平成30年9月定例会

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午前11時10分  再  開
○議長  再開いたします。
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田 中 貞 一 議員 質 問
○議長  次に、13番田中貞一議員。
〔13番 田中貞一議員 登壇〕
○田中貞一議員  おはようございます。
  13番田中貞一であります。7月の市長選挙で2期目の当選を決められました白岩市長には、心よりお祝いを申し上げますとともに、今後の行政運営に大きく期待をするところでございます。
  さて、台風21号が市内のラ・フランス、特にラ・フランス農家に2割から3割の落下が出たというようなことで、現在、JA初め共済組合がその情報の収集に走っているところでございます。
  置賜管内共済組合が設置しております風速計、何箇所かあるんですけれども、南陽市内だけが20メーター以上の風が吹いたということでございました。高畠町、長井市のほうは19メーター台ということで、共済の該当になるのが20メーター以上の強風に対して共済金の該当になるということです。
  それで、なってもなかなか共済を掛けている農家も少ない。そして、2割以上の被害がないと、それ以上の部分にも出ないということで、2割未満では共済の該当にならないというような条件がありまして、なかなか農家のほうも大変な状況でございます。
  さて、水田を見ますと、ようやく夏の暑さから秋の涼しさに入りまして、黄金色の稲穂がこうべを垂れ始めているわけでございますけれども、今年は夏の天気が非常によかったために、稲刈り時期が早まるということが報道で出ておるようでございます。
  そこで、おとといの台風のときですか、私が仲間たちと台風の状況を田んぼのほうで話しているときに、夕方の3時ごろ、これは南陽市に対しては大変重要なことでありますので、ひとつ要望として前段で申し上げますけれども、高畠町の防災行政無線が台風が近づいている、注意してくださいというようなことで注意喚起を流しておりました。そして、夕刻のまだ5時半から6時ごろの間だと思うんですけれども、そのときも防災行政無線が鳴ったわけであります。
  当然、私も、南陽市も注意喚起を促すだろうというふうに思っておったんですけれども、南陽市の防災行政無線は音信不通でありました。
  これは非常に大事なことなんです。あれほどマスコミで大型の台風がこっちに向かって、強風域に入るぞというようなことを言っているわけですから、地域住民にこの防災行政無線を最大限有効利用しなければならないはずなのでありますが、それができなかったということは、私の脳裏には、以前聞いた話がちらつきました。
  サイレンのスピーカーの近くの住民が、あれを鳴らされるとうるさいと言う住民がいるんだということを聞きまして、そういったことのために鳴らさないのかなというふうに私は思いましたけれども、これは、南陽市の行政として、その地域住民に理解を求め、災害が近づいているようなときには鳴らしますよと、鳴らしてもいいですよと言われるように、やっぱり努力をするべきだと私は思います。そうでなければ、あの大きなお金を投じて防災行政無線を導入した、その値打ちというものが一笑に付すわけであります。
  そんなことで、当局にはその辺を強く要望し、庁内で検討を願いたいというふうに思います。
  さて、さきに通告しております質問に入らせていただきます。
  市政全般について。
  1番目、白岩市長の選挙公約実現の具体的施策ということであります。
  最初、第3子以降、生まれる前から義務教育期間までの診療費、保育料、給食費の無料化軽減を行い、3人っ子政策の継続、そして拡充と出ております。この継続するのはわかりますが、拡充の具体的内容を示していただきたいと思います。
  2つ目、旧市民会館跡地の利活用で、駐車場、公衆浴場の再編整備と出ておりますが、この公衆浴場再編整備、具体的な考えを示していただきたいと思います。
  3番目、ビジネスホテルの誘致をするとありますが、その目処はついておられるかどうか。そして、旅館組合との話し合い、理解は得られておるのかどうかも賜りたいと思います。
  4番目、農村基盤整備の促進、担い手育成、地産地消、観光果樹振興とブドウ産業活性化、耕作放棄地対策推進の具体的な取り組みとありますが、これらの非常に難しい諸問題をどのように具体的に取り組んでいかれるのかを示していただきたい。
