令和7年度 新採職員辞令交付式及び年度初め訓示
おはようございます。まず、新たに仲間となった新規採用の同僚職員の皆さん、南陽市役所への入庁を心から歓迎します。さて、皆さんに3つだけお願いします。1つ目、与えられた場所で全力を尽くして下さい。
2つ目、素直に先輩職員に学び、市民の声に耳を傾けて下さい。
3つ目、アンテナを高く上げ、地域に飛び出して下さい。
皆さんは、一人ひとりが、代わりはどこにもいない、かけがえのない存在です。どこかに必ず、あなたにしか助けられない人がいて、あなたが来ることを未来で待っています。その日のために自分を成長させ、充実した人生を送って下さい。今日から南陽市役所の仲間として、共にがんばっていきましょう。
さて、皆さんに申し上げます。1月、ロサンゼルスで1万5000ha。2月、岩手県大船渡市2900ha、山梨県大月市150ha、長野県上田市100ha。3月、岡山市560ha、愛媛県今治市440ha、宮崎市50ha、韓国では4万8000ha。主だったものだけでも、これだけの面積が焼失してしまう林野火災が、国内や世界で次々と発生しています。
本市でも昨年5月に発生した秋葉山林野火災は、焼損面積122haです。それで鎮火に至ったのは、総合防災課をはじめ対応にあたって下さった皆さん、消防団員として消火活動に直接携わって下さった皆さんのおかげです。ありがとうございます。
発災から鎮火まで、あれほど長く感じた9日間はありませんでした。災害対策本部長として、もうあんな苦しみは誰も味わってほしくないと心底思っていましたが、本市の被害をはるかに超える規模で起こる全国各地の林野火災に、胸の痛みを禁じ得ません。
林野庁によると、林野火災の原因の最も多いのがたき火で32%、次が火入れ・野焼きで19%。多くが人間の不注意です。従って、林野火災を予防するためには、一人ひとりが防火意識を高めることが重要であり、私たち行政にできることは、予防広報活動です。
そこで、本市独自の林野・野火火災特別警戒期間を4月9日から5月17日まで設定し、注意を呼びかけます。それに伴い、皆さんにお願いがあります。各団体の総会などに出席する際には、火の取扱いについて、ぜひ何度でも重ねて注意を喚起して下さい。
ロサンゼルスでは南陽市全体の面積とほぼ同じ広さが焼け、1万6000棟以上が焼失したとされています。防災あってのまちづくりです。その認識を市職員および市民の皆さんと共有し、防げる災害は防いでいきたいと思います。
その上で、全国の自治体同士、また南陽市役所の仲間同士、困ったときにはお互いに支え合い、補い合いながら、いずれ必ず起こる自然災害に備えつつ、一歩一歩、市民福祉の向上という使命を果たしていきましょう。令和7年度も同僚職員の皆様のご協力を衷心よりお願い申し上げ、年度初めの訓示といたします。
令和7年4月1日 南陽市長 白岩孝夫