イザベラバードの紹介
イザベラバード女史の功績
1831年10月31日、英国ヨークシャーのバラブリッジに生まれる。
父エドワード、母ドーラ。23歳(1854年)の時に、医師の薦めで、アメリカ、カナダを訪れる。これを契機に、72歳(1904年)まで、通算30年に亙る世界各地への旅行を行う。女史が旅行した地は、ロッキー山脈、サンドウィッチ島、日本、マレー諸島、カミュールとチベット、ペルシャ、韓国、中国等。明治11年の6月から9月にかけて、47歳(1878年)の時に、東北、北海道を旅行し、この時の記録を1880年10月に「日本奥地紀行」(原題「日本の未踏の土地」)(2巻)として出版する。世界各地の辺地旅行記の出版などの功績が認められ、62歳(1893年)の時に、英国地理学会(Royal Geogrphical Society)の特別会員に選ばれる。
家庭環境
父エドワード・バードは、当初インドのカルカッタで弁護士をしていたが、後にバラブリッジのオールドバラの牧師補となり、当時ヨークシャーでも名家のドーラ・ローソンと結婚(1830年8月11日)。その後チェシア州のタッテンホールの教会の牧師を8年間務めバーミンガムのセントトーマス教会の牧師となる。大都会のほぼ中心に位置する教会で、比較的富裕な人の住む地区に居を構えていた。6年間務めたが、病気のために比較的閑静な環境を求めハンチンドンシャーのワイトンの教会に移った。ワイトンの牧師館で親子4人と家政婦及び牧師を含む8人の生活をおくり64才で病没(1857年5月19日)。
母ドーラローソンは現在も富裕な名家であるローソン家の7人兄弟の2番目の娘として生まれた。彼女の叔父の多くも牧師や宣教師等の知識階級であった。幼少時代のイザベラを教育したのはほとんど母親であった。ワイトンで父の死後、家族3人でエジンバラに居住地を移した。1866年に死亡。父が聖職者ということで、幼いときから転々と居住地をかえた。そのことでいろんな地域を見ることができ、ほとんど大人(知識人)の中で教育された。小さい頃から宗教的雰囲気の中で育った。
イザベラバード略年
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1831年10月15日 |
ヨークシャー(Yorkshire)のバラブリッジ(Boroughbridge)で誕生。 |
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1834年(3歳) |
チェシア(Cheshire)のタッテンホール(Tattenhall)に移る。 |
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1842年(11歳) |
バーミンガム(Birmingham)に移る。 |
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1848年(17歳) |
ハンチンドンシャー(Huntindoshire)のワイトン(Wyton)に移る。 |
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1850年(19歳) |
病気が重くなり手術を受ける。 |
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1854年(23歳) |
医者に航海を薦められ、アメリカとカナダを訪れる。 |
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1856年(25歳) |
旅行記「英国女性から見たアメリカ」(「The Englishwoman in America」)をマレー書店から出版。 |
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1857年(26歳) |
再度アメリカに行き翌春帰国。まもなく父病死。 |
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1859年(28歳) |
エディンバラ(Edinburgh)に住む。宗教的社会活動に従事。 |
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1860年(29歳) |
スコットランド西海岸やヘブデーズ諸島を訪れる。 |
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1866年(35歳) |
母病死。 |
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1872年(41歳)7月 |
エディンバラを出発しオーストラリアへ向かう。 |
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1873年(42歳)1月 |
ハワイ諸島に向かう。7ヶ月間滞在する。 |
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1875年(44歳) |
「ハワイ諸島の6ヶ月」(「Six Months in the Sandwich Islands」)をマレー書店から出版する。 |
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1878年(47歳) |
日本に向かって出発。アメリカを経由して、5月に上海着。横浜に向かう。横浜でオリエンタルホテルに2日間宿泊し、汽車で東京へ行き、英国公使館に滞在。6月中旬、日光を訪れ、東北北海道旅行に入る。9月に東京へ帰る。12月に香港に向かう。 |
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1879年(48歳)1月 |
マレー半島を5週間旅行し、2月にカイロへ向かう。5月に帰国。 |
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1880年(49歳)6月 |
妹ヘンリエッタ病死。 |
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1880年(49歳)8月 |
スイスで静養。 |
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1880年(49歳)10月 |
「日本奥地紀行」(「Unbeaten Tracks in Japan」)2巻出版。 |
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1880年(49歳)12月 |
ビショップ博士と婚約。翌年3月に結婚。 |
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1883年(52歳) |
「マレー半島紀行」(「The Golden Chersonese」)出版。 |
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1886年(55歳) |
夫ビショップ博士死去。 |
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1889年(58歳)2月 |
チベットとペルシャを旅行するため英国を出発。3月にインドのカラチに到着。ラホールを経てカシミールに入り、4月にスリラガル着。医療伝道のため亡き夫を記念して病院を建設。カシミールから西チベットに入り、3ヶ月滞在。10月に山を下ってシムラへ行く。医療伝道のためアムリッツァに妹を記念してヘンリエッタ病院を建設。12月にラホールに戻り、カラチへ汽車で行く。汽船でペルシャ湾に入り、バグダッドに行く。 |
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1890年(59歳)1月 |
キャラバン隊を組織してペルシャ湾に入る。2月にテヘラン到着。困難なペルシャ旅行をして12月に黒海に出る。行程2500マイル。舟でコンスタンチノーブルに向かい年末に帰国。 |
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1891年(60歳) |
スコットランド地理学会(RSGS)特別会員に推される。12月に「ペルシャクルジスタン旅行記」(「Journey in Persia and Kurudistan」)出版。 |
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1894年(63歳)1月 |
極東へ旅に立つ。カナダを経由し横浜着。神戸に寄港し朝鮮に向かう。朝鮮旅行を終えて6月に満州に入る。奉天を経て、天津、北京に行く。日清戦争の戦乱を避けるためにウラジオストックに向かい、11月に到着する。 |
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1894年(63歳)12月 |
長崎、大阪、京都へ行く。 |
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1895年(64歳)1月 |
再び朝鮮を訪れる。2月に上海、香港に行く。夏を日本で過ごす。 |
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1895年(64歳)7月 |
伊香保温泉に滞在。 |
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1895年(64歳)12月 |
再び朝鮮を訪れ、さらに上海に向かう。 |
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1896年(65歳)1月 |
揚子江を船でさかのぼり、5ヶ月間に渡り中国西部を旅行する。 |
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1896年(65歳)6月 |
上海に帰る。夏は日本で静養。日光湯元温泉に滞在。10月に再び朝鮮を訪れる。3月に帰国。 |
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1898年(67歳)1月 |
「朝鮮とその隣国」出版。 |
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1899年(68歳)11月 |
「揚子江とその奥地」出版。 |
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1901年(70歳) |
6ヶ月にわたりモロッコ旅行。 |
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1904年10月7日 |
病没。享年72歳。 |
イザベラバード記念コーナー
「イザベラバード記念コーナー」は、明治初期、イギリスの女性旅行家が北日本の旅の途中で米沢平野に立ち寄り「東洋のアルカディア(桃源郷)」と称賛したことを記念し、「ハイジアパーク南陽」に作られました。
※「ハイジアパーク南陽」は２０２１年3月31日をもって、閉館しました。
それに伴い現在イザベラバード記念コーナーはご覧いただくことができません。
（旧）記念コーナーの紹介
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1.イザベラバードの見た世界 |
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2.東洋のアルカディア置賜・南陽 |
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3.イザベラバードの「日本奥地紀行」 |
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4.イザベラバードの生きた時代 |
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