  5番目、都市計画マスタープランの見直しに着手し、住宅、商工業等の土地利用の振興を図るとありますが、市長の考えておられる本市のグランドデザインを示していただきたいと思います。
  6番目、仙台南陽会設立とありますが、その目処、目標年次はどうかを賜りたい。
  7番目、働く場の確保、企業誘致、市内企業の設備投資を奨励し若者のUIJターンを促進するとありますが、本市には工業団地のあきもない中で、どのような方法で企業の誘致を進めるのか、示していただきたいと思います。
  次に、2番目、農業全般についてであります。
  大きく変わりますこの農業の未来像、現在の農業情勢を市長はどのように捉え、そして未来像をどのように捉えているのかを賜りたいと思います。また、本市農業を一層発展させるポイントはどう考えておられるかも示していただきたいと思います。
  2つ目、本市農業振興計画を今年度の早い段階で作成すると言われておりましたが、その作業の進捗率はどうかをお尋ねいたします。
  (3)力強い本市農業現場をつくる手立てとして、市単独補助事業に力点を起き、農政を先へ先へと引っ張っていく政策が重要であると考えますが、市長の見解を求めたい。お願いいたします。
  そして、大きく3番目でございます。
  白竜湖についてでございます。
  本年3月に教育委員会の白竜湖調査報告書が出されました。2年間にわたり調査をされたわけでございますが、この報告書を見られて、市長はこの白竜湖を今後どのように将来に残していこうとされているのかを示していただきたいと思います。
  以上、壇上からの私の質問とさせていただきます。よろしくお願いします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
〔白岩孝夫市長 登壇〕
○市長  13番田中貞一議員の御質問にお答え申し上げます。
  初めに、選挙公約実現の具体的施策についての1点目、3人っ子政策の継続拡充の具体的内容についてでございますが、出生数の向上と人口減少に歯止めをかけることを目的として、多子世帯の経済的負担を軽減するため、保育料、給食費を無料化、軽減してまいりました。また、3人目以降の妊娠確定前の診療費等を補助するなど、3人っ子政策の拡充を図ってまいりました。
  今後におきましても、政策による効果が最大限に発揮されるよう、これまでの実績を勘案しながら、対象範囲の拡大や事業内容の見直しなどの検討を、来年度予算編成作業の中で進めてまいりたいと考えております。
  次に、2点目の旧市民会館跡地の利活用についてでございますが、6月定例会の佐藤 明議員の御質問でも答弁いたしておりますが、現在、公衆浴場の再編統合につきまして、適正な規模、機能、さらに老人いこいの家機能を含む附帯機能の必要性、整備に当たっての財源など、赤湯財産区と連携して研究、検討しているところでございます。
  また、駐車場の整備につきましても、公衆浴場の規模や機能によって、整備可能な台数や運営方法が変わってまいりますので、あわせて検討しているところでございます。
  次に、3点目のビジネスホテル誘致についてでございますが、現状では具体的な場所や時期を含めて目処はついておりませんが、赤湯温泉旅館協同組合とは継続的に話し合いによる情報交換を行っており、今後も理解を得られるよう努めてまいります。
  ビジネスホテルは、本市を訪れる方々の多様なニーズへの受け皿を整え、交流人口の拡大につなげるための手段の一つと捉えておりますので、誘致に向けてチャレンジしてまいりたいと考えております。
  次に、4点目の農村基盤整備の促進、担い手育成、地産地消、観光果樹振興とブドウ産業活性化、耕作放棄地対策推進の具体的な取り組みについてでございますが、本市農業を持続的に発展させていくためには、現状と課題を分析することにより、目指すべき方向を明らかにするとともに、施策を総合的かつ計画的に推進することが重要であると考えております。
  議員の御質問の項目につきましては、農業振興計画で策定する内容であり、現在、諮問機関に諮問中で、まだ答申をいただいておりませんが、主な取り組みを申し上げますと、農村基盤整備の促進については、農業競争力強化基盤整備事業を活用した圃場整備の促進や、吉野川土地改良区管内における水利施設整備事業などでございます。
  担い手育成につきましては、新たな人材の育成のための農業支援ワンストップ相談窓口の活用や、集落営農組織や法人化の取り組みの支援などでございます。
