平成30年6月7日(木)午前10時00分開議

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議事日程第2号
平成30年6月7日(木)午前10時開議

 日程第 1 一般質問

   散   会
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本日の会議に付した事件
 議事日程第2号に同じ
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出 欠 席 議 員 氏 名

◎出席議員(16名)
 1番 山口  裕昭  議員      2番 島津  善衞門  議員
 3番 高橋  一郎  議員      4番 舩山  利美  議員
 5番 山口  正雄  議員      6番 白鳥  雅巳  議員
 7番 片平  志朗  議員      8番 梅川  信治  議員
 9番 川合    猛  議員     10番 髙橋    弘  議員
11番 板垣  致江子  議員  12番 髙橋     篤  議員
13番 田中  貞一  議員     14番 遠藤  榮吉  議員
15番 佐藤    明  議員     17番 殿岡  和郎  議員

◎欠席議員(1名)
16番 伊藤  俊美  議員

説明のため出席した者の職氏名

白岩 孝夫 市長               大沼 豊広 副市長
嵐田 淳一 総務課長            尾形 真人 みらい戦略課長課長
西牧 修二 財政課長            相澤 和吉 税務課長
髙野 祐次 総合防災課長          神棒 久志 市民課長
菊地   清 福祉課長            板垣 幸広 すこやか子育て課長
佐藤   浩 農林課長            山口 広昭 地域産業振興主幹
長沢 俊博 商工観光課長         粟野   清 建設課長
渡部 時裕 上下水道課長         土屋 雄治 会計管理者
長濱 洋美 教育長              穀野 敏彦 管理課長
佐藤 政彦 学校教育課長         佐藤 賢一 社会教育課長
江口 和浩 選挙管理委員会事務局長 大室   拓 監査委員事務局長 
小関 宏司 農業委員会事務局長
                
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事務局職員出席者
髙梨 敏彦 事務局長               田中  聡 局長補佐
髙橋 京子 庶務係長        小野 勝司 書記



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開      議
○議長(髙橋 弘議員)  御一同様、御起立願います。
  傍聴席の方もお願いいたします。
  おはようございます。
  御着席願います。
  これより本日の会議を開きます。
  ただいま出席されている議員は16名で、定足数に達しております。
  なお、本日の会議に欠席する旨通告のあった議員は、16番伊藤俊美議員の1名であります。
  よって、直ちに会議を開きます。
  本日の会議は、お手元に配付してございます議事日程第2号によって進めます。

