相続時精算課税制度

◆相続時精算課税制度の概要

◎ この制度は、親から子世代へ財産を生前贈与する際に選択できる贈与税の制度で、平成15年1月1日に作られました。生前贈与の際に発生する贈与税を一定額まで軽減し、贈与者が亡くなった後の相続の際に、贈与財産と相続財産を合わせた額に、相続税でまとめて精算する制度です。

◆適用対象者

●贈与者の要件・・・ 原則として60歳以上の父母または祖父母
●受贈者の要件・・・ 18歳以上の子や孫(推定相続人)養子を含む

◆適用対象となる財産等

●種類、贈与金額、贈与回数には制限はありません。

◆控除額

●相続時精算課税制度を選択すると、
(1)贈与時に、贈与財産の年間110万円までは非課税になります。
(2)累計2,500万円の特別控除が適用され、2,500万円まで非課税になります。

【通常の贈与】
     贈与額  控除額  課税額
1年目  110万円 110万円   0
2年目  200万円 110万円  90万円
3年目  100万円 110万円   0

【相続時精算課税制度】
     贈与額  控除額  課税額
1年目  110万円 2,500万円  0
2年目  200万円 2,390万円  0
3年目  100万円 2,190万円  0

◆メリットとデメリット

●メリット
 〇贈与時の贈与税負担を大幅に軽減できる。
 〇令和6年の改正により、年間110万円以下の贈与は申告不要。

●デメリット
 〇一度選択すると、贈与財産すべてに適用され暦年課税に戻せないので注意が必要。
 〇贈与税は軽減できるが、最終的には相続税で精算されるため、節税効果が限定的になる場合もある。

◆手続き

●制度を選択する場合には、贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日までに「相続時精算課税選択届書」等を提出する必要があります。