  地産地消につきましては、市の地産地消推進協議会を核とした事業の推進でございます。
  観光果樹振興とブドウ産業活性化につきましては、商業、工業、観光などとの連携による6次産業化の推進でございます。
  耕作放棄地対策につきましては、耕作放棄地再生関係の交付金などを活用した事業の実施や、中間管理機構の活用、農地パトロールによる指導などでございます。
  次に、5点目の都市計画マスタープランの見直しにかかわる御質問でございますが、都市計画マスタープランは、市の都市計画に関する基本的な方針として、本市の将来を見据えた都市づくりの目標を定めております。
  市全域をまちづくりの対象としながら、都市計画区域を中心に具体的な施策を展開するもので、現行のマスタープランは平成26年3月に策定を行い、平成32年が目標年次となっています。
  今後、住宅政策やインフラの整備等、将来の南陽市の姿を見据え、実態に即した計画の見直しを進めてまいります。
  次に、6点目の仙台南陽会設立の目標年次についてでございますが、仙台南陽会の設立につきましては、南陽市観光協会を中心に昨年度から検討を始め、今年10月に準備会、来年2月に設立総会の予定でございます。
  この仙台南陽会の設立は、相互交流、発展を目的にするものであり、観光協会や市が発信する南陽市の観光情報の受け皿としての役割も期待しているところでございます。
  また、会員については、南陽市出身の方だけでなく、南陽のファンの方など気軽に参加できるものにし、観光協会が企画するバスツアーなどの事業展開での交流も期待しているところでございます。
  次に、7点目の働く場の確保、企業誘致についてでございますが、本市では平成27年3月に2区画の梨郷工業団地を造成いたしましたが、平成29年5月に完売し、現在、空きがない状況でございます。
  工業団地を造成するには大規模な土地が必要になることから、本市においてはほとんどの場合、農地を宅地に転用することになります。その際、農村産業法、農振法、農地法などの法令に基づく手続が必要になります。
  今後は、適地を選定した上で、必要な計画を策定することも含めて、新たな工業団地造成の検討を進めてまいりたいと考えております。ただし、造成までには相当の期間を要するものであり、その間も誘致を進展させる必要があるものと考えております。
  そのため、南陽市への立地を検討する企業の候補地に対して優先的なインフラ整備を検討するなど、立地しやすい環境整備に努めるとともに、民間が所有する空き用地、空き事業所(工場)の紹介、調整などにも努めてまいります。
  また、企業誘致の促進や雇用の拡大を目的に制定した南陽市企業立地促進条例に基づく企業立地奨励金は、工業団地外に立地する企業も対象としております。
  支援内容を拡充した平成27年度以降、平成29年度末までの奨励金の交付実績は、事業所数が15社、18施設で、交付額は約5,586万円となっております。うち、工業団地外に立地する企業への交付実績は12社、14施設、交付額は約3,843万円であり、金額にして約6割が工業団地外に立地する企業に対するものになっているのが現状でございます。
  なお、企業立地奨励金は、既存企業の事業拡張、増設なども支援の対象としており、それらに対する積極的な支援は、企業の生産額の拡大や雇用の場の確保などの観点から同様の効果が期待できるものであり、企業誘致の一環であると考えております。
  さらに、UIJターンを促進するため、県外に居住し、UIJターン就職を希望する方で、市内企業においてインターンシップ実習を受ける方を対象としたインターンシップ交通費助成金を昨年度、平成29年度に創設し、交付実績は7件でございました。
  これらの奨励金につきましては今後も交付が見込まれており、立地企業の定着や働く場の確保が図られるものと考えております。
  次に、農業全般についての1点目、農業の未来像と農業発展のポイントについてでございますが、先ほど、佐藤 明議員の御質問に答弁いたしたとおりでございますので、御理解賜りますよう存じます。
  次に、2点目の農業振興計画作成の進捗についてでございますが、去る8月20日に、農業振興計画の諮問機関であります南陽市農業振興地域整備促進協議会に対しまして、南陽市農業振興計画策定について諮問をさせていただきました。今月中には答申をいただく運びとなっているところでございます。