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日程第1 一般質問
○議長  日程第1 一般質問であります。
  本定例会において一般質問の通告のあった議員は8名であります。
  一般質問においては、発言される議員、答弁される執行部ともに簡明に行い、その成果が十分得られるよう、そして市民の負託に応えられるよう、特段の御配慮をお願いいたします。
  それでは、順序に従い一般質問に入ります。
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島 津 善衞門 議員 質 問
○議長  最初に、2番島津善衞門議員。
〔2番 島津善衞門議員 登壇〕
○島津善衞門議員  おはようございます。
  2番、保守・公明クラブ、島津善衞門です。早速壇上の質問をさせていただきます。
  まず初めに、4月27日から3日間にわたって開催された第63回県縦断駅伝競走大会において、南陽・東置賜チームは総合7連覇を果たされました。
  祝勝報告会では、選手の皆さんより、県内一の大声援で大きな力をいただいたとのお話をお聞きしました。市内3中学校の応援団を始め、大勢の市民の方々の御声援ありがとうございました。選手の皆さん、チームの皆さん、おめでとうございました。大変御苦労さまでした。
  また、4月23日から5月12日までのこどもの読書週間がありました。
  文部科学省では、平成14年度から、読書の推進に資するためすぐれた取り組みを行っている学校、図書館、個人や団体を表彰しております。
  今年度の文部科学大臣賞を受賞されたのは、山形県内では学校の部で高畠町の糠野目小学校、西川町の西川小学校の2校です。図書館部門では、米沢市立図書館が受賞しました。
  そして、個人・団体の部門では、読書活動優秀実践団体として、南陽市更生保護女性会主催の「おばあちゃんのおはなし会」が受賞なされ、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターでの授賞式に臨まれました。
  読み聞かせは、読むほうと聞くほうの心のぬくもりを感じさせる大事な取り組みだと思います。本当におめでとうございました。今後ますますの御活躍を御期待申し上げます。
  では、さきに通告しております各項目について質問いたします。
  1、白岩市長の2期目への挑戦について伺います。
  白岩市長は、災害復旧や子育て環境整備等の福祉充実など各方面に誠意ある姿勢で臨まれ、市民との対話を重視し、4年の市政運営を担ってこられました。
  そして、このたびの改選では、いち早く2期目への立候補をなされました。
  1期目は、身の丈に合った市政運営を掲げられましたが、このたびは「挑戦する市政」を掲げておられます。この「挑戦する市政」に込めた思いをお尋ねいたします。
  2、第二次男女共同参画なんようプランについて伺います。
  男女共同参画社会基本法は、日本国憲法に個人の尊重と法のもとの平等がうたわれ、男女平等の実現に向けたさまざまな取り組みが、国際社会における取り組みとも連動しつつ着実に進められるよう、1999年(平成11年)に施行されました。
  14条3項には、市町村男女共同参画計画を定めることとしています。
  また、附帯決議では「地方公共団体において、積極的改善措置の積極的活用も図ることにより、その着実な進展を図ること。」とされました。
  19年の年月が経過しており、第3次男女共同参画基本計画では、2020年までに女性の人材を30%に引き上げることが主軸となっております。
  南陽市でも、昨年、第二次男女共同参画なんようプランが策定され、計画期間を2017年(平成29年度)から2026年(平成38年度)までの10年間としました。
  基本施策2による審議会等への女性参画促進では、えくぼ女性ネットワーク会議などの取り組みが見られますが、「市の女性管理職の増加と活躍を推進します」の取り組みでは、特に課長補佐級以上の男女構成比率の改善におくれが生じているように感じます。
  現状と今後の取り組みについて伺います。
  3、人事異動の考え方について伺います。
  一般的に公務員は、さまざまな事業に対し幅広く知識を身につけ、自身の視野を広げていくことが求められています。
  人事異動は、大きく分けて、癒着防止、人材育成、適性の発見という3つの理由があると言われています。
  (1)市長の人事に対する基本的な考えを伺います。
  (2)国や県への出向は、いち早い情報の収集や対応が図れ、市のさらなる活性化のためにも大きなメリットがあると思います。また、職員のレベルアップも図れることになります。国・地方間では、2,000人規模での人材交流が行われているようです。
  ①これまでの出向等の実績と目的を伺います。
  ②情報の先取りは、市内の農業・商業・工業・サービス業など全業種にとって非常に重要な経営判断資料となります。今後の出向への考えを伺います。
  市長の答弁時間が長くなると思われますので、簡略に壇上質問とさせていただき、以上の答弁をお願いし、壇上からの質問とさせていただきます。
  終わります。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  おはようございます。
  2番島津善衞門議員の御質問にお答え申し上げます。
  簡潔に心がけまして、そんなに長くありませんので御安心ください。
