令和3年度 新採職員辞令交付式及び年度初め訓示

 おはようございます。まず、新たに仲間となった新規採用の同僚職員の皆さんにお話しします。皆さんの南陽市役所への入庁を心から歓迎します。同時に、確認しておきます。皆さんは既に『公的な人材』であります。自分自身のためだけに生きるという人生は、昨日をもって終わっています。どの部署に配属されようとも、与えられた場所で、全体の奉仕者として、公共の福祉の増進のために、惜しみなく全力を傾注するんだという覚悟が、退職するその日まで必要です。常に謙虚さを忘れず、市民の声に耳を傾け、先輩職員から素直に学び、チーム南陽市役所の一員として、全力で職務を遂行して下さい。
 さて、皆さんに申し上げます。第1にコロナ禍において市民生活を守ること、第2に持続可能な発展の礎を築くこと、第3にそのための心構え、の3点です。
まず1点目です。新型コロナ感染収束の切り札とされるワクチンについて、発症を予防し、死亡者や重傷者をできる限り減らすことを目的に、接種をスムーズに行うことが、本市が直面する最大の課題です。配分されるワクチンを超低温冷蔵庫にとどめておく期間をできるだけ短くし、安全かつ速やかに接種に供することが求められ、全庁一丸となって取り組んでいかなければなりません。
また、コロナによって影響が出る様々な市民生活に、行政が適時的確な対策を行う必要があります。市役所の全ての部署が、自らが所管する分野の現状がどうなっているか、どういった施策が必要かを考え、早めに私や上司に進言して下さい。それぞれの分野の市民生活を守れるのは、皆さんです。上司の指示を待つのではなく、自ら見て、聞いて、自分の頭で考えて、それを上司に教えて下さい。
 次に2点目の持続可能な発展の礎を築くことについてです。第6次南陽市総合計画が今年度からスタートします。その横断的目標として「新たな日常(ニューノーマル)の構築」を設定しました。コロナ禍の危機を変革の契機とすべく、デジタル化技術等を有効に活用し、市民生活や経済活動の利便性向上を図るとともに、私たちのワークライフバランスの向上にもつなげていきたいと思います。また6次総はSDGsの理念も取り入れています。まず私たち市職員一人ひとりが、持続可能な地域を次世代に継承するために、職場で、そして一人の市民としてできることを行動していきましょう。
 最後に3点目の心構えについてです。ワクチン接種しかり、感染防止対策しかり、経済対策しかり、これほど迅速な対応を迫られる状況は、まさしく有事です。有事において市民生活を守るためには、平時の常識、前例、時間感覚にしがみつくことは許されません。現在が有事であるという心構えを全職員が共有し、コロナ禍が収束する日まで、市民の命と暮らしを守り抜くことができるよう、各部署で支え合い、補い合いながら、公務員としての使命を果たしていきましょう。私もどんなに困難でも、自らの職責を果たしてまいりますので、令和3年度も同僚職員の皆様のご協力を衷心よりお願い申し上げ、年度初めの訓示といたします。

令和3年4月1日 南陽市長 白岩孝夫