  次に、3点目の市単独補助事業についての御質問でございますが、市の単独補助事業の1つといたしましては、農業者の所得の向上と果樹の振興を目的として、サクランボやブドウを初めとする果樹苗木の新植、改植に対して補助する事業を行い、本市農業の振興を図っているところでございます。
  議員御承知のとおり、国においては平成11年に21世紀における食料、農業、農村に関する施策の基本的指針として、食料・農業・農村基本法を制定し、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的発展及び農村の振興という4つの基本理念を具体化するための施策を推進してきました。
  平成27年3月に見直された食料・農業・農村基本計画においても、強い農業と美しく活力ある農村の創出のために、国の施策を展開することとなっていることに加え、山形県の農林水産業振興計画においても、国の基本計画と一体的な推進を図っていくことが定義づけられていることを考えれば、市の独自補助に力点を置くことも重要と考えますが、本市農業が抱える課題の解決をスピード感を持って実施していくためには、国や県と一緒になって課題に対応していくことがより効果的な方法と考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
  次に、白竜湖に対する認識についての御質問でございますが、白竜湖は白竜湖泥炭形成植物群落として山形県指定天然記念物に指定されており、県下に残存する極めて貴重な自然遺産であります。
  また、平成27年3月には文化財を保護し、郷土に対する誇りと愛着を育み、地域活性化や交流の拡大につなげていくことを目的に、未来に伝える山形の宝に登録されております。
  これらを踏まえ、平成30年3月に教育委員会がまとめた報告書「白竜湖(2)」では、今世紀中の消滅の可能性も示されておりますが、市といたしましては、大事な地域の宝であり、心の原風景を後世に伝えていくため、何としても残していかなければならないと捉えております。
  文化財保護の観点を基本に、短期的には山形県文化財保護条例に抵触しない範囲で、ヒシの除去等を含めた湖面の維持確保を検討してまいります。また、中長期的には、水環境の改善などの抜本的な環境保全対策を研究してまいります。
  以上でございます。
○議長  再質問に入ります。
  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  御答弁ありがとうございました。
  選挙公約の具体的な施策についてということでございますけれども、今後、予算に反映するためるる検討していくという内容でございまして、市長が2期目、何をどのように拡充していくのかというような答えが出ないようでございました。今後検討するということのようでございましたけれども、当てが外れたような感じですけれども。
  さて、ビジネスホテル誘致の目処はない。しかし、旅館組合との話し合いは意見の交換をしながら理解を求めようとしているんだということでございます。
  このビジネスホテル、シェルターなんようホール等、非常にいい施設とマッチングすれば、地域に、経済に落とす影響が大きいということで、ぜひともこれは誘致を進めていただきたいと思うわけでございます。
  なかなか人口が少なくなりつつあり、そして、建てる場所、広場もないというような状況の中で、なかなか難しい課題ではあろうと思いますけれども、今後の交流人口拡大等々をにらみながら、一生懸命進めていただきたいというふうに思います。
  さて、2番目の赤湯の市民会館の跡地の利活用で、駐車場、そして公衆浴場、そしてこの整備の具体的な方向で、この問題の中には、当然とわの湯、あずま湯、いこいの家とかという話は以前の議会の中でも拝聴いたしました。この中にはハイジアパークということはどのように考えておられるのか、市長のお考えをお尋ねします。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  公約の中には、市内温浴施設のあり方を総合的に検討するというような記載の仕方をしたというふうに思います。赤湯財産区が運営する4つの公衆浴場、次第に入浴者数が減っている、そして家においても、昔はお風呂をつくらない家庭が多かったけれども、最近は全然そういうことではなくて、最近の住宅は当然お風呂がついているというような状況の中で、利用者が次第に減っているという現状を鑑みて、総合的に勘案していくというのが、現在答えられる範囲でございます。