  初めに、2期目への挑戦についての御質問でございますが、これまでの4年間、議員各位の御理解と御協力を賜りながら市政運営のかじ取りを担わせていただき、「身の丈に合った市政」、「対話のある市政」を基本姿勢に据え、「子どもを産み育てやすいまち」、「年をとっても安心して暮らせるまち」、「人が集まり賑わうまち」の3つの柱を掲げ、具体的に施策を進めるとともに、将来を見据えて市政発展の種をまいてまいりました。
  私は、昨年9月定例会の一般質問における髙橋 篤議員の御質問におきまして、7月の市長選への立候補を表明させていただきましたが、これからの自治体経営で必要不可欠なのは挑戦する覚悟と思っております。
  とかく行政は、前例踏襲や慣例主義に陥りがちな嫌いがありますが、人口減少という未曽有の局面を迎えている現在、困難な状況に正面から立ち向かう覚悟と、前例にとらわれず、今の市民ニーズを的確に捉え、それに対応した施策を積極果敢に行うことが必要であり、挑戦する気概こそが豊かな未来を切り開くのだということが「挑戦する市政」に込めた思いでございます。
  市民の皆様の声にしっかりと耳を傾けながら、南陽市を次の世代につないでいけるよう、皆様とともに歩んでまいりたいと思っておりますので、引き続き議員各位の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
  次に、2点目の女性登用の現状と今後の取り組みについてでございますが、平成30年度の置賜広域病院企業団等への派遣職員を除いた職員数は285人となっており、そのうち女性は128人で約45%となっております。
  係長以上の役職者につきましては、総数107人のうち、女性は25人で約23%を占めており、4年前の平成26年度と比較いたしますと4人増え、7ポイントのアップになっております。
  また、議員御指摘の課長補佐級以上の女性職員は、51人のうち4人で、全体の約8%となっており、同じく平成26年度と比較いたしますと1人増え、2ポイントのアップとなっており、今後も増加する傾向にございます。
  現在、女性管理職についてはおりませんが、課長補佐級以上の職員はここ数年で増員してきたところであり、徐々に下地が準備されているところでございます。
  次に、人事異動の考え方についての1点目、人事に対する基本的な考え方についてでございますが、人事異動に際しては、新たな政策課題・行政課題が山積する中、それらを的確に解決できるよう、個々の能力を把握した上で職員の能力を生かし、意欲を持って業務に取り組めるような配置に心がけております。
  特に一般職については、将来の人材を育成するため、複数の業務内容、部署を経験することで、さまざまな視点で業務を遂行できるようジョブ・ローテーションの考えに立った配置を基本としております。
  一方で、市で抱える業務につきましては、年々増加し、複雑化、専門化してきていることから、円滑な業務遂行のためのスペシャリストの育成も必要と考えているところでございます。
  次に、2点目のこれまでの出向等の実績と目的、今後の出向への考えについてでございますが、最近の10年で申し上げますと、中央省庁には平成22年度から平成27年度まで、文部科学省及び林野庁に7人の職員を派遣しており、山形県には平成23年度から平成26年度にかけ、農林水産部などに4人の職員を派遣しております。
  これら派遣された職員は、各人の資質を高めるのはもちろんのこと、人脈の形成や知識見識を広める大変よい機会になったと考えております。
  特に中央省庁への派遣につきましては、全国初の大型木造コンサートホール建設に当たっての派遣であり、適時に価値ある情報を得ることができるなど、本市にとっても大変有意義な派遣となったところでございます。
  議員御指摘のとおり、市の業務推進に当たりましては、いかに早く情報を収集し対応するかが肝心であり、国・県等の機関への職員の派遣も有効な手段と考えておりますが、決して余裕のある職員数ではないこと、また、今後働き方改革による会計年度職員制度の導入や、定年制の延長も検討されていることなどから、組織全体のあり方も踏まえ、検討してまいりたいと考えております。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  まず第1点目の2期目への挑戦というふうなことで、今、市長のほうから答弁がありました。
  青年市長と言われる年代に市長に就任なさったということで、挑戦する市政というふうなことで、非常にいいキャッチコピーだなというふうな感じがします。
  この中で私のほうからは、少しお願いしておきたいのは、市長が就任なされたときは多くの時間を災害復旧に費やされたことなんだと思います。現在の課題をどのように解決するか。非常事態での優先事項ですから当然だったと思います。その後、去年の50周年事業あたりから、市長の言葉の中に「今後の50年」というふうな言葉が用いられるようになりました。これは確かに大事なことで、会社や個人事業主、私たち家族でも、5年先、10年先の構想を立てて、役員や家族と協議し、今後の計画を立てます。しかし、この計画にとらわれ過ぎるのはよくないと思います。
  経済環境や時代環境というのは、常に変化するものです。インターネットやSNSなどの普及により膨大な量の情報が入手できますが、反面、振り回されるという危険性もはらんでおります。常にしっかりとしたミッション、ビジョン、理念を持って取り組んでいただいて、市長には南陽市の進むべき方向を誤らないように市政のかじをとっていただくことを期待いたします。
  次に、2番の第二次男女共同参画なんようプランについてなのですが、27年度の私が見ている第二次男女共同参画なんようプランの後ろのほうに附属資料がありますよね。その附属資料の中の2番の女性の活躍関係というふうなところで見たんですが、25年、26年、27年度のデータが載っていました。係長級の女性が25年度が27.5%、26年度が29%、27年度は30.3%。30%超えている、非常にいい傾向だなというふうに拝見しました。
