を守る施策といいますか、大切な命でありますので、そういったことがもし聞こえたり、相談がありましたら、ぜひ守っていただきたいと思います。年々人口減少になっていまして、少子化が進んでいます。そういった中で、このまちで子育てができてよかったというふうな市政を続けて、これからもやっていただきたいと思います。そういったことを含めまして、お願いとして申し上げますが、よりよい南陽市でありますように今後ともひとつよろしくお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
  ありがとうございました。
○議長  以上で、6番白鳥雅巳議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  ここで暫時休憩といたします。
  再開は1時といたします。

午前11時58分  休  憩