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  答える範囲としてはそこまでだということでございますけれども、私思うんですけれども、せっかくあの広い土地に温浴施設を統合したいというようなことでございますから、ハイジアパークの決算状況などを見ましても、以前からいろんな議員さんから指摘をされておりますが、それがなかなか改善されない。そして、このたびは社長さんが交代したということでございますけれども、少し経過は見たいと我々も思いますけれども、できることならば、やっぱり一緒に処理をするというか、そういったほうが一番、市の将来の財政のためにはよいのでないかというふうに私は思います。そんなことを含めて、ぜひとも検討のテーブルに上げていただきたいということを、まず要望としてお話し申し上げたいと思います。
  それから、4番目の農村基盤整備の促進、担い手育成、地産地消、これは非常に農政問題は難しいわけでございます。その中で、この地産地消なんですけれども、地元で、この南陽市で取れたものを南陽市内で消費してもらう。そして、地元のおいしいものをPRするというようなことになるわけですけれども、私、以前親戚のお葬式で東京の八王子のビジネスホテルに泊まりまして、お葬式に出ました。
  朝食で、ビジネスホテルの朝食会場へ行きましたらば、テーブルの前に、「このお米は地元八王子で取れた日本一おいしいこしひかりです」という小さな案内があるんです。ほう、東京でこんな宣伝をしているのか、ビジネスホテルが。これは都が一生懸命やっているのか、八王子市が一生懸命やっているのかわかりませんけれども、やっぱり農業県、農業市であるここでも、そういった方法というものを、旅館さんなり、それから食事の提供どころ等々でも、そういった消費宣伝してもらうということが、行政としては大事なことだろうと私は思います。そんなことでお願いをします。
  観光果樹振興とブドウ産業の活性化であります。たしか、ブドウ産業活性化では、ワイン会社がまた1社増える予定でございますので、非常に加工用のブドウは材料、原料が必要になるわけでございます。ただ、加工用の原料といいますと、いかにワイン業者が高いお金で原料を仕入れても、上限が必ずあるわけでございます。そんなことで、生食用のブドウでも、ここにもブドウありますけれども、シャインマスカットという品種がここ最近ぐっと人気が出ておりまして、JA山形おきたまでも南陽支店の前に氷温庫を莫大なお金を投じて、補助もいただいてつくったわけでございます。農協に確認をしたら、今年度のシャインマスカットが実割れが出ているということで、その氷温庫に果たしてどれぐらい入庫されるか心配だということなんです。氷温庫を使って入庫して、クリスマスから年末の商材として販売すれば、数倍、5倍も6倍も、今出荷するよりも値段が跳ね上がるということがはっきり見えていてそういった投資をしたわけでございますけれども、ただ、そこに入れるものの量がないとなれば大変なわけです。農家の所得も伸びないということになります。
  そこで、農業政策として、市長は先ほど、こっちの農業全般のほうで、国・県のいろんな施策、補助事業等々に乗っかって、市もタイアップするのがベターだと思うというような答弁でございました。私は、そういう方法が、首長が持っているということは、南陽市の農家は全国のほかの自治体のレベルと一緒のところで止りますよということを私ははっきり申し上げておきたいと思います。プラスアルファで南陽市独自の農政のカラーを立ち上げなければブランドはつくれません。ブランド化するには、やはりもう一歩進んで、そして先行投資をしなければ、その目標は出てこないだろうと私は思います。
  ですから、こっちのほうともかみ合うんですけれども、市単独での補助のかさ上げとかいろんなこと、そして国・県でできていない細かいところにも目を配り、そして経済団体側とも相談をしながら、農家の実情をしっかりと捉えて、そこに手当てをしていく、そうすることによって、農業の産出額が将来は上がるということになろうと思います。