  次に、課長補佐級と課長級を見ていったときには、かなりこのパーセントが落ちております。先ほども壇上で質問しましたが、19年の間にもっとそこまで、女性の管理職を登用するというふうなことに対して市側として積極的に進めなかったのかなという気がちょっとするのですが、その辺がおくれてきた理由とかというのがわかれば教えていただきたいと思います。
○議長  答弁を求めます。
  嵐田総務課長、お願いします。
○総務課長  ただいまの御質問にお答えを申し上げます。
  確かに議員おっしゃるとおり若干おくれ気味なのかなという部分については思ってございます。
  先ほど、市長、26年度と30年度ということで比較をさせていただきました。県内市町村の状況とちょっと比較をしてみたいというふうに思いますが、手元にある数字につきましては平成29年度の数字でございますので、先ほどの数値と若干異なりますが、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
  まず、役職に占める女性の割合につきましては、29年度、本市が22%でございます。県内市町村の平均は23.6%、若干低いかなというところでございます。
  一方、係長職につきましては、本市が33.9%、県内市町村が31.6%ということでございますので、この部分については本市のほうが上回っているということでございます。
  課長補佐級については、本市が16.7%、県内市町村が20.7%、あと課長職については本市がゼロ%ということと、県内市町村では7.6%という状況になってございます。
  若干係長職だけが多いということになっておりますが、これまで係長職に昇格するという部分について少しおくれてきたんだろうというふうに思っております。飛び越して課長補佐、課長ということにはなりませんので、係長職を経てということになろうかと思いますが、今申し上げたように係長職、大変増えてきておりますので、今後ますます進んでいくんだろうというふうに思っております。
  以上です。
○議長  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  わかりました。現状と今までの経過というふうなことで、ありがとうございます。
  この男女共同参画プランの計画が出たわけですけれども、目標ですね、こういうことをします、こうします、積極的に登用を図っていきますというふうな文言は確かにいっぱいありました。しかしながら、いつまでにどうしようというふうな具体的な数字が示されていないんですね。
  振興審議会あたりの資料ですとKPIという形で必ず出さなくてはならないというふうなことになっているわけですけれども、こういうふうなプランに関しては20年度まで10年スパンという計画というふうなのをやっているわけですから、この年度にはこのくらい、この年度にはこのくらいというふうな具体的な目標を明示してもよいのでないかなと。明示できない理由があれば別ですが、そういうふうな形で、5年後にはこうしますよ、10年後にはこうしたいんですよと、このプランが終了する年度までにはこの人数でこのくらいのパーセントにしたいんだよというふうなことが必要なのでないかなというふうに思うのですが、その辺についてはいかがでしょうか。
○議長  嵐田総務課長。
○総務課長  ただいまの御質問にお答えを申し上げます。
  実は男女共同参画なんようプランとは異なりますけれども、平成15年7月に次世代育成支援対策推進法というのが出まして、特定事業主行動計画というものを策定しております。これが平成17年4月から策定をしたところでありますが、平成27年に女性活躍推進法ができまして、それとあわせて見直しを行わせていただいております。
  この特定事業主行動計画につきましては、南陽市が事業主ということで市の中身の計画ということになりますが、この中で平成37年までがその計画期間になっておりますけれども、前期としまして平成31年が前期の最終ということにしておりまして、その中では平成31年度まで女性管理職の割合を8%にしていきたいということで、目標については定めておるところでございます。
○議長  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  すみません、37年度まではないんですか。
○議長  嵐田総務課長。
○総務課長  計画期間37年度までとしておりますが、前期までの計画となっております。
○議長  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  ありがとうございます。
  それから、この計画の中に、目標の中に職員研修の充実、女性管理職の登用の推進、審議会等における女性委員の拡大というふうな項目でうたわれているんですね。職員研修の充実というふうなことの中で、具体的な事例って何かあるのかどうかお尋ねしたいんですが。あれば教えていただきたいと思います。
○議長  嵐田総務課長。
○総務課長  職員計画の充実につきましては、毎年職員の研修計画を立てて1年度の研修をしておりますが、この女性活躍推進法が出てきてから、女性の役職員を増やしていきたいということもございまして、役職になる前の方を対象 とした女性だけの研修というものも実施をしているところでございます。