  何でも高く売れるもの、消費者が求めるものをつくるというのが当たり前のことでありますから、そのような方向で進めていただければと思うんですけれども、まずこの農業振興、ブドウの件について、市長の答弁、考えをお聞かせいただきたい。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  議員の御指摘に関しましては、私も大変勉強になる思いで、今聞かせていただきました。現在行っておりますさまざまな施策の中心になるのは、主に高齢になって、耕作放棄地となって、せっかくつくってきたブドウの枝が刈られ、そこが放棄地になるという問題にいかに対処するかということが中心になっているわけでありますけれども、南陽市は菊とブドウといで湯の里であるということは、当然私も認識しており、いかに南陽のブドウをブランド化していくかということは、常に方策を模索といいますか、考えていかなければならないというふうに思っておりますので、今後とも私を含め、庁内担当のところにさまざまな意見を頂戴して、どうしたらそういうふうに具体的に進めることができるか、勉強させていただきながら一緒に考えてまいりたいというふうに思ったところです。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  ひとつ、そのようなことでよろしくお願いしたいというふうに思います。
  次に、耕作放棄地対策ということであります。非常に全国的に農地の荒廃が進んでおるというようなことで、理由はそういうことであります。
  そんなことで、この耕作放棄地対策、南陽市にも耕作放棄地が結構あるわけでございますけれども、特に山間地帯にあります過去のブドウ園、リンゴ園だったりした果樹園だったものが、もう手つかずの状態で荒れているという現状があります。これらは、農地になっているわけでございますけれども、このもとに戻せない状況の農地を、やっぱり地目の変更、山林というふうな形に帰していくということが、今後、大雨などの被害に対しても有効な手法なんだろうと私は思います。
  ただ、それには、地目を変更するには植林とか、そういったものをし、杉とか何かを植えて農地から山林に戻していくというような手法なんですけれども、その辺は市長はどのように考えられますか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  ただいまの件についても、大変勉強になる思いで聞かせていただきました。
  そうした手法も含めて、これは本当に難しい課題と捉えておりますので、ぜひ一緒にこれも考えさせていただきたいというふうに思います。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  防災上も、ひとつそういうようなことを庁内で検討していただきたいというふうに、まずお願いいたします。
  次に、2番目の農業全般についてでございます。
  私、過去の一般質問で、この農業用水の件で質問をしまして、水利権の問題を質問しました。当時の当局の答弁は、水利権は存在しないと。これは丸堤の件でございますけれども、そのような答弁をいただきまして、そうなのかなと思って、私もおったんですけれども、今になって、今年の干ばつがあって、農業用水は大事だというようなことを付近の農家の方々が言われまして、あのままにしておいたんではうまくねえんでねえかというような話でございます。
  要するに、丸堤だけの問題じゃなくて、古峰(こぶはら)堤、沖田堤と、田んぼの上流側にはそういった農業用ため池があります。そんなことで、そっちのほうも水利権は存在しないと言われると私たちも大変になるというようなことで、それをもう一回ただしてくれというようなことでございます。
  要するに、農業水利権というのは、大昔、ここが噴火で窪地になって、そこに吉野川の土砂などが堆積して現在の地盤があると言われておりますけれども、それで、その吉野川の川跡に人工的にせきとめて、堤を掘ってため池をつくっていったという歴史があると言われております。
  そんな中で、水利権の問題で一つ確認をさせていただきたいと思います。丸堤の水利権は島貫地区、鍋田地区にあるのか、ないのか、お願いします。
○議長  答弁を求めます。
  佐藤農林課長。
○農林課長  お答えをいたします。
  ただいまの御質問につきましては、以前に弁護士先生のほうに確認をした経過がございます。
  結果だけを申し上げますと、水利権につきましては地役権と同様の権利というふうに考えられますので、消滅時効は20年だそうでございます。農業用水として使われていなくても、集落内を継続的に水が流れているというふうに使用している状況にあれば、水利権は継続しているというふうなことが考えられるというふうなことでございました。従いまして、水利権はあるというふうなことでございます。
  ただ、水利権が消滅するのは、その水が流れなくなって20年経てば消滅するというふうなことのようでございましたので、お答えをいたします。
  以上でございます。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  集落内を現在流れておりますので、水利権はあるというふうに理解してよろしいわけですね。その件はありがとうございました。
  それで、現在、農業情勢もスマート農業、IC農業とかといろいろ言われまして、ドローンとかという、空を飛んで農薬散布も、除草剤の散布もできるというような大型のドローンのほうも、いろんなメーカーが開発しているようでございます。農業の法人化などともあわせまして、そういった新しい機械での近代的な農業がますます盛んになってくことがどなたでも予想できるわけでございます。
  そんな中で、将来にわたる農業の未来像、現状の農業の姿を見て値段が上がった下がった、天気がどうだった、台風が来たという話だけではなくて、やはり農業を将来してみたいという若者にも、夢を持って農業をしたい、するという希望といいますか、それを農林行政も与えていくような状況をつくり出していただきたいというのが私の考えなんですけれども、るる時代が変わる中で、市長は未来の農業の姿というものをどのように捉えているのか、まずお尋ねをいたしたい。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  長期的な視点で見ますと、国内においては人口が減るので消費は減ってまいりますが、世界的に見れば人口は増加しているという中で、ブランド的な農産物に対するニーズは、消費力の向上に伴って世界的に増えていくと。そうした中にあって、日本の農産物は間違いなくよそよりも付加価値の高いブランド品であるというふうに思います。農業の輸出量もここ数年継続して伸びておりますし、本市の農業としても、そうした世界の需要に応えていく品質の高い農産物を生産できる南陽市であるというふうになっていくことが、長期的な本市農業の姿ではないかというふうに思っております。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  輸出も伸びているということでございます。
  国内の農産物の輸出のデータなどもあるんですけれども、これは農水省が公表している、非常に変な公表なんですけれども、例えば、日本食が外国でヘルシー食材だということで、みそだの醤油だの輸出するわけです。しかし、1本1,000円のものを輸出したと、それが輸出額になるわけですけれども、そのものをつくる原料はほとんど輸入なんです。醤油をつくる大豆にしても、味噌をつくる大豆にしても、ほとんど安い原料を輸入し、それを国内で加工し、輸出しているから、実質金額が大きくなったから国内農家が裕福になったというのは絶対にないです。これだけは絶対間違えないようにしていただきたい。
  これは、多くは品目ごとに相当なものがあるんです。国内の小麦もそうです。小麦でも輸入して、それを加工して、麺類とかカップ麺にして海外に出している。それが農産物の輸出になっている。ですから、これも数字が1,000億になった、2,000億になったからといって、農家の所得が上がったかというと、絶対ない。
  だから、税務課のほうにも恐らく税収は伸びないということになってくるんです。そこをひとつ捉えていただきたいと思います。
  たしか、現在農業は、今、コンバインで稲刈りをしますと、後ろからすぐ耕うんしていく。春先の耕うんが必要ないというような状況の機械もできている状況でございまして、それはもう、新潟でも実践されているようでございます。どんどん変わりますので、そういったものを、やっぱり若者に魅力のある農業というものを、どんどん市でもそういったものを訴えながら、そしていろんな夢を語りながら後継者をつくる方策を何とか検討していただきたいと私は思います。
  それから、本市の農業振興計画、間もなく、今月中には答申が来るということでございますので、来た中でるる拝見したいと思います。
  さて、この市単独補助事業、さっきも言いましたけれども、本市農業を周辺の自治体よりも一歩さらに、もう一歩上げるには、プラスアルファがなければならないということだと思います。どうぞその辺もひとつ検討していただきたいと思います。
  さて、大きな3番目でございます。