○議長  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  やはりその辺が大事なことだなと。それで八戸市の例をちょっと挙げますと、女性チャレンジ講座というのをやっているようなんですね。それは女性の活躍を期待して、2年間にわたって20名くらいを募集して徹底的に研修しようと、その中の人たちの交流を図っていこうと、そうやってお互いにレベルアップを図って女性のスキルを上げていこうというふうなことで載っていました。
  やはりそういうふうな具体的な事例がほかの他市町村にあると思いますので、そういうものも参考になさっていただきながら、より女性の登用率の向上を図っていただきたいなと。
  やっぱりちょっと、8%の目標というのはちょっと低いなと、安全に見過ぎているのでないかなという気がします。
  先日、政府のほうで、政治分野における男女共同参画推進法ということで5月16日参議院本会議で全会一致で可決したんですね。この流れの中で、ちょっと私、すごいなと思っているのは、共産党さんが女性議員の割合が国会で31%、地方議員で35%、これを共産党さんは5割を目指しているということなんですね。やはりこの辺が共産党さんとしてはすごいところだなというふうに思います。
  行政もそうですが、我々議員としても一緒になってレベルアップを女性とともに頑張っていかなきゃならないんだなというふうなことだと思います。
  ぜひ、8%と言わず、もうちょっと頑張って率を上げていただければなと思いますので、よろしくお願いいたします。
  次に、3番の人事異動の考え方ですが、市長のほうの今年、私たち4月にいただきました30年度の人事異動方針の中にもジョブ・ローテーションというふうな言葉が上がっておりました。 確かに大切なことだと思います。
  ジョブ・ローテーションというのは、適材適所に効率よく人材を配置することができるとか、職員から見れば複数の業務を体験できるので全体的な視野が広がるとか、それからいろんな部門に回るので、いろんな交流ができていろんな仕事がスムーズにできるようになるとか、やっぱりメリットというのは多くあるんだと思います。
  だけれども、逆に言ってしまえば、それだけスペシャリストになりづらいというところがあるかと思うんですね。やっぱり年齢の問題もあると思うんです。何歳ぐらいまではいろんな部署を経験したほうがいいよとか、それから何歳ぐらいになったらスペシャリスト、自分の好きな道でスペシャリストになったほうがいいんじゃないかとかあると思うんですが、今の行政の中でも、福祉の分野とか、それから観光の分野とか、各建設の分野と、各分野においてかなりのスペシャリストを求められているのでないのかなと。
  そのようなところで、ジョブ・ローテーションだけでなくて、両方、スペシャリストとジェネラリスト、それをうまく融合させた行政システム、人事システムというのをつくっていかないと、やはり今後の社会に立ちおくれるのでないかなというふうに思うんですが、その辺のお考えはいかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  議員おっしゃるとおりでございまして、まさしく我が意と同じでございます。
  私、この4年間感じてきたことは、ジョブ・ローテーションによるメリットがある一方で、やはり行政であっても民間であっても人と人との関係というのは最も大事な要素の一つではないかというふうに思っております。せっかくその部署において市民の方、民間の方から信頼を得た方が異動することによる弊害が感じられるなというふうに思ってきたところで、本人の能力、それから性質と意向も考えながら、スペシャリスト、ジェネラリストの適正な配置をこれから心がけていくべきだというふうに考えております。
○議長  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  今まで行政の中では余りスペシャリストを要求するということが少なかったんだろうと思います。今後は、やはりそういうふうなことが非常に大事になってくるなというふうなことの一つの中にはAIという問題もはらんでくるんですね。
  私も40年前は会計事務所に勤務しておりました。簿記の記帳から三表をつくるまで、全て手書きでした。1カ所合わなければ、全て振り出しに戻るという作業を延々とやってきた記憶があります。
  今は、ソフトをちょっとパソコンに導入して数字を入れれば、ひとりでに結果が出てくる。自分がどこに数字を入れたからどうなったということの問題もあるかもしれませんが、そういうふうな時代になっていることだけは確かなんですね。
  やはり、そういうふうなところで、事務効率化というのがすごく進んでいるんだと思います。それがパソコンでそこまで進んでいて、今度AIになったらどこまで進むんだろうというふうなことだと思うんです。そうすると、よりスペシャリストが必要になってくるなというふうに感じます。
  一つの事例としてですが、滋賀県の野洲市というところでは、相談員として多重債務者や生活困窮者に寄り添って対応してきた職員の方、そういう方が全部中身をわかってくるようになってくると、それを自分のところの市の条例や仕組みをきちっとつくって対応しようと、自分がいなくなってもできるようにそういう仕組みをつくっちゃおうというふうに努力なさったという職員さんがいらっしゃる。そういうふうな時代になってくるのかなと。次の方へこういうふうな引き継ぎをして、引き継ぎをしてというふうなことじゃなくて、やっぱりそういうスペシャリストがスペシャリストとしての経験に基づいて、そのやり方、マニュアルをつくる、条例をつくる、そういうふうなことが必要になってくるのでないかなと思います。