  この白竜湖問題でございますけれども、教育委員会が2年間にわたって調査をされました。そんな中で、市長はるる同じようなことを答弁していただきましたけれども、私思うんです。2期目に入った白岩市長がこの問題をどのように捉えているのか、本当に、あの現状を見て、だんだん狭くなって、小さくなっていく、そして6月ごろになるとメタンガスが湧いて、あの辺が危なくてたばこを吸えなくなるような状態になるというような感じなわけです。
  そういったところで、南陽市民だけではなくて、どこかの、あの辺を、あの国道を通られる国民の方々を非常に危惧している状況があります。そんな中で、この沼、ひとつ白岩市長のうちにその網を外していただいて、そして1億円でも2億円でもかけていいから、あそこを浚渫し、そしてもとの白竜湖、きれいな白竜湖をつくっていきたいという気はありますか、ないですか。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  これについては、ぜひ私が市政を担わせていただいているうちに、きれいな白竜湖に戻すという間違いのない、着実な道の方策づけをしたいというふうに思っております。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  そういった、きれいな白竜湖にするという方策をつくりたいということでございますので、ひとつ期待をしたいと思います。
  西風の強いときに、例えば花見橋あたりから火災が発生し、西風にあおられて拡大、延焼を東側にしていくという想定をした場合、これは場合です。そうした場合、県のヘリコプターが例えば来たとしても、用水をくみ上げる水がないわけです。吉野川には、それは無理ですし、古堤についても、あそこも浅くてだめということで、防火用水がないというようなことから、やっぱり延焼拡大を防ぐには消防団、消防署の人的な方法と、そして空からの放水ということが一番強みになるわけですけれども、やっぱり白竜湖がせめて2メーターぐらいの水深になれば水をくめるんです。過去の十分一山火災では、県の防災ヘリが来まして、空中からバケツを突っ込んでくみ上げたら、泥水しかくめなかった。そして、何とか真ん中あたりは深いだろうといったけれども、そこもだめだったというようなことで、防火用水がくめなかった。そして、どこかに水路はありませんかということで聞かれたんですけれども、なかなか消防のほうでも周辺にはヘリコプターがくめるような広場がないということで、新田堤ということで、鳥上坂を越えたところの堤に行ってくんでもらったというような経過があります。
  ですから、万が一大きな災害を想定した場合には、ヘリコプターは足が速いわけですから、宮内地区であろうが、漆山地区であろうが、くめる場所が広くて迷惑のかからないところさえあれば、物すごく役に立つというような状況があるわけでございます。その辺も踏まえて、その網を外していただいて、そしてこの安全・安心な南陽市に向かっていただきたいというふうに私は強く思うわけですけれども、市長はどうでしょうか、その辺も。
○議長  答弁を求めます。
  市長。
○市長  十分一山火災については、私は全くその当時の状況がわからなくて、いろいろ伝え聞くところでありますけれども、そういった現場に当たられた議員のお話というのは大変重要だなというふうに思いました。
  そういう視点からも、白竜湖は間違いなくきれいな形で未来に残していきたいというふうに思います。
○議長  13番田中貞一議員。
○田中貞一議員  2期目の白岩市長には大きな期待を寄せまして、身のある一般質問が久しぶりにできました。本当に御答弁ありがとうございました。
  これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長  以上で13番田中貞一議員の一般質問は終了いたしました。御苦労さまでした。
  以上をもちまして、通告されました5名の一般質問は全て終了いたしました。
  長時間御苦労さまでございました。
  質問された議員、答弁なされた執行部各位の労をねぎらい、今後の市政運営に生かされることを期待しております。

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散      会
○議長  本日はこれにて散会といたします。
  御一同様御起立願います。
  傍聴席の方もお願いします。
  皆さん御苦労さまでした。
午後 0時00分  散  会
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