  それから、北上市の職員の方で水道事業に携わった方が、合併によって岩手の中部水道企業団の設立をしたときに派遣されて、その中で水道事業の大幅なコスト削減や、ほかからまねされるような先進事例をつくったというふうな方がいらっしゃるんですが、その方も、若い人間を一生懸命育てても4年たったらまた別の部署行かれると、どこまで一体育てたらいいんだろうと非常に悔しかったというふうな職員さんの声も載っていました。
  確かに職員さんがどの部署に行きたいかというふうなこともあるだろうと思うし、適性もあるだろうし、市側の人事の都合もあるかと思いますが、そのようなことで大分広がりが見えているようですので、ぜひそのスペシャリストというふうなことの養成を図っていただきたいなと。
  それから、定期異動というふうなことで、常にどこかに定年まで異動しなきゃならないんだというふうなことになってしまうと、やっぱり業務のクオリティーが上がらないのでないか。ああ、俺ここの部署好きだから、ここ一生懸命頑張ってやりたいと思っても、すぐ次の場所に行かなきゃならない。そうなったときに、やっぱり自分でどこまで頑張るかなというふうなところでクオリティーの低下というのが非常に懸念されるデメリットがあると思うんですね。その辺のこともぜひ取り入れていただきたいというふうに思います。
  それから、出向関係についてなのですが、先ほど市長のほうから出向の説明がありました。それで、24、25年度あたりの出向に関しては、塩田前市長なんですね。これは大変すばらしいことだなと。こういうふうな形でいろんな場所に出向していただいて、出向した職員の方は大変だと思うんですが、やっぱり自分のキャリアをワンランクアップさせていただくということが非常に大事なことなんだと思います。
  近隣市町村の例でいえば、経済産業省のほうに出向していただいて、やはりその辺の中小企業、零細企業に対する情報をいち早く取り入れて、市の商工課が市内の企業を回って、訪問して、こういう制度が出るようだから取り組んでみないかというふうなセールスというかサービスをしているところの市町村もあるようです。
  どの業種、林野庁とかそういうふうな限定じゃなくて、南陽市の市民が潤うために絶対不可欠なことですので、そういうふうなところへの積極的な出向派遣ということが必要なのかなと思いますが、市長、いかがでしょうか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  これにつきましても議員おっしゃるとおりでありまして、その有効性というのは私たちも認識しているところでございます。
  一方で、職員数の定員管理の問題と、それから今後厳しくなると見込まれる地方財政の状況等も鑑みますと、出向させるということは1人多く人員を確保しなければいけないという意味で現実的には大変な部分がございます。ございますけれども、その有効性については認識しているところで、どういった方法で今後派遣ができるのか、さまざまな制度も変わってまいりますので、そこら辺も加味しながら検討させていただきたいと思います。
○議長  2番島津善衞門議員。
○島津善衞門議員  ぜひ、内部の諸事情はあると思いますが、南陽市の市税収入を上げるというふうな大きな観点にまず立っていただきたいなと。そのために何をすべきかという一つの手法・手段としての出向という捉え方をしていただいて、先ほど申し上げましたように全業種にとって全てがよくなるというわけじゃないと思いますが、出向先によって違ってくると思いますが、そういうふうなことで市税収入を上げて南陽市民が潤う、それが南陽市の豊かさにつながっていく。住みやすさにつながっていく、そういうふうに思いますので、ぜひそういうふうな方向で取り組んでいただきたいと思います。
  あとそれから、市長の答弁が短かったので、ちょっと早いんですが最後になりますが、今言ったようなスペシャリストの育成とかやってきますと、人事登用の問題が出てきます。年功序列の問題も出てくると思います。それから賃金制度の問題も出てくると思います。
  日本で全国唯一、大阪府の箕面市は、頑張った人が報われる給与体系というふうなことで年功序列を廃止しております。若い市長さんなので、ぜひそういうふうなことを全市の行政の方たちみんなで考えていただいて、どうすれば頑張る成果がより発揮できるのか、それから自分がここでもっと頑張りたいというふうなことで南陽市のために頑張っていただける場所があるのかないのか、そういうことをぜひ積極的に考えて取り組んでいただきたいというふうに思います。
  そういう意味では、大阪府の箕面市の市長さんも非常に御苦労なさったようでございます。ちょっと中途半端なことじゃないと、自分の政治生命はほとんどだめだったという覚悟まで決めてなさったという取り組みです。ぜひその辺も参考になさっていただきながら、やっぱり南陽市が今変わるべきときも来ています。
  そういうふうなことで、一つずつできることから取り組まなければならないと思いますが、一番、先ほど申し上げたように基本的な部分ですね、やっぱりミッションというふうな部分のことについてしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
  以上、要望にもなりますが、その取り組みをお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長  以上で2番島津善衞門議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  ここで、暫時休憩といたします。
  再開は11時といたします。

午前10時40